『中国新疆・ムスリムの強制収容所が急速に拡大 トランプ政権、ウイグル問題を「対中外交カード」に』(8/22日経ビジネスオンライン 福島香織)、『中国の「新シルクロード」政策がもたらす波紋を知る HONZ特選本『中国の「一帯一路」構想の真相』』(8/21JBプレス HONZ)について

8/18櫻井よしこコラム<「 中国マネーが席巻する征服と略奪の網 日本は負の流れ変える歴史的使命がある  」 『週刊ダイヤモンド』2018年8月11・18日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1243 

中国で異変が起きている。7月26日、北京の米大使館付近で爆発事件が発生、中国当局は内蒙古自治区出身の26歳の男を拘束した。情報筋は、少数民族に対する苛酷な監視の網をくぐってモンゴル系の青年が爆弾を所持して北京中心部の米大使館に近づくなど、あり得ないと強調する。

「産経新聞」の藤本欣也記者が7月17日に北京発で報じたのは、(1)7月第2週、屋内外の習近平中国国家主席の写真やポスターの即刻撤去を命じる警察文書がインターネットで拡散した、(2)中国政府系のシンクタンク「社会科学院」で習氏の思想及び実績を研究するプロジェクトが中止された、(3)党機関紙「人民日報」一面から習氏の名前が消え始めたという内容だった。

いずれも権力闘争の明確な兆候と見てよい変化である。

中国の報道では常に鋭い視点を見せる産経の矢板明夫記者も7月18日の紙面で以下の点を報じた。(1)7月初め、江沢民、胡錦濤、朱鎔基、温家宝らを含む党長老が連名で党中央に経済・外交政策の見直しを求める書簡を出した、(2)長老たちは、党内にはいま個人崇拝や左派的急進主義などの問題がある、早急に改めよと要請した、(3)習氏の政治路線と距離を置く李克強首相の存在感がにわかに高まった。

(2)の「個人崇拝」や「左派的急進主義」などの表現は、独裁者、毛沢東の時代に逆戻りするかのような習氏を念頭に置いた警告であろう。長老群の習氏に対する強い不満が読みとれる。

8月1日の産経で、中国河北省の北戴河から西見由章記者が報じた。北戴河は毎夏、中国共産党の指導部や長老が一堂に会し、2週間ほどかけて人事や重要政策を議論する場として知られる。会議に備えて、渤海に面した北戴河一帯は数キロにわたって交通が遮断され厳重な警備体制が敷かれるが、街中で見掛ける看板には、ごく一部を除いて習氏の名前がないというのだ。

最も顕著なのが、「新時代の中国の特色ある社会主義思想の偉大な勝利を勝ち取ろう」という大スローガンを書いた看板である。これは昨年10月の第19回共産党大会で華々しく打ち上げた習氏の思想である。当然、「習近平による」という枕言葉がつかなければならない。にも拘わらず、沿道沿いの看板には習氏の名前はないのである。

また、街のどこにも習氏の肖像画や写真が1点もないそうだ。習氏の個人独裁体制が批判されているのは明らかといえる。

北戴河で長老たちはどんな人事を要求するのか。学生時代の級友たちを重要閣僚や側近につける習氏の「縁故政治」にストップをかけるのか、憲法改正まで断行して、習氏は自らの終身主席制度への路線を敷いたが、それを阻止するのか。そこまでの力が長老たちにあるのかは不明だが、中国が尋常ならざる混乱に陥る可能性もある。

習氏の強権政治が牽制されるにしても、警戒すべきは国際社会に対する中国支配の網が、彼らの言う一帯一路構想の下で着々と進んでいることだ。一帯一路構想で620億ドル(約6兆8200億円)という最大規模の融資を受けたパキスタンは、そのプロジェクトのおよそ全てで債務の罠にはまりつつある。過大借り入れで返済不能に陥るのはもはや避けられないだろう。7月の選挙で誕生した新政府が、いつ世界銀行などに緊急援助を求めるかが注目される中で、中国の債務の罠に捕捉された国々はスリランカのように、港やダム、重要インフラ、広大な国土を99年間などの長期間、中国に奪われてしまいかねない。

中国がどうなろうと、中国マネーによる征服と略奪の網は広がっている。この負の流れを米欧諸国と共に変えていくのが日本の歴史的使命である。奮起し、世界の秩序構築に貢献する責任を政治には自覚してほしい。>(以上)

小生は「騙される方が悪い」との考えの持主です。「騙すのが賢い」と評価される中国人相手に,

良い話と信じるのはナイーブです。そうは言っても、中共の毒牙の犠牲にならないよう自由主義国は連携して守ってあげないと。

8/22ブログ正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現<朝日新聞日本語版の「吉田虚偽証言取消し記事」英訳にGoogle検索を回避するメタタグを埋め込む>相変わらず朝日の不誠実さは共産主義者そのものです。未だ読んでいる人の精神構造を知りたい。

http://deliciousicecoffee.jp/

8/22阿波羅新聞網<习近平一度移居西山防不测 胡锦涛深夜急令习闭门不出内幕=習近平は一度居を西山に移したのは暗殺を防ぐにはどうしたらよいか分からないため 胡錦濤は深夜に急ぎ習に「門を閉めて家から出るな」と指示>18大前から王立軍は中央警護局員を買収して、要人の盗聴をして薄熙来に報告していた。習近平が主席になる前に、周永康、薄熙来、王立軍たちは2度にわたって習を暗殺しようとした。1度は会議室に爆弾設置、もう一度は病院で検査を受けるときに毒針で、政変を起こそうとした。習が西山の軍事指揮センターに居を移したのは暗殺を防ぐためである。2012年18大前に次期主席の習が12日も姿を消したのは暗殺の恐れがあった為である。当時のある日の夜の0時20分、胡錦濤に中央弁公室主任から緊急電話があった。主任は胡錦濤に中南海警衛団第一大隊副隊長から緊急電話があったことを伝えた。事態は重大なので寝ていた胡錦濤を起こした。緊急を要することなので、胡はすぐに習に電話し、「胡本人の電話を除き、外出もダメ、来客も受けないように」と。同時に胡は習の住まいに北京の特警を派遣して警護に当たらせた。すぐに政治局核心会議を開き、事件について討論した。明け方には政治局拡大会議を開き、在京の党や軍の幹部が出席した。会議が終わり、長老たちに報告。核心会議で、習近平、李克強及び家族は中南海に集まり、習の近い内の活動は取り消された。

胡錦濤は会議の中で、「党内に野心家や陰謀家がいる。習を暗殺して主席になるのを阻止しようとしているのが、党と軍にいる」と発言した。胡は当時、周永康、郭伯雄、徐才厚が郊外に集まり、会議を開いているのは不正常で暗殺事件と関係があるのでは疑っていた。だが証拠がなかった。徐才厚が職を解かれ、死ぬ前に習の暗殺事件について説明した。それは、習が外地に行ったときに車が壊れて人が亡くなった事件、宿泊先でショートが起きた事件、部隊視察時に突然撃たれた事件、周永康・令計画・郭伯雄等の政治的野心家の活動等である。

2012年2月6日、王立軍は成都の米国領事館に逃げ込み、周永康と薄熙来の政変の証拠を米国に渡し、習が米国訪問時してバイデンと会った時に、彼が習にそのことを教えた。

中国は今でも恐ろしい国です。でも、習が反腐敗運動に名を借りて、暗殺しようとした政敵を倒したのは頷けます。ただ、習を胡の後継主席に選んだのは、江派の曽慶紅で、習が主席になる前から周永康・薄熙来のように亡き者にしようと思っていたかは分かりません。

http://www.aboluowang.com/2018/0822/1161836.html

8/22阿波羅新聞網<11月川习会?川普发话了!CIA盯上中共渗透 美统战侨领被点名 ——川普不看好中美新一轮贸易谈判 中共在美统战侨领被点名=11月にトランプ・習会談?トランプが発した CIAは中共に浸透されていると推測 対米統一戦線の華僑の名前が上がる トランプは貿易交渉を見たくない >17日、トランプはNYのハンプトンで募金活動をし、中国問題について触れ、「中国はもっと注意を払うべき。我々はまだ関係は終わっていない。但し、習と会うかどうかは不確定」と。この前にトランプはツイッターで、「中国がより良い条件を出さない限り、米国は何らの協議で決めることはできない」と言っていた。

“The Daily Beast”の元記者は、「ワシントンで“(台湾との)平和的統一促進会”が浸透していて長い歴史を誇る。数十年にも亘る」と指摘。

前CIA分析官のピーター・マテイスは「中共の海外での工作はコミュニテイのリーダーにさせるか、政府に替わり中共の外交宣伝をするかの政策方針があり、米国人と米国及び社会の利益を衝突させるのが狙いである。 “The Daily Beast”に、「中共は積極的に親北京の組織を作り、親台湾・チベット・法輪功の組織に対抗しようとしてきた。米国内を含み、帰化華僑米国人をチエックして、コミュニテイ内で不和になるようにする」と。

アラバマ州の政治で30年も活躍している華僑のリーダーは「中国が米国に影響を与える部隊」である。「世界日報」は、「何暁慧は北京の上級工作員で、中国語メデイアから英語の主流メデイアに影響を与える手なので、注意せよ」と。何暁慧を良く知る華僑は「この報道は15年前に起きた陳文英事件を思い出させる。このような報道は華僑のイメージに良くない」と。

“和平统一促进会”前会长吴惠秋(左),中共驻美大使馆公使李克新(中),“和平统一促进会”会长何晓慧(右),=「平和的統一促進会」前会長の呉恵秋(左)、駐米公使李克新(中)、「平和的統一促進会」会長の何暁慧(右)

<隠蔽されたスパイ陳文英、元FBIエージェントは執行猶予を宣告された

更新日:2005-07-19 3:20 PM

【大紀元7月19日報道】(中央社、ロサンゼルス、18日、AFP)元米連邦捜査局(FBI)の捜査官のスミスは、ダブルエージェントの女性スパイ陳文英と関係を結んでいたが、本日ロサンゼルス連邦裁判所のクーパーの判決は、自宅で3ヶ月の軟禁と、3年間の執行猶予を宣告された。

スミス氏は、今月13日に法廷で、過去20年間に陳文英と「性的関係」を結んだことを認めたが、上司には隠していた。 ロサンゼルス裁判所は、検察官との協議の上、上記判決を下した。

カリフォルニア州のビジネス界で活躍していた陳文英氏は、当初、スミスが中国政府に関する機密情報を提供する責任を負う情報提供者であり、2003年4月に一緒に逮捕された。

検察は、陳文英氏も中国政府からの支払いを受けたスパイだったと述べた。

連邦裁判所のクーパー裁判官は、検察に対する陳文英の反論を元に、政府が重要な証人(退職したスミス)との接触を阻止すべきと、検察の主張を却下した。陳文英がスミスの書類の中から機密文書を盗んだという主張は、その後、米国第9巡回裁判所に上訴された。 >(以上)

陳文英・・・とても愛人関係を持ちたいとは思えない人物のような気がするのですが・・・。蓼食う虫でしょうか?

http://www.epochtimes.com/b5/5/7/19/n990880.htm

何暁慧はニクソンの愛人だった陳香梅同様、要人の愛人の可能性があります。中国女性に貞節はなく、体で地位か金かを求めますので。デイープステイト(金融グローバリスト、CIA、FBI)が如何に腐っているか。今トランプの元弁護士や選対本部長だった人間にトランプを貶める発言をさせています。中間選挙で民主党を勝たせ、弾劾に持ち込みたいと思っているのでしょうけど、そううまく行くかです。

「平和的統一促進会」は「世界抗日戦争史実維護連合会」と同じで、日米分断 米台分断を狙って組織されたものと思われます。日米台はキチンと軍事同盟国として中国に向き合いませんと。

http://www.aboluowang.com/2018/0822/1162005.html

8/22宮崎正弘氏メルマガ<それは習近平子飼いの陳全国がウィグル自治区書記に任命されてから始まった   残虐なウィグル族弾圧、収容所に放り込み拷問、再教育。棄教を迫る>日本のメデイアは本件を大々的に発信しません。朝鮮半島人対するヘイトとか敏感なくせに、他の民族の人権弾圧に鈍感なのは素性が知れると言うもの。

http://melma.com/backnumber_45206_6724289/

8/22中央日報<「日中間の通貨スワップ、3兆円規模で再開を調整」>今米中間で世界覇権を争っているときにこれはないでしょう。財務省の先走りか、韓国が自分のスワップ願望を中国に託して様子見したのでは。

http://japanese.joins.com/article/247/244247.html?servcode=300&sectcode=300&cloc=jp

福島氏記事では、米中覇権争いの一環でも良いですから、ウイグル人の民族浄化を押し止めてほしいです。またISもイラクやシリアでなく中国で戦えと言いたい。

HONZ記事で、トム ミラー氏も久保氏も中国の歴史を知らないと思われます。科挙制度が長く続いた中国では武官より文官の方が上です。ところが共産党が政権を取り、「政権は銃口から生まれる」ようになると実質武官の方が上になります。軍の経験のない江沢民以下は、尊敬は集められていないでしょう。肩書きによる地位で縛っているだけです。ですから、「アジアの国に朝貢を求める」ことはなく、武力で脅して植民地化すると思います。遅れて来た帝国主義者ですから。武家政権(鎌倉から江戸)=軍事政権が700年も続いた日本とは大違いです。軍国主義が悪いと日本のメデイアは言いますが、自分達が国民を煽って戦争の道を歩ませたのを隠蔽するためではないかと思われます。武家政権時代は、悪くはなかったはずです。あの時代にいろんな文化が残っているではないですか。共産国の中国と北朝鮮に誇れる文化がありますか?自国民を虐殺する共産主義と軍国主義を比べれば遙かに軍事政権の方が良いと言えます。

福島記事

米国メディアを中心にウイグル・ムスリム弾圧についての報道が続いている

中国でウイグル・ムスリムを対象とする強制収容所が急速に拡大していることが、米国の衛星写真などから判明している。収容者は少なく見積もっても100万人、あるいは200万人を超えているという推計もあり、中国の宗教、“少数民族”政策の苛酷さがこの2年で急激に増していることがうかがわれる。外国ジャーナリストが新疆地域での取材の自由を奪われて久しいが、一部記者は現地の強制収容所周辺も果敢に取材している。また、強制収容所からかろうじて国外に逃げだした人たちの証言も表に出だした。新疆地域のムスリム迫害の状況をまとめてみたい。

中国国内のウイグルを中心とするムスリムの弾圧状況は2009年の7・5ウルムチ事件以来、外国記者らが現地で自由に取材することが叶わず、一部の在外ウイグル人組織経由で発信される以上の情報がなかなか出ない状況だ。だが昨年暮れあたりから米国メディアを中心に現地のウイグル・ムスリム弾圧状況への取材がかなり試みられている。背景には米トランプ政権がウイグル問題を対中外交カードとして見直していることもあろう。

たとえば国連の人種差別撤廃委員会(8月10日)に米国のゲイ・マクドゥーガル委員が「200万人規模のウイグルその他のムスリム少数民族を強制収容所で再教育を受けているとの報告を受けている」と懸念を表明。この報告では、ひげを蓄えている、ベールをかぶっている、国営テレビ放送を見るのを拒否した、などの理由で収容されるケースもあるという。さらに、新疆地域の12歳から65歳のウイグルについてはDNAや眼の虹彩などの生体情報を含むあらゆるデータを強制的に収集し極めて厳しい監視を実施していると指摘する。

7月26日には、副大統領ペンスがワシントンの講演で、数十万、あるいは数百万とみられるウイグルが強制収容され政治再教育を強いられている問題に言及し、「宗教的な信条が脅かされている」と懸念を表明。この同じ日に、米議会で開かれた公聴会で国務省が派遣する国連特別大使ケリー・カリーが、中国が2017年4月(新疆ウイグル自治区過激化防止条例を施行以降)、ムスリム少数民族の“中国化”を目的とする強制収容所を多数建設し、その収容人数が80万~100万人に達すると報告していた。その収容所では、信仰とウイグル言語、男性のひげや女性のベールなど、ウイグルのアイデンティティを放棄させ、共産主義を信じさせるよう洗脳教育を行っているという。この中国の対ウイグル弾圧は、「一帯一路」戦略の起点である新疆地域を中国化するという戦略目標があるのではないか、という点も付け加え、米国は、これを中国の人権問題として抗議していく構えであることを証言している。

新疆の強制収容所(中国語では集中営)に関しては、今年2月のBBCの報道から注目され始めた。BBCはトルコに逃げてきた亡命ウイグルの妻や母親が強制収容所に入れられたことなどを、本人から取材。「銃で殺されるより、妻や母親が収容所内で虐待死させられることの方が恐ろしい」と語っていた。

WSJがウイグル弾圧報道を強化

亡命ウイグル組織から断続的にこうした強制収容所の実態については情報が出ていたが、最近になってウォールストリートジャーナル(WSJ)がこの問題の報道に力をいれている。WSJ社説(8月13日付)で中国のウイグル弾圧への強い警告を発信。在米ウイグル問題研究者のアドリアン・ツェンツ氏の発言を引用する形で、この2年間に北西部の少数民族ムスリムが数十万単位で強制収容所送りにされている可能性を指摘。著名なウイグル族の民族学者で新疆大学教授のラハイル・ダウットが昨年12月以降、北京で姿を消したことなどにも触れ、中国のウイグル弾圧は国際社会が関心を寄せるべき重大な人権問題としている。

さらにWSJは強制収容所付近の現地取材や米国の衛星写真などを根拠とした秀逸なリポート(8月17日付)を発表している。カシュガルに近い疏勒県付近の衛星写真の2017年4月17日と2018年8月15日撮影の2枚を比較すれば、そこに建てられている強制収容所建設面積が2倍以上に拡大していることが一目瞭然だ。この収容所はWSJ記者が昨年11月にも現地を訪れている。その時にはまだなかった建物も8月15日には建てられており、この収容所の拡張が現在進行形で急速に行われていることを示している。

この記事では、米国と国連の専門家の推計として、新疆地域のムスリム少数民族人口の7%にあたる100万人が収容されているとしている。かつて強制収容所に収容されていた22歳のウイグル青年はWSJのインタビューに答えて「収容所の中国人職員から、この世に宗教なんてものはない、神なんて存在しないのに、どうしてお前は信仰するんだ?と問われた」と証言している。WSJはその他、収容者の家族ら数十人に接触しているが、うち5人が収容所内で家族が死亡した、あるいは釈放後まもなく死亡したと答えているという。

在外ウイグル亡命組織もこうした一連の動きに呼応している。米国の公聴会にあわせて7月26日、世界ウイグル会議代表のドルクン・エイサ及び前代表のラビア・カーディル、さらにオーストラリア、カナダ、日本、米国などのウイグル亡命組織代表者らが米ワシントンに集まり、ウイグル弾圧の実態について米議会と米メディアに発信した。

日本外国特派員協会で2015年に会見する世界ウイグル会議前代表のラビア・カーディル(写真:AFP/アフロ)

このときの在米亡命ウイグル人の証言によれば、習近平の子飼いの部下である陳全国が現新疆ウイグル自治区の書記になって以降、対ウイグル強制収容所再教育政策が強化され、収容所では毛沢東語録の暗唱や、毛沢東による新疆解放への感謝を唱えるよう強要する、時代錯誤な“再教育”が行われているという。さらにウイグルに対しては豚肉を食べるように強要し、ウイグル女性には漢族男性と結婚せねば、就職もできない、と洗脳しているという。こうした洗脳、再教育を受け入れない場合、せいぜい3人が入ればいっぱいになる程度の反省房に監禁される。この部屋に9~10人が詰め込まれることもあるという。

反省房では睡眠時間は4時間だけ、豚肉以外の食事を与えられず、一日中、毛沢東への感謝を唱えさせられるという。オーストラリアから来た亡命ウイグル人の証言によれば、陳全国が書記になって以降、在外ウイグルの家族への弾圧が激しくなっており、家族の偽の呼びかけによって、海外に留学していたウイグル学生が新疆に呼び戻されたあと収容所に入れられるという例が急増しているという。その数は8000人以上ではないか、とも言われている。マルコ・ルビオ上院議員は4月に、新疆ウイグル自治区書記の陳全国に対しては在米資産の凍結や入国ビザを制限するなど「人権の包括的責任に関するマグニツキー法」を適用するべきだと米政府に要請しており、米政府としても、その方向で検討中のもようだ。

こうしたウイグル側の主張を受けた米政権および米メディアの態度に対して、中国は強く反駁している。

国連の人種差別撤廃委員会でのゲイ・マクドゥーガルの証言に対しては、中国統一戦線部第九局副局長の胡連合が次のように反論した。

「100万人を強制収容しているという事実はない。確かに再教育施設は存在しているが、その名称は職業訓練センターであり、宗教過激派に騙された人々に対し、新たな居場所をつくり教育によって助ける場である。……だが、目下、そのセンターで何人が生活しているかは私も知らない」

統一戦線部第九局というのは、2014年に新設された新疆問題を担当する部署。この部署の建前は、新疆の三種勢力(テロ勢力、民族分裂勢力、宗教過激派)における幾多の深刻な社会問題を解決し、新疆の安定を図ることを目的とする。

中国のタブロイド紙・環球時報は胡連合の発言を踏まえて8月13日に「新疆を中国のリビアにしないこと、これが最大の人権」という社説を発表。簡単にいえば、新疆の平和維持のために多少の無茶は必要悪、という論理だ。いわく「新疆の治安維持は一大戦役であり、統一戦線部幹部群衆の新疆における戦いは、全国人民の支持と理解と許しを得られるものだ。彼らを恨み、噂に流され、西側の威圧を助長してはならない」。さらに新疆のイスラム過激派が中国の平和安定を脅かす例として、北京の金水橋や昆明鉄道駅で起きた「イスラム過激派テロ事件」などを例にあげている。要するに、宗教弾圧や強制収容所での再教育については事実上認めているということだ。

ISが中国に報復を予告

一部ウイグルが中国当局の弾圧・迫害を受けて、その恨みからIS戦闘員となって中国に報復してやりたいと考えていることは、彼らが発信する動画などからも判明している。昨年2月27日、ISのウイグル戦闘員らがウイグル語で「われわれはカリフ制国家の兵士だ。お前らのもとに行き、武力によってはっきりさせてやる。川のように血を流し、虐げられた人たちの復讐(ふくしゅう)をする!」と発言する警告ビデオを流していた。これはISの標的に中国が挙げられた初めてのビデオであり、中国としても脅威を感じたかもしれない。昨年4月以降の強硬な新疆政策は、こうした挑発を受けての、国家安全を守る上で必要な対応だというのが、中国側の言い分だろう。

ISに名指しで報復を予告された中国には多少の同情もするが、この状況は2009年の7・5事件に象徴される中国共産党のウイグル弾圧が背景にあり、これまでの中国民族政策の失敗の結果という見方もできる。この失敗の原因を冷静に分析せずに、この後におよんで、宗教過激派のテロを防ぐという建前で1000万人規模の民族を丸ごと洗脳して信仰とアイデンティティを放棄させようとする完全な民族浄化など、21世紀の文明国の想像の斜め上をいく蛮行であり、これに共感や理解を寄せる先進国は皆無だろう。中国の民族政策がこの方向性を突き進む限りは、新疆の平和安定どころか、より強い恨みと復讐心を生み、新疆の内戦化が本格化するのではないか、と懸念するのである。

人権問題に踏み込んだトランプ政権

ところで、長らく米国を含め先進国がなかなか踏み込もうとしてこなかった人権問題としての新疆ウイグル問題が、このところ報道を含め活発化しているのは、前段でも触れたようにトランプ政権になってからである。ウイグル問題は一部IS問題とリンクしており、なかなか踏み込むのが難しいテーマだ。イスラム問題やテロ問題の背景に理解が浅い日本メディアも中国の圧力を受けながら、ウイグル問題に切り込むのは、より困難であったかと思われる。

そこに、人権意識がオバマ政権などよりも低いといわれ続けていたトランプ政権が切り込んだことは、たとえ対中強硬路線に必要な政治カードとして利用したいというのが本音であっても、当の迫害されているウイグル・ムスリムたちにとっては朗報であり、現状を改善するチャンスであろう。

さらにいえば、ケリー・カリーが公聴会で指摘したとおり、中国にとっての新疆政策は、習近平の壮大な軍事経済戦略である「一帯一路」の成否にかかわるテーマ。一帯一路戦略は「中国製造2025」と並んで、中国が米国に匹敵する現代社会主義強国になるために必要な二大戦略の一つだと考えれば、ウイグル問題は新疆地域のウイグル人権問題にとどまらず、日本を含む国際社会の安全保障にもリンクする問題だと再認識できるだろう。

さて、日本首相の安倍晋三が10月に訪中し習近平と会談する日程が詰められているが、大勢の財界人も同行し、ひょっとすると一帯一路への協力もテーマに上がるかもしれない。少なくとも中国サイドはそれを大いに期待している。だが、このテーマが俎上に載るならば、ぜひともウイグル問題や「過剰債務による罠」と指摘されている債務国の“植民地化問題”なども問いただしてほしいところだ。

HONZ記事

本当に読むに値する「おすすめ本」を紹介する書評サイト「HONZ」から選りすぐりの記事をお届けします。

(文:久保 洋介)

中国の「一帯一路」構想の真相 陸と海の新シルクロード経済圏
作者:トム ミラー 翻訳:田口 未和
出版社:原書房
発売日:2018-05-14

本書は今日の中国の外交・経済財政政策を理解する上で必読の一冊だ。今後、歴史に残るであろう中国の壮大な構想と、その背後にある哲学を理解することができ、また、この構想がアジア域内にもたらす波紋をあたかも現場にいるかのように感じることができる。中国の壮大なビジョンを理解する上で不可欠なガイド本といえよう。

この中国の壮大な構想こそが『一帯一路』または『新シルクロード』と呼ばれる政策だ。これは2014年に習近平総書記が提唱した経済圏構想で、中国がアジアとその先に広がる地域との連携強化を目指した二つのプロジェクトから成り立っている。中国西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる「シルクロード経済ベルト」と、中国沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」。いずれも、陸上と海上の双方で産業ベルト・貿易ルートを構築しようとする壮大な試みである。

『一帯一路』といえば一般的には中国の外交政策として認知されているが、国内政策や経済・財政政策としての一面も実は大きい。最近でも、米中貿易戦争による経済的ダメージを軽減するため、『一帯一路』に沿った積極的な経済・財政政策が活用されている。中国共産党は、景気浮揚策として、発展が遅れている国内地域への積極的な公共投資を2018年7月31日の中央政治局会議にて決めたが、投資の向け先の多くは『一帯一路』で今後カギとなる国境拠点にむけられる予定だ。

アジアの国々の経済・文化圏を徐々に変えていく

このように、中国の外交・経済財政政策を理解する上で『一帯一路』構想を抜きには語れなくなってきているのが現状だ。この構想が成功するか失敗するかについて著者はあえて予言していないが、これが習近平の名声を後世に残すために考案された政策とは断言する。習近平総書記が乾坤一擲で推進する政策であり、失敗は許されない。

本書では、習近平肝いり政策がどのような意図でかつどのように進められているかを現場からのルポタージュという形式で描写している。各地での点としてのストーリーが『一帯一路』という大きな幹に繋がっていくのが本書の構成だ。

第一章ではアジアインフラ投資銀行(AIIB)のような多国籍金融システムを通して日米主導のアジア金融システムに風穴をあけていく様が描かれる。アメリカや日本はこのAIIBがブレトン・ウッズ体制を代替することを意図していると警戒するが、著者はAIIBの融資規模からしてそれは過大評価と評す。AIIBはあくまでもアピール用の金融機関でしかないとする。

本コラムはHONZの提供記事です

それよりも、圧倒的にAIIBよりも融資規模の大きい中国輸出入銀行(Exin Bank)や国家開発銀行(CDB)などが、実質的に中国の海外進出を後押しする機関であると説く。中国輸出入銀行単独の貸出額だけで世界銀行含む主要国際開発銀行七行の貸出額合計よりも多く、この銀行を主軸に中国はアジアのインフラ軍拡競争を勝ち抜こうとしていると分析する。これら銀行抜きには中国政府の意図は読み取れない。

第二章と第三章では、ロシアの影響力が強い中央アジアや、日本のプレゼンスが高い東南アジアへの積極的なインフラ投資によって、それら国々の経済・文化圏を徐々に変えていく様子が描写されている。中国は自国国境地域である新疆のウルムチやカシュガル、雲南省の昆明や景洪などを貿易拠点とし、次々と道路・鉄道・石油ガスパイプラインを外に向けて敷設していき、周辺諸国の街並みを変えていく。

究極的にはかつての朝貢制度を目論む

中国による投資によって周辺諸国は良くも悪くも近代化を遂げていき、否が応でも中国につながる道が切り開かれていくのだ。いずれの国々も覇権広げる中国を警戒視しながらも、『一帯一路』プロジェクトがもたらす投資資金というニンジンの前では政治的バランスをとるのが難しくなってきている。

そんな『一帯一路』構想も成功ばかりではない。ミャンマーやスリランカによる反旗やベトナムを中心とする一部ASEAN諸国が中国への敵対感情からアメリカへのすり寄りも許している。第四章から第六章のストーリーは、中国の思惑が一筋縄ではいかないことを物語っている。

この『一帯一路』構想を通して中国が目指すのは、中国の資金源を潤滑油とした非公式な同盟ネットワークの構築である。ハードインフラへの投資を軸に自国経済の繁栄と域内での地位確保を目指しており、究極的にはかつての朝貢制度を創出することを目論んでいると著者は分析する。

数十年後のアジアがどうなっているか楽しみだ。アメリカを軸とした経済・安全保障体制が維持され続けるのか、それとも中国による地域秩序が構築されているのか。いずれにせよ、中国による『一帯一路』構想は大きなうねりを今後も起こしていくことは間違いない。

このうねりを理解するのとしないのとでは、歴史を理解する上でもビジネスを進める上でも雲泥の差を生むことになるだろう。『一帯一路』が悪名高い大躍進政策の二の舞となるのか、はたまた中国経済と地域秩序を変える政策になるのか、同じ時代に生きるものとして目が離せない歴史のうねりである。

米中もし戦わば
作者:ピーター ナヴァロ 翻訳:赤根 洋子
出版社:文藝春秋
発売日:2016-11-29
足下で起きている米中貿易戦争の理論的支柱となる一冊。これも併せて読むと米中の「今」がわかる。書評はこちら

久保 洋介
1985年、大阪生まれ。幼少時代を大阪・長崎・ニューヨークで過ごす。京都大学法学部在学時には、日本文化を紹介するイベントを企画し、「京都大学総長賞」「京都学生人間力大賞」を受賞。現在は総合商社にてエネルギー担当。好きなジャンルは、評伝、世界史、サイエンス。

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『「米韓同盟消滅」に焦る韓国の保守 その時は、日本と一緒に核武装?』(8/22日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

8/20加瀬英明コラム<日本を守る② 非核化 成果なければ米国「海上封鎖」断行か

米中間で、“関税合戦”による死闘が始まった。
そのわきで、いま、中東が爆発しそうだ。
米中間のデスマッチの幕があがるわきで、北朝鮮危機がどこかへ行ってしまったように、みえる。米朝はここ当分のあいだは、交渉を続けてゆくのだろうか。
8月はじめに、シンガポールで東南アジア諸国連合(ASEAN)サミットが催された。
北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相が、「米国が同時並行する措置をとらなければ、わが国だけが非核化を進めることはありえない」と演説したのにもかかわらず、ポンペイオ国務長官は北朝鮮の非核化について、「北の決意は固く楽観している」と述べて、李外相と固い握手を交わした。
日本では、6月にシンガポールにおいて「歴史的な」米朝首脳会談が行われてから、しばらくは緊張が解けたものと判断して、北朝鮮からのミサイル攻撃に備えて、東京(防衛省構内)、島根、広島、愛媛、高知各県、北海道に展開していた、PAC3ミサイル迎撃ミサイルを撤収した。
北朝鮮は、米国から南北平和協定、制裁の緩和など段階的な見返りを求めて、トランプ政権をじゃらしている。北はワシントンを甘くみているのだ。
だが、トランプ政権は北朝鮮をあやしながら、北朝鮮に鉈(なた)を振るう瞬間を、待っている。
もし、11月初頭の米国中間選挙の前までに、北が非核化へ向けて、米選挙民が納得できる成果を差し出さなければ、海軍艦艇を用いて、北朝鮮に対する海上封鎖を実施することになろう。米国民は何よりも力を好むから、喝采しよう。
私は本紙の『日本を守る』連載(4月27日号)のなかで、米国が北朝鮮に対して海上封鎖を断行する可能性が高いと予想している。
海上封鎖という“トランプ砲”が発せられると、日本の政府と国会が激震によって襲われよう。米海軍が日本のすぐわきにある北朝鮮に対して、海上封鎖を実施しているというのに、自衛隊が燃料食糧の供給などの後方支援に役割を限定するわけには、ゆくまい。
中東は日本のエネルギーの80%以上を、供給している。
日本を揺るがしかねない危機が中東で進行しているのに、日本の世論は目をそらしている。>(以上)

8/20希望之声<川普痛斥中国芬太尼流入美国害人=トランプは中国からフェンタニル(麻薬性痛み止めの薬、モルヒネの50~100倍効く)が入って来て米国人を傷つけることを阻止>トランプはツイッターで「中国からフェンタニルが入ってくるのを阻止すべく堅く決意した。米国人の子供達に毒を垂れ流し、国家を破壊するものをそのままにしておくことはできない」と。彼は、上院はすぐにフェンタニル流入阻止法案を通過させ、遅れないようにと呼びかけた。

国際郵便経由で薬は流入。CDCの数字によれば全米で1250万人が麻薬処方を濫用し、260万強が薬の摂取が習慣化している。麻薬の過剰摂取で毎日100人超が死に、銃と自動車事故を加えて亡くなった数より多い。

中国は阿片戦争の仇を英国でなく、米国で取ろうとしているのでしょう。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/20/n2088675.html

8/21希望之声<好血腥!广东小贩当街砍死城管 恐怖现场曝光(视频)=血腥い 広東省の豆腐花の小売は都市管理の役人を斬り殺す 恐ろしい現場を撮影>

2名の都市管理役人と小売りが争いになり、1名は切り殺され、1名は逃げた。

多分都市管理の役人が、小売が営業免許(個人営業でも必要)を持っていないことを理由に賄賂を要求したのだと思います。不断から横暴な役人に怒りが募り、凶行に及んだのでしょう。

https://twitter.com/twitter/statuses/1031824969431273472

https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/21/n2091216.html

8/21阿波罗新闻网<中美贸易战现关键新焦点 外媒:中共无奈 白宫放弃=米中貿易戦で鍵となる焦点が 外国メデイア:中共はどうすることもできず WHは解決を放棄>ワシントン戦略・国際問題研究所の中国問題研究員は「WHは中共と一緒に問題解決しようとしているようには見えない。もう結論を出しているようである。譬え貿易交渉を重ねても、中共は理を持って話し合えない競争相手で、WHは既に中共を見限った」と述べた。

8/23~24米国、日本、EUとで中国問題を打ち合わせるが、同時期に中共の訪米団と交渉するのは中国への冷遇を表している。希望の声TVによれば「米国議員と企業は日・EU政府に米国との協力を呼びかけ、関税問題を解決して北京に多方面から圧力を加える」とのこと。

http://www.aboluowang.com/2018/0821/1161540.html

鈴置氏の記事を読んで、日本をダシ(用日)にして自国の安全を考えるというのは朝鮮半島のDNAでしょうか?白村江の戦い、元寇、朝鮮出兵、日清・日露戦争等、朝鮮半島と関わり合うと碌でもない結果が待ち受けています。朝鮮半島人の民族的特質、性格の悪さが信を大事にする日本人とは合わないのでしょう。無視するに限ります。記事内にありますように、韓国は日米の敵国ですから、将来米国から制裁を受けるようになると思います。蝙蝠国家の末路は哀れなものになるでしょう。中国は衰退していくはずですから、組む相手を間違えました。戦前の日本がドイツと手を組んだようなものです。反日に凝り固まって冷静に見る眼を持ち得なかったのでしょうけど。鈴置氏も言っていますように、米中貿易戦は世界覇権、中でも金融・通貨覇権を巡る争いです。現在基軸通貨を持っている米国が有利にゲームを運ぶのは当り前のことです。それが韓国は見えなかったという事です。

加瀬氏の言うように11月中間選挙前に朝鮮半島を海上封鎖すれば韓国にも影響が及ぶでしょう。勿論日本にもですが。自衛隊が臨検するかどうか。国連義務違反に対する取締行為とでも説明するのでしょうか?朝鮮戦争時には国連軍の命令により、特別掃海隊を日本も出しましたから。ウイキによれば「海上保安官や民間船員など8000名以上を国連軍の作戦に参加させ、開戦からの半年に限っても56名が命を落とした」とのこと。似非平和主義の戦後は終わりを告げようとしているのは間違いありません。

記事

北朝鮮は洋上で石油などを積み替える「瀬取り」で経済制裁をすり抜けている(写真:防衛省/ロイター/アフロ)

前回から読む)

「米国から見捨てられる」と韓国の保守が焦り始めた。

保守系紙に「日韓同盟論」

鈴置:韓国の保守系紙、朝鮮日報に日韓同盟論とも受け止められる論文が載りました。金載千(キム・ジェチョン)西江大学教授の寄稿「北朝鮮の非核化交渉、このまま行けば我々は中国の勢力圏に編入」(8月1日、韓国語版)です。結論は以下です。

故・ズビグニュー・ブレジンスキー(Zbigniew Brzezinski)博士は著書『Strategic Vision』で、東北アジアと朝鮮半島で米国の影響力が衰退し中国が躍進した場合、韓国が取り得る選択は、中国への便乗(さらなる依存)、独自の軍事大国化、日本との安保協力のうち1つだと主張した。

隣り合う覇権国(中国)に依存する戦略が一方的な自律性の喪失に直結することは明白だ。中国に対抗しうる我が国の軍事大国化は事実上、不可能だ。

「米国なき北東アジア」を想定した場合、国際規範と自由民主主義を共有する韓日協力は中国の覇権を予防し、牽制効果を持つカードとなる。

国民の情緒が障害になるが、政府が先頭に立って大乗的な見地から韓日関係を前向きに管理・発展させねばならない。

中国に対抗するには「単なる協力」ではとうてい無理。読む人が読めば、日韓同盟の勧めと受け止める記事です。反日至上主義者からの非難を恐れてでしょう、「軍事同盟」という言葉は一切、使っていませんが。

中国の属国に戻る

—気味が悪いですね。突然にすり寄って来るなんて。

鈴置:この寄稿は日本語版にも載ったので、「反日国家が何を言い出したのだろうか」と首を傾げる向きが多かった。注目すべきは「日韓同盟論」もさることながらなぜ今、それが韓国で唱えられ始めたか、です。

—なぜでしょう。

鈴置:金載千教授は冒頭で以下のように説明しています。

現在、北朝鮮の非核化が表面的な議題となっているが、水面下では米中がこの問題を契機に東北アジアの勢力再編というもっと大きな争いを繰り広げている。

これを見落とすと韓国は知らず知らずのうちに中国の影響圏に編入されるか、取り込まれてしまうであろう。

今、米中の間で「北朝鮮の非核化」と「米韓同盟の廃棄」が取引され始めました。金載千教授は、同盟を失った韓国は中国の属国に戻ってしまう、と訴えたのです。

シナリオ 北朝鮮は誰の核の傘に入るのか? 韓国はどうする?
中国の核の傘を確保 米韓同盟を維持
米国と同盟・準同盟関係に入る 米韓同盟を維持
半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証
自前の核を持つ 北朝鮮の核の傘に入る
北朝鮮の非核化の行方

—今頃、何を言っているのでしょうか。

鈴置:確かに「今頃」です。シンガポールでの米朝首脳会談が決まる過程で、トランプ大統領は韓国への核の傘の提供の中止――つまり、米韓同盟破棄を示唆しています(「『米韓同盟廃棄』カードを切ったトランプ」参照)。

6月12日に開いた米朝首脳会談でも、米韓合同軍事演習に加え、在韓米軍の撤収にまで言及しました(「米中貿易戦争のゴングに乗じた北朝鮮の『強気』」参照)。

「外」から見れば、韓国が米国から見捨てられたなと容易に分かります。ただ、韓国人はその現実を認めたくなかったのです。だから「今頃」言い出したのです。

金正恩を助ける文在寅

—それにしても、米朝会談からこの寄稿までに50日もたっています。

鈴置:さすがに韓国人も「見捨てられ」の可能性を無視できなくなったのでしょう。非核化に進展がないのに、文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮との経済協力や、朝鮮戦争の終戦宣言に熱をあげ始めたからです。韓国の「先走り」は米国を苛立たせています。金載千教授は以下のように指摘しました。

今からでも韓国政府は南北交流よりも北朝鮮の非核化に優先順位を置き、力を集中すべきだ。平和協定だけをとっても、非核化が進展してこそ米議会の同意が得られる。

非核化は米国に任せきりにして、北朝鮮制裁の弱体化を招く南北交流にばかり没頭したら、中国の立場を強化することになる。

米国は南北交流を巡って制裁の例外を要請する文在寅政権に対しては逆に「北朝鮮制裁注意報」を公に発令した。

文在寅大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長は4月27日の首脳会談で「非核化」と同時に「終戦を宣言したうえで平和協定を締結する」と約束しました。韓国政府が発表した日本語の報道資料「韓半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」で、以下のようにうたっています。

南と北は、停戦協定締結65年になる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制構築のための南・北・米3者または南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進していく。

史上初の米朝首脳会談で平和ムードが盛り上がる中、南北朝鮮と中国はこの条項をタテに、早急に終戦宣言を出そうと主張しています。

「食い逃げ」を警戒する米国

一方、米国は非核化が進まないうちに終戦を宣言すれば、「食い逃げ」されると警戒しています。終戦宣言は平和協定につながります。

すると北朝鮮と、「反米親北」の文在寅政権が声をそろえて「平和協定を結んだのだから在韓米軍は不要。出て行け」と言い出す可能性が高い。

トランプ大統領は在韓米軍不要論者ですが、米軍撤収は交渉カードに使いたい。非核化が進まぬうちにこのカードを無効化されてはかなわない。

もし「終戦宣言」を食い逃げされたら、北朝鮮の非核化を飲ませるために、米国はもっと強いカード――「米韓同盟廃棄」を切らざるを得なくなるでしょう。

トランプ大統領は「同盟廃棄」まで取引材料に使うハラはできていると思われます。ただ、米国の中には米韓同盟を捨てるなどとは想像もしていない人が多い。

しかし非核化が思うように進まなければ、そんな人も「北から核を取りあげられるのなら米韓同盟廃棄もやむなし」と考える可能性が大です。韓国の親米保守にとっては最悪の状況に陥ります。

8月15日、親米・反北朝鮮をうたう保守派がソウルでデモしました。朝鮮日報の「『今日は建国の日だのになぜ、政府樹立の日というのか』と摂氏38度の光化門周辺で3万人がデモ」(8月15日、韓国語版)は前文で「光化門周辺は太極旗と星条旗で埋まった」と写真付きで報じました。

韓国の保守派が米国の国旗を手にすることは珍しくありません。が、それを保守系紙が強調するところに親米派の焦りが伺えます。

日米の「敵性国家」に

—大統領はともかく、米国全体が韓国を捨てる方向に動くでしょうか?

鈴置:文在寅という左派政権が原動力になります。韓国は北朝鮮に対する制裁破りに動いている。米国を裏切って、北朝鮮・中国側に立ったのです。「そんな不義理な国を無理して守る必要もない」と思う米国人が増えるでしょう。

北朝鮮の非核化を目標にした外交ゲームを繰り広げるうちに、いつの間にか韓国が中国・北朝鮮側に取り込まれたのです。今や完全に「中国・南北朝鮮VS米・日」の構図です。

韓国電力が北朝鮮の石炭を火力発電に使用していたことが7月、明らかになりました。国連安保理決議は北朝鮮の石炭を禁輸品目に含めています。

5月には東シナ海の公海上で、北朝鮮の船舶が韓国船に接近したことが自衛隊機によって確認されました。禁輸品の石油をこっそり積み替えようとした――瀬取り未遂の疑いが持たれています。いずれの事件も、韓国政府の黙認下での禁輸破りの可能性が高いと見られています。

経済制裁の結果、北朝鮮は石油もドルも不足し経済成長率が鈍化、あるいはマイナスになったと見られています。せっかく効果があがってきたというのに制裁破り。

北朝鮮の核武装を幇助しているとしていると非難されても、韓国は弁解できません。米国や日本から見れば、韓国はすでに「敵性国家」なのです。

日韓が一緒に核武装

—そこで「米国から見捨てられる」「日本と組もう」と金載千教授は書いた……。

鈴置:その通りです。ただ、話はもう少し複雑かもしれません。冷静に考えれば韓国は、日本と同盟を結ぶだけではあまり意味がありません。なぜなら日本は核を持たないからです。韓国は米国の代わりの核の傘に入れないのです。

それから考えると「日本との協力」とは、日本と一緒になって核武装しよう、との意味にもとれるのです。米韓同盟が消滅した後、韓国が単独で核武装に動いても米国と日本に阻止されるでしょう。

米国にすれば、せっかく北朝鮮を非核化したのに韓国が核武装したら、何のために汗をかいたか分からなくなります。韓国の核ミサイルは米国を狙ってのものではありませんが、中国だけではなく日本に向けられるのは確実です。

そこで「日本と一緒の核武装なら日韓の間で核の均衡ができるから、米国の許可が下りるかもしれない」と金載千教授ならずとも、韓国人は考えるものです。

「いざという時が来れば、米国は日本の核武装なら許す」との伝説が韓国にはあります。“証拠”もちゃんとありまして「日本が使用済みの核燃料から取り出したプルトニウムの保有を米国から認められていること」です。

日・印・越と組んで中国包囲網

—「日韓軍事協力論」は珍説・奇説というわけでもないのですね。

鈴置:韓国で主流になることはないと思います。が、保守の一部には昔からそうした意見があります。今回、金載千教授以外からもそんな声があがりました。

韓国国立外交院の元院長で韓国外国語大学の尹徳敏(ユン・ドクミン)碩座教授が朝鮮日報に「中国夢を成したいなら『謙譲』から学べ」(8月16日、韓国語版)を寄稿しています。

経済成長に成功し傲慢になって韓国を再び属国扱いし始めた中国とどう向き合うか、を論じた記事です。結論部分を訳します。

中国は大小15の国に取り囲まれている。うち9カ国と戦争をし、8カ国が米国の同盟国である。仲の良い国はパキスタンと北朝鮮ぐらい。15カ国のGDPを合わせれば中国よりも大きい。これらの国の人口と国防費も合算すれば中国よりも多い。

我々が中国周辺国とネットワーク――特にインド、日本、ベトナムとの連帯を強化すれば韓米同盟以外にも、もう1つの強力な対中のテコを持つことができる。

尹徳敏教授の訴えた提携の相手は日本に加え、インドやベトナムなど「中国を取り囲む国」です。核武装に容易に動けない日本だけだと頼りないと考えたのでしょう。尹徳敏教授は日本専門家で内情をよく知っています。

金載千教授とは異なり、米韓同盟が存続するとの前提で書いています。が、米韓同盟が揺らぐとの危機感を持つからこそ「もう1つの対中のテコ」を訴えたのでしょう。そうでなかったら中国のトラの尾を踏む「包囲網」など主張しないはずです。

変節した尹徳敏教授

注目すべきは「中国の属国には戻らない」との決意表明で金載千教授と軌を一にしたことです。自分の名前を出して中国にファイティング・ポーズをとるのは保守も含め、韓国の指導層では極めて異例です。

尹徳敏教授は少なくとも2017年11月まで「日中韓は運命共同体。東アジア共同体の構築が必要だ」と主張していました。

朝日新聞の「東アジア共同体への道は シンポジウム『日中韓 国民相互理解の促進』」(2017年11月11日)が発言を報じています。

—なぜ、尹徳敏教授は変節したのでしょうか。

鈴置:米中の対立が決定的になったからと思われます。寄稿で尹徳敏教授は「傲慢になって韓国を属国扱いするようになった」と中国を長々と非難しています。しかしこれはニュースではありません。「なぜ今」の説明にはならないのです。中国への敵対表明は米中対立が引き金になったと見るのが素直です。その部分を訳します。

中国は2025年までに製造業の分野で、2050年までには国力で米国を追い越して世界1位になるとの遠大な計画の下、事実上の覇権への挑戦状を突きつけた。

米中貿易戦争のあり様はかくしてますます1930年代末の第2次世界大戦前夜と似てきた。

米中間での中立は不可能

—「戦争前夜」と「反中」はどんな関係があるのですか?

鈴置:韓国は朴槿恵(パク・クネ)政権以降、露骨な米中二股外交を展開してきました。保守言論の大御所である朝鮮日報の金大中(キム・デジュン)顧問などは2013年、先頭に立って二股を提唱したのです(「保守派も『米中二股外交』を唱え始めた韓国」参照)。

米中が適度の対立状態にあるうちはいい。韓国は両方から大事にされると期待できるからです。しかし対立が抜き差しならない段階に至れば、二股国家は双方から叩かれます。

マキャベリは『君主論』(角川ソフィア文庫版、大岩誠訳)の189―190ページでこう言っています。

態度をはっきりとさせて堂々と戦う方が、どんな時にでもはるかに有利なのである。

自分の立場を明らかにしないと(中略)勝った方は、怪しいと疑っているうえに逆境に際して手助けしてくれなかった者を自分の味方にしたいとは思わないし、また負けた者も、諸君が剣をとって彼らと運命を共にしなかったことゆえ、いまさらその助太刀を望めはしないからである。

—でも、米ソの冷戦期にも中立国が存在しました。

鈴置:徹頭徹尾、中立を貫けば尊重されます。しかし、韓国はコウモリです。朝鮮戦争(1950―1953年)以降、米国に北朝鮮の脅威から守ってもらってきたのに、中国が台頭すると見るや「離米従中」したのです。

保守派も含め、多くの韓国人が「米韓同盟は北朝鮮専用だ」と公言するようになっていました。要は、米中の対立時には韓国は中立を貫く、との主張です。でも、都合のいい時だけ「米国との同盟国」であることはもう、許されません。

「ずる賢く立ち回ろう」

—そう言えば「中国との対立は日本に任せよう」などと唱える記事がありました(「中国に立ち向かう役は日本にやらせよう」参照)。

朝鮮日報の鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員(当時)は「活火山の火口の役割は避けるべきだ」(2016年3月9日、韓国語版)で「中国と対立する役割は日本が負うべきであり、韓国は関係ない」と書きました。

韓国にとって米国は「血盟」だ。3万6574人の米軍将兵が朝鮮半島で命を落とした。北朝鮮との軍備競争を避け、繁栄を享受できるのも在韓米軍のおかげだ。借りを返すにはほど遠い。とはいえ、いざこざの身代わりまで買って出ることはできない。

韓国は北朝鮮を抑える「地域パートナー」との立場を越えたことはない。従って、アジアで米中間のいざこざの身代わりを進んで買って出る資格と責任は、日本にある。

指導者には、時としてずる賢さも必要になる。それでこそ「活火山の火口」役を避けることができる。

こうしたもの言いは、米国を怒らせるだけではありません。論理的に米韓同盟を突き崩します。「北朝鮮専用」と規定するなら、南北関係あるいは米朝関係が改善すれば、米韓同盟は不要になってしまうからです。

仮に北朝鮮が非核化するか、あるいはしたことになったとします。すると、トランプ大統領が「北朝鮮はもう敵ではなくなった。韓国の保守までが『北朝鮮専用の同盟』と言っていたのだから、米韓同盟を打ち切るぞ」と言い出す可能性があります。

その時、「ずる賢く立ち回ろう」と呼び掛けてきた鮮于鉦記者は、どうするつもりでしょうか。「中国を共通の敵としましょう」と言い出しても、通らないでしょう。誰もが「逆境に際して手助けしてくれなかった者を自分の味方にしたいとは思わない」のです。

北の「核の傘」に入る南

—米中戦争はどちらが勝つのでしょうか。

鈴置:今のところは米国が完全に主導権を握っています。貿易戦争と呼ばれることが多いのですが、本質は金融・通貨の戦争です。米国は様々の圧迫を加えて人民元を崩落の瀬戸際に追い詰めています。

中国が人民元を防衛するにも米ドルが要ります。ドルは米国しか印刷できません。つまり中国は米国製の武器で戦うしかないのです。米国の原油に依存しながら米国に太平洋戦争を仕掛けた日本と似ています。勝ち目は薄い。

もちろん中国だって反撃のチャンスを虎視眈々と狙っています。でもそれは中間選挙の敗北や、スキャンダルによるトランプ追い落としなどで、今ひとつ確実性に欠けます。

韓国の金載千教授や尹徳敏教授も、米国が勝つと判断したと思われます。そう判断したからこそ、中国に対し挑戦的な記事を書いたのでしょう。

—中国からいじめられるリスクを2人はとったのですね。

鈴置:中国が勝利したら、中国からいじめられるだけではなく、国内でも袋叩きになるでしょう。韓国では、各党派が周辺大国の支持を背景に――外国を引き込んで権力闘争するのが普通です。米中戦争の勃発とともに、韓国内で米中の代理戦争が始まる可能性が高い。

—では、文在寅政権は中国を引き込む?

鈴置:もちろん、この政権は米国よりは中国に近い。ただ、本当に後見役と頼むのは北朝鮮と思います。「誰の核の傘に入るのか」の視点で言うなら「北の核の傘」に入るつもりでしょう。「表・北朝鮮の非核化の行方」で言えば、シナリオⅣです。

(次回に続く)

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『3年ぶりに「中国・北朝鮮国境ウォッチ」 経済制裁緩和を先取りしたような動きも』(8/21日経ビジネスオンライン 上野泰也)、『中国株から逃げるマネー 対米摩擦、景気に重荷』(8/21日経朝刊)について

8/21NHKニュース 6:22<極東地域でのロシア軍大規模軍事演習 中国軍が初参加へ

ロシア軍が来月、極東地域で予定している4年に1度の大規模な軍事演習に、中国軍が初めて参加することになり、両国としては連携をアピールすることで、アメリカをけん制する狙いがあるものと見られます。

ロシアのショイグ国防相は20日、来月行う大規模な軍事演習「ボストーク2018」に、中国軍とモンゴル軍が参加すると発表しました。
ロシアが2010年以降、4年おきに行っているこの演習は、北方領土を含む極東・シベリア地域で行われる見通しで、ショイグ国防相は「前例のない規模になる」と強調しました。
ロシアと中国は6年前から毎年、海軍が合同で軍事演習を行っていますが、この演習に中国軍が参加するのは初めてです。
中国国防省の発表によりますと、中国からはおよそ3200人の兵士とヘリコプターなどの航空機が参加するということです。
同じ時期には極東のウラジオストクで行われる国際経済フォーラムに、プーチン大統領の招きで中国の習近平国家主席も出席する見通しで、両国は軍事・経済の両面で結びつきの強さをアピールしたい考えです。
とりわけ、中国はアメリカのトランプ政権と貿易問題で対立を深めているほか、アメリカ国防総省が南シナ海での中国の活動を非難し、多国間軍事演習への招待を取り消したことに強く反発しており、ロシアの軍事演習への参加は、アメリカをけん制する狙いがあるものと見られます。>(以上)

8/20東京新聞<台湾の蔡総統、NASAを見学 米政府厚遇に中国反発も>

米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターを見学する台湾の蔡英文総統(手前中央)=19日、米テキサス州ヒューストン(台湾総統府提供・共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018082001001539.html

8/20阿波羅新聞網<贸易战 川普披露重大内幕 中南海老底和休兵最大障碍=貿易戦 トランプは重大な内幕を披露 中南海は内情と退役兵が最大の障碍に>海外の中国語メデイアは貿易戦で中共が採れる可能な措置を分析した。中共が最も関心があるのは、譲歩したとしても、中国大陸の中国人と外国が「習がトランプと米国に頭を下げて屈した」と看做すのを避けたいという事である。

WSJは11月以前に貿易戦の協議ができるのを有望視している。しかし、「世界日報」は「米中交渉はどのように進むのか?貿易戦はどちらの方向に向かうのか?トランプはボトムラインを死守している。北京が頭を下げたくなければ、協議は難航する。WHが強硬で、北京は最終的に妥協せざるを得ない。重点は譲歩した時にどうやって面子を保つか、習の威信に傷がつかないようにするかである。

トランプは8/16WH内での会議で3つのポイントについて話した。①中国が交渉したいというのであって米国が交渉したいという訳でない。どちらでも良い②中国は米国が受け入れられる案をずっと出してこなかった。それで協議達成とはならなかった③中国が公平な案を出して協議は成り立つ。「受け入れられない」というのは中国が3回の交渉で出した案を言う。「公平」というのは貿易赤字、強制技術移転等を指す。不公平を公平に変えなければ米国は協議を受け入れることはできない。

「世界日報」は、「一旦習が頭を下げれば、5年に亘って積み上げて来た強者のイメージが崩れ、個人崇拝の努力も一気に壊れる。北京の政治の気分は異様で粗暴である。米国に対し弱みを見せ、頭を下げるのは、先に詳述するのが良くないようなもので、習に疑いの目、習を批判、習を打倒まで行くかもしれない。北京が譲歩したとしても、デイレンマに陥る。強硬一本やりでは協議は難航、結果は厳しいものとなる。

中共と英米の反トランプの左翼メデイアが協力、西側の世論に影響を与えようとしている

香港メデイアの“アップルデイリー”は8/19に「大分前に、清華大学の李稲葵教授がNYTのコラムニストのフリードマン、FTのトップコメンテーターのマーテイン・ウルフ等、親中国人を招待し、中国の見方を紹介した。ウルフは帰国後、劉鶴が交渉団として訪米した際、5/10に「米国が立案した貿易戦交渉の枠組みは多くの要求を含んでいる。中国にとって19世紀の不平等条約の現代版である」と書いた。中共のメデイアは次から次へとインチキを繰り出す。最も酷いのはウエイボー上で劉鶴と清の代表団の写真を並べて比較したもの。言外に、劉鶴がもし協議に署名すれば、売国奴の李鴻章になるとの意が込められている。

http://www.aboluowang.com/2018/0820/1161032.html

8/20阿波羅新聞網<习近平北戴河会后首现身 强调3点 信号显异常=習近平は北戴河会議後初めて姿を現す 強調したのは3点 信号は異常を示す>習のメデイアへの登場は激減していた。19日経ってやっとCCTVに映った。8/19党中央軍事委員会の「党の建設会議」に出席した場面で、北戴河会議後初めてニュースに出た。彼は「①中央の権威と②リーダーを固く守る③党の軍の指揮権を堅持する」と強調した。ある分析では、その背景は尋常ではないと。

習は会議の中で①中共が絶対に軍を指導②部隊は党に忠誠③党リーダーに率いられる軍隊のシステムを強調した。

関心を寄せているのは、「今年の8/31は中共の建軍91周年であったが、中共幹部間で異常に低調だった。CCTVのニュースは習と政治局常務委員の動静の報道はなかった。特に軍幹部の上将への昇格がなかった点は伝統破りであった。

7/31の中共政治局会議後、北戴河秘密会議は一週間であった。8月上旬に会議に入り、先週終わった。この間、習の出した指示は報道されたが、本人が姿を見せることはなかった。

http://www.aboluowang.com/2018/0820/1161031.html

習が軍権掌握に必死になっているという事です。彼が恐れているのは、暗殺とクーデターでしょうから。貿易戦争が長引き、中国経済が打撃を受ければ、その可能性は高まるでしょう。WSJの見通しのようにはならず、トランプが貿易戦を長引かせれば、中国経済はガタガタになりますので。しかし、左翼メデイアは中共の人権弾圧には目を瞑り、中共の言いなりの記事を書くとは、洋の東西を問わず、劣化しているという事です。

日経の記事では、株も通貨も暴落しているという内容です。これで10月にトランプが中国を為替操作国に認定すれば、人民元は大幅に下がるのでは。中国の輸出には有利になりますが、キャピタルフライトを引き起こすと思います。実質の外貨準備がないので、貿易取引もできなくなるのでは。

上野氏の記事に関連して、2004年か05年に丹東に行きましたが、丹東駅前に毛沢東の像があったかどうか記憶があやふやです。一帯一路は要人に賄賂を渡し、中国に協力するよう仕向けていると思いますが、「債務の罠」に気付けば、押し止めることはできるのでは。ただ国を売っても自分の懐が温まればよいというリーダーでは残念ながら中国の植民地になるしかありません。

上野記事

丹東駅前で夕陽に浮かび上がる毛沢東の巨大な像(筆者撮影)

 7月21日、筆者は成田から中国・大連に飛び、地下鉄で大連北駅まで移動してから新幹線に乗って、夜に丹東入りした。鴨緑江沿いにある、対岸が北朝鮮の都市である。ここを訪れるのは約3年ぶり。前回の訪問時は、新幹線がまだ営業運転していなかった。

 南北および米朝首脳会談を経て、北朝鮮リスクは現在では市場でほとんど意識されなくなった。中国と北朝鮮の関係が改善する中で、丹東では経済制裁の緩和をにらんだ不動産投機熱が盛り上がっていると、日本の複数の新聞が報じている。たしかに現地には斬新なデザインの高層マンション群が鴨緑江沿いにあるほか、新たなビルの建設も活発である。現地に足を運び、どのような変化が起こっているのか探ってみた。

 中国の景気の現状などについても、今回見聞きしたことの一部をここでご紹介しておきたい。

新聞を読んでいる人は皆無

 大連のショッピングの中心は、地下鉄のハブでもある西安路。ファッション系のテナントが多数入った大型店がいくつもあり、人も車も多い。躍進している中国のスマートフォン企業の大きな看板がいくつも掲げられている。そこで、この企業のものも含めた携帯ショップや家電量販店の店内の様子を片っ端からチェックしてみた。両手の指の数くらいは見て回ったが、日曜の午後から夕方であるにもかかわらず、どこも閑散としており、従業員は手持無沙汰。お客さんがまったくいない店が半分以上だった。

 中国でスマートフォンの売れ行きが鈍っていると日本のメディアが伝えることが時々あるが、東北地方の大都市の1つである大連では少なくともその通りなのだろう。ちなみに、地下鉄・バス・トロリーバス・トラムの車内で乗客の様子を観察すると、新聞を読んでいる人は皆無。スマートフォンをいじっているか、何もしていない人がほとんど。本を読んでいる人はきわめてまれだった(学生と思われる)。

 また、個人消費が活発な感じは、まったくなかった。レストランや雑貨店は人が多かったものの、家電量販店では1階のスマートフォン売り場だけでなく、上階の大型家電やパソコンの売り場も閑散。中国政府が景気下支えを優先する姿勢を鮮明にし始めたという報道が帰国早々に出てきたほか(7月25日 日経新聞)、中国は貿易戦争に伴う国内経済への打撃を抑えるためにインフラプロジェクト支出を拡大する方針だと報じられたが(7月27日 ロイター)、うなずける話である。

 なお、経済政策の実権を奪われる形になって党内序列2位ながら影が薄かった李克強首相が、経済政策で存在感を示すようになる一方、習氏の経済ブレーンから副首相に登用された劉鶴氏の責任を問う声があるとの未確認情報が飛び交っているとのこと(7月28日 時事通信)。中国の経済政策の今後を見ていく上で、気になる情報である。

 さて、北朝鮮との国境の都市である丹東の宿泊先(2泊)に筆者が今回選んだのは、前回の旅でも1泊だけした丹東中聯大酒店(ジョンリエン・ホテル・ダンドン)である。

 対岸の北朝鮮・新義州と丹東を結ぶ物流の動脈である中朝友諠橋の真ん前にあり、行き来を観察するにはベストのロケーションである。各部屋には高倍率の双眼鏡が置いてある。向こう岸には、労働公園のプールのウォータースライダーであがる水しぶきなども見える。3年前にはなかった高層ビルの建築が、その近くで進んでいた。

むろん、観光に出かけるので部屋にずっといたわけではない。朝8時台に対岸から大小のバスが多数渡って来るのが翌日の朝に分かったので、その次の日の朝8時から約40分間、橋を部屋からウォッチし続けた。バスは大小合わせて30台ほど、こちら(中国側)にわたってきた。ほとんどがカラで、中国のボーダーチェックはすぐに終わる。

 これらは、丹東発の半日もしくは1日の北朝鮮日帰りツアー用のバスである可能性が高い。3年前はこんなに多くのバスを見た記憶がない。中朝間の雪解けムードをうけて、ツアーが中国人客で大繁盛しているのだろう。小さな旅行社が街中にたくさんあるので、日本人はこのツアーに参加できるか聞いてみたところ、(当たり前だが)ダメという冷たい返事だった。ちなみに、「国際」という言葉が入っている旅行社が多いのだが、どの会社でも、英語も日本語もほとんど通じなかった。

 興味深かったのは、3年前は橋を通って中朝間を行き来していた産業用大型トラックを、今回は1台も見かけなかったことである。

 また、筆者が3年前に訪れて女性による歌と踊りのショーや食事を楽しんだ北朝鮮レストラン「丹東高麗館」は、閉鎖されていた。外壁にあった店名の大きな文字板はなく、はがされた跡が残っていた。

韓国人観光客が激減

 これらの点からすれば、国連の経済制裁を中国は順守しているように見える。

 ほかに気付いたのは、韓国人観光客の激減である。3年前と異なり、丹東の観光の中心地にいるのは中国人観光客ばかりだった(ちなみに日本人は今回も皆無)。南北の緊張が緩和したので今さら見に来るまでもないのか、それとも韓国領内への米ミサイル防衛システムTHAAD配備によって中国と韓国の関係が悪化した影響もあるのだろうか。

 さて、北朝鮮の最近の様子だが、今回は丹東よりも鴨緑江の上流にある河口景区まで、タクシーで足を延ばした。3年前に虎山長城近くの民家に足を踏み入れて北朝鮮側にわたれるボートを撮影した場所から、さらに上流である。

 チャーターしたタクシーの運転手の強い主張に負けて、モーターボートを1人で1台まるごとチャーターして(金銭的にかなり高くついた)、向こう岸に接近し、北朝鮮「人民」の生活の様子をかなり近くから見ることができた。

川でなにかを取っている北朝鮮の男性

 この記事は文字がほとんどということもあり、現地の雰囲気をうまく伝えられないが、水遊びをしている子供たちを含め、服装などから生活苦は十分に伝わってくる。とはいえ、3年前もそうだったが、トウモロコシ畑は青々と茂っており、食糧難にはならなそうである。ちなみに、北朝鮮の17年のGDPは韓国銀行の推計で前年比▲3.5%である。国連の経済制裁が影響したわけだが、食料危機に陥った97年(同▲6.5%)よりは高い。

 モーターボートの運転手が向こう岸の中年男性に声をかけると、その男が手で四角を作った。「タバコがほしい」という意思表示らしい。10元支払って運転手から1箱買い、向こう岸に投げてもらうが届かず、川に浮いてしまった。セロハンで包まれており中身は大丈夫なので、あとで取りにいくのだろう。なお、虎山長城近くにあった警察の看板で見たのだが、国境でのこうした行為は、実は中国では禁止されている。

 その後に対岸に見えてきた北朝鮮の国境監視所では、朝鮮人民軍の将校に加え、若い兵士の集団が行列を作って歩いて中に入っていくのも見えた。

国境の詰所に入っていく朝鮮人民軍の兵士

 陸に戻ると、タクシーの運転手の誘導で、半ば強引にショーのチケットを買わされた。北朝鮮の芸術団が出るというので会場に入ると、驚いたことに、スクリーンに映し出されているのは閉鎖されたはずの丹東高麗館のイラストである。ショーは、この北朝鮮レストランの女性歌手・バンドによるものだった。

スクリーンに映し出されたのは丹東高麗館

 今回は観られないと思っていた筆者にはうれしい驚きである。楽しんだ後でふと気づいたのは、彼女たちがもし向こう岸から出稼ぎで来ているならば、経済制裁違反かもしれないということ。中朝関係改善の中で、経済制裁はやはり緩んできているのだろうか。なお、朝鮮戦争当時の中国の義勇軍(人民志願軍)の軍歌を彼女たちが歌う場面があり、筆者以外は全員中国人の観客は拍手喝采だった。

 丹東に戻った後、新区(新市街)にも足を向けた。新鴨緑江大橋を見るためである。対岸と結ぶ新たな大動脈として建設された真っ白の美しい橋は、建設が終わってから数年経っているにもかかわらず、相変わらず未開通。北朝鮮側が使おうとしないためである。だが、中朝関係は改善しており、金正恩労働党委員長は経済のテコ入れに動いている。仮に、この橋が今後開通するなら、変化をシンボリックに示す出来事になりそうである。

新鴨緑江大橋をバックに記念撮影した筆者

 大連に戻ってからやたらと目に入ってきたのが、習近平国家主席によるセネガル訪問という、中国にとっての「大ニュース」である。

 習国家主席は7月19~28日という長期にわたる外遊を敢行した。行先は中東・アフリカである。アラブ首長国連邦(UAE)、セネガル、ルワンダ、南アフリカ共和国(BRICS首脳会議に出席)、モーリシャスを歴訪。経済支援・経済協力を大きな武器にして、自国の西の方に影響力を拡大しようとする狙いだろう。太平洋をはさんだ仮想敵国・米国との対立がこれまで以上に激しくなる中で、味方になってくれる国をできるだけ増やしておこうとする戦略が感じられる行動である。

 習国家主席セネガル訪問のニュースは、ホテルのテレビでも、バスの車内のスクリーンでも、繰り返し流されていた。日本で流れる安倍首相の外国訪問時のニュースのようにあっさりしたものではなかった。セネガル軍儀仗(ぎじょう)隊による栄誉礼、民族舞踊による歓迎ショー、沿道で歓迎する市民の様子など、国威発揚を通じて結果的に習氏の政治的得点になる方向の、驚くほど事細かな報道ぶりである。

 新華社通信によると、セネガルのサル大統領との首脳会談で習国家主席は「『一帯一路』の協力文書に署名する西アフリカ最初の国になることを歓迎する」とたたえて、両国の協力関係をアピールした(7月23日 朝日新聞)。

 米トランプ政権が同盟国との関係に亀裂を生じさせかねないような行動をとっている間に、中国は地道ながらも着々と勢力圏拡大を模索している。これは日本人もよく知っておいた方がよい事実である。

日経記事

【上海=張勇祥】中国株相場の下げ基調が一段と鮮明になってきた。主要株価指数である上海総合指数は20日、2015年の人民元切り下げに伴う下落局面での安値を一時下回った。昨年末比では2割近く下落し、世界的にも下げのきつさが目立つ。米国との貿易摩擦などを受けて国内景気の減速懸念が強まっているためで、人民元相場も下げが続く。ただ、週内に米国との事務レベルでの貿易協議が始まる予定で、協議の行方次第では市場の流れが変化する可能性もある。

上海総合指数の下落率は昨年末比2割に迫る=ロイター

 上海総合指数は20日、取引時間中に2653まで下落し、16年1月に付けた「元切り下げショック」後の安値(2655)を割り込む場面があった。同水準は心理的に重要な節目とみなされており、「一段の株価下落が視野に入る」(海通証券の何婷アナリスト)といった弱気な見方が市場では相次いだ。

 昨年末比の下落率は18%強と、通貨安に耐えきれず国際通貨基金(IMF)の支援をあおいだアルゼンチン(約13%)を上回り、通貨危機の様相を呈するトルコ(2割強)に迫るほどだ。ドル高の影響で新興国は全般に資金流出圧力にさらされているが、例えばインドネシアは7%安にとどまる。日本やドイツの下げは小幅で、米国はプラスを保っている。人民元の対米ドル相場も下げが続き、昨年末比では約5%安となっている。

 米国との貿易摩擦が深刻化するなか、景気への悪影響が一段と強まりかねないと警戒されているためだ。個別銘柄では鉄鋼最大手の宝山鋼鉄の株価が2月につけた年初来高値から2割超下落。米鉄鋼関税の引き上げによる打撃が懸念されている。

 米国が警戒感を強める産業育成策「中国製造2025」に連なる銘柄も値下がりが目立つ。電気自動車(EV)・電池大手の比亜迪(BYD)やパネル大手、京東方科技集団(BOE)も高値から3~4割ほど下落している。

 8月初めには米商務省が軍需関連44社を輸出管理規制の対象に指定。防衛関連株が大きく売られる場面もあった。ドル建て費用が多い航空株も軟調に推移する。当局がゲームの審査を凍結していることが明らかになり、ネット関連銘柄なども売られがちだ。

 習近平(シー・ジンピン)政権が過剰債務の削減を狙い、影の銀行(シャドーバンキング)を通じた政府系企業などの資金調達を絞っているのも景気を圧迫する。1~7月のインフラ投資は前年同期比5.7%増まで鈍化し、建設株などはさえない動きだ。こうした要因が重なり、「景気減速を意識せざるを得ない」(国都証券)との悲観論が強まっている。

 20日は午後に入って買いが優勢になり、上海総合指数は6営業日ぶりに小幅反発して終えた。証券監督当局が主要な証券会社のアナリストなどを呼び出して相場見通しを尋ねたとの情報が流れ、買い戻しを誘ったようだ。市場では「国家隊」と呼ばれる政府系資金の買いが入ったのではとの見方も出ていた。米中首脳が秋にも会談するとも報じられており、貿易摩擦が緩和に向かうとの期待も一部で浮上し、株価の押し上げ要因となった可能性もある。

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『米国で日本叩き運動を先導、中国のスパイだった 米国に工作員を投入する中国当局、その実態が明らかに』(8/19JBプレス 古森義久)について

8/16 facebook 投稿

變態辣椒

RFA自由亞洲電臺專欄——新作上線!近期日內瓦聯合國消除種族歧視委員會審議中國執行相關報告時,指責中國在新疆設立再教育營,關押100多萬維吾爾人,而中國外交部發言人對此回應表示否認。我覺得他們的否認大概同時有“我不知道”和“老子不在乎你説啥” 的意思吧。

 変態唐辛子

RFA自由アジアTV・・・新作がアップ。先日、ジュネーブの人種差別撤廃に関する国連委員会は、中国関係の報告をしたときに、 新疆での再教育キャンプについて中国を非難し、100万人以上のウイグル人を拘留していると。しかし、中国外務省スポークスマンは、これにつき否定した。私は、彼らが否認したのは、「私は知らない」のと同時に「老子は何を言われようと気にしない」の思いがあると思う。

https://www.facebook.com/btlajiao/photos/a.623231967785989/1721921654583676/?type=3&theater

8/20阿波羅新聞網<怕选举遭干涉 美国家安全顾问波顿点名中共=選挙干渉を恐れる ボルトン補佐官は中共を名指し>ABC報道によると、ボルトンは19日インタビューを受けて警告した。ロシア以外に中共、イラン、北朝鮮の3国も中間選挙に干渉する可能性がある。米国が最も関心があるのはこの4ケ国だ。現在防御措置を採っている。但し、原因についての詳細な説明はなかった。

ボルトンのインタビューの前日、トランプはツイッターで、「ロシアにだけ目を向けている愚かな人達は、中国にも目を向けるべき。しかし、我々が賢く、強く、良く準備すれば、最後には誰ともうまくやれるだろう」と発信。

http://www.aboluowang.com/2018/0820/1160690.html

8/19阿波羅新聞網<中美贸易战 北京痛失美国奧援 诈术连德国都看穿了=米中貿易戦 北京は米国の後ろ盾を失う 詐術はドイツにさえも見抜かれる>トランプは大統領府会議で、北京により良い条件を出すように促した。「我々は今北京と交渉している。彼らがそう望んでいるから。ただ、こちらが受け入れられない案を出すだけ且つ米国が公平に扱われる前では、我々は何ら決めることはできない」と。

ドイツのメルカトル研究所の欧中政策研究員のジャン・ウイーデンフェルドは「もし中国が譲歩したとしたら、一般的に言って、それは表面だけのこと。中国政府の目的は、外国企業に中国が許可したVPNだけを使わせ、総ての企業に党支部を作り、企業人事に介入するケースを増やすことである。これらを考慮すれば、近いうちに中国が西側に向けて開放することは期待できない」と。

http://www.aboluowang.com/2018/0819/1160577.html

石平、豊田有恒著『なぜ中国・韓国は近代化できないのか 自信のありすぎる中国、あるふりをする韓国』の中に“吃大户”(P.157~158)というのが出てきますので紹介します。

喫大戸」―金持ちをとりつぶして富む国家

石平:同じことです。だからさっきの話で、お店が繁盛すると、官僚たちがみんなただで食べに来るからつぶれるのです。おいしい店ならこれでつぶれるのですが、まずい店もやはりつぶれます。だから長持ちすることはないのです。

中国では国家財政が悪くなれば、あるいは地方財政が悪くなれば、昔ながらの対処法があります。地方の金持ちを何人かやっつけて財産を没収すれば、財政はまた何年間やっていけるのです。そういう場合、口実をつけて、金持ちに冤罪をかぶらせたら良いのです。しかしそういうことが繰り返されると、資本の蓄積ができなくなり、伝統を守る商家もなくなるのです。

豊田:韓流歴史ドラマを観ていると、同じようなケースが出てきます。

石平:そうでしょう。

豊田:やっぱり、誰か一人を狙って、全部財産を没収して。理屈はなんとでもつきますから。

石平:中国ではそれは「喫大戸」と言います。

豊田:ああ、食べちゃうわけですね。

石平:食べてしまうのです。この伝統を受け継いだのが今の中国共産党です。共産党のやり方もそうなんです。共産党は政権を取るために農村革命をやるでしょう。そのやり方は簡単です。 あちこちの村へ行って、村一番の金持ちの地主の家に乱入し、人を殺して、財産を全部奪うのです。奪った地主の土地は農民に分配するが、金、銀などそれ以外の財産が全部共産党と紅軍の懐に入る。土地は全部農民に分配するので、農民からは感謝されるのです。それと引き替えに、農民の子弟を紅軍に入れます。地主を一人ずつ殺して財産を奪えば、革命はそれで成功するのです。それを「一村一殺」というのです。

豊田:「一村一殺」か。面白いな。

石平:ロシア革命も、そういうふうにやったのでしよう。資本家の財産を全部没収しました。」

P.161~163には現代の「喫大戸」

石平:清朝の有名な話ですが、乾隆帝の1番側近の大臣の和坤という人ですが、この人は約四 十年間、実質上の首相を勤めました。乾隆帝は地方官僚の任命権などの人事権を全部この人に 任せていたから、天下の賄賂は全部彼に吸い上げられていました。一説によると、賄賂を取ることで国家予算十年分の財産を貯め込んでいたそうです。 乾隆帝が亡くなって、息子が即位しました。嘉慶帝です。嘉慶帝がこの和坤を捕まえて財産を没収したら、これで清王朝の国家財政が十年間はいっさいの心配はない、税金を取らなくてもいいというほどだったのです。

—そうなると、誰も安心して暮らせないですよね。

石平:そうです。官僚も安心して暮らせないのです。いつ捕まるかわからないからです。商人たちも戰々恐々として、いつ「喫大戸」されるかわからないからです。

豊田:それだから、清朝の時代と変わらずに、今もずっと続いているんですね。

石平:今もです。中国は永遠に変わらないのです。

—今、中国には巨大な産業がありますが:アリババとか、微博とか。ああいうのも・・・。

石平:最近、そういう傾向が出ていますね。中国では昔から産業が発展しない理由の一つは、要するに資本の蓄積ができないからです。商人たちがある程度の資本を貯め込むと、必ず官僚や政権によって「喫大戸」されるからです。アリパパなどは将来どうなるかはわかりません。

豊田:アリババなどには、国家も手を着けられないんじゃないですか。ここまで大きくなったら・・・。

石平:そうでもないのです。中国の歴史からすれば。国家ができないことは何もありません。

豊田:民間で、微博とかアリババとか、家電では美的とか海爾とか、世界企業になりつつある。われわれから見るとすごく意欲的な企業が起こっているように見えます。それに対して、国営の今のゾンビ企業みたいなものが、たくさんありますよね。国家がそのために弱くなったりしないんですか。

石平:いや、今の習近平政椎の政策では、国家権力を強めるためには、逆に合併などのやり方 で国有企業を巨大化させるのです。民間企業のアリババなどに対しては、以前は彼らによる資 産の蓄積や、海外投資による資産の分散を容認していました。しかし今、中国政府はアリババなどの大企業の海外投資を制限し始めたのです。要するにお金を外に出してはいけない、ということです。まずこれが第一歩です。次はやはり「喫大戸」をやるのでしよう。もちろんそれは、彼らの産業を全部つぶしてしまうという意味ではありません。技らの産業の何割かを国有化することはできるのです。もちろんそういうときに、例えば按らに名誉職も与えて、表向き、自分達は喜んでいるというふうにしなければならないのです。財産を奪われても、彼らは共産党政府に感謝しなければならないのです」(以上)

書かれていることは、掠奪社会主義と言われる所以です。ですから権貴達は富を蓄積しても海外に持ち出ししようとするのです。でも海外に一旦持ち出せば、米国のSWIFTコードで送金者の素性が分かるでしょうから、米国は暴露と言う武器を持つことになります。

古森氏の記事は、既に8/11の本ブログで紹介しました。8/6CNN<「中国のスパイ」を雇用か、報道めぐりトランプ氏と民主党議員が応酬>という報道です。本ブログで何度も説明しましたように、「南京」と「慰安婦」は中共のでっち上げです、中共の狙いは①日米分断②日本を道徳的に劣った民族と烙印を押し、日中戦争になっても味方する国が現れないようにすることです。ファインスタイン議員は裏で中国から金を貰っているかもしれません。米・民主党はビル&ヒラリー同様腐っているのが多いです。FBIがおかしいのはコミーがヒラリーを不起訴にしたことでわかるように、ファインスタイン議員も民主党に不都合な真実が出て来るから調べないのかも知れません。米国内でスパイは死刑にできるかどうか分かりませんが、できるとすればそれに相当するのでは?

http://dwellerinkashiwa.net/?p=9630

記事

米国のベテラン女性議員の側近が長年にわたってスパイ活動を行い中国に情報を流していた(写真はイメージ)

日本の慰安婦問題がまた国際的な関心を集めるようになった。韓国の文在寅大統領が公式の場で改めて提起したことなどがきっかけである。

ちょうどこの時期、米国で慰安婦問題に関して注目すべき出来事があった。司法当局から中国政府のスパイだと断じられた中国系米国人が、米国における慰安婦問題追及の枢要な役割を果たしてきたことが判明したのだ。

この人物は長年米国上院議員の補佐官を務め、現在は慰安婦問題で日本を糾弾する在米民間組織の中心的人物となっている。慰安婦問題への中国政府の陰の関与を示す動きとして注目される。

中国のスパイがベテラン女性議員の補佐官に

8月5日、連邦議会上院のダイアン・ファインスタイン議員(民主党・カリフォルニア州選出)が突然次のような声明を発表した。

ダイアン・ファインスタイン議員(出所:公式ホームページ)

「5年前、FBI(連邦捜査局)から私の補佐官の1人が中国諜報機関にひそかに情報を提供し、中国の対米秘密工作に協力していると通告を受けた。独自調査も行った結果、すぐに解雇した。機密漏れの実害はなかった」

ファインスタイン議員といえば、全米で最も知名度の高い女性政治家の1人である。サンフランシスコ市長を務め、連邦議会上院議員の経歴は25年になる。この間、上院では情報委員会の委員長のほか外交委員会の枢要メンバーなども務めてきた。民主党リベラル派としてトランプ政権とは対決姿勢をとり、とくにトランプ陣営とロシア政府機関とのつながりをめぐる「ロシア疑惑」でも活発な大統領批判を展開している。

そんな有力議員がなぜ今になって5年前の不祥事を認めたのか。

その直接的な契機は、7月下旬の米国のネット政治新聞「ポリティコ」による報道だった。ポリティコは、「上院で情報委員会委員長として国家機密を扱ってきたファインスタイン議員に20年も仕えた補佐官が、実は中国の対外諜報機関の国家安全部に協力する工作員だった」と報じた。FBIによる通告はそれを裏付ける形となった。

ロシアの大統領選介入疑惑が問題になっている米国では、外国政府機関による米国内政への干渉には、官民ともにきわめて敏感である。また、中国諜報機関の対米工作の激化も、大きな問題となってきている。そんな状況のなかで明らかになった、ファインスタイン議員の側近に20年もの間、中国のスパイがいたという事実は全米に強い衝撃を与えた。

トランプ大統領はこの報道を受けて、8月4日の遊説でファインスタイン議員の名を挙げながら「自分が中国のスパイを雇っておきながら、ロシア疑惑を糾弾するのは偽善だ」と語った。同議員はこの大統領の批判に応える形で前記の声明を発表し、非を認めたのである。

スパイはラッセル・ロウという人物

さらに8月6日、ワシントンを拠点とするネット政治雑誌「デイリー・コーラー」が、「ファインスタイン議員の補佐官でスパイを行っていたのは、中国系米国人のラッセル・ロウという人物だ」と断定する報道を流した。ロウ氏は長年、ファインスタイン議員のカリフォルニア事務所の所長を務めていたという。

デイリー・コーラー誌は、ロウ氏が中国政府の国家安全部にいつどのように徴募されたかを報じた。ロウ氏は、サンフランシスコの中国総領事館を通じて、長年にわたって同安全部に情報を流していたという。

ファインスタイン事務所もFBIもこの報道を否定せず、一般のメディアも「ロウ氏こそが中国諜報部の協力者、あるいはスパイだ」と一斉に報じた。主要新聞なども司法当局の確認をとりながら、ロウ氏のスパイ活動を詳しく報道した。

ただしロウ氏は逮捕も起訴もされていない。その理由は「中国への協力が政治情報の提供だけだと訴追が難しい」からだと説明されている。

中国のスパイが日本糾弾活動を展開

米国の各メディアの報道を総合すると、ロウ氏はファインスタイン議員事務所で、地元カリフォルニアのアジア系、とくに中国系有権者との連携を任され、中国当局との秘密の連絡を定期的に保ってきた。

米国内での慰安婦問題を調査してきた米国人ジャーナリストのマイケル・ヨン氏によると、ロウ氏は、歴史問題で日本糾弾を続ける中国系反日組織「世界抗日戦争史実維護連合会」や韓国系政治団体「韓国系米人フォーラム」と議会を結びつける役割も果たしてきた。また、2007年に米国下院で慰安婦問題で日本を非難する決議を推進したマイク・ホンダ議員(民主党・カリフォルニア州選出=2016年の選挙で落選)とも長年緊密な協力関係を保ち、米国議会での慰安婦問題糾弾のキャンペーンを続けてきたという。

ファインスタイン議員事務所を解雇されたロウ氏は、現在はサンフランシスコに本部を置く「社会正義教育財団」の事務局長として活動していることが米国メディアにより伝えられている。

数年前に設立された同財団は「学校教育の改善」という標語を掲げている。だが、実際には慰安婦問題に関する日本糾弾が活動の主目標であることがウェブサイトにも明記されている。同サイトは「日本は軍の命令でアジア各国の女性約20万人を組織的に強制連行し、性奴隷とした」という事実無根の主張も掲げている。

ロウ氏は2017年10月に社会正義教育財団を代表してマイク・ホンダ前下院議員とともに韓国を訪問した。ソウルでの記者会見などでは、「日本は慰安婦問題に関して反省も謝罪もせず、安倍政権はウソをついている」という日本非難の言明を繰り返した。

米国に工作員を投入する中国当局

今回、米国において慰安婦問題で日本を糾弾する人物が、実は中国のスパイだったことが明らかになった。つまり、中国当局が米国に工作員を投入して政治操作を続けている実態があるということだ。

前述のヨン記者は「米国内で慰安婦問題を糾弾する反日活動は、一見すると韓国系勢力が主体のようにみえ、そのように認識する人は多い。だが、主役はあくまで中国共産党なのだ。長年、米国議会の意向を反映するような形で慰安婦問題を追及してきたロウ氏が実は中国政府のスパイだったという事実は、この中国の役割を証明したといえる」と解説していた。

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『陸上自衛隊は「縮小」ではなく「活用」が日本のため 海外で活動する米国と国内防衛の日本では役割が全く違う』(8/17JBプレス 渡部悦和)について

8/18看中国<日经:大陆优势不再 贸易冲突加快台资撤离(组图)=日経:中国大陸が有利になる事はない 貿易戦争で台湾資本は大陸を離れることを早める>

台湾の中国に進出している大企業、鴻海、台達、和碩、広達も含めて、今生産工場を大陸から移そうとしている。写真は鴻海のFoxconn深圳工場の正門。

日経だけでなく、ブルームバーグも同じ内容で報じた。EMS工場だけでなく、紡績工場までも。コストが上昇したことと、投資環境が読めない(当然の法外な賄賂の要求も含まれていると思う)ため。トランプが就任以前から、東南アジアに拠点を移してきた。潜在的な大市場であり、北京VSワシントン関係の影響を受けずに済む。トランプの対中関税政策で科学技術や電子工業の企業は一層大陸離れを早めた。

日経によれば、米国は比較的コスト高になるにも拘らず、鴻海はウイスコンシン州に100億$をパネル板の為に投資し、6月には動き出した。7月には郭台銘会長がカリフォルニア州に生産効率を上げる研究開発と人工知能の研究部門を立ち上げると発表した。

鴻海のウイスコンシン州の工場着工式にトランプも参加

トランプが“アメリカファースト”政策を掲げてから、米国内の産業は再度奮い立ち、台湾企業も多くの利益を受けた。台湾機械工業同業会会長は8/15に「米中貿易戦が始まってから、機械類について米国の対中関税は30%になった。台湾の機械とこれでほぼ同じ価格になり、台湾との取引を促している」と述べた。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/08/18/868111.html

8/17希望之声<传“川习会”11月登场 专家:是否有正式会晤仍存疑=トランプ・習会談が11月設定と言われている 専門家は正式会議があるかどうかは疑わしいと>8/22~23、米中はワシントンで副長官クラスの第4回貿易協議をする。8/17WSJは情報通より、「今回の格下の会談は、11月に行われるAPECとG20に合わせてトランプ・習会談を開く露払いのようなもの。トップ会談でにらみ合いを解決しようとしている」とのコメント。しかし、ある分析家は「この情報は米国の真の考えに基づいたものではない。トップ会談があるかどうかは依然として未知数である」と述べた。

中国は、北戴河会議以前はおとなしくしていたが、最近は米国を攻撃するようになった。中共は「中国製造2025」の旗を降ろすつもりはない。中共は原則がなく、絶えず変化するが、トランプの原則ははっきりしている。「中共はやり方を変えるべき。米国は関税で中国を懲罰しようとしているのでなく不公平なやり方や原則を守らないやり方を変えさせようとしているだけ。根本的に制度を変える必要がある。関税障壁、輸出補助金、知財の盗用、技術移転等。中国が継続して貿易したいなら公平な自由貿易にしないと駄目。原則なしの貿易では米国が損するだけである」と。中国は米国の制裁の意味を理解していない。中国が米国の要求を飲めば中共は政権を下りざるを得ない。中共が考えることは如何に米国を騙せるかだけ。しかし騙しおおせるかどうかは米国側による。これではトップ会談を開いても結果は出ないのでは。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/17/n2082030.html

渡部氏の記事では、北村淳氏の論考を批判的に論じています。素人ではありますが①内地で戦争するより外地で戦争した方が国民の犠牲は少ない。米軍の思考と同じです。ただ、世界覇権を握るつもりもないし、純然たる「後の先」の意味です。これには憲法9条を改正し、外征できるようにしませんと。また米軍とニュークリアシエアリングも必要でしょう。②北村氏は陸自の失対事業として「災害救援隊」を考えているようですが、後ろ向きでしょう。そもそもで言えば、自衛隊の任務は国防(=外敵との交戦)にあり、災害救助ではありません。勿論、現実的には一番装備が充実していますし、国を守るのは国民を守ることにも繋がりますので、否定する訳ではありません。ただ、渡部氏の言うように、陸自内で職域拡大して、国防の為の新しいミッションに就かせることの方が遙かに本人達のやる気を向上させるのでは。

問題は中共辺りに裏から指示を受けていると思われる左翼政党と左翼メデイアです。自衛隊員を「人殺し」呼ばわりする政党もあります。それでは聞きたい、「あなたは家族が殺されようとしている時に闘わないのですか」と。闘えば相手を殺す可能性もあります。こういう人たちは家族を見殺しにするのでしょう。究極の自己中心な人達です。災害に遭っても自衛隊に助けは乞わないで戴きたい。ピースボ-トがアデン湾を通った時、海自に護衛をお願いするなんて、左翼は本当に恥知らずです。こういう人たちが跋扈している限り、日本は良くなりません。国民はもっと目を開きませんと。

記事

防衛省統合幕僚監部(Joint Staff)が公開した、広島県広島市の豪雨による土砂崩れ現場で生存者の捜索活動を行う自衛隊員らの様子(2014年8月20日撮影)。(c)AFP/JOINT STAFF〔AFPBB News

北村淳氏が8月16日付のJBpressに、「米戦略家たちの常識は『陸自は縮小が必要』」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53821)という論考を発表しています。

北村氏は、JBpressに毎週のように投稿していて相当の影響力がある方であり、私も同氏の米海軍関係の論考の愛読者の一人です。

しかし、今回の論考はあまりにも杜撰で問題が多く、陸上自衛隊出身の私としては黙って見過ごすわけにはいきません。

現在、我が国における安全保障論議の中で「陸自縮小論」は影を潜め、「陸自活用論」が主流になっていますが、その観点で自らの意見を述べたいと思います。

北村論文に対する素朴な疑問の数々

・北村氏は、「生かされていない教訓『陸戦は避けよ』」と記述し、「“陸上での防衛戦”を前提としてはならない」と主張していますが、不適切です。

これは、自衛隊の任務と米軍の任務の違いを無視した議論です。

米軍と自衛隊は、その置かれた環境の違いのために、全く違った性格をもった組織です。米軍は、典型的な外征軍であり、米国領域外で作戦することが基本であり、米国本土が戦場になることを徹底的に避けます。

そのために、米軍においては「外敵の軍事的脅威は海洋で打ち払わなければいけない」というわけです。

しかし、自衛隊は米軍とは全く違う組織であり、遠征軍ではありませんし、領土・領海・領空を防衛することを主とする極めて防勢的な組織です。

その背景は、厳然として存在する憲法第9条とそれに基づく「専守防衛」等の消極的な政策ですから、憲法第9条を改正しない限り、自衛隊の性格を大きく変えることはできません。

米軍に当てはまる、「“陸上での防衛戦”を前提としてはならない」という主張を自衛隊に適用するのは間違いです。

特に陸上自衛隊は、主として陸上を基盤として戦う組織であり、陸上での防衛戦を前提とするのは常識です。これを否定することは、日本の防衛体制を否定することです。

陸上自衛隊の縮小を主張したいがために、このような乱暴な議論をするのだと解釈せざるを得ません。

・自らの論考の権威づけとして「米戦略家」という言葉を多用していますが、その「米戦略家」とは具体的に誰のことでしょうか?

その戦略家と称する人たちの階級と役職は何でしょうか?

私は、陸自において36年間勤務をし、数多くの日米共同訓練を企画し、参加してきましたが、米戦略家と称する米軍人に会ったことはありません。

特に下士官、尉官、佐官レベルで戦略家と称する自他ともに認める人たちはまずいないでしょう。

・北村氏は、「陸自の妥当な規模は最大で5万~6万名」と主張しますが、その積算根拠は何でしょうか?

ただ単に「日本にとって妥当と思われる防衛戦略」とか「純粋に軍事戦略的視点」が根拠だと言っても、それは全く根拠になりません。

・北村氏は、常設の「災害救援隊」を提唱し、陸上自衛隊を離れることになる5万~7万名前後の人々を中心とした組織で、非軍事で、石破茂氏が主張する「防災省」のような組織が直轄すると書いています。そして、災害救援活動に特化した装備を身につけると書いています。

この案は、共産党など反自衛隊の団体が主張してきた、自衛隊を解体して作ると主張している災害救援組織とどこが違いますか?

この種の案は、極めて非効率的で、非現実的で、実際には自衛隊の災害派遣能力と格段の差がある劣った組織としか思えません。

「災害救援隊」は問題が多すぎる

陸上自衛隊を縮小し、それを財源とする災害救援隊のアイデアは現実的ではありません。その理由を以下、箇条書きにします。

(1)5万~7万人前後の災害救援隊をどこに配置しますか?

5万~7万人前後の災害救援隊を収容するためには広大な土地、建物が必要ですが、どこに配置しますか?

狭い日本で、この広大な土地を、しかも全国の災害発生予測に基づく最適な場所に複数配置しなければいけません。その複数の土地を見つけることは至難のことです。

何年かけてその適地を確保しますか。現役時代に防衛力整備に携わった者として言いますが、10年以内に適地を取得できるとはとても思えません。

まさか、新設の災害救援隊は、現在ある陸自の駐屯地を活用するなどと言わないでしょうね。もしも、そうであれば、陸自から5万~7万人前後を離職させる必要は全くありません。陸自を災害派遣で活用すればよいのです。

(2)「災害救援活動に特化した装備を身につける」と主張していますが、災害救援隊の装備を人が身につける物だけで足りると思っていませんか?

輸送力は絶対に必要です。自衛隊の災害派遣において、陸・海・空自衛隊が密接に協力しながら行う統合作戦は不可欠です。

陸自のヘリコプターや車両による輸送力だけでは足りない場合、空自の航空輸送力や海自の海上輸送力と密接に調整して作戦を行います。

もしも、自衛隊の組織ではない災害救援隊を作った場合、輸送力をどうするのですか?

まさか、陸・海・空自衛隊が持っている輸送力に頼ると言うのではないでしょうね。

さらに、災害救援において兵站組織は不可欠です。食料・水・燃料などの補給、炊事車や給水車の確保やそれらの整備、衛生の医者や看護師の確保などをどうしますか。

まさか自衛隊のものを貸してもらうなんて言わないでしょうね。

以上の機能は自衛隊が災害派遣に必要な機能の一部にしかすぎませんが、不可欠な機能です。災害救援隊はそれを自前で持てますか?

自衛隊の優れた点は、武力攻撃事態をはじめとする各種事態に対応できる装備品を災害派遣でも使える点です。

(3)今後、予想される首都直下地震や南海トラフ大震災は、いつ発生してもおかしくない喫緊の課題ですが、災害救援隊を何年後に編成つもりですか?

10年後ですか。それで、現実の大震災に間に合いますか?

結論として私が言いたいのは、陸自を5万~7万人縮小し災害救援隊を組織するぐらいであれば、陸自を縮小しないでそのまま活用する方がベストであるし、現実的だということです。

陸自縮小論ではなく陸自の活用を議論しよう

現在、防衛計画大綱の見直しや2019年度防衛予算に関する作業が進行中で暑い夏になっていますが、政治家、国家安全保障局(NSS:National Security Secretariat)、防衛省などで陸上自衛隊縮小論を声高に主張する人たちはほとんどいません。

長年にわたり海空重視・陸軽視が叫ばれてきましたが、今昔の感があります。

現在の議論は明らかに「今現在機能している陸自を活用する方がずっと現実的で効率的である。陸自をいかに活用するか」に焦点が当たっています。つまり、陸自活用論です。
なぜ、陸自活用論が叫ばれるようになったか、その背景の一つを説明したいと思います。

「領域横断作戦(CDO: Cross Domain Operation)」この理解が陸自活用論の背景の一つ

自衛隊に期待される任務が増加する一方で、限られたヒト・モノ・カネの環境下で、複数の任務を遂行できる陸自を活用する方がより現実的だからです。多くの人々が、陸自に複数の任務を期待するようになっています。

この認識を後押ししたのが、領域横断作戦(CDO)の進展です。領域横断作戦(CDO)は、今後頻繁に使われるキーワードですから簡単に説明します。

領域横断作戦は、作戦領域(陸、海、空、宇宙、サイバー空間、電磁スペクトラム)を横断した作戦です。例えば、イージス・アショアが典型的です。

私が書いた8月13日付の「中国やロシアも恐れるイージス・アショア」を参照ください。陸自がイージス・アショアを装備し、ミサイル防衛を担当することになります。

陸自がついに、陸の領域(作戦領域)から宇宙や空の領域に向けた作戦つまり領域横断作戦を担当するようになるのです。

陸自のイージス・アショアは、空自が担当するBMD統合任務部隊指揮官(航空総隊司令官)の指揮下に入り、海自のイージス艦のミサイル「SM-3」や空自のミサイル「PAC-3」と連携してミサイル防衛の統合作戦に参加することになります。

イージス・アショアの加入は、海自のイージス艦の運用を柔軟にし、容易にすることにもなります。陸・海・空の垣根がない統合作戦が常態化するのです。

また、サイバー空間での作戦(サイバー戦)特にサイバー攻撃への対処において、防衛省の体制が強化されることになりますが、陸自が人員の増勢分の大半を担当することになることでしょう。

サイバー戦は、陸自、海自、空自が単独で担当するのではなく、統合として対処すべきですが、人的な供給源は主として陸自になります。陸自にとっては、陸の領域からサイバー空間の領域に対する領域横断作戦です。

また、南西諸島の防衛では、陸自が装備する地対艦ミサイルの射撃(陸の領域から海の領域への作戦)や地対空ミサイルの射撃(陸の領域から空の領域への作戦)が海自や空自の作戦と連携した領域横断作戦になります。

領域横断作戦は、世界的な趨勢で、従来のような陸・海・空自の縄張り争いなどが意味をなさなくなります。

陸自は陸の領域だけで作戦しません。その作戦領域は他のすべての領域(海、空、宇宙、サイバー空間、電磁スペクトラム)に及びます。

「陸自の人員が多すぎるから削減しろ」という議論は近視眼的で古い考えです。陸自は貴重な組織です、縮小を考えるよりも活用することを考えるべきです。その方が、より現実的で効率的です。

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『メディアが報じない、日米通商協議の真相を読む 米国にとっては優先度低く双方とも「仕切り」を重視』(8/17日経ビジネスオンライン 細川昌彦)について

8/18阿波羅新聞網<川普动作快 习近平无可奈何 美媒:高层全乱 反对派胆壮了=トランプの動きは早い 習近平は為す術なし 米メデイア:上層部は乱れている 反対派は大胆になった>NYTは、「中共は財政刺激か貨幣刺激かを選択して決定しなければならない」と。WSJは「国務院の分担で人民銀行は劉鶴が、財政部は副総理の韓正が担当している。お互い罵り合い、内部の不協和音を晒している」と報道。

中共は「経済で元に戻る余地を探し、できるだけ引き延ばし、出方を見ながら」と言うが、何もできないことを表している。ただ中共は自分の独占的な経済地位を失いたくないと思っている。貿易戦以来、株式は連続して下がり、人民元も4月中旬から9%も下がった。ネット監視員はこの種の批判記事を削除するのに忙しい。

同時に外国企業は生産ラインを中国から移転しようとしている。NYTは「ここ数日、商務部や警察、その他の役人は輸出業者を召喚し、将来の計画について査問した。その中には、解雇があるか生産ラインを他の国に移すか等も含まれている」と報道した。

北京・ロンドン研究コンサルティング会社のパートナーのトレイ・マッカーバーは「経済が下降し、米国と摩擦に及んだのは民衆に反対の機会を与えた」と述べた。

香港中文大学で中国政治を長期に亘り研究して来た林和立は「習は最終仲裁者として振る舞うことはできない。從って、信頼している顧問達の意見の相違も取り除くことはできない」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0818/1159870.html

8/17阿波羅新聞網<中美大战不止贸易战 川普刚推翻奥巴马机密令!=米中戦争は貿易戦に止まらず トランプはオバマの秘密命令を覆す>米中の経済分野での絶えざる緊張以外に、米国政府は他の分野でも中共を抑止し始めた。16日のWSJは「トランプはオバマ時代の秘密命令を覆した。これは米国政府がネットを利用して相手を攻撃することを定めた大統領令である」と報道。台湾の経済財政専門家の謝金河は「米国のトルコ制裁は、実は中国との貿易戦の一部であり、標的は中国である」と述べた。

トランプが大統領令を変えたのは、行動するための規制を緩和したこと。これは部門間の複雑な手順を踏む必要があり、ネットで攻撃するときにはこの手順を遵守しなければならなかった。政府内の情報通は「これは具体的に攻撃できるようになった第一歩である。この決定は軍事行動に役立つし、外国勢力の選挙への影響を抑えられる。これにより脅威に対応できるようになった。知財の窃盗行為も防止できる」と述べた。

謝金河は「$は見た所、独り勝ちである。今の勢いは変わらない。もし、$がずっと強ければ、新興市場にある資金は逃避する圧力が大きくなる。トルコは世界6位の鉄鋼生産国である。トランプがトルコに高関税を賦課したのは、米国経済を強くする意味もあるが、影響を受けるのは中国である。このところ中国経済は明らかに悪化している。テンセント、バイド等大型企業の株は暴落した。米中貿易戦は続くと見ている」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0817/1159655.html

8/18阿波羅新聞網<贸易战北戴河中南海对策 任正非泄密!内部文件曝光 ——华为任正非就贸易战表态曝光=貿易戦に関し北戴河会議で採った中南海の対策を任正非が洩らす 内部文書が明らかに フアウエイの任正非が貿易戦について暴露>16日、経済界で有名な曹山石は「フアウエイ総裁の任正非は内部文書を明らかにし、米中貿易戦争について3点触れている。これは貿易戦争への対策である」と明らかにした。

内容について阿波羅網のコメンテーター王篤が分析。①「“我々が今直面している米国との貿易戦は緊張の第一段階で準備を良くすることだ。投降は活路にはならない”=これはWTO加盟時から今に至るまで約束を果たさないできた態度と一緒、北戴河会議後でも変化はない。②「“緊張の第一段階”=トランプは長くて後2年、再任はないの意味。オバマの昔の様に戻れば緊張の第一段階は終わりを迎える。③“投降は活路にはならない。亡国の輩は国民を踏みにじるものである。我々は彼らの言う通りにはならない”=中国人の今は亡国の輩ばかり。1949年共産党が政権を取って以降、我々は漢族ではなく、マルクス主義者の本に占領されているではないか。

自由主義法学者の袁紅冰は2016年年初に「中国は既に亡国の輩となった。中国憲法は “マルクス主義は13億人の中国人が守らなければならない指導思想”と明記してある。これは国の誠実さを必要としていることを表す。また武器と血を持って全中国人に外来思想に跪くことを迫るものでもある。中国はマルクス主義の政治植民地であり、精神植民地でもある」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0818/1159836.html

細川氏の記事で、日本のメデイアの報道を鵜呑みにすれば誤判断してしまうという事です。いつからメデイアは劣化したのか。筒井清忠氏の『戦前日本のポピュリズム』を読みますと、新聞は反体制で自由民権論者の集会を支援し、日比谷焼き打ち事件では日露戦争継続を煽りましたから。それでも昭和40年~50年代にかけて、左に偏った論調は少なかったです。NHKの放送終了時には君が代と日本国旗又は富士山の映像が流れていましたから。国旗掲揚や国歌斉唱が少なくなってきている現在は座標軸が大きく左にずれてしまった感があります。精神的頽廃以外の何物でもありません。地球市民を標榜する人はまず中国に行き、内モンゴル、ウイグル、チベットの人を救う活動を是非して戴きたい。善意を通じさせてみて下さい。

日本は民主主義国家なので国民一人ひとりが強くならないと、独裁者が統治する専制政治に屈することになります。彼らは血を流すことを何とも思いませんので。情報弱者は罪になると思います。国内のいろんな場面で外国勢力が裏から動かしていることも想像できませんと。子々孫々が危うくなります。

記事

8月9日から2日間、米ワシントンで日米通商協議(FFR)が開催された。「全面対立は回避」「環太平洋経済連携協定(TPP)と2国間貿易交渉の板挟み」といった報道が多かったが、こうした見方は必ずしも正しくない。多くの企業に影響が及びかねないFFRの初会合を、どう読むべきか。メディアがほとんど報じていない舞台裏を解説する。

8月9日から米ワシントンで開催された日米通商協議(写真:AP/アフロ)

8月9~10日(米国現地時間)の2日間、日米の新通商協議(FFR)の初会合が米ワシントンで開かれた。

日本のメディアは大挙してワシントンへの同行取材を実施したようだ。ただ、その報道ぶりには首を傾げたくなる面もあった。正しく状況を理解するために、敢えて報道のあり方にも触れてみたい。

「木を見て森を見ず」の報道

まず、FFRの初会合後、メディアには次のような見出しが躍った。

「自動車、農業は折り合わず、先送り」

「全面対立は回避」

昔から日本の報道は日米交渉になると、「対立」「圧力」という言葉が躍って、こうした捉え方をしがちだ。

日米関係も長年、凪状態だったので、激しい貿易交渉を経験しているメディア関係者もほとんどいない。そうすると、こうした貿易交渉のプロセスに関する相場観も持てずにいるようだ。さらに、この会合にしか目が行かず、「木を見て森を見ず」になってしまう。

結論を言えば、FFRはまずは順調な滑り出しだった。

これはあくまでも協議の初会合だ。交渉の定石として、まずは時間軸と議論のスコープのすり合わせを行うものだ。当面のターゲットは9月後半に予定されている日米首脳会談である。そこでどういう目に見えた成果を出すかということに、恐らく共通認識を持ったのだろう。

今回は、日米双方が土俵に上がって1回目の「仕切り」をしただけだ。「仕切り」は、双方が優先したいこと、要求の意図を相手方に伝え切ることから始まるものである。今回の初会合で、最初からなんらかの合意をしたり、具体的な成果が出たりすると考える方がおかしい。何回かの仕切りを繰り返して、「立ち会い本番」である9月後半の日米首脳会談の直前が交渉のヤマ場になるだろう。

「協調ムードを演出」は当たり前

また、「協調ムードを演出」といった解説も多かった。

これも当たり前だ。最初から交渉にけんか腰で臨むわけがない。信頼できる交渉相手に見せるのは、交渉者として当然の振る舞いだろう。茂木敏充経済再生担当大臣もライトハイザー米通商代表部(USTR)代表も交渉の基本を忠実に守っているに過ぎない。仕切りを重ねて次第に顔が紅潮していくように、首脳会談という「立ち会い」直前に激しくぶつかり合うのだ。

7月末の米欧首脳会談もまさにそうであった。首脳会談直前にライトハイザー代表はマルムストローム欧州委員(通商担当)に対して激しい要求を繰り返すばかりだった。

ただ日本政府としてはどうしても押さえておきたいことがあった。

EUは米欧首脳会談での合意で、「今後、交渉中は自動車関税の引き上げを行わない」という確約を米国側から引き出せなくても、そう解釈できる文言を合意文書の中に入れることに成功した。日本も少なくともEUと同じ状況にしておきたい。それが、日本が米国に持ち込んだ「信頼関係に基づき協議を続けていく」との文言だ。

協議中は自動車関税の引き上げなど信頼に背くことはしない、ということを暗に意味している。最終的に自動車関税もトランプ氏の判断次第でどうなるかは分からないものの、当面の安心材料を得たいということだろう。

米国は当初、「協議は2時間だけ」と提案

米国から見る視点も必要だ。

交渉は相手方から見る目も必要だ。日本からだけ見ると、日米交渉は日本の今後を大きく左右する一大イベントだ。しかし米国から見ると当然のことながらそうでない。

ちょうど日米協議が行われていた頃、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉がヤマ場を迎え、ライトハイザー代表はワシントンを訪れているメキシコの経済大臣と激しい交渉をしていた。まさに協議の掛け持ちをしていたのだ。しかもトランプ政権にとっては、NAFTAの再交渉の成果の方が中間選挙対策としても優先度が高い。物事を相対化して見ることも必要だ。

7月末には米欧首脳会談があり、それを受けてEUとの交渉も今月予定されている。米欧、NAFTAの交渉を抱えて、USTRもマンパワー不足でパンク状態だ。日米協議の事前準備もほとんどできず、当初7月に予定されていた初会合がずれ込み、日本の要望で今回、やっと開催にこぎつけた。

本来、閣僚レベルの協議を行う時には、事前に事務レベルで議題、内容についてすり合わせをしているものだ。しかし今回はそれもなく、ぶっつけ本番で、米国の出方も事前に掴めず、日本も出たとこ勝負だった。

今回、茂木大臣とライトハイザー代表がまず2人だけで話す場を持ったのもそういう事情からだ。

ライトハイザー代表もNAFTA交渉があることから、当初日米協議は「初日の2時間だけ」と言ってきて、日本政府関係者は唖然とした。

何とか2日目を行うことで、双方の主張内容をきちっと伝え、今後の段取りの共通認識を作るといった初回としての最低ラインは何とか確保したようだ。

にもかかわらず、日本のメディアの中には、「9日の協議は決裂を避け、ひとまず10日に延期したが、米国がさらに強硬な要求をしてくるリスクはある」と、米国側の事情も理解せずにこうした報道をするところもあった。

「TPP」か「2国間交渉」かの二者択一ではない

また、「環太平洋経済連携協定(TPP)と2国間貿易交渉の板挟み」「TPP vs 2国間」といった構図で報道するメディアも多かった。こうした報道にも注意が必要だ。TPPと2国間が二者択一であるかのように思い込んでいるようだ。

忘れてはならないのは、昨年2月の最初の日米首脳会談だ。TPP離脱を表明したトランプ政権と議論になったのが、TPPと日米2国間への向き合い方だった。その際の共同声明を振り返ってほしい。

「日米2国間の枠組み」と「日本は引き続きTPPを推進すること」の両方を併記している。これを噛み砕いて言えば、日本が(将来の米国のTPP復帰を期待して)TPPを進めることは米国としては邪魔はしないが、同時に日本は米国との2国間協定にも取り組むことが合意されているのだ。「枠組み」という言葉は「協定」とはっきり言いたくない時の常套文句だ。

その結果、TPPを進めるうえで支障にならないように、タイミングを計りながら日米2国間にも取り組むことになる。

その2国間の枠組みも、まず中身が大事で、例えば、農業、自動車など双方の関心事項を詰めることから始まる。トランプ大統領も関心は「実利」であって「協定という形」ではない。アピールしたい支持者たちは、牛肉がどうなるかに関心があるが、それが自由貿易協定(FTA)かどうかには関心はまるでない。

「2国間協定とは言ったがFTAの言及はなかった」という報道もあった。これは事実であるものの、当然のことだ。米国が日本に対して今、交渉の「入り口」段階でFTAと敢えて言う実益は全くない。欲しいのは牛肉の関税引き下げであって、FTAではない。FTAは牛肉の関税引き下げを具体化するための単なる「手段」「形式」に過ぎないからだ。

そして交渉の「出口」ではFTAになっているというのが米国の理解だろう。

ライトハイザー代表が約2週間前に「日米はFTAをすべきだ」と公言したばかりなので、日本のメディアもFTAという言葉を言ったかどうかにばかり注意が行くのだろう。しかしそれは本質的な問題ではない。

政治日程を睨んだ首脳会談の“仕立て方”

米国は自動車問題を交渉カードとして言ってきていること、米国の本丸は牛肉などの農業であること、そのためにFTAという形式が必要であること、などについては前稿(「米欧休戦」から読む、日米貿易協議の行方)で述べたので、ここでは繰り返すことはしない。

9月の自民党総裁選、その後に予定されている日米首脳会談、そして11月の米国中間選挙という日米の政治日程を考えると、安倍総理も総裁選が終わってから、日米首脳会談で「農業カードをどうするか」の決断をするのは自然だろう。

日本の政府内も様々意見があるが、仮に前稿で述べたような「TPPをベースにした日米2国間の経済連携協定(EPA)案」を目指すにしても、TPPが発効するまでは他のTPP参加国が疑心暗鬼になることは避けたいところだ。

そこで、それを来年に向けての目標としながらも、その“手付金”として「牛肉関税のTPPレベルまでの引き下げ」を当面の成果に“仕立てる”ことも考えられる。その際には、米国に“いいとこ取り”されないよう、当然、TPPで合意した米国の自動車関税の撤廃もパッケージにする必要がある。

ここで、どのように“仕立てる”かの知恵が大事になる。

先般の米欧首脳会談から得られる教訓は、いかにトランプ氏の成果に仕立て上げることができるかがポイントだということだ。大豆と液化天然ガス(LNG)についても輸入拡大を約束したかのように報道されているが、共同声明をよくよく読めば、「大豆の輸入拡大に両国は取り組む」としか言っていない。トランプ大統領が選挙民に向けて「EUに約束させた」と成果を誇示しているだけだ。

いずれにしても9月の首脳会談までに、こうした綱引きが激しく繰り広げられることになる。

自動車の管理貿易はあり得ない!

なお、自動車については、最近ハガティ駐日大使が日本の対米輸出の数量規制を日本の関係者に持ちかけているとの話も飛び交っているので、付け加えたい。

関税引き上げを脅しにして、「対米輸出の数量規制」に持ち込む。これは鉄鋼の輸入制限に関して米韓FTAの見直し交渉で行った米国の手だ。安易にこうした管理貿易に手を染めた結果、韓国は今、悲惨な状況に追い込まれて悲鳴を上げている。ここでは詳述しないが、韓国からは「これでは関税引き上げを飲んだ方がマシだった」との後悔の声も聞こえて来る。

かつて80年代に日本も半導体で数量規制に一歩踏み込んだ途端に、米国は傘にかかって攻めてきた苦い経験もしている。

日本の通商経験者には「管理貿易の怖さ」が骨の髄まで染み込んでいて、それを飲むことはおよそあり得ない。米国の大使にはその深刻さへの理解を求めたい。

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『中国、10兆円以上の北朝鮮支援を約束 習近平氏、中朝首脳会談で「米朝関係を改善してもかまわない」とお墨付き』(8/16日経ビジネスオンライン 重村智計)について

8/16阿波羅新聞網<习近平被迫挥泪斩刘鹤?北京谈判代表为何反降级?——四中全会习近平挥泪斩马谡? 北京重回谈判桌 中方代表团8月下旬访美=習近平は泣いて劉鶴を斬るか?北京は貿易交渉団を何故下のクラスにしたのか 四中全会で習は泣いて馬謖を斬るか? 北京は再度交渉のテーブルに着く 中方の代表団は8月下旬に訪米昨日の本ブログで斬られるのは王滬寧ではと予想しましたが劉鶴かもしれません。8月下旬に商務部副部長(副大臣クラス)の王受文を団長として派遣するようです。米国のカウンターパートは財務副長官のマルパス。

情報を聞いた人によると「中国はトランプ政権に関税賦課を止めるのを公開で宣言しろと要求したがそれは無理。ロス商務長官が訪中した三回目の打合せ時、ワシントンは北京に経済構造を変えるよう要求したが、これも中共が受け入れることができない」と。

MITスローン校の教授は「もし、経済構造を変えるとすれば、中共政権に影響を与えるのは避けられない。米中貿易戦が行き詰まるのは当然」と述べた。

これでは誰がやっても纏まらない。劉鶴が行っても相手に包囲されるだけ。それで格下を送り込むこととした。無駄と知りながら最後の努力をしている。

http://www.aboluowang.com/2018/0816/1159345.html

8/16阿波羅新聞網<高官高善文演讲火爆热传 习中央愤怒 刘鹤痛批护主?=高官の高善文の講演は人気となり広く伝わる 習政権は怒り 劉鶴は高の上司を痛切に批判>中米貿易戦が継続して熱くなっている時に、中国共産党国務院発展研究センター金融研究所・総合研究室副主任且つ安信証券首席アナリストの高善文博士は、中国経済政策と中米貿易戦について講演したが、その内容はネットで瞬く間に広がった。講演の中で、鄧小平を大きく取り上げ、彼が当時のカーター大統領を騙して信頼を受け、中国経済を発展させたことを称賛した。同時に名は上げなかったが、明らかに米中関係を壊したとして現政権を非難した。利益を得ることができないと。但し高善文はネットで流れた原稿を自分のものとは認めていない。

講演の内容は

“鄧小平はベトナムを叩くという重大な決意をアメリカに「男の誓い」として送り、これがアメリカを非常に感動させ、しかも中国を固く支持させた。この見方は、私個人がでたらめを言っているのではなくて、当時鄧小平と一緒に訪米した要人から教わったものである。その中には専門的に中米関係を研究した専門家も含まれる。私がずっとこのように考えて来たので、社会科学研究院の中米関係の専門家に教えを乞うた訳である。彼はワシントン大使館の参事官だったし、今は別の上級研究員である。鄧小平が訪米時に一緒に行った李慎之と冀朝鋳にも教わる機会があった。”

“鄧小平とカーターの会談(1978年12月)が終わってから、1979年に訪米したが、公式会議終了後、鄧小平、カーターと二人の通訳以外は全員外に出し、中国側の通訳は冀朝鋳が担当した。鄧小平はカーターに「我々はベトナムを懲らしめる準備をしている」と言ったところ、カーターは驚いて、何も言うことができず、緊張して筆と紙を取り出して、リストを書き始めた。これはアメリカがすぐに中国に提供できる武器のリストであった。対米専門家が教えてくれたのは、「アメリカが当時、中国に軍事援助したのは同盟国を超えた水準にあった。それらの多くの武器はイギリスにさえ売らなかったもの。軍事同盟国をはるかに超えるレベルで、中国には売ってくれた。その後アメリカはすぐ中国関係を「友好的非同盟国」に昇格させ、同盟国と同じと看做され、同盟国以上の特恵待遇を受けた。”

しかし、高善文の録音の中には、習近平政権のやり方を鼻であしらった部分があった。

経済学者の何清漣はツイッターで、「高善文はネットで流れた演説原稿を否定したし、これは高善文に確認を受けた報告ではない。ただ内容は全て中共独裁体制内で広く心配されている問題である。情報量と向けられた矛先を見れば、絶対根拠がある」と。

米国メディアの阿波羅ネットのコメンテーター王篤は、「これは中国共産党独裁体制内のエリートの心の声である。共産党を支持する役人たちの心の声でもある。彼らは習が共産党の立場を引落すことを恐れている。金儲けができず、彼らの利益を保護できず、彼らは貿易戦は望んでいなかった。」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0816/1159336.html

カーターはやはり馬鹿だったというか、米国人全体が手もなく中国人に騙されたのでしょう。中国人の本質が見抜けなかったのですから。第二次大戦だって、FDRが英国を助ける以外に、中国人に騙されて日本を叩こうとした部分はあったはずです。高善文が得意げに鄧小平の騙しのテクニックを語っているのを米国人はどう聞くでしょうか?何時も言っていますように中国人の価値観は「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うもの。鄧小平は賢く、カーターは馬鹿だったし、習近平も騙しおおせなかったので賢くないと言いたいのでしょう。

8/17宮崎正弘氏メルマガ<社債もP2Pも債務不履行へ。中国金融界の断末魔 地方債務は520兆円=日本のGDPに匹敵する巨額>「ドイツ銀行の試算では、地方政府系金融機関の融資残高は520兆円に達している。債務残高は日本のGDPに匹敵する巨額である。社会擾乱はかならず起こる。突如、閉鎖されたP2P企業のオフィスに被害者が押しかけても、経営トップは雲隠れ、無人のオフィスに寝袋持参で待機する人々。多くの被害者は庶民であり、虎の子の箪笥預金を、高金利のジャックに騙されて投資した結果である。この風景が、次は不動産市場を襲うだろう。不動産に投資して、ある日、無価値となっても保証はない。庶民は政府の補填を求めて立ち上がる。暴動が多発し、社会擾乱があちこちに発生するだろう。監視カメラも携帯電話の盗聴も、大量の国民が同時に抗議に立ち上がられるとシステムは機能不全となり、社会混乱は収拾がつかなくなる。となると、習近平政権がせっかく作り上げたデジタル社会の人民管理体制は、一夜にして瓦解する可能性もあるのではないか。」とあります。早く中共は潰れてほしい。

http://melma.com/backnumber_45206_6722089/

重村氏の記事の感想は、やはり早く中国経済を崩壊させないと悪が蔓延るだけということです。また北も米国との約束を破るのなら、米国の攻撃にあっても仕方がないでしょう。習と金という独裁者同士の会話に真実味はありません。民族的に言って、狐と狸の騙し合いです。習も「朝鮮は、何度も中国に裏切られた歴史を忘れないだろう」と言っているではないですか。而もトランプの再選はないと両者一致したとの話。未だ先が長くて予想もつかないのに希望的観測で判断するのは危険でしょう。両方とも独裁者なので、部下は都合の悪い情報は上げないようにしていると思います。ヘタすりゃ命まで奪われるのですから。習が貿易交渉をダラダラ続けるのもトランプは長くないと誤断しているからでしょう。

記事

3度目の首脳会談に臨んだ金正恩委員長(中央)と習近平国家主席(右)(提供:KNS/KCNA/AFP/アフロ)

非核化をめぐる米朝交渉の潮目が変わった。明らかに、北朝鮮は「遅延作戦」を取っている。その背景にあるのは習近平国家主席の発言だ。平壌とワシントン、それぞれの中枢事情を知る複数の関係者が、習近平国家主席が「完全非核化は10年前後のちでいい」と、北朝鮮の金正恩委員長に述べたと明らかにした。

また、中国は今後10年間にわたって総額10兆円もの支援をすると北朝鮮に約束した。

北朝鮮の非核化について、習国家主席は「中朝首脳は何度も非核化で合意した。非核化は必ず実行してほしい」と求め、「10年前後の時間をかけてもいい」と伝えた。その理由として、非核化を短期間で実行しようとすれば、北朝鮮の軍部が反発し金委員長の指導力が不安定になることを指摘した。それゆえ、経済開発が成功し国内が安定した後でいいとしたわけだ。この中国の意向が、米朝の核交渉遅延につながっているようだ。

習国家主席は9月9日の北朝鮮建国記念日に訪朝し、4回目の首脳会談を行うという。中朝首脳が、米朝の「完全非核化交渉」を遅らせ、日朝首脳会談の見通しを不透明にしている。

習国家主席は、9月9日に行われる北朝鮮の建国70周年記念式典に出席し、中朝の関係回復を世界に示すという。習国家主席が訪朝するのは初めてで、緊密な中朝関係を国際社会に誇示すると同時に、北朝鮮国内の反体制勢力を抑えるため、金委員長への全面支持を印象付ける。

マイク・ポンペオ米国務長官と河野太郎外相は8月4日、シンガポールで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラムで、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相との会談を求めたが、短時間の立ち話で終わった。北朝鮮はこれを「会談」と認めなかった。金委員長が、李外相が日米外相と会談するのを認めなかったからだ。北朝鮮では、金委員長の許可なしに、政府高官同士が会談することはできない。

北朝鮮の労働新聞(電子版)は8月6日、完全な非核化を実現するまで制裁を緩和しないという米政府と同議会の姿勢を激しく批判する論評を報じた。ただし、ドナルド・トランプ米大統領を批判するのは避けた。これは、米朝首脳会談の否定、さらには金委員長批判につながるからだ。北朝鮮は、指導者無謬説を前提にしているので、その業績は誰も否定できない。

日本からの経済協力を急ぐ必要はない

北朝鮮が非核化への姿勢を変化させ、米政府を非難し始めたことについて、関係者は「中朝首脳会談が北朝鮮を変えた。ホワイトハウスは、首脳会談の内容を入手している」と明らかにした。中朝首脳会談で、習国家主席が「10年間で1000億ドル(約11兆円)の支援」を約束。必要なら、支援期間を20年間まで延ばすという。

毎年1兆円以上に上るこの支援は、単なる資金援助にとどまらず、鉱山開発や企業による投資などを含むとみられる。中国は世界各地で展開する地下資源確保戦略を、北朝鮮でも展開する。

だが、国連制裁決議が存続する限り、中国が全面的かつ大規模な支援を行うのは不可能だ。順調に支援が実行されるとは思えない。このため、石油の海上「瀬取り」など制裁の「抜け穴」を狙った支援が実行されている。中朝首脳会談後に活発化した「瀬取り」への追加制裁に中国が反対しているのはこのためだ。瀬取りの活発化は明らかに、中国政府の意向を反映した「石油支援」なのだ。

北朝鮮は、この巨額支援があれば、日本から経済協力資金を引き出す交渉を急ぐ必要はない、と考えるだろう。すでに韓国との南北関係の動きも停滞している。習国家主席の約束が、日朝と南北関係に影響を及ぼしているわけだ。金委員長は、昨年の春頃までは拉致問題や日朝関係改善に取り組む姿勢を見せていたが、その思いは消失したようだ。

「トランプ再選はない」で一致

習国家主席は、米中貿易戦争に関連して「トランプ大統領が2期目を務めるのは難しいだろう」との見通しで、金委員長と意見が一致したという。中朝首脳は、トランプ大統領の再選を助けないことで合意した模様だ。米中貿易戦争で、北朝鮮は中国に全面協力し、トランプ大統領を困らせる外交を進める。

習国家主席はまた、9月の国連総会で演説し、国連制裁を解除するよう訴えるべきだと金委員長にアドバイスした。そうすれば、制裁緩和の雰囲気が生まれ、中国も支援を推進しやすくなると伝えた。だが、国連総会に出席すれば2回目の米朝首脳会談に応じざるをえなくなる。金委員長はなお検討している模様だ。

拉致問題の進展は期待薄

日本の拉致問題について、習国家主席は金委員長に「拉致は日朝2国間の懸案で、米朝会談の議題ではない」と忠告した。このため北朝鮮は、米朝首脳会談の議題を調整したポンペオ国務長官に「拉致問題は議題にしない」との立場を示し、譲らなかったという。このため、米朝首脳会談で「拉致問題は話し合わなかった」というのが北朝鮮の公式の立場だ。

こうした平壌の空気と金委員長の意向を受け、北朝鮮の高官は誰も「拉致問題解決」「日朝首脳会談」を進言できない状態にある。金委員長に直言できるのは、妹の与正(ヨジョン)氏と秘書室長の金昌善氏だけという。北朝鮮の高官は、秘書室を通してしか金委員長に報告・進言できず、面会もかなわないという。平壌のシステムも、金正日時代とは様変わりし、秘書室が全権を掌握している。

習氏「朝鮮は、何度も中国に裏切られた歴史を忘れないだろう」

首脳会談での中朝首脳の発言は、にわかには信じがたい驚愕の内容だ。しかし、最近の北朝鮮の外交姿勢をみると、変化に至った背景と米中朝外交の「流れの変化」を十分に理解できる。

トランプ大統領は、中朝が最初の首脳会談を行った直後に「中朝首脳会談後に、北朝鮮は姿勢を変えた」「完全な非核化に期限は設けない」「習近平国家主席は世界的なポーカーの名手」と発言した。また、ポンペオ国務長官も「交渉は長期化する」と、見通しを変えた。米国首脳陣による一連の発言は、中朝首脳会談の議事内容をホワイトハウスが入手した事実を、強く示唆している。あるいは、中国側が意図的にリークしたのかもしれない。

習国家主席は、巨額の経済支援を約束した上で、「北朝鮮は中国の属国になることを心配するだろうが、そうしたことはしない。中朝の歴史関係を十分に理解している」と語ったという。「北朝鮮が中国に反発するのも理解している。北朝鮮は、何度も中国に裏切られた歴史を忘れないだろう」とも述べたという。

そのうえで、「米朝の関係を改善してもかまわない。中国に隷属することなく独立を維持するために米朝関係を重要視する、という朝鮮の戦略を十分に理解している」との認識を示した。習国家主席が示したこの理解に、金委員長と幹部たちは心を動かされたという。

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『米中貿易戦争の影響で中国の中央と地方の摩擦が表面化する!?』(8/14ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について

8/15日経<「通商」の衣着た覇権争い  本社コメンテーター 秋田浩之

米国と中国の貿易戦争が現実味を帯びてきた。トランプ米大統領の言動は、もはや脅しの域を越えている。本当に「開戦」するつもりだろう。

 中国製品に課される米制裁関税は、8月23日から500億ドル分(約5兆5千億円)に広がる。さらに中国からの輸入の半分に、対象を拡大することも検討中だ。

 いったい、トランプ氏は何をめざし、どこまで突き進むつもりなのか。

 彼は11月上旬の米中間選挙に向け、人気取りのために中国をたたいている。貿易赤字減らしの成果を得られれば、満足し、ひとまず休戦するだろう――。

 こんな見方が少なくない。トランプ氏がやっていることは、「政治パフォーマンス」にすぎず、早晩、中国との手打ちに向かうというわけだ。

 私にはそうは思えない。彼の政策に、選挙目当ての要素があるのは事実だ。しかし、この対立はただの通商摩擦ではなく、大国の興隆をかけた覇権戦争の様相を呈していると感じるからだ。

 米国がねらうのは、中国のデジタル覇権の阻止だ。具体的にはハイテク超大国をめざした産業政策「中国製造2025」を後退させ、彼らが米国に追いつくのを阻むつもりだろう。

 言い換えれば、デジタル帝国である米国が、その座を奪おうとする中国に仕掛けた覇権戦争といえる。安全保障の争いなのだ。

 実際、500億ドルの主な制裁根拠になっているのは対中赤字ではなく、中国によるハイテクなどの知的財産権侵害である。

 米政権は制裁の理由として、(1)中国がサイバースパイなどにより、ハイテク技術を盗んでいる(2)外国企業に技術移転を強いる事例がある(3)自国のハイテク企業に多額の補助金を注いでいる――ことなどをあげている。

 通商政策にかかわる米政府高官によると、こうした「不公正」な行動を中国が改めないかぎり、対中赤字が減ったとしても、米国は制裁を緩めないという。

 この路線を主導しているのは国防総省と商務省であり、米議会も趣旨に賛同している。トランプ氏個人ではなく、「オール・アメリカ」による貿易戦争なのだ。

 米国が危惧するのは、人工知能(AI)などのデジタル覇権を奪われ、産業だけでなく、軍事の優位までひっくり返されてしまう展開だ。

 昨年6月、米国防総省をあっといわせるできごとが起きた。119個の無人機を飛ばし、自由に操る実験に、中国が成功したのだ。米国をしのぐ技術力である。

 AIを積んだ無人機や無人潜水艦を中国軍が大量に配備したら、米空母などがアジアで自由に行動できなくなり、米中の軍事バランスが変わってしまう――。国防総省ブレーンは、省内でこんな警戒感が高まっていると話す。

 おそらく中国も、制裁に走る米側の真意が、ただの赤字減らしではないことに気づいている。

 米中関係筋によると、習近平(シー・ジンピン)国家主席は昨年来、少なくとも3回にわたり、米製品の爆買い計画を打診し、制裁発動をひそかに止めようとした。米閣僚からは前向きな反応もあったが、ことごとくトランプ氏に拒まれたという。

 対米貿易戦争を収束させられない習氏に対し、中国の共産党長老たちからは批判の声がくすぶっているらしい。

 とはいえ、「中国製造2025」は習氏が掲げた国家戦略であり、米国の圧力に屈し、後ずさりできるわけがない。米中貿易戦争は始まったばかりで、「トランプ後」も続くとみるべきだろう。

 この現実に、アジアや欧州はどう向き合えばよいのか。中国による技術スパイやハイテクの移転強制は世界に共通の懸念であり、本来、日米欧が連携して対応すべき問題だ。

 ところが、トランプ氏は鉄鋼・アルミニウム輸入への制裁を日欧に放ち、自動車関税というピストルまで突きつけている。このままでは、対中問題で日米欧が協力する機運は生まれてこない。

 それでも、米中覇権争いが激しくなるにつれ、日欧は新たな対応を迫られるだろう。

 ひとつは、中国へのハイテク移転規制の引き締めだ。米政府は、同盟国に供与したハイテクや軍事技術・情報が中国に流れないよう、より厳しい管理を日欧に求めるにちがいない。すでに英国やドイツは、中国によるハイテク投資への規制を強めており、日本も検討する余地がある。

 問題はその先だ。米政府や議会は情報漏れを防ぐため、中国政府とつながりが深い中国通信機器メーカーを事実上、米国から締め出そうとしている。米政府は4月下旬、中国の華為技術(ファーウェイ)の機器を米企業が購入しづらくする規制を導入した。

 米上院では、米政府機関や米政府と取引のある企業が、華為技術や中興通訊(ZTE)などの製品を使うことを禁じる法案も可決された。

 日欧はどこまで同調するのか。この問いを突きつめれば、中国のハイテク覇権をどこまで許容するのかという命題にいきつく。

 中国が国際ルールを順守して覇権を握るのであれば、受け入れるのか。安全保障上の懸念から、それも拒むか――。

 おそらく、米国の本音は後者だ。いずれ、日欧にも同じ問いがのしかかる。>(以上)

秋田浩之氏は日経の中で真面に論説できる数少ない記者の一人でしょう。いろいろ情報を取り、自分の頭で考えれば、米中貿易戦はすぐに世界覇権を巡る争いと気が付くはずですから。下の中国語の記事にありますように、習は貿易戦争は中間選挙までと思っているようですが、全く違います。米国は覇権を中国に渡さないと決意したわけですから、短期間で済む訳はありません。後は如何に中国包囲網を敷くかです。日本は間違っても、共産中国側に付くことのないように。第二次大戦でドイツに付いて酷い目に遭ったではないですか。

8/15 facebook 中国观察 屈子清投稿

地點:匪區

古有鲁提辖三拳打死镇关西

今有城管队一拳摧死弱女子

場所: 山賊の住むエリア

古くは魯提轄が3回殴って鎮関西を殺した(水滸伝より)

今や都市管理官が一発でか弱い女性を殺す

https://www.facebook.com/100014428728477/videos/425922627898691/

8/14ブログぼやきくっくり<8/13虎ノ門ニュース 青山繁晴氏>「(6)中国 プーさん映画 習主席ソックリと検閲か」に「中国共産党内部で、すぐにはないけれども習近平国家主席を失脚させようって動きは現にありますから、西側のインテリジェンスも含めて全部確認してるから」とあります。

http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2209.html#sequel

8/16阿波羅新聞網<北戴河会议后党媒定调 美高官:贸易战不算啥 更大的在后面—— 中国经济陷3重困境=北戴河会議終了後、党のメデイアの報道は元に戻る 米高官:貿易戦は大したことがない、大きなものが後ろに控えている 中国経済は3つの困難に陥っている>ペニー・プリッカー前商務長官は1年前に汪洋に米中衝突の原因を教えていた。中共はWTO規則を上手く使い利益を奪ってきた。米国人の不満を引き起こし、トランプが米国人の心の声を代表している。台湾メデイアの中央社は「プリッカーは“今よりもっと緊張が強まることを心配している。今の貿易戦は大したことはない”と直言した」と指摘した。2016年11月末に汪洋はワシントンを訪れ、政権交代で去るプリッカーとの会議を持ち、彼女はバージニア州での謝恩の夕餉に招待した。席上、汪洋は彼女に小さい声で「何故トランプが勝ったのか」を聞いた。明らかに米国人と同じく意外と思っていた様子。彼女は米国人に答えるのとは別に、「この結果は中国が貢献大である」と答えた。汪洋はそれを聞いて驚いた。説明は「トランプは対中強硬派で米国人の潜在意識に合っている。彼は米国人が日増しに不満をため込んでいることを理解している。実際トランプに関係なく、米中関係は岐路に立たされている。もし、米国の過去70年に亘る世界経済の秩序についての安定と保証がなければ、北京は発展できなかったろう。特にこの20年は、中共は米国の経済に対する支持を利用することで大いに潤ったが、このモデルは必ずや変えられる」と言った。

中共は貿易戦の煽りを受けて、投資、生産、消費の3つが下降している。トランプは10月にも中国を為替操作国と認定するのではと言われている。

http://www.aboluowang.com/2018/0815/1158757.html

8/16看中国<贸易战成中南海黑锅 习近平四中全会挥泪斩马谡?(图)=貿易戦は中南海の誰かに濡れ衣を 習は四中全会で泣いて馬謖を斬るか(王滬寧のこと?)?>8/16香港の“アップルデイリー”の中で、李平は「中共の権力闘争は内政・外交とも変化を齎したが、北戴河会議以降中共は高級幹部の人事異動を未だ発表していない。これは習が政敵を公平に扱ったことを意味するのではなく、また内政外交が調整されなかったことを意味するのでもない。米中貿易戦は高級幹部の権力闘争を引き起こし、宣伝部が“凄いぞ、我が国”の責任を取らされてから、北戴河は依然として習の貿易戦の既定路線を守って来た。6穏(就職、金融、貿易、外資、投資、相場の安定化)である。これは習政権が当面様子見していることを表す。米国の11月中間選挙後、トランプは国内の圧力を受けて、貿易戦で中国に打撃を与えるのを軽減することを信じている。中間選挙の結果まで習の意思決定を遅らせたことが有効であったかどうか。中共の権力闘争の結果、習は今秋の四中全会で泣いて馬謖を斬るかどうか。四中全会は中間選挙の前後で政争の焦点の一つになる。中間選挙は11/6でトランプが大統領になって初めての選挙で、2020年の大統領選を占うものと看做されている。

“人民日報”は1ケ月以上前には「夜郎自大」の姿勢を糾し、貿易戦争の責任を中国人の意識に帰し、戦略上“自信過剰と高飛車”であったと厳しく批判した。“科学技術日報”の主筆・劉亜東は「夜郎自大」を反省するが、“凄いぞ、我が国”の論理を掬い上げ、自信を失えば、衰退の元になると断言した。ひと月も経つと反省も低調となり、メデイアの風向きも再度強気で自信に満ち、7月政争は大変動を引き起こすのではと思われていた。

ボイスオブアメリカは“北京の春”の主筆・胡平の文を引用し、「“人民日報”の2つの文章は観点が違う。同じ中共のメデイアで違った見方になるのは、奇妙である。而も同じ人が短時間の内にである。例えばシンガポール国立大学の東アジア所長の鄭永年は5/22の北京での新刊発表会で、貿易戦に触れ、「宣伝担当の中国メデイアは悪い先例を作った。「中国製造2025」は中国だけの発展計画でない。同じようなものは他の国にもある。ただ、中国メデイアが米国を追い越すと強調し過ぎた。実際習が言ったのは、「中国は輸出・輸入に関係なく、一帯一路を提議しただけ」と。不幸だったのは、総ての中国メデイアは中国が世界を率いると言ったものだから、貿易戦争を招き入れた」と述べた。

しかし、8/10に鄭永年はフェニックスTVに出て、「米国は何故中国と冷戦しようとしているのか。中国の改革開放、AIIB、人類運命共同体等、中国が新しい国際秩序を作ろうとしていると米国を恐れさせている。今の中国の能力は米国に匹敵する。歴史上、大国の地位は他国から与えられるものでなく、闘争を通じて得たものである」と発言した。

胡平は、「同じ人物がこんなにも早く、立場を反対に変えるのを目にすることができた。中共は成り立ちから言って、右より左を好む。今やメデイアは浮かれて宣伝し、米国は中国が強大になるのを恐れて抑止しようとしているという。“凄いぞ、我が国”にまで及び、この方向は間違っていないとも。もし、他人の士気を上げることにより自分の威厳を損ねると思っているなら、それは間違っている。これに反して、胡鞍鋼の出した結論は明らかに間違っていたとしても、正しいと思われる。何故ならそれは中共に迎合するものだから。“人民日報”は未だ完全に中国の状況を表してはいない。劉亜東の話を支持する人は党内に多い。矛盾は解決できない。中共は、暫くはやり過ごせるが、分岐点に差し掛かる。分岐点が消えてなくなることはない」と述べた。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/08/16/867915.html

加藤氏の記事はいつも中共の言いなりになっている感じがして面白くもなんともありません。取材源を大事にするとそうなるのでしょうけど。富坂聰と同じ匂いです。貿易戦で中央と地方の考えが分かれたとしても所詮、権力者という同じ穴の狢、中共を打倒することなぞ考えもしないでしょう。

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米中貿易戦争は激化しつつある(写真はイメージです)Photo:PIXTA

米中貿易戦争は激化 中国側に勝算はあるのか

「米国との貿易戦争が激化してきています。中国側は一歩も引く気はなく、徹底抗戦する姿勢のようですが、勝算はあるのですか?中国にそれだけの体力があるのですか?」

 6月下旬、北京の一角で実施された内部会議において、筆者は国家発展改革委員会の幹部にこう疑問を投げかけた。

 テーマは主に米中貿易戦争であった。

 先方は「中国には十分な体力がある。勝算はある。だから戦うのだ」と結論を主張した上で、次のように説明を加えた。

「経済成長率も大事であるが、中国の経済体は実際にすでにアメリカを上回っている。雇用や消費を含め、統計に反映されない経済活動がいたるところにある。中国経済はすでに米国経済よりも強く大きいというのが実情である。米国との貿易摩擦で中国が受ける影響は当然あるし軽視できない。外交的懸念もある。しかし、経済体として耐えられるか否かといえば答えはイエスだ」

 この幹部、および筆者が商務部、国家統計局、国務院発展研究センターの関係者らと議論をした限りにおいては、中国当局は現在、米中貿易戦争が持続的に激化していく場合、中国経済の成長率を0.3〜0.4%押し下げると見積もっているようだ。

 今年上半期の中国の経済成長率は6.8%増、今年の全国人民代表大会で李克強首相が全国・全世界に向かって宣言した今年の目標は「6.5%前後」。仮に0.3〜0.4押し下げられたとしても、6.4〜6.5%、十分目標の範囲内に収まる見込みということなのだろうか。

前回コラム『「台湾問題」が米中貿易戦争のカードになった場合の3つのシナリオ』でも検証したように、米中貿易戦争が本格的に勃発したのは、7月6日であるというのが大方の解釈である。

 つまり主に米中間で貿易戦争を避けるための協議(2月から6月まで計4回)に時間や労力を費やしてきた上半期、中国経済は理論的、直接的には対米貿易戦争の損害を受けていないといえる。下半期がスタートして間もなく勃発した貿易戦争が、上半期、全年、そして特に今年7月から来年6月までの成長率をどこまで押し下げるのか。見ものである。

米中貿易戦争は長期化し持久戦となる

 筆者は現在北京で本稿を執筆している。

 ここ数日、清華大学、外交部、中国中央電視台(CCTV)で対米関係を担当・分析している関係者と議論したが、「米中貿易戦争が短期的に収束に向かう」と主張する人間は1人もいなかった。

「米国との貿易戦争は長期化する。なぜなら、米国の真の標的は“中国製造2025”であり、中国を戦略的に封じ込めるという最大の動機が背後にあるからだ。中国はそのための準備をし、米国債を含めた手持ちのカードを増やしていかなければならない」(清華大学経済学教授)

「米中貿易戦争が長期化する」、「持久戦になる」という見方に筆者も賛同する。8月8日、中国政府は米国からの160億ドル相当の商品に対して追加課税する決定を発表している。

 7月31日、中央政治局が会議を開き、習近平総書記が司会を務めた。テーマは経済。上半期の情勢を振り返り、昨今の情勢を分析し、下半期に向けて対策を練ることを目的としていた。

 会議は上半期の経済情勢を「総体平穏、穏中向好」の態勢を保持してきたとして評価した。特に後半の4文字に注目したいが、「安定の中でも良好な方向へと進んでいる」という意味である。

 根拠としては、(1)主なマクロ指標が合理的な区間に収まっていること、(2)経済構造が持続的に改善されていること、(3)金融リスクの予防と緩和が初歩的な効果を得ていること、(4)生態環境が改善されていること、(5)人民の納得感、幸福感、安心感が向上していることの5つを挙げた。

ちなみに、(3)、(4)、(5)は近年中国共産党指導部が「三大功堅戦」、すなわち主要課題として掲げている3つの分野(金融リスク、環境汚染、貧困問題)に呼応するものであり、当局としても成果を宣伝したいということなのだろう。

昨今の経済情勢は「安定の中にも変化がある」

 一方で、昨今の経済情勢に対して、会議は次のように現状を描写している。

「昨今の経済運営は穏中有変であり、新たな問題、新たな挑戦に直面している。外部環境には明らかな変化が生じている。主な矛盾を照準性の強い措置を通じて解決していかなければならない」

“穏中有変”――。

「安定の中にも変化がある」という意味である。

 上半期を修飾した“穏中向好”とは明らかに異なるトーンに変わっている。この“変”が米中貿易戦争を指していることはもはや疑いのない事実のように思われる。会議は「照準性の強い措置」として、「積極的な財政政策」、「財政政策の内需拡大と構造改革における重要性」、「合理的で十分な流動性の保持」などを掲げた上で、就業、金融、貿易、外資、投資、経済予測の安定性を保たなければならないと指示を出した。

 今回の会議から、共産党指導部が米国との貿易戦争が昨今の中国経済をめぐる最大リスクの1つと化しており(筆者注:会議では不動産バブル崩壊を大いに懸念する議論の記述も見られた)、財政出動を通じたインフラ投資、通貨供給量の増加などを通じて経済成長をなんとか合理的な区域(6.5%前後)に留めたいと懸念を抱いているのだと筆者は解釈した。

経済情勢への影響を懸念する議論が目立つ

 北京から眺める限り、世論や市場でも米中貿易戦争が経済情勢に及ぼしうる影響を懸念する議論が目立ってきていると感じる。

貿易戦争勃発から3日が過ぎた7月9日、商務部の高峰報道官がこの点に関して比較的“照準性の強い”措置を発表している。少し長くなるが重要な声明文だと考えるため引用したい。(下記、引用文)

 ◇

  米国が7月6日に実施した関税措置に対して、中国側としては必要な報復措置を取らざるを得ない。中国側は米国の商品に対して課税措置を取るリストを作成する過程で輸入製品の代替品、および貿易投資への全体的影響を十分に考慮した次第である。我々は以下の措置をとるべく検討している。

(1)各種企業が受ける影響を持続的に見積もること。
(2)報復措置を取る過程で増加した税収を主に企業および従業員が受ける影響を緩和するために使用すること。
(3)関連企業に対して輸入構造の調整を奨励し、他の国家や地域から大豆、大豆粕などの農産品、水産品、自動車などの輸入を増加させることを勧めること。
(4)国務院が6月15日に発布した積極的かつ有効に外資を利用し、経済の高質量発展を推進するという『意見』の実施を加速させ、企業の合法的権益の保護、より良い投資環境の創造を強化すること。

  我々が組み合わせている政策はいまだ改善の段階にある。社会の各界の意見や提案を歓迎する。米国との貿易摩擦から深刻な影響を受ける企業があれば、現地政府の関連部門に状況を反映させることを提案する次第である。

 ◇

 筆者が知る限り、地方自治体、および大・中小、国営・民間を問わず各企業はそれぞれ米中貿易戦争が地元や自社に対して及ぼす影響を懸念するだけでなく、影響を具体的に見積もり、対策を練り始めている。

例えば、某沿岸都市政府から筆者が意見を求められた『米中貿易戦争が我が市の産業構造に及ぼす影響』に関しては、同市政府内で特別チームが設けられている。

 このチームに入っている1人の経済官僚の一言が印象的であった。

多くの地方官僚・企業の本音とは

「中央政府は自らの外交戦略に従って米国と戦っているのだろうが、米国をはじめ、外国政府・企業と良好な関係を構築しながらビジネスをしていきたい我々からすれば甚だ迷惑な話だ。国家のメンツのために地方の繁栄を犠牲にしないでいただきたいものだ」

 おそらく多くの地方官僚・企業の本音であろう。

 真実や実情に関して“何も知らない”人民はそのナショナリズムや愛国心から党中央・政府が米国に断固として妥協せず徹底抗戦する姿を眩しく感じ応援しているのだろうが、この経済官僚が主張するように、地方の政府や企業からすればまさに「甚だ迷惑」な話なのかもしれない。

 今後、米中貿易戦争がヒートアップしていく過程で中国の実体経済がどのような影響を受けるのか、その過程で中央と地方の摩擦や矛盾がどう表面化していくのか。一つの切実なリスク要因として認識・注視すべきであろう。

(国際コラムニスト 加藤嘉一)

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『中国で流れた「習近平が吊るし上げられる」という噂 貿易戦争で右往左往、習近平政権が置かれている厳しい状況』(8/13JBプレス 川島博之)について

8/14日経<中央アジアに一帯一路リスク 中国巨額融資、重い代償 資源権益 譲渡も

【モスクワ=古川英治】中央アジアのトルクメニスタンが経済危機に陥っている。国家収入の大半を占める天然ガスの輸出で中国依存を深める一方、同国への借金が膨らみ、資金繰りが悪化した。タジキスタンも中国から巨額の融資を受ける見返りとして資源開発権を同国企業に譲渡した。アジアと欧州を結ぶ「一帯一路」の要衝と位置づけられる中央アジアでも中国頼みの「ワナ」が浮き彫りになってきた。

親中路線の危うさも浮き彫りになっている(2017年8月、北京で会談するタジキスタンのラフモン大統領(左)と習近平国家主席)=AP

「食料品店に毎日長蛇の列」「小麦粉の購入は1カ月前の予約制」「主婦らが食料を求めて道路を封鎖」――。厳しい情報統制を敷くトルクメニスタンからこんなニュースがもれ伝わっている。

現地からの情報によると、通貨マナトの対ドルレートは公式相場の1ドル=3.5マナトに対し、闇市場では一時同18~19マナトに急落した。小麦粉や砂糖、食用油など必需品が不足しているほか、政府はガスや水道の料金の大幅値上げを強行しており、物価上昇率は300%との試算もある。「ソ連崩壊直後の混乱期を超える危機」との見方も出ている。

国家収入の7割を天然ガス輸出に頼るトルクメニスタンは2009年にウズベキスタンとカザフスタンを経由して中国と結ぶパイプラインを開通させ、中国シフトを強めた。同時にガス田開発やインフラ建設の資金を中国からの借金に頼った。ロシアの独立国家共同体(CIS)研究所によると総額は80億ドル(約8800億円)規模に上り、ガス輸出代金の一部は返済に取られている。

ロシア経由のガス輸出が停止し、契約がこじれたイラン向けも止まっていることもあり、17年のガス輸出収入は15年と比べて半減したとの報道がある。空港などインフラ建設による放漫財政と汚職が財政悪化に拍車を掛けた。借金返済のためガス田を中国に譲り渡さざるをえなくなるとの観測も浮上している。

中央アジア各国は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が掲げる「一帯一路」構想の恩恵を受けようと中国との関係強化に動いた。各国から直接投資を集めるカザフスタンや出遅れたウズベキスタンを除き中国からの借り入れを膨らませた。

タジキスタンは4月、発電事業への3億ドルの融資の見返りに中国企業に金鉱山の開発権を譲り渡した。キルギスでは首都ビシケクの発電所事業を巡る政府と中国国有銀行の融資契約の中で「(中国側は)債務不履行の場合、あらゆる資産を要求できる」とする条項が含まれていると報じられた。鉄道建設の交渉でも中国側は融資の見返りに資源権益を求めていると見られている。

スリランカが借金のかたに南部のハンバントタ港を99年にわたり運営する権利を中国国有企業に譲り渡したことで、「一帯一路」に潜む中国依存のリスクが世界的に認識された。CIS研究所のアンドレイ・グロジン中央アジア部長は「中央アジアでの中国の狙いは独占的な地位を固め、資源を買いたたくことにある」と指摘している。>(以上)

8/14日経<中国、ウクライナも狙う ロシアと欧米対立の隙突く

【モスクワ=古川英治】中国はウクライナなど欧州への統合を目指す旧ソ連の親欧米国にも攻勢をかけている。中央アジアと黒海を経由して欧州と結ぶ「一帯一路」の拠点と位置づけ、インフラや農業分野への投資を計画。軍事技術にも目を付ける。ロシアと欧米の対立の隙を突き、東欧で影響力を増しつつある。

中国は2017年末に中国・ウクライナ政府間委員会を4年ぶりに再開し、同国に対して70億ドル規模の共同事業を展開する方針を示した。首都キエフの交通インフラ整備や高速道路、穀物輸出基地の建設計画が進む。ロシアと事実上の戦争状態が続き、欧米の対ウクライナ投資が伸び悩むなかで、「親中派が静かに台頭している」とウクライナ政府高官は指摘する。

中国はソ連時代からウクライナが強みを持つ軍事技術も狙う。中国企業が軍事輸送機やヘリコプターのエンジンを製造するモトール・シーチ社の株式41%を取得し、後にウクライナの裁判所が差し止め命令を出したこともあった。17年には中国によるとみられる軍事機密に絡むスパイ事件も発覚している。

ウクライナと共に欧州連合(EU)と連合協定を結んだジョージアとは17年に自由貿易協定(FTA)を締結、港湾・運輸への投資を進める。同国はアゼルバイジャンからトルコまでを結ぶ鉄道を開通させ、ロシアを迂回して中国、中央アジア、中東を結ぶ「一帯一路」の動脈になると目されている。中国は同じく親欧米のモルドバともFTA交渉に入った。

ロシアは勢力圏と位置づける各国での中国の勢力拡大を容認しているとの観測もある。ロシアが警戒するのは欧米が後押しする透明性や法の支配を強調した民主・経済改革が浸透することで「欧州よりも中国の方がマシ」と考えているとの見方だ。中国マネーの存在感が増せば、改革に向けた欧米のテコが各国で利かなくなるとの懸念も出ている。>(以上)

「ロシアは勢力圏と位置づける各国での中国の勢力拡大を容認している」とは思えません。自分の裏庭を荒らす者を喜んで迎える者はいません。ロシアのGDPは中国の1/10しかないので、金をばら撒かれたら何も言えないというのが実情でしょう。不快に思っていることは間違いありません。一昨日の本ブログで紹介しました宮崎正弘氏の見方が合っていると思います。でも日経が中国の「債務の罠」を報道し出した意味は大きいです。何せ今でも日本企業の中国進出を煽っている愚かな新聞ですので。中国の人権弾圧をキチンと報道しろと言いたい。

8/13facebook Jason Gaoシエア投稿

强国的五星级《厕所》強国の5星クラスのトイレ

記錄中國  記録中国

去茅廁解手都得被提醒「富強 民主 文明 和諧 」 ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?
努力排便 國家富強
習總 給你一個五星級的茅廁

トイレに行って用を足すときに「富強 民主 文明 調和」を思い出させてくれる(電光掲示板に表示) ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?
頑張って排便すれば、国は富み強くなる

習主席はあなたに5星クラスのトイレをプレゼントしてくれた

https://www.facebook.com/jiluzg.3.0/videos/299306364166730/

8/14阿波羅新聞網<北戴河会议结束 高层内部讲话热传 习近平赶鸭子上架 ——神秘会议中宣部被批带偏舆论 中共宣传重大转向?=北戴河会議は終わる 高級幹部の講話を熱く伝える 習近平は身動きが取れないので その密室会議で宣伝部は世論に阿ったと批判を受ける 中共宣伝部は転向するか?>8/11新華社内で秘密会議が開催される。主催者は習の意を受けた政治局委員以上の誰か。名前は明かさず。CCTVを例に挙げて、犯罪人がTVで涙を流して自分の罪を悔いるのは「TVで罪を認め」、「法廷での裁きの前にTVで裁かれる」のと同じである。これは習の言う依法治国に反する。新華社、CCTV、人民日報、環球時報等、全部トップの考えを理解していない。「習近平新聞思想講義」を読んで、もっと勉強せよと。宣伝は機械同様、受け売りすれば良いだけになる。「言論の自由」は幻影である。

http://www.aboluowang.com/2018/0814/1158161.html

8/14阿波羅新聞網<美媒:中美贸易战急转 中南海计划持久战 德媒:双方还有场更可怕战争=米国メデイア:米中貿易戦争は急転回 中南海は持久戦 ドイツメデイア:両国とも貸付戦争になる場がある>トランプが仕掛けた貿易戦争で、中共は大きく譲歩し改革に進むか、一党独裁の改革を拒否し応戦するかの選択があった。中共は後者を選び、強硬な立場を採る必要があった。

8/13「ドイツの声」に、「今の米中関税戦争は世界経済を危険に晒す。その背後にあるもう一つの重要な戦争は、鉄鋼・大豆・自動車の戦争でなく、世界での重要な商品を巡る通貨の争い、イコール貸付の問題である」との文章が出た。

ワシントングローバル発展センターは23カ国の例を挙げ、パキスタン、タジキスタン、モンテネグロ、ラオスがその中でも債務が大きいと。しかし、米政府は、IMFがパキスタンを支援するのを拒絶している。これは中国がパキスタンに貸付けたローンを助けることになるから。専門家は、米中貿易戦争は中国の海外投資や貸付能力を大いに失わせしむるだろうと分析している。

http://www.aboluowang.com/2018/0814/1158294.html

8/14阿波羅新聞網<不仅川普有绝招 内幕消息:中南海屡屡失算到如今 —— 川普重磅撒手锏 随时令中共低头 北京仍在误判川普=トランプは奥の手があるだけではない 内幕の情報:中南海はしばしば計算違いをして今に至る トランプには切り札がある いつでも中共に頭を垂れ指すことができる 北京はまだトランプを誤解している>香港メデイアは先日「米国政府は中共の権貴と各界のエリート達の米国の中にある隠し資産の証拠を持っている。これはトランプの「手持ちの切り札」であると報じた。一旦これが公表されれば中共の合法性はグダグダになる。

8/9マイケル・ピルズベリーはハドソン研究所でFOXニュースのインタビューを受け、「中国は米国をならず者呼ばわりして非難」という番組にして放送された。彼は先週中共の役人と接触し、秘密会談した。番組で明らかにしたのは次の通り。

①中共は大物ぶっているが実力はない。自分達は自由貿易の世界を断固守ると言っている。これにより貿易戦争で犠牲が出るのは仕方がない②中共の考えは古く、トランプが貿易戦で強勢を張れるのは中間選挙までで、11月の中間選挙の結果で、必ずや態度を緩めるだろうと思っている③中共は「今日成功したのは我々の努力の賜物」と吹聴している。

ハーバード研究所のハンソン教授は「農民は最も良く政治を理解している。人口の2%しか数はいないが、大きな選挙で決定的な影響力を発揮する」と「希望の声」TVのインタビューで答えた。

香港の「アップルデイリー」は「米国に権貴と各界のエリート達が持っている隠し資産を切り札として持っている。歴史上、エリート達が、競争相手の国に、自分の妻や子供名義で資産を移す国というのは見たことがない」と報道。

http://www.aboluowang.com/2018/0814/1158113.html

川島氏の記事のように、米中貿易戦争が中共崩壊の始まりであることを願っています。共産主義は三権分立していないため、為政者に対する国民の監視が効かず、為政者は簡単に人権弾圧、自国民の大虐殺をします。こういうシステムが世界を覆うことになれば、人類は生きる価値がありません。その前に押し留めませんと。中共包囲網を敷き、経済で自壊するようにしましょう。

記事

北戴河会議は毛沢東時代から始まったとされる(資料写真)

8月の初旬、中国では恒例の北戴河会議なるものが開催される。これは中国共産党の現役幹部と共産党OBが行う秘密の会合である。いつ開催され、いつ閉会したか、またどんなことが話し合われたかなどについて、一切の公式発表はない。

北戴河は渤海湾を望む海辺の避暑地。水泳が好きだった毛沢東がよく滞在した。その際に北京から幹部を呼びつけて、非公式な話し合いが行われたことが起源とされる。

中国共産党の多くの公式会議は秋に開催されるが、北戴河会議ではその事前相談が行われる。特に、長幼の序を重要視する中国では、執行部が人事案の内諾をOBから得る場とされる。

今年は北戴河会議を前にして「習近平がOBから吊るし上げに遭う」という噂が広まった。共産党の規約に反して個人崇拝を推し進め、かつ対外強硬路線を押し進めたために、米国と抜き差しならない貿易戦争に陥ってしまった。その責任が追及されるというのである。個人崇拝を推し進めた王滬寧政治局常務委員が会議に姿を見せず、失脚したなどのニュースも流れた。

今回は、この一連の報道について考えてみたい。筆者は、これらの一連の報道は「木を見て森を見ない」ものであり、一部の事象をあまりに針小棒大に取り上げているように思う。

なぜ「吊し上げ」報道が生まれたのか

そもそもなぜこのような報道がなされるかと言えば、中国共産党が徹底的な秘密主義を貫いているためだ。内部における意見の対立が公式に発表されることはない。その結果、メディアは共産党の有力者(本当に有力者であるかどうか不明)から極秘に聞いた話に、各種の色付けを行ってニュースを作っている。また、インターネットが発達した現在、海外に逃亡した中国人が発信する情報がニュースソースになっているケースも多い。

逃亡した中国人は経済的な犯罪を行った者が多い。もちろん純粋に政治的な理由で逃亡した人もいるが、その多くは米国に逃亡した郭文貴のように、汚職の追及を受けた者たちだ。彼らは共産党に恨みを抱いている。そして、有力者であったために、中国に多くの知己を持っている。彼らが何らかの伝手を使って得た情報が、海外からインターネットなどを使って発信されている。郭文貴も共産党内の腐敗を暴露し、習近平の盟友である王岐山の汚職を告発した。

秘密主義の中国共産党の内部を知るには、このようなニュースソースは不可欠である。ただ、それに振り回される必要はない。中国という巨大な存在は、個々のニュースから考えるより、もっとマクロな視点から見つめるべきである。

変容した北戴河会議

筆者はもはや北戴河会議は形骸化していると思う。第1の理由はOBが弱くなっていることにある。OBが強い力を有していたのは、鄧小平の時代までである。鄧小平自身が現役を引退しても隠然とした力を有していたことはよく知られているが、その時代には鄧小平と同様に革命戦争を生き抜いたOBが多数存命していた。

退いてからも尊敬されるには白刃の下で戦ったという伝説が必要である。サラリーマンOBが尊敬されないことは、日本人でもよく分かるだろう。

鄧小平といえども、革命の元勲を無視することはできなかった。彼らが、鄧小平が登用した胡耀邦や趙紫陽を解任した。そんな歴史があるために、中国共産党ではOBが人事に対して大きな力を持っているという神話が作られてしまった。

だが、現在、北戴河会議に集まるOBは白刃の下で革命戦争を戦った元勲ではない。そのほぼ全ては官僚OBである。そんなサラリーマンOBの中で、習近平を吊し上げることができるのは、総書記や首相を経験した江沢民、朱鎔基、李鵬、胡錦濤、温家宝の5人ぐらいだろう。

しかし、江沢民はほとんどいわゆる“ボケ老人”であり、現時点では、北戴河に行ったかどうかも不明。李鵬も朱鎔基もこの秋に90歳になる。習近平を吊し上げる元気があるかどうか分からない。

そして、この5人には共通点がある。それは、海外に逃亡した人々から一族の汚職を追及されていることである。彼らは現執行部である習近平の庇護がなくなれば、妻や息子や娘が逮捕されかねない状況にある。他の小物OBの状況も似たようなものである。多くは海外のネットで一族の汚職が話題なっている。そんな状況でOBが習近平を吊し上げることができるのだろうか。

現在の北戴河会議は、OBが現役を叱りつける場ではなく、OBが自身と一族の身の安全を現執行部にお願いする場に変わっているとみてよいだろう。だから、この数年、習近平への権力の集中が進んだのだ。

習近平が追い込まれているのは事実

ただ、火のないところに煙は立たない。多くの人々が、習近平の推し進める路線に不安を感じ始めたことは事実だろう。

その不安の震源地は経済である。中国バブルは崩壊が言われながらいつまでも崩壊しなかったが、ここに来て多くの人が今度は本当に崩壊するのではないかと思うようになった。

その最大要因は米国との貿易戦争である。だから、対外強硬論を推し進めた習近平に責任があると考えたのだ。しかし、尖閣諸島や南シナ海を挙げるまでもなく、対外膨張主義を始めたのは習近平ではない。21世紀に入った頃からの共産党の一貫した方針である。

それを支えたのは、どの国でも同じであるが、「中国は偉大な国だ」と思いたがる一般民衆である。戦前の日本の軍部と同様に、共産党は民衆の夜郎自大的な思いを煽ったのだ。いったん民衆が自国を「すごい国」と思い始めると、それをなだめるのは容易ではない。もし、習近平がトランプに頭を下げて南シナ海から撤退したら、民衆は習近平を弱腰と強くなじるだろう。それこそ失脚の原因になるかも知れない。

そして、貿易戦争はもっと始末が悪い。トランプが言うように、米国への輸出を減らせば、それは国内に出回る資金の減少を意味し、バブル崩壊の引き金になりかねない。また、1970年代から1990年代にかけて日本の自動車産業が行ったように、工場を米国に移せば、中国で失業が大量に発生する。

南アフリカ・ヨハネスブルクで講演する習近平国家主席。世界的な貿易戦争で「勝者は出ない」と述べ、米国のトランプ政権を牽制した(2018年7月25日撮影)。(c)AFP PHOTO / GIANLUIGI GUERCIA〔AFPBB News

習近平は追い込まれてしまった。そして、それは中国共産党支配が追い込まれてしまったことに他ならない。習近平の危機と共産党の危機は同義語である。

北戴河に集まったOBや現役幹部はバカではない。数年前からこのような事態を想定していた。だからこそ、その困難を乗り越えるために習近平への権力集中を容認し、習近平もそれに乗ったのだ。しかし、トランプから想定していた以上に強い癖球を投げつけられてしまった。現在、その対応に苦慮している。その右往左往が、「北戴河会議で習近平がOBに吊し上げられる」という話を作り上げてしまったのだろう。

紙幅がないために詳細を述べることはできないが、この一連の動きは、中国共産党の支配が終わり始めたことを示している。

経済の繁栄をレゾンデートルとした共産党支配は行き詰まった。共産党支配崩壊の1ページ目が開いたと言える。だが、それはまだ1ページ目に過ぎない。強力で巨大な中国共産党の支配が終焉するには、これから長い時間と多くの悲劇が必要になる。

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『中国やロシアも恐れるイージス・アショア 日本に配備される最高性能装備は高いか安いか』(8/13JBプレス 渡部悦和)について

8/13阿波羅新聞網<中美贸易战走向露全貌?中南海反省出4点认识?=米中貿易戦争は全貌が明らかになるように進む 中南海が反省すべき4点を知っていますか?>①中共は貿易戦スタート時には楽観的だった。中間選挙に向けて、トランプの支持層の農業票に向けて関税を賦課すれば、トランプが妥協すると思ったのは誤り②米国の懲罰によるZTE、華為の問題は大きな損失で中国人のプライドも損なわれた。中共が民衆の気持ちを取り直させれば、今度は夜郎自大になり、簡単に貿易戦に勝てると誤導した③北京は米国の各方面、特にビジネス界を説得してトランプに影響を与えようとし、劉鶴は何度もビジネス界と打ち合わせた。しかしトランプは自分の考えを持っており、外交の場でビジネスマンの意見は聞かない④北京は経済政策でナバロのようなタカ派は主流にならないと思った。しかし今や長く主導権を握っている。

中共はWTO加入時の約束を守っていないし、未だ技術を盗み続け、米国の利益を侵そうとしている。トランプは絶対に許さない。米中衝突のキーポイントは価値観の衝突である。中共は侵略こそがその本質であり、放棄できない。それに対しトランプは、神、米国、民衆に責任を負い、退却できない。

http://www.aboluowang.com/2018/0813/1157683.html

8/12阿波羅新聞網<川普贸易战终极目的显现 中共面临重大危机=トランプの貿易戦争の最終目的が明らかに 中共は重大な危機に>トランプの最終目的は日米欧で中共包囲網を形成することである。これにNAFTAが加われば世界貿易の70%を占める。利益を受けて来たWTOでの中国の地位は危ういものに。

WHが1月に発表した「国家安全戦略」の中で、トランプは明確に述べている。「過去数十年、米国は中国が台頭するのを支持し、戦後の国際秩序に組み入れ、自由化を実現させようとしたが、結果は希望に反するものとなった。中共は他国の主権を踏みにじり、自分の力を拡張して来た。中共は戦略的競合である。掠奪経済は隣国を恐れさせている」と。この前にトランプは何度も共産主義の専制思想を非難していた。

南カロライナ大学の謝田教授は「中共は既に意識している。中共が貿易戦を降りれば、すぐに経済が崩壊する。降りなければ、ゆっくりと崩壊は進む。中共は政権が脅威に晒されていると思っている。中共は全中国人民を中共の葬送に引きずり込むのを厭わない」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/0812/1157348.html

8/12阿波羅新聞網<蔡英文周日过境洛杉矶“红蓝联手”发动突袭抗议=蔡英文総統がこの日曜(8/12)ロスに立ち寄るのに合わせ、国共合作で抗議デモを発動8/12共産党と一緒になって国民党が、ロスに立ち寄る蔡英文総統の宿泊ホテル前で抗議デモをするというのは、正体見たりですね。500人集める予定とのこと。国民党は台湾人民の国民党ではなく、中国人民の国民党です。成り立ちから言っても呼称から言ってもです。自国の総統と思っていないからです。台湾国民は怒って次の選挙で国民党の政治家を落とさないと。この主催者は小型ジェットを借りて、“只有一个中国,台湾是中国的一部分,Only One China. Taiwan is part of China”と書いた幕を翻して、4時間ロス上空を飛ぶそうな。中国人のやることは総じて大人げない。義和団の乱、不買運動、反日デモやら皆政府主導です。米国の世界抗日戦争史実維護連合会が南京虐殺や慰安婦を捏造してきた民族です。228事件を起こした末裔だけのことはあります。

http://www.aboluowang.com/2018/0812/1157313.html

8/13Taiwan News<US shows unprecedented courtesy to Taiwan President in LA    President Tsai visits U.S. for first time since Taiwan Travel Act enacted by President Donald Trump>ロスで蔡総統はジェームズ・モリアーテイ全米在台湾協会理事長と面会。記者団による全米での報道も今度の台湾旅行法のお蔭でできるようになった。

蔡総統の左が陳菊、右がジェームズ・モリアーテイ。

https://www.taiwannews.com.tw/en/news/3505398

渡部氏の記事で、配備反対論者が陸上イージスは高いというのであれば、日本も核兵器を持てばよいでしょう。北ですら持てるくらいですからずっと安くなるのでは。憲法違反でもないし。防御兵器だけでは抑止力になりません。報復可能で初めて敵は攻撃を思い止まります。防御だけですと飽和攻撃には耐えられません。武道でも守りだけしかできないというのであれば簡単に攻められます。ちょっと我が身に置き変えれば分かる話です。相変わらず朝日新聞は敵のプロパガンダの役割を果たしています。日本の自衛力の弱体化を喜ぶのは、共産中国ではないですか。似非平和主義者で日本を共産国家且つ中共に隷属させようという意思が働いています。こんな中共が裏で蠢いて慰安婦事件をでっち上げたフェイク新聞を読んでいて、まだ洗脳されている人がいるのですから、嘆かわしい。

記事

ルーマニア・デベセルの軍基地で行われたイージス・アショアの配備式典に出席する米軍兵士ら(2016年5月12日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / DANIEL MIHAILESCU〔AFPBB News

陸上配備型イージス・システム(本稿では陸上イージスと呼称する)2基の導入については、2017年12月末の閣議において決定された。

閣議決定後の重要な手順が陸上イージスに搭載するレーダーの機種選定であったが、防衛省は7月30日、レーダーの機種選定結果を発表し、米国のロッキード・マーチン社が提案したLMSSR(Lockheed Martin Solid State Radar)に決定したと発表した。

この決定により陸上イージスの能力や価格が明らかになってきた。

陸上イージスの価格が公表されると、それを待っていたかのように大手メディアをはじめとする陸上イージス反対派が反対キャンペーンを開始した。

主な反対理由は、高価である、米朝首脳会談などによる緊張緩和に逆行する、北朝鮮・中国・ロシアが反対しているなどである。

しかし、陸上イージスは、従来のイージス艦と「PAC-3」による2層の弾道ミサイル防衛体制を大幅に強化する優れた装備品だ。

例えば、北朝鮮の弾道ミサイルのみならず、中国の中距離弾道ミサイルにも対応可能で、北朝鮮の弾道ミサイル(例えば「火星14」)のロフテッド機動*1の射撃にも対応可能である。

異種弾道ミサイルの多数同時射撃にも状況により100%ではないが対応可能であり、我が国の防衛体制の強化や日米同盟の強化に寄与できる非常に優れた装備品である。

我が国の周辺国が反対したとしても、我が国が自らの安全保障に関する決定を行うことは当然のことである。

陸上イージスは、2019年度予算の審議及び決定の過程において間違いなく議論の焦点になるであろうし、秋から始まる臨時国会でも大いに議論されるであろう。

本稿においては、メディアなどで批判されている陸上イージスが、我が国の防衛に大きな貢献をする必要不可欠な装備品であるという観点で議論を進めていきたいと思う。

*1=弾道ミサイルの打ち上げ要領の一つで、通常よりも角度を上げて高く打ち上げる方法で、落下速度が速くなり、これへの対処は難しくなる。

陸上イージスについて

そもそも陸上イージスとは何かについて、簡単に紹介したいと思う。

  • イージス・システムとは

陸上イージスを説明するためには、イージス艦に搭載され、陸上イージスにも搭載されるイージス・システムついて説明しなければいけない。

イージス・システムは、遠距離を飛行する敵機やミサイルを正確に探知できる索敵能力、迅速に状況を判断し対応できる情報処理能力、一度に多くの目標と交戦できる対空射撃能力を備えた画期的な装備品だ。

イージス・システムは当初、空母や揚陸艦などを対艦ミサイル攻撃から防護する目的で開発された。

特に重視された機能は、同時多目標交戦能力だ。

飛来する多数のミサイルを同時に認識・追尾するとともに、脅威度に応じて優先順位をつけ、優先度が高い目標から順番に、艦対空ミサイルを発射して交戦することができる。

イージス・システムでは同時に10発以上の敵ミサイルに対応できるといわれている。

その監視能力と処理能力の高さが注目されて、のちに弾道ミサイル防衛(BMD : Ballistic Missile Defense)の機能が付加され、イージスBMDが登場した。

  • 我が国が導入する陸上イージス

BMDの機能を備えたイージス・システムを海上ではなく、陸上で実現したのが陸上イージスということになる。

つまり、イージス・システムを構成するコンピュータ―、今回機種選定された最新レーダー「LMSSR」、「Mk.41」ミサイル発射器などの機材一式を、陸上に設置する建物に収納し、出来上がるのが陸上イージスだ。

陸上イージスの優れた点

  • 我が国が導入する陸上イージスは世界最高水準の能力を有する

我が国が導入する陸上イージスで注目すべきは、最新レーダーであるLMSSRと日米が共同開発しているミサイル「SM3ブロックIIA」を採用することで生じる相乗効果だ。

・最新レーダーLMSSRの探知距離は1000キロ以上で、イージス艦に搭載されている「SPY1」レーダーの探知距離(約500キロ)の2倍以上だと報道されている。

陸上イージスの取得価格がある程度高くなるのは、SPY1レーダーの代わりに高い能力を有するLMSSRを導入することを考慮すると致し方ない面がある。

・ミサイルについては、現行の「SM3ブロックⅠA」の射程が1200キロであるのに対して、SM3ブロックIIAの射程は2000キロだ。

そして、到達高度(射高)は、ブロックⅠAの600キロに対して、ブロックIIA では1000キロを超えている。この能力差は圧倒的な差で、我が国のBMDに非常に大きな影響を与えることになる。

・この能力の高いLMSSRとSM3ブロックIIAが合体することにより、高度1000キロ程度における弾道ミサイルの迎撃が可能になる。この意味するところは大きい。

まず、中国人民解放軍の弾道ミサイルへの対処能力が大幅に向上する。

特に、日本国内の重要インフラや米軍基地をターゲットとする準中距離弾道ミサイル「DF-21」、中距離弾道ミサイル「DF-26C」などに対する対処能力が大幅に向上する。

次いで、ロフテッド軌道で発射された北朝鮮の弾道ミサイル(例えば火星14)に対する対処能力が大幅に向上する。

ブロックⅠAではロフテッド軌道のムスダンへの対処は非常に困難であったが、ブロックIIAは高度1000キロ付近でロフテッド軌道で飛翔する弾道ミサイルを迎撃可能になる。

さらに、陸上イージス(LMSSRとSM3ブロックIIA)、イージス艦、PAC-3の組み合わせで、異種弾道ミサイルの多数同時発射への対応が、状況により100%ではないが可能となる。

異種弾道ミサイルとは、例えばDF-21と火星14の組み合わせだ。

現在、異種弾道ミサイルの多数同時飛来する弾道ミサイルへの対処はある程度可能であるが、陸上イージスの導入により、より確実に対応する可能性が出てくる。

  • 陸上イージスは現在の弾道ミサイル防衛態勢を更に強化する

現在の弾道ミサイル防衛は、イージス艦のミサイルSM3とPAC-3ミサイルによる2層の防衛体制であり、改善すべき問題はあった。

例えば、PAC-3は限定された地域をカバーする拠点防衛の装備品であり、狭い範囲の防衛はできるが広域の防衛はできないという欠点を有している。

また、イージス艦は、1日24時間365日、BMD対処のためにのみ日本海に張りつけていくわけにはいかない。

東シナ海など中国海軍への対処などの任務にも就かなければいけないし、何よりも乗員の訓練、休息、艦艇の定期的な保守・整備が欠かせない。

2017年を振り返ると、北朝鮮は多数の弾道ミサイルの発射を行ったが、海自のイージス艦はそれへの対処のために長期間、日本海に張りつけになっていた。そのため、乗組員は休息が不十分で疲労は激しかったと聞いている。

陸上イージスが導入されると、海上自衛隊のイージス艦の負担を軽減し、運用を柔軟にすることが期待される。

日米で共同開発を進めている弾道弾迎撃ミサイルであるSM-3ブロックIIAは広いカバー領域を有し、日本国内の東西2カ所に配備すれば日本全土をカバーできる。この2カ所に配備された陸上イージスはBMDの堅固な土台を構築することになる。

陸上イージスが導入されると、これが1日24時間、1年365日のBMD対処にあたることになる。

イージス艦の負担が格段に軽減され、イージス艦は、BMDだけではなく、本来の艦隊防空(航空機や対艦ミサイルを迎撃する任務)等の任務に従事することができるようになる。

また、訓練の時間を確保でき、乗員の休息、艦艇の保守・整備も可能となる。つまり、我が国防衛態勢に大きな良き影響を与えることになる。

また、米軍と互換性のある装備品を導入することで日米同盟が強化されることも重要な点だ。

  • イージス艦に比し陸上イージスは少人数で運用可能

海上自衛隊のイージス護衛艦1隻当たりの乗組員は通常300~310人必要だという。陸上イージスの場合、艦艇を動かすための乗組員を必要としない。

武器システムを操作するための戦闘情報センター(CIC : Combat Information Center)で勤務する要員がいれば用が足りる。

1日12人の3交替で合計36人程度の要員でBMD対処が可能となる*2

もちろん、システムを操作する要員だけでなく、基地施設の警備・防衛を担当する要員や、食事の用意をはじめとする後方支援業務も必要になる。

しかし、既存の基地や駐屯地に配備すれば、インフラを新たに用意する負担はかなり抑えられるであろう。

*2=井上孝司、陸上型イージスの長所は「12人で動かせること」、日経ビジネスオンライン

陸上イージスに対する主要な反対論に対する反論

  • 米朝首脳会談などで芽生えた「緊張緩和の流れ」に逆行する?

朝日新聞は、8月1日付の社説「陸上イージス 導入ありきは許されない」で、「ようやく芽生えた緊張緩和の流れに逆行する」と記述しているが、この認識は甘い。

なぜならば、6月12日の米朝首脳会談から約2カ月が経過するが、北朝鮮による非核化に向けた具体的な行動は何もない。

反対に、核兵器開発と弾道ミサイルの開発を継続しているという有力な情報さえ出てきている。結局、北朝鮮に非核化の意思がないことが明らかになってきた。

当然ながら弾道ミサイルも化学兵器や生物兵器も廃棄されない公算が大きくなってきた。

北朝鮮の核兵器は残るし、弾道ミサイルも残る。日本に直接の脅威となる短距離及び中距離弾道ミサイルの保有数に全く変化はなく、日本に対する脅威は厳然として存在する。

つまり、陸上イージスに対する反対論者が主張する緊張緩和や朝鮮半島の平和には実体がない。幻想の緊張緩和を根拠として陸上イージスに対する反対論を唱えているのだ。

我が国周辺の安全保障環境の中でミサイル防衛は中核的要素だ。

自衛隊の装備品がすべてそうであるように、陸上イージスは我が国に向けて発射されるすべてのミサイルに対処するものだ。

北朝鮮の弾道ミサイルのみが対象ではない。中国とロシアの弾道ミサイルも対処の対象となる。

特に中国人民解放軍の弾道ミサイルは多種多様であり、陸上イージスの導入により人民解放軍の弾道ミサイルに対する対処能力が格段につくことになる。

  • 陸上イージスは高価すぎる?

陸上イージス反対論者は、「陸上イージスは高価すぎる」と批判するが、事実はどうなのかを検証してみたい。

・陸上イージス2基と最新イージス艦「まや」型2隻の比較

陸上イージス2基と最新イージス艦「まや」型2隻の費用を比較すると陸上イージスの方が安価であるという計算結果になる。以下、説明する。

防衛省のHPで公開している「陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)の構成品選定結果について」によると、以下のような経費になる。

(1)陸上イージス1基の取得経費(*1)約1340億円 2基の取得経費2679億円

(*1:レーダーを含む陸上イージス構成品購入費に加え、運用開始までに必要な初度費、補用品費、技術支援費)

(2)教育訓練に係る経費(*2) 約31億円

(*2:初度要員養成費に限る)

(3)30年間の維持運用経費(*3) 約1954億円

(*3:陸上イージスの導入後、30年間の維持・運用に必要な経費)

結論として、2基の30年間のライフサイクルコスト(開発・取得・維持・運営に係る経費の合計)=(1)+(2)+(3)=約4664億円になる。

この30年間のライフサイクルコスト4664億円を公表したために、「非常に高価」だという批判を浴びたのだと思う。

一方、イージス艦「まや」型2隻の経費であるが、

(1)イージス艦「まや」型1隻の取得経費 約1680億円 2隻の取得経費3360億円

(2)2隻の30年間の総経費(ライフサイクルコスト) 7000億円

下図は防衛省装備施設本部が公表している「平成26年度ライフサイクルコスト管理年次報告書」に記載されている「27年度型護衛艦」2隻のライフサイクルコストを示している。

平成26年から平成56年までの30年間のLCCは約7000億円となる。

結論として30年間の総経費で比較した場合、陸上イージス2基で4664億円、イージス艦「まや」型2隻で約7000億円となり、陸上イージス2基の方が安価であるという結論になる。

なお、上記のLCCの中にはミサイルの取得経費は入っていない。ミサイル1発の経費は数十億円(40億円という報道もある)であり、それに取得数をかけたものがミサイルの取得経費である。

今後の課題

防衛省は今後、なぜ陸上イージスを導入するのかについて、その必要性、利点、問題点とその対策などについて、国民に分かりやすく説明する必要がある。

特に陸上イージス配備の候補地となっている青森県と山口県には十分な説明を行い、協力を得なければいけない。

また、陸上イージスは、米国のFMS(対外有償軍事援助)の枠組みで調達をすることになるが、価格の高騰を心配する者が多いのも事実だ。

防衛省は、米軍と十分に調整して、FMSの問題点の是正に十分な対処をし、努めて安価に陸上イージスの取得を実現してもらいたい。

最後に、我が国を取り巻く安全保障環境は世界の中で類を見ない厳しい環境である。

我が国周辺には、「日本を火の海にする」「日本を沈没させる」と脅迫してきた北朝鮮、2050年までに世界一の強国になると宣言する中国、大国復興を目指すロシアが存在する。

米朝首脳会談以降に一時的に緊張緩和ムードが漂ったが、北朝鮮は非核化のそぶりを一切見せていない。

幻想の緊張緩和ムードに流されることなく、安全保障の鉄則である「最悪の事態に備える」という態度が日本には求められる。

この観点で、陸上イージスは、我が国の防衛体制を強化し、日米同盟を強化する非常に有効な手段であり、装備化が遅滞なく実現することを願ってやまない。

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