『中国の「対日戦線拡大」と「高市発言」―「台湾有事」-「総書記4選」という警戒ライン 「北京のランダム・ウォーカー」第812回』(11/25現代ビジネス 近藤大介)について

「マイケル・フリン司法長官」は「マイケル・フリン将軍」の誤り。小生もパム・ボンデイでは荷が重いと思っています。しかし、上院ですんなり承認されるかどうか?

11/25Rasmussen Reports<Most Voters See U.S. Government as Corrupt=有権者の大半は米国政府が腐敗していると考えている>

有権者の5人中4人はワシントンDCの汚職が問題だと考えているが、誰がそれを一掃できるかについては意見が分かれている。

ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の80%が連邦政府は腐敗していると考えていることが分かりました。そのうち44%は「非常に腐敗している」と回答しています。ワシントンに腐敗がほとんどないと考えているのはわずか14%です。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/most_voters_see_u_s_government_as_corrupt?utm_campaign=RR11252025DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

11/26阿波羅新聞網<川普跟习讲完就致电高市 日媒揭实情—跟习讲完就致电高市 读卖新闻:川普遏制北京但远离日中对立=トランプは習近平との電話会談直後に高市に電話 日本メディアが真相を暴露――トランプは習近平との会談直後に高市に電話 読売新聞:トランプは、中国を牽制しつつ日中対立から距離を置く>習近平が24日にトランプ米大統領と電話会談を行った後、問題の小さな部分を不当に拡大解釈し、大騒ぎした。トランプは直ちに高市早苗首相に電話した。読売新聞は、トランプが中国との交渉を有利に進めたい考えで、一方で中国を牽制しつつ、もう一方で日中対立から距離を置くと早くに分析していた。

報道によると、高市はトランプとの電話会談から30​​分後、東京時間25日午前11時頃、記者会見を開き、会談内容を説明した。高市は、中国が米国と国際社会を丸め込もうと、虚偽と真実を織り交ぜた「情報戦」を展開していると指摘した。

高市は、トランプと前夜の米中首脳電話会談の結果を含む「最近の米中関係」について協議したと説明した。トランプは、我々はいつでも会談できると強調し、両国の緊密な関係を強調したと。

報道によると、日本政府関係者は、この積極的な態度の裏には、前夜の米中首脳電話会談は「トランプが日本よりも中国寄りであるという印象を与える可能性がある」という危険性払拭を示唆していると指摘した。

台湾問題における中国の立場は理解しているとのトランプ大統領の発言を中国メディアが大々的に報道したことは、習が米国を丸め込み、日中(?)を分断しようとする狙いを明確に示している。

報道によると、トランプは中国との貿易交渉から利益を得ることを期待しており、来年4月に中国を訪問する予定である。同時に、中国がレアアース輸出規制を強化する中、トランプ大統領はレアアースのサプライチェーン安定化など、同盟国との協力を重視している。

ある米共和党関係者は、「彼の真意は、日中対立から一定の距離を保ちながら、中国を封じ込めることだ」と説明した。日本の外務省幹部は、トランプが習近平との会談直後に首相に電話をかけたことについて、「彼は中国との対話を望んでいるものの、日中関係への懸念を示している」と見ている。

読売新聞は、国際世論を踏まえると、日中間のこの綱引きはしばらく続く可能性があると指摘している。国際社会との意思疎通の強化は日本にとって最優先事項だ。

日本外務省の見方は当てにならない。

https://www.aboluowang.com/2025/1126/2310904.html

11/26阿波羅新聞網<川普不吃习近平这套—北京相当焦虑 日媒透露关键细节=トランプは習近平のアプローチを受け入れず―北京は相当焦り、日本メディアが重要情報を明らかに>「台湾有事」をめぐり、日中間の緊張は高まり続けている。トランプ大統領は11/24、習近平国家主席と高市早苗首相の双方と会談した。日経アジアは11/25に専門家の分析を引用し、中国側の電話会談の目的は、米国に対し日本を牽制するよう圧力をかけることであり、明確な立場を取ることではなく、また、文言とタイミングは「自信がなく焦り」を表していると分析している。

一方、専門家らは、トランプが台湾問題について沈黙を守り続けていることが鍵で、慎重さ、あるいは関心の欠如からくるものかもしれないと見ている。高市はトランプの訪中前に米国を訪問し、安倍晋三前首相と同様に、トランプ大統領と頻繁に連絡を取り合うと予想されている。

日本政府関係者は日経アジアに対し、トランプと習近平の電話会談前に米中電話会談の取り決めについて日本は認識しており、両国間の調整は良好だったと明らかにした。

ワシントンのシンクタンク、スティムソン・センターの中国計画ディレクター、孫韵は、中国のこの電話会談は、米国に対し台湾問題で正式な立場を取らせることではなく、「日本を牽制」するよう圧力をかけることを目的としていたと指摘した。

日経によると、トランプは台湾問題に関して曖昧な立場を維持していた。ワシントンのシンクタンク、民主主義防衛財団の中国上級研究員、クレイグ・シングルトンは、トランプ大統領の沈黙が鍵と分析した。

シングルトンは、中国はより多くの国が日本に追随することを懸念しており、台湾封鎖や攻撃は彼らの国の安全保障を脅かすと主張するのを心配している。「言葉遣いやタイミングから判断すると、北京の行動は自信というより焦りに近い」

日本の左翼やメデイアとは見方が違う。

https://www.aboluowang.com/2025/1126/2310859.html

11/26阿波羅新聞網<习近平找川普求救 台湾火上浇油—卓荣泰:2300万台湾人没有“回归”选项=習近平はトランプ大統領に助けを求める、台湾情勢に油を注ぐ――卓栄泰行政院長:「2300万人の台湾人に『回帰』という選択肢はない」>台湾の卓栄泰行政院長は同日、立法院の政策全般に関する質疑に出席する前に行われたメディアインタビューで、この件について「中華民国(台湾)は完全な主権独立国家である。2300万人の台湾人に『回帰』という選択肢はない。これは極めて明白だ。台湾は世界に属し、地域の安全保障と世界の技術・経済発展において極めて重要な役割を果たしている。したがって、現状維持は世界が現在注視している展開だ」と述べた。

中国大陸が好きな在台中国人は帰ればよい。

https://www.aboluowang.com/2025/1126/2310858.html

11/26看中国<中共“跨国犯罪集团”通缉沈伯洋遭反噬 60国承认台湾主权 (视频)=中共という「国際犯罪グループ」、沈伯洋を指名手配も裏目に、60カ国が台湾の主権を承認 (動画)>2025年11月23日、オランダのハーグで、台湾海峡両岸の歴史に刻まれ、国際政治構造を書き換えるほどの重大な出来事が起きた。自由主義インターナショナル(Liberal International,LI))第209回執行委員会は、中共による台湾国民への国を跨ぐ弾圧を強く非難する緊急決議を採択したのだ。

これは単なる「台湾支持」の一般決議ではなく、国際政治における大地震級のブレイクスルーである。なぜか?それは、この文書が初めて、そして明確に、国際法上最も敏感かつ重要な用語である「Taiwanese Nationals台湾国民」を使用したからである。この4つの単語は、北京にとって外交上の核爆弾のようなものだ。

「国民」という言葉の使用は、なぜ歴史的な突破口となるのだろうか?

国際政治において、「国民」という言葉は普通の言葉ではない。それは、主体は国民(Nationals)を擁し、したがって主体が主権的属性(attributes)を有し、国際法上の権利と義務は主権を有する主体に基づいて決定されなければならないことを意味する。

言い換えれば、国家だけが国民を持てるということだ。自由インターナショナルは、台湾が国家であることを明確に認めている。この承認は口頭ではなく、正式な国際文書に明記されている。これは、台湾にとってここ数十年で最も稀有で、直接的かつ実質的な国際的突破口となる。

​​当初は台湾を恐怖で脅迫しようとした試みだったが、今では世界中の60の自由で民主的な政党からの集団的な反発を引き起こしている。

国際社会は目覚めつつある。台湾は被害者ではなく、民主主義世界の最前線なのだ。

中共外交部の「国家安全保障の論理」は完全に崩壊した。

彼らは台湾を封じ込めようとしたが、それは世界全体が中共を封じ込める状況へと変わった。

パスポート、通貨、軍が中共と違っているのだから、台湾は国家と認めるべき。

https://www.secretchina.com/news/gb/2025/11/25/1091157.html

何清漣 @HeQinglian 8h

問題は、フォルクスワーゲンが中国で製造した電気自動車を米国に輸出した場合、「Made in China」とみなされて関税が課されるのか、それとも現地生産原則に基づき、中国製部品の比率に基づいて関税が課されるのか、どちらなのか。

RFI Mandarin – Radio France Internationale @RFI_TradCn 8h

電気自動車:フォルクスワーゲンは中国の生産チェーン全体を支配していると主張している。 https://rfi.my/CDKr.x

近藤氏の記事では、「習は4選を果たすために台湾侵攻する」との仮説は①習に軍権はない可能性が高い(少なくとも定于一尊ではない)②軍の粛清をやり、ロケット部隊や福建閥を退治して、戦闘可能なのかと疑問が残るから、4選はなしでは。台湾侵攻もできないと思う。

氏は日本が清国から台湾を無理やり割譲させたと書いているが、日清戦争の結果で、朝鮮半島の独立を認め、遼東半島を日本に割譲し、賠償金を支払うのと同じで、無理にとは違うのでは。中国がそう主張するなら、璦琿条約や北京条約も同じでロシアに文句言えばよい。歴史の一コマであるが、今の時代、21世紀に戦争は許されないし、賠償金もなしは当然の話でしょうが。

高市首相は日本の存立危機事態について説明し、米軍が台湾海峡に介入したら、米軍を守る意味で、巻き込まれることはあり得ると答弁しただけ。日本VS中共戦争はあり得ない。勿論可能性として米日VS中共戦争はあり得る。そもそも日清戦争は満州人が統治していた時代。何故漢人が満州人の版図を後継出来るのか?

記事

希望は外れ、不安が的中

「日中がすれ違う理由」をテーマに書いた新著が3万部を突破!「日中対立を予見した本」と話題を呼んでいるが、連載第812回の今回は、「高市批判」をヒートアップさせる中国側の真意を深堀りした。

先週のこのコラムで、「中国が『存立危機事態』でブチ切れた『10のお家事情』」と題して、約1万5000字のレポートを書いた。いわゆる「存立危機事態発言」についての高市早苗首相の真意と、中国側がなぜこれほど激昂しているのか、その背景を推察した記事だ。

その記事のおしまいに、こう記した。

<私は今回の騒動で、多くの日本人が「存立危機事態」という聞きなれない言葉を知ったことは、僥倖(ぎょうこう)だったと考えている。これまで「臭いものに蓋(ふた)」のように、台湾有事論議を避けてきた感があるからだ。

大地震のように、台湾有事にも「正しく備える」必要があると思う(逆に国会の騒動で、人民解放軍という「寝た子を起こす」結果になってしまったら困るが)。>

つまり、今回の騒動を契機として、日本で活発な「台湾有事論議」が起きればよいと希望を抱いたのだ。

日本では、周知のように来たる巨大地震を巡っては、議論や備えが活発だ。だが「台湾有事」に対しては、公の場での議論は「タブー視」され、準備もまったく整っていないからだ。

11月14日には国防部の蒋斌報道官も吠えた

逆に「不安」も抱いた。それは今回の騒動を契機として、中国で人民解放軍(強硬派)という「寝た子を起こす」結果になってしまったら困るという懸念だ。すなわち、本当の危機を招来してしまうことに対する危惧である。

先週の記事をアップしてから一週間が経つが、大変残念なことに、希望はかなわず、不安ばかりが募っている。

ぶんむくれていた李強首相

11月22日、23日に南アフリカのヨハネスブルクで行われたG20サミットは、異例づくめだった。「2大国」のアメリカは欠席。もう一方の中国は、李強首相が参加したものの、高市早苗首相の発言時は抗議の(?)退席、それ以外は高市首相が挨拶に来るのを避けようと、逃げ回っていたからだ。

そもそも共産党序列ナンバー2の李強首相はこれまで、中国共産党幹部の中で唯一の「親日派」と目されていた。その李首相さえ、高市首相と同席するや「鬼の形相」に変わったのだから、「中南海」(北京の最高幹部の職住地)の「反日」の雰囲気や、推して知るべしである。

そこで私は、一つの「仮説」を立ててみた。それは、以下のようなものだ。

<習近平総書記の目下の野心は、「総書記4選を果たす」ことであり、そのためには武力を行使してでも、台湾統一に乗り出すことを覚悟している>

この「仮説」が、「高市発言」と一体どう関係するのか?

中国では5年に一度、中国共産党大会を開いている。時期は、西暦で末尾が「2」と「7」の年の秋である。アメリカで言えば、4年ごとに開かれる大統領選のようなもので、14億国民を抱える中国の事実上のトップ(中国共産党中央委員会総書記)を決める最重要の政治イベントだ。

だが共産党総書記は、1億27万人(昨年末時点)の中国共産党員の投票によって決めるのではない。事実上、世界で最も激烈とも言われる中国共産党内の「権力闘争」によって決めるのだ。

その好例が、2022年10月に行われた第20回中国共産党大会だった。これまでは「2期10年」で次の世代にバトンタッチするのが通例だったが、習近平総書記は、まだまだ自分が現役を続けたい。これに対して「長老」(引退した元共産党幹部)たちは、ほとんどが「続投に反対」だった。

胡錦濤前総書記を議場から追放した2022年10月の第20回共産党大会

結局、世界が目撃したように、「続投反対」の代表格だった胡錦濤前総書記を、人民大会堂の議場から引っ張り出してしまった。かつ、胡前総書記らが「次の総書記」に推していた胡春華党中央政治局委員(トップ25)を、その下の中央委員(トップ205)に蹴落としてしまった。

それでも、習総書記が「異例の3期目」を続けるには、誰もが納得するような「大義名分」が必要だった。そこで習総書記は、内部でこう宣言した。

「いまだ台湾統一の大業が完成していない。この大業完成のため、あと5年の時間をいただきたい」

このように「長老」や幹部たちを説得して、習総書記は異例の「3期目続投」を勝ち取った――。

以上は、いまからちょうど3年前に、北京の西側外交官たちの間で、まことしやかに囁かれた「噂話」である。事実かどうかは不明だ。おそらく何十年も経ってから、真相が明かされることだろう。

台湾統一できない「元凶」は日本

ともあれ、3年前にそのような噂を耳にしてから、私は「中国ウォッチャー」として、常に中台関係を注視してきた。

第一の転機は、昨年5月20日、台湾で頼清徳政権が誕生した時だった。頼清徳氏は台湾史上、最も独立志向の強い総統である。この時から明らかに、中国側の台湾に対する「戦闘態勢モード」はヒートアップした。

そして第二の転機が、今年11月7日なのである。衆議院予算委員会で、立憲民主党の岡田克也元外相の質問に答えて、高市首相が「存立危機事態」を持ち出した答弁を行った日だ。それから2週間余りが経つが、中国側の「戦闘態勢モード」は、日増しにヒートアップしている。

日清戦争で日本が大勝し、下関条約で台湾が日本に割譲された

「存立危機事態問題」における中国側の直接的な「矛先」は、台湾でなく日本だ。だが中国にとってみれば、これは広い意味での「台湾問題」である。

なぜなら習近平政権は、現在まで台湾を統一できていない「元凶」は、日本にあると考えているからだ。日本は日清戦争(1894年~1895年)の結果、無理やり清国から台湾を割譲させ、50年にわたって植民地支配した。

続いて、中国大陸で14年(1931年~1945年)にわたって侵略戦争を行い、それによって第二次世界大戦後に国共内戦(1946年~1949年)となり、共産党軍は台湾統一を逃した。つまり、「すべては日本が悪い」という論理なのである。

現在の「高市批判」も、こうした考えの延長線上にある。だから「存立危機事態」を持ち出した高市首相が許せないのである。

習近平が目指す「中国の夢」

もう一つ、そもそも論で言えば、習近平総書記が誕生したのは、2012年11月の第18回中国共産党大会である。私は人民大会堂2階の記者席から見守っていたので、つぶさに覚えているが、習近平新総書記は、自らの時代のスローガンを、こう定めた。

「中華民族の偉大なる復興という中国の夢の実現」(略して「中国の夢」)

このことが何を意味するかは、私は当時の部下たちに取材している。「習新総書記は、アヘン戦争(1840年の中英戦争で、敗北した清国は以後、欧米列強に侵食された)と日清戦争の前の状態に立ち戻ることを『中国の夢』と考えている」と、口を揃えて答えた。いまでは到底不可能だが、当時はそうしたことを共産党員が答える自由な雰囲気があった。

習近平体制は「中国の夢」を掲げて2012年に出帆した

実際、「習近平新時代の中国」が、この13年間で目指してきたのは、強力な軍拡路線だった。今月5日にも習近平主席は、海南島三亜の軍港に赴き、3隻目の空母「福建」の甲板に、約2000人の兵士らを直立不動に立たせて、厳かな就役式典を挙行している。その模様は、CCTV(中国中央広播電視総台)のニュースなどを通じて、大々的に中国全土に報道された。

11月5日に海南島の軍港で行われた3隻目の空母「福建」の就役式典

「21世紀の日清戦争」は起こるのか

一つの興味深い比較を示したい。それは、「日清戦争前の日本と現在の中国」及び「日清戦争前の中国と現在の日本」の状況を比べたものだ。

<日清戦争前の日本>

  • 富国強兵、殖産興業をスローガンに、軍事力と経済力を増強し、アジア最大の新興大国として破竹の勢いで台頭していた。特に、1882(明治15)年に山形有朋首相が「軍艦48隻」を提唱し、1890(明治23)年の帝国議会発足時に「主権線」(国境線)の守護と「利益線」(緩衝地帯である朝鮮半島など)の防衛を力説した。
  • イギリス他との不平等条約を改正し、欧米列強による「既存の秩序」を変更しようと躍起になっていた。
  • 1881(明治14)年に就任した松方正義大蔵卿(財務相)による緊縮財政政策(松方デフレ)の影響などで、物価の下落と深刻な不況が訪れていた。
  • 明治天皇と伊藤博文首相は開戦に消極的だったが、軍の暴走を止められなかった。

<現在の中国>

  • 強国強軍をスローガンに、軍事力と経済力を増強し、アジア最大の新興大国として破竹の勢いで台頭している。特に、2012年の習近平総書記時代になって空母を3隻進水させ、主権・領土保全と発展の利益を強調している。
  • アメリカを中心とした第二次世界大戦後の「既存の秩序」を変更しようと躍起になっている。
  • 2020年から3年に及んだ習近平政権の「ゼロコロナ政策」などにより、物価の下落と深刻な不況が訪れている。
  • 習近平主席が開戦に積極的かはともかく、軍が暴走を始めている。

<日清戦争前の中国(清国)>

  • 日本の軍拡と挑発が恐ろしくて、軍事費を増やして軍艦を欧州に発注したり、欧米列強に調停や威嚇を依頼していた。
  • 実権を握っていた西太后を中心とした北京の朝廷も、国民も、平和ボケしていた。
  • 李鴻章直隷総督兼北洋通商大臣や丁汝昌提督ら軍幹部がいくら危機を訴えても、朝廷は専守防衛を命じるのみで対処が遅れた。

<現在の日本>

  • 中国の軍拡と挑発が恐ろしくて、防衛費を増やして反撃能力をつけたり、アメリカや同志国などに共同防衛を求めている。
  • 「台湾有事は日本有事」と言っていた安倍晋三元首相が死去し、政府も国民も平和ボケしている。
  • 自衛隊や海上保安庁が危機を訴えても、政府は日本国憲法に基づいた平和路線を求め、対処が遅れている。

このように比較すると、「日清戦争前の日本と現在の中国」、及び「日清戦争前の中国と現在の日本」の状況が、酷似していることが分かるだろう。「歴史は繰り返す」と言うなら、状況は「21世紀の日清戦争」に向かっていることになる。

11月21日、毛寧報道局長は20分で3度も日本に吠えた

実際、中国は「攻勢の幅」を広げ始めている。11月21日の中国外交部定例記者会見では、20分の会見時間で毛寧報道局長が計6つの質問を受けたが、そのうち半分の3つが日本に関するものだった。最初の2点は、ほぼ過去の回答の重複だったが、3番目は以下の通りだ。

鳳凰衛視(香港フェニックスTV)記者: 報道によれば、日本政府は最近、アメリカに「パトリオット」防衛ミサイルを転売し終えた。これは日本が武器輸出を「緩和」した後、初めて輸出する殺傷武器だ。

他の情報でも、日本の自民党は安保条件の3文書を改正する討論を開始した。その中には「非核三原則」の改正や、防衛費増加も含まれる。これにどうコメントするか?

毛寧報道局長: 第二次世界大戦の勝利の後、「カイロ宣言」「ボストン公告」「日本の降伏文書」などの国際的な法律文書は、日本の敗戦国としての義務を明確に規定している。それは、完全な武装解除や防衛産業を再起させてはならないことを含んでいる。

しかしながら日本は近年来、不断に「自己緩和」し、軍事力を拡張してきた。防衛予算は「13年連続増加」で、新安保法案を通過させて集団的自衛権を解禁した。続いて「武器輸出三原則」も「防衛装備品移転三原則」と改修し、不断に武器輸出制限を押し広げ、ひいては殺傷能力のある武器まで輸出を始めた。

日本は核兵器のない世界を宣言していながら、かえって「脅威の拡散」を大挙して強化している。ひいては作らない、持たない、持ち込ませないという核兵器の「非核三原則」も改正し、「核シェアリング」によって言い訳の道を切り開くことを実現しようとしている。

こうした動向が示すのは、日本はいあままさに専守防衛を突破し、「再武装」への道へ突き進んでいることだ。人々は、日本はいったい何を目指しているのかと問い質さざるを得ない。

もしも日本が、軍国主義のかつての道を再び進み、平和発展の承諾を破棄し、戦後の国際秩序を破壊しようとするなら、中国人民はそれを承諾しないし、国際社会は許容しない。最後はただ失敗に終わるだけだ。

以上である。このように、「日本批判の幅」が、すでに「存立危機事態問題」を踏み越えているのである。

「中国の正義」を世界に拡散

同じく21日には、ニューヨークの国連本部で傅聡駐国連中国大使が、アントニオ・グテーレス事務総長に宛てて、「日本の高市早苗首相の中国に干渉する錯誤の言行への闡明(せんめい)な立場」と題した次のような書簡を提出。合わせて、国連の全加盟国に配布した。

11月21日、日本を非難する書簡を事務総長及び全加盟国に配布した傅聡駐国連中国大使

<日本の高市早苗首相は国会答弁の際に、公然と台湾に干渉する露骨な挑発的言論を発表した。これは1945年に日本が敗戦して以降、日本のリーダーが初めて正式な場で、いわゆる「台湾有事は日本有事」を吹聴し、集団的自衛権の行使を関連させたものである。また初めて、台湾問題に武力介入を試図する野心を表明し、初めて中国に対して武力威嚇を発出し、中国の核心的利益に公然と挑戦したものである。

関連する言論は、極めて錯誤的で、しごく危険で、性質と影響は極めて劣悪である。中国は重ねて、厳正な申し入れと強烈な抗議を行ってきたが、日本はいまだ悔い改めず、錯誤の言論を撤回することを拒絶している。中国はこれに強烈な不満と、決然たる反対を述べる。

高市早苗の関連する言論は、国際法と国際関係の基本準則に厳重に違反し、戦後の国際秩序を厳重に破壊するものだ。また14億人以上の中国人民と、かつて日本の侵略に遭ったアジアの国々の人民への公然たる挑発である。

台湾は中国の神聖な領土であり、台湾問題をどう解決するかは、中国人自身のことであって、いかなる外部の干渉も容認しない。もしも日本が台湾海峡情勢に武力介入し、侵略行為を形成するなら、中国は決然と、「国連憲章」及び国際法が付与した自衛権を行使し、決然と国家の主権と領土保全を死守する。

第二次世界大戦の敗戦国として、日本は歴史の罪責を深刻に反省し、台湾問題に対して行った政治的承諾を恪守し、線を越えた挑発を直ちに停止し、錯誤の言論を撤回しなければならない>

こうした中国側の行為は、「高市発言」を奇貨として、「中国の正義」を世界に拡散させ、「台湾統一大業のバネ」にしようとしているのだろうか?

台湾の馬元総統の“意味深”な声明

11月15日、台湾の馬英九元総統は「高市発言」に関して、フェイスブックに長文の声明を発表したが、その中にこんな一節がある。

<高市早苗が発表した台湾問題に武力介入を暗示した言論は、(中国)大陸内部の感情をさらに一層刺激した。これは極めて賢くないやり方だ。また台湾海峡の平和と安定を渇望している台湾人の利益ともぶつかるものだ>

馬英九元総統は現役時代の2015年に習近平主席と歴史的会談を行った

総統を引退後に何度も訪中し、習近平主席とも面識がある馬元総統だけに、「書けない何か」を示唆しているのではないかとも「深読み」したくなる筆致だ。つまり、日本が導火線に火をつけて、真の台湾有事になってしまうことを恐れている可能性がある。

ともあれ、「高市発言」―「台湾有事」-「総書記4選」という「一本の線」で思考していく視点が大事に思えてならない。

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