Facebookで渡邉氏と繋がっています。貴重な情報です。やはり直接戦闘と言うよりも、経済戦争で決着をつけるという事です。日本としても戦闘になれば、当然同盟義務国としての責任を果たさねばなりませんから、経済戦争で決着をつけてほしいと思っています。日本も勿論、経済制裁に協力をしなければ。ただ中国が暴発しないという保証はありませんが。
米国は中国沿岸にもう既にフロート型機雷(中国艦船を自動的に識別、衛星からのコントロールなし、自動的に浮上して攻撃)を潜水艦でこっそり敷設しているかもしれません。日高義樹氏の『中国、敗れたり』(2014年)にフロート型(CAPTOR(enCAPsulated TORpedo))機雷のことが出ていました。これでアナウンスすれば、中国に出入りできる艦船はなくなります。“embargo”の完成です。石油備蓄も軍用で2週間分しかなければほぼ継戦能力が無いと言ってよいでしょう。第二次大戦で日本軍が南下政策で石油を確保したようなことは出来ません。ロシアが輸出すれば別ですが。渡邉氏の言う通り、ロシアは負けが分かっている方に付くことはないでしょう。シベリア侵略の恐怖もあるし、中国が負け分裂して、ロシアに牙を向けることが無いようにしてもらった方が有難いでしょう。積極的に中国に味方することもなければ、日米に味方することもなく、中立の態度を取るのでは。
<ビジネスジャーナル:渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」トランプ米国、海上封鎖&金融制裁で中国を叩き潰す準備完了…習近平が完全に八方塞がり
アメリカのドナルド・トランプ大統領(左)と中国の習近平国家主席(右)(写真:AP/アフロ)
1月20日に誕生したアメリカのドナルド・トランプ政権が、早くも“中国包囲網”を強めている。
23日、大統領報道官のショーン・スパイサー氏は、南シナ海について「“ひとつの国”の支配から防衛する」「公海上でのアメリカの国益を守る」と表明、それに対して中国が「南沙諸島とその他付属島嶼の主権は中国にある」「アメリカが南シナ海の平和と安定を損なわないように言行を慎むことを促す」などと反論する事態になっている。
実際、アメリカは年明けから航空母艦のカール・ビンソンを西太平洋に派遣しており、中国が勢力を拡大する第一列島線を封鎖する態勢を敷いている。もともと、横須賀基地には空母のロナルド・レーガンが配備されており、インド洋にも米軍基地があるため、現在は3方向から第一列島線を押さえ込んでいる状況だ。
拙著『米中開戦 躍進する日本 新秩序で変わる世界経済の行方』(徳間書店)に詳述しているが、トランプ政権誕生は米中の「経済戦争」の始まりである。現代において地上戦というのは現実的ではなく、あくまで経済面での戦争状態になるということだ。
たとえば、今後、中国が軍事的に暴走した場合、アメリカは現在の体制をさらに強めて海上封鎖という手段をとることができる。仮に第一列島線が封鎖されれば、中国は物流が止まり、事実上の兵糧攻めとなるわけだ。中国の石油備蓄量は36日分しかないといわれており、これは民間需要も含むため、実質的には2週間程度の蓄えしかないのが現実だ。そのため、中国は海上を封鎖されただけでゲームオーバーになる公算が強い。
米国が中国に金融制裁、共産党幹部を個人攻撃も
また、米中が衝突した場合、アメリカは金融制裁に乗り出す可能性が高い。実際にそれをやったのが、2014年のクリミア半島編入に伴うロシアへの制裁だ。ロシアの銀行がアメリカの銀行と取引することを禁止し、それによってロシアの銀行が発行したクレジットカードは海外で使用不能になった。また、ウラジーミル・プーチン大統領の関係者や資源系企業の幹部を中心に、個人に対する金融制裁(口座封鎖)も行っている。
中国に対して同様の制裁を行った場合、国有銀行が発行する人民元建て債券は価格が暴落し、コルレスという国際決済システムが使えなくなるために紙くず化するだろう。また、国有銀行が保有する国外資産については債権者が差し押さえに走るものと思われる。資源国であるロシアの場合は、制裁を受けても天然ガスや原油を売買することで日銭が入るが、中国にはそれがないため、ロシアより何十倍も弱い立場だ。
金融面を見たとき、アメリカと中国の力関係はゾウとアリぐらい違う。確かに中国の銀行は巨大化しているが、それは米ドルとの両替保証があってこそだ。たとえば、人民元は変動幅が決まっている管理変動相場制で、事実上のドルペッグ制(米ドルが裏付け)である。また、香港ドルは米ドルがなければ発行できないドル預託通貨だ。一見、強く見える中国経済だが、実際は非常に脆弱で米ドルに生殺与奪権を握られているのである。
また、アメリカは14年12月の時点で、アメリカ国内にある中国人および共産党幹部の資産を調査しており、その総額は最大3兆ドルともいわれている。つまり、アメリカは国内の中国マネーをすべて把握しているわけで、有事の際には共産党幹部の個人攻撃を始めることも可能だ。対露制裁の際、個人に対しても口座の封鎖などを行ったように、狙い撃ちのように共産党幹部の口座を封鎖することもやりかねない。
米露接近で米軍は南シナ海に全戦力を集中か
また、トランプ政権はロシアと近づきつつあるが、これには中国牽制という意味合いもある。米露が関係を改善して中東問題で手を組めば、中東での多面展開はなくなり、その分アメリカは南シナ海の問題に全戦力を集中できる。
さらにいえば、南シナ海においてロシアが日米側につけば中国は勝ち目がなくなる。ロシアとしては勝ち馬に乗ったほうが得だし、そういう計算ができる国だ。中国とは昔から仲が悪いという事情もあり、南シナ海において中国の肩を持つことは考えにくい。
アメリカとしては、自分から先に仕掛けることはないものの、中国の出方次第では、海上封鎖と金融制裁によって内側から中国を潰すことができるわけだ。現代においては武力よりも金融制裁のほうが効果的であり、それが筆者の言う「経済戦争」である。
しかしながら、中国は秋に5年に一度の共産党全国代表大会を控えているため、強硬な姿勢を崩すことができない。一歩でも引けば、習近平政権の瓦解につながる可能性もあるからだ。一方、トランプ大統領は「100日計画」を発表しているように、就任から100日以内にある程度の実績を出したいという思惑がある。そのため、就任前から中国に揺さぶりをかけているわけだ。
簡単にいえば、引くに引けない習国家主席が前に出れば出るほど、米中の対立が深まり、段階的にアメリカの制裁が強まる可能性があるという構図である。また、1月23日付記事『中国、必ずトランプに叩き潰される…米中戦争状態へ、世界が一斉に中国へ制裁的措置』でも語っているように、いずれにせよ、中国は経済的に苦しい立場に追い込まれることが確実だ。
24日には、民主党議員で上院院内総務のチャック・シューマー氏が、トランプ大統領が公約に掲げている「中国の為替操作国認定」について「本当にアメリカ第一主義を望むならば認定してほしい」と要求した。また、5~6月にはアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)が開催されるが、このままいけば、同会議で中国が非難の的になることも間違いないだろう。 (文=渡邉哲也/経済評論家)>以上
同じくFacebookからの情報ですが、トランプがキッシンジャーと会った時に、キッシンジャーは「国益のためなら、二つでなく三つの中国ならどうか」と答えたという事です。韓国・中央日報の記事で、韓国がそんなに取材力があるとも思えず、記事の信憑性については疑問符が付きますが。
http://japanese.joins.com/article/981/224981.html
習近平はダボス会議で、脱退を示唆するトランプに対抗して、「中国はパリ協定を支持する」と言ったそうですが、まず自分の頭の上の蠅、”雾霾(=スモッグ)”“細顆粒物(=PM2.5)”の問題を自ら解決してから言ってほしい。取締当局が賄賂を受け取っているから問題は永遠に解決しないでしょう。中国人は出来もしないことを平気で言います。これを「嘘つき」と日本人は言いますが、中国人にしてみれば「騙される方が悪い」となります。世界には騙される人が多いという事です。まあ、ダボス会議はグローバリストの集まりなので、ナショナリストのトランプ、プーチンが嫌いで、メデイアを使ってバッシングしています。安倍首相もその中に入れられてきました。でもトランプに続き、ルペンが仏大統領になれば、EUの崩壊は加速するのでは。英国のEU離脱と言っても、英国はEUに浅くしか関与していなかったという事で、ルペン大統領の方がショックが大きいでしょう。
記事
習近平にまた新たな肩書が増えた。中央軍民融合発展委員会主任。その狙いは?(写真:AP/アフロ)
肩書マニアと揶揄されるくらい、組織トップの肩書を自分のものにしたがる中国の国家主席・習近平に、また一つ肩書が増えた。新たに設置される中央軍民融合発展委員会の主任である。そもそも、軍民融合とは何なのか。なぜ党中央の委員会まで作って、その指揮を習近平自身がとりたがるのかを考えてみたい。
軍需産業の民営化?
1月22日に政治局会議が招集され、中央軍民融合発展委員会の設置が正式決定し、習近平が主任となった。軍民融合が統一的な党中央の指導によって進められることになる。ところで軍民融合とは何なのだろう。ここ数年、習近平は軍民融合の掛け声の下、2016年8月には、中国航天科技集団など中央軍産企業、大手金融機関など13企業による初の軍民融合産業発展基金を設立している。基金規模は302億元にのぼる。
一見すればこれは軍産企業の民営化であり、軍事技術の民生利用促進かと思うのだが、報道の詳細を読むと、そう単純なものでもないようだ。
フェニックステレビの軍事チャンネルが比較的明解に説明していたので、それをもとに考えてみる。
フェニックステレビはこう言っている。
「軍民融合とは、国家の運命の大事に影響するものである。軍民融合がうまくできなければ、軍備が落ちぶれるだけでなく、国家経済が破たんする。世界上の軍事強国は、早々に軍民融合を果たしている。例えば米国陸軍の未来の戦士システムでは、兵士一人ひとりが携帯電話端末を持たなくてはならないが、この端末はサムスン製だ。いわゆる軍内の専門工場で生産された軍用携帯電話ではない」
「日本も同じで、日本には軍産企業は表向きない。しかし、日本の軍需産業は極めて強大だ。そうりゅう型潜水艦、10式タンク、いずも型護衛艦、これらの武器をだれが作っているのか。中国人の多くは知らないだろうが、日本の大企業には、いずれも軍工部門があるのだ。三菱、富士、東芝、住友、ダイキン、リコー…。これらはすべて民営企業であり、武器を生産する、日本の特色ある軍民融合である」
「世界の軍事強国で唯一、軍民融合を行ってこなかったのは旧ソ連だ。国家が重工業を担い、採算を考えずに軍事産業を発展させたがために、軍事強国にはなったが、長期的に支えきれず、最終的に国家経済は軍事工業によって破たんさせられたのだ」
「中国の軍事産業は、ずっと旧ソ連モデルで建設されてきた。それが唯一の選択肢だった。だが、旧ソ連の解体が中国の軍事産業発展の在り方に警鐘を鳴らしている。このままでは、国民経済が支えきれないのだ」
「昨年末、珠海航空展示会と同じ時期に軍民融合展示会も開催され、政治局常務委員は全員参観した。これは対外開放されていなかったのだが、参観した軍事専門家の王雲飛(元海軍装備部門のエンジニア)によれば、展示品は非常に先進的で想像を超えていたという」
国民経済のスロットル
「軍民融合は中国国防発展の正確な選択である。ではこの軍民融合委員会設立にはどういう意味があるのか。まず、軍民融合は中央政治局、政治局常務委員会が直接責任を負うということであり、次にその指揮は習近平がとるということである。これで、軍民融合の難易度に説明がつくであろう」
「李克強首相はかつてこう言った。改革が利益を触発するが、利益の触発は、魂の触発よりも難しい。軍民融合とはつまり改革であり、それには一部の人たちを触発し、軍産企業の利益を生み出さねばならない。軍民融合の難易度は、既得権益者の妨害からくるものだ」
「軍民融合の例を挙げれば、陸軍の05式装甲車。これは中国が国内用と輸出用に開発したものだ。タジキスタンの内政部長の車列が襲撃にあったとき、部長はこの装甲車の性能によって命を助けられた。実は、この装甲車は陝西の民営企業が生産したものだった。この民営企業の会長によると、この装甲車は某大型国営企業が研究開発したのだが、この民営企業の活力、効率、品質がすでにその国営大企業を超えていたので、生産はその民営企業に任せたのだ」
「結論を言えば、未来の中国において、軍民融合は国民経済のスロットルであり、軍隊装備をパワーアップさせ、同時に国有企業改革の道を模索するものである。だからこそ、習近平主席自らが主任になったのだ」
長い引用だが、中国の現状と狙いがわかりやすく書いてある。
端的にいえば、軍民融合発展委員会というハイレベルの機構を新設した目的は、軍事建設によって国家経済を支えるという習近平政権の方針を明確にしたということではないだろうか。軍事建設と経済建設の一体化、軍事ケインズ主義、あるいは、共産党中央を独占体とした戦時国家独占資本主義経済を目指している、といってもいいかもしれない。中国の現状として、軍事・治安維持予算が、けっこう国内経済を圧迫しているようだが、それを解消するのが党中央主導の軍民融合ということだろう。
興味深いのは、旧ソ連を引き合いに出していることだ。中国が現在直面する最大のリスクの一つは経済崩壊の危機だが、習近平政権としての政策のプライオリティの一番は強軍化だ。このプライオリティを守るために、中国はどうやらトランプ政権には経済上の譲歩はする心づもりでいた。ジャック・マーがとトランプに会いに行き、米国で100万人の雇用を創出すると約束したのは、民間ビジネスマンとしての判断だけではない。
トランプの方針はまだはっきりとは見定められていないが、対中強硬姿勢を強く打ち出し、台湾問題や南シナ海をめぐって軍事的対立の先鋭化は避けられない状況となった。強軍化を最上位に掲げる中国は米国に対抗するために、軍拡競争に突入せざるを得ない。
旧ソ連の轍は踏まない
ここで習近平政権が一番懸念しているのは、おそらくかつてのレーガン政権がぶち上げたSDI構想(スターウォーズ構想)によって軍拡競争に引きずり込まれた旧ソ連が、国内経済を疲弊させ財政バランスの矛盾を表面化させてしまったことで政権の足元がゆらぎ、崩壊に追い込まれた歴史の轍を踏むことだろう。
トランプが、政権発足前から中国に対して挑発的な言動を繰り返していることの真の狙いが、中国から譲歩を引き出すことなのか、それとも中国共産党体制の崩壊をもくろんでいるのか、実のところ中国もはかりかねている。経済貿易上だけの譲歩が目的なら対応の余地はあるが、軍事上の譲歩、特に「一つの中国(一中)」原則放棄をカードに出されて、中国が譲歩するようなことがあれば、共産党の執政党としての地位自体がひっくり返りかねない。軍部の不満やウイグル、チベットの独立派の動きを誘発し、国内の分裂や動乱を招きかねない。「一中」カードを米国が本当に切るのであれば、目的は譲歩ではなく、中国共産党体制を崩壊に追い込むことではないか、という疑いが中国側に起き始めた。
つまり、トランプの挑発目的は、中国を軍拡競争、あるいは紛争に引きずり込み、軍事予算を拡大させることで、経済を破たんさせることかもしれない。そういう懸念に対して、中国は軍民融合で対応し、「中国は旧ソ連の轍を踏まない」ということを喧伝しているのだ。これは、トランプ政権に対するメッセージでもあり、中国の軍拡路線が本気であることの宣言でもあろう。
もう一つ興味深い点は、国有企業改革の処方箋として、軍民融合を説明していることだ。国有企業改革の処方箋について、実は、首相の李克強と国家主席の習近平の間には微妙な路線対立がある。
李克強路線は、国有企業のスリム化、民営化による改革で、政府の関与をできるだけ小さくする方針だ。2014年に国務院系コングロマリット・中信集団に民営資本と外資を注入して香港で上場させたやり方は、まさしく李克強路線の好例といえる。
一方、習近平の目指す国有企業改革は、中小国有企業を大手国有企業に併合していき、その超大手国有企業を党中央が直接指導していき、市場に対する党中央のコントロールを強化させていく方向にある。市場の自由化とは逆方向だ。
次のバブル分野に
この路線の対立によって中国の国有企業改革は混乱が生じており、なかなか進まないのだが、面白いのは、記事中で、李克強の軍民融合について「既得権益問題」の発言を引用しつつ、しつこいほど、なぜ軍民融合発展委員会の主任を習近平が担うかを説明している。これは李克強が当初考えていた軍民融合の方向性や、国有企業改革が、その主導権を習近平に移されることで、その本質が変わってきているということを示唆するものではないだろうか。李克強は、主に軍事技術の民生利用促進を強調していた。だが、この記事からは、優れた民営企業の技術・サービス、資産を軍事利用することで、民営企業に対する党中央の指導も強化される面が強調されている。
例えば中国で一番サービスのよい物流企業・順豊エクスプレスは、アジアで最初の民営貨物集散センターを湖北・鄂州市に建設する計画だが、これも軍民融合空港建設プロジェクトの一つだ。国防功能を備えた民営空港を建設し、順豊の物流能力を軍事利用していくということである。もちろん順豊にも利便のよい土地を与えてもらえるといったメリットはあるが、これはまるで民営企業の国防動員である。
ちなみに軍民融合企業株が、この委員会設立を受けて軒並みストップ高となった。軍民融合企業は基礎インフラ分野、科学技術・宇宙開発・電信分野、インターネット分野と多岐にわたるが、これら軍民融合関連株が、次のバブル分野、という見方もある。中国において国防動員は、人民、社会に対する強制義務であるが、株式市場で利益をもたらせば、より積極的に広く軍事費、技術、資源を調達できるようになる。国防動員法が2010年にできた当時から、こうした考え方は主張されてきた。環球時報によれば、米国は軍民融合によって毎年、軍備購入費の2割にあたる300億ドルを節約できているという。
さて、習近平主導の軍民融合は成功するのかどうか。
個人的感想をいえば、民営企業に優れた技術をもつものが多く、経営上も成功するのは、国有企業と違って党の干渉が比較的小さく、利益優先、市場原理にのっとった経済活動に専念できるからだ。多くの国有企業の経営がうまくいかない主要な原因は、党の干渉がきつく、経済活動よりも政治的要因で人事やプロジェクト、経営方針が決定されがちだからだ。
とすると、もともと優秀な技術やサービス資源をもつ民営企業を軍事産業に参与させ、あるいは国有軍産企業に融合させ、しかもその指揮を党中央、習近平直属の機関がとるとなると、むしろ民営企業本来の競争力が発揮できなくなるかもしれない。権力闘争が激しく利権派閥が複雑な共産党が指導する限り、米国式の軍産複合体が実現できるとは、私には思えない。
人民の戦争期待ムードに不安
しかし、隣国の日本にとって、より重要なのは、中国の軍民融合がうまくいくのかどうかということではなく、習近平政権が軍拡を本格化させ、軍事主導型経済を方針として掲げた、という点である。国家を挙げての軍民融合の掛け声は、来る戦時を想定した国家動員スキーム始動の合図ではないか。しかも、そこに新たなバブルを期待する人民が集まれば、それが国内の戦争期待ムードにつながるのではと、まったく不安にさせられる。
いや、不安がることはない、日本にはすでに優れた“軍民融合企業”があるじゃないか、と中国人たちはいうのだが、日本には、今のところはそれを使いこなせるだけの法整備もなければ、心構えもできていないのだ。
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