『ナチスに酷似する中国、宥和では悲劇再現も フィリピンの知恵に学び毅然とした対応を』(8/8JBプレス 久保善昭)について

中国の凄さは何かあると直ぐに多言語で反論する所です。中国駐在時代、多言語でTV放送しているのを見ました。それを見て、事情を知らない外国人は南京虐殺や従軍慰安婦等、事実でなく捏造・改竄した報道に手もなく騙される訳です。自国語に翻訳する手間をかけてくれている訳ですので。日本は中国の言う三戦の内、世論戦がカラキシ駄目です。戦闘だけが戦争ではありません。「外務省は何をしているか」と怒ると、彼らは「予算がなくて」と直ぐ言い訳します。予算の問題ではなく、今ある資産でどう世界に日本の正しさを伝えるかです。日本国民にすら正しい情報を与えず、外国での慰安婦訴訟や通州事件のユニセフへの記憶遺産申請は民間に丸投げです。これで高給を食むのは如何なものか。栗山や小和田のハンデイキャップ論が日本を誤らせて来ました。中国と戦争になれば、その責任の大半はマスメデイアと外務省にあると思います。これらを今まで放置してきた政府も政府です。選挙を通して政府代表を選んでいるので最終的には国民の責任ですが。

マスメデイアは誤った見方で日本を誤導してきました。特にネットが発達してないときには、情報を独占でき、チエックも反論もできない状態が続きました。世界的にメデイアはリベラルな主張が多いと言われています。宇野重規の『保守とは何か』の中にチャーチルの言葉が出てきます。チャーチルはあの時代の白人で人種差別主義者ですから好きではありませんが、紹介します。”If you are not a liberal at twenty, you have no heart. If you are not a conservative at forty, you have no brain”.今の日本人は40代以上がno brain になっているのでは。特にネットを駆使して情報が取れない60代以上の情報弱者、或は60年安保や70安保で左翼に染まり、そこから更生できない老人とか。メデイアの言うことを何でもすぐ信じるのは姿勢として正しくありません。嘘八百を言う中韓人になれという事でなく、嘘を見破る眼を持たないと騙され放し、損をするだけです。”gullible”そのものです。

中国のやっていることはヒットラーと同じ領土侵略です。でも欧米は遠く離れたアジアに関心が薄いためなのと中国との取引で経済的メリットを享受したいがために今の所強く出ないでいます。戦争になってからでは遅いのですが。チエンバレンの宥和政策が第二次大戦を招いたように、米国の宥和政策が第三次大戦の引き金ともなりかねません。南シナ海の原状回復をしない限り、中国に対する経済制裁を国際社会は課すべきです。ウクライナ問題で、ロシアに対してできて何故中国にはしないのか、おかしいです。

日本人のメデイア人も日本弱体化に手を貸しています。APの山口真理は稲田防衛大臣をヒットラーのように描いて世界に向けて発信しています。政府の対外国広報が弱いうえにこういう報道をされると日本に対する外国民の見方を悪くします。白人と中国人の狙いにピッタリなのでしょうけど。山口真理とかNYTの田淵広子とかは純粋日本人か疑ってしまいます。なりすましか左翼の成れの果てか分かりませんが。どちらにしろ在日は獅子身中の虫です。政府が分かっていて何もしないのは無能としか言いようがありません。

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フィリピンもドウトルテ大統領がラモス元大統領を中国に派遣して話し合うようです。危険な臭いがします。漁業権をフィリピンに認める代わりに南シナ海は中国の海であることを認めることを強いられるのでは。仲裁裁判では南シナ海の領土主権や海洋権益については触れていませんので。注視して関係国はフィリピンだけではないことをアピールすべきです。

記事

Chinese South sea fleet

南シナ海の西沙諸島(英語名:パラセル諸島)で軍事演習を行う中国の南海艦隊〔AFPBB News

フイリピンがオランダ・ハーグの仲裁裁判所に提訴していた南シナ海への中国進出、いわゆる「九段線」という南シナ海全域に及ぶ歴史上の管轄権は、正当性がなく国連海洋法条約(UNCLOS)違反と認定された。

その他においても中国の主張は全面的に認められなかった。

すなわち、中国の南沙諸島における埋め立て(ミスチーフ礁、ファイアリー・クロス礁など)は低潮高地(満潮時水没)の人工島であり領海や排他的経済水域(EEZ)は認められない、フイリピン200海里内の水没しないスカボロー礁は中国のEEZや大陸棚の根拠たる島でなく岩である、というものである。

また、中国の漁業妨害、環境保護違反なども指摘されている。

半世紀近い海洋進出の歴史

中国は、予想以上の厳しい判決に狼狽し、それが強制力を伴わないことを盾に、拒否する声明と9か国語の反論文書を発出した。また裁判における日本人判事の政治的陰謀、判決は紙くずに過ぎない、法衣をまとった政治的茶番劇などとヒステリックな非難を繰り返している。

さらに南シナ海で数次の演習を繰り返し、判決拒否の態度をあからさまに示している。国連安保常任理事国そして国連海洋法条約締結国としての責任と矜持があるのかと疑わざるを得ない。

振り返ると、1970年代、当時の南ベトナムから武力で西沙諸島を奪い、1980年代後半さらに南沙諸島に一方的に進出し実効支配を強めてきた。海洋進出は「偉大なる中華民族復活」の象徴として、すでに半世紀近く継続している。

判決後も「南シナ海は核心的利益、あらゆる手段を駆使して守る」と全く譲歩しない姿勢を堅持して、資源開発、シーレーンへの影響力強化の経済上と原子力潜水艦の太平洋進出の拠点化という軍事上の目的を達成しようとしている。

この間の中国の政治、外交は、1933年(昭和8年)のナチスドイツの独裁体制確立以降の姿勢に近似している。

アドルフ・ヒトラーは、ベルサイユ体制の破棄による「大ドイツの建設」、優秀民族たるゲルマンは「相応する生存権を確保すべき」という目標のもとに、ヨーロッパにおいて独善的な行動を開始した。

1933年の再軍備から、2年後には常備軍制限撤廃を宣言し、一挙に36個師団、55万人という西欧諸国を圧倒する陸・空軍力を整備した。36年にはライン川左岸地区非武装地帯へ進駐し、英国の譲歩によって総排水量42万トンに及ぶ海軍の建設を推進した。

この軍事力を背景に1938年にはオーストリア併合さらにズデーデン地方進駐、隣接するチェコスロベキアの併合と恣意的に拡大の一途を進んだ。

擬えてみると、中国の西沙諸島進出は、ライン川左岸進駐であり、南沙諸島進出とそれに伴う防空識別圏の設定がオーストリア併合になろう。

中国は南シナ海の中央領域を西沙から南沙諸島さらにスカボロー礁へ、いわば線から一辺700キロ~900キロに及ぶ3角形の面へ拡大を企図している。

今後の焦点はスカボロー礁における中国の活動である。同礁は2012年以降中国が実行支配し既に周辺海域の測量を開始し人工島造成への準備を行っているとの情報もある。

もし、スカボロー礁埋め立てによる人工島造成、滑走路整備、軍事施設の配置が実行されるならば、ズデーデン地方進駐、ひいてはチェコ併合に匹敵する拡大行為である。

ナチス躍進の歴史と酷似

このエスカレートが予測される行動は、アジアの平和と安定を崩し、ひいては軍事力優先の世界に逆戻りするターニングポイントといっても過言ではない。

いまや国際社会は、海洋における中国の過剰な権益主張と既得権を狙った人工島造成などを阻止すべき最終段階にあることを認識せねばならない。

もし、スカボロー礁の埋め立て、滑走路建設、レーダー基地などの設置を許すならば、ヒットラードイツに西欧社会が数次の宥和と譲歩を重ねている間に機を失し、第2次大戦という最悪の状況に追い込まれていった歴史に重なる。

すなわち、英国の宥和的態度、フランス国内混乱、ソ連の老練な外交(ドイツと英仏を天秤にかけた)、米国の不干渉主義など主要国の協調がなかったため断固とした対抗手段もとれず、チェコ併合の段階に至ってにわかに強硬姿勢に転じたが、すでに時遅しという轍を踏んではならない。

この教訓に鑑み、いまこそ国連海洋法条約に加盟する166か国や地域と関連するアジア諸国は協力して中国に自制を促すだけでなく断固たる処置をとる覚悟が必要である。

国際社会の要となるのが、海洋の公共財としての価値と航行の自由を標榜する米国である。

経済的な米中連携に配慮するバラク・オバマ大統領は中国の海洋進出に宥和的であったが、南沙諸島ファイアリー・クロス礁の300メートル級滑走路建設、レーダー配置など軍事拠点化に危機感を持ち、一方的な防空識別圏内にB-52を飛行させ、昨年10月から、航行の自由作戦を開始した。

その後、ベトナムへの武器輸出解禁、インドへの軍事技術供与、THAADの韓国配備(直接は北朝鮮対処であるが、中国への圧力ともなる)などの対処を始めた。さらにフリピンには事実上の米軍駐留を四半世紀ぶりに再開した。

しかしながら、今回の判決に対しては、明快に支持のコメントを発していない。また、中国へ米海軍高官を派遣して話し合いを模索したが、中国海軍の居丈高の強硬姿勢になすすべもなかった。中国は米大統領選挙(11月)までの政治空白も巧みに利用している。

「意見の食い違いがあるからこそ真摯な対話が必要」という考え方を否定するわけではないが、中国がそれに応え得る体制にあるかが問題である。

習近平主席は「戦って必ず勝利する軍隊」のため軍改革を進め、なかでも、陸・海・空軍を横断的に再編成、統合運用可能な部隊を編成し、自らが迷彩服を着用した姿も報道させている。

経済停滞による共産党に対する不信感を「強い軍隊の建設」で一掃し国民の求心力を得ようとしていると思われる。人工島完成ごとに大々的な宣伝を行い、愛国心の高揚を図っている状況から、対外的に強硬姿勢を軟化させることはあり得ない。

日本に対しても、東シナ海の尖閣列島のみならず、鹿児島沖のトカラ海峡を一方的に国際海峡として海軍情報艦を航行させ、既成事実を積み重ねようとしている。事案は些細なことかもしれないが、まさに、南シナ海の人工島造成と同様のやり方である。

米国の泣き所

問題は米国側にもある。

それは、米国が国連海洋法条約を批准していないことである。

批准には上院の3分の2以上の賛成が必要であるが本条約は後進国に有利で、米国の国益にそぐわないとして見送られている。米国は従来から順守してきた慣習法で十分であり、強力な海軍力を保持することが米国の国益に資するとしている。

しかしこの態度は、中国に言いがかりを与える。米国は海洋問題に関連する国際会議などに積極的に参加して実質的には加盟国と同等の活動を行っているので問題はないとされるが、海洋の自由を尊重する国としてはふさわしくない。

また中国が条約脱退をして米国と同じ立場を採ることも考えられる。早急に批准して条約加盟国として海洋の自由を堂々と主張すべきではないか。

中国と領土、領海を直接接するASEAN(東南アジア諸国連合)の一致協力は何より重要であるが、南シナ海から隔離し経済上のつながりが深い親中のカンボジア、ラオスなどは判決承認に消極的である。

反面、ASEANの有力国であるインドネシアなどは中国と距離を置き始めている。日本は「南シナ海行動規範(COC)」の策定を支持し、海洋の自由と法の支配こそがアジアの発展と友好につながることを粘り強く訴え続けねばならない。

また、インフラ整備のため経済援助の推進、領海警備の艦船、航空機、レーダー、通信機などの装備でASEANを支援することも重要である。

今後、我が国として留意することは、「政経分離」の甘言に惑わされることなく、法と正義に基づく毅然とした日中関係を確立することである。

この際、米国との同盟関係のもと、同じ価値観を有するオーストラリア、インド、EUとの連携にも配慮せねばならない。そして、我が国は不法な行為や侵略に対して、遅疑逡巡することなく国際的な経済制裁あるいは有志連合として断固たる姿勢を示さねばならない。

さらに何よりも重要なことは、不法、侵略行為が領土、領海に及んだ場合は米国頼みでなく、まずは自力で守り抜くという気概と態勢を保持することである。

心配な沖の鳥島

今回の判決で注意すべき点は沖の鳥島である。経済的活動や人間の居住がない場合は島でなく岩とされる。

中国は判決拒否の態度とは矛盾するが「沖の鳥島は人工島であり領海や排他的経済水域はない」という従来からの主張が裏づけられたとして日本非難を強める可能性がある。これに耐えうるよう海底資源開発などの実際的な活動が実施されねばならない。

現在、我が国は北方領土問題で、クリミア併合で国連から経済制裁を受けているロシアと交渉進展を図っている。

中国は海洋へ、ロシアはクリミアへと共に軍事力を背景として現状の国際秩序を変更することで急速に接近し、今年中には南シナ海での海軍共同演習も計画している。

そこで、中国を非難しながらロシアと友好的に交渉するというのは、外交上のダブルスタンダードになる。中国の行動を抑止しようとする国際社会の結束を乱さない慎重な交渉が望まれる。

最後に、今回の強者中国に対するフイリピンの法律戦戦略には見習うべき点が多い。

国連海洋法条約では締結国は海洋の境界画定について裁判対象から外す権利を認めている。これにのっとって中国は「領海の線引きについて仲裁裁判所で争うことをしない」と、はやばやと宣言していた。

フイリピンは、これを逆手にとって中国が実効支配している(西沙諸島のウッデイ礁、南沙諸島のミスチーフ礁、ファイアリー・クロス礁)のは人工島であり、本来は低潮高地(満潮時水没する)である点を争点にした。

人工島には、条約上、領海や排他的経済水域は存在しない。これを根拠として中国の主張する領海などを間接的に否定する方法をとった。また仲裁裁判所の判決は上訴がなく1回の判決で確定する点も考慮に入れている。

フイリピンの法律戦における深謀遠慮は見事というほかはない。

「戦わずして勝つ」国際法の戦いで有利な地位を獲得したことを他山の宝石とすべきである。

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