『中国と対峙するフィリピンでクアッド首脳会議、第一列島線の防衛強化へ日米豪印は結束するのか  米国の新国家防衛戦略が掲げる「拒否的防衛」、南シナ海の対中抑止で問われる4カ国の役割』(10/27JBプレス 樋口譲次)について

10/28Rasmussen Reports<Should Trump Resign? 34% Say Yes=トランプ氏は辞任すべきか?34%が賛成>

有権者の大多数はドナルド・トランプ大統領の2期目を成功とは見ておらず、3分の1は彼が辞任すべきだと考えている。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の40%がトランプ大統領の2期目をこれまでのところ成功と見ており、そのうち19%は「非常に成功している」と回答している。一方、57%はトランプ大統領の2期目をこれまでのところ成功とは見ておらず、そのうち41%は「全く成功していない」と回答している。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/general_politics/should_trump_resign_34_say_yes?utm_campaign=RR10282026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

10/29阿波羅新聞網<欧洲这国震撼国际历史性变天—一带一路豆腐渣工程酿祸引爆民怨 这国变天了=欧州のある国で国際社会を揺るがす歴史的な政権交代―「一帯一路」のおから工事が災いを招き、国民の怒りが爆発、政権交代が実現>

欧州バルカン半島の政治情勢において、国際社会を揺るがす歴史的な政権交代が起きた。セルビアの総選挙で、現代政治史上稀に見る激震が走った。12年もの長きにわたり政権の座にあり、極端な親中・親露路線を貫いてきたアレクサンダル・ヴチッチ(Aleksandar Vučić)政権が、選挙戦で惨敗したのである。

大学生、学者・教授、そして様々な分野の専門家らで構成される草の根の新たな政治勢力「学生リスト(Student List)」が、52%を超える過半数の得票率を獲得して議席を席巻し、既存の権威主義的な政権チームに終止符を打った。この政権交代の引き金となったのは、中国の「一帯一路」構想に関連して現地で行われた大規模プロジェクトにおける不正問題であった。

この政権交代のきっかけとなったのは、中国の「一帯一路」構想をめぐる大規模なプロジェクトスキャンダルだった。韓国の新聞「朝鮮日報」は、2024年11月1日、セルビア北部のノヴィ・サド駅でコンクリート製の屋根が崩落し、16人が死亡、多数が重傷を負ったと報じた。このプロジェクトは、北京の「一帯一路」構想のバルカン半島における旗艦プロジェクトであるハンガリー・セルビア鉄道の重要な拠点だった。改修工事は、中国鉄路国際公司(CRIC)と中国交通建設(CCCC)からなる中国国有企業のコンソーシアムによって行われた。中国・セルビア協力の象徴であるこのランドマーク的なインフラは、高額な改修と再開からわずか4か月後に致命的な崩落に見舞われ、セルビア社会では公共の安全と政府の腐敗に対する広範な怒りが巻き起こった。

前ヴチッチ政権が締結したすべての大型契約の包括的な見直し、独占の取り締まり、外国投資家への国有資産移転の過去の慣行への異議申し立て、国内鉱物資源および公共資源に対する実質的な国家支配の回復の優先などが含まれる。これは、北京がセルビアでこれまで推進してきた大規模なインフラ整備と外国投資が、厳格な法的精査と再評価に直面することを意味する。

12月にセルビア大統領選挙が予定されており、現在アナ・ブルナビッチ国会議長が大統領代行を務めている。

中国はマネトラとハニトラの得意な国。だから付き合うと、必ず悪に染まる。日本の親中派は聞いているか?

https://www.aboluowang.com/2026/1029/2451085.html

10/29阿波羅新聞網<重磅!“只允许中国飞越领空” 巴铁突然撤销禁令—“只允许中国航空飞越领空” 巴基斯坦禁令撤销=重大ニュース!「中国機のみ領空通過を許可」していたパキスタン、突然の禁止令解除――「中国の航空機のみ領空通過可」としていたパキスタンの禁止措置が撤廃>

パキスタンは水曜日、台湾の航空会社に対し、2027年3月までの期限で同国領空の通過を許可した。英字紙『ドーン(Dawn)』が入手した文書によると、台湾のチャイナエアライン(中華航空)とエバー航空(長栄航空)が、2027年3月27日までの期間、当該空域を通過する便を運航することが認められた。その後、ブルームバーグ通信は関係者の話として、パキスタンが台湾の航空会社に対する領空通過権を復活させたと報じた。これにより、これまで「一つの中国」政策を支持する立場から台湾の航空会社による同国領空の通過を拒否していた措置が、突然撤回されたことになる。

理由は書いていない。

https://www.aboluowang.com/2026/1029/2451080.html

10/28波羅新聞網<欧盟对中共动真格!中国制造或遭全面限量=EUが中共に対して本腰を入れる! 「メイド・イン・チャイナ」が全面的な数量制限の対象に?>

アポロネット王篤若の報道:EUが動いた!化学製品、家具、機械……中国製品の輸入を全面的に制限へ。

北京側が強気な姿勢を崩さない中、ブリュッセル(EU)はすでに「ハサミ」を手に取った。

ブルームバーグ通信によると、関係者の話として、EUは「セーフガード措置(緊急輸入制限措置)」を発動し、中国からの化学製品、家具、機械などの輸入を削減する計画だという。輸入割当(クオータ)や関税の引き上げといった手段が検討されており、早ければ2027年第1四半期にも具体的な案が提示される見通しだ。

すでに前例はある。EUは北京側と合意に達し、中国製ハイブリッド車(HEV)の輸入台数を年間35万台に制限した。この数字は、中国側が激怒して報復に出ないギリギリのラインと見なされている。欧州委員会は今後数週間以内に実施計画を提示し、12月に発効させる意向だ。期間は4年間で、中国向けの輸入枠は2年目以降、毎年6%ずつ増加する仕組みとなっている。EUは現在、この「数量制限」の枠組みを、他の多くの産業にも適用しようとしている。

EUを追い詰めているのは、天文学的な数字だ。昨年の対中貿易赤字は3600億ユーロに達し、現在では1日あたり10億ドル(?)を超え、さらに拡大の一途をたどっている。中国の安価な(しばしば補助金付きの)製品が、まるで洪水のように欧州へ押し寄せ、現地の工場を潰し、人々の雇用を奪っている。その一方で、欧州製品が中国市場へ参入しようとすると、あらゆる壁に阻まれるのが現状だ。

欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は今月、次のように述べた。「我々の産業界からは行動を求める声が上がっている。我々はそれを受け止め、さらなるセーフガード措置の実施を含め、対応していくつもりだ」

日本もEUと同じように中国に毅然と対処すべき。レアアースを制限しているのだから、相互主義で、中国からの輸入品に報復高関税を課したらどうか?

https://www.aboluowang.com/2026/1028/2450851.html

樋口氏の記事では、クアッド+第一列島線諸国で悪の枢軸国(中ロ北)の太平洋進出を防ぐようにする。フィリピンの防衛能力向上だけでなく、台湾の防衛能力向上も当然必要となる。

記事

前回、米国のデラウエア州で開催されたクアッド首脳会議(2024年9月21日、写真:AP/アフロ)

クアッド(Quad)首脳会議、11月にフィリピンで開催

目次

日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国による協力枠組み「クアッド(Quad)」の首脳会議が11月にフィリピンの首都マニラで開催される予定だ。

米国のマルコ・ルビオ国務長官が10月20日、訪問先のインドで現地メディアのインタビューに応じて表明した。10月21日付の香港SCMPなどが伝えた。

11月16日から18日にかけて開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会合に合わせて行われる予定で、実現すれば、2024年9月以来、約2年ぶり、第2次トランプ政権発足後では初のクアッド首脳会議となる。

クアッド首脳会議は、2025年にはインドでの開催が予定されていたが、実現しなかった。

当時は、インドによるロシア産原油の輸入などを巡って米印関係が悪化しており、クアッド首脳会議の開催にも不透明感が広がっていた。また、第2次トランプ政権の発足後は、トランプ大統領が多国間協力に選択的な姿勢をとっていることから、クアッドの今後を懸念する見方も出ていた。

主な議題としては、南シナ海を含むインド太平洋地域の情勢、重要鉱物のサプライチェーンの強化、エネルギー安全保障を巡る協力などが取り沙汰されている。

中でも、南シナ海の領有権問題を巡り、10年以上にわたってフィリピンと中国の間で緊張が続き、近年さらに高まっていることから、この地域情勢が主要議題の一つとなるのは間違いないだろう。

中国とフィリピンの緊張・対立

南シナ海では、数十年にわたり、中国と、同海の島嶼や海域に対して領有権・管轄権を主張する沿岸国との間で緊張が高まってきた。

例えば、1974年には、中国軍が西沙諸島(パラセル諸島)を巡って南ベトナム軍と交戦し、同諸島の全域を支配下に置いた。また、1980年代には、南沙諸島を巡って中国海軍とベトナム海軍が武力衝突を起こした。

中国は1980年代から南沙諸島への進出を進め、2010年代には、占拠した7カ所の岩礁などを埋め立てて人工島を造成し、軍事拠点化を進めた。

このうち6カ所は1988年に中国が進出・占拠し、残るミスチーフ礁は1995年に占拠した。

米軍が1991年にフィリピンのクラーク空軍基地から、1992年にスービック海軍基地から撤退し、「力の空白」が生じたことも、当時の地域情勢を考える上で重要な背景となっている。

フィリピンと中国の間では、10年以上にわたって緊張が続いており、近年、その度合いは一段と高まっている。

2012年、中国とフィリピンはスカボロー礁を巡って対立し、中国が同礁を事実上支配下に置いた。

これに対し、フィリピンは2013年、国連海洋法条約(UNCLOS)に基づく仲裁手続きを開始した。2016年7月、仲裁裁判所は以下のような裁定を下し、中国の主張の多くを退けた。

・南シナ海の海洋資源に対する中国の「歴史的権利」の主張は、UNCLOSが定める海洋権益の範囲を超える部分について、同条約と両立しない。

・中国が南シナ海やその海洋資源を歴史的に排他的に支配してきたことを示す証拠はなく、「九段線」内の海域における「歴史的権利」の主張には、UNCLOSの下で法的根拠がない。

・南沙諸島の地形のうち、人工島造成の対象となった地形を含め、いずれも独自の排他的経済水域(EEZ)を生み出す資格を有しない。スービー礁とミスチーフ礁は低潮高地であり、それ自体では領海を有しない。また、スカボロー礁は「岩」に該当し、領海は有するものの、EEZや大陸棚を生み出す資格はない。

つまり、仲裁裁判所は、中国の「九段線」に基づく歴史的権利の主張には法的根拠がないこと、さらに南沙諸島のいずれの地形も独自のEEZを生み出す資格を有しないことなどを裁定した。ただし、この裁定は島礁の領有権そのものを判断したものではない。

このように、中国は仲裁判断で主要な主張を退けられたが、同裁定を不法・無効であり、価値のない「紙切れ」にすぎないとして、その受け入れを全面的に拒否している。

他方、南沙諸島東部に位置するセカンド・トーマス礁は、フィリピンのEEZ内にある。同礁には、座礁したフィリピン海軍艦艇BRPシエラ・マドレを拠点として、海兵隊の分遣隊が駐留している。

これは、フィリピンが同礁における拠点を維持し、周辺海域での主権的権利を守る上で重要な存在となっている。

しかし、中国海警局と中国海上民兵は、中国海軍の支援を受けながら、スカボロー礁やセカンド・トーマス礁など南シナ海各地で、フィリピン沿岸警備隊の船舶や補給船、漁船などの活動を繰り返し妨害し、航行を阻止している。

中国は南シナ海の広範囲に海洋権益を主張し、その実効性を高める行動を続けている。

南シナ海は、世界の海上貿易の約5分の1から3分の1が通過すると推定される、世界有数の海上交通の要衝である。

米エネルギー情報局(EIA)によれば、南シナ海には2023年時点で約36億バレルの石油などの液体燃料と約40兆立方フィートの天然ガスの確認・推定埋蔵量があるとされているほか、豊富な魚類資源やサンゴ礁、その他の海底資源も存在するとみられている。

米国のみならず、日本、フィリピン、韓国、台湾、オーストラリアなどの同盟国・パートナー国も、貿易やエネルギー輸送の面でこの海域に大きく依存している。

そのため、中国とフィリピンの緊張の高まりは、当事国であるフィリピンだけでなく、同盟国・パートナー国であるクアッド4カ国にも大きな影響を及ぼすことになる。

「クアッド」4カ国の対応

米国:米国とフィリピンは、1951年に相互防衛条約(MDT)を締結した同盟国である。

同条約は、太平洋地域において、いずれか一方の国に対する武力攻撃が発生した場合、両国が共通の危険に対処するために行動することを定めている。

2023年、米国とフィリピンは、同盟の防衛協力を強化するための二国間防衛ガイドラインを発表した。

同ガイドラインでは、南シナ海のいかなる場所であっても、フィリピンの軍隊、公船(沿岸警備隊の船舶を含む)または航空機に対する武力攻撃は、米国の条約上の相互防衛義務の適用対象となることを明記した。

ピート・ヘグセス米国防長官は2025年3月、マニラでフィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領、ギルベルト・テオドロ国防相と会談した。

会談では、中国の侵略などの脅威を踏まえ、南シナ海における抑止力の強化が必要との認識を共有した。

その上で、フィリピンに高度な軍事能力を追加配備する方針を示し、トランプ政権が米比相互防衛条約に対して「揺るぎない関与(コミットメント)」を維持することを表明した。

米比両国は1998年、訪問軍協定(VFA)を締結した。さらに2014年には、南シナ海の緊張が高まる中、防衛協力強化協定(EDCA)に署名した。

これにより、米軍はフィリピン国内の指定施設を利用し、部隊や航空機、艦艇などをローテーションで展開できるようになった。2023年には、利用対象となる施設が計9カ所に拡大された。

また、両国はスービック湾の造船施設の活用や関連インフラの再整備を進め、米比両軍の補給・整備拠点としての機能強化を図っている。

南沙諸島に最も近いパラワン島では、フィリピン沿岸警備隊(PCG)の基地拡張や港湾整備などに向けた支援も進められている。

さらに、米軍は、有事の際に迅速に展開できるよう、装備や物資の事前集積を進めている。

一方、米比両国が主催する多国間共同演習「バリカタン」では、高度な無人水上艇などの新たな装備も投入されており、両国はこうした装備の運用訓練を通じて即応態勢の強化を図っている。

日本:我が国は、原油輸入の95%超を中東に依存しており、その大部分は南シナ海やバシー海峡、ルソン海峡などのチョークポイントを経て日本に輸送される。

この海域は、日本経済と国民生活を支える、まさに生命線である。

仮にバシー海峡やルソン海峡が中国によって封鎖され、南シナ海が中国の排他的な支配下に置かれれば、我が国は死活的な危機に直面する恐れがある。

そのため、我が国は、南シナ海で海洋進出を強める中国への抑止力を高めるとともに、フィリピン軍の防衛能力を強化することを目的として、フィリピンとの安全保障・防衛協力を推進している。

2017年以降、海上自衛隊のTC-90練習機やUH-1H多用途ヘリコプターの部品など、中古装備品の無償譲渡を実施してきた。

2026年2月には、政府安全保障能力強化支援(OSA)の枠組みを通じて供与された沿岸監視レーダー5基の引き渡し式典がフィリピンで行われるなど、防衛装備・技術協力を進めている。また、中古護衛艦の移転に向けた協議も進められている。

2023年2月には、「防衛省とフィリピン国防省との間のフィリピンにおける自衛隊の人道支援・災害救援活動に関する取決め」に署名した。さらに、2025年9月には、日・フィリピン部隊間協力円滑化協定(RAA)が発効した。

2026年1月には、茂木敏充外務大臣とフィリピンのマリア・テレサ・ラザロ外務大臣との間で、日比物品役務相互提供協定(ACSA)が署名され、同年8月22日に発効した。

同協定は、自衛隊とフィリピン軍の間で、燃料、食料、弾薬、輸送、医療などの物品・役務の提供を円滑化し、両国の防衛協力を強化することを目的としている。

また、自衛隊は、米比両国が主催する多国間共同演習「バリカタン26」に参加し、フィリピン国内に初めて持ち込んだ88式地対艦誘導弾の実射訓練を実施した。

これは、日比両国の防衛面における連携の深化を象徴するものであり、日本とフィリピンは、安全保障・防衛協力を着実に強化している。

オーストラリア:オーストラリアにとって、中国、日本、韓国などは主要な貿易相手国であり、経済活動は海上交通路に大きく依存している。

そのため、南シナ海の安全保障は重要な政策課題であり、同海域は地政学的・経済的な要衝と位置付けられている。

オーストラリアとフィリピンは、「協力的防衛活動に関する了解覚書(MOU)」(1995年)、「豪比相互訪問軍隊地位協定(SOVFA)」(2012年)、「豪比相互補給支援協定(MLSA)」(2021年)などを通じて、長年にわたり安全保障・防衛協力を強化してきた。

従来、両国の防衛協力は、主としてテロ対策能力の構築支援などを中心としていた。しかし、近年、中国の軍事的圧力が強まる中で、協力の範囲はより本格的な防衛分野へと拡大している。

豪比両国は、2023年2月の国防相会談以降、同会談を毎年開催することで合意した。

オーストラリアは2014年から「バリカタン」演習に参加している。2023年8月には、離島奪還のシナリオを含む豪比水陸両用演習「アロン」を初めて実施した。同年11月には、両軍がフィリピン周辺海域で海上共同活動を行った。

両国は2025年にも国防相会談を開催し、2026年中に新たな防衛協力協定を締結することで合意した。同協定には、オーストラリアによるフィリピン国内での軍事インフラ整備に関する協力を盛り込む方針も示された。

インド:インドは近年、「アクト・イースト」政策に基づき、東南アジアおよび東アジア諸国との関係を包括的に強化する外交・安全保障・経済戦略を推進している。

軍事面でも、各国との定期的な共同演習や海軍艦艇による訪問・寄港を通じて、地域への関与を深めている。

フィリピンとの関係では、南シナ海情勢も念頭に、安全保障協力が進展している。2025年8月には、ナレンドラ・モディ首相とマルコス大統領が会談し、両国関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意した。

インドはフィリピンに対し、ロシアと共同開発した超音速巡航ミサイル「ブラモス」を輸出している。

また、2025年8月には、南シナ海で両国初の二国間海上演習を実施し、同年11月には第2回目の演習を行った。

このように、インドはインド洋のみならず南シナ海でも存在感を高めつつあり、フィリピンを重要な戦略的パートナーとして位置付けている。

以上のように、クアッド4カ国は、それぞれの立場から南シナ海に重大な利害を有しており、フィリピンの安全保障・防衛に対する関心と関与を強めている。

日米豪印の結束とフィリピンへの積極関与をアピールできるか

以上を踏まえると、ASEAN関連首脳会合に合わせて開催されるとはいえ、フィリピンでのクアッド首脳会議は、南シナ海を含むインド太平洋地域で影響力の拡大を図る中国を強く意識し、日米豪印4カ国の結束をアピールするとともに、フィリピンの安全保障・防衛能力の強化を、各国がそれぞれの立場から支援する姿勢を示す格好の機会となるだろう。

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ前大統領は、共産主義反政府勢力への対処や麻薬撲滅戦争など、国内の治安維持と社会秩序の回復を優先課題としていた。

また、中国からの経済援助や投資を呼び込むため、中国を刺激することを避け、歴史的な意義を持つ仲裁裁判所の判断を事実上棚上げして、親中外交へと舵を切った。

これに対し、現職のマルコス大統領は、ドゥテルテ前政権の親中路線から大きく転換し、親米路線を明確にするとともに、中国を念頭に置いた安全保障・防衛体制の強化を進めている。

こうした経緯を踏まえると、フィリピンの安全保障・防衛体制の本格的な整備は、ようやく緒に就いた段階にあるといえる。

防衛力の整備には長い時間を要するため、フィリピンの防衛能力は、なお発展途上にあるとみるのが妥当であろう。

中国の井泉(ジン・チュエン)駐フィリピン大使は2026年10月15日、マニラ市内で開かれたイベントの際、記者団に対し、両国が武力で対決した場合、中国は「容易に勝利できる」との趣旨の発言をした。ただし、同大使は中国が武力行使を選択することはないとも述べている。

この発言を受け、フィリピン外務省は10月19日、井大使を召喚し、「挑発的で容認できない」として正式に抗議した。

現在のフィリピンの軍事力と、核兵器を保有する世界有数の軍事大国である中国の軍事力を比較すれば、その戦力格差は歴然としている。

中国がこの格差を背景にフィリピンを威圧することは、武力行使を示唆する事実上の脅しと受け止められても仕方がない。

米国の2026年版国家防衛戦略(NDS)は、中国によるインド太平洋での覇権的地位の確立を阻止することを主要目標の一つに掲げ、そのため第一列島線沿いに強力な「拒否的防衛」態勢を構築する方針を示している。

フィリピンの防衛能力が十分でなければ、第一列島線沿いの拒否的防衛態勢全体の実効性にも影響を及ぼす可能性がある。そのため、フィリピンには、防衛能力の迅速な強化が求められる。

その際、フィリピン自身による防衛努力が不可欠であることはいうまでもない。しかし、その防衛力整備を支援し、地域の抑止力を強化する上で、米国だけでなく、日本、オーストラリア、インドにも、それぞれの立場からフィリピンの能力強化を支援する余地は大きいのではないか。

11月の首脳会議が、こうした期待に応える具体的な成果を生み出すことを願いたい。

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