『習近平は少林寺が嫌い?カンフーブームで莫大な資産を築いた住職が逮捕、「生臭坊主」排除は宗教迫害のはじまりか』(8/6JBプレス 福島香織)について

8/6The Gateway Pundit<Tulsi Gabbard Reveals Deep State Operative James Clapper’s Russia Hoax Wasn’t His First Intel Scam — He “Manufactured” the WMD Lie That Led to the Iraq War (VIDEO)=トゥルシ・ギャバード氏、ディープステート工作員ジェームズ・クラッパーのロシア捏造は彼にとって初めての情報詐欺ではなかったと暴露 ― イラク戦争につながる大量破壊兵器の嘘を「捏造」していた(動画)>

共和党も含めたエスタブリッシュメント(建制派)は悪いことをすると思った方が良い。メデイアは彼らの手先だから始末に悪い。自由主義国では、グローバリスト、DS、メデイアが悪の根源。

国家情報長官のタルシ・ギャバード氏は、オバマ政権の元DNI(国家情報長官)ジェームズ・クラッパー氏が常習的な政治工作者であると非難し、ロシア共謀の捏造は同氏にとって初めての欺瞞行為ではなかったことを明らかにした。

ギャバード氏は、ニューヨークポスト紙ミランダ・ディバイン氏とのポッドキャスト番組「ポッド・フォース・ワン」に出演した際、不名誉な元DNIのジェームズ・クラッパー氏を激しく非難した。

ギャバード氏は、長年ディープステートの工作員を務めた人物を、現代米国史における最も破滅的な諜報活動の失敗のうち、一つだけでなく二つ、つまり米国をイラクでの永遠の戦争に引きずり込んだ偽の大量破壊兵器(WMD)物語と、ドナルド・トランプ大統領を弱体化させるために使われた偽の「ロシア共謀」で非難している。

「大量破壊兵器(WMD)物語」とは、主にジョージ・W・ブッシュ大統領とその政権下で米国政府が行った、イラクのサダム・フセイン政権が化学兵器、生物兵器、そして潜在的には核兵器を含む大量破壊兵器計画を実行中であるという虚偽の主張を指す。

ディック・チェイニー副大統領、ドナルド・ラムズフェルド国防長官、ジョージ・テネットCIA長官、コンドリーザ・ライス国家安全保障問題担当大統領補佐官が、大量破壊兵器問題推進の中心人物であった。

2003年2月、当時の国務長官コリン・パウエルは、後に重大な欠陥、あるいは完全な虚偽であることが判明した衛星写真や傍受データを用いて、国連で大量破壊兵器に関する訴訟を起こしたことで有名である。

当時、クラッパー氏は国家地理空間情報局(NGA)の長官を務め、 衛星画像やその他の地理空間情報の分析を担当していました。NGAによるイラクの大量破壊兵器の潜在的配備場所の評価は、イラクがそのような兵器を保有しているという情報機関全体の結論に貢献しました

クラッパー氏は後に、諜報機関の評価は間違っていたと認め、 誤った仮定に基づいて「砂上の楼閣」を築き、最終的には実際には大量破壊兵器が存在しなかったのに大量破壊兵器が存在するという結論に至ったと述べた。

「2002年10月の悪名高い国家情報評価には私の指紋が残っている」と彼は2018年にジョージ・ワシントン大学のジャック・モートン講堂で行われた著書『 事実と恐怖』の宣伝イベントで語った。

「[諜報機関は]我々自身の頭の中で、彼らがそこにいたという結論にかなり確信を持って導く、砂上の楼閣のようなケースを作り上げていたが、結局彼らはそこにいなかったことが判明した」と彼は付け加えた。

「これは国家にとって、諜報機関にとって、そしてもちろん私自身にとっても、終焉を意味しました。確かに深い意味を持つ出来事であり、私は決して忘れません」と彼は語った。

タルシ・ギャバード氏:
「ジェームズ・クラッパーは、イラク戦争につながった、イラクの大量破壊兵器に関する捏造された情報評価を作成したチームに所属していました。彼は著書の中で、彼と彼の情報分析チームが、実際には存在しないものを作り出したと述べています。」

当時の彼の行動、そして2016年にオバマ政権の国家情報長官として行った行動を見ると、政治的な結果のために諜報情報を政治利用し、捏造し、武器化することに何の問題も感じない人物であることがわかる。」

https://x.com/i/status/1953126714621522032

https://www.thegatewaypundit.com/2025/08/tulsi-gabbard-reveals-deep-state-operative-james-clappers/

https://1a-1791.com/video/fww1/eb/s8/2/Y/3/Z/8/Y3Z8y.caa.mp4?b=1&u=ummtf

8/6Rasmussen Reports<Is ‘The American Dream’ Still Alive?=「アメリカンドリーム」はまだ生きているか?>

有権者の大多数は住宅所有が「アメリカンドリーム」にとって極めて重要だと考えているが、ドナルド・トランプ大統領が若い世代のそれの実現を支援しているかどうか疑問視する声も多い。

ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の90%が「アメリカンドリーム」の実現において住宅所有が重要だと考えていることが明らかになりました。そのうち62%は「非常に重要」だと考えています。今日の若いアメリカ人のほとんどが「アメリカンドリーム」を実現できるかどうかについては、有権者の意見は真っ二つに分かれており、42%が「はい」、42%が「いいえ」と回答し、16%は「わからない」と回答しました。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/is_the_american_dream_still_alive?utm_campaign=RR08062025DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email#google_vignette

https://x.com/i/status/1953053866649395388

8/7阿波羅新聞網<川普怒课重税 莫迪政府惊呼:像被甩巴掌=トランプ、インドに高関税を課すと激怒、モディ政権は「まるで平手打ちだ」と非難>米国とインドの緊張が高まっている。トランプは、当初インドに課していた25%の関税を24時間以内に大幅に引き上げると警告し、インドを公然と批判し、インド経済が崩壊しても気にしないと。

インド当局者は、トランプ大統領の痛烈な批判にインドは「まるで平手打ちだ」と衝撃を受けたと明らかにした。

トランプは、インドによるロシア産原油購入を封鎖するため引き続き注力している。ここ数日、インド経済を「既に死んでいる」と非難し、インドの経済崩壊を気にかけず、インドはウクライナの苦しみに無関心だと非難するなど、インドに対する批判はますます厳しくなっている。

トランプは昨日(5日)CNBCとの独占インタビューで、今後24時間以内に米国へのインド製品への25%の関税を大幅に引き上げると述べた。

米国メディアは匿名のインド当局者の発言を引用し、トランプの痛烈な批判はインドにとって「平手打ち」のようであり、インドは「衝撃を受け、見捨てられたと感じ、どう対応してよいか分からなくなった」と伝えた。

蝙蝠のように二股かけるのはダメということ。

https://www.aboluowang.com/2025/0807/2258858.html

8/7阿波羅新聞網<国产手机=监控器! 你已被中共装进后门—华为手机爆炸 男子手脸被炸伤 索赔无人理=中国産スマホ=監視装置!中共にバックドアを仕掛けられた- 華為製スマートフォンが爆発、男性が手と顔に負傷、賠償に応じず>アポロ・ネット王篤然評論員は、中国製スマホには中共のバックドアソフトウェアがプリインストールされていることが多いと述べた。中国製スマホを購入することは、実質的に携帯型監視装置を装備することを意味する。このようなスマホを海外に持ち出しても、ユーザーは海外のウェブサイトに自由にアクセスすることはできない。ネットワークトラフィックは遮断され、中国にリダイレクトされるため、閲覧できるのは管理されたコンテンツのみとなる。彼は、個人のプライバシーと情報セキュリティのために、華為をはじめとする中国製のスマホは使用しないよう強く訴えた。

日本でも中国製スマホは買わない方が良い。

https://www.aboluowang.com/2025/0807/2258861.html

8/7阿波羅新聞網<兵谏信号?爆张又侠下令82军秘密进驻北戴河—82军突然异动 北戴河有变!=武力をもって諫言するシグナル?張又侠、第82軍に北戴河への密かな展開を命じたと暴露- 第82軍の突然の動きは北戴河の変化を示唆!>アポロネット王篤若の報道:海外時事評論家の江峰によると、北戴河会議前夜、中共第82集団軍が北戴河の上級幹部療養区に密かに進駐し、任務は中央軍事委員会副主席の張又侠によって命じられ、胡錦濤、温家宝、曽慶紅、宋平といった長老の警護を目的としていたと報じている。この部隊は以前にも北京を警護し、7月初旬には市工作会議に参加して治安維持に努めた。7月末には北戴河に移動し、北京と北戴河の「二重の待機」状態を作り出した。江峰は、この時の野戦部隊の介入は北戴河会議の厳格な規則に違反しており、引継を準備するための武力をもって諫言するシグナルである可能性が高いと述べた。

8/4、中共の主要3メディアは、習近平による第15次5カ年計画に関する指示を発表した。この草案には李強首相への言及はなく、「二つの確立」といった習近平の発言も含まれていなかったが、「科学的意思決定、民主的意思決定、法に基づく意思決定」といった胡錦濤・温家宝政権時代の用語が多用されていた。江峰は、この「言語草案」には隠されたシグナルが込められており、「血なまぐさい政治命令」だと主張した。

さらに江峰は、劉鶴前副首相がひそかに米国企業ロビイスト代表団を受け入れ、王毅外相や王文韜商務相との会談を手配したものの、李強首相を除外したと指摘した。江峰は、この米国の行動は「李強体制への不信任投票」に相当し、劉鶴の復帰は胡錦濤・温家宝派による政治的宣言であり、「戦狼」運動に終止符を打ち、建制派への回帰だと見ている。江峰は、これは習近平が体面を保って退位するための戦略なのかもしれないと分析し、真の決着は四中全会で投票が行われる時になるだろうと指摘した。

アポロネットの王篤然評論員は、江峰の暴露は「軍の動き+世論の変化+人事異動」という多面的な構造を論理的に提示しており、その情報の一部は注目に値すると分析した。

四中全会で本当に習が下りればよい。

https://www.aboluowang.com/2025/0807/2258848.html

何清漣 @HeQinglian 7h

これら2つの点を合わせると、興味深い視点が浮かび上がってくる。

私たちの家族の日常会話の一つは、習近平の健康状態についてだ。暁農が、中南海の噂伝道師は習近平が9/3に予定通り出席するかどうかについて推測したことを私に伝えてくれた。習は現在、頻繁に姿を現し、1、2日で集中して全ての任務を終えた後、数日間姿を消す。健康状態が悪く、薬物を使って仕事をしている状態なのかもしれない。

もっと見る

引用

米国駐中国大使 @USA_China_Talk 12h

トランプ大統領 @POTUS による中国に関する発言:「我々の関係は非常に良好だ…合意に達すれば、年末までに最終的に会談が行われる可能性が高い…しかし、合意には非常に近い。我々は中国と非常に良好な関係を築いている…中国は米国に非常に依存している。」 x.com/RapidResponse4…

何清漣 @HeQinglian 8h

両方のテーブルを同時に行って食事するのはますます困難になっている?インドが最近の例だ(ロシアと米国に)。

引用

RFI Chinese – Radio France Internationale @RFI_TradCn 8月6日

韓国外相の中国関連発言が物議を醸す。大統領府:米韓同盟を基盤に韓中関係を促進 https://rfi.my/Bts1.x

何清漣 @HeQinglian 7h

記事「台湾はいかにしてトランプを失ったか」は、台湾がワシントンに拠点を置くPR会社を雇い、MAGAとの関係改善を働きかけるよう促すという自分のビジネスの売込である。この記事で特に印象に残ったのは2つの点:1. 2016年のトランプのデビュー以降、かつての協力者や盟友は数百人にも上り、トランプを失った経緯を反省する必要がある。それぞれに理由は異なるが、共通する理由が1つある。それは、トランプにピッタリくっついていなかったことである。次は2番目で、これは…

もっと見る

https://x.com/i/status/1953216971186815453

何清漣 @HeQinglian 3h

他のことは可能だが、「そして米国製の希土類磁石だけを購入する」というのはどうすればできるか、誰か教えて? 原産地ロンダリングとか?

引用

曙光を追って走る 🔥銀河系 🚀🚀🚀 @tchigtvnews 7h

🚨Appleは米国で190億個のチップを生産し、米国製の希土類磁石のみを購入すると発表した 🧲

世界中で発売されるすべての新型iPhoneとApple Watchは、ケンタッキー州製のカバーガラスを使用する👈

トランプ大統領はただそこに立ち、これらの発表を聞きながら、うなずいて賛成した。「やったぞ!」🔥🔥🔥

何清漣 @HeQinglian 3h

トランプ大統領はインドへの高関税と二次関税を発表し、Appleはついに国内に帰ってきた。

本日、AppleのCEOティム・クックはWHでトランプ大統領と会談し、今後4年間で米国製造業に1,000億ドルの追加投資を行うという同社のコミットメントを発表した。

もっと見る

福島氏の記事で、共産主義体制にあっては、宗教は党の指導の下に置かれる。当然純粋な宗教団体は地下に潜るしかない。党公認の宗教団体となれば、中共の悪さ、中国人の悪さ(釈永信の蓄財術は党幹部に賄賂を贈って、女子供の問題も見逃して貰っていたはず)がモロに出る。釈永信の場合は桁が違っただけで、いろんな公認宗教団体人はそれなりにしていると思う。

地方政府の財政不如意のため、海外資産を没収しようとしているとのこと、米国に財産移転されていれば中国に戻すのは難しいのでは。特に不法蓄財でない限り。後は生命の危険を匂わせて脅すかどうか。中共だからそのくらいはやるでしょう。

沖縄空手のルーツも遡れば少林寺に影響を受けた。日本で少林寺拳法を鍛錬している人はこの報道でがっくりしているでしょう。現代中国人と清以前の中国人は別人と思った方が良いかも。

記事

中国少林寺住職の釈永信氏=2013年撮影(写真:ZUMA Press/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

7月下旬から中国河南省の嵩山少林寺第30代方丈(住職)の釈永信が刑事犯罪容疑などで逮捕された件が、さまざまな方面から関心を呼んでいる。少林寺CEOと呼ばれ、一部では海外に1500億ドル以上の資産をもち、愛人51人、非嫡子数174人と噂される世界屈指の生臭坊主。

彼の破戒僧的振る舞いはすでに2015年に少林寺の僧侶たちから告発されていたが、当時は証拠不十分とされ、逆に告発した僧侶がスキャンダルで潰された。なのに、なぜ今になって逮捕されたのか。その背景を考えると、この動きは少林寺の問題にとどまらないかもしれない。

7月25日ごろ、釈永信が河南省地元警察に連行された、という噂がネットを駆け巡った。その後、釈永信が秘書(愛人)7人とその子供たち21人、寺院職員6人を伴って上海浦東国際空港からロサンゼルスに逃亡しようとしたところを、警察に逮捕された、という開封市公安局の微博アカウントを装った「警情通報」がネット上に流れた。

公安局発表の書体で、釈永信に関して警察は2年にわたり捜査をしていること。2001年ごろから愛人を囲いはじめ、すでに愛人51人、非嫡子174人に上り、それら愛人に海外で管理させている資産が413.26億ドルにのぼること。さらに少林寺の正式な海外子会社40社以上の資産、少林寺の海外弟子会員の会費、公式の寄付、運営する四つ星ホテル、ゴルフ場などの施設を含めた資産を含めると資産総額は1531.28億ドルにのぼること。また釈永信個人としてもケイマンやスイス銀行にも巨額の預貯金をもっていること、などが書かれていた。

この情報について開封市公安局はフェイクニュースと否定したのだが、その後、少林寺管理処が27日夜、正式に釈永信が逮捕されたことを発表したのだった。

少林寺管理処の正式発表によれば、釈永信は、寺院の資産、プロジェクトの資産を横領し、仏教戒律の重大な違反を犯し、長期にわたって多くの女性と不適切な関係をもって、非嫡子を育てていた、という。目下関連部門による合同の取り調べを受けている、らしい。

28日には中国仏教協会が声明を出し、「釈永信のやったことは十分に悪質で、仏教界の名誉を深刻に破壊し、出家人のイメージを壊した。河南省仏教協会の要請に基づき、中国仏教協会は釈永信(俗名:劉応成)の戒牒(僧侶の資格)を剥奪することに同意する」とした。29日、少林寺管理処は、元白馬寺主持の印楽法師に少林寺の住職となってもらうよう要請したと発表した。

少林寺はいかに「生臭坊主」に俗物化されたか

嵩山少林寺は495年に建立された禅宗発祥の中国屈指の名刹。少林寺武術(少林寺拳法)の中心地。

少林寺武術はジェット・リーのカンフー映画「少林寺」(1982年)で一躍有名になった。永信がこの寺で出家の道に入ったのはそれより1年前の1981年。親の反対を押し切って15歳で少林寺の当時の住職・釈行正から具足戒を授かった。

1987年に釈行正住職が亡くなり、寵愛を受けた釈永信が寺院管理の責任者となった。文革期に荒廃の極みまでいった少林寺を、カンフー・ブームを利用して立て直すために、さまざまな試みに取り組む。

少林寺武術隊団長に就任し、少林寺武術ショーを国内外各地で興行したり、少林寺武術の学校や研修会を運営したり、カンフー映画に子役を派遣したり、ショービジネスにも進出。1998年に河南少林無形資産管理有限公司を設立し、禅茶や少林寺薬局など少林寺ブランドのさまざまな商品を生み出し、200以上の商標登録をした。また、観光ホテル産業にも手を伸ばしていった。

世界中から参加者が集まる少林寺拳法祭り=2012年撮影(写真:アフロ)

政治的にも有能で、中国人民代表、河南省仏教協会会長といった要職に就き幅広い人脈を築き、1999年に少林寺住職となった。2010年、嵩山少林寺を含む登封史跡群がユネスコの世界遺産に登録された。釈永信を頂点とする少林寺ビジネスは海外にも展開され、いつしか少林寺帝国とささやかれるまでになっていた。

釈永信はそのビジネス手腕から少林寺CEO、仏教界CEOとあだ名され、政財界と宗教界を結ぶ重要人物として重宝された。一方で、少林寺を私物化し、大勢の愛人を抱え、大勢の非嫡子を産ませている生臭坊主という批判は比較的早々に起きていた。

釈永信の寺院資産の私物化、愛人問題は2015年には少林寺の30人の和尚たちによって告発され、中国内外で大ニュースとなった。

釈正義という匿名で弟子の釈延魯和尚が書いた告発文によれば、少林寺の文物を着服し、公金を横領、愛人を囲い、子供を産ませていた、という。

この時、BBCも釈永信に直接インタビューしているが、釈永信はこうした疑惑に対して「そういう問題があるならば、もっと早々に問題視されているだろう」と堂々としたものだった。少林寺としての声明では、この告発文はまったくのデマだ、としていた。

国家宗教局がそのあと調査に入り、19カ月後、詳細なリポートを出したうえで証拠不十分、ということでこの告発はうやむやになった。その後、告発文を書いた釈延魯和尚の方が、スキャンダルで潰される形となった。

2015年に国家宗教局が調査して無罪放免となった釈永信がなぜ、今、急に逮捕されることになったのか。

考えられる可能性はおよそ二つある。

地方政府が財政難補填のために目を付けた?

まず一つ目は、政治と地方財政の環境が大きく変化したことだ。以前、党中央は少林寺などの伝統的文化的アイコンこそが、中国が国際社会、特に西側先進国で尊敬を受けるために必要だと考えていた。

江沢民は実は仏教信者であり、少林寺に公式非公式に何度となく訪れていた。また元河南省書記で胡錦涛政権時代にはイデオロギー担当の政治局常務委員であった李長春も少林寺の政治的な後ろ盾だと言われていた。

だが習近平政権になると、国際社会に対しても宗教界に対しても姿勢が変わってきた。中国が国際社会や西側先進国に尊敬されるようにふるまいに気を付けることはなくなってきた。

江沢民などと違い習近平に宗教的信心はなく、宗教の中国化政策を推し進めた。また資本主義的なビジネスや民営企業に対する態度が冷淡になり、社会主義的清貧を尊ぶ傾向が強まった。派手な少林寺ビジネスは習近平の好むところではないだろう。

さらに今の中国経済が非常に低迷し、地方財政が非常に緊迫している。地方政府はこの財政破綻を防ぐために、民営企業の財産をなにかと理由をつけて奪うようになった。規則違反の言いがかりをつけて罰金を科したり、何十年もさかのぼった税金の申告漏れを理由に巨額の追加徴税を行ったり、あるいは民営企業家を犯罪者に仕立て上げ、その資産を没収したりすることもあった。

一方、伝統ある人気の寺院は、社会が不安定になるほどお布施が集まる。こうした中国の変化を考えれば、財政難の地方政府が、巨額のお布施を集め、莫大な蓄財をしている寺院の資産に目を付けないはずがない。そういう文脈で、釈永信逮捕事件を分析する意見もある。

巨額の資産を持つ少林寺を国が接収?

釈永信はこれまで金と権力の間にいる宗教界の権貴族であり、何をやっても許されてきたアンタッチャブルな存在だった。だが、党中央の庇護が弱まり、資本主義的な金儲けのやり方への反感、金持ちに対する仇恨感情が高まるなど、政治的風向きの変化に対応するのが遅かったのかもしれない。

また、釈永信の逮捕は個人の失脚というだけでなく、党中央として、これまで見逃されてきた宗教と権力と資本の三角関係が改めて違法として取り調べ対象になるということを示した。今後、党中央は宗教組織が資本市場に進出することをより厳しく管理し、宗教統治のシステム自体を大きく変えていくということかもしれない。

その証左として、中国経済誌の財新などによれば、釈永信は旧正月以降、海外渡航禁止措置が取られ、5月にはすでに国家宗教事務局、その上層部にあたる党中央統一戦線部と監察当局の官僚チームが寺院内に常駐し、寺院運営に関しては統一戦線部が臨時で引き継いでいたという。つまり、党中央としては今年早々に少林寺の運営管理を事実上、国家が接収するつもりでいたと言える。

もう一つ、釈永信逮捕事件の背景としては、少林寺の海外資産の大きさだ。噂レベルではあるが、釈永信は2001年から愛人を海外の少林寺関連施設の責任者にし、海外の少林寺の資産管理を任せていた。40社以上ある海外子会社の資産を合わせるとその額が1500億ドル以上に上ると言われている。

さらに釈永信個人がケイマンとスイス銀行にもっている預金および由来不明の資産が213.11億ドルという。開封市公安局の発表という形でネットに流れ、後にフェイクニュースだとされたが、あまりにも詳細なので、この数字を信じているネット民も少なくない。愛人51人説も含めて、その数字が正確かはさておき、巨額の蓄財が海外にあるということは、これまでの少林寺の対外投資関連の公式情報を見ても想像できよう。

新たな宗教迫害の始まりか

習近平はかねて中国の資産の海外流出に対して取り締まりと回収を強化している。習近平以前の党中央指導者は、名刹ブランドの保護や、その発信力を統一戦線工作に利用することを優先して、また利権関係もあって見逃していた。だが習近平は、こうした海外資金移動、あるいは資金洗浄を見逃さない、ということだろう。

少林寺の釈永信に関しては、荒廃した少林寺を恐るべきビジネス手腕で建て直し、世界に名だたるブランドに育てあげ、中国で最も知名度のある、もっとも金持ちの寺院にしたという功績をあげて擁護する信者の声も多少ある。だが映画・少林寺ファンの私個人は、名刹少林寺をあそこまで俗物化した生臭坊主が排除されること自体に、あまり同情の気持ちはない。

だがこの事件が、今後、寺院僧侶の私有財産没収、寺院運営権の接収といった、宗教組織統治制度を根本的に変えていこうとする動きにつながるとしたら、新たな宗教迫害を生む可能性もあるかもしれない。今後の中国の宗教関連のニュースにもアンテナを張っていきたい。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください