『セカンド・トーマス礁巡る中国の暴挙、米中衝突の新たな火種に急浮上 日米台比4か国による「統合島嶼防衛構想」を推進せよ』(4/9JBプレス 樋口 譲次)について

4/7The Gateway Pundit<‘You Have To Be in The Room’: RNC Chair Pledges to Have ‘Thousands’ of Attorneys Watching When 2024 Ballots Are Counted=「会場にいないといけない」:RNC委員長、2024年の投票開票時に「数千人」の弁護士が監視することを約束>

マクダニエルから委員長が代わってよかった。民主党は邪悪だから次の手を考えているかもしれませんが、一歩前進したことは間違いない。

共和党全国委員会(RNC)のマイケル・ワットリー委員長は、2020年に起きた大規模な不正投票によって2024年の大統領選挙が汚されないようにすることを約束した。

WABC 770 AMの「キャッツ・ラウンドテーブル」でのラジオ・トーク番組司会者のジョン・カシマティディスとのインタビューで、ワットリー氏は民主党がいつもの悪ふざけを試みる際に「何千人」の弁護士を用意して対応させると約束した。

「私たちは、すべての州に適切な交通ルールがあることを確認したいのですよね」とワットリー氏は語った。 「そのため、私たちは立法府、選挙管理委員会、州長官と協力して、選挙を対象とする法律、規則、規制が必要な場所に確実に存在するように取り組んでいます。」

最近、追放されたロナ・ロムニー・マクダニエル氏の後任となったワットリー氏は、RNCは弁護士と監視員が物理的に「会場にいる」ことを確認すると付け加えた。

「部屋にいる必要があります」とワットリー氏は言った。 「投票時と開票時には監視員と弁護士を同席させなければなりません。そのため、私たちは全国で数万人のボランティアと数千人の弁護士を募集しており、選挙シーズンに入ったらすぐに参加できるようにしています。」

しかし、ワットリー氏は以前、期日前投票に伴う明白なリスクにもかかわらず、共和党が期日前投票を受け入れることを学ぶことを支持すると主張していた。

「どの州にもさまざまな異なる規則があるが、大部分の人は郵便で投票したり、直接投票したり、投票日に投票したりできる」とワットリー氏は先月FOXニュースとのインタビューで語った。 「私たちは、人々がどのように投票に行くかについての計画を立てられるようにしたいのです。」

「アメリカの有権者の50パーセント以上が投票日までに投票するだろう」と彼は続けた。 「私たちは彼らと意思疎通を図り、投票に行く前に彼らと話し合っていることを確認する必要があります。」

The Gateway Pundit が大々的に報じているように、2020 年と 2022 年の両選挙では、主に郵便投票の操作と地方レベルでの民主党の汚職の結果として、広範な不正投票が発生した。

先月、NYTさえも、保守派が選挙不正報道に関して「戦争に勝った」と認め、そのような不正について発言する人々を検閲しようとするバイデン政権の取り組みをうまく押し返した。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/04/you-have-be-room-rnc-chair-pledges-have/

4/9Rasmussen Reports<Election 2024: Inflation Will Be ‘Very Important,’ Voters Say=2024 年の選挙:インフレは「非常に重要」になる、と有権者は言う>

有権者の過半数は、インフレが11月の大統領選挙に影響を与えると予想していることから、インフレは依然非常に深刻な問題であるとしている。

ラスムッセン・レポートの最新の全国電話およびオンライン調査によると、米国の有権者と思われる人の84%がインフレは深刻な問題であると考えており、その中には問題が非常に深刻であると考えている57%も含まれている。インフレが深刻な問題だと考えていないのはわずか14%だ。これらの調査結果は、2023 年 8 月の調査とほぼ同じです  。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/biden_administration/election_2024_inflation_will_be_very_important_voters_say?utm_campaign=RR04082024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

4/9阿波羅新聞網<债是不可能还了 中国最大“老赖”诞生=債務返済は不能、中国最大の「借金踏み倒し」の誕生>中国の地方債務問題は解決が困難なほど深刻で、政府はお手上げで「債務返済は不可能」と卒直に述べている。中国の学者は「地方は最大の借金踏み倒し」と評し、地方自治体やその傘下の政府機関や企業と銀行業界、さらには国民との相互不信につながり、社会統治秩序を維持する基本的な信頼システムを引き裂いてしまった。

香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは7日、武漢大学政治公共管理学院副教授の馮川が3月にネットイースに「武漢大学教授の調査:地方自治体は信用当座貸越が常態化しており、政府は地方最大の借金踏み倒し人となっている」と題する長文記事を発表したと報じた。記事は、中国の地方債務問題が「社会統治秩序を維持する基本的な信認制度」を引き裂き、地方債務の悪化が統治危機につながっていると指摘している。

馮川は例を挙げ、「貴州省の県レベルの行政区では、土地融資は1億元で、土地は地方政府への融資の主な担保だが、県の借金は80億元にも上る。土地では毎年の利息を払うことさえできない。県長に「債務を返済するのは不可能だ」とはっきり言わせて、せいぜい利息を支払うことだ」と。

県レベルの行政区は「利息のみを返済し、元本は返済しない」ことで銀行業界の信頼を損ない、その後、財政圧迫を軽減するために管轄下の鎮レベルの行政区で手術を行うことが多い。河南省の県政府は、管轄下の鎮に約束した資金を十分に補償しなかったし、山東省では、県政府が管轄下の鎮に属する税金を横取りし、鎮への税金の分配を滞納し、管轄下の2つの鎮は1億7,000万元にも上る。

今年2月、ある経営者は、貴州省六盤水市水城区が請け負ったプロジェクトについて、2億2000万元が支払われるはずだったが、水城区政府は1200万元しか支払わなかったため告発したが、警察は騒乱挑発罪で拘留した。 馮川の調査によると、下に地方政府のない鎮レベルの行政区域では、借金返済のために公務員のボーナスを単純に差し引いている鎮もある。

中国の地方政府債務問題は近年、北京当局や各界の注目を集めているが、その額は膨張し続けており、公式データによると、今年2月の地方債務総額は14.3兆元増の41.4兆元に達し、前年同期比14.3%増であり、これには隠れ債務は含まれていない。

隠れ債務を入れると10倍の400兆元くらいになるのでは?最後にババを引くのは誰?

https://www.aboluowang.com/2024/0409/2041241.html

4/9阿波羅新聞網<绝不放任习近平!美欧正式联手下战书=習近平を絶対放任しない! 米国と欧州が正式に連携して挑戦を宣言>米国と欧州連合(EU)は、中共からの安価な電気自動車、太陽電池、二次電池の輸入に正式に取り組んでいる。中共が過剰生産で低価格製品を国際市場に放り出せば、かつて欧州の太陽電池産業がそうであったように、環境に配慮した国内の製造基盤が次々と崩壊していったことに危機感を覚えるだろう。

ジャネット・イエレン米財務長官は4/4に広州に到着し、5泊6日の中国訪問を開始した。 イエレン氏は、中国訪問中に李強首相、何立峰副首相らと会談し、中共に対し電気自動車、二次電池、太陽電池への補助金の廃止と中国国内の消費促進を求めると述べた。商品を国際市場でダンピングせず、中国国内で消費してと。

EU委員会は4/3、中共国有太陽光発電会社隆基グリーンエナジーと上海電力集団に対する不当補助金調査を開始するとも発表した。EUは中共の電気自動車に対する政府補助金も調査している。

交渉が決裂すれば、米国と欧州連合(EU)が中共製品に懲罰関税を課し始め、中国もこれに反発し、大規模な貿易戦争が始まるとの予測もある。

中共はいつでも生産過剰にして消耗戦を図る。最初から懲罰関税にすべき。トランプの言うように60%関税にしてデカップリングを図ったら。

https://www.aboluowang.com/2024/0409/2041237.html

4/9阿波羅新聞網<瑞典震撼行动:永久驱逐中共宣传女头目!婚姻与后代无碍裁决=スウェーデンの衝撃行動:中共の女性プロパガンダ指導者を永久追放! 結婚や子孫には判決は影響しない>スウェーデンのメディアは月曜日(4/8)、スウェーデン政府が中国人女性記者をスウェーデンの国家安全保障に脅威を与えているとして国外追放したと報じた。 スウェーデンのメディア「キナメディア」は、追放された中国人女性記者はオンラインメディア「ノルディック・グリーン・ポスト」の陳雪霏社長であるはずだと報じた。 陳雪霏は中欧文化協会の会長も務めている。

中国人を見たらスパイと思った方が良い。陳雪霏の夫はスウェーデン人で、子供も一人いる。中国系スウェーデン人で香港の銅鑼湾書店の株主である桂敏海は2015年にタイの自宅から拉致され、2020年2月に「海外への情報の違法提供」容疑で懲役10年の判決を受けた。スウェーデンは中国政府に同氏の釈放を求めたが、中国政府は拒否した。

https://www.aboluowang.com/2024/0409/2041166.html

4/8阿波羅新聞網<俄罗斯下一个目标是哪里?外泄录音揭答案=ロシアの次の標的はどこ? 流出した録音で答えが判明>2022年、ロシアはウクライナへの全面攻撃を開始し、世界に衝撃を与えた。 「21世紀になったというのに、ロシアはまだ外国侵略の野心を持っている!」と人々は驚いた。ロシアのウクライナの次の目標はどこか? ベラルーシ? それともモルドバ? 流出した録音によると、その答えはカザフスタンかもしれない。

Defense Blog によると、録音されていたのはロシア国家院議員のアンドリー・グルリョフだという。 同氏は退役将軍であるだけでなく、南部軍区の副司令官も務めた著名な地位にあり、ロシアの政治・軍事指導者のトップの意見を代表するものとみられる。

グルリョフは録音の中で、カザフスタンはここ数年クレムリンの立場に違反しているため、ロシアも相応の対応をする必要があると述べた。 ロシア軍は集結の準備ができていると言われている。 「カザフスタンは自らの運命を決定した」と彼は主張した。

ロシアは、中共と同じく時代遅れの考えに凝り固まっている。

https://www.aboluowang.com/2024/0408/2041049.html

樋口氏の記事では、「統合島嶼防衛構想」には大賛成、またインド太平洋版NATOにも大賛成。それには憲法改正して自衛隊の国軍化を図らないと。岸田首相は今度の国賓訪米で浮かれているように見えるが、多分次の総理の目はないので、9月の総裁選までに約束した憲法改正の道筋だけでもつけてもらいたい。

記事

セカンド・トーマス礁でフィリピンの補給船に中国海警局の巡視船が放水と衝突を繰り返した(3月24日フィリピン軍によるビデオ撮影、提供:Armed Forces of the Philippines/AP/アフロ)

セカンド・トーマス礁、米中衝突の新火種に

フィリピンは、南シナ海の排他的経済水域(EEZ)内で、同国が実効支配するセカンド・トーマス礁(タガログ語:アユンギン礁)に、揚陸艦「シエラマドレ号」を意図的に座礁させた軍事拠点を確保している。

そこに物資を運んでいた補給船や巡視船に対し、中国海警局の艦船(以下、海警船)などが衝突や放水、レーザー照射などの攻撃的・威圧的な行動を繰り返している。

このような行動は、中国が物資補給を阻止する作戦を再開して以来、9回に上るという。

特に、今年3月23日には中国海警船が補給船に放水砲を発射し、3人の乗組員を負傷させ、補給船に損傷を与える最も攻撃的な事件に発展した。

セカンド・トーマス礁は中国が南シナ海のほぼ全域の領有権を主張する「九段線」のすぐ内側にあり、中国が7つの岩礁を埋め立て、人工島を造成し、軍事基地化した南沙諸島のミスチーフ礁からわずか32キロ東にある。

フィリピンによる南シナ海での中国の行動に対する提訴を受け、南シナ海仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)は2016年7月、同海のほぼ全域に及ぶ中国の「九段線」内の領有権の主張を全面的に否定する裁定を下した。

しかし、中国は、この裁定を「紙切れにすぎない」として完全に無視した行動をとっているのだ。

米国は、1951年にフィリピンと相互防衛条約を結んでいる。既に条約締結から70年以上が経つ。

今年3月、 フィリピンを訪問した米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、同条約に基づく南シナ海での武力攻撃からフィリピンを守るという「断固たる」コミットメントを支持すると述べた。

セカンド・トーマス礁を巡る比中の対立は、尖閣諸島や台湾に次いで、米中衝突の新たな火種となっている。

中国沿岸警備隊(手前)がフィリピンの輸送船に放水銃を発射(ビデオ画像、提供:Armed Forces of the Philippines/AP/アフロ)

反米・親中から親米・反中へ

米中対立が深まるなか、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ前大統領(2016年6月~ 22年6月)は、米比相互防衛条約がありながら反米感情を露わにし、経済関係を重視する観点から反米・親中路線に舵を切った。

2022年5月の大統領選に当選したフェルディナンド・マルコス・ジュニア氏は、明らかに方針を転換し、従来の親米・反中路線に復帰した。

毎日新聞(2024.3.30)によると、ドゥテルテ政権が南シナ海の領有権問題で中国に譲歩する「密約(申し合わせ)」を結んでいたとする疑いが、当時の政府報道官のインタビューで明らかになった。

それによると、フィリピンは軍事拠点としているセカンド・トーマス礁などで、建造物の修繕や新設を行わない「現状維持」を約束する見返りとして、中国が食糧補給を容認する一方、フィリピンは中国に対し、中国が軍事基地化したミスチーフ礁に構造物を設置しないことを求めたという。
現マルコス政権は、軍事拠点とした揚陸艦の老朽化に伴い、その修繕や他の構造物の設置を検討している。

これに対して反発を強める中国は、前述の通り、攻撃的な行動を繰り返しているが、今も前政権の申し合わせが有効だと考えている節があり、それが中国による阻止行動の一因になっていると見られている。

マルコス大統領は2023年5月、米ジョー・バイデン大統領の招きに応じて訪米し、ホワイトハウスで米比首脳会談を行った。

その際、同大統領は「フィリピンは現在、おそらく世界で最も複雑な地政学的状況に置かれている」との見解を示し、「こうした状況下で、フィリピンが唯一防衛条約を結ぶ国(米国)に目を向けるのは自然なことだ。南シナ海・アジア太平洋で高まる緊張に直面するなか、両国関係を強化し、再定義したい」(括弧は筆者)と述べた。

そして、両国の声明ではウクライナ情勢にも触れ、「国際的に認められた国境におけるウクライナの主権、独立、領土一体性を支持する」との文言を盛り込んでいる。

翻って、米比両国は歴史的に関係が深く、1992年に駐留米軍が撤退した後も相互防衛条約および軍事援助協定のもと、紆余曲折はあったものの両国の協力関係を維持してきた。

両国は1998年2月、「訪問米軍地位協定(VFA)」を締結し、2014年4月には、フィリピン軍の能力向上、災害救援などにおける協力強化、米軍のローテーション展開、米国によるフィリピン国内拠点の整備、装備品・物資などの事前配置を可能とする「防衛協力強化に関する協定(EDCA)」に署名した。

これに基づき、2016年3月、防衛協力を進める拠点として米国が5か所の比軍基地(うち、陸軍駐屯地(飛行場あり)1か所、空軍基地4か所)を使用することについて合意した。

中国との宥和に傾いたドゥテルテ大統領は、VFAの破棄を米国に通告するなど、米国との関係を一時悪化させた。

しかし、次に大統領となったマルコス氏は米国との関係を修復し、2023年2月には、米比国防相が共同で、EDCAの拠点として新たに4か所(陸軍駐屯地1か所、空軍基地1か所、海軍基地2か所)を指定したことを発表した。

フィリピンの政権交代によって、米比両国の安全保障・防衛協力が再び力強い進展を見せている。

これで、フィリピンにおいて米軍が使用できる駐屯地・基地は、合計9か所になった。

ベトナム戦争で米国の最重要の基地として使用されたスービック海軍基地とクラーク空軍基地は駐留米軍基地であった。

EDCAに基づく基地使用はそれとは態様が全く異なるが、フィリピンのインド太平洋、特に南シナ海における戦略的価値・重要性を改めて認識させるものとなっている。

9か所の駐屯地・基地は、北部のルソン島に陸軍駐屯地2か所、海軍基地2か所、空軍基地1か所、南部のマクタン島とミンダナオ島にそれぞれ空軍基地1か所、南シナ海に面したパラワン島に空軍基地1か所、バラバク島に海軍基地1か所の配置になっている。

これらは、明らかに中国軍の行動への対処を考えた措置・対策であり、特に米海軍にとってバシー・ルソン海峡や南シナ海に向けた作戦拠点となることが容易に覗える。

また、米空軍の作戦構想である広域展開基地システム(DABS)の一環として6か所の駐屯地・基地が使用できる点にも注目したい。

他方、オーストラリアは、フィリピンとの間に「協力的防衛活動に関する了解覚書(MOU)」(1995年)、「豪比相互訪問軍隊地位協定(SOVFA)」(2012年)および「豪比相互補給支援協定(MLSA)」(2021年)を締結し、相互防衛協力の関係にある。

すでに、米豪軍は比軍と南シナ海での合同パトロールに取り組んでおり、情勢緊迫時に豪軍は米国と同じように比軍の駐屯地・基地を使用した作戦遂行の可能性があり、中国を抑止する要因の一つとしてカウントすることができよう。

日本も、フィリピンとの安全保障・防衛上の結びつき強めている。

岸田文雄首相は2023年11月、マニラでマルコス大統領との首脳会談に臨み、軍事演習を含む共同活動のために両国軍が互いの領土内に展開できるようになる円滑化協定を発表した。

そして両国は、各軍種間交流や共同訓練などを活発化させている。

また、政府安全保障能力強化支援(OSA)の一環としてフィリピン海軍に対する沿岸監視レーダーシステム用の6億円(約400万ドル)の無償資金協力やフィリピン空軍への航空警戒管制レーダーの移転を行うとともに、フィリピン沿岸警備隊へ大型巡視船を供与するなど、安全保障支援パッケージを提供してフィリピンの防衛力強化のための協力を進めている。
マルコス大統領は今年3月、中国との紛争がエスカレートする中、領土の一体性と平和に対する「様々な深刻な課題」に立ち向かうため、海上保安を強化する大統領令に署名した。

このように、現フィリピン政権の主権、独立、領土一体性に関する断固たる政策と米国をはじめ、日本やオーストラリアなどとの安全保障・軍事協力を強化する外交・国防政策が中国の焦りを誘い、攻撃的・威圧的な行動に訴えるようになった真の要因ではないだろうか。

米国は直ちに軍事的解決を追求するのか

米比相互防衛条約(以下、米比条約)の履行を巡っては、海警船による放水銃の使用が武力攻撃に当たるのか、あるいは補給任務が民間に分類されるのか軍事に分類されるのかといった、いくつかの法解釈上の問題が専門家の間で議論されている。

セカンド・トーマス礁で意図的に座礁された揚陸艦には、フィリピン海兵隊が中国の侵入に対するヘッジとして、同艦に駐留し続けている。

彼らは、フィリピン沿岸警備隊に護衛され、フィリピン海軍の船員が乗船する民間チャーターの小型船によって数週間ごとに物資を受け取ることになっている。

この船の文民的地位が曖昧なことから、フィリピン海軍の船員が乗船している小型船に放水したことが軍艦や軍人に対する武力攻撃に当たるのかどうかなど、いくつかの疑問が生じているからである。

そこで、米比条約の条文を確認すると、下記の通りに規定されている。

第4条

各締約国は、太平洋(南シナ海を含む)地域におけるいずれか一方の締約国に対する武力攻撃が、自国の平和および安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。

第5条

第4条の規定の適用上、いずれか一方の締約国に対する武力攻撃は、いずれか一方の締約国の本国領域または太平洋地域にある同国の管轄下にある島または太平洋地域における同国の軍隊、公船もしくは航空機に対する武力攻撃を含むものとみなされる。

(以上、括弧および下線は筆者)

前述の法解釈上の議論や上記条文を踏まえ、米国の国務省と国防省は2024年3月末に米比条約へのコミットメントを誓約するとし、「米国は、1951年の米比相互防衛条約第4条が南シナ海のあらゆる場所におけるフィリピン軍、公船、航空機(沿岸警備隊を含む)に対する武力攻撃にまで及ぶことを再確認する」との声明を発表した。

これによると、条約に基づく最悪のシナリオは中国との武力衝突につながる可能性があるが、この条約には米国が武力衝突に至らない外交面でマニラを支援する選択肢が盛り込まれている。

それは、第3条で条約の実施に関し、外務大臣又はその代理者を通じて随時協議し、太平洋においていずれか一方の締約国の領土保全、政治的独立又は安全が外部からの武力攻撃によって脅かされたと認めたときはいつでも協議するとの外交的解決を図る方針が示されているからだ。

また、2020年12月に発表された米海軍の新海洋戦略は、海軍および海兵隊に沿岸警備隊を加えることによって、特に中国を対象とした「グレイゾーン事態」における日常的な競争(day-to-day competition)に打ち勝つことに重点を置いている。

日常的な競争(competition)の段階では、沿岸警備隊の法執行機関としての権限・活動を軍に統合した上で、沿岸警備隊は、(中国の)強圧に対抗できない多くの国の海上保安組織のパートナーとなり、また法執行、漁業保護、海上安全、海上保安といった独自の権限を海軍と海兵隊の能力に統合し、協力(cooperation)と競争の面で統合部隊指揮官に能力を提供できる選択肢を拡大する。

そして、危機(crisis)の段階では、沿岸警備隊は海上での睨み合いを非暴力的にコントロールすることとし、海軍と海兵隊は目に見える戦闘態勢を示威して、抑止とミサイル防衛態勢を強化するとしている。

つまり、フィリピンの補給船に米沿岸警備隊が同行警護し、中国に攻撃された場合は米国が救援するというのも考えられるシナリオの一つになろう。

このように米比条約の履行に当たっては、外交的解決から米沿岸警備隊を活用した平時・危機時の対応、そして止むを得ず武力衝突に至るまでの柔軟な選択を通じて抑止する仕組みがあり、直ちに軍事的解決を追求することにはならない。

しかし、中国が現時点で攻撃的・威圧的な行動を仕掛けているのは、それによってフィリピンが屈服することに自信を持っており、また米比両国とも条約を発動する意思がなく、明らかな武力闘争の理由を与えない限り、ほぼ何をしても逃げられると計算しているからだとの見方がある。

したがって、米国が尖閣諸島を日米安全保障条約第5条の適用範囲とする公式見解を示しているように、米国とフィリピンは中国に対し米比条約を発動する用意があることを重ねて明示する必要がある。

そうでないと、条約の抑止効果が薄れてしまうことになろう。

日米台比による「統合島嶼防衛構想」推進を

尖閣諸島では連日、中国公船等による同諸島周辺の接続水域内入域および領海侵入が繰り返されている。

また、2013年11月、尖閣諸島の領空を含んだエリアにまで「東シナ海防空識別区」を設定し、海・空自衛隊の航行・飛行の自由を妨害しようとしている。

台湾に対しては、暗黙の国境線と言われる台湾海峡の中間線以東へ侵入する中国海・空軍の攻撃的な行動や「台湾封鎖」の軍事演習が常態化しており、台湾の統一に向けて事態をエスカレートさせた、いわゆる新常態(ニューノーマル)を作り出している。

また、南シナ海ではフィリピンが提訴した南シナ海仲裁裁判の裁定で、中国が主張する「九段線」の根拠としての「歴史的権利」が否定され、中国の埋立てなどの活動の違法性が認定された。

それにもかかわらず中国は、同裁定を完全に無視し、南沙諸島にある周辺国と係争中の7つの岩礁の埋立て・人工島化・軍事基地化をすでに完成させた。

さらに、近接するフィリピンのセカンド・トーマス礁にまで魔の手を伸ばし始めている。

詳述は控えるが、中国は第1列島線以内で、力による一方的な現状変更とその既成事実化を推し進めている。

さらに、中国軍は第1列島線を越えて米軍を西太平洋から排除するかのように、第2列島線を含む太平洋海域への戦力投射と演習訓練を強化している。

このような中国の脅威に直面しているのが、日本、台湾、フィリピンからボルネオ島へと繋がる「第1列島線」国である。

これらの防衛を連結し、そこに米国がコミットする「統合島嶼防衛構想」こそが、中国の覇権的拡大の野望を抑止・対処する上で、最も重要な取組みであるといえよう。

中国を深刻な脅威と捉える認識を共有する同盟国・同志国の団結ほど強いものはないのである。

それを基盤として、クアッド(Quad)やオーカス(AUKUS)の多国間ネットワークに加え、韓国やベトナム、さらにフランス、カナダなどを糾合した広域かつ多角的な「統合抑止(Integrated Deterrence)」体制を構築し、将来的には、インド太平洋版NATO(北大西洋条約機構)への拡大を視野に同盟戦略の一層の充実を目指すべきであろう。

また、ウクライナ戦争が示すようにアジアと欧州の安全保障は連動しており、この際、NATO/EUとの協力連携を強化することも重要である。

4月10日に岸田首相が米国を公式訪問するのに合わせてフィリピンのマルコス大統領も招かれ、日米比3か国での初の首脳会談を行い、海洋進出を加速させる中国を念頭に戦略的トライアングルの形成に向け連携を強化することが確認される模様である。

また、ニッケルなど重要鉱物資源のサプライチェーンの構築等に関する経済安全保障分野の連携についても合意する方向で調整されており、その成果が大いに期待される。

同じように、日米台3か国の安全保障・防衛面の連携メカニズムを構築することも喫緊の課題である。

前述の通り、これらを連結した「統合島嶼防衛構想」を強力に推進することが、「台湾有事は日本有事」を未然に防止する最強の選択肢であろう。

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