本記事の最後に「日本も30~40年前はそうだったので寛容精神を」というコメントがありますが、こういう相対化は誤りの基です。読者を誤断に誘導しようとするものです。ブッシュがイラク戦争で占領統治するときに「第二次大戦後の日本の統治が成功であったように~」といって占領統治を正当化しましたが、その後イラクはどうなりましたか?国が違えば、国民の発想が違うので、他国で成功したからと言ってそれが当てはまるとは限りません。そこがブッシュの愚かなところです。キリスト教信者の世界とイスラム教の信者の違い、民主国家と専制国家の違いについて無知すぎます。「日本の30~40年前と同じだと言うのであれば、中国は後30~40年経てば今の日本人と同じような行動がとれる」とこの人は考えていることになります。後30年は生きるでしょうから中国の変貌ぶりを見てみたいものです。この人は中国の歴史について無知すぎるし、中国人の発想の仕方「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うことを踏まえていません。そもそも中国で相手のためを思って行動すれば、生命の危険があります。近い所の歴史でも、反右派闘争、大躍進、文化大革命を見れば分かること。コメント者は大多数の日本人と同じく、「日本人だったらこう行動するだろう」という思い込みで判断しています。余りにナイーブな議論です。アメリカ人が「中国も豊かになれば、民主化するだろう」と言って中国に金を注ぎこみ、モンスターを作ったのと同じです。中国では小生がいた97年の時には既にバス停看板に「文明程度(=未開でない程度)」として「痰を吐くな」「割り込むな」とかあった気がします。今や中国人が海外に出る時代で政府は、「国人旅游十大陋习」(中国人の旅行中の10大陋習)として①大声喧哗(大声で騒ぐ)②乱扔垃圾(ゴミを勝手に捨てる)③随地吐痰(どこでも痰を吐く)④不遵守秩序(ルールを守らない)⑤破坏文物(バンダリズム)⑥不尊重当地风俗习惯(現地の風習に従わず)⑦不保护环境(環境保護せず)⑧吃自助餐浪费(バイキングで多く取り過ぎる)⑨不经他人允许随意拍照(人の許可を取らず撮影)⑩衣冠不整参观庙宇或博物馆(不適な服装で霊廟、博物館等で入る)を国民に求めていますがリーダーが守れていないことばかりです。香港返還交渉で鄧小平がサッチャーと会談中、鄧が余りに痰を吐くので、サッチャーが嫌になり、返還を認めたという有名な話があります。
誤りがあればキチンと是正を要求すべきです。外国との付き合いでは当たり前。ましてや中国では「入郷随俗」(郷に入れば郷に従え)と言いますので、中国人も日本にいるときは日本の習慣を守るよう要求すべきです。外国人に日本人のような阿吽の呼吸は無理です。
<記事全文>
円安の進行や外国人向けの消費税免税拡大で、日本を訪れる外国人観光客が増える中、中国人によるマナー違反やトラブルが相次いでいる。行列の割り込みやごみのポイ捨てをはじめ、ホテルで起きたトラブルの対応に中国総領事館が乗り出すケースも。中国事情に詳しい専門家は、旅先で問題を起こす中国人について「急激な経済発展に、精神的な豊かさやゆとりが追いついていない」と指摘している。米アップル社の新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)6」などが日本で発売された9月19日。大阪市中央区西心斎橋の「アップルストア心斎橋」では、発売前から並んでいた中国人とみられる客らが大声を上げるなどし、警察官が駆けつける騒ぎになった。 大阪府警などによると、同日午後、店員が在庫がなくなったことを告げると店内外の100人以上が「何で売ってくれないの」「48時間待ってるんだ」と片言の日本語や中国語で一斉に抗議。中国で発売が遅れているiPhone6を手に入れようと、日本に殺到したとみられる。 7月上旬には大阪市内のホテルで、ツアー旅行中の中国人客が客室設備などについて「契約と異なる」とクレームを訴えてチェックアウトを拒否し、上海の旅行業者に返金を求めて籠城。とばっちりを受けたホテル側は説得を試みるも手に負えず警察に通報した。 警察から連絡を受けた中国駐大阪総領事館が何とか事態を収め、中国人向け公式ホームページでトラブルについて説明。ホテルを利用する際の注意点を並べ「礼儀正しい観光を」「攻撃的な行動を取らないように」と呼びかけた。
一方、外国人観光客の人気スポットとなっている東京の浅草寺では、トイレに使用済みトイレットペーパーが山積みにされる異様な光景が。中国では、紙の質が悪く配管に詰まりやすいため、トイレットペーパーを流す習慣がなく、このような現象が起きるという。訪日中国人による刺し身などの試食の食べ散らかしや、強引な値切りが目立つという大阪市中央区の黒門市場商店街の関係者は「平日は人通りの半分くらいが外国人観光客。とくに中国人の行動は目に余る。羽振りがいいのは歓迎だが、他のお客さんに迷惑がかからないか心配だ」と憂慮する。今年上半期は中国本土からの訪日者数が前年同期比88・2%増の100万9200人と急増。下半期は円安の進行や、訪日外国人向けの消費税免税品目が10月1日から食品や化粧品などに拡大されたことも後押し、買い物目的で日本を訪れる中国人が増えるだろう。
日本の観光業界は中国人の振る舞いにどう対処するべきか。中国ビジネスのコンサルティングを行う「日本国際経済開発」(さいたま市)の加藤麻里子代表は「公共の場所も自分の居間や庭の延長という感覚で行動する。日本人も以前は、ところかまわずたばこを吸い、痰を吐いていた。今の中国を30~40年前の日本と考えれば、ある程度の寛容さは必要。中国国内でも国策としてマナー向上キャンペーンが年中続けられており、日本でも根気よく啓発していくしかない」と話している。