『ブラジル大統領選で右派回帰の現実味、政権交代が揺さぶるBRICS結束の脆弱な構造  【土田陽介のユーラシアモニター】ボルソナロ上院議員が得票率首位、親米転換なら対中関係と新興国外交の再編も』(10/8JBプレス 土田 陽介)について

10/8The Gateway Pundit<HERE WE GO: DOJ Moves to Indict January 6 ‘Star Witness’ Cassidy Hutchinson=さあ、始まるぞ:司法省、1/6事件の「重要証人」キャシディ・ハッチンソンを起訴へ>

1/6事件は民主党とDS+一部の共和党エスタブリッシュメント(グローバリスト)が手を組んで、保守派を壊滅させようと仕組んだもの。陰謀事件。悪は入獄させるべき。

パンチボウル・ニュースによると、司法省は1/6事件の「重要証人」であるキャシディ・ハッチンソンを議会での偽証罪で起訴しようとしている。

今年初め、司法省がハッチンソンに対する捜査を開始したと報じられた。

司法省公民権局は今週、連邦大陪審に証拠を提出した。ハッチンソンにはまだ召喚状は出されていない。

司法省公民権局のハーミート・ディロン次官補が捜査を主導している。

「司法省は、元WH補佐官のキャシディ・ハッチンソンが1/6事件の議会証言で偽証したとして、連邦刑事訴追を求めている」とパンチボウル・ニュースは報じた。

「司法省公民権局は火曜日に連邦大陪審に証拠を提出し、計画に詳しい関係者によると、今月後半にはさらなる証拠と追加の証人を提示する予定だ。ハッチンソンは大陪審への出頭を命じる召喚状を受け取っていない」と、同メディアは報じた。

キャシディ・ハッチンソンは2022年6月の証言で、トランプは1/6のエリプスでの演説後、「ビースト」と呼ばれる車に乗り込んだのは、国会議事堂まで車で送ってもらえると信じていたからだと証言した。

シークレットサービスの副長官であるトニー・オルナートからこの情報を受け取ったハッチンソンによると、トランプ氏は自分がWHの西棟に車で戻されることを知らされた後、怒り出したという。

オルナートによると、トランプは「俺はクソ大統領だ!今すぐ国会議事堂に連れて行け!」と叫んだという。

ハッチンソンによると、この時トランプ氏は運転手に手を伸ばし、ハンドルを掴んで大統領専用車を乗っ取ろうとしたという。

ハッチンソンはその後、シークレットサービスのボビー・エンゲル捜査官がトランプの腕をつかみ、ハンドルから手を離させたと主張した。

もちろん、これはすべて嘘だった。

バリー・ラウダーミルク下院議員(共和党、ジョージア州選出)が委員長を務める下院監視小委員会は、 2021年1月6日にエリプスで行われたトランプ大統領の演説に出席したWH職員4人の未公開証言が「キャシディ・ハッチンソンの主張と真っ向から矛盾している」ことを後に明らかにした。「彼女は全てでっち上げた。この女は法廷に引きずり出されるべきだ!」

後の報道で、リズ・チェイニーがキャシディ・ハッチンソンの証言前に指導していたことが判明した。これもまた犯罪行為だ。

Gateway Punditは、キャシディ・ハッチンソンの議会証言から、彼女の9つの嘘が確認された内容をリストアップした。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/10/doj-seeks-indict-j6-star-witness-cassidy-hutchinson/

10/7The Gateway Pundit<CNN Data Analyst Harry Enten Reports Republican Voter Registration is WAY UP in Key Swing States Ahead of Midterms (VIDEO)=CNNのデータアナリスト、ハリー・エンテンが中間選挙を前に、主要な激戦州で共和党の有権者登録が大幅に増加していると報告(動画あり)>

左翼メデイアの一般的な報道とは一味違うハリー・エンテン。

CNNのデータアナリスト、ハリー・エンテンは本日、いくつかの主要な激戦州で共和党の有権者登録数が大幅に増加したと報告した。

これは、民主党とそのリベラル系メディアの同盟者たちが中間選挙について語っていることのほぼ全てに矛盾する。もしこれらの新たな共和党支持者が全員中間選挙で投票すれば、結果は多くの人々を驚かせるかもしれない。

エンテン氏はフロリダ州についても数分間触れ、共和党がそこで勝利するのはほぼ確実だと示唆した。

Mediaiteに詳細が掲載されています。

CNNのハリー・エンテン記者が、中間選挙を前に共和党にとって「非常に良い」と思われる重要な指標を共有

共和党にとって世論調査の結果は芳しくない。

しかし、CNNの主任データアナリストであるハリー・エンテンは水曜日、中間選挙に向けて共和党にとって非常に「良い」兆候が見られる重要な指標が1つあると報告した。それは有権者登録数だ。

共和党は、ドナルド・トランプ大統領の1期目の半ばと比べて、激戦州で著しい躍進を遂げており、エンテンは共和党が民主党に対する党員登録数の差を広げた州をいくつも挙げた。エンテンはモニターを指し示し、アリゾナ州、ネバダ州、ノースカロライナ州、ペンシルベニア州で共和党が民主党に対するリードを4~8ポイント広げていることを示した。

「実際に人々がどのように登録しているかを見てみると――これは世論調査のデータではない――8年前と比べて、共和党は激戦州において民主党よりもかなり良い結果を出している」とエンテンは述べた。

彼は話をひっくり返し、民主党の視点から見ると、確かに過去2年間の世論調査は好調だったと述べた。しかし、実際に有権者を民主党支持者として登録させるという点では、民主党は「実際には、実際には勢力を拡大していない」と語った。

https://twitter.com/i/status/2107940469388779631

共和党支持者はただ投票所に行くだけでいい。

11月の選挙で有権者が十分な数で投票すれば、過激な左派の動向を食い止めることができるだろう。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/10/cnn-data-analyst-harry-enten-reports-republican-voter/

「しかもイランからイランへ、あるいはイランからイランへは」は「イランから、或いはイランへは」の誤り。

https://x.com/EricLDaugh/status/2108257501632508002/video/1

10/8Rasmussen Reports<Early Voting: Just 34% Will Wait Until Election Day=期日前投票:投票日まで待つ人はわずか34%>

今年の中間選挙では、有権者の大多数が郵便投票または期日前投票のいずれかで投票すると答えている。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、投票予定の米国有権者の38%が期日前投票を利用する予定であり、25%が郵便投票、34%が今​​年の11/3の選挙当日まで待つ予定であることが分かりました。2年前は、45%が選挙当日まで投票を待つ予定でした。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/general_politics/early_voting_just_34_will_wait_until_election_day?utm_campaign=RR10082026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/RapidResponse47/status/2108208900772421649/video/1

https://x.com/RapidResponse47/status/2108203399808192781/video/1

10/9阿波羅新聞網<习老骨头撑不住?北京狂砍APEC重要议程 多国怒了—北京被曝狂砍APEC议程 习健康疑云再起=習の老体は持たないのか?北京がAPECの重要議題を大幅削減し各国が激怒 — APEC議題削減が露呈、習の健康不安説が再燃>

アポロネット王篤若の報道:習の老体は持たないのか?北京がAPECの重要議題を大幅削減し各国が激怒。

英紙FT(10/7付)によると、中共は今年11月に深圳で開催予定のAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議の議題を大幅に縮小する計画を立てており、これに対し多くの加盟国から反発の声が上がっている。

6人の関係者が明らかにしたところによると、北京側は最も重要な外交・貿易担当閣僚会議をオンライン形式に変更することを提案した。また、別の5人の情報筋によれば、北京は各国首脳が自由に交流する恒例の非公開会合(リトリート)の中止も検討しているという。この案通りになれば、対面形式の首脳会議は晩餐会と全体会議が各1回行われるだけになる可能性がある。情報筋は、オンライン化の計画について「95%確定している」と述べている。

閣僚会議は従来APECの中核をなすものであり、単に用意された原稿を読み上げるだけの首脳会議に比べ、より詳細な議論が可能である。参加代表者らは、北京がこのイベントを「全面的にコントロール」しようとしているのではないかと懸念している。つまり、開催国として国力を誇示し「多国間主義のリーダー」というイメージを打ち出す一方で、議題を圧縮することで実質的な議論や「気まずい場面」を減らそうとしているという見方だ。中には、これは「APECの精神を損なうものだ」と率直に批判する声もある。なお、APECは台湾が正式メンバーとして参加できる数少ない重要な国際機関の一つでもある。

時事評論家の章天亮は、すでに複数の国が3ヶ月にわたって反対の意を表明しているにもかかわらず、北京側は方針を変えようとしないと指摘している。

習の健康もさることながら、10/26~29の5中全会で4選の方向が決まるかどうか?相変わらず、自己中の中国人。

https://www.aboluowang.com/2026/1009/2443528.html

10/9阿波羅新聞網<十三条命,等一个枪决等了十七年=13人の命、銃殺刑を17年間待ち続けた>

ハサンはその場で制圧され、生け捕りにされた。その後の軍事法廷で、彼は自分が銃撃犯であることを否定せず、犯行の動機について、アフガニスタンへ向かう米軍兵士がイスラム教徒に危害を加えるのを阻止するためだったと説明した。2013年、軍事陪審団は彼に死刑判決を下した。その後、文明社会の手続きがゆっくりと進められ、その期間は2026年にまで及んだ。実に17年である。つまり、この事件で最も際立っている問題は、米国に死刑制度があるかどうかでも、今日処刑すべきかどうかでもなく、極めて単純な点にある。これほど事実関係が明白な事件において、なぜ死刑判決の執行が10年以上も引き延ばされるのか、ということである。

トランプは現在、単に執行を承認したに過ぎない。ハサン被告は今後も連邦裁判所に訴え、人身保護令状などを利用して死刑執行に異議を唱え続ける可能性がある。米国では過去に、大統領が死刑執行を承認したにもかかわらず、最終的に裁判所によって執行が差し止められた前例がある。

そこで、極めて皮肉な制度上の矛盾が浮かび上がる。

被害者の死は一瞬であるのに対し、犯人の死刑執行は無期限に延期され得る。

死刑執行と言う正義が実現しなければ、被害者の霊は浮かばれない。

https://www.aboluowang.com/2026/1009/2443494.html

10/9阿波羅新聞網<中共间谍潜伏AI两巨头!他语出惊人冲击硅谷=中共のスパイがAI大手2社に潜入!衝撃的な発言がシリコンバレーを揺るがす>

『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)』の報道によると、AnthropicおよびOpenAIの元研究員であるジェイコブ・コクソン(Jacob Coxon)は、PBDポッドキャストのインタビューで、中国が米国のAI企業であるOpenAIとAnthropicの内部にスパイを送り込んでいると「9割の確信」を持っていると述べた。ただし、具体的な証拠は提示しなかった。

PBDポッドキャストの司会者パトリック・ベット・デビッドが、スパイの件についてどの程度確信しているかと尋ねた際、コクソンは次のように答えた。「90%ですね。ええ、彼らがすでにそうしていることはほぼ確実である。」

コクソンはさらにこう述べた。「もし我々が今立ち止まれば、彼らは追いつこうとするだろう。しかし、人々があまり意識していない重要な点がある。それは、中国がすでにOpenAIやAnthropicにスパイを送り込んでいるということである。たとえ我々がリードしていても、その差は大きくは広がらない。彼らはいつでも介入し、我々の進展を盗み出し、追いつくことができる。」

中国人と見たらスパイと思え!

https://www.aboluowang.com/2026/1009/2443380.html

10/9阿波羅新聞網<压倒性通过!大战前夜,北京收到重磅警告=圧倒的多数で可決!対立激化の前夜、北京は重大な警告を受ける>

通商担当委員が訪中し交渉へ――欧州議会、EUに対中強硬策を求める決議を圧倒的多数で可決

欧州議会は、対話と欧州の利益保護の強化を組み合わせた、より強力かつ原則に基づいたEUの対中政策の策定を求めた。水曜日にEUの他機関へ向けた勧告として可決されたこの決議の中で、議員らは、多国間主義に基づく世界秩序の強化こそがEUの利益にかなうと指摘した。同決議は、賛成454票、反対86票、棄権110票で可決された。

議員らは、地球規模の課題、平和と安全、気候変動、人権問題について中国と対話を行うことの重要性を強調した。同時に、中国の不公正な経済慣行や、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる中国の立場により、EUと中国の二国間関係は「重要な岐路」にあると指摘した。また、中共軍がロシアの軍人をウクライナでの戦闘に派遣するために訓練を行っているという裏付けのある報道に対し、深刻な懸念を表明した。議員らは、EUが米国やG7加盟国、その他の志を同じくするパートナーと連携して行動すべきだと主張し、中国に対し、ロシアへの影響力を行使してロシア・ウクライナ戦争の終結に協力するよう主張した。

欧州議会は水曜日、圧倒的多数で決議を採択し、欧州の重要原材料への依存を北京側が「武器化」する事態に備え、EUが強力な「反脅迫ツール(反経済的威圧ツール)」の行使を検討するよう促した。

欧州は早く中共とデカップリングしたほうが良い。

https://www.aboluowang.com/2026/1009/2443375.html

10/9阿波羅新聞網<周晓辉:俄现不明疫情与武汉爆发新冠有何异同=周暁輝:ロシアで発生した原因不明の感染症と武漢での新型コロナ流行、その異同は?>

死者は研究所内で誤ってペスト菌の生菌が入った試験管を割り、肺ペストに感染して死亡したとの情報がある。しかし、ロシアの著名な疫学者ミハイル・ファヴォロフは、「試験管を割ったことによる感染」という説に公然と疑問を呈した。同氏は次のように述べた。「あまりに馬鹿げた話だ。イルクーツクの対ペスト研究所の職員は皆、ペスト防護服を着用している。たとえ試験管を1本割ったとしても、実際に感染する確率は極めて低い。要するに、一般市民にとってはそんなことは重要ではない。彼らは『試験管を床に落として割った』という説明を信じるだろうから」。もし肺ペストでないとすれば、いわゆる「原因不明の肺炎」とは、別の人工合成された新型ウイルスなのか?それとも生物兵器なのか?

中国とロシアは、武漢肺炎・ペスト菌による感染拡大が発生する前に感染症予防訓練を実施していた。怪しい。悪の枢軸国のやることだから。

https://www.aboluowang.com/2026/1009/2443499.html

土田氏の記事では、何となく氏はボルソナロ大統領の誕生を予想しているのでは。だから「中国との関係を断ち切るようなゼロサムの姿勢で臨むのではなく、中国との関係を維持しつつも米国との関係をどう正常化させるかという重い課題」をボルソナロは担うことになるとまで述べた。市場重視派であれば右派を、分配重視派であれば左派を応援する。氏は市場重視派のように思える。

ブラジルの選挙が不正選挙にならないよう、監視の目はしっかりしておいてほしい。

記事

大統領選で演説するフラビオ・ボルソナロ上院議員(写真:AP/アフロ)

目次

政治は常に揺り戻しを伴うものだが、中南米においてはそれが顕著だ。いわゆる右派は親米であることが多く、左派は反米であることが多い。米国による干渉もあり、中南米では反米左派と親米右派で定期的に政権が交代する。ゆえに、良くも悪くも中南米の国には政策の一貫性がない。多くの国の経済が伸び切らないのはそのためだ。

このメガトレンドに即する形で、ブラジルでも政権交代の機運が高まってきている。ブラジルでは10月4日に大統領選が行われ、反米左派で通算4期目を目指す現職のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領(ルラ大統領)と、親米右派のフラビオ・ボルソナロ上院議員の2人が、10月25日に行われる決選投票に進むことが決まった。

両名が決選投票に進むことは確実視されており、決選投票を想定した3日公表の世論調査では、ルラ大統領の支持率が47%、ボルソナロ上院議員の支持率が46%と拮抗していた。ただ蓋を開けてみると、開票率99.95%の段階での得票率はボルソナロ上院議員が47.04%とルラ大統領(45.15%)と逆転し、政権交代の可能性が意識されるに至った。

ボルソナロ上院議員は、ジャイル・ボルソナロ前大統領の息子である。そのボルソナロ前大統領は現在、前回2022年の大統領選での敗北後に政権転覆のためのクーデターを企てたとして、現在は27年3カ月の刑に服している(健康上の理由から2026年3月以降は自宅軟禁)。刑期は実に27年と、事実上の終身刑だ。その前大統領と同様、ボルソナロ上院議員も親米保守の立場を明確に打ち出す。

大統領選には12人の候補が立候補したため、決選投票の勝敗はルラ大統領とボルソナロ上院議員以外の10人の候補に票を入れた有権者がどちらを信託するかに委ねられる。2025年4月にエクアドルで右派の現職大統領が再選されて以降、ボリビアでは約20年続いた左派政権が終わり、チリ、コロンビア、ペルーと右派・中道勢力が相次いで政権を獲得している。ブラジルもそれにならうか注目される。

ここで、話を経済面に転じたい。

ルラ再登板の後に膨張した財政赤字

ルラ大統領は2023年に再登板(現在は3期目。1期目と2期目は2003年1月から2011年1月まで)したが、少なくとも2024年まではインフレの鈍化(ディスインフレ)と景気の加速を謳歌できたものの、2025年以降は逆にインフレの加速と景気の鈍化を余儀なくされている(図表1)。

【図表1 ブラジルの景気と物価】 (出所)ブラジル地理統計院(IBGE)

ブラジル経済が、ロシア発のエネルギーショックなどに伴うグローバルなスタグフレーション(景気停滞と物価高進の併存)に置かれていた点も大きい。税制改正や規制緩和による供給の刺激が必要となるこの局面で、分配重視の左派政策を重視するルラ大統領が政権を運営したことは、ブラジル経済にとってマイナスに働いたと言えよう。

財政赤字も、ルラ大統領が再登板した後に膨張していることが分かる(図表2)。その多くは利払い費であるように、財政赤字の拡大は、過年度の国債の発行によるところが大きく、この点は大統領の責任ではない。ただし、就任後にプライマリーバランスが赤字に転じたように、制約がある中で大統領が財政拡張を志向したこともまた確かだ。

【図表2 ブラジルの財政状況】 (出所)ブラジル国庫庁、ブラジル中銀、IBGE

いずれにせよ、物価高・金利高の中で左派政策を追求することは、マクロ経済政策運営のあり方としてはナンセンスである。もっとも左派である以上、左派政策を追求しなければ自らのレゾンデートルに関わるというのが左派政治家の宿命だ。当然、高金利を好まない経済界との間では軋轢が生じ、ボルソナロ上院議員に支持が集まる。

現にボルソナロ上院議員は、歳出削減や規制緩和を通じて金利を引き下げ、投資を活性化させると主張している。市場のボルソナロ新大統領誕生への期待は大きく、4日の大統領選で上院議員の得票率がトップに立ったことで、翌5日にブラジルの株式や通貨は急騰した。希土類元素(レアアース)などの資源開発も進むとの期待も高まる。

ボルソナロ氏が問われる対中政策のバランス感覚

実際、ボルソナロ新大統領が誕生した場合、経済成長を優先する右派政策が取られることになるだろう。一方、外交政策面では、親米路線への転換が進むだろうが、それは同時にルラ大統領が追求してきた親中路線の修正を意味する。

生粋の反米左派であるルラ大統領は、米国依存からの脱却の“受け皿”として、中国との関係を重視してきた。

例えば、ルラ大統領が再登板した直後の2023年3月、ブラジルは中国との間で、いわゆる“ドル離れ”を図る観点から、両国の貿易を双方の通貨(レアルと人民元)で行うことで合意した。一方、ブラジルはBRICSの原加盟国であるが、ルラ大統領は原加盟国の発言力が低下することを懸念し、ロシア主導の拡大BRICSからは距離を置いていた。

BRICSという枠組みを強化し、新興国としてまとまって米国と対峙するよりも、あくまで中国との関係の深化を優先したのが、ルラ大統領の基本的な外交方針だったと言える。それであるがゆえに、反中姿勢が強い米トランプ政権との間では軋轢が生じたが、親米右派のボルソナロ新大統領が誕生すれば、親中の流れは転換を余儀なくされる。

ここで問われるのは、ボルソナロ上院議員のバランス感覚である。再登板直後の2025年ならいざ知らず、今年2月以降のイラン戦争の泥沼化で、トランプ大統領の求心力は内外で低下している。親米右派として、トランプ大統領以外の共和党、あるいは民主党の有力者との適切なパイプ作りができるか、巧拙が問われることになる。

同時に、ボルソナロ上院議員が新大統領に就任した場合、これまでルラ大統領が開拓してきた中国とのルートをどれだけ活かせるかも重要なポイントだ。中国との関係を断ち切るようなゼロサムの姿勢で臨むのではなく、中国との関係を維持しつつも米国との関係をどう正常化させるかという重い課題を、ボルソナロ上院議員は背負うことになる。

リバランスを余儀なくされる新興国の力学

最後に、国際政治の観点から、今回のブラジル大統領選で浮き彫りになったポイントを指摘したい。それは、新興国を主要国に対峙する存在として位置づけることの危うさである。いわゆるBRICSを中心に、欧米と新興国が対峙するという対立構造で国際関係を捉える論者は少なくないが、それが不適切だということを、ブラジルの大統領選は炙り出している。

どういうことか。新興国は新興国で、常にリバランスの力学を抱えている。ブラジルを含めた中南米の国々の場合、政権は常に親米右派と反米左派の間を揺れ動く。反欧米を錦の御旗に新興国が結託できるのは、基本的に反米左派の政権のうちだけだ。ここが戦後の“第三世界”との大きな違いと言えるのではないだろうか。

ロシアがBRICSにイランを含めた産油国を引き入れたことにより、BRICSがかえってイランと湾岸諸国との対立の場に転じてしまった感も否めない。それにルラ大統領も、もともとはBRICSという枠組みよりも、ブラジルと中国との二国間関係に期待した節がある。その二国間関係でさえも、政権交代でリバランスを余儀なくされる。

一連の事実は、主要国に対峙する存在としてのBRICS、つまり主要国“対”新興国という二項対立構造が成立しえないことを浮き彫りにしている。国際情勢はそう単純ではない。

※寄稿は個人的見解であり、所属組織とは無関係です

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