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『習近平への批判勢力による造反行為か~天安門事件で武装鎮圧に抗命した将軍の裁判動画「驚愕の流出」の背景』(12/15現代ビジネス 朝香豊)について

12/15Rasmussen Reports<Has Trump Gone Too Far? Most Don’t Think So=トランプはやりすぎか?大多数はそう思っていない>

ドナルド・トランプ大統領が二期目に選挙公約以上の成果を上げたと考える有権者は多くなく、有権者の間で「購入後悔」の兆候もほとんど見られない。

ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者のうち、トランプ氏が選挙運動中に公約したことをやりすぎたと考える人はわずか12%で、38%は公約を十分に実行していないと考えている。31%は、トランプ氏が選挙運動中に公約を守ったという点ではほぼ正しいと回答している。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/has_trump_gone_too_far_most_don_t_think_so?utm_campaign=RR12152025DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/i/status/2000594685711040882

12/16阿波羅新聞網<中国人用最中国式的方式 敲响中共末日丧钟—中国网民发威 官媒信用破产处处翻车=中国人は最も中国らしいやり方で中共の終焉を告げる―中国ネットユーザーが力を発揮、国営メディアの信頼性は崩壊し、至る所で破綻>

2025年12月12日、人民日報が第1面の“鐘声”で「世界各国にいる中国人民は、平和と正義を断固として守る備えをしなければならない!――いつでも下命を待つ」という見出しを掲げたとき、歪脖子本人は、おそらくまたしても全国規模の動員が成功したと思っただろう。

その結果、わずか90分足らずでコメント欄は「高市早苗が資産公開に踏み切っているのに、お前たちは開示する気があるのか?私は14億人を代表して、お前たちに挑む!」「戦争を煽る者は、まず標的を定めて排除する。ありがとう」「銃を送ってくれ。今すぐ空港に行く。知り合いは一人たりとも逃げられないと保証する」「ランラン、パスポートと米ドルは準備できたか?」「飲み会にも誘ってくれなかったのに、喧嘩を売る気か?すみません、スマホの電源が切れてしまった」といったコメントで溢れかえった。

これらのコメントはTwitterやYouTubeではなく、人民日報の公式アプリに表示され、実名登録、グリーン健康コード、そして厳格なコメント管理という最後の砦である人民日報の人気コメントランキングのトップ10に堂々とランクインし、数十万もの「いいね!」を獲得した。完全に削除することは不可能である。

今週3件目の大きな広報失態だ:国防省の「国民皆兵」をテーマにしたDouyin動画には、「指導者の子女が第一」といったコメントが殺到し、共青団中央のスローガン「青春を強国強軍に統合しよう」は「北京戸籍をまず私の青春に統合しよう」にすり替えられた。新華社通信の英語アカウントでさえ「中国は準備万端」とツイートしたところ、海外在住の華僑から「逃げる準備は万端」と反論が殺到した。

過去10年間、公式メディアの失態は散発的なものだったが、今では公式メディアが失態を犯さなければニュースになる。

​​崩壊したのはアカウントだけではない。歪脖子の核心としてきた個人信用システム全体が完全に崩壊した。

一般の人々は、次のような事実に気づいた:「共同富裕」を唱える者は自分の家庭資産を決して開示しない;「ゼロコロナ」を唱える者の家族はす​​ぐにニュージーランドに移住した;「戦闘準備」を唱える者たちは、既に子供を米国で博士研究員として研究させている;「敢えて戦う」を唱える者たちは、子供を最前線に送ったことがない。

歪脖子のあらゆる嘘、身振り、“鐘声”の発言が、現実によって容赦なく皮肉めかされて反駁されると、人々はもはや恐れることなく、演じることもなくなる。

​​彼らは、最も辛辣なジョーク、最も冷たい視線、そして最も徹底した「寝そべり」を用いて、この人物の信頼性は完全に破綻していると公然と宣言する。

人民日報のコメント欄が「空港を守れ」と公然と叫ぶ時、「ランラン」が人々の間で暗黙の了解となり、あらゆる公式動員が壮大な失敗に終わる時、これはもはや単なるプロパガンダの失敗ではなく、政権の正統性の終焉へのカウントダウンなのだ。

歪脖子の信頼性が崩壊した日、官営メディアが倒れる衝撃音は、中国人民が最も中国的なやり方で独裁政権の終焉を告げる鐘を鳴らす音である。

早く中共は潰れてほしい。

https://www.aboluowang.com/2025/1216/2320912.html

12/16阿波羅新聞網<爆五中定会期 夺权卡位大战打响!胡春华彻底翻身?—传下月开五中: 胡、张入政治局、官宣马兴瑞=速報:五中全会の日程が決定、権力闘争開始!胡春華、完全復活か?―五中全会が来月開催されるとの噂が広がる:胡春華と張氏が政治局入り、馬興瑞解任も正式に発表へ >アポロネット王篤若の報道:元新疆ウイグル自治区党書記、馬興瑞をめぐる否定的な噂がエスカレートし続けている。最近、反共ブロガーの蒋罔正がXプラットフォーム上で、2026年1月5日に中共中央五中全会が開催され、馬興瑞の失脚が正式に発表され、張升民、陳小江、趙一徳、馮飛、胡春華の5名が新たに政治局員に就任すると報じた。同時に、蔡奇は彭麗媛を政治局員候補に指名する予定だ。

このニュースは現時点では確認できない。唐靖遠時事評論家は、五中全会は1月に開催された前例がないと指摘した。たとえ五中全会が開催されなくても、馬興瑞の失脚が別途公式発表される可能性もある。反習派は、来年の両会までに主要人事を終えるべく動きを加速させている。「権力闘争において真に重要なポストは数十に過ぎない。習近平派を排除しなければ、自派の人材を置き換えることはできない」

分析では、反習派が当初山東派の馬興瑞を攻撃したのは、実は彭麗媛を直接狙ったものだったと考えている。一方、その後の方紅衛の失脚は、習遠平に直接的な標的を突きつけた。馬興瑞の件は新疆から浙江省、広東省へと広がり、最終的には習近平の中核勢力である浙江新軍と福建帮に非難の矛先が向けられた。

唐靖遠は、胡春華の政治局復帰は時間の問題だと強調したが、彭麗媛政治局候補委員として入局することは、中共の政治論理に完全に反する。馬興瑞と習近平の間には政治的な重なりはなく、彼の急速な台頭は彭麗媛の強力な支援によるものだ。馬興瑞は実質的に「夫人派」と山東帮だったが失脚した。もし反習派が彭麗媛の地位を揺るがせられないなら、馬興瑞のような極めて敏感な人物を標的にはできなかっただろう。

早く習も打倒してほしい。

https://www.aboluowang.com/2025/1216/2320875.html

何清漣 @HeQinglian 7h

12/15、香港の裁判所は、蘋果日報(アップル・デイリー)の創設者である黎智英(ジミー・ライ)に対し、「外国勢力との共謀」2件と「扇動的な出版物の出版共謀」1件で有罪判決を下した。いわゆる「国家安全事件」であるこの政治裁判は、香港が自由港から中国大陸へと堕落したことを示す象徴的な出来事である。NYTはすぐに「黎智英の生涯:彼はいかにして中共の目の上のたんこぶになったのか?」という記事を掲載した。これは、自由な香港を愛したこの不撓不屈の男の証となるだろう…

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朝香氏の記事では、蔡申坤は蔡慎坤の誤り。中共はよく日本に対して「歴史を鑑として」と言っているが、本当に必要なのは中共自身というのが、徐勤先ビデオの流出と、その隠蔽で分かろうというもの。当然通州事件については口を塞ぎ、でっち上げの南京30万人虐殺を言い募る。日本人は、中国人は「騙すほうが賢く、騙されるほうが馬鹿」という民族なのを、しっかり胸に留め置くべき。

高市首相の国会発言は中共の暴発の抑止力になったという見方に賛成する。日米共同対処しなければ、日米同盟は終わるので、当然の発言。立憲・岡田は中国に帰化したほうが良い。

記事

驚愕の流出映像

11月25日に、YouTube上に6時間以上にわたる驚愕の映像がアップされた。それは、今から36年前の1989年に、北京軍区所属の第38集団軍の司令官だった徐勤先少将が受けた軍事裁判の映像である。

1989年6月4日に、天安門広場に集まって話し合いを求めた若者たちを、中国の人民解放軍が武力鎮圧し、1万人以上の死者を生み出すというおぞましい事件があった。いわゆる天安門事件である。この時に出動を命じられた徐勤先少将は、この命令を拒絶したために軍事裁判にかけられた。アップされたのは、この時の裁判の映像だ。

この動画は、天安門事件を実体験として経験した後、アメリカに亡命した呉仁華氏によって公開された。動画によって、天安門事件の武力鎮圧がどういう過程を経て決定されたものであるかが、はっきりと示されたのである。

法廷での徐勤先少将 流出画像より 画面クリックで動画へ

以下は、この動画によってわかったことの概略である。

第38集団軍の軍事出動には、中央軍事委員会のトップ3(中央軍事委員会主席と副主席2名の合計3名)全員の署名の入った出撃命令書が求められることになっていた。

当時の中央軍事委員会主席の鄧小平、中央軍事委員会副主席のうちの1人で国家主席でもあった楊尚昆が第38集団軍の出動命令に署名したが、もう1人の中央軍事委員会副主席で中国共産党総書記だった趙紫陽が署名を拒絶していたために、3名の署名の揃った命令書ができなかった。

正式の文面による命令書がないので、出動命令は口頭でなされたことになるが、それでは正式な出動命令にはならない、だから出動できないとして、徐勤先少将は出動を拒絶したのである。

出動命令書に署名を拒否した趙紫陽総書記は、民主化を求める若者たちの声に理解を示し、学生たちからも人気があった。しかしながら、当時の圧倒的な最高権力者は中央軍事委員会主席の鄧小平であった。趙紫陽総書記は天安門事件後に、動乱を支持して党を分裂させたことを理由として、解任されることになった。

徐勤先少将の弁明

天安門事件から2週間ちょっと前の1989年5月18日に、徐勤先少将は通知に従って北京軍区の会議に出席したが、その席で5月20日に38軍を率いて北京に入って戒厳令を執行するように要求された。

先に記したように、この時に徐勤先少将は同意しなかった。徐勤先少将が同意しなかったのは、決して命令書の不備という形式的な問題だけではない。徐勤先少将は「この任務は敵と対峙する軍事作戦でもなければ、緊急災害救助でもない」「治安を乱している人もいれば、そうでない人もいて、軍人も庶民も混ざっている中で、どうやって行動するのか」などと疑問を投げかけた。

徐勤先少将はさらに、「軍隊は国を守るために存在するのであって、人民と対峙するために存在するものではない」「軍隊は国家のものであり、特定の個人のものではない、従って人民を鎮圧せよとの命令は違法であり、自分には実行できない」「そもそも非武装の民に発砲することなどできない、人民に発砲すれば、私は歴史に名を残す罪人になってしまう」と主張した。

さらに徐勤先少将は、そもそもこのような大衆的な事件は政治的な方法で解決すべきであり、人民代表大会常務委員会や国務院全体会議が議論すべき問題ではないのか、このような命令を出すとしても、それは国家が発布すべきで、共産党の名前で発布するのは適切ではないのではないかとも語っていた。

徐勤先少将は、武器を持って向かうこと、しかも重武器を使うなどというのは到底受け入れられないと、国民に武力を向ける行動をはっきりと拒んだ。

命令に従えば、徐勤先少将にはとんとん拍子の出世が待っていたことだろう。困難な仕事をやり遂げた功績で、中将となり、大将となって、軍内部での出世街道を上り詰めることになっただろう。

しかし、命令を拒んだがために、彼は司令官から解任されただけではなく、捜査対象となり、裁判に引き摺り出され、軍事裁判によって戒厳命令違反罪だと認定され、懲役5年を宣告され、刑務所に入れられ、全てを失った。そしてそうなることがわかっていながら、命令を拒絶したのである。

徐勤先少将が出動を拒む中でも、中国共産党は5月20日に北京に対して「戒厳令」を宣言した。天安門広場に集まっていた学生たちは、これに素直に従って解散するようなことはしなかったが、暴れるような真似をしていたわけではない。戒厳令を受けて学生たちは、この問題を解決するために、緊急人民代表大会を招集することを求めるようになった。

天安門広場を埋め尽くした学生たち by Gettyimages

なお、こうした学生たちの動きに先んじて、徐勤先少将は人民代表大会側が動くなどして、平和的な解決を探るべきだという姿勢を、5月18日の会議で示していた。こうした一連の経緯が、この動画が公開されたことで、はっきりとわかった。

呉仁華氏がこの裁判の動画をどこから入手したかはわからないが、今の習近平体制に不満を持つ、中国共産党指導部内のどこかから、今のタイミングで漏れたものであるのは、確実だろう。軍事裁判資料であることからすると、人民解放軍の内部から漏れ出た可能性もあるのだろう。

習近平は自分に逆らう人間を次々と粛清してきた。相次ぐ粛清を行なって軍内部を徹底的に取り締まってきたのに、こういう動画が今なお流出しているとなると、習近平の疑心暗鬼はこれまで以上に強いものにならざるをえないのではないか。中国政治の権力闘争をめぐる混乱は、今後さらに強いものになるだろう。

慌てて始まった締め付け

さて、この動画が公開された翌日の11月26日に、中国の国家保密局の局長の李兆宗と副局長の史英立が揃って同時に粛清された。例によって粛清の理由はわからないが、このビデオ漏洩事件の責任を負わされた可能性も考えられる。

また、この動画が公開されてから5日後の11月30日に、中国共産党中央軍事委員会は突如として「軍隊における『中国共産党規律条例』の実施に関する補足規定」を公布し、2026年1月1日から施行すると発表した。

こちらも内容が明確に示されてはいないが、プレスリリースにおいて「誤った政治的見解や不適切な発言の公表」、「中央軍事委員会の決定と配置の不十分な実施」を問題視していることから、習近平に逆らうような内容が外部に漏れることを恐れ、この件での締め付けをより厳しくするぞと脅したものだろう。

中国の内部情報をよくスクープしてくる蔡申坤氏は、今回の規定の改定についてもスクープしたとしている。これが正しいものかどうかは現段階ではわからないが、一応正しいとみた上で私なりに整理すると、内容には4つの柱があるとみればいいのではないかと思う。

1つ目は上官の命令に従わないことが重罰になるのは、これまでは戦時の時のみとされていたのが、今回の規定改定によって、戦争をしているわけではない平時でも、厳罰化されたという点だ。

平時であっても、不服従が重大であるとみなされれば、直ちに軍から除隊させられ、軍事検察に引き渡されて刑事訴追され、最高刑は終身刑だということになった。

鄧小平(左)と趙紫陽 by Gettyimages

2つ目は、取り締まりの主対象が2つあるとされている点だ。

1つは、暴動、騒乱、または重大な政治事件を鎮圧する際に、人道性や良心を理由に発砲や掃討作戦の実施を拒否することだ。人道性や良心を理由に拒否することは認めないというのである。これはまさに天安門事件での徐勤先少将のような行動は許さないということを明文化したというものだろう。

もう1つは、重要任務の遂行中に、士気を低下させるような無許可の発言をしたり、関係する指示を外部に漏らしたりすることだ。おそらく今回の規定の改定は軍上層部内部だけでの秘密にしておき、外部に漏らすことは許さないということだったのだろうが、ここまで締め付けを強化している中で今回の具体的な改定内容が蔡申坤氏に漏れているのであれば、実に皮肉な話である。

やはり解放軍内に習近平への不満が

3つ目は、規定に対する違反があったとされた場合に、事実認定などの検証作業を一旦吹っ飛ばしてまずは処分が先に下されるという点だ。つまり、規律違反があったとされた場合には、すぐに停職処分となり、給料がもらえなくなり、福利厚生も凍結される。それから捜査が始まり、最終的に有罪かどうかが判定されるという手順になるというのである。要するに、上から不服従だと疑われるようなことがあれば、その段階で大きな不利益を被るようになっており、上の判断と違う自分の考えを述べることを、一切許さなくなったと見るべきである。

これでは、軍事作戦を立案する際にも障害になるのではないか。上官が考えた作戦よりももっといいやり方が思いついても、それを提案すること自体が上官に対する不服従を疑われることになりかねないからだ。これにより、人民解放軍内ではますます面従腹背が強まることだろう。

4つ目は、有罪判決を受けた軍人の子供、孫、兄弟姉妹などの近親者は、士官学校への入学や軍隊への入隊を永久に禁じられることになっている点だ。中国に限られた話ではないだろうが、軍人の家系というものがある。その家系で誰かが上官の言うことに素直に従わなかったとされたら、その家系の軍人は全て職を失い、将来的にも軍務に就くことも許されなくなるというのである。

こうした規定を入れてまで締め付けを強化しているのは、裏返してみれば、習近平に表面的には従う姿勢を示しながら、裏では裏切っている動きが、人民解放軍内にかなりあるということが想像される。

1989年6月4日 by Gettyimages

今回の天安門事件の裁判動画が流出したのは、まさにそういう例のうちでも、習近平にとって絶対に許しがたい事件だと言えるだろう。

さらに言えば、中国の民衆が中国共産党に対する信頼をすっかり失っていて、民衆の中での不穏な動きが出てくる兆候が出てきていることを、習近平が恐れているのかもしれない。天安門事件のように、再び人民解放軍が国民に銃を向けて弾圧しなければならなくなるような事態の発生が今後ありうるから、これに備えなければならないと共産党中央が感じている可能性はかなり高いと見ることができそうだ。

習近平の疑心暗鬼に外に捌け口を求めさせないために

この徐勤先少将の裁判動画は、VPNを利用して中国のネット規制を突破して海外のネット情報を集めている中国人の中で、密かに広まっていくだろう。天安門事件について全く教えられていない若者たちの中でも、中国人民に解放軍が銃を向ける事件があったこと、これに抵抗して正論を吐き、その結果処分された勇敢な司令官がいたといったことが、少しずつ知られていくだろう。彼らの口からヒソヒソ話によって、こうした情報が水面下で拡散していくことにもなるだろう。

習近平国家主席 by Gettyimages

経済状況の悪化によって、国民の中における中国共産党、とりわけ習近平指導部に対する信頼度は地に堕ちている。その状態でこうした情報が広がっていけば、政権維持にボディーブローのように効いていくことになる。

それでも、中国で大きな政変がすぐにでも始まるとは考えない方がいいだろう。

政変が起きるには、人々の中での不満が広がっていること、その不満が体制変革を求めるほど大きいことも重要だが、その不満のエネルギーを1つにまとめていく仕組みも必要となるし、そのためには今の体制に取って代わる新しい体制のビジョンも求められることなる。今の監視国家中国で、現体制に代わるビジョンを示し、そこにエネルギーを集中させていくというのはなかなか難しいという現実も見ておかなければならない。中国は末期症状を呈しながら、国内にも国外にもどんどんと混乱と無用な対立を募らせていく、そんな流れが続くのではないか。

その一方で、習近平指導部の中では、国内の不穏な動きを外に向けることで解消したい誘因が強まっているとも言える。こうした点で台湾への軍事侵攻は懸念される事態だと言えるだろう。中国の暴走を防ぐためには、中国が軍事侵攻しても絶対に勝ち目がないと思わせることが必要になる。

こういう観点からすれば、台湾有事を巡る高市発言は、中国を牽制する意味合いから必要だったとも言えるのではないか。そして高市発言が、習近平が進みたい道を大いに邪魔することになったからこそ、我が国に対する中国側からの異様な反応をもたらしているとも言える。

中国に余計な動きをさせないようにするためにも、我が国は高市政権を中心にまとまり、中国に正しく対峙することが必要なのではないだろうか。

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『落としどころなし!始まった日中冷戦、それでも対話を続けるべき理由 【安田峰俊のディープアジア観測局】台湾ジャーナリストの劉彦甫に聞く③』(12/14JBプレス 安田 峰俊・劉彦甫)について

12/14The Gateway Pundit<BREAKING HUGE: PRISON OFFICIALS WON’T RECOGNIZE PRESIDENT TRUMP’S PARDON – LAUGH AT REQUEST AND REFUSE TO RELEASE TINA PETERS=衝撃の速報:刑務所当局はトランプ大統領の恩赦を認めず、要求に笑い、ティナ・ピーターズの釈放を拒否>

民主党も共和党も不正選挙をした奴は監獄行きにしないと。

ティナ・ピーターズが収容されている刑務所の所長は、ティナを釈放せず、トランプ大統領の恩赦を認めることを拒否している。

ここは米国ではない。

Truth Socialへの投稿で、トランプ大統領は次のように述べた。

民主党は長年、あらゆる形、規模、色、種類の暴力犯罪と凶悪犯罪を無視してきました。刑務所に入れられるべき暴力犯罪者が再び攻撃することを許されました。民主党はまた、最悪の国から最悪の者を入国させ、米国の納税者をだましていることに満足していました。民主党は、自分たちに投票しないことだけが犯罪だと考えています。アメリカ国民と彼らの税金を守る代わりに、民主党は安全で安心な選挙を望む者を見つければ誰でも起訴することを選択しました。民主党は、私たちの選挙が公正で誠実であることを確実にしたいだけだった愛国者であるティナ・ピーターズを執拗に標的にしてきました。ティナは誠実な選挙を要求した「罪」でコロラド州の刑務所に収監されています。今日、私は、不正操作された2020年大統領選挙での不正投票を暴露しようとしたティナの試みに対して完全な恩赦を与えます。

ティナ・ピーターズは、犯罪者というよりむしろ政治犯です。彼女は何も悪いことをしていません。彼女の罪は、職務として、システムアップグレードの前後で郡の選挙結果のコピーを取ったことです。結果が変わっていることに気づいた彼女は、当局と市民に報告しました。それが彼女の仕事でした。

コロラド州は彼女を追跡し、これらの行為に対する見せかけの裁判で彼女を投獄した。

以前お伝えしたように、バイデン政権がティナ・ピーターズ氏に対する迫害と訴追に関与していたことを示す十分な証拠があります。トランプ大統領には彼女を恩赦する十分な権利がありました。

こちらはトランプ大統領によるティナ・ピーターズへの恩赦書のコピーです。

トランプ大統領が署名したティナ・ピーターズへの恩赦書pic.twitter.com/baOY7BNMAw

— ティナ・ピーターズ(殉職した海軍特殊部隊SEAL隊員の内部告発者) (@realtinapeters) 2025年12月13日

ジョン・ケース弁護士はバノン氏と共演し、トランプ大統領の恩赦とティナさんの釈放拒否に対する刑務所当局の対応について議論した。彼らが二度目の質問を投げかけたところ、刑務所責任者たちは嘲笑し、ティナさんの釈放を阻止し続けた。

ティナ・ピーターズ事件「トランプ大統領の恩赦は有効」

「トランプ大統領の恩赦は有効だと信じています。ティナは州務長官が破棄する前に選挙記録を保存していたため、連邦政府の職務を遂行していたのです。」 – ジョン・ケース、ティナ・ピーターズ氏の弁護士@Bannons_WarRoom pic.twitter.com/k5bHH5DN9Q

— リアル・アメリカの声(RAV)(@RealAmVoice)2025年12月13日

ケース弁護士はまた、ティナの選挙不正に関する調査結果の重大性についても議論した。

ジョン・ケース:ティナ・ピーターズの使命はこれらの投票機をなくすことです。彼女は刑務所の壁の内側からでもそれに取り組んでいます。pic.twitter.com/ntmNBpu35M

— バノンのウォールーム (@Bannons_WarRoom) 2025 年 12 月 13 日

今後さらに更新されるのでフォローしてください。

https://www.thegatewaypundit.com/2025/12/breaking-huge-prison-officials-wont-recognize-president-trumps/

https://x.com/i/status/2000299373226561793

12/15阿波羅新聞網<撼动北京重大战略!美军第七舰队冲上家门口—北京尴尬!第七舰队停靠岘港,别小看越南=北京の重大戦略を揺るがす!米第7艦隊が門前に現れる――北京はばつが悪い!第7艦隊がダナンに寄港、ベトナムを侮るなかれ>

ベトナム外務省は、自国の軍艦による台湾海峡の通過は国際法で保障された航行の自由であると公式に宣言した。これは通常の対応ではなく、戦略的なシグナルである。ベトナムは台湾海峡を外交・安全保障の思考に組み入れており、大戦略を自国の利益に利用する中規模国の明確な姿勢を示した。

近年、南シナ海情勢は質的な変化を遂げており、ベトナムは最も大きな変化の可能性を秘めた重要なプレーヤーとなっている。米第7艦隊がダナンに寄港し、米越両海軍は様々な形で防衛協力を行っている。同時に、ベトナムは南沙諸島におけるプレゼンスを前例のないペースで拡大している。

報道では、ベトナムが過去4年間で南沙諸島に21の人工島を建設したと指摘した。これは、同海域に中国が保有する7つの人工島をはるかに上回る数である。これは主権を宣言しただけでなく、ベトナムの地政学的戦略の中核を成すものでもある。すなわち、限定的な軍事力でプレゼンスを維持し、交渉力を高め、国際社会に対して戦略的に自立した空間を創出することである。

南シナ海は二大国の争いではない。ベトナムは第三の道を切り開く。

中国とベトナムのジレンマ:手放すことも強制することもできない:北京にとって最も困難な状況。

間隙を縫う戦略的自立:ベトナムの存立戦略。

米国はベトナムを利用して中国の戦略的深淵を弱めようとしている。

ベトナムは中国の南シナ海における野心を揺さぶろうとしている。

ベトナムは陸海をまたぐ地政学的対立における重要な梃子となる。

中共を揺さぶるのは良い事。

https://www.aboluowang.com/2025/1215/2320406.html

12/15阿波羅新聞網<大转向!抛弃北京 这国新总统祭出一系列重大决策—玻利维亚转向美国 摆脱左翼路线与对华依赖=大転換!北京を捨てる、新大統領が一連の重大決断を下す ― ボリビアは米国に目を向け、左翼路線と中国への依存から脱却>2025年11月9日、ボリビアの新外相フェルナンド・アラマヨ・カラスコは、ロドリゴ・パス新大統領の内閣発足式で宣誓を行い、演説を行った。

約20年にわたる左翼政権の終焉を受け、ボリビアの地政学的な方向性は急速に変化しつつある。保守派でビジネス寄りのロドリゴ・パス新大統領が先月就任宣誓を行い、同国の重点は中国やベネズエラといった左派同盟国との緊密な関係から、米国および西側諸国とのより緊密な協力へと明確に移行し、政治、経済、安全保障の分野における国家の全面的な再構築を目指している。

ボリビアのフェルナンド・アラマヨ外相は今週ワシントンを訪問した。FOXニュースのインタビューで、アラマヨ外相は、新政権は米国との二国間関係を再構築し、中国への過度の依存を減らすため、米国からの投資と技術を誘致する計画だと述べた。

アラマヨ外相は、ボリビアは米国との「共通の価値観と長期的な利益に基づく」新たなパートナーシップを構築し、それによってボリビアの民主主義の勢いと南米地域における影響力を高めたいと考えていると指摘した。

アラマヨの訪問には、イスラエルとの外交関係回復の発表も含まれており、ガザ紛争を理由に断交政策をとった前左派政権の政策を覆すものとなった。これは、パス政権が米国同盟国へと歩み寄る明確なシグナルと見られている。

ボリビアだけでなく、チリも保守派の勝利。ベネズエラの不正選挙拠点が稼働しなかったか?

https://www.aboluowang.com/2025/1215/2320317.html

12/14阿波羅新聞網<川普2大动作 中南海哑巴吃黄连=トランプの2つの大きな動きに中南海は口に出せない>アポロネット王篤若の報道:トランプ政権は最近、中共に対し一連の軍事行動と制裁措置を講じている:米特殊部隊はインド洋で中国からイランへ向かう軍需・民需兼用物資を拿捕・破壊した:その後、米政府は制裁対象の石油タンカー「スキッパー」を拿捕し、中共管理下の石油タンカー「ルオイス」と瀬取りを行っていたことを明らかにした。

北京を直接標的としたこれらの二つの行動に対し、中共はこれまで一言も反論しようとしていない。

米国を公然と非難できるわけがない。悪いことをしているのを阻止されたのだから。

https://www.aboluowang.com/2025/1214/2320239.html

12/14阿波羅新聞網<四大死穴 招招致命习近平=四つの致命的な弱点:習近平にとって命取りの手を招く>習近平の統治体制は一枚岩のように見えるが、実際には四つの致命的な弱点を隠している。これらの致命的な弱点は、国際的な圧力、国内統制の失敗、エリート層の逃避路の断絶、軍内部の忠誠心の危機といったように、複雑に絡み合っている。特に強調したいのは、これらの四つの弱点のうち一つでも突破されれば、習近平体制に致命的な打撃を与え、崩壊の連鎖反応を引き起こす可能性があるということだ。なぜなら、これらの弱点は、中共の権力の中核、すなわち富の安全確保、情報の独占、逃避路、そして軍を通じた忠誠心に直接的に打撃を与えるからである。 2025年12月13日現在の最新の状況を見ると、これらの弱点は増幅されており、習近平の対応は激烈であったものの、根本原因を根絶することはできていない。

第一の致命的な欠陥:海外資産の開示と凍結

第二の致命的な欠陥:グレート・ファイアウォールの倒壊

第三の致命的な欠陥:沈みゆく船計画は完全な破壊に遭う

第四の致命的な欠陥:中級から上級の軍将校の集団的な覚醒

V.習近平は撤退するには遅すぎる

https://www.aboluowang.com/2025/1214/2320074.html

何清漣 @HeQinglian 6h

【WSJ:「怒れる海を生き延びる:ノーベル平和賞受賞者の最も危険な脱出の旅を明らかにする」。ベネズエラの野党指導者マチャドは、救助隊に発見されるまで、カリブ海で数時間にわたり連絡が取れない状態だった。彼女は米国が派遣した専門家によって無事救出され、現在はオスロに到着している。】

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何清漣 @HeQinglian 11 h

「国民党主席の鄭麗文:台湾独立の若者から親中国政治指導者へ」

https://cn.nytimes.com/asia-pacific/20251205/taiwan-opposition-cheng-china/

引用

Young China Morning Post @OlympiadEduGr  19 h

返信先:@HeQinglian 、 @zheng850349

これはNYTのどの記事か?

安田・劉氏の記事では、両者とも中国と付き合う前提でしか考えていないように見える。最悪付き合わなくてもいいと考えていれば、別に慌てることも、あたふたすることもないのでは。中国人は忘恩の徒で、歴史を捏造してでも、日本への憎悪を煽り、反中共に目が向かないようにしている。日本人の精神とは相いれない。日本人が中国へ旅行するのは当然避けた方が良い。冤罪で逮捕される恐れあり。

安田氏の言う「いま大事なのは国際社会に向けて英語で正確な情報発信を行うことです。中国ではなく他の国に日本の姿勢が届くように説明し続ける方が重要でしょう。」というのはその通り。政府も自前の国際放送局を持つか、NHKの時間の枠を買い取り、毎日英・仏・独・伊・露・中・阿に翻訳して流すくらいのことをしないと。China Global Television Networkは中国語・英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・アラビア語の6言語で放送している。

記事

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目次

高市早苗首相の発言をきっかけに中国が強く反発し、「制裁ラッシュ」が続いています。緊張は長期化し、「落としどころはあるのか」と国際社会でも注目が高まっています。出口の見えない「日中冷戦」の中で、日本はどのように向き合い、何ができるのか。中国ルポライターの安田峰俊氏が、台湾出身で東アジア情勢に詳しい東洋経済記者・劉彦甫氏と議論しました。3回に分けてお届けします。

※JBpressのYouTube番組「安田峰俊のディープアジア観測局」での対談内容の一部を書き起こしたものです。詳細はYouTubeでご覧ください。(収録日:2025年12月3日)

出口の見えない日中冷戦

安田峰俊氏(以下、敬称略):今回の日中対立を巡り「落としどころがあるのか」という質問をよく受けます。「向こうが飽きるまで続く」と私は答えていますが、劉さんはどう考えていますか。

劉彦甫氏(以下、敬称略):私も明快に落としどころは「ない」と答えています。

中国側が戦略的に何かを設計して動いているわけではなく、発言が起きてトップが怒ったため、現場が「とにかくできることをやる」という形で動いているだけだからです。

結局はトップの腹の虫がおさまるのを待つしかありません。もしトップがさらにエスカレートし、トップしか決められないレベルの制裁へ踏み込んだ場合は、日中関係は非常に深刻化します。ただし現状はそこまでには至っていません。

日本としては、冷静に、淡々と、余計なことは言わず、従来の政府方針が変わっていないことを示しつつ、一方的に緊張を高めているのは中国側だという事実を国際社会に丁寧に説明し続けるしかありません。

安田:日本政府が中国政府と対話するのは困難を極めると思います。そもそも自国の「上」しか見ていない中国側に対話する気がないわけですから。

一方、民間交流は重要です。中国の旅行自粛ムードの中でも日本に来る観光客は、比較的自由な思考の人たちですから、大事にしてできるだけ日本に良い印象を持って帰ってもらうべきです。彼らに日本人が嫌がらせをしたりすると、しっかり中国側の宣伝材料になってしまいますし。

また、逆に一般の日本人が中国へ行くことも萎縮しすぎなくて良いと思います。普段以上に、政治的な話をしない、軍や公安の関連施設の撮影などをしないといった用心は必要ですが。

日中関係は米中関係の「従属変数」

安田:中国政府との対話は短期的には困難ですし、日本がなにを言っていても聞き入れないでしょう。むしろ、いま大事なのは国際社会に向けて英語で正確な情報発信を行うことです。中国ではなく他の国に日本の姿勢が届くように説明し続ける方が重要でしょう。

トランプ米大統領(左)と習近平国家主席(写真:AP/アフロ)

劉:まさに今は情報戦の様相を呈しています。中国向けに言っても効果は乏しいので、中国以外の国に向けて冷静に事実を発信することが大事です。

たとえば中国の「サンフランシスコ平和条約は無効」といった発言などを見れば、国際秩序を揺るがす行為をしているのはどちらであるかは明白です。日本は淡々と自国の立場を繰り返していけば良いと思います。

安田:一方で不安なのはアメリカです。いまは予測可能性がほとんどありません。

劉:私はよく「日中関係は米中関係の従属変数」だと説明しています。中国にとって日本は、米中関係が悪化すれば重要な相手になりますが、米中関係が良いときには優先度が下がります。その意味で、今の日本がどれだけ発信しても、中国の最大の関心事は米国との関係です。

来年4月にはトランプ大統領が訪中し、その後、習近平氏も訪米するとされており、米中でどのような交渉が行われるかはまだ読めません。現状のように中国側が「米中関係をうまくハンドリングできている」と感じている限り、日本の発言が影響する余地は小さい。今は耐える時期と言わざるを得ません。

習近平体制の統制の本質

安田:10年以上前の中国では、日中関係が悪化するたびに街頭で反日デモが起き、企業が襲われる事件もありました。当時は数年に一度の恒例行事のような面がありました。しかし習近平体制になって以降、その手の混乱はほとんど見受けられません。

これは、習近平氏が大衆動員的な運動を好まないことと、政権が社会を強く統制しているためでしょう。今回も大規模な反日デモは見られません。過去の胡錦涛政権時代のように、他の常務委員や地方政府が平気で中央の意向を無視してグリップできていない状況とは違います。これは、各部門が忖度合戦に陥って硬化する現象と表裏一体でもありますが。

劉:現状、日本人アーティストのコンサートが中止になったり、様々な学術・文化交流が停止になったりしていますが、そのうち中国側が飽きてくると徐々に再開されるようになるでしょう。こちらから接触や対話は続けて、向こうの態度が変わる兆しをうまく捉えることが重要だと思いますね。

台湾を議論する上で大切な日本の姿勢

安田:最後に伺いたいのですが、日本は台湾問題にどういう姿勢で臨むべきでしょうか。

劉:今回の騒動を見ても、日本の多くの人が自分の好みの情報源だけで台湾像を形成していると感じました。私はこれを「日本の政治対立軸に基づいた台湾認識」だと定義しています。

右派や保守層は、台湾が日本の植民地時代を比較的肯定的に評価する点や、安全保障での重要性を強調して台湾を歴史認識問題の文脈などで利用します。一方、左派・リベラル層は同性婚の法制化やコロナ対策の成功などを根拠に台湾を評価して、自民党政権の批判のために利用します。自分たちの都合の良い部分だけを評価して、都合が悪くなれば台湾を見ない。

しかし台湾には約2300万人が暮らし、中国の脅威を感じながらも自由と民主主義を守ろうと日常を営んでいます。台湾を論じる際は、自分に都合のよい部分だけを見るのではなく、まずは台湾社会の実情や多様な声を理解してほしいと思います。

※詳細はYouTubeでご覧ください

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『従来と大きく変わった米国の「国家安全保障戦略」と中国の反日キャンペーンを読み解く 米国・西半球とインド太平洋を重視、欧州・中東を軽視した新NSS』(12/12JBプレス 樋口 譲次)について

12/13The Gateway Pundit<President Trump Had Every Right to Pardon Tina Peters Because Biden’s Federal Agencies Were All Over the Tina Peters Case=バイデン政権の連邦政府機関がティナ・ピーターズ事件に関与していたため、トランプ大統領にはティナ・ピーターズを恩赦する権利があった>

連邦最高裁まで行かないと釈放されない?トランプ司法省の仕事は遅い。

連邦政府はティナ・ピーターズ氏の捜査と逮捕に全面的に関与しており、これがトランプ大統領がティナ・ピーターズ氏を恩赦する権利を持つ主な理由である。

コロラド州メサ郡の元選挙事務官ティナ・ピーターズ氏は、選挙管理サーバー(EMS)のハードドライブをバックアップし、分析を依頼し、さらには選挙結果を公表したことで、州法にも連邦法にも一切違反していなかった。  もし違反していたとしたら、連邦政府とコロラド州政府は、特にバイデン政権下では、彼女を法的に訴追していただろう。

言い換えれば、ティナが郡のサーバーをバックアップした行為によって、州や連邦から訴追されることは一度もなかったということです。何も証拠がなかったため、コロラド州は(おそらく司法省の指示で)ピーターズ書記官に対して架空の重罪や軽罪をでっち上げ、州裁判所で起訴せざるを得なかったのです。

トランプ大統領は木曜の夜、ティナ・ピーターズ氏に恩赦を与えた。 

彼にはそうする絶対的な権利と義務があった。バイデン政権下の連邦政府がティナ・ピーターズ事件に関与していたことを示す十分な証拠があり、連邦政府がティナ・ピーターズを起訴・投獄する取り組みを主導し、指示し、あるいはその大部分を担っていたため、トランプ大統領は彼女に恩赦を与えることができるという主張を裏付けている。 

バイデン政権のティナ・ピーターズ事件への関与

FBIはピーターズ氏の告発直後に声明を発表し、連邦法違反の可能性について捜査を行うと述べた。バイデン政権はティナ氏を正式に起訴することはなかったが、バイデン政権下の司法省は、ピーターズ氏を刑務所に送致しようとしていたコロラド州の地元当局と緊密に協力していたようだ。( https://coloradosun.com/2021/08/17/tina-peters-replaced/ )

メサ郡地方検事のダン・ルビンスタイン氏は、2022年5月17日付でコロラド州の複数の地方検事宛てに送ったメールに、コロラド州連邦検事のマシュー・カーシュ氏を含めていた。メールの件名は「Rule 3.8 Meeting(規則3.8会議)」で、検察官の職務行動規則に言及しているものとみられます。(https://www.justice.gov/usao-co/meet-us-attorney、https://www.cobar.org/Portals/COBAR/Repository/12.1.22/Rule%203.8%20-%20Special%20Responsibilities%20of%20a%20Prosecutor.pdf?ver=h4k_BG_0T1kn7Rdgo8sLiQ%3D%3D

ダン・ルビンスタインから司法省弁護士とコロラド州地方検事宛の電子メール。ティナ・ピーターズを起訴する際に、いかにして正当かつ倫理的に見えるかを検討しているようだ。

メールによると、ルビンスタイン氏はティナ・ピーターズ氏の訴追と検察官の職業倫理規定の両立に苦労しており、「不正行為の疑い」を避ける方法をブレインストーミングするために援軍を呼ばなければならなかったという。

まず、ルビンスタイン氏は、自身が遂行しようとしている訴追には前例がないことを認識しているようだ。彼は、コロラド州弁護士会(CBA)やコロラド州地方検事会(CDAC)に倣い、この法律家集団が意見書を作成し、指針文書を発行することを望んでいると述べている。訴追のための一貫した法的手続きがない中で、ルビンスタイン氏は検察官に隠れ蓑を与えるために、このような行動を奨励したようだ。

第二に、ルビンシュタイン氏は、ピーターズ氏を起訴するための準備として政府機関から正式な任命を受けていないことが問題だと指摘している。

第三に、ルビンスタイン氏は、ピーター氏の事件についてコロラド州弁護士会倫理委員会に意見を求めなかった理由について、自らを弁護する準備をしておく必要があるとグループに伝えています。ルビンスタイン氏とその取り巻きたちは、このメールの送信から3か月後、ピーター氏が大陪審によって起訴されたことから、自らの努力に表面上の正当性を与えることに成功したようです。( https://www.coloradopolitics.com/courts/tina-peters-arraigned-on-10-felony-misdemeanor-charges-in-case-alleging-election-equipment-breach/article_7ad92362-14ff-11ed-8571-7fe4f678dc82.html )

ティナ・ピーターズ事件が連邦政府主導であったことを示すもう一つの明白な証拠は、もしこれが「コロラド州だけの問題」であるならば、なぜ米国司法長官メリック・ガーランドとクリストファー・レイが、 ピーターズ書記官の調査結果とそれに関連する彼女の行動について、Webex を介してメサ郡での最初の議論に参加していたのか、ということである。

また、 FBI がティナの自宅を家宅捜索するなど、連邦政府の全権力がティナの状況に関係する人々に直接適用されたこともわかっています。

さらに、ティナの仲間である シェロナ・ビショップの自宅もFBIに捜索された。

また、「マイピロー」のCEOマイク・リンデル氏もFBIの標的となり、ミネソタ州を旅行中に携帯電話を押収されました。これは連邦政府による措置です。リンデル氏はティナ・ピーターズ氏と連絡を取り、彼女への支援を申し出ていました。

ピーターズ氏は第一級公務上の不正行為、職務違反、個人情報窃盗の罪で有罪判決を受けた。

ティナ・ピーターズ氏の起訴状に関する公式声明には連邦政府への言及が含まれていた。

メサ 郡地方検事局とコロラド州司法長官事務所は、この作戦でFBIを支援しました。メサ郡広報担当のステファニー・リーシー氏は、この作戦を「 メサ郡書記官事務所の職員と、その職員と関係のある者による潜在的な犯罪行為に対する連邦政府公認  の法執行活動」と表現しました。詳細は こちらをご覧ください。

この事件に連邦政府が関与していたことは容易に理解できます。そして、前述の家宅捜索(連邦政府は今や都合よく無視している)といった連邦政府の行動は、これがコロラド州の問題をはるかに超えるものであったことを示しています。(ティナ・ピーターズの記事をご覧になり、「Selection Code」をhttps://tinapeters.us/(ドロップダウンメニューからリンク)でご覧ください。)

ジョー・ホフトは1年半前、ダン・ボールと共にAONに出演し、トランプ大統領がティナ・ピーターズ氏を恩赦する道筋があると発言しました。もし連邦政府が彼女の逮捕と起訴に関与していた、あるいはティナ氏に対する捜査を行っていたのであれば、これは連邦政府による捜査だったと信じるに足る十分な理由があります。これは、トランプ大統領がティナ・ピーターズ氏を恩赦する道を開くことになるでしょう。

トランプ大統領は耳を傾け、ティナ・ピーターズさんを恩赦した。

https://joehoft.com/president-trump-had-every-right-to-pardon-tina-peters-because-bidens-federal-agencies-were-all-over-the-tina-peters-case/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=president-trump-had-every-right-to-pardon-tina-peters-because-bidens-federal-agencies-were-all-over-the-tina-peters-case

https://x.com/i/status/1999638474266177632

https://x.com/i/status/1999867938749526436

https://x.com/i/status/1910069911755669660

12/13看中国<独家:张升民手下对习近平采取行动(视频)=独占:張升民の部下が習近平に対して行動を起こす(動画)>

URLをクリックし、google翻訳して閲覧ください。

https://www.secretchina.com/news/gb/2025/12/13/1091951.html

12/13阿波羅新聞網<罕见!美特种部队闪电出手 拦截中共军火 意味深长=異例!米特殊部隊が迅速に中共製兵器を拿捕、意味は深い>アポロネット王篤若の報道:米当局は先月、米特殊作戦部隊がインド洋で船舶を襲撃し、中国からイランへ輸送されていた軍事関連部品を押収したと明らかにした。WSJは12日、この非公開の作戦がスリランカ沖数百マイルの海域で行われたと独占報道した。米軍がイラン向け中共製軍事物資を拿捕したのは近年初めてだ。

米軍は情報を確認した後、特殊部隊と正規軍を派遣し、船舶に乗り込み、積荷を押収した後、船舶を解放した。米当局は、これらの物資は通常兵器にも転用可能な軍民両用部品であり、すでに破壊済みであると明らかにした。別の情報筋によると、米国の情報機関は、これらの品物が当初、ミサイルプロジェクトの部品調達を専門とするイラン企業向けだったと指摘している。

米国はこの輸送を綿密に追跡しており、今回の襲撃のタイミングが、国連による9月下旬のイランへの武器禁輸措置の再開と重なったことは極めて重要である。今年6月、イスラエルと米国は12日間にわたる紛争でイランの核施設とミサイル施設に深刻な損害を与え、それ以来、イランとの核交渉は停滞している。

米国による中共軍需品の輸送の拿捕と公表は、中国への警告と見られている。米国はイランへの中国の秘密軍事支援を遮断し始めており、中東の武器サプライチェーンに対する対抗措置の拡大を準備している。

国際ルールを無視すれば破壊の目に遭う。

https://www.aboluowang.com/2025/1213/2319832.html

12/13阿波羅新聞網<越共军舰穿越台海 公开挑战中共南海霸权=ベトナム軍艦が台湾海峡を通過、南シナ海における中共の覇権に公然と挑戦>ベトナム外務省は先日、国際法上の権利に基づき、艦艇を台湾海峡に派遣したことを確認した。専門家は、ハノイは南シナ海における中国の強硬な一方的国際法解釈に控えめに挑戦すると同時に、いかなる勢力とも同盟を避けていると指摘している。

国家安全局の蔡明彦局長は、ベトナムを含む8カ国の外国軍艦が今年12回台湾海峡を通過したと述べた。専門家は、ベトナム共産党が台湾海峡を軍艦で通過させたのは今回が初めてだとみており、これは驚くべきことだ。ベトナム外務省報道官のファム・トゥ・ハンは12/11、台湾海峡の航行の自由と通過の自由は、1982年の国連海洋法条約に基づきすべての国が享受する権利であると改めて強調した。

ベトナムはドンドンやるべき。

https://www.aboluowang.com/2025/1213/2319886.html

12/13阿波羅新聞網<直指辽宁号 日本F-2战机罕见大规模升空=遼寧号を直接標的に:日本のF-2戦闘機による異例の大規模スクランブル>ネット上に拡散している動画やスクリーンショットには、12/9に福岡県築城市の築城基地で行われた異例の軍事作戦の様子が映っている。2個航空連隊所属のF-2戦闘機12機が次々と離陸した。各F-2は実弾と思われるASM-2対艦ミサイル48発とAAM-3短距離空対空ミサイル数発を搭載しており、国際社会の大きな注目を集めている。

航空自衛隊による今回の演習は、北大東島沖の日本南東海域で空母艦載機の離着陸訓練を実施していた中共空母「遼寧」を仮想標的としたものだった可能性が高いと専門家は指摘している。2個航空連隊所属のF-2戦闘機12機がASM-2対艦ミサイル48発を搭載して出動したという状況は、近年稀に見る規模であり、日本が「遼寧」を模擬対空母攻撃訓練の標的とすることを意図していたことを示唆している。

https://www.aboluowang.com/2025/1213/2319619.html

樋口氏の記事は、ポイントを押さえた良い記事です。特にモンロードクトリン+台湾を優先事項と考えているところ。2025NSSを左翼メデイアは歪曲して伝え、「駒」としての懸念や米国の関与への懐疑(応分の負担)とか、台湾に疑米論を起こさせようとしているのもありますが、氏の解説を読めば疑念も晴れるでしょう。

米日豪比韓で中共の暴走を抑止するため、毎年合同演習の機会を設け、定例化していくのが望ましい。日本も米国と同じように台湾関係法を作り、米国と歩調を合わせるようにすればよい。そうすれば中共は益々怒り狂って、日本に報復してくる。日本は中国と期せずしてデカップリングできるというもの。是非高市内閣、あるいは参政党が提案してほしい。

記事

米海軍は9月以降、次々と新鋭艦を就航させている。写真は最新鋭ミサイル駆逐艦「ハーベイ・C・バーナム・ジュニア」(11月17日撮影、米海軍のサイトより)

国家安全保障戦略、歴代政権との相違

目次

米国は12月5日、第2次トランプ政権初の「国家安全保障戦略(NSS)」を公表した。新NSSはこれまでのものとどう違うのか、どう変えたのか?

その結論から先に述べよう。

第1次トランプ政権も含む米国の歴代政権は、米国のNSSにおいて中国およびロシアとの「大国間競争」「戦略的競争」、そして「ならず者国家」としてのイランおよび北朝鮮を主対象に挙げてきた。

今般、第2次トランプ政権が打ち出した2025年「国家安全保障戦略」(2025NSS)では、米本土・西半球とインド太平洋を重視し、欧州と中東を軽視する内容となっている。

この点が、これまでのNSSとの大きな違い・変化である。

2025NSSはまず、米国本土防衛と西半球における米国の優位性を重視するとしている。同時に、中国への対抗とインド太平洋における潜在的な紛争の抑止にも重点を置くと述べている。

他方、欧州に関するセクションでは、米国の本地域政策を「欧州が自立し、いかなる敵対勢力にも支配されることなく、自らの防衛に主権的責任を負うことを含め、連携する主権国家のグループとして活動できるようにする」ことを優先すべきとした。

米国の関与を弱め、後退させた形だ。

また、中東に関するセクションでは、この地域が歴史的に米国の地域的優先事項であった理由の一部は「もはや通用しない」とし、「紛争は依然として中東で最も厄介な問題ではあるが、今日、この問題は見出し(headlines)で信じられているほど深刻ではない」と述べ、「むしろ、この地域はますます国際投資の源泉と投資先になるだろう」と述べている。

これまで米国は、東アジア(潜在的敵対国には中国や北朝鮮が含まれる)、欧州(潜在的敵対国にはソ連・ロシアが含まれる)、そして南西アジア(潜在的敵対国にはイランなどが含まれる)の3つの地域に国家戦略的関心を寄せてきた。

しかし、2025NSSが、新たに米本土・西半球を東アジアと同列で重視する一方、欧州と南西アジアの地位を低下させたのはなぜだろうか。

米本土・西半球重視

ウクライナ戦争等の教訓と欧州の「文明喪失の危機」の反映

まず、米国の本土防衛は、ロシアによるウクライナ侵攻(ロシア・ウクライナ戦争)やイスラエル・ハマス戦争の教訓が反映されていると見て間違いない。

ロシア・ウクライナ戦争などでは、ミサイルとドローンによる長距離集中攻撃が戦場を支配する「ゲームチェンジャー」として戦争の帰趨に重大な影響を及ぼしている。

それらの教訓を踏まえ、東西を広大な海洋で隔てられ比較的安全な戦略環境にある米国は、その本土防衛において最大の軍事的脅威は、ロシアや中国のような強力な弾道ミサイルや極超音速滑空兵器などを有する国からの大規模な攻撃との認識をいよいよ深めることとなった。

その回答が、ドナルド・トランプ大統領が強調する「ゴールデンドーム」と称される大規模な次世代ミサイル防衛システムを構築することであり、米国本土防衛の中核をなす計画である。

本計画には、リモートセンシング、画像処理、無人航空機システム、コンポーネントの小型化、宇宙基地とその打ち上げプラットフォームなどの技術的進歩や課題解決に加え、産業基盤や技術者の確保などの裏付けが必要である。

同時に、開発・建設には何年もかかる可能性があり、今後その完成に向け大規模な投資が行われることになろう。

また、2025NSSは、欧州が「文明消滅の危機」にさらされていると警告した。

その理由として、経済的衰退や極右勢力と批判される「欧州の愛国的な政党」の影響力の拡大を阻止する政治的検閲などを挙げている。

特に、大量移民による人種入れ替えが危機の根本要因と批判し、大量移民の阻止を優先課題として指摘した。

この指摘は、米国を映す鏡あるいは自国への自戒を込めたものと理解され、欧州の「文明消滅の危機」を自らの問題と重ね合わせ、その解決が喫緊の課題であるとの認識を代弁させたものであろう。

そのため、2025NSSでは大規模移民の終結に加え、麻薬カルテルの阻止を米国の優先事項として焦点を当てるよう求めている。

米国が外部の脅威から自らを守る必要性を強調し、西半球を安全保障の重視正面とする政策に反映させるものである。

トランプ政権は、国内の治安の維持に必要として州兵を動員派遣し、メキシコ国境には大規模な「国境の壁」を巡らし数千人規模の軍隊を配置している。

カリブ海ではベネズエラの「麻薬運搬船」だとする船に容赦ない攻撃を加えるとともに、ベネズエラへの軍事攻撃もちらつかせている。

2025NSSは、大規模移民問題をはじめとする「西半球における喫緊の脅威に対処するため、世界における軍事プレゼンスを再編する」ことを要求しており、今後、同地域を重視した米軍の部隊展開が強化されるものと見られる。

中国による台湾侵攻阻止は依然優先事項

米国の歴代政権は、中国の経済発展を助ければ民主化が進み、その地位に相応しい役割を世界経済や安全保障分野で負うだろうとの「責任ある利害関係者(ステークホルダー)」論を展開してきた。

しかし、その期待に背き、台頭した中国が覇権的拡大の動きを強めていることに気づき、従来の政策を変更し始めたのがオバマ政権の後半であった。

2025NSSでは、中国について「誤った」政策が30年間続いたために「中国を豊かで強大な国にしてしまった」とし、これをトランプ大統領が「反転させた」と述べ、同盟国と連携して経済関係の「再均衡」を図ることが新たな米国の戦略だと強調した。

その上で、米国はインド太平洋において「同盟国およびパートナー国の行動を、単独の競争国(中国)による支配を防ぐという共通の利益と整合させるよう努める」(括弧は筆者)と述べ、「軍事力の優位性を維持することにより、台湾をめぐる紛争を抑止することが最優先事項である」と強調した。

そして、「米国は第1列島線のいかなる場所においても侵略を阻止できる軍隊を構築する。しかし、米軍はこれを単独で行うことはできず、またそうすべきでもない。同盟国は集団防衛のために積極的に支出し、そしてさらに重要なことに、より多くのことを実行しなければならない」と強調した。

このように、中国を念頭に主要な経済・地政学的戦場となるインド太平洋地域で競争に勝ち抜く決意を明示し、台湾を巡る紛争の抑止を優先課題に挙げ、「米国と同盟国の能力を強化する」とし、日本・韓国・オーストラリア・台湾などに防衛費の増額を促した。

「米国第一主義」を基本原則とするトランプ政権には、インド太平洋へのコミットメントに対する様々な懸念が指摘されているが、2025NSSの主張に限ってみれば、中国による台湾侵攻阻止は依然米国の優先事項であることが再確認された。

なぜ欧州は相対的に軽視されるのか

米国の国家戦略(大戦略)は、世界の人口、資源、経済活動のほとんどが集中する「ユーラシアに地域覇権国の出現を防ぐ」ことを基本政策としてきた。

冷戦終結後は、米軍は2つの重複する主要な地域紛争または主要な地域緊急事態(MRC)を戦い、勝利できるよう規模が定められていた。

しかし、現在は、中国などの台頭による相対的な国力の低下を踏まえ、1つの主要な紛争を戦い、勝利すると同時に、特定の小規模な作戦も実行する方針に変更されている。

そのため、2025NSSでは「地域紛争が大陸全体を巻き込む世界戦争へと発展する前に阻止すること」を優先事項とし、「同盟国やパートナーと協力して、世界および地域の勢力均衡を維持し、支配的な敵対国(中国)の出現を防ぐ」(括弧は筆者)と述べている。

焦点は、あくまで対中国である。

つまり、ユーラシアにおける勢力分立の維持、すなわち中国とロシアが同調・連携する現状を否定し、分断することが喫緊の課題となっているのだ。

中国は、世界覇権の野望を追求する国力を着実に備えつつある。

一方、ロシアは核軍事大国ではあるが、名目GDP(国内総生産)が世界11位前後であることが示すように、世界覇権を追求するには総合国力が乏しく、いわゆる欧州における地域覇権国を目指すのが限度と見るのが妥当だ。

また、米国が11月に提示した28項目のウクライナとロシアの和平案には、「2兆ドル(約310兆円)規模のロシア経済を孤立状態から脱却させる道筋を描き、米国企業が欧州の競合他社を出し抜いて最初にその恩恵を受けられるよう構想していた」と米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、2025.12.2付)が指摘している。

そのタイトル「『戦争ではなく金儲けを』トランプ氏の真の和平案」が示す通り、米国の関心は、すでに戦後のステップに移っている。

ロシア寄りの政策を採り、ロシアを豊富な経済的機会に満ちた場所としてレアアースやエネルギー関連の取引をちらつかせ、戦後復興や経済発展に協力する姿勢を示し、軍事的脅威ではなく、「平和共存」する国として中国との間にくさびを打ち込むことがトランプ氏の大統領就任前から練られていた戦略であると見られている。

こうして、2025NSSは欧州に「自己防衛の主要責任」を求め、北大西洋条約機構(NATO)の拡大を停止してロシアとの「戦略的安定の再構築」の必要性を強調したのである。

なお、詳述は避けるが、この考え方は、イスラエル・ハマス戦争の和平案にも共通している。

中東問題はもはや深刻な状態ではなく、「むしろ、この地域はますます国際投資の源泉と投資先になるだろう」と2025NSSが述べていることからも明らかである。

2025NSSが日本に及ぼす影響

2025NSSが、欧州は不法移民の抑制を怠っているため「文明の消滅」に直面していると主張していることに対し、ドイツは即座に「外部からの助言」は必要ないと反論した。

バイデン政権で欧州・ユーラシア担当の国務副次官補を務めたジャクリーン・ラモス氏は、「この政権は一貫したリーダーシップを発揮せずに同盟国に成果を求めている。ロシア政府は、米国が発する言葉と欧州の能力のあらゆるギャップを利用するだろう」と指摘した。

また、インド太平洋では、「米国第一主義」を基本原則とするトランプ政権の地域へのコミットメントに関する不透明、不確実性への懸念が拭えないのも否定できない事実である。

他方、中国外務省の郭嘉昆副報道局長は北京で記者団に対し、台湾は米中関係で第1の「レッドライン(超えてはならない一線)」であり、中国は外部からのいかなる干渉も許さないと強く反発した。

我が国にとって最大の焦点は、高市早苗新首相が11月7日、「(中国が)戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースだ」(括弧は筆者)と答えた「台湾有事は日本有事」にほかならない。

日米安全保障条約や平和安全法制に則った高市首相の答弁は、戦略的曖昧性や戦略的明快性の議論を別にすれば、全く批判の余地はない。

日米安保条約の第5条「日本防衛」は、我が国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が発生した場合、日米両国が共同して日本防衛に当たると規定している。

この際、我が国の施政の下にある領域内にある米軍に対する攻撃が、共同防衛に含まれている。

第6条「極東条項」は、我が国の安全は極東の安全と密接に結びついているとの認識の下に作られ、極東における国際の平和および安全の維持に寄与するため、米軍に日本の提供する施設・区域の使用を認めている。

政府の統一見解によると、極東の範囲は、フィリピン以北並びに日本およびその周辺の地域であって、韓国および中華民国(台湾)の支配下にある地域も含まれるとしており、台湾は明らかに日米安保の適用範囲に含まれている。

本条項のポイントは、極東の安全は日本の安全に結び付いているとの共通認識である。

その上で、極東の平和と安全を確保するため米軍が出動するのに、日本はなにもしないのか、それはいわゆる「安保ただ乗り」ではないかとの厳しい批判が我が国に向けられてきた。

それに応える必要性に迫られて作られたのが「重要影響事態安全確保法」であり、「武力攻撃事態対処法」への「存立危機事態」の追加である。

「重要影響事態安全確保法」では、米軍に加え、国連活動を行う外国の軍隊とこれに類する組織に対し、広範な後方支援を提供する対応措置が定められている。

「存立危機事態」は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態とされ、限定的な集団的自衛権の行使を認めている。

中国が台湾の武力統一を実行する場合、最大の障害は米軍の介入であり、日米安保条約に基づいた日米両軍の共同行動にほかならない。

その中国は、日米安保の約束や平和安全法制の制定過程を注意深くフォローしてきたはずである。

高市首相の発言内容を全く知らないわけはなく、その反発や各種威圧行為は異常にさえ見える。

おそらく、他国の脅威を煽って国内の混乱から目をそらすとか、日本と米国、台湾を離反させ台湾を孤立させるとか、米国の国際的コミットメントの後退傾向を衝いて中国の影響力を拡大するとか等々、様々な思惑を込めて経済戦、外交戦、情報・宣伝戦を展開しているのであろう。

中国の威圧行為は常套手段ではあるが、我が国としてはその反日キャンペーンを恐れてはならず、また侮ってもいけない。

課題は、尖閣を焦点とした南西地域・台湾有事に、日米安保や平和安全法制が求める役割を十分に果たせるよう、自衛隊の実力を強化し、日米共同の実効性をこの上なく高めることである。

米国は、北大西洋条約機構(NATO)に国防費としてGDPの5%を求めている。今後米国は、2025NSS制定を契機として、日本や韓国など同盟国に同様の要求を突き付けてくるのは間違いない。

今回の中国による反日キャンペーンが反転して、日本国民の中国に対する脅威認識を高め、日本の防衛力の強化に関する理解と協力に繋がり、「災い転じて福となす」ことになれば、誠に幸いである。

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『ついに暴かれた「腐敗で真っ黒」ゼレンスキー政権、それでも支持し続ける欧州3首脳の私利私欲』(12/11現代ビジネス 塩原俊彦)について

12/12The Gateway Pundit<BRILLIANT: Tina Peters’ Attorney Peter Ticktin Shares Statement on Tina’s Pardon – Colorado “Has No Right to Hold Her”= 素晴らしい:ティナ・ピーターズの弁護士ピーター・ティックティンがティナの恩赦に関する声明を発表 – コロラド州には「彼女を拘留する権利はない」>

トランプ大統領は、ポリス知事の行動を理由にコロラド州のプロジェクトへの資金提供を阻止するよう行政管理予算局(OMB)に指示したとのこと。

木曜日の夜、ティナ・ピーターズさんはトランプ大統領によって恩赦を受けました。多くの祈りが聞き届けられました。 

トランプ大統領は木曜の夜、Truth Socialで次のような投稿をシェアした。

民主党は長年、あらゆる形、規模、色、種類の暴力犯罪と凶悪犯罪を無視してきました。刑務所に入れられるべき暴力犯罪者が再び攻撃することを許されました。民主党はまた、最悪の国から最悪の者を入国させ、米国の納税者をだましていることに満足していました。民主党は、自分たちに投票しないことだけが犯罪だと考えています。米国民と彼らの税金を守る代わりに、民主党は安全で安心な選挙を望む者を見つければ誰でも起訴することを選択しました。民主党は、私たちの選挙が公正で誠実であることを確実にしたいだけだった愛国者であるティナ・ピーターズを執拗に標的にしてきました。ティナは誠実な選挙を要求した「罪」でコロラド州の刑務所に収監されています。今日、私は、不正操作された2020年大統領選挙での不正投票を暴露しようとしたティナの試みに対して完全な恩赦を与えます。

今週初め、ティナさんの弁護士であり、トランプ大統領の高校の同級生でもあるピーター・ティックティン氏が、トランプ大統領に恩赦を求める書簡を送りました。彼はその書簡をゲートウェイ・パンディットで公開しました。

恩赦の理由は、ティナさんが歴史上米国に対して行われた最も重大な犯罪の目撃者だからだ。

2020年の選挙後、コロラド州務長官の指示によるシステムアップデート後に郡の選挙結果が変更されたことに気づいたピーターズ氏は、当局と市民にその事実を報告しました。ティナ・ピーターズ氏は州法および連邦法に従い、アップデート前の選挙結果のコピーを保存していたため、懲役9年の刑に処されました。彼女は職務遂行のために投獄されたのです。

木曜日の夜遅く、ピーター・ティックティン氏は次のように語った。 

私のチーム、ジョン・ケース、パトリック・マクスウィーニー、ロバート・シンカー、ステファニー・ランバート、ティナ、彼女自身、そして私は、トランプ大統領の勇気と、今回もまた正しい行いをされたことに、言葉では言い表せないほど感謝しています。彼は常に自らの信念に忠実であり、不正と戦い続けています。神のご加護が大統領にありますように。

ポリス知事とジェナ・グリズウォルド州務長官は、ティナ・ピーターズ氏は刑務所に収監されるべきだと主張している。しかし、彼女は実際には政治犯だ。そうでなければ、被害者のないホワイトカラー犯罪で有罪判決を受けた70歳の女性が、刑務所の最高警備ユニットに収容されているはずがない。そこでは、同房者と彼女のベッドの隣に約7平方フィート(約7平方メートル)の小さな独房が与えられている。実際、彼女は月曜日の正午から「ホール」に収監されている。独房監禁は、どんなに過激な人間でも行儀よく規則を守らせるほど残酷な刑罰である。しかし、彼女は何か悪いことをしたからではなく、ただ自分が保護されていると認識されているからこそ、独房監禁されているのだ。

知事は裁判所の判決に従うと述べた。しかし、訴訟手続きには時間がかかり、法的問題が解決するまでティナ・ピーターズ氏は釈放される必要がある。トランプ大統領が州法違反で有罪判決を受けた囚人を恩赦する権利を有するかどうかという問題について、裁判所がどのような判断を下すのか、知事には知る由もない。したがって、知事には彼女を拘留する権利はない。釈放すべきか拘留すべきか判断できない状況で、誰かを拘留するという選択肢は知事にはない。この問題は常に、収監されている個人に有利に判断されなければならない。

彼には、ある人物が刑務所に収監されるべきだという理由で、その人物を刑務所に留置する権利はない。もしそうするならば、少なくとも恩赦を受けた女性を刑務所に留置していることになる。それは深刻な法的影響と責任を伴う。

実のところ、ポリス知事や州務長官ジェナ・グリズウォルドといった権力者たちは、自分たちのエコーチェンバーに引き込まれ、状況が変化しているという事実に気づかないでいる。今日、彼らは権力を握っているが、明日には責任を問われることになる。これは特にジェナ・グリズウォルドに当てはまる。彼女はトラステッド・ビルドをインストールした際に、ドミニオンのハードドライブを消去し、書き換えた張本人である。ティナ・ピーターズを刑務所に送ろうと闘うのではなく、彼女自身が手錠をかけられるまでの時間は限られていることを認識すべきだ。結局のところ、彼女のハードドライブの消去は連邦法違反だった。証拠を破壊した者が厳しい立場を取っている一方で、証拠を保全していた者が依然として刑務所にいるというのは、実に皮肉なことだ。もし彼らに少しでも分別があるなら、国民の半分がトランプ大統領の恩赦を祝福している無実の女性を不当に投獄するという愚かなゲームをやめるべきだろう。

https://joehoft.com/tina-peters-attorney-peter-ticktin-shares-statement-on-tinas-pardon/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=tina-peters-attorney-peter-ticktin-shares-statement-on-tinas-pardon

12/12The Gateway Pundit<Radical Left Colorado AG Says Trump’s Pardon of Gold Star Mom Tina Peters WON’T WORK=コロラド州の極左司法長官、トランプ大統領によるゴールドスター・マザーのティナ・ピーターズ氏への恩赦は効果がない>

https://www.thegatewaypundit.com/2025/12/radical-left-colorado-ag-says-trump-pardon-gold/

https://x.com/i/status/1999553320311026066

「イェルマーク大統領」は「イェルマーク大統領府長官」の誤り。

12/12Rasmussen Reports<U.S. Voters Want Russia Out of Ukraine=米国の有権者はロシアのウクライナからの撤退を望んでいる>

領土譲歩を伴う和平協定を支持する有権者よりも、ロシアのウクライナからの完全撤退を望む有権者が2対1の割合で多かった。

ラスムセン・リポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の58%が、ロシア軍がウクライナ領から撤退しない限り、ウクライナは合意を受け入れるべきではないと回答しています。29%は、たとえウクライナが領土の一部をロシアに明け渡さなければならないとしても、今すぐ戦争を終わらせることの方が重要だと考えています。13%はどちらとも言えないと回答しています。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/u_s_voters_want_russia_out_of_ukraine?utm_campaign=RR12122025DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

12/13阿波羅新聞網<川普警告第三次世界大战风险正在上升=トランプは第三次世界大戦のリスクが高まると警告>ドナルド・トランプ大統領は、ロシアによるウクライナ侵略戦争が続く中、毎週数万人もの死者(主に兵士)が出ており、第三次世界大戦のリスクが高まっていると警告した。

木曜日、トランプ大統領はWHで行われた人工知能(AI)規制に関する大統領令の署名式典で、「このようなことは最終的に第三次世界大戦につながるだろう。数日前にもそう言った。『もし皆がこのゲームを続ければ、最終的には第三次世界大戦につながるだろう』と私は言った。私たちはそのような事態を目にしたくない」と述べた。

ゼレンスキーは他国の金を当てにし、自国民を犠牲にし続ける。こんなことが許されるのだろうか?

https://www.aboluowang.com/2025/1213/2319600.html

12/13阿波羅新聞網<把北京踢走!澳洲厉害了—澳洲砸下1.2亿美元,北京被踢走=北京を蹴飛ばす!オーストラリアは凄い ― オーストラリアが1億2000万米ドルを投資、北京を蹴飛ばす>パプアニューギニア(PNG)は12/12(金)、アルファベット傘下のグーグルが同国向けに3本の大容量海底ケーブルを新たに建設すると発表した。この1億2000万ドル規模のプロジェクトは、オーストラリアが全額を負担し、10月に両国が署名したプクプク相互防衛条約に基づいて実施される。

オーストラリアと米国の戦略家たちは、この動きは戦略的に重要な地域であるパプアニューギニアのデジタルインフラの重要なアップグレードになると考えている。その主な目的は、太平洋地域における中共の浸透が絶えず進む中、地域のサイバーセキュリティとデジタルレジリエンスを強化することだ。

資源は豊富だが、開発がほとんど進んでいないパプアニューギニアは、オーストラリア北部に位置し、戦略的に重要な位置を占めている。

悪の帝国・中共を締め出すべき。

https://www.aboluowang.com/2025/1213/2319569.html

12/13阿波羅新聞網<中国单身人群破3亿!遗产归谁 太棘手=中国の独身人口が3億人を突破!相続財産は誰が受け取る?厄介すぎる>「未婚者が亡くなった場合、相続財産は誰が受け取るのか?国が受け取るのか?」

この話題は先日、第4回遺産管理人のための高品質イノベーション・開発交流会議で取り上げられ、社会で白熱した議論を巻き起こした。

国家統計局のデータによると、中国の独身人口は2025年までに3億人を超え、総人口の25%を占めると予想されており、これは十分大きい。

独身者の割合が増加するにつれ、未婚者の遺産管理の課題が徐々に顕在化しつつある。

実際、隣国である日本では既に先行事例がある。報道によると、日本の最高裁判所のデータによると、相続人がいない場合は2024年に1290億円(約58億人民元)が国庫に直接納付されることになった。これは、記録が始まった2013年以降の約3倍に相当する。日本総合研究所は、高齢者の死亡者のうち、未婚者の割合が増加しており、さらに、近親者がいない人も増え、「相続人がいない」ことが新たな常態となっていると指摘した。

人口面で共産主義が衰退していくのは喜ぶべき。

https://www.aboluowang.com/2025/1213/2319561.html

何清漣 @HeQinglian 8h

何清漣の「米国新国家安全保障戦略のための新計画」:新国家安全保障戦略で定められた戦略方針は「西半球第一」であり、ラテンアメリカへの対応とEUの自立支援に重点を置いている。米国メディアはバイデンの国家安全保障戦略と比較したがるが、実際にはトランプの2017年の国家安全保障戦略と比較すべきだ。重要な変更点が2つある。1.

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zaobao.com.sgより

何清漣 @HeQinglian 28分

国際刑事裁判所(ICC)の「権威」は、RFIの2つの報道によって証明できる。1. ロシアは金曜日、ウクライナ戦争をめぐるプーチン大統領に対するICCの逮捕状への報復として、ICCの上級判事数名と主任検察官に実刑判決を下した。被告人はいずれも出廷しなかった。2023年、ICCの検察官カリム・カーンは、プーチン大統領がロシア占領下のウクライナ領から子どもたちを違法に国外拉致したと非難した。モスクワはこれに随い…

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塩原氏の記事で、日本のウクライナやゼレンスキーファンはどう感じるのだろうか?普通に考えて腐敗の中心にゼレンスキーがいないわけがない。中国では、部下が勝手に賄賂をとって上に見つかったら処分されるから上にも必ず賄賂を贈る。中国では誰もが賄賂の授受をしているので、別に事件にならない。事件化されるのは①政敵を倒すため②賄賂の分配先を間違うか、分配額を間違うかである。ウクライナも同様と思う。しかし、兵士の命と引き換えに自分たちだけうまい汁を吸うのは、道徳的に許されない行為だろう。戦後裁判を開き追及すべき。

NYTについて小生はユダヤ人の新聞で、共産主義に染まったイメージを持っている。だからトランプに対し、しょっちゅうフェイクニュースを流している。しかし、ユダヤ人のゼレンスキーを今までかばってきたのに、急に方針転換したのは何故?左翼だからウクライナ人の生命を慮ってとはとても思えない。裏に何かあるのでは?

記事

ずっとウォロディミル・ゼレンスキー大統領の肩を持ち続けてきた「ニューヨークタイムズ」(NYT)が、ようやく牙をむいた。12月5日付の記事「ゼレンスキー政府が監視機能を妨害し、腐敗が倦(う)むのを許した」において、ゼレンスキーの名指しは避けたものの、ウクライナの腐敗がゼレンスキー政権によって仕組まれたものであることを明示したのである。政権の中枢に鎮座するのはゼレンスキーであり、ゼレンスキーが汚職と無関係というのはまったくありえない。

今回は、拙稿『ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗「一番真っ黒なのはゼレンスキー」』に次ぐものとして、もはや風前の灯となったゼレンスキー政権の実態を暴きたい。それを支えているのは、恐るべき恐怖政治だ。

ニューヨークタイムズの勇気ある報道

最初に、NYTの報道を紹介しよう。いつもであれば、NYTの記事を勇んで翻訳し報道するはずの日本のマスメディアが、二の足を踏んでいるからである。オールメディアはいまでもゼレンスキーを「善」とみなし、彼を貶(おとし)めるような情報を隠蔽しつづけているからだ。

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NYTは、「約20名の欧米およびウクライナ当局者への文書調査とインタビューを通じて、NYTは、エネルゴアトム社(核発電所を管轄)だけでなく、国営電力網運営会社ウクルエネルゴやウクライナ国防調達庁においても、政治的干渉があったことを明らかにした」と報じている。つまり、ゼレンスキー政権を構成する政治家一団が、率先して汚職に関与してきたというのである。綿密な調査報道だけに、いくらゼレンスキーが否定しても、もはや事実を覆すことは不可能だろう。

具体例として紹介されているのは、約1億ドルもの金額がリベート支払いによって掠(かす)め取られた事件の舞台、ウクルエネルゴでの出来事だ。ゼレンスキー政権はウクライナ戦争勃発の数カ月前から、ウクレネルゴに干渉し始める。

同社の元最高経営責任者(CEO)であるウォロディミル・クドリツキーの話として、2021年後半、ゼレンスキー政権のエネルギー大臣に任命されたばかりのゲルマン・ガルシェンコ(ハルチシェンコ)から電話がかかってきたという。ガルシェンコはクドリツキーに、エネルギー事業の経験が浅い人材を管理職に採用するよう求めていた。ただし、クドリツキーには当時、監督委員会(supervisory board)の後ろ盾があったため、圧力に抵抗することに成功したと語った。

しかし、ゼレンスキー政権は監督委員会の露骨な骨抜きに着手する。当時、ウクルエネルゴの監督委員会は7人で構成され、主要プロジェクトや役員人事を監督していた。監督委員会のメンバーは政府が選ぶが、4人は欧州連合(EU)と欧米の銀行が作成した候補者の中から選ばれた外国人で、残りの3議席はウクライナ政府の代表が占めていた。ところが、2021年末までに、ウクルエネルゴの監督委員会の任期が満了する予定だった時期に合わせて、ウクライナ政府は同委員会の乗っ取りをはかったというのだ。

エネルギー省は、ウクライナでコンサルティング業務に携わったポーランド人エネルギー専門家ロマン・ピオンコフスキーを委員会メンバーに任命するよう主張した。ピオンコフスキーは面接を受けたものの、評価が低すぎて最終候補リストには入らなかった人物だった。

欧米当局者は驚きながらも、4人の外国人専門家の一人としてピオンコフスキーの指名を受け入れた。こうして、2021年12月6日、経済上、重要企業の管理者を任命する委員会(指名委員会)は、ウクルエネルゴの監督委員会メンバー職に対する競争選考の勝者候補を承認したと発表された。

記事には書かれていないが、発表したのは、当時、第一副首相兼経済大臣であったユリア・スヴィリデンコである。つまり、現在、首相のスヴィリデンコは明らかにウクルエネルゴをめぐる汚職事件(いわゆる「ミンディッチ事件」)に絡んでいる。それにもかかわらず、ほとんどのマスメディアはこの事実を報道していない(「ミンディッチ事件」については、先に紹介した拙稿「ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗「一番真っ黒なのはゼレンスキー」」を参照)。

ゼレンスキー政権の腐敗にとって障害となっていたのが、クドリツキーCEOだ。そこで、当時のガルシェンコエネルギー相は、クドリツキーの解任を工作する。ロシアのミサイル攻撃が激化するなか、ウクライナのエネルギー・インフラを保護できなかったという理由が解任理由とされた。2024年9月2日のことだ。

このために、政府は、外国人メンバーの1人が個人的な理由で辞任した後、その席をあえて埋めずにいた。メンバーが同数であれば、クドリツキーの職を守るには十分だったはずだが、先のポーランドの専門家ピオンコフスキーは、ウクライナ側の味方をし、彼の解雇に賛成した。さらに、怒った2人の外国人メンバーは解任を 「政治的動機によるもの 」とする声明を発表して辞任した。

こうしたウクルエネルゴの混乱にもかかわらず、「ウクライナへの資金援助を行っている欧州の支援者たち――銀行、中央政府、国際機関――はほとんど何も行わなかった」とNYTは伝えている。つまり、欧州の格好だけを気にする政治指導者らが約束した支援をそのまま実行した。その結果、ウクルエネルゴを監視・監督する機関がまったく機能しないなかで、汚職が野放しにされたことになる。そこに、「ミンディッチ事件」が起きるのだ。

ゼレンスキー側近の腐敗

NYTは、ガルシェンコが主導して、エネルゴアトムでも腐敗があったことを紹介している。エネルゴアトムの監督委員会が活動を停止している間、反汚職捜査当局によれば、ウクライナ政府関係者が同社で1億ドルのキックバック計画を指揮していたという。

基本的な手口はウクルエネルゴと同じである。ブルガリアからロシア設計の古い原子炉2基を購入するプロジェクトを推進し、その過程で、6億ドルのプロジェクトの資金の一部を掠め取ろうというわけだ。

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この事件では、ゼレンスキー氏の元ビジネスパートナーを含む8名が、横領、資金洗浄、不正な富の蓄積などの容疑で起訴されている。

国防費をめぐる汚職

ロシアとの戦争の最中に、政権中枢が汚職に手に染めているという事態の深刻さを想像してほしい。腐敗という倦みは、急膨張する国防費を掠め取るという事態にまですでに広がっている。

NYTは、「戦争が始まって1年以上が経過した頃、防衛契約の不正な水増し疑惑が表面化したことを受け、支援国はキーウに対し、武器調達を浄化するための独立機関の設置を迫った」。だが、昨年1月の設立以来、同機関は監督委員会が未設置か、あるいはまったく設置されていない状態で、少なくとも10億ドルの欧州資金を支出してきた、と記している。

この国防調達庁(AOZ)長官に昨年1月に任命されたマリーナ・ベズルコワは、就任初年度に監督委員会が存在しなかったため、ゼレンスキー政権からの圧力に脆弱な立場に置かれたとのべた。国防省が疑わしい契約の承認を迫ったと指摘し、そのなかには迫撃砲弾を効果的に生産できない国営兵器工場との契約も含まれていたという。

プレッシャーのなか、彼女は承認せざるをえなかった。だが、案の定、多くの砲弾が発射不能となり、昨年秋には世論の非難が噴出した。

ところが、国防省はベズルコワを非難し、前線への武器迅速供給を怠(おこた)ったと責めた。しかし、彼女の解任の是非は監督委員会の判断に委ねられており、同委員会は昨年12月にようやく発足した。

最初の監督委員会開催前夜、国防省は調達機関の定款を改訂し、AOZ長官の任免権を自らに付与した。監督委員会は干渉に抗議し、ベズルコワの契約をさらに1年延長した。

だが、ゼレンスキー政権は動じなかった。外国人専門家が辞任し、監督委員会に外国人2人と政府代表2人が残ったことで、政権に隙が生まれた。政権は政府側メンバー2人を解任し、理事会を定足数未満の状態に追い込んだ。こうして、AOZの監督権限は国防省に移管され、ベズルコワは今年初めに解任されたのである。

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ここでも、ゼレンスキー政権がその権力を利用して、汚職を積極的に行おうとしていることがわかる。先に紹介したウクルエネルゴやエネルゴアトムと同じく、国防産業においてもキックバックなどのかたちで、ゼレンスキー政権はどんどん悪の道をひた走るのである。

拙稿終に『ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗「一番真っ黒なのはゼレンスキー」』『腐敗まみれのウクライナ軍事産業:ゼレンスキー周辺は「真っ黒」』ですでに紹介したように、ろくでもない無人機(ドローン)や長距離巡行ミサイルを製造してきたファイア・ポイントという企業を舞台にして、汚職が行われていたのは間違いない。こんなことができるのは、国防相を任命でき、国防調達庁(AOZ)を換骨奪胎できるゼレンスキー大統領以外にはありえないのではないか。

ゼレンスキーの妻にも疑惑が

ゼレンスキーの妻、エレナ・ゼレンスカヤにも腐敗疑惑が浮上している。下の写真をみてほしい。トルコの通信社、アナドル通信社(AA)が2022年3月27日付で報じたものである。エレナ夫人が、戦争のさなかにウクライナの孤児院にいる子どもたちの状況について話し合った際、夫人はこの問題についてトルコの協力を求めたという。その結果、「トルコ、ファーストレディ対話後にウクライナの孤児159人を受け入れ」と伝えられた。

ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の妻エレナ・ゼレンスカヤ(右)とレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の妻エミーネ・エルドアン(左)(出所)https://www.aa.com.tr/en/russia-ukraine-war/turkiye-welcomes-159-ukrainian-orphans-after-first-ladies-dialogue-/2547325

しかし、「戦争のない子供時代」プロジェクトと呼ばれる、このファーストレディ肝いりの慈善事業が、実は胡散臭いことがわかった。公権力の不正を暴きつづけているウクライナのСлідство.Інфоは、11月28日付で、「ジャーナリストたちは、2024年3月に11人の当局者によって署名された、ウクライナのオンブズマンによるトルコのホテル訪問の報告書を受け取った。その報告書には、子供たちがショスタク基金の広告ビデオへの出演を強制され、心理的および性的暴力を受け、2人の未成年の少女がホテル従業員との間に妊娠して帰国したと記されている」、と報じた。

このショスタク基金とは、2021年の純資産で1億4000万ドルに達する億万長者の実業家、ルスラン・ショスタクによって運営されている基金である。ロシアによるウクライナへの全面侵攻がはじまった2022年2月にドニプロペトロウシク州行政庁長から連絡があり、児童養護施設から子供たちを避難させるよう依頼され、「戦争のない子供時代」プロジェクトの一環として、ショスタクは数千人の子供たちをトルコに避難させたというのだ。しかし、その実態を探ると、子供の人権が侵害される事態が起きていたのである。

だが、こうした悲惨な出来事にスポットが当てられることはなかった。「Sledstvo.Info」は、トルコから妊娠して帰国し、ウクライナで子供を出産した少女たちにも話を聞いた。警察は違反について捜査を開始したが、1年後に捜査を終了した。罰せられたのは、体育教師に降格された上級教育者だけだった」と伝えている。

他方で、2022年8月23日付の大統領令第595/2022号「ウクライナの国家表彰の授与について」に基づいて、ショスタクには功労勲章三等章が授与されることになった。どうやら、ファーストレディアが慈善事業を隠れ蓑(みの)にして、裏で懐を温めている可能性についてはアンタッチャブルのまま放置されているようだ。

カネで命を買う金権政治

腐敗は、実は人権問題である。2005年に発効した「国連腐敗防止条約」(UNCAC)の序文には、つぎのように記されている。

「腐敗は民主主義や法の支配を傷つけ、人権違反をもたらし、市場を歪め、生活の質を侵害し、そして、組織犯罪、テロリズム、およびその他の繁栄に必要な人間の安全保障へのその他の脅威を許してしまう」

こうした危惧される事態が、実際にウクライナで起きている。それは、動員免除をめぐる汚職システムとして機能している。

通常、特定の職業の代表者は、一時的に兵役を免除されている。これはその重要性によるものである。具体的には、検察庁、警察、国家緊急事態局、国防企業、重要企業、国防省に協力する企業で働く人々にこの特権が与えられている。さらに、雇用主はどの従業員を動員免除とするかを決定し、関連書類を作成する。

このシステムでは、第一に、動員免除権を受けられるように働きかける、すなわち、収賄を働くという汚職が実際に起きている。たとえば、経済省や農業政策省は、ある企業を、特別な期間において経済の機能または住民の生活を確保するために重要であると認める命令を出すことができる(ウクライナの報道を参照)。これにより、従業員の動員を控えることができることになる。

企業の経営陣は、この地位を利用して、兵役予備役の男性を雇用する。場合によっては、このような「従業員」は職場にさえ出勤せず、有料で動員からの保護を受ける。もちろん、経済省や農業政策省の役人も、企業経営者も、動員免除を餌(えさ)にして懐が大いに潤うことになる。なお、ロシア側の捕虜となったウクライナ兵の話として、動員免除にかかる費用は、一人当たり1万ドルから1万5000ドルだという。

たとえば、中国最大の食品メーカーである中国国有企業COFCOの子会社、COFCO アグリリソーシズ・ウクライナに対して、昨年2月27日、農業政策省は命令第577号を出し、この会社の「重要」な地位を確認した。先の報道によれば、COFCOアグリリソーシズ・ウクライナは、農産物の生産量と供給量を人為的に水増ししている。支払いはすべて現金で行われるため、同社は公式報告書のデータを歪め、納税義務を最小限に抑えることができるという。こんな会社が「重要企業」に認定されたために、動員を忌避するための巣窟になっているのだ。

あるいは、ウクライナのタバコ小売市場を事実上独占しているテディス・ウクライナに対して、昨年の経済省命令第8933号により、「重要企業」の地位が与えられた。これにより、その従業員は動員出動を延期することができる「動員予約」という資格を受け取ることができるようになった。しかし、「戦時下におけるウクライナの存続にとって、タバコの取引は本当に重要なのだろうか?」という大いなる疑問が湧く。

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こうした腐敗が意味しているのは、カネで命を買うという究極の金権政治が、ウクライナ全体を蝕んでいるということである。

ゼレンスキー独裁の弊害

読者は、ゼレンスキー政権が民主的な政治を実践していると思っているかもしれない。しかし、ここで説明したような腐敗が蔓延するウクライナでは、民主主義はほとんど機能していない。暴力と脅しが横行しているだけだ。この恐怖政治がゼレンスキー政権の腐敗を支えているのだ。

その典型例が、ロシアによる全面侵攻の前の2021年に起きていた。同年8月15日、ゼレンスキーの生まれ育った街、クルィヴィーイ・リーフ市のコンスタンチン・パヴロフが銃で撃たれて死亡していた。パヴロフは2020年の地方選挙で勝利し、ゼレンスキー自身が選挙応援にまで来ていた「人民の奉仕者」の候補者を打ち負かした人物だった。

同年9月6日、内務省は、自殺だったと発表したが、地元住民の多くはこれを信じていない(「ストラナー」を参照)。何者かによって殺されたのだと考えられている。2019年5月に、大統領に就任したゼレンスキーだが、2021年にはすでに馬脚を露わし、地元では嫌われ者になっていたから、背後にゼレンスキー陣営による暗殺説が飛び交っていたのだ。

2021年10月8日、国会議員のアントン・ポリャコフが死亡する。またしても、内務省は自殺として処理した。しかし、彼と内縁関係にあった、同じ国会議員のアンナ・スコロホド(下の写真)は、「殺された」とテレビで主張した。

「ストラナー」によれば、ポリャコフは与党「人民の奉仕者」たちが、オリガルヒに関する法律に投票したことで、「黒い」上納金を「封筒に入った現金」で受け取ったと告発し、国家反腐敗局(NABU)に申請書まで提出していたという。ポリャコフは2年前にも、土地売却法を支持しなかったために与党派閥から追放されていた。つまり、「邪魔者は消せ」という強い動機が「人民の奉仕者」を名乗るゼレンスキーが率いてきた政党にはあったと言える。

アンナ・スコロホドがアントン・ポリャコフの死後、初めてインタビューに応じた。動画のワンシーン(出所)https://strana.news/news/359894-anna-skorokhod-v-hard-s-vlashchenko-ob-ubijstve-antona-poljakova.html

ゼレンスキー側近の怪しい女性政治家

この告発で注目を集めたスコロホドは、もともと、2019年の選挙で、「人民の奉仕者」党から出馬し、キーウ州の第93選挙区で当選した。しかし、彼女はすぐに派閥の指導者と対立する。スコロホドは議会で、大統領府の命令に従って投票を拒否した報復として、当時の内縁の夫が「不法に拘束」されたと主張した。これに対して「人民の奉仕者」派閥のダヴィド・アラハミア党首は、スコロホドが同僚議員を買収しようとしていると非難した。

この対立から、スコロホドは離党し、当時イーホル・コロモイスキーの強い影響を受けていた「未来のために」議員グループに加わる。こうして、彼女と同じく「人民の奉仕者」を離脱して「未来のために」グループに加わったアントン・ポリリャコフ議員との不倫関係がはじまったという。先に紹介したように、2021年秋にポリャコフが不慮の死を遂げた後、スコロホドは彼が殺害されたとし、ますますゼレンスキー政権を攻撃するようになる。

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ロシアによる全面侵攻後、スコロホドは、国防省、ウクライナ軍、その他の軍事組織におけるウクライナ法違反の可能性を調査する最高議会臨時調査委員会(VSK)の委員長に就任した。そして、強制動員や、指揮官による兵士への収奪、下級兵士への虐待など、ウクライナ軍における違反行為に対して厳しい声明を発表することで、ますます当局との関係が悪化するようになる。

恐怖政治を敷くゼレンスキー

反ゼレンスキーの立場にあった二人の死をみれば、普通の人間は恐れをなして従順にならざるをえない。それでもスコロホドは突出して、ゼレンスキー政権に歯向かってきた。

だが、ついに、12月5日、国家反腐敗局(NABU)は、「犯罪グループ」を率いた疑いで捜索を行ったと発表するに至る。スコロホドが率いるグループは、あるビジネスマンに25万ドルを払ってくれれば、国家安全保障・国防会議(NSBO)の制裁を競合他社に科す、ともちかけたというのである。

「依頼人」が12万5000ドルの一部を手渡すと、その金はNSBOの職員に送金されると約束された。しかし、NABUによると、NSBOのメンバーも、その他の役人も、違法行為に協力してくれる人物が見つからなかったため、資金を送金していないという。

なお、この捜索は反汚職機関とウクライナ保安局(SBU)の協力のもとに行われた。NABUが欧州の支援を受けて、いわゆる「ミンディッチ事件」の捜査にあたっていることを考えると、スコロホドに嫌疑をかけることには、きわめて政治的な意味があるように思える。その意味で、SBUが捜査協力しているという点が重大な意味をもつ。

腹心だったアンドリー・イェルマーク大統領府長官を「ミンディッチ事件」に絡んで解任させざるをえなくなったゼレンスキーにとって、SBUと国家捜査局に絶大な影響力をもつオレグ・タタロフ大統領府副長官に頼らざるをえなくなっているのだ。

タタロフ副長官は「問題児」だ。タタロフは2020年、NABUにより、元議員マクシム・マイキタスの代理として法医学専門家に25万フリヴニャ(約150万円)の賄賂を渡した罪で起訴されたことがある。この事件は、ゼレンスキーの子分であるイリーナ・ヴェネディクトワ元検事総長、ウクライナ保安局(SBU)、ウクライナの腐敗した司法当局によって妨害され、事実上破棄された。

2020年、オレクシー・シモネンコ副検事総長(当時)は裁判所の判決を口実に、タタロフ事件を独立したNABUから大統領管理のウクライナ保安庁(SBU)に移管した。NABUは、タタロフ事件は完全に同局の管轄内であるため、移送は違法であると考えている。その後、シモネンコはタタロフ事件を担当する検事団を交代させ、事件を妨害しようとした。

2021年、裁判所はタタロフ事件の捜査延長を拒否した。シモネンコの部下である検事たちは、裁判にかける期限に間に合わなかったことで、この事件を事実上葬り去ったのである。

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こんな人物がまだゼレンスキー政権の中枢にいる。こうすることで、ゼレンスキーによる恐怖政治はいまも継続しているのだ。

欧州の「三バカトリオ」

このようなゼレンスキーを、欧州の政治指導者たち、英国のキア・スターマー首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのフリードリッヒ・メルツ首相は、ゼレンスキーとともに、ドナルド・トランプ大統領が主導するウクライナ和平をめぐる問題について、12月8日、ロンドンで協議した(下の写真)。

左から:ウクライナのゼレンスキー大統領、英国のスターマー首相、フランスのマクロン大統領、ドイツのメルツ首相が、12月8日にダウニング街10番地前で。 Credit…Chris J Ratcliffe/Agence France-Presse — Getty Images(出所)https://www.nytimes.com/2025/12/08/world/europe/zelensky-ukraine-war-peace-talks-europe-london.html

「ワシントンポスト」は、「ゼレンスキー大統領は12月8日、領土を明け渡さないと宣言し、ドナルド・トランプ大統領がクレムリンの戦争を終わらせるための最新の提案に盛り込んだロシアの中心的な要求を拒否した」と報じた。どうやら、力ずくで国際的な境界線を引き直すことを許すべきではないと主張してきたヨーロッパの指導者たちからの後押しもあって、ウクライナのロシアへの領土割譲を大前提とする和平案を拒否する方針が固まったらしい。

しかし、不可思議なのは、ここで紹介した「真っ黒なゼレンスキー」をなぜ三人の指導者が支持しつづけるのかという点だ。私は、彼らを「三バカトリオ」と名づけたい。人権軽視につながる腐敗を全土と許し、自らも手を染めているとしかみえない男をなぜ支援するのか、理由がまったくわからないからである。つまり、この「三バカトリオ」は、ウクライナに戦争をつづけさせて、大量の死傷者が出つづけることをまったく厭わない。

「三バカトリオ」は、12月6日付のNYTが「ウクライナ戦況悪化、トランプ大統領が和平案を推進」という記事を読んでいないのか。あるいは、12月2日に「テレグラフ」が公開した「ウクライナ終局が迫る中、西側諸国は自らの物語に迷い続ける」という長文記事を無視しているのはなぜか。

戦況が絶望的なだけではない。「首都キーウのほとんどの人々は、1日に6時間から9時間しか電力を得られず、仕事中の午後2時から5時、そしてまた午前2時から5時といった不便な時間に電力を得ている」と先のNYTは伝えている。暖房供給も多くの場所で支障が出ている。経済活動は破綻状態にあり、経済は欧州や日本の支援なしには立ち行かない。

どうやら、「三バカトリオ」が望んでいるのは、来年11月の中間選挙で、トランプの共和党が敗北することらしい。そうなれば、トランプの外交戦略は頓挫し、米国のウクライナ支援も期待できるようになるともくろんでいるようだ。

それまでの間、何とかゼレンスキー政権を支えようというわけだ。ゼレンスキー政権が恐怖政治を敷いているにもかかわらず、あるいは、汚職構造を構築しているにもかかわらず、「三バカトリオ」はそんなことはまったく無視するというわけだ。

おそらく、こんなめちゃくちゃな政治が許されるのは、マスメディアがウクライナの実態をきちんと報道しないからではないか。「三バカトリオ」やゼレンスキーを非難しないマスメディアはまったくおかしい。私にはそう思われる。

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『ウクライナ戦争から読み解く、有事に中国軍機はどんな行動をとるのか 威嚇のために平時には防空範囲に入れても有事には不可能に』(12/10JBプレス 西村金一)について

12/11The Gateway Pundit<JUST IN: President Trump Grants Tina Peters Pardon=速報:トランプ大統領、ティナ・ピーターズに恩赦を与える>

トランプ大統領は木曜日、ティナ・ピーターズ氏に完全な恩赦を与えた。

健康状態が悪化しているゴールドスターマザーのティナさんは、2020年の選挙に異議を唱えた罪でコロラド州刑務所で9年の刑に服している。左派は彼女の死を望んでいる。

ティナ・ピーターズ氏は州の罪で有罪判決を受け、州刑務所で服役中であるため、大統領の恩赦によって直ちに釈放されるわけではない。

先週、治安判事は刑務所からの早期釈放を求めるティナ・ピーターの人身保護令状請求を却下した。

トランプ大統領の親友であり、元学友で弁護士でもあるピーター・ティックティン氏は最近、手紙の中で、ティナ・ピーターズさんが他の受刑者から3回襲われたと記した。

「民主党は長年にわたり、あらゆる形態、規模、色、種類の暴力犯罪と凶悪犯罪を無視してきた。刑務所に入れられるべき凶悪犯罪者が再び攻撃を仕掛けることを許されたのだ。民主党はまた、最悪の国から最悪の犯罪者を入国させ、米の納税者を搾取することに大喜びしていた」とトランプ氏は述べた。

「民主党は、自分たちに投票しないことが唯一の犯罪だと考えている!米国民と税金を守るどころか、安全で安心な選挙を求める者を誰でも起訴することを選んだ。民主党は、選挙が公正かつ誠実であることをただ願っていた愛国者、ティナ・ピーターズを執拗に攻撃してきた。ティナは、誠実な選挙を要求したという『罪』でコロラド州の刑務所に収監されている」とトランプ氏は述べた。

「本日、不正選挙による2020年大統領選挙での不正投票を暴露しようとしたティナに完全な恩赦を与える!」とトランプ氏はトゥルース・ソーシャルで述べた。

2024年10月、コロラド州メサ郡の元書記官ティナ・ピーターズが3件の罪で有罪となり、懲役9年の刑を宣告された。

彼女は、記録を一定期間保存する法律があるにもかかわらず、削除するように言われた2020年の選挙の証拠を保存したために投獄された。

意地悪な左翼の裁判官は彼女を叱責し、侮辱し、彼女には「特権がある」と言った。

https://x.com/i/status/1919578723067613603

5月、ピーター・ティックティンはコロラド州のティナ・ピーターズを支持するアミカス・ブリーフを提出した。

ピーター・ティックティン氏の法廷助言者意見書が提出されてわずか数日後、トランプ大統領は司法省に対し、この政治犯をバイデン政権から釈放するために必要なあらゆる措置を取るよう指示した。

トランプ大統領は以前、コロラド州の司法長官を激しく非難し、ティナ・ピーターズさんの釈放を要求していた。

「コロラド州の極左司法長官フィル・ワイザーは、州内で強姦や殺人などの暴力犯罪を犯している不法移民を無視し、民主党の選挙不正を暴露し記録するために活動していた69歳のゴールドスター・マザー、ティナ・ピーターズを投獄した」とトランプ氏は5月、トゥルース・ソーシャルで述べた。

「ティナは無実の政治犯であり、残酷で異常な刑罰という形で恐ろしく不当な処罰を受けている。これは、2020年の選挙における犯罪と不正行為を隠蔽するための、極左民主党による共産主義的な迫害だ」とトランプ氏は書いた。

https://www.thegatewaypundit.com/2025/12/trump-pardons-tina-peters/

12/11Rasmussen Reports<Democrats Care More, Voters Believe=民主党はもっと面倒見てくれると有権者は信じている>

民主党は自分たちのような人々のことを気にかけている、と答えた有権者は、共和党よりも5ポイント多い。

ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の49%が民主党が自分たちのような人々を気にかけていることに同意しており、そのうち24%が「強く同意」しています。一方、46%は「同意しない」と回答し、そのうち34%が「強く同意しない」と回答しています。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/democrats_care_more_voters_believe?utm_campaign=RR12112025DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

12/12希望之声<「新四人帮」危在旦夕 ?习近平大伞撑不住!张又侠给彭丽媛「变色警告」 夫人党跌落 军权翻盘? 川普神补刀 公布习家财富=『新四人組』は崩壊の危機?習近平の傘は支え切れず!張又侠、彭麗媛に『色を変えて警告』、ファーストレディ党は崩壊、軍権は引っ繰り返る?トランプの神業:習近平一族の富を暴く>北京の人民大会堂の軍楽隊のラッパ手が「彭麗媛の赤」から「軍事委員会の緑」に変わった。これは張又侠から彭麗媛への公的な警告だった。そして、さらにエキサイティングな出来事が起こった。彭麗媛率いる「新四人組」が明らかにされた!新たな嵐が始まったのだ。

当時の「四人組」は毛沢東の死後わずか1ヶ月で粛清された。彼らは保護傘が外れた瞬間に崩壊したのだ。今、「新四人組」が浮上した。噂が本当なら、筋書きは同じようだ。彼らがダメではなく、傘を持つ者がダメなのだ。

「新四人組」の傘を与えていた習近平は、今や自らを支えきれなくなっている。米国議会は突如、習近平の資産公開を求める衝撃的な法案を可決した!これは、内外の難題を抱える習近平にとって心臓が飛び出るような打撃となる。

​​では、「新四人組」の今後の運命はどうなるのか、そして誰が失脚するのか?

新四人組とは何衛東、苗華、林向陽、彭麗媛のこと。

https://www.soundofhope.org/post/914302

12/12看中国<乌克兰深陷“三重绝境”23万逃兵、和谈与选举倒计时(图)=ウクライナは「トリレンマ」に深く陥る:23万人の脱走兵、和平交渉、そして選挙カウントダウン(写真)>ウクライナは現在、前例のない多重危機に直面している。約4年にわたるロシア・ウクライナ戦争において、キーウ当局は、解決できない三重の苦境に陥っている。それは、軍内部の士気低下による大規模な脱走、米国主導の和平交渉による外圧、そして政府の正統性を損なう政治腐敗スキャンダルである。これら3つの問題が絡み合い、ゼレンスキー大統領を窮地に追い込んでいる。

軍事危機:制御不能な脱走と訓練システムの崩壊

戦場の現実:ロシア軍の進撃と戦略劣勢の深刻化

外交のジレンマ:和平交渉条件における憲法上および現実的な対立

政治危機:汚職スキャンダルと選挙圧力の二重の打撃

ウクライナ危機に対する各勢力の態度は、それぞれ異なる戦略的考えを反映している。

米国の損切の論理:トランプ政権は、ウクライナが軍事的に勝利することはできない以上、毎日数千人の死傷者を出すこの消耗戦を続けることは無意味だと考えている。米国は戦争をできるだけ早く終結させ、中国との競争など、より重要な問題に目を向けたいと考えている。

欧州の「ピュロスの勝利」戦略:欧州諸国はウクライナが勝利できるとは考えておらず、たとえロシアが勝利したとしても、ロシアが大きな代償を払い、モスクワに教訓を与え、他の欧州諸国への侵略を抑止することを期待している。この地政学的な計算の下では、ウクライナは欧州の安全保障を守るための「犠牲」と見なされている。

ロシアの戦略的忍耐:モスクワは戦場で主導権を握っており、圧力を継続するか、有利な条件で交渉するかを選択できる。時間はロシアの味方だ。

ゼレンスキーの解決不可能なジレンマ:総合的な分析の結果、ゼレンスキーはまさに困難に直面していることが明らかになった。3つの望ましくない選択を迫られているのだ。

戦闘を継続すれば、さらに多くの犠牲者が出ることになり、脱走や人員不足は戦場の形勢を悪化させるだけだ。紛争が2026年まで長引けば、ロシアはドンバス地方全域、あるいはそれ以上の地域を占領する可能性があり、城下の盟はさらに深刻になるだろう。

和平を受け入れるには領土問題で痛みを伴う譲歩が必要となり、国内で強い反発を招くだけでなく、大統領選挙後の辞任や法的追及のリスクも伴う。

現状維持が唯一の現実的な道筋のように思われるが、まさにこれは全ての当事者にとって受け入れられない選択肢である。米国は戦争の早期終結を望み、ロシアは獲得した領土の確保を望んでおり、欧州はウクライナを支持しているものの無期限の支援には消極的であり、ウクライナ国民は戦争によって疲弊しきっている。

ゼレンスキーは辞任し、停戦・和平交渉できる人物に替わった方が良い。領土を奪われるのは痛いが現実を見ないと。但し、主権は残し、施政権だけロシアにと言うことでどうか?

https://www.secretchina.com/news/gb/2025/12/12/1091908.html

西村氏の記事では、台湾の防空システムで航空機の侵入は防げると。後は飽和ミサイル攻撃をどのようにかわすか?迎撃ミサイルの在庫を増やすしかない。

多数の艦艇の攻撃をどのようにかわすか?戦時になれば台湾海峡に水雷敷設すれば出て来れなくなるのでは。

AIに「台湾海峡 戦時になれば水雷敷設」と入れて聞いてみました。

回答は:

「台湾海峡において有事(戦時)となれば、中国と台湾の双方が相手方や自らが管理する港湾・水路の封鎖、あるいは敵艦船の航行阻止を目的として、機雷(水雷)敷設作戦を実施する可能性は高いと指摘されています。

機雷敷設の可能性

  • 戦略的な有効性: 機雷は比較的安価で製造でき、敷設も容易ですが、その影響は甚大です。物理的な損傷だけでなく、「機雷が敷設されているかもしれない」という情報だけで、商船や軍艦の航行を心理的に阻止・遅延させる効果があります。
  • 中国の能力: 中国人民解放軍は機雷戦能力を重視しており、多様な種類の機雷を保有しているとされています。台湾侵攻の際、台湾側の港湾や周辺海域に大量の機雷を敷設し、外部からの支援を阻止するシナリオが専門家によって分析されています。
  • 台湾の戦略: 台湾もまた、中国による侵攻を遅らせるための非対称戦略の一環として、機雷の使用を検討している可能性があります。

国際法と課題

機雷の使用に関しては、1907年の「自動触発海底水雷ノ敷設ニ関スル条約」(ハーグ第8条約)など国際法上の制限がありますが、中国やロシアのような国は「国益は国際法に優先する」との認識を持つ傾向があると指摘されており、国際法違反の懸念も存在します。

日本への影響

台湾海峡は日本の重要な海上交通路(シーレーン)であるため、有事の際の機雷敷設は日本のエネルギー供給や物流に壊滅的な打撃を与える可能性があります。そのため、海上自衛隊の対機雷戦能力の強化や、浮遊機雷に対する警戒監視能力の向上が課題となっています。

結論として、台湾海峡有事における機雷敷設は、主要な軍事作戦シナリオの一つとして有力視されています。 」(以上)

日本も米軍参戦を想定して準備しておかないと。

記事

アラスカ州にあるアイエルソン空軍基地に並ぶ「KC-135」輸送・空中空輸機(11月12日、米空軍のサイトより)

ウクライナ戦争と台湾有事

目次

欧米とロシアの兵器はどれほどの性能差があるのか――あと2か月あまりで5年目に突入するウクライナ戦争は、この問いに答を出しつつある。

ロシアと欧米の兵器の戦いの結果が映像などで世界に伝えられて研究され、一つひとつの兵器における能力差が証明されてきたからだ。

このコラムで何度も触れてきたが、とりわけ防空兵器はその差が著しいといえそうだ。

ウクライナのミサイルを撃ち落とせずレーダー基地などに大きな被害を受けている現状から、ロシア防空兵器は、公表されているような性能が得られていない可能性が高い。

一方、ウクライナの防空範囲内に入ったロシアのミサイルは、打ち漏らしがあるとはいえ多くが撃ち落されていることから、ロシア製防空兵器よりも性能が高いといえそうだ。

その差をロシアも認識しているのであろう。ミサイルより大きな標的となり、ウクライナの防空範囲に入ると撃ち落される危険性が高いロシアの戦闘機は侵入しようとしない。

安全に航空作戦を実施するために、防空範囲の外から空対地ミサイルの発射などの航空作戦を行っている。

今回は、ウクライナ戦争におけるロシアの航空機作戦から、万が一台湾有事が生起した場合、どのような事態になるのかを考察してみたい。

中国の戦闘機はロシア製をコピーして作られたものが大半である。中国独自の工夫が加えられているとしても、基本的な性能に大差はないと考えられる。

中国の防空兵器もロシア製とほぼ同等とみられるので、ウクライナ戦争で起きている防空作戦や航空作戦は、台湾有事の際にも似たようなものになると推定できる。

以下、「ロシアと同じような兵器を保有する中国軍が、台湾有事でどのような事態に直面するのか」についてシミュレーションしてみたい。

ロシア航空機の現状

ウクライナへの侵攻当初に、ロシア戦闘機・攻撃機は、ウクライナ国内まで入り込み、果敢な航空作戦を実施した。

だが、当初の2か月で200機に近い軍用機の損失を出した。その後、ロシア戦闘機はウクライナ軍の防空兵器射程内に入ろうとせず、射程外から滑空弾を発射するようになった。

現代戦ではウクライナ戦争で生起しているように、防空ミサイルが配備されている場合、その射程の中に入った戦闘機は撃墜されてしまう。これは何もウクライナ戦争だけではなく、防空兵器の性能と精度が高まった現代防空作戦では常識となっている。
図1左のように、ロシア機はウクライナ領内に侵入すれば撃墜される危険性が高いため、図1右のようにウクライナの防空兵器の射程外から滑空弾を落下させて、ウクライナ地上軍を爆撃している。

もしも、ウクライナ防空範囲を見誤ってロシアの戦闘機が防空ミサイル射程内に入れば、撃墜されてしまうことになる。

図1 ロシア航空機の作戦とウクライナの防空

出典:各種情報に基づき筆者が作成(図は以下同じ)
中国の戦闘機はほとんどロシア製を導入

ロシアの戦闘機は、ウクライナ戦争において防空兵器があるところでは活動できていない。では、中国軍機はどうだろうか。

まず中国軍機の性能を評価するために、ロシアと中国が保有する戦闘機を比べてみた。「ミリタリーバランス2025」から筆者が抜粋して比較したものが以下の表1である。

表1 ロシアと中国の戦闘機の種類比較

この表から分かるように、中国が保有する戦闘機はロシアからの輸入かロシア製を参考にして生産されたものが大半である。

ロシアからの輸入品については中国でもロシア機と同じ名称がついているが、性能については、輸出用であるため実際のロシア機より性能が落ちると考えてよい。

中国の「J-10」は独自開発して製造してはいるが、その性能はロシアの「Su-27」よりもはるかに落ちるとみられている。

最新の戦闘機でロシア機と中国機が異なるのは、ステルス戦闘機だけといってよい。

このように、最新のステルス戦闘機以外は、中国の戦闘機はその開発・製造をロシアに依存してきたことが分かる。

つまり、最新鋭のステルス機以外の戦闘機は、米欧の防空兵器の射程内では、いつでも直ちに撃墜される危険性が高いのだ。

台湾の防空兵器の射程内に入れない

平時、中国は防空ミサイルから撃墜されないと分かっているときは、頻繁に中国・台湾間の中間線を越えて、台湾に接近して恫喝している。

中国軍機は、「中国はいつでも台湾上空を飛行して爆撃ができる」と脅しをかけているわけだ。

こうしたことから、軍事専門家ではない一般の方は、有事でも中国の戦闘機が台湾上空を自由に飛行できると予想する人がいるかもしれない。

例えば、中国軍機は図2のような飛行を行い、台湾を爆撃するのではないかというものだ。

もちろん、台湾に米国製の防空兵器が配備されていなければ、図2のようなことが当然起こりうる。

しかし、防空兵器があれば、その様相は全く異なってくる。

図2 台湾に防空兵器がない場合の中国軍機の航空作戦(イメージ)

万が一台湾有事が発生して、台湾が防空体制を強化した場合には、台湾の防空射程圏内に入ってきた中国の戦闘機はミサイル攻撃を受け、その多くが撃墜されることになる。

ウクライナ戦争でウクライナの防空兵器射程圏内にロシアの戦闘機が入れないのと同様、台湾の防空兵器射程圏内に中国の戦闘機は侵入できないとみてまず間違いがないだろう。

したがって、台湾に防空兵器が配備されていれば、中国軍機は台湾に接近することができず、図3のような形になると考えられる。

図3 台湾の防空兵器の覆域と中国軍機の可能行動(イメージ)

青○は、台湾防空兵器の射撃範囲を示している。

中国軍機は、ステルス性能高い戦闘機が中に入って攻撃できても、通常の戦闘機は点線矢印のように防空範囲に入ることができず、その近くまで行ったとしても反転するしかなくなる。

中国のステルス戦闘機の性能やいかに

中国の戦闘機のうち、最新型で自国開発機であるのは「J-10」戦闘機とステルス機だけだ。J-10はロシアのSu-27よりも性能が劣るとみられている。

中国は、これまで近代的な戦闘機を自力では開発してこなかったといってよい。その中国が、ステルス戦闘機だけはロシア製より優秀であると考えるのは、少々無理がありそうだ。

ロシアは近代的なステルス戦闘機を開発・製造してきた。そのロシア機に十分なステルス性能があるかどうか、ウクライナ戦争で疑問符がつけられている。

それは、ウクライナ戦争の重要な場面で使用されていないからである。

一方、中国のステルス戦闘機は、台湾や日本周辺でまだ確認されていない。「ステルス機が日本の周辺を飛行しても日本などには発見できなかっただけだ」と言う人もいるようだが、その根拠は怪しい。

これまでほとんど近代的な戦闘機を自力で製造してこなかった中国が、にわかにロシア製よりも優れたステルス戦闘機を開発・製造できているとは考えにくいからだ。

ロシアのステルス戦闘機にも性能の疑問符がついていることから推測すれば、まだ十分なステルス性能を備えていないと考えるのが順当だろう。

台湾有事における中国の戦闘機

中国軍の戦闘機が台湾の防空範囲には入れないとなれば、どのような航空作戦になるのだろうか。

台湾の防空範囲内に入って滑空弾攻撃を行おうとすれば、台湾の防空兵器から撃墜されてしまう。撃墜されないで滑空弾攻撃を行うとすれば、防空範囲外からの滑空弾攻撃を行うことになる。

その場合、射撃距離から予想すると、滑空弾は中間線までしか届かないとみられる。

図4 防空範囲外からの滑空弾攻撃(イメージ)

中国機は有事に日台領土に接近できない

これまで述べてきたように、ロシアは、ウクライナ戦争初期にウクライナの防空範囲内に入った戦闘機が多数撃墜されてしまった。

その後は防空範囲には入ることなく外側から滑空弾を発射している。誤って防空範囲に入った戦闘機は撃墜されている。

ロシアと同じか似た戦闘機を保有する中国は、ウクライナ戦争でのロシア機の動きと同じになる可能性が高い。台湾の防空範囲に入ることは、身の危険を顧みない無謀なパイロットにしかできないだろう。

平時には、中国機は台湾に接近して威嚇飛行を頻繁に行っている。それは、威嚇だからできるのである。平時には撃墜されないことが分かっているからだ。

しかし、台湾軍防空部隊は次に説明するように、24時間体制で防空態勢をとっている。

威嚇の一線を越えたりしたら、即座に撃墜される可能性がある。

平時でも臨戦態勢の防空兵器

平時、防空範囲に中国機が入って威嚇しているが、台湾の防空側は監視レーダーで常にその動きを監視して、その位置も正確に把握している。

必要となれば、監視用レーダーを瞬時に射撃管制レーダーに切り替えて目標をロックオンし、直ちにミサイル発射ボタンを押すことができる。

これは、台湾だけではなく日本や米国、韓国などでも高性能な防空兵器による24時間射撃態勢をとっている。

平時だから、ミサイルを発射することはないが、異常事態が発生し命令を受ければミサイル発射ボタンが押され、ミサイルは目標に向かって飛んで行く。

侵入し、威嚇する戦闘機に対しても、陸上・海上・空中からいつでも撃墜できる態勢がとられているのだ。

このような日本の防空態勢について、メディアも一般の国民も承知して安心してほしい。

中国軍機が自衛隊機にレーダー照射するような事案が発生しているが、おそらく自衛隊機に対する脅しであり、このような行動には冷静で客観的な対応が必要であろう。

もし脅しをかけなければ留飲を下げられないような人々だとしたら、感情的に反応しても百害あって一利なしである。

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