8/21日経電子版<習氏一喝でGDP修正 遼寧省、名目マイナス20%に
【北京=原田逸策、大連=原島大介】中国の経済統計で異変が起きている。東北部、遼寧省の1~6月期の名目域内総生産(GDP)は前年同期比マイナス20%に急減した。異例ともいえる成長率の急低下は、経済統計の水増しやねつ造を戒める習近平国家主席の強い意向を受けた動きとの見方が多い。ほかの省などにも今後、同じような「修正」は広がりそうだ。
1~6月期の遼寧省の名目GDPは1兆297億元(約17兆円)で、前年同期比マイナス19.6%だった。一方、実質成長率はプラス2.1%。1~6月期の消費者物価や卸売物価はともにプラスで推移しており、物価が上がっているなら名目成長率は実質を上回らないと辻つまが合わない。
遼寧省ナンバー2の陳求発省長は1月、省内の市や県が2011~14年の財政収入を水増ししていたと認めた。陳氏は個別の統計には触れなかったが、複数の指標が改善の方向へ水増しされていたとみられる。
3月の全国人民代表大会(国会に相当)。習氏は遼寧省分科会に出席し、「公明正大な数字こそ見栄えがよい」と述べた。習氏が個別の省の分科会で統計について言及するのは極めて異例だ。
遼寧省はかつて、共産主義青年団(共青団)出身の李克強首相がトップを務めた。共産党指導部が入れ替わる秋の党大会を前に、習氏が統計問題で共青団をけん制したとの見方がくすぶる。
遼寧省の場合、公表済みの名目GDPを過去に遡って反映させると、水増しは財政収入の他にもあったようだ。今回、過去の名目GDPをさわらず、1~6月期の数値だけを実態に寄せたため「マイナス20%」が表れたとみられる。「大まかに言って遼寧省はGDPを2割ほどかさ上げしていた」(中国の外交関係者)
同省ではかねて水増しの噂があった。主力の重工業は不振続きだったのに、省公表の実質成長率はプラス基調を堅持。16年1~3月期に初めてマイナスとなったが、地元の企業経営者は「過去のねつ造をやや直しただけ。経済実態は以前からもっと悪かった」と話す。
共産党中央規律検査委員会は6月、吉林省と内モンゴル自治区で「統計ねつ造がある」と指摘した。複数の省などが今後、改ざんを認める可能性がある。
中国国務院(政府に相当)は8月、統計法の実施条例を施行し、水増しや改ざんの厳罰処分を決めた。ただ、地方政府幹部の評価はいまもGDPと税収が柱。党による高い成長目標も改ざんを誘う。構造問題に手をつけないと中国の統計が正確さを高めるのは難しい。>(以上)
如何に中国が嘘をついているかという事です。数字の改竄が当り前であるなら、歴史に於いても改竄するのは当り前でしょう。ご都合主義者の集団ですので。数字の改竄は遼寧省だけでなく中国全土で行われている筈です。習近平は団派の力を弱めるために遼寧省を取り上げたのだろうと思います。自分のいた福建省や浙江省には手を出さないでしょう。全部が真実に数字を発表すれば外資が逃げるのでしょうから、外貨準備にも影響を与え、貿易を停滞させます。それ故、そうはさせないでしょう。中国が真実の数字を発表することはないと思った方が良いです。
次はカナダのオンタリオ州での「南京大虐殺記念日」制定のニュースです。小生も英語で州議員全員と州知事に、ヘンリーストークス氏の南京虐殺への意見を添えて、反対の意思表示のメールを送付しました。結果は中国系カナダ人が多く、敗れたという事でしょう。外務省が中国の「南京虐殺」の世界遺産登録を放置した咎めです。本当に無能の集団としか言いようがありません。
http://www.recordchina.co.jp/b188151-s0-c10.html
日本人の意識を変えるには、戦争が起きて犠牲者がでないと難しいのかもしれません。危険予知は企業では当たり前のように語られるのに、戦争の対策を語る企業はありません。もし、米朝戦争が起きて犠牲者が出たら、左翼リベラルは日本政府と米軍のせいにするでしょう。何のことはない、核シェルターも準備させない・避難訓練もさせない彼らが一番悪いのです。でも、彼ら似非平和主義者の言うことを簡単に信じて、何も声を上げないor「その通り」とかいう人はその時に自分の愚かさに気付くのでしょう。いくら自分が平和を唱えても襲ってくる人間はいるという事を。今の日本人の頭は小学生レベルで思考停止しているのでは。念仏だけで平和は守れません。そう言う人は少なくとも北朝鮮に行って念仏を唱えて来てほしい。
8/22ZAKZAKの記事、<中国、「事故死者数を隠蔽」は氷山の一角? “デマ取り締まり”名目で告発を封殺>。こちらは炭鉱での崩落事故の死傷者数を誤魔化したと言うもの。SARSの時もそうでしたが、中国にとって都合が悪い場合、なかったことにするか、数字を1/10から1/100にします。中国にとって都合の良いことは、数字を10倍~100倍まで膨らませます。「南京虐殺」なんて無かったものを今や30万人が定説になってしまいました。せいぜい国民党が虐殺したものでしょう。何せ「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という文化ですので、数字の改竄は当り前です。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170822/soc1708220029-n1.html?ownedref=not%20set_main_newsTop
8/21自由時報の記事<國民黨分裂接近毀黨 中評委:亡黨後準備一起跳海=国民党は分裂して壊れた状態に近い、中央評議委員会は党がなくなった後、一緒に海に飛び込む準備をすると>。国民党の分裂は起こるとすれば、党内部の中国人と台湾人の争いが原因になるのではと推測しています。本年5月に選ばれた党首の吳敦義は本省人です。それまでは李登輝、呉伯雄以外で本省人の国民党主席はいませんでしたので。
http://m.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/2170071
JETRO7月レポート<台湾国民党の勝利か?――中国国民党主席選挙における本省人・呉敦義の当選>。
http://www.ide.go.jp/Japanese/Research/Region/Asia/Radar/201707_takeuchi.html
FT記事は習近平の権力基盤の確立の為、軍以外にも習の意向を忖度した企業経営をさせる狙いがあると言ったところです。元々企業には必ず共産党書記がいましたから。それを習派で固める狙いです。中国人は全員腐敗していますから、習の反腐敗運動も政敵を倒すためだけに行われていることは承知していると思います。喝采を送るとしたら五毛帮のような連中でしょう。アップルも中国の求めに応じVPNアプリの提供を止めたとのこと。ステイーブ・ジョブが生きていても同じ判断をしたかどうか。少なくともFBIへのデータ提出を個人情報秘匿の為に拒んだ前歴があるので、国が違えども自由を確保する意味では中国の申し出を断るべきだったのでは。金に転んだのでしょう。
http://www.bbc.com/japanese/40774965
記事
中国は今年6月、海外投資に積極的だった一部の民間企業に対し、突然締め付けを開始した。高リスクの資金調達などが国家の安全保障を脅かすとの議論を、習近平国家主席が受け入れたためだ。この動きには、2期目を目指す習国家主席に対抗する勢力の資金源を押さえるという政治的な狙いもある。
中国を支配する共産党にとって、外貨準備高は国力の象徴だ。同時に、経済を急激な変動から守る重要な緩衝材でもある。それゆえ、中国の外貨準備高が3兆ドル(約330兆円)を下回ったという今年1月の驚くべき発表は、何か大きな政策転換があったことを示していた。ただし、その影響が感じられるようになったのは6月以降のことである。
一時、3兆ドルを下回った ●中国の外貨準備高
出所:Thomson Reuters Datastream/Financial Times
過去1年半、中国企業による海外資産の買収が相次ぎ、中国の外貨準備は1兆ドル(約110兆円)以上減少した。この状況に臨んで、中国共産党内で危機感が高まった。
中国政府のテクノクラートらは、早々に地ならしを始めた。2016年12月に開催された経済政策を策定するための年次会議で、彼らは「国家安全保障」という言葉を金融リスクに結びつけた。外貨準備高の数字を盾に、問題の首謀者と彼らが見なす者たちを攻撃する姿勢を示したのだ。その者たちとは、巨額の海外資産を買収してきた新世代の中国民間企業群である。
国策に振り回される
中国人民大学財政金融学院の副院長を務める趙錫軍氏は、「金融の安全が大きな問題となっている。金融が国家安全保障を侵害するとの見方はこれまでにもあった。しかし、それは国家レベルの問題であって、個々の企業の問題ではなかった」と指摘する。
1955年、共産党が政権を握った中国でわずかに残っていた「資本家」たちは、事業の直接的所有権を国に譲り渡す契約に署名をした。
彼らは署名を祝うセレモニーを自ら催したという。獅子舞を招いてにぎやかなパレードを挙行し、ドラを打ち鳴らした。この出来事を契機に、以後四半世紀にわたって、民間企業は中国から姿を消した。
それから60年たった今もなお民間企業は、政府が気まぐれで方針を変えるのに振り回されている。
2014年に中国企業家倶楽部である討論会が開かれ、中国で最も裕福な2人の実業家、柳傳志氏と王石氏が議論に参加した。
柳傳志氏は、レジェンド・ホールディングス(聯想控股)を率いる。同社は米IBMのパソコン部門を買収しレノボと名付けた。欧米でもよく知られる。一方の王石氏は、中国最大の不動産グループ万科企業の創業者だ。
米国の中国研究者、チェン・リー(李成)氏の報告によると、この討論会で柳傳志氏は、中国の実業家は、政治に関係しない限りこの上なく安全だと論じたという。しかし王石氏はこれに反対し、政治家に狙われたら身をかがめているだけでは不十分だと応じた。
結局のところ、王石氏が正しかった。実際、王氏が経営する企業は今年6月、政府の支援を受けるグループに買収された。
加えて、柳傳志氏と古くから付き合いのある事業パートナーたちも政府に狙われている。大連万達も復星も海航も、すべて柳氏とつながりがある。また、中国唯一の民間大手銀行、中国民生銀行に出資している裕福な投資家たちともつながっている。今なお民間企業に敵対的な姿勢を取るこの国で、これらの資本家は相互に融資し合い、契約を結び、網の目のような支援関係を形成している。
政府には逆らえない
世界に進出する中国が持つソフトパワーの顔としてかつて賛美された起業家たちは、政府から攻撃を受け始めた今、急いで新たな秩序に合わせようとしている。
大連万達をハリウッドに進出させた王健林氏は、普段は物事に動じない人物だ。しかし、その王氏も中国の経済誌「財新」に、「主な投資は中国国内に限ることに決めた」と語った。
復星で経営のかじを取る郭広昌会長は、先述のクラブメッドや、カナダのエンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」、経営に行き詰まっていたポルトガルの国有保険会社の買収を主導してきた。
そんな郭氏も7月末、次のように書いた書簡を公開した。「海外投資や不正な金融に対して行われている最近の精査は不可欠であり、時宜にかなうものだ。多くの不合理な投資を撲滅できる。我々が何も対策をとらなければ、海外の人々は我々が無尽蔵にカネを持っていると見るだろう」
比較的小さな企業も大慌てで対策を講じている。一部の民間企業は、国内で最も経営が苦しい国有企業の買収に進んで名乗りを上げた。政治的な保護を得られると考えたためだ。
中国の調査会社ギャブカル・ドラゴノミクスのマネージング・ディレクター、アーサー・クローバー氏は、「国有企業の手が届かない事業が増えると、共産党は神経質になる。折に触れて、引き締め策を講じる。影響を被るのは、多くのレバレッジを抱え、政治的に不注意な人々だ」と指摘する。
今回の締め付けには、もう一つの目的がある。習国家主席が進める権力強化の妨げになるかもしれない勢力をけん制することだ。
8月上旬、中国のビーチリゾート北戴河に現指導部と党の長老が集まった。習政権が2期目に突入するに当たって、今秋に予定される党人事で、誰を登用するかを話し合うためだ。
成功を収めた実業家の多くは、共産党のエリートとの間に縁故を築いてきた。民間企業への締め付けは、こうしたエリートたちから独自の支持基盤を奪い、現在の地位と富を保ちたければ習国家主席の恩恵にあずかるしかないという状況を作り出した。
中国には「白い手袋」と呼ばれる人たちがいる。有力者との間に強力なコネクションを持つ複数の一族から信頼を得ており、一族が資産を海外に移す手助けをする。今回の締め付けの主な標的となったのは、この白い手袋だ。
中でも最もよく知られる存在だった肖建華氏が今年1月、滞在していた香港のフォーシーズンズホテルから、本土の公安職員の手で拉致された。その後の消息は今もって不明だ。
この締め付けの主軸を担っているのは、習国家主席と、王岐山氏の“連合”だ。王氏は党中央規律検査委員会でトップを務める。
習国家主席と同様に王岐山氏も、かつての党幹部を身内に持つ。さらに王氏は、金融行政を担うテクノクラートの中に忠実な信奉者を抱える。王氏は過去4年間、反腐敗運動に力を振るい、習国家主席に反対する勢力を排除してきた。
腐敗撲滅に辣腕を振るう王岐山氏(写真=新華社/アフロ)
熱を帯びる政治闘争
ひとたび金融界の利益が標的とされると、政治的な応酬が激しさを増した。肖建華氏が1月に拉致された時、治安機関とつながりを持つ実業家で中国から追放されていた郭文貴氏が突然ニューヨークに姿を現し、王岐山氏の周辺に腐敗があると非難した。
郭文貴氏によると、王岐山氏の親族(強力な閨閥の一つ)は、表に出ない海航の株式から利益を得ているという。海航の創業者は1980年代に王氏の下で働いていた。
海航のある幹部は「彼らは王岐山氏をたたくために我々を追っているのだ」と本音を漏らす。しかしこの幹部は、海航と王氏との間に不穏当な接点は一つもないと否定した。
習国家主席が金融リスクを国家安全保障の問題と考えるようになったため、安邦も、王岐山氏を攻撃する戦列に加わった。しかし、安邦が鄧小平一族など影響力を持つ一族とつながりを持つことは、間もなくマイナス要因へと変わった。
米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー教授は、「安邦は、習国家主席のそれとは異なる政治グループと明らかにつながるコングロマリットの一つだ」と指摘する。
安邦が王岐山氏への攻撃に同調し始めてから2週間後、大手4社への締め付けを当局が強化したという情報が銀行家から漏れ始めた。
そして、長く雲隠れしていた王氏が国営メディアに姿を見せた。同氏は貴州省の貧困救済プロジェクトで不正が行われたと厳しく批判した。同省では大連万達がプロジェクトを展開していることがよく知られている。
メッセージは明白だった。民間の起業家にとって今は、ドラを打ち鳴らし、政府によるこれまで以上の「統制」を喜んで受け入れると公式に表明すべき時なのだ。
Lucy Hornby ©Financial Times, Ltd. 2017 Aug.10
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日経ビジネス2017年8月21日号 88~91ページより
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