『なぜアメリカは世界一強いのか? 現地で感じた日本人の強みと弱点』(8/16MONEY VOICE 三浦茜)について

海外に住む一番のメリットは日本を相対化して見ることができるようになることと思います。三浦氏も日本にいただけでは軍事と科学技術の結びつきに関心を持つこともなかったでしょう。ただ米国に3年いれば日本に関心を持たなくなるというのは本当かですが。

海外に長く住めば、その国に適応して、母国を忘れるタイプと、逆にその国との違いに目が行き、母国を思い出しては懐かしむタイプがいると思います。どちらが良いとか悪いとかの話ではありません。小生が中国に8年駐在した時には間違いなく後者でしたが。自由のない中国と自由を満喫できる米国との差はあるでしょう。また、日本の伝統的価値観に長く染まってから海外に出ると、カルチャーギャップを感じ、違和感を持つようになります。それで大体愛国者になって日本に帰って来るのでしょう。

米国では本音の部分での人種差別はあると思います。表面上は「レイシスト」と呼ばれないよう装っている所があるのでは。何せエバンジェリカルが幅を利かし、「選民思想」に凝り固まった人もいます。まあ、汎神論の日本人には理解できない所です。これも善悪の問題ではなく、多文化尊重の姿勢があるかどうかだと思います。左翼の言う多文化共生は侵略のツールと思っていますが。在日問題を覆い隠す手段として使われています。

三浦氏は敬語の問題も取り上げていますが、これこそ日本の伝統文化の一つでしょう。これができなくては日本人とは言えません。台湾では血族との付き合いを大事にするという事を聞いていますが、それを煩わしいと感じて付き合わなければ、仲間と認められません。敬語を含めた日本語を話すから日本人になる訳で、日本人の親から生まれたから日本人に自動的になる訳ではありません。法的にはそうであったとしても。言語は「民族の神聖な記号」であると読んだ記憶があります。日本語が話せなければ、日本と言う国土に住んでいてもデラシネと同じになります。

将来、米国籍を取れば日本語は必要なくなるかもしれません。しかし、日本人として国籍を保持したまま、外国に住むのであれば、日本人としての誇りを持って暮らしてほしい。ただ、外国人でありながら日本で違法な反日活動をする在日、また米国で出身国であった国の為に事実を歪曲・捏造してでも反日活動をする中国系や韓国系の米国人のようになってほしくはありません。

小生も英語と中国語を習い、また自分で勉強もしています。やはり、聞くのは話し手のスピードが速いと聞き取りにくいです。見るのは聞くことより意味が取りやすい。英字新聞よりは中文新聞の方が繁体字、簡体字に関係なく分かり易いです。日本人は漢字を普段から使っているのに対し、英語は表音文字なので意味は暗記していないと分からないためです。日本人でも簡体字の中国語は最初はとっつきにくいでしょうけど、直ぐ慣れます。言葉ができるようになれば、三浦氏の言うように、情報を取る窓口が広がります。また意思疎通も可能になりますし、発想の違いに思いをはせることも可能となります。多文化尊重のベースができます。

日本は良い国なので、海外に住んでいても、最終的には日本に戻る人が多いと思います。祖国に望みなく、脱出した中国系や韓国系の米国人とは違います。祖国には自由がなくor制約が多い社会には帰りたくないと思うでしょう。より良い社会である日本に対するジェラシーもあって反日活動に勤しんでいる部分もあると思います。特に韓国には。中国は軍事的な意味合いが強いでしょうけど。中国人と韓国人の人間としての大きさの差です。1000年も中国の属国として生きて来た民族なので性格が悪くなるのも仕方のないことなのかもしれませんが。ただ、日本人は両国にキチンと主張すべきは主張しないと。先人たちの勇気を思い起こさないと駄目でしょう。そうでなければ臆病な日本人の烙印を押されます。

記事

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昨年の同時期に書いた「アメリカに来て1年経っての雑感。日本との違いなど。」が好評だったので、2年目バージョンをかいてみようと思います。ちなみに、アメリカ=私がいま住んでいるサンフランシスコ、日本=私が住んでいた東京がベースになっています。動物たちのラブリーな写真とともに!(『Be Magnetic!』三浦茜)

プロフィール:三浦茜(みうらあかね) まぐまぐ編集長、ライフハッカー[日本版]編集委員などを経て、現在はアーリーステージのスタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。山形県出身、2014年よりサンフランシスコ在住。

アメリカに来て2年経っての雑感。日本との違いなど。

アメリカは軍事との距離が近い、テクノロジーの発展も軍事に起因している

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出典:Flickr

サンフランシスコでは、毎年10月にアメリカ海軍のお祭り「Fleet Week(フリートウィーク)」が行われます。軍艦の一部公開、アメリカ海軍飛行チーム Blue Angels によるアクロバット飛行などが行われ、町中が活気付きます。このアクロバット飛行を「すげー!」とかいいつつ見ているときにふと思いました。アメリカは軍事と民間の距離が近いなと。また軍事があることによるテクノロジーの発展があるなぁと。

インターネットの始まりは、1969年の冷戦時代にアメリカで国防用コンピュータネットワーク構築を主目的に「ARPANET(アーパネット)」と呼ばれるネットワークと言われています。ドローンやロボットなど軍事利用を目的とした技術開発が昔から行われてきました。

【関連】1年ぶりの日本一時帰国時に感じたこと。ふと思ったこと=三浦茜

Scrumのブログにもあるとおり、戦闘、戦争、サイバーテロという非常にシリアスな要件からスタートする様々な研究、コンテスト、投資などが、新しい技術の開発やスタートアップの発展に一役かっているのは間違いありません。

恥ずかしながら日本に住んでいた頃は、こういった技術発展の背景などを意識したことがなかったので、国の歴史による違いって興味深いと思いました。

日本は1つのことを極める美学が強い

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出典:Flickr

米国の人はやりたいことを複数やる、かけもちしちゃうんだなぁと思いました。ジェシカ・アルバは女優で起業家、そしてIPO間近だとか、ジャック・ドーシーのTwitterとSquareのかけもちなどは、まあ超人だからかな…と思いますが、この他の業界でもマルチに活躍することが普通に行われています。

米国では有名バスケットボール選手や一流ミュージシャン、俳優、女優などがエンジェル投資家としても活躍しています。日本の有名人も投資家として活躍している方はいらっしゃるのかもしれませんが、私にとっての芸能人の副業って焼肉屋やラーメン屋など飲食店のイメージです。

またアメリカではマルチスポーツが推奨されていることが、Newspicksの河田さんの連載からも読み取れます。

日本だといろんなことに手をだす人は、定まってない中途半端な人扱いで、「二兎を追う者は一兎をも得ず」が教訓とされているイメージです。同じような流れで、仕事に関しては「1つの会社に忠誠を誓う、勤め上げる美学」みたいなものがある気がします(今はだいぶ変わってきていると思いますが)。

もちろん、1つのことを極めるよさもあると思います。でも逆に1つに絞らなくてはいけないような、そんな雰囲気もある気がしました。

日本人は丁寧!と思っていたけど、丁寧さは良いことばかりではないかも…

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出典:Flickr

日本人はきめ細かい、丁寧であるところは私が日本人として誇れるところと思っていたのですが、丁寧さはちょっと間違うと非効率なのでは?と思うようになりました。

例えば敬語。最近は日本語と英語でメールを書くようになって、日本語で書くときに「○○していただけますと幸いです」とか「大変恐縮ですが○○」とか正直思ってないのになんで書いてるんだろう?と思います。あと大したことじゃないのに「大変申し訳ございません」って謝りすぎ。敬語って究極的に考えて必要なのかな?と思います。あと「お世話になっております」とか「お疲れ様です」とか。

それから契約書の製本。こちらではデジタル化が進んでおりプリントアウトすらしないので、製本テープを使って製本していた頃がある意味懐かしいですが…。あとハンコ文化。製本もハンコも丁寧さとはズレますが、無駄と丁寧を履き違えているふしがある気がします。

もちろん「日本人の丁寧さを見習ってほしいな…」と思う瞬間もたまにあるのですが、日本人は丁寧なのが良いところ!というのは過信したらいけないなと最近思っています。

アメリカにいると家族が大事!

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日本にいた時は独身だったこともあると思いますが「家族より仕事が大事」でした。でも、明らかに最近は家族が大事だと思うようになりました。まわりの影響も大きいと思います。

「仕事が忙しすぎて危篤状態の親族に会いに行けなかった」とか、日本では意外とある話だと思うんですよね。今ここに住み始めてからは「絶対ないな」と思うようになりました。ありえん。

仕事は自分の代わりになる人はいくらでもいる。でも、家族にとって自分の代わりはいない。

もしかしたら家族が大事でないというより、日本は求められる「会社への忠誠心」みたいなものが強いのかもしれません。うつ病になっても会社を辞めないとか。こちらもやはり、ありえんと思います。

アクセスできる情報量の差が激しい

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日本語ベースで生きていると、圧倒的にアクセスできる情報量が少ないと思いました。そんなこと前からわかっていたことではありますが、日本にいた時に英語で情報検索する機会がほとんどなかったので、英語検索するようになって、その圧倒的な差を感じています。

ちなみに私自身、未だ英語は苦手ですが、英語の記事を読む習慣づけをしています。日本の英語教育を受けてる人なら、基本的に英語の記事って読めると思います(英語で話すのはなかなか難しいけど)。慣れによるものが多いと思うのですが、せっかく何年も勉強した英語なので、もっと活用した方がよいなぁと改めて思いました。

日本にいたときは、楽天、ユニクロの英語共通語化の意味がわからなかったけど、今となっては理解できる気がします。

アメリカはボランティアが身近にある!非日常ではなく、日常の一部

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出典:Flickr

日本にいたときのボランティアは被災地支援など、ちょっと日常を超えたもののイメージでしたが、こちらにいるとボランティアの機会が日常的にあるなぁと思います。

渡米当初は時間もあったので老人ホーム訪問をしていました。おばあさんと週1回雑談するボランティアです。ボランティアのマッチングサイトがあったり、ボランティアの Meetupグループがあったりと個人でも簡単にボランティアの機会にアプローチすることができます。

11月のサンクスギビングデーの前にボランティアをする習慣があるようで、私も友人に誘われてホームレスに食事を提供している施設に行きました。テレビドラマなどでも、このサンクスギビング前のボランティアは描かれたりしていますし、その時期はセレブがボランティアをしてニュースになったりしてます

身近にボランティアの習慣があるのは良いことだなぁと思います。

離れてみると見えてくる「なんかちょっと変だなぁ~」という日本、そして「色々いいとこあるじゃん!」なアメリカについてまとめてみました。まわりの人に聞くと、3年ぐらい経つと日本への関心がなくなって色々気にならなくなるよーとの事なので、自分はまだまだこちらの生活にある意味なじんでないんだなぁとも思います。

時々日本が恋しくなったりもするけど、また1年新たな発見があるといいなぁと思っています。

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