『大きすぎるオバマの負の遺産 南シナ海情勢の今 7つの環礁に前方展開基地が誕生、トランプはどう立ち向かうのか』(1/5JBプレス 北村淳)について

オバマのノーベル平和賞は返して貰った方が良いのでは。世界の平和に全然貢献しなかっただけでなく、中国の侵略に対し傍観してきたため、それを許す=手を貸したて来たことになります。オバマは“all talk and no action”なのが、分かっていましたから、中国も安心して侵略してきた訳です。人権弾圧、粛清、虐殺が当たり前の共産国家に好き放題やらせてきました。アジアの不幸の始まりです。

アメリカは歴史上、本当に真の敵を見誤ってきました。満洲に進出した日本を、蒋介石や宋美齢の甘言に乗せられ、中国大陸をスターリンと毛沢東に渡す結果となりました。日本を其の儘の形で残して置けば、朝鮮戦争もベトナム戦争も戦わずに済んだ筈です。共産主義化を食い止めたでしょうから。ただ、それだとアジアの植民地解放まではいかなかったでしょう。欧米列強が植民地から搾取・収奪できる宗主国としての立場を平和的に放棄するとは思えませんので。誰かが戦わなければならなかったと思います。日本も最初は資源確保の為、生存圏(レーベンスラウム)や自給自足圏(アウタルキー)確保を目的として滿洲へ進出しました。五族協和(和(日)・韓・満・蒙・漢(支))を唱えて、欧米の植民地主義に対抗しました。1943年には重光葵主導で、東京で大東亜会議を開き、チャンドラ・ボースからは「日本は非白人世界での希望の灯であり、アジアの希望の灯」と高い評価を受けました。

Henry Scott Stokesの“Fallacies in the Allied Nations’ Historical Perception As Observed by a British Journalist”の中からその部分を紹介したいと思います。

P.81~84抜粋

“The Provisional Government of Free India, together with Japan, declared war against Britain and America. In the fall of the same year,1943, the Greater East Asian Conference was held from November 5 to 6 in Tokyo. This was the first Summit of the colored races held for the first time in the long history of humanity.

Prime Minister Hideki Tojo of Japan met leaders from other Asian countries: Zhang Jinghui (張景恵Prime Minister of Manchuria), Wang Jingwei (汪精衛chairman of the Nanking Government of China), Jose P. Laurel (President of The Philippines),Ba Maw (Prime Minister of Burma), Prince Wan Waithayakon (Acting Prime Minister of Thailand) gathered together. And Subhas Chandra Bose attended as a representative of India.

Today not a few Japanese scholars regard this conference as if it were the gathering of the Japanese military’s “puppet government” leaders for propaganda purposes. But the Japanese who say such a thing are the “puppets”of foreign powers which intend to control the minds of the Japanese people.

At the Conference, the Greater East Asian Joint Declaration was approved unanimously. Bose appealed, “I pray to God that this Joint Declaration … may prove to be a charter for the nations of East Asia and what is more, a charter for the suppressed nations of the whole world. May this Joint Declaration be the new charter of liberty  ” As Bose proclaimed, Japan was “the Light of Hope” for non-white people of the world.”

“JAPAN MUST BE LIBERATED FROM THE CURSE OF THE OCCUPATION

The year 2013 fell on the 70th anniversary of the Greater East Asiatic Conference held in Tokyo in 1943. It also coincided with the second administration of Prime Minister Shinzo Abe. The administration introduced “Abenomics” (economic policies advocated by Abe), and started to turn the Japanese economy around. In the Upper House election in June of the same year, the ruling Liberal Democratic Party won an overwhelming victory. In his first administration, Abe advocated breaking free from the postwar regime, and accomplished a lot in that regard, but Japan has yet to be liberated from the curse of the Occupation. Japan is still under the influence of the historical view of the Tokyo Trials. Japan was labeled as a criminal nation which was guilty of committing a ‘‘war of aggression” and the ‘”Nanking Massacre.” It is vital, therefore, to get rid of the falsehood of the ‘Thanking Massacre,” which was imprinted on the minds of the Japanese as an American war-guilt propaganda campaign to impose a sense of guilt about the war, Chinese propaganda and the nonsensical Tokyo Trials. Japan should tell the world the facts: that Japan did not invade Asia, but liberated Asia from Western colonial rule.

As Chandra Bose declared, “Japan was the light of hope in Asia.” The Japanese Army advanced into Asia and fought against the Western powers, which controlled and oppressed Asians through colonial rule. It expelled the invaders from Asia and started the construction of an Asia for the Asians. Because of that, Asian fighters for independence arose in various Asian countries. Together with those Asian fighters, Japan fought a war for the liberation of Asia.

That was the pinnacle of the Japanese race. When England fought a “lonely war,” all by herself against Hitler’s Germany, Churchill encouraged his nation by saying that “if the British Empire and its Commonwealth last for a thousand years, men will still say, ‘This was their finest hour.'”

Today, how many of those under seventy years old know anything about the Greater East Asiatic Conference? Most Japanese know nothing about the moment when Japan’s history heated up. After WWII, many Asian and African countries attained their independence. I think they did so because Japan fought the Greater East Asian War in order to construct an Asia for Asians.

The notion of breaking free from the postwar regime should be understood that broad historical perspective in order to overcome the historical view based on the Tokyo Trials.”

中国の今やっていることは第二次大戦前の西洋諸国と同じです。資源確保と太平洋進出を狙っての軍事基地確保の為、公海を中国の内海にしようとするものです。21世紀の大国としては相応しくない行動を取る「遅れて来た帝国主義国」です。世界史が人類にとってより良く発展するという前提に立てば、中国の行動は国際社会で許される筈もない。ただ、中国人の発想は強制するものが無い限り、「あなたの物は俺の物、俺の物は俺の物」と思っていますから、世界が中国に経済制裁するようにすれば良いのです。中国のことですから人口の多さを楯に、抜け駆けを誘うとか、難民を送り出し、テロを仕掛けるかもしれません。テロや暴力に屈してはなりません。正義に反する行為です。日共や左翼、在日の動きに注意を市民レベルでもしておかないと。

南シナ海の航行の自由作戦には日本も参加した方が良いです。中国は参加しようがしまいが、いずれにせよ、尖閣と沖縄を取りに来る肚を固めていますので。それなら、日米同盟の絆を日米だけでなくASEAN諸国にも見せつけてオバマ時代に中国寄りに傾きかけた姿勢を軌道修正させた方が良いでしょう。集団的自衛権を行使する場面が出るかもしれません。自衛隊員にも犠牲が出るかもしれません。その時日本人は何と思うのでしょうか?目先自分が助かればよいと?西村眞悟氏は必要なのは「名誉と補償」と言っていました。靖国にも名簿登載が必要でしょう。

何時も言っていますように中国に時間の利益を与えるのはマズイです。経済崩壊させるのが一番良いのですが。

記事

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南シナ海での演習に参加する中国の軍艦(2016年5月10日撮影、資料写真)。(c)AFP〔AFPBB News

オバマ政権最後の年である2016年、中国は南沙諸島に誕生させた7つの人工島の軍事拠点化を急ピッチで進めた。

オバマ政権は中国の軍事的拡張政策に対して強硬策をとらなかった。だが、次の政権が引き続き対中軟弱政策をとる保証はない。そこで、人工島に各種軍事施設を次から次へと建設していったわけである。

結果的にはトランプ政権が誕生することになったため、中国の急速な人工島基地群建設努力は無駄ではなかったことになった。

中国海洋基地建設の進捗状況

2016年当初、中国は南シナ海の7つの人工島のうちスービ礁、ファイアリークロス礁、ミスチーフ礁に、それぞれ3000メートル級滑走路の建設を進めていた。今やそれらの滑走路は、戦闘機から爆撃機や大型旅客機まであらゆる航空機が使用できる状態になっている。

滑走路周辺にはまだ完全には完成していないものの、戦闘機や爆撃機などの格納施設や整備施設も姿を現しており、管制施設やレーダー施設をはじめとする空軍設備群の建設も完成目前である。そのため、2017年中には、それら3カ所の航空基地に人民解放軍海軍あるいは空軍の航空部隊が配備されることは十二分に可能な状態である。

それぞれの人工島には、航空施設に加えて、中国海軍艦艇や中国海警局巡視船艇が拠点とすることができるだけの港湾施設の建設も進められている。いまだ海軍艦艇などが母港化している状態ではないものの、2017年中にはいくつかの人工島港湾に海軍フリゲートやコルベットそれに海警局武装巡視船が配備されるかもしれない。

人工島基地群の働きは不沈空母艦隊以上

海洋戦力の強化にとって、軍艦や航空機といった装備の充実は当然ながら極めて重要であるが、前方展開拠点の確保はこれまた非常に重要な要素である。そのためアメリカ海軍・海兵隊は日本(横須賀、佐世保、沖縄、岩国)やバーレーン、それにディエゴ・ガルシアという海外に設置してある前方展開基地を手放したくないのだ。

ただし、アメリカ海軍にとってそれらの海外前方展開基地はすべて他国の領土内にある。そのため、日本でのいわゆる沖縄基地問題のように未来永劫安定的に確保できる保証はない。

それに反して中国は、ファイアリークロス礁、スービ礁、ジョンソンサウス礁、クアテロン礁、ガベン礁、ヒューズ礁そしてミスチーフ礁と、少なくとも中国の主張によっては自国の領土である7つもの環礁に前方展開基地を手にすることになった。

そのうちの3カ所には本格的軍用飛行場を運用し、大型艦艇や潜水艦の拠点となる施設も手にすることになる。さらに、それぞれの人工島には、地対艦ミサイル部隊や地対空ミサイル部隊が各種レーダー施設と共に配備され始めている。かねてより米海軍戦略家たちが危惧していた通り、南沙諸島に中国海軍が数セットの空母艦隊を展開させたような状況が現実のものとなりつつあるのだ。

人工島は、移動することはできないため定点攻撃目標となってしまうという弱点が存在するが、艦艇と違って撃沈されたり航行不能に陥ることはない。

また、中国が誕生させた人工島には、軍事施設だけでなく巨大灯台や海洋気象観測所、漁業基地、それに大規模リゾート施設の開発まで予定されている。多数の旅行者を含む民間人が滞在し、軍事施設と非軍事民生施設が混在する人工島基地群を軍事攻撃することは、各種ピンポイント攻撃能力を有するアメリカ軍といえども避けざるを得ない。

要するに、南沙諸島に出現した7つの人工島基地群は、中国海洋戦力にとっては不沈空母艦隊以上の働きを期待できる前方展開拠点となるのである。

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南シナ海を睥睨する中国軍事拠点

対抗措置をとらなかったオバマ政権

オバマ政権最後の年ということで、中国は南沙諸島の7つの人工島で軍事施設の建設を加速させただけではなく、西沙諸島の軍事的防衛態勢も強化し、フィリピンから奪取したスカボロー礁の軍事拠点化を進める態勢を明示し始めた。それに対してオバマ政権は(中国側の期待通り)効果的な対抗措置をとることはなかった。

米海軍戦略家の多くは中国による人工島建設の動きを事前に探知し、オバマ政権に「中国の南シナ海における拡張政策にストップをかける諸対策を実施すべき」との進言を繰り返していた。しかしながら、中国との深刻な軋轢を何よりも恐れていたオバマ政権は、そうした提言に耳を貸そうとはしなかった。

2015年後半になって、かなり進展した人工島建設状況をCNNが実況して騒ぎになると、ようやくオバマ政権は中国に対する牽制作戦にしぶしぶゴーサインを出した。しかし、海軍が許可された「FONOP」(公海航行自由原則維持のための作戦)はあくまで中国側を過度に刺激しない限度に制限されたため、さしたる効果が期待できる代物ではなかった。

2016年にオバマ政権がアメリカ海軍に実施を許可したFONOPはわずか3回である。それらは、いずれも中国が実効支配中の島嶼・環礁に接近した海域を、国際法によって軍艦に与えられている無害通航権の範囲内で“平穏無事”に通過するだけの、中国にとっては痛くも痒くもないレベルのデモンストレーションに過ぎなかった。

(関連記事)

・第1回FONOP:2015年10月27日、南沙諸島スービ礁 (本コラム2015年11月5日「遅すぎた米国『FON作戦』がもたらした副作用」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45163

・第2回FONOP:2016年1月30日、西沙諸島トリトン島 (本コラム2016年2月4日「それでも日本はアメリカべったりなのか?」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45947、 3月31日「すでに地対艦ミサイルも配備されていた南シナ」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46469

・第3回FONOP:2016年5月10日、南沙諸島ファイアリークロス礁 (本コラム2016年5月19日「米軍の南シナ海航行で中国がますます優位になる理由」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46862

・第4回FONOP:2016年10月21日、西沙諸島ウッディー島、トリトン島 (本コラム2016年10月27日「オバマの腑抜けFONOP、“中国の”島に近づかず」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48218

おまけにそれらのFONOPは、中国側にさらに次の行動を起こさせる副作用まで引き起こしてしまった。つまり中国側は、全く軍事的脅威など受けていないにもかかわらず、「アメリカ海軍が中国の領域に軍事的威圧を加えてきたため、中国の領域を守り、島嶼に居住する人民を保護するため」と称して、アメリカがFONOPを行った島嶼環礁やその周辺の人工島に地対艦ミサイル部隊や地対空ミサイル部隊を配備したのである。

このようにオバマ政権の“腰が引けたFONOP”は何の牽制効果ももたらさず、中国がせっせと南沙人工島や西沙諸島で進める軍事施設の充実を後押ししただけの結果に終わった。

トランプ新政権の海軍長官には、以前より南シナ海問題での対中強攻策を主張してきたフォーブス議員(あるいはフォーブス議員と同じ海軍戦略の唱道者の誰か)が就任するとみられる。したがって、南シナ海における中国の軍事的拡張政策に対するトランプ政権の態度が強硬なものとなることは間違いない。

とはいっても、すでに西沙諸島には立派な軍事拠点と政府機関それに商業漁業施設などが誕生している。また、7つの人工島でも軍事施設と民間施設の建設が完成の域に近づいており、スカボロー礁での中国の実効支配態勢も盤石になってきている。したがって、アメリカが中国にそれらの軍事施設や人工島からの撤収を迫ることは、かつて日本に対して満州からの総引き揚げを迫ったのと同様に、戦争を意味することになる。

そのため、いくら対中強硬派がトランプ政権の南シナ海政策を舵取りするとは言っても、アメリカ自身の領土が侵されているわけではない以上、対中軍事衝突といったような選択肢をとるわけにはいかない。なによりも、オバマ政権の8年間でアメリカの海洋戦力は大幅に弱体化してしまっているので、中国との戦闘を覚悟した対中強攻策などは全く論外のオプションである。

当面の間は、トランプ次期大統領が口にする「アメリカ第一」という標語の通り、中国の南シナ海侵攻戦略への対抗以前に、アメリカ自身の海洋戦力再興を推し進めることにプライオリティーが置かれることには疑いの余地はない。あくまでもアメリカの海洋戦力が強力になってから、次の一手が開始されるのだ。

もっとも、オバマ政権と違って、中国の侵略的海洋政策に断固として反対する立場を明示するために、より頻繁に、そしてやや強硬なFONOPを南シナ海で実施することになるであろう。

その際、日本にもFONOPの参加を(オバマ政権とは違って)強く求めてくる可能性が高い。なぜならば、2016年9月に稲田防衛大臣が米国の南シナ海でのFONOPを支持すると明言したからだ。そして何よりも、トランプ政権の考える日米同盟の強化とは、理念的な言葉の遊びではなく、日米双方が実質的に軍事力を出し合って、共通の目的を実現していくことを意味するからである。

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