11/4The Gateway Pundit<Despite Successful Trump–Xi Meeting, U.S.–China Rivalry Remains Irreconcilable=トランプ・習会談は成功したものの、米中の対立は依然として和解不可能>
嘘つき中国人が約束を守ることはない。のらりくらり時間稼ぎするだけ。
トランプ大統領は釜山で中国の習近平国家主席との会談を終え、「10点満点中12点」と評価した。米中両国は首脳会談が生産的で前向きなものであったと声明を発表したが、米中関係を再構築する可能性は低い。
両国の公式声明は、合意内容について両者の理解に相違があったことを示しており、合意条件が文書化されておらず、曖昧で口頭で行われたことを示唆している。しかし、たとえ合意条件が明確に文書化され、双方が署名していたとしても、歴史は、特にトランプ政権第1期における第1段階の貿易合意が示すように、中国が約束を守ることは稀である。今回の会談の条件と結果に関する相違以外にも、両国は未解決の問題と、相反する国際社会における野心に直面している。
中国国営メディアは、謝鋒駐米中国大使が両国に対し、釜山で行われた最近の首脳会談の勢いを「捉え」、二国間関係を堅実に維持するよう呼びかけたと報じた。謝大使は米中ビジネス協議会の2025年会議で、習とトランプの会談は重要な時期に両国関係を「再調整」し、依然として続く課題にもかかわらず、新たな協力への希望を与えたと述べた。
トランプは、釜山での首脳会談とそれに先立つマレーシアでの貿易交渉の成果をいくつか発表した。米国は中国製品に対するフェンタニル関連関税を20%から10%に引き下げ、追加関税の賦課を1年間停止する。中国もこれに同調する。また、両国は麻薬対策、農産物貿易の拡大、個別企業紛争への対応についても協力することで合意した。
謝氏は、両政府が約束を守り、新たな混乱を招かないようにしなければならないと強調した。しかし、歴史的に見て、これらの合意を破ってきたのは米国ではなく中国である。
トランプは主要な決定が確定したと述べ、中国側は会談が「相互尊重」に基づく「前向きな成果」をもたらしたと述べた。米国はトランプ大統領が2026年4月に中国を訪問すると発表した。一方、首脳会談の成果に関する詳細に関する公式発表は既に異なっており、中国と米国の合意に関する理解が乖離していることが浮き彫りになっている。
レアアースに関しては、米国は中国が2022年まで遡る複数の輸出規制の停止に同意したと述べたが、中国側は2025年10月の制限についてのみ言及した。農業に関しては、米国は2025年に1,200万トン、2026年から2028年にかけて年間2,500万トンの大豆を購入するという具体的な約束を示したが、中国側の声明は「農業貿易の拡大」にとどまった。フェンタニルに関しては、米国は中国が特定の原料化学物質の輸出を制限することと引き換えに、中国製品への関税を10%に半減させると述べたが、中国側は一般的な麻薬対策合意についてのみ言及した。
関税に関しては、米国は関税率を57%から47%に全面的に引き下げ、一部の相互関税を1年間停止すると主張した。一方、中国は同様の対抗措置を講じたが、詳細は限定的だった。海運・造船分野では、両国は関連する貿易措置を1年間停止することで合意した。投資とTikTokに関しては、米国当局はTikTokの売却がまもなく開始されると述べ、中国は両国が「適切に解決する」と述べた。
半導体、エネルギー、貿易調査に関する協議でも意見の相違が見られた。米国は大規模なエネルギー購入計画や中国の以前の貿易約束に関する調査継続中を挙げたが、これは北京側の説明では触れられていない点だ。
双方が合意結果を異なるように解釈したようで、両国が合意の実施で意見が異なり、後に合意違反で互いを非難することになるだろうと示唆している。
たとえ中国がトランプ大統領が示したすべての約束を遵守したとしても、より深刻な問題は残る。それは、2050年までに軍事、経済、外交の両面で米国を追い越し、自国の利益に沿うように国際秩序を再構築するという、中国の長期目標である。いかなる貿易協定も、中国の世界的な野心と米国の戦略的利益との間のこの根本的な衝突を解決することはできない。
この衝突の中心にあるのは台湾であり、米中関係において最も不安定で重大な問題となっている。台湾は相容れない利害が重なり合う場所であり、容易に戦争へとエスカレートする可能性がある。米国は中国による武力による台湾統一に反対すると同時に、台北が正式な独立を宣言することを阻止している。もし中国が台湾の民意に反して併合した場合、米国は軍事介入を行う可能性が高い。
中国にとって、統一は体制の正統性と領土保全に結びついた譲れない「核心的利益」である。しかし、台湾の国際的役割は、これを単なる政治的紛争の域をはるかに超えるものにしている。台湾積体電路製造(TSMC)は、世界の半導体の65%、そして最先端チップの90%を生産している。
台湾海峡でのいかなる紛争も世界のサプライチェーンに壊滅的な打撃を与え、米国当局は世界経済に1兆ドルの打撃を与える可能性があると推定している。
この衝突の中心にあるのは台湾であり、米中関係において最も不安定で重大な問題となっている。台湾は相容れない利害が重なり合う場所であり、容易に戦争へとエスカレートする可能性がある。米国は中国による武力による台湾統一に反対すると同時に、台北が正式な独立を宣言することを阻止している。もし中国が台湾の民意に反して併合した場合、米国は軍事介入を行う可能性が高い。
同じ論理は地域安全保障にも当てはまる。米国は日本、韓国、フィリピン、オーストラリアと同盟関係を維持しているが、中国はこれらの同盟を封じ込めの手段とみなしている。対照的に、北京は米軍のプレゼンスがなく、自国の影響力が支配する地域秩序を構想している。これらは互いに矛盾する構想である。米国が前方展開同盟を維持するか、中国が望む地域安全保障体制を実現するかのどちらかである。どちらの結果も平和的に共存することはできない。
現在の貿易休戦は変革ではない。短期的な緊張を緩和し、GDPを若干押し上げる可能性はあるものの、既存の世界秩序を守ろうとする既存の超大国と、それを再構築しようとする台頭する権威主義国家との間の根底にある対立を解消することはできない。最も可能性の高い結末は、エスカレーションとデタントのサイクルが続くことだ。
https://www.thegatewaypundit.com/2025/11/despite-successful-trump-xi-meeting-u-s-china/



11/4Rasmussen Reports<41% See Too Much Influence for Israel=41%がイスラエルへの影響力が大きすぎると感じている>
ガザ戦争の余波を受けて、多くの米国の有権者はイスラエルが米国の政策に過大な影響力を持っていると考えており、反ユダヤ主義の非難は反対勢力を抑圧するための試みだと考えている。
ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の41%がイスラエルの米国政策に対する影響力が大きすぎると考えている一方、10%はイスラエルの影響力は十分ではないと回答し、33%はイスラエルの米国政策に対する影響力は適切だと考えている。15%は「わからない」と回答している。


https://x.com/i/status/1985808070719783317



https://x.com/i/status/1985780837921513546




https://x.com/i/status/1985566128693752299
11/5阿波羅新聞網<川普这句话令让习石化?网传川习会会议纪要=トランプの言葉に習近平は言葉を失った?トランプ・習会談の議事録がネット上で拡散>米中貿易戦争が激化する中、ドナルド・トランプ米大統領は10月末、韓国で中国の習近平国家主席と会談した。注目されていた「トランプ・習会談」はわずか100分で終わり、双方とも会談後の記者会見や共同声明の発表を行わなかったため、様々な憶測が飛び交った。
トランプは会談後、メディアに対し、台湾問題には触れなかったと述べたものの、最近、トランプ・習会談の議事録がネット上で拡散し、この議事録によると、トランプは調査報告書を見て、トランプ・習会談の前後に、フェイスブックやスレッドなどのソーシャルメディアで、会談の議事録であるとする記事が拡散したと伝えられたという。内容は、「中国代表の顔色が青ざめ、習近平は一言も反論できなかった」「トランプは、中国は太平洋戦争に勝利していないと述べた」「台湾の主権は北京の口にあるのではなく、同盟国の手中にある。もう一度太平洋戦争を戦ってみろ」といった内容だった。習近平は「笑うことさえしなかった」、トランプは台湾は中国のものではないとさえ発言した。台湾ファクトチェックセンターはこれに関する調査報告書を発表した。
トランプは習近平との会談後、慶州で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の主要行事に参加せず、会談後すぐに米国に帰国した。
この話は嘘くさい。トランプ・習会談は、習は原稿を棒読みするだけだったので、早く終わった。
https://www.aboluowang.com/2025/1105/2300974.html
11/5阿波羅新聞網<北京王牌?外媒:吹大了!—外媒:中国稀土威胁,被严重夸大=北京の切り札? 海外メディア:誇大宣伝!— 海外メディア:中国のレアアースの脅威は誇張されている>
レアアースは長らく、中国にとって強力な地政学的武器であり、西側諸国を屈服させることのできる戦略資源とみなされてきた。しかし、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙の論説記事は、欧米の中国レアアースへの依存度は想像よりもはるかに低いと主張している。いわゆる「レアアースの巨人」は、ミヒャエル・エンデの童話に登場するトゥルトゥル氏のような存在だ。遠くから見ると恐ろしく見えるが、近くで見ると取るに足らない存在なのだ。 「レアアースは幻の巨人」と題されたこの論評は、次のように述べている。
「メディアはほぼ毎日のようにレアアース不足を警告している。特に中国がレアアースの輸出規制を実施して以降、人々は北京がいつでも西側諸国の産業基盤を揺るがす可能性があるという幻想さえ抱いている。しかし、貿易データを少し見れば真実が明らかになる:レアアースに対するこうした懸念は全く根拠がないのだ。昨年、EUは約750万ドル相当の金属レアアースを輸入したが、その3分の2は中国からのものだった。ドイツの輸入額は220万ドルで、その4分の3は中国からのものだった。つまり、レアアースの取引額は数百万ドルに過ぎず、EUの対外貿易総額とドイツのGDPの双方に占める割合はごくわずかだ。
レアアース原料よりも重要なのはレアアース合金である。EUはこれらの製品を1億ドル強輸入しており、その約30%は中国から来ている。しかし、重要なのは、EUのレアアース合金輸出額が輸入額を上回っており、EUはこの分野で中国に依存していない。
では、レアアースを生産していないヨーロッパはどのようにして利益を得るのだろうか?もちろん、量的にはEUのレアアース合金の輸入量は輸出量を上回っているが、価格差はそれを補って余りある。ヨーロッパのレアアース合金輸入量は1トンあたり約8,000ユーロであるのに対し、平均輸出価格は1トンあたり20,000ユーロにも上る。
米国では、レアアースをめぐる政治的な騒動と経済的な現実の対照はさらに鮮明だ。実際、米国のレアアース輸入量の90%は中国から来ているが、その総額はわずか2,500万ドルに過ぎない。一方、米国は中国に1億9,000万ドル相当のレアアース合金を輸出している。つまり、中国の米国への依存度は、米国の中国への依存度をはるかに上回っているのだ。
全般的に言って、希土類合金分野において、中国の海外依存度は想像をはるかに超えている。中国は年間約14億ドル相当の希土類合金を輸入しているが、輸出額は約4億ドルにとどまっている。この依存度は簡単に説明できる:中国は世界のエレクトロニクス産業の工場なので、スマートフォン、コンピューター、エンターテインメント製品の生産には大量の希土類製品が必要であり、その需要は欧米をはるかに上回っている。
金額ではなく量が問題なのでは。
https://www.aboluowang.com/2025/1105/2300979.html
11/4阿波羅新聞網<血雨腥风扑面而来 川普视频令人心碎=血腥い風雨が顔を覆う:トランプの悲痛なビデオ>今夜、疲れ果て孤独な姿でWHに戻ったトランプは、計り知れないプレッシャーにさらされている:第一に、政府閉鎖の危機は未解決のままである。民主党は、来年の中間選挙に向けて支持基盤を維持するため、不法移民への補助金を確保しようと決意している。そうしなければ、民主党は2028年に完全に大敗するだろう。しかし、共和党が妥協すれば、それは鉄の門を開けるようなものであり、禍は無限で、将来何らかの問題が生じれば、民主党からの脅迫を受けることになる。しかし、政府閉鎖が長期間続くと、与党である共和党は連邦職員を通じてトランプに圧力をかける。そのため、トランプはもはやこれを容認できず、フィリバスターの廃止を要求した。
第二に、オバマは自ら介入を始め、ニューサム、AOC、ウォーレン、オマール、マムダニといった極左の有力者たちを結集し、反トランプ同盟を結成し、来年の中間選挙での巻き返しを図っている。民主党が下院で過半数を獲得すれば、トランプに対する第三次弾劾が開始されることは間違いない。
オバマは破壊的な影響力を持っており、現在、トランプを倒すという唯一の目標を掲げ、イデオロギーを超えた同盟を構築している。
第三に、米国ではインフレ圧力が依然として解消されておらず、個人消費が低迷している。これはトランプ政権にとって重大な障害で、今年のクリスマス商戦期においても、国民が依然として支出をためらう状況が続けば、それは非常に危険な兆候となり、中間選挙での与野党交代の可能性を高めることになる。
私の個人的な見解では、国民が支出をためらう理由は、保険を含む硬直的支出が増加している一方で、日常的な消費はほとんど影響を受けていないことが原因である。米国の住宅保険料と自動車保険料は倍増し、先月の固定資産税の請求額も増加した。多くの料金の根拠が未だに理解できない。
皆さんは、今日のインフレ抑制の難しさについてどうお考えですか?
パム・ボンデイのやり方は遅すぎるのでは。不正選挙をもっと早く解決すべき。エプスタインなんかに関わり合うから。優先順位が分かっていない。
https://www.aboluowang.com/2025/1104/2300624.html
11/4看中国<台日友谊深化 台日交流峰会支持台湾国际参与(组图)=台日友好関係深まる:台日交流サミット、台湾の国際参加を支持(写真)>第11回台日交流サミットが本日(11/4)、鎌倉市で開催された。関東地方での開催は今回が初めてである。李逸洋駐日代表は、今回のサミットで、日本の地方議会が改めて台湾の国際参加を明確に支持し、中国による国連総会決議2758号の歪曲を拒否する姿勢を示したと述べた。頼清徳総統もビデオメッセージで出席し、高市早苗氏の首相選挙での圧勝を祝福するとともに、台日友好関係の深化を喜んでいる。
次回は2026年名古屋市で開催。

https://www.secretchina.com/news/gb/2025/11/04/1090321.html
11/4看中国<传红二代上书习 吁恢复接班制度 胡温汪授予张又侠“免死金牌”(图)=革命第二世代幹部は習近平に書簡を送り後継者制度の復活を訴える、胡錦濤・温家宝・汪洋が張又侠に「免罪符」を与える(写真)>習近平中共総書記による10年以上の統治の間、習は後継者を明確に指名しなかっただけでなく、2018年には憲法を改正し、国家主席の任期制限を撤廃し、終身統治への道を開いた。ある情報では、最近、200人以上の革命第二世代幹部が習近平に連名で書簡を送り、後継者制度はなくすことはできないと主張し、党と国家の後継者の育成を強化するよう要求したとのこと。さらに、胡錦濤、温家宝、汪洋が会議を開き、張又侠に「免罪符」と「軍権」を与えることを決定したとの情報もある。
200人以上の「革命第二世代幹部」が習近平に書簡を送ったとの噂もある。
習近平は1975年後と80年後生まれの世代から後継者を選ぶ可能性がある。
胡錦濤、温家宝、汪洋が会議を開き、張又侠に「免罪符」を与えたとの噂もある。
反共産主義と反習のスローガンが各地に蔓延している。
あくまで噂であって、国民の願望が入っている。
https://www.secretchina.com/news/gb/2025/11/04/1090307.html

何清漣が再投稿
生きるべきか、死ぬべきか @not_2b_or_2b 19h
もし運悪く豚と一緒に泥沼に落ちてしまったら、泥沼の中で豚と格闘するのではなく、できるだけ早く陸に上がるのが最善である。
—Charlie Munger

https://x.com/i/status/1985699803527847969
何清漣 @HeQinglian 8h
ツイ友はこの情報の真の意味をよく考えてください:
- 米中関係の悪化は周知の事実で、なぜ情報提供者を通してこの情報を流したのか? 2. 多くの人々は、公開されている情報は自分の好みに合わないという理由で信じないことが多い一方で、内部関係者、高官、もろもろの親族からの噂は容易に信じてしまう傾向にある。情報戦はこうした心理を巧みに利用する。
もっと見る
引用
何清漣 @HeQinglian 11月3日
本日、私は比較的高い層(中国人ではない)から、中国には信頼できる情報源があり、3つの事柄について議論されているという情報を受け取った。そのうちの1つは、全く信じられないことである。それは、中国指導部は、米中冷戦が始まったことを最近になってようやく気づき、米中関係は元に戻らないと。
私は今、諜報活動には、信頼できる情報チャネルを通じて敵陣に意図的に虚偽の情報を提供することも含まれると確信している。
何清漣が再投稿
トーマス・ソーウェルの引用 @ThomasSowell 9h
ギャビン・ニューサムの妻、トランプ大統領について「彼は真の強さとは正反対。詐欺師であり、捕食者であり、悪質なナルシストだ。そして、我が国史上最悪の大統領だ!」
マルコ・フォスターより
近藤氏の記事では、習近平統治の振り返りとして読むのに良く纏まっている。氏の言うように中共の発表する数字は、全然信用できない。習は軍権を失っていると小生は見ていますが。
記事
要塞のような「共産党の館」
先月20日から23日まで、中国共産党の今年最も重要な「4中全会」(中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議)が、習近平総書記が主催して、北京の京西賓館で開かれた。
このホテルは、中央軍事委員会連合参謀部直轄で、軍事博物館の長安街を挟んだ南側に、荘厳な構えで建っている。私も一度入ったことがあるが、ホテルの体裁は取っているものの、重々しい雰囲気を湛(たた)えた要塞のような「共産党の館」だ。
それは、中国共産党の幾多の歴史を目撃してきたからだ。例えば、1978年12月に、鄧小平副首相の「鶴の一声」で改革開放政策を決めた「3中全会」(中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議)も、ここで行われた。
今回の「4中全会」は、二つの意味で注目されていた。一つは、経済面である。来年1月から始まる「第15次5ヵ年計画」(2026年~2030年)で、どんな方針と目標を立てるのかということだ。

中国経済は現在、悪化に歯止めがかからないでいる。特に、コロナ禍の前までGDPの3割を占めていた不動産がネックになっている。そうした中で、どうやってV字回復させていくのかを定める場だった。
「後継者」の出現が注目された
もう一つの注目点は、政治面だ。いまからちょうど2年後の2027年秋に、第21回中国共産党大会が開催される。
その時、3期15年という異例の長期にわたってトップに立ち続けた習近平総書記が、引退するのかは不明だ。だがもし引退する予定なら、今回の「4中全会」で「後継者」を定めておく必要があった。
それは、「後継者」が近い将来、トップに就くための「準備期間」が必要だからである。実際、習近平総書記自身、5年間にわたって準備してきた(2007年~2012年)。前任の胡錦濤前総書記に至っては、10年間にもわたって準備した(1992年~2002年)。
そのため、「後継者」が示されるかを、世界の「中国ウォッチャー」たちは注視していたのだ。逆に示されなければ、2年後の21回大会で、超異例となる4期目を目論んでいると見て、差し支えないだろう。

最終日の10月23日の夜に、「4中全会」のコミュニケ(公報)が発表された。以下、約5000字に及んだコミュニケの内容から、興味深い記述をピックアップしながら、上述の「二つの注目点」について、思う所を述べたい。
世界最大の1億人超の「中国共産党」
「今回の会議の出席者は、中央委員168人、中央委員候補147人である」
中国共産党は、世界最大の政党で、昨年末時点の党員数は1億27万1000人と、初めて1億人を突破した。先月の自民党総裁選で投票権を持つ党員数は、約91万人だったので、110倍! まるで太陽と地球である。
その中国共産党は、組織が完全なピラミッド形式になっていて、1億27万1000人を束ねるのが、中央委員会である。
中央委員会は、正規の中央委員と、補欠メンバーの中央委員候補からなる。2022年10月に開かれた第20回共産党大会で選出されたのは、中央委員205人、中央委員候補171人だった。
それが3年経って、中央委員が37人、中央委員候補が24人も欠落しているのだ。比率で言えば、それぞれ約18%と約14%に上る。

もちろん、この3年の間に死去したメンバーも、数人はいるだろう。だがそのほとんどは、「落馬」(ルオマー)である。汚職などで失脚し、監獄行きとなったことを意味する隠語だ。
そのため、年を経るごとに、全体会議の風景は寂しさが滲み出てくる。中央委員会のメンバーたちにとっては晴れの席なのに、「今年も自分は生き残った」と胸を撫で下ろす場でもあるに違いない。
習近平が復活させた「共同富裕」
「全体会議では『第14次5カ年計画』の時期に、わが国の発展は重要な成果を得たと、高度に評価した」
これは、夜郎自大と言うべきものだ。コミュニケは他にも、自画自賛の記述のオンパレードである。実際には、1989年の天安門事件以降、「第14次5カ年計画」(2021年~2025年)ほど経済政策に失敗した5年はない。
2020年から2022年まで「ゼロコロナ政策」(少しでも新型コロナウイルスの患者が出れば、その地域をロックダウンする政策)を続けたため、中国経済は大打撃を受けた。日本では休業した店舗は「1日6万円」などの保障が政府から出たが、中国はゼロ。そのため、富裕層はロックダウンでも貯金を下ろせばよいが、貯金がわずかな貧困層ほど苦痛を受けた。
また、習近平主席は、2021年7月に中国共産党創建100周年を盛大に祝うと、その翌月に「共同富裕」をぶち上げた。これは1953年に毛沢東主席が、中国の社会主義路線を進めるのろしとしたスローガンで、その後、約4000万人が餓死する大躍進につながった。

そんな「愚策」として定着したものを、70年近くを経て再び持ち出してきたのだ。手始めに、典型的な「富裕企業」であるアリババ(阿里巴巴)とテンセント(騰訊)に、おのおの約2兆円もの「共同富裕資金」を吐き出させた。
これでIT企業は震え上がり、とたんにIT不況が吹き荒れるようになった。中国経済の新たな牽引役となっていたIT企業が失速したことで、「共同富裕は共同貧乏」と囁かれ、いつしかこのスローガンは雲散霧消した。
それが「4中全会」で、再び復活したのだ。しかもコミュニケには、計3ヵ所も登場した。
「全体人民の共同富裕は堅実な足取りで邁出した」「全体人民の共同富裕をしっかり推進していく」「全体人民の共同富裕を堅実な足取りで邁出することを推進する」。再び「共同富裕は共同貧乏」になるリスクがある。
中国発表のGDPは正確なのか
「2035年までにわが国の経済実力、科学技術実力、国防実力、総合国力及び国際影響力を大幅に飛躍させ、一人当たりのGDPをミドルクラスの先進国レベルに到達させ、人民の生活をさらに幸福でよりよいものにし、社会主義の現代化を基本的に実現する」
ここにある「2035年までに……を実現する」という表現は、いまからちょうど10年前の2015年9月、ニューヨークで行われた国連創設70周年の総会で、習近平主席が述べたのが始まりだ。
私はその時の演説が気になって、ある中国人に聞いたら、「自分は2035年までトップで居続けるという意思表示ではないか」と推察していた。たしかに、この年に習近平主席は82歳になり、敬愛し、目標にしている毛沢東元主席が死去した年になる。
「GDPをミドルクラスの先進国レベルに到達させる」というのは、そもそも「正確な経済状況を反映させたGDPデータ」を発表することが前提だろう。今年のQ1(第1四半期)が5・4%、Q2が5・2%、Q3が4・8%の成長と、中国国家統計局は発表したが、国際社会はおろか、中国国内の経済学者からも疑義が出ている。体感とあまりにかけ離れているからだ。

加えて、10月28日に公表された「第15次5ヵ年計画」(予定稿)は、中身がスカスカかつ抽象的で、胡錦濤時代までのような詳細なデータ目標がほとんどない。
10月30日の米中首脳会談の冒頭で、習近平主席がドナルド・トランプ大統領に、「わが国は1月から9月までで5・2%も成長している」と豪語していたが、トランプ大統領は「そんなものは信じていないよ」とばかりに、表情一つ変えなかった。
政治が経済にブレーキをかけている
「スマート化、グリーン化、融合化の方向を堅持し、製造強国・質的強国・宇宙強国・交通強国・インターネット強国の建設を加速化させる」
経済が最も効率よく発展するには、政治はどうあるべきかということは、どの国でも悩ましいテーマだ。だが、中国においては特に、政治によるアクセルとブレーキの振幅が激しい。
例えば、前世紀末に国際的な宇宙ステーション計画から除外された中国は、政府を挙げて宇宙開発に乗り出した。そうした政府の力強い後押しを受けて、いまやアメリカを超える宇宙強国に躍り出た。
その一方で、中国政府は、前述のようにIT企業の自由な発展を妨げたり、インターネットの情報を極度に規制したりしている。IT産業が成熟する以前に中国経済を牽引していた不動産業が崩壊したのも、政治的な要因が大きい。つまり、政治が経済にブレーキをかけているのだ。

つまり、経済の運行を市場でなく「共産党の意向」に委ねることだ。2016年に、習近平主席の中学の同級生である劉鶴副首相(当時は党中央財経指導小グループ弁公室主任)は、名言を吐いた。
「中国に純粋な経済学など存在しない。あるのは政治経済学だけだ」
この傾向は、特に習近平時代である限り、変わることのない現実だ。かつ、「4中全会」を経て、さらに強まっていく気が、コミュニケを読むとする。
「経済」より「安全」を重視
「国家の安全システムと能力の現代化を推進し、さらにハイレベルな平安中国を構築していく。総体国家安全観を変わることなく貫徹し、中国の特色ある社会主義のこのトロールの道を歩み、社会の活き活きとして秩序にあふれた社会を確保していく」
2022年まで3年間、中国は悪名高い「ゼロコロナ政策」(コロナウイルスを徹底的に封じ込める政策)を取ったため、経済が極度に悪化していった。そのため、ようやくこの政策が終わって、2023年3月に3期目の習近平政権が始動した時、14億国民は経済のV字回復に期待した。
ところが習近平主席が、政策の1丁目1番地に掲げたのは、経済復興ではなく「総体国家安全観」だった。これは、あらゆる意味で「安全」を重要視していくという方針だ。どの町にも監視カメラを張り巡らせて犯罪を取り締まることから、台湾の民進党政権の「独立志向」を防止すること、山河を環境破壊から守ること、それに食品の衛生管理まで含まれる。
中でも、習近平体制を長治久安にしていくことが最重要であるとした。そのため、同年7月に反スパイ法を改正するなど、社会の監視を強化していった。
だがそれによって、日本を含む外資(系企業)は引いてしまった。それで中国経済は、さらに底が抜けたようになった。
習近平主席が「方針転換」を決めたのは、昨年3月の全国人民代表大会(国会)ではなかったかと、私は見ている。約3000人の代表(国会議員)が年に一度、一週間にわたって北京の人民大会堂に集結するのだが、そこで習主席は初めて、全国の窮状を思い知ったのだろう。それまでは部下たちから、耳に心地よい報告しか受けていなかったものと思われる。

ともあれ、この時を契機として、経済の復興を優先し、「戦狼(せんろう)外交」(狼のように戦う外交)から「微笑外交」へと転換した。換言すれば、「安全」は後ろに引っ込んだ。
それで、ようやくいい形になったと思っていたら、今回再び「総体国家安全観」の復活である。これは「中南海」(北京の最高幹部の職住内)の権力の位相が、「安全重視派」に傾いてきたことを意味する。
「安全重視派」のトップに立つのは習主席自身だから、すなわち習主席の復権である。下には、蔡奇党中央弁公庁主任(共産党序列5位)以下がいる。逆に、経済(発展)重視派は、相対的に後退したことになる。
「もう戦争は始まっている」
「期限通り建軍100年の奮闘目標を期日通り実現し、国防と軍隊のハイレベルな現代化を推進していく。習近平強軍思想を貫徹し、新時代の軍事戦略方針を貫徹し、共産党の人民軍隊に対する絶対的な指導を堅持し、中央軍事委員会主席(習近平)が責任を負う制度を貫徹していく」
このくだりは、人民解放軍に関するものだ。「建軍100年」とは、2027年8月1日である。
期日通りに実現すべき「奮闘目標」が何を表すのかは、公表されていない。しかし、人民解放軍の歴史や、使われている文脈などから考えると、「台湾統一」と考えるのが普通だろう。
台湾やアメリカ、それに日本も、「台湾有事」を警戒している。3年前にロシアがいきなり、ウクライナに侵攻したように、近未来に人民解放軍が台湾海峡の向こう側に襲いかかるのではという懸念だ。

先日来日した台湾のドラマ『零日攻擊 ZERO DAY』のプロデューサーである鄭心媚氏に話を聞く機会があった。このドラマは、中国が台湾に仕掛けるあらゆる方式の「統一戦術」を、オムニバス形式の10回シリーズにまとめたものだ。彼女はこう述べた。
「中国の統一戦線は、何も人民解放軍の武力攻撃だけではない。サイバーテロから台湾内部の買収、分裂工作など、多岐にわたる。その意味では、ドラマのセリフにも入れたように、『もう戦争は始まっている』と認識すべきだ」
実際、「4中全会」のコミュニケでも、「両岸関係の平和的発展を推進し、取国統一の大業を推進する」と謳っている。
習近平は超異例の「4選」を目指す
「張昇民を中国共産党中央軍事委員会副主席に補充する」
今回、11人の中央委員候補が、中央委員に昇格したことを除けば、「昇進」はこの張昇民だけだった。ちなみに「落馬」は、党中央規律検査委員会による厳重な法規違反審査が4人、党中央軍事委員会からの審査が9人、党籍剥奪処分が14人だった。
200万人民解放軍を率いる中央軍事委員会は定員7人。2022年の第20回共産党大会で、習近平中央軍事委主席が、3人の叩き上げの幹部を中央軍事委から引退させ、代わりに古くからの「お仲間たち」を引き上げた。その後、失脚した何衛東副主席、苗華委員、李尚福委員は皆、「お仲間」である。
それで今度はどんな3人を引き上げるのかと思ったら、最後に残った「お仲間」の張昇民を、ヒラの委員から定員2人の副主席に押し込んだだけだった。定員7人のうち3人は、以前として「空席」という異常事態が続くのだ。これは習近平主席が、人民解放軍を完全に掌握しきれていないことを意味すると考えてよいのではないか。

さらに、冒頭述べた最大の注目点、「後継者」は立てなかった。すなわち、2年後の第21回共産党大会で、超異例の「4選」を目指すという意思表示だ。そのためには、経済開放よりも「安全」が大事だというわけだ。
中国はこの先、どうなっていくのだろう? 漠とした不安を覚えた「4中全会」だった。
良ければ下にあります
を応援クリックよろしくお願いします。

