『南シナ海に米沿岸警備隊が進出、中国の「海警・民兵」に挑む新たな抑止戦略  海軍・海兵隊との三軍種統合でグレーゾーンに対抗、日本にも迫られる海自・海保連携の具体化』(7/22JBプレス 樋口 譲次)について

7/22The Gateway Pundit<(VIDEO) Trump Says He’ll “Talk to” China After Announcing 2020 Election Interference and Foreign Influence Campaign: “I’ll Be Honest, We Do Things to Them Too”= (動画)トランプ氏、2020年大統領選挙への干渉と外国からの影響工作を発表後、「中国と話し合う」と発言:「正直に言うと、我々も中国に対して同じようなことをしている」>

トランプは習と会って何を話すつもりか?中南海を爆撃するとでも?

トランプ大統領は火曜日、2020年の選挙における中国の干渉、具体的には選挙システムへの侵入や偽情報キャンペーンの展開などを明らかにした後、中国と協議すると述べた。  

ザ・ゲートウェイ・パンディットが報じたように、トランプ氏は、2020年の選挙期間中に、 2億2000万人の米国有権者に影響を与える大規模な中国の有権者データ漏洩が発生したと発表した。

「中華人民共和国は、史上最大規模とみられる選挙データの侵害行為を行い、2億2000万人の米国有権者の個人情報を不正に入手した」とトランプ氏は述べた。

「その情報には、氏名、住所、電話番号、政党支持、その他、投票登録やその他の不正行為を行うために必要な機密データが含まれており、まさにそのようなことが行われていたのです。」

トランプ氏はまた、中国によるメディアやビジネスリーダーへの大規模な影響力工作、投票機の操作、共謀するディープステートの情報機関、そして国土安全保障省による各州の有権者名簿の調査結果についても警鐘を鳴らした。この調査では、わずか4つの州で25万人以上の非市民有権者が発見された。

しかし、デイリー・コーラー紙のレーガン・リース記者から、中国による選挙干渉に対して何らかの対応策を講じる予定があるかと問われた際、大統領は特に心配している様子は見せなかった。

「まあ、彼らと話し合うつもりだ。ずいぶん前のことだし、今の中国は当時とは少し違うかもしれない」とトランプ氏は述べた。

トランプ氏はさらに、中国の行動は「我々も中国に対して同じようなことをしている」のだから、いつものことだと述べた。

「しかし、見てください。彼らも何かをしますし、私たちも彼らに対して何かをします。正直に言うと、私たちも彼らに対して何かをします。一方的な関係ではありません。しかし、私たちは彼らと話し合いを続けるつもりです」と大統領は付け加えた。

https://rumble.com/v7d3qog-trump-asked-if-hell-deal-with-china-after-announcing-2020-election-interfer.html

https://www.thegatewaypundit.com/2026/07/video-trump-says-hell-talk-china-after-announcing/

https://x.com/WikiLeaksQ/status/2080119068711964913/video/1

https://x.com/MrWhiplash_/status/2079913862854320470/video/1

7/22Rasmussen Reports<38% See Too Much Progressive Influence on Democrats=38%は民主党への進歩主義の影響が強すぎると考えている>

アメリカの有権者のほぼ3分の1が自らをリベラル派と認識しているが、それ以上に多くの人々が、リベラル派が民主党内でどれほどの影響力を持つようになったのかを懸念している。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の29%が、政治全般に関して、自身をリベラルだと考えていると回答した。51%はリベラルではないと回答し、21%はどちらとも言えないと回答した。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/38_see_too_much_progressive_influence_on_democrats?utm_campaign=RR07222026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

ジョンソン上院議員はジョンソン下院議員の誤り。

https://x.com/JustTheNews/status/2080054614594843019/video/1

7/23阿波羅新聞網<骑在北京头上 这国挑了“九段线” —印尼再次挑战“九段线” 北京沉默?=北京に挑む――インドネシアが再び「九段線」問題で対決姿勢、北京は沈黙を貫くか?>

アポロネット王篤若の報道:インドネシアの北ナトゥナ海における「ツナ(Tuna)」ガス田の開発がこのほど再開した。英国のハーバー・エナジー(Harbour Energy)から操業権を引き継いだインドネシアのプライム・グループ(Prime Group)は、開発計画が法により再開されたことを確認しており、今年9月には洋上施設の予備的な作業が開始される見通しである。総投資額約30億7000万ドルのこのプロジェクトは、早ければ2027年までに日量1億1500万標準立方フィートの天然ガス生産達成を目指しており、エネルギー自給率の向上と石油・ガス生産量の減少傾向の反転を図るインドネシアにとって、極めて重要な戦略的動きとなる。

香港を拠点とし、しばしば中共の対外宣伝活動に関与しているとされる『サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)』の7/22付の報道によれば、ツナ・ガス田はインドネシアの排他的経済水域(EEZ)内に位置しているが、同時に中共が主張する「九段線」の範囲内にも含まれている。さらに、パートナー企業の一つにロシアの国営石油会社ザルベジネフチ(Zarubezhneft、権益50%を保有)が名を連ねていることから、このプロジェクトは単なるエネルギー安全保障の問題にとどまらず、プラボウォ政権の外交政策にとっても重要な試金石となっている。

インドネシアは国連海洋法条約(UNCLOS)に基づき海底資源に対する主権的権利を主張する一方、中共は九段線に関連する歴史的権利を主張しており、双方はこの問題をめぐって度々対立してきた。2021年にはツナ・ガス田での探査活動をめぐり数ヶ月にわたる海上での対峙が発生した。また、2024年10月には、インドネシアの調査船が実施していた地震探査を妨害しようとした中国海警船を、インドネシア側が再び追い払う事態も起きた。

2024年11月のプラボウォ大統領の訪中時に発表された両国の共同声明では、「主張が重複する」海域における「共同開発」について言及された。これにより、インドネシアが中共の立場を容認したのではないかとの憶測が一時は飛び交った。これに対し、インドネシア外務省は、「九段線」を一度も認めたことはなく、北ナトゥナ海における主権的権利に関する同国の立場に変わりはないことを明確にした。

ロシア・ウクライナ戦争の勃発と西側諸国による制裁の拡大が続く中、英国のハーバー・エナジー(Harbour Energy)は2024年5月、同社が保有する権益をインドネシアのプライム・グループ(Prime Group)に譲渡した。分析では、中露関係が深化し続ける現状において、中国政府が、この天然ガス田の権益を保有するロシア側と直接的な利害対立のリスクを冒す可能性は低いと見ている。

九段線の存在をドンドン否定することが大切。

https://www.aboluowang.com/2026/0723/2411588.html

7/23阿波羅新聞網<中国怪像!当局公布亮眼数据 百姓哀嚎遍野—为什么出口越好,普通人反而越没钱?答案超出想象=中国で奇妙な現象!当局が好調なデータを発表する一方で、国民は遍く苦境に喘ぐ―輸出が急増しているのになぜ庶民のお金は減るのか?その答えは想像を超えている>

中国は最近、極めて好調な貿易統計を発表した。

データによると、2026年上半期の中国の輸出は前年同期比13.4%増加し、6月単月の伸び率は25%を超えた。

通常、輸出の急増は、工場への大量の注文、企業の収益増、雇用の拡大を意味し、経済が好転していることを示唆するものである。

しかし、多くの人々が実感している現実は、それとは全く正反対である。

多くの若者が職を見つけられず、就業している人も軽々しく仕事を辞められず、お金を使うことさえためらっている。一方で、伝統的な製造業の経営者たちは、受注の減少や事業運営の困難さが増していると絶えず不満を漏らしている。

一方では輸出が過去最高を記録し、他方では雇用への圧力が強まっている。

なぜこのような奇妙な現象が起きているのか?

これら二つの事象は、本当に矛盾しているのだろうか?

必ずしもそうとは言えない。

本日は、いくつかの視点からこの状況を解明してみよう。

第一に、輸出の増加は雇用の増加とイコールではない。

第二に、伝統的な製造業(家具、履物、玩具、繊維製品、プラスチック製品)は着実に縮小している。

第三に、見落とされがちな経済概念である「貧困成長」である。・・・受注獲得のための値下げにより利益縮小。

第四に、中国は産業の高度化(アップグレード)の過程にある。

第五に、もう一つの可能​​性として、輸出統計が水増しされている可能性がある。

第六に、中間財の輸出が増加している。

第七に、私たちが目の当たりにしているのは、実のところ、全く異なる二つの中国なのである。

庶民の生活より、軍事大国になるための産業高度化を優先する中共。貿易統計は相手があるから誤魔化せないと言われてきたが、何でもありの中共だから誤魔化しているかも。

https://www.aboluowang.com/2026/0723/2411513.html

7/23阿波羅新聞網<参与秘密活动?爆王沪宁前副手被带走抄家—传王沪宁前副手江金权被带走抄家=秘密裏の活動に関与か?王滬寧の元部下が連行され、自宅が家宅捜索されたとの報道―江金権が拘束され、住居が捜索されたとの噂が流れる>

最近、ソーシャルメディア上の複数の情報源が、中共中央政策研究室の元主任である江金権が連行され、自宅が家宅捜索されたと報じている。江金権は、中共中央政策研究室において、10年以上にわたり王滬寧の部下および副官として仕えていた。

王滬寧への警告でしょう。

https://www.aboluowang.com/2026/0723/2411461.html

「警察に通報していれば逃げ切れたはずなのに。」は「警察に通報されれば逃げ切れない」の誤り。

https://x.com/szygls/status/2079496970599891107/video/1

「到底容認できない。」は「絶対追いつけない。」の誤り。

「1970年代以降を起点として50年以内には中国に追いつくかもしれない。」は「(中国が1978年を起点として数えたように)50年以内には中国に追いつくかもしれない。」

https://x.com/szygls/status/2079865803718144468/video/1

「ロボット1台が50人に相当すると仮定した場合」は「1人が50台のロポットを管理する場合」の誤り。

https://x.com/Evansantahp/status/2079740953909154123/video/1

樋口氏の記事では、中国の主張する九段線は存在しないことを仲裁裁判所判決ではなく、米軍の存在で分からしめるようにする。中国人は、法は自分達に都合の良いときは使うが、都合が悪い場合は無視する。自己中の典型的な人種。

東南アジア諸国も中国の九段線を認めたら自国の不利になるが、報復を恐れて黙ってきた。米軍が進出してくるのだから、米軍と共同パトロールをして、中共の主張は法的にも実体的にも認められ得ないと主張すべき。

日本も尖閣を米軍と共同パトロールするようにしてはどうか?

記事

米沿岸警備隊の即応カッター(FRC、沿岸警備隊のサイトより)

米沿岸警備隊が南シナ海周辺で活動を強化

目次

7月14日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米沿岸警備隊(USCG)の艦船が、シンガポールとフィリピンを拠点に南シナ海で活動を開始した。

中国が台湾周辺で軍事・海警活動を強め、南シナ海の係争海域でもフィリピンなどに対する強圧的な行動を拡大する中、WSJは、今回の展開を中国の海洋活動の拡大に対抗する措置の一環と位置付けている。

米沿岸警備隊が7月15日に発表した資料によれば、従来「南西アジア哨戒部隊(PATFORSWA)」として活動していた部隊を「遠征カッター戦隊(ECS)」に移行させ、西太平洋で同盟国・パートナー国との海上安全保障活動や協力活動を実施する方針を示した。

中国は、南シナ海の島嶼とその「隣接水域」に対する主権に加え、「関連水域」における主権的権利、管轄権および歴史的権利を主張している。

こうした主張の範囲を示すものとして、一般に「九段線」と呼ばれる線を用いている。中国海警船は、フィリピンの前哨拠点への補給や漁場への接近を試みるフィリピン船を阻止し、放水砲を使用するなどの妨害を繰り返している。

また、中国は1974年、当時の南ベトナムが実効支配していた西沙諸島(パラセル諸島)の一部を海戦で奪取し、以後、諸島全域を実効支配している。ベトナムと台湾も同諸島の領有権を主張している。

さらに、南沙諸島(スプラトリー諸島)周辺水域では、時事通信が2025年12月13日、フィリピン漁船が中国海警船から放水を受けて損傷したことなどを報じている。

マレーシアに対しては、同国のEEZ内で行われる石油・天然ガス開発に中国が異議を唱えている。米国防総省によれば、中国海警船は2024年、マレーシア沖のルコニア礁周辺で313日間活動した。

これらを背景に米軍は、国際法上認められた航行・飛行の権利を維持し、過度な海洋権益の主張に異議を示すため、南シナ海で「航行の自由作戦」を実施している。

さらに、米軍はフィリピンとの強化防衛協力協定(EDCA)に基づき、フィリピン軍が管理する9か所の合意済み拠点へのローテーションアクセスを認められているほか、西・南太平洋に軍の分散配置のための拠点を設け、簡易な飛行場を整備している。

また、米軍はフィリピンでの共同訓練に高機動ロケット砲システム「HIMARS」や中距離能力(MRC)ミサイルシステム「タイフォン」を展開している。タイフォンは2024年4月、共同訓練のためフィリピンに初めて展開された。

これらと相まって、今回の沿岸警備隊艦船の展開は、フィリピン、ベトナム、台湾なども領有権を主張する南シナ海の島嶼に対し、中国が軍事的・準軍事的行動を取る場合のリスクを中国側に認識させ、抑止力を高めようとする米国の取り組みの一環とみられる。

沿岸警備隊の艦船は、遠征カッター戦隊に所属する。全長154フィート(約47メートル)の即応カッター(Fast Response Cutter, FRC)である。

米沿岸警備隊の資料によれば、速度は28ノット(時速約52キロ)以上、航続距離は2500海里(約4630キロ)。戦隊として世界各地への機動的な展開を想定している。

2022年8月23日には最後の2隻がバーレーンに到着し、同地に配備されるFRC全6隻がそろった。今回、その6隻が西太平洋に移されたとWSJは報じている。

WSJによれば、米国はこれまでフィリピンのスービック湾に大型の巡視船を展開してきたが、より小型で迅速な対応が可能なFRCが運用されるのは、今回が初めてという。

中国海警船と海上民兵船の連携に対応しやすくする狙いがあるとみられる。

WSJの記事によれば、6隻の指揮・兵站は、シンガポールで管理され、フィリピンのスービック湾を拠点に活動するという。

米議会調査局(CRS)の「インド太平洋における米国の防衛インフラ」(2023年6月6日)によると、米国はインド太平洋地域において、米国の4つの州、3つの米国領土、8か国、および1つの英国海外領土にまたがる少なくとも66の重要な防衛施設を活用していた。

なかでも米国は、フィリピンでのプレゼンスを拡大している。

フィリピンは前述の通り、条約同盟国である米国とEDCAを締結し、国内9か所の合意済み拠点への米軍のローテーション展開と施設利用を認めている。当初5か所が指定され、2023年に4か所が追加された。

また、フィリピン海軍は艦隊の近代化を支える補給・基地機能の強化に向け、スービック湾でナバサン海軍ステーション(Naval Station Nabasan)の開設・整備を計画している。

シンガポールは、1990年の「シンガポールにおける米国の施設利用に関する了解覚書」に基づき、米軍による国内の空軍・海軍施設へのアクセスを認めている。同覚書は2019年に15年間延長され、2035年まで有効となった。

この枠組みに基づき、米軍はチャンギ海軍基地やセンバワン地区の港湾施設、パヤレバー空軍基地などを利用している。チャンギとセンバワンは米海軍艦船への支援拠点となり、パヤレバー空軍基地も米軍機をローテーションで受け入れている。

特に、台湾有事の場合、フィリピンの軍事基地は、重要な作戦拠点となり得る。

また、米軍が利用できるシンガポールの施設は、南シナ海とマラッカ海峡の双方へのアクセスに優れた戦略的位置にある。

沿岸警備隊艦船をフィリピンとシンガポールから運用することで、米海軍の任務負担が大きい南シナ海の係争海域へ、より迅速に展開できる。当該地域に対する米国のプレゼンスを示す狙いがうかがえる。

それではなぜ、法執行や捜索救難を基本任務とする沿岸警備隊を展開することになったのであろうか(編集部注:海保と異なり米沿岸警備隊は軍事的役割も担っている)。

米国の海軍・海兵隊・沿岸警備隊を統合する海洋戦略

米国は2020年12月17日、米海軍、海兵隊および沿岸警備隊による三軍種海洋戦略「Advantage at Sea:Prevailing with Integrated All-Domain Naval Power」を発表した。

本戦略は、中国とロシアを主要な競争相手と位置付け、とりわけ中国との競争を優先している。発表後10年間にわたり、全領域(海上、水中、航空、宇宙、サイバーなど)で統合された海軍力を発揮し、抑止と勝利を目指す方針を打ち出した。

本戦略は、日常的な競争(competition)から、危機(crisis)の高まり、武力紛争(conflict)に至るまでを一つの連続体として捉え、各段階で海洋三軍種が果たす役割を明示している。

この際、同盟国、友好国、他の米国機関、そして多国籍グループとの連携および国際社会への情報発信の重要性についても強調している。

日常的な競争の段階では、沿岸警備隊固有の法執行権限と能力を、海軍・海兵隊の能力と統合的に運用する。

その上で、沿岸警備隊は、中国の強圧に対抗できない多くの国の海洋安全保障組織のパートナーとなり、また、法執行、漁業保護、海上安全、海洋安全保障といった独自の権限を、海軍と海兵隊の能力に統合し、その結果、協力(cooperation)と競争(competition)の面で統合部隊指揮官に能力を提供できる選択肢が拡大するとしている。

危機の段階では、沿岸警備隊の能力を活用して非致死的な手段による緊張緩和を図る一方、海軍と海兵隊は、目に見える形で戦闘即応態勢を示し、抑止とミサイル防衛を強化するとしている。

万一、武力紛争に至った場合は、海軍の「分散型海洋作戦(DMO)」、海兵隊の「遠征前進基地作戦(EABO)」、そして海軍・海兵隊が共同して行う「紛争環境下における沿海域作戦(LOCE)」の各コンセプトを軸に、沿岸警備隊を含む三軍種が統合的に作戦を遂行するとしている。

中国の海洋戦力は、海軍、武装警察部隊(武警)の指揮下に入った海警局および海上民兵の3つの組織から構成され、米国防総省は、中国海軍、海警局、海上民兵が役割を分担しながら中国の海洋権益の主張を支えていると分析している。

また中国は、世論戦、心理戦および法律戦で構成される「三戦」や認知戦、サイバー攻撃などの平時の戦いから、武力紛争に至らないレベルでの目的達成を優先するグレーゾーン作戦に重きを置いているとされる。

そのため、海上民兵や海警局の役割が自ずとクローズアップされる。これに対抗しようとしたのが、米国の三軍種海洋戦略である。

その中で、沿岸警備隊を不可欠の組織として位置付け、海軍、海兵隊それぞれの特性を統合した戦略の重要性が強調されたのである。

米太平洋軍(USPACOM)には、統合省庁間タスクフォース西部(JIATF West)や災害管理・人道支援センター(CFE-DM)などの隷下・直属組織に加え、USPACOMを支援する沿岸警備隊予備役部隊も置かれており、同戦略を組織面から支える体制がある。

では、我が国は、周辺で脅威を高める中国にどのような体制で臨もうとしているのであろうか。

米国モデルを踏まえた海自・海保連携の具体化

我が国の海上における治安の確保は、警察機関である海上保安庁(海保)の第一義的任務である。

一方、海上自衛隊(海自)は、日本の防衛を主たる任務とし、周辺海域での警戒監視や、武力攻撃が発生した場合の防衛出動などを担う。

海上における人命・財産の保護や治安維持のため特別の必要がある場合には、自衛隊に海上警備行動が命じられ得る。また、一般の警察力では治安維持が困難な場合には、治安出動が命じられ得る。

外国からの武力攻撃が発生した場合などには、自衛隊が防衛出動により対処する。

この際、自衛隊法第80条では、内閣総理大臣は防衛出動または命令による治安出動を命じた場合において、特別の必要があると認めるときは、「海上保安庁の全部又は一部を防衛大臣の統制下に入れることができる」とされている。

そのため、2023年4月、防衛出動命令が発出された場合における両機関の連携についての「統制要領」が策定された。

これを受け、防衛省・海自と海保は、共同訓練などを通じ、従来以上に連携を強化するようになった。

この際、海保の活動は、あくまで警察機関として、海上保安庁法に規定された所掌事務の範囲で行われ、例えば住民の避難・救援、船舶への情報提供・避難支援、捜索救難・人命救助、港湾施設等へのテロ警戒、大量避難民への対応措置などが挙げられている。

このように、有事における海自と海保の連携について「統制要領」が策定されたのは大きな前進である。

しかし、平時から中国のグレーゾーン、危機、さらに武力侵攻が想定される現状において、両機関の間にはグレーゾーン、武力攻撃事態へと推移する際の役割分担や任務の引継ぎが課題となる。

ただし、米国の海洋三軍種の統合運用を日本にそのまま移植することはできない。米沿岸警備隊は軍事組織であるのに対し、海保は海上保安庁法上の非軍事機関だからである。

その制度上の違いを踏まえたうえで、日本でも海自と海保それぞれの法的性格と指揮系統を維持しつつ、平時、グレーゾーン、武力攻撃事態を通じた役割分担、情報共有、共同訓練、事態認定や任務引継ぎの手続きを一層具体化する必要がある。

中国が海軍、海警局、海上民兵を組み合わせた活動を強める中、海保が海上法執行、海上の安全と治安の確保、国民保護、捜索救難などの分野で果たす役割は極めて大きい。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。