6/4JBプレス 北村淳『南シナ海への認識が甘すぎる日本の議論 人工島の出現で迂回航路も危険な状態に』記事について

中国は西側世界が何もできないことを見越して攻めにかかってきています。欧州にとっては南シナ海は遠く、ウクライナのように近くてロシアの脅威に対抗するのを優先するでしょう。ましてや中国との貿易を考慮に入れれば、東南アジアの国々との領土係争地が中国のものになろうと関係ないと考えていると思います。アメリカも腰が引けているのも中国は見ているのでしょう。オバマは戦争できないと見てオバマが大統領の間に取れるものは取ろうという発想です。

ここに書かれていることが現実になれば、日本で生産するのはコストが高くなり、全産業が壊滅します。農業だって石油が高騰すればコスト高になります。失業者が山のように出るという事です。戦争せずに中国の野望を挫くには経済封鎖しかないでしょう。AIIBは勿論欧州も参加取りやめ、自由主義国は天安門事件に中国に課した経済制裁をするしかないでしょう。G7も非難声明だけでなく、中国の行動を見て次の段階まで来たらこの制裁、次はこの制裁というのを決める会議にすればやる意味も出ようというもの。イラン・北朝鮮・キューバには経済制裁を課してきたではないですか。中国は規模の問題なんて言っても、借金を重ねて大きくなってきただけです。返済できないし、するつもりもないでしょう。いざとなれば武力に訴えてでも借金を棒引きさせるでしょう。アメリカもここが正念場です。これ以上中国が大きくならないうちに罰を与えないと世界は暗いものになります。

日本も核武装して中国と対抗しないといけないのに、国会は集団的自衛権でグダグダやっています。日本国民も目先のことしか考えないから、相応の国会議員しか出てきません。昨日は新渡戸稲造について書きましたが、鳥内浩一氏の情報によると、新渡戸記念館のある十和田市の市長が「耐震強度の問題で廃館もやむなし」とのこと。偉大な先人の扱いを忘れた所業。財政的な問題があるのか、他の問題があるのか分かりませんが、歴史を大切にしない民族に明日はないと思います。県なり、国に相談するのが先で、それを市民に説明してからではないかと思います。国民も政治家を選ぶ時には良く人物を見て選んでほしい。

http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150603_25008.html?utm_source=dlvr.it

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南シナ海で接近する中国の沿岸警備隊の船舶(上)とフィリピンの補給船(2014年3月29日撮影、資料写真)。(c)AFP/Jay DIRECTO〔AFPBB News〕

安倍政権は日本国内での安全保障関連法案に関する説明では、中国の軍事的脅威を極力口にしていない。

 例えば、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威は繰り返し強調しているが、北朝鮮の弾道ミサイルとは比較にならないほど日本を脅かしている中国の弾道ミサイルならびに長距離巡航ミサイルの脅威(拙著『巡航ミサイル1000億円で中国も北朝鮮も怖くない』参照)はなぜか口にしたがらない。

 同様に、中国人民解放軍によって南シナ海を縦貫する海上航路帯を妨害される可能性についても沈黙を続けている。

南シナ海を機雷で封鎖するのは困難

 一方で、ホルムズ海峡でイランが機雷を敷設して海上航路帯を封鎖する可能性については安倍首相自らも繰り返し指摘し続けている。安保法制国会審議では「現時点では、ホルムズ海峡での機雷掃海しか、他国領域での自衛隊による集団的自衛権に基づいた武力行使は念頭にない」とまで公言している。

 もっとも、安倍政権はホルムズ海峡危機に関しては「機雷敷設による海峡封鎖」のみを想定しており、イランの地対艦ミサイルや潜水艦や小型攻撃艇それに航空攻撃といったアメリカ海軍が機雷戦以上に警戒している脅威に関しては何ら言及していない。

 日本政府は南シナ海の自由航行妨害という局面についても、このような思考回路の延長で想定しているようだ。つまり、「人民解放軍が機雷を敷設して南シナ海を封鎖する」というシナリオのみを対象にしており、南シナ海における中国軍事力の脅威は真剣に考えられていないように見受けられる。

確かに、日本にとって重大なチョークポイントとなるルソン海峡(バシー海峡とバリンタン海峡との総称=台湾とフィリピン・ルソン島の間の海峡部)を機雷により封鎖するのは、ホルムズ海峡を機雷で封鎖するようなわけにはいかない。海峡の最大幅一つをとっても、ホルムズ海峡が39キロメートルであるのに比して、ルソン海峡は250キロメートルにも及んでいるからである。

 さらに、広大な南シナ海を縦貫する航路帯のあちこちに機雷原を設置するにしても、いくら人民解放軍海軍がロシア海軍に次いで世界第2の機雷保有数(10万個と言われている)を誇っているとはいえ、極めて効率が悪い妨害手段と考えざるをえない。

 したがって、「航路妨害=機雷敷設による海峡あるいは海域封鎖」という単純な等式で考えるならば、南シナ海を封鎖するのは困難であり、いくら南シナ海が中国軍事力によりコントロールされても「重要影響事態」や「存立危機事態」とは見なしがたい。したがって、「南シナ海は迂回可能である」程度の認識が公言されることになったのであろう。

約1800キロ長くなる南シナ海の迂回航路

 しかしながら、南シナ海は迂回できるからといっても、中国によるコントロールが可能になってしまった場合、日本国民生活や経済活動が深刻に脅かされることにはなりえないのであろうか?

 現在、日本に原油や天然ガスその他の天然資源などを運搬するために、膨大な数のタンカーや貨物船が毎日ひっきりなしに南シナ海を航行している。そもそも、そうした船が「南シナ海を迂回」しなければならなくなる事態とは、中国共産党政府が「日本関連船舶の南シナ海での自由航行を妨害・阻止する」といった決断を下した事態を意味している。

 中国政府がこのような決断をした場合、人民解放軍は、日本に関係しない船舶にもダメージを与えてしまう可能性が高い機雷戦は行わず、日本関連船舶だけにターゲットを絞って、ミサイル攻撃・魚雷攻撃・爆撃・砲撃といった手段で航行を妨害するであろう。日本政府はそのことを覚悟せねばならない。

 そして、実際にタンカーに魚雷を打ち込む必要はなく、日本関連船舶が「南シナ海を航行した場合には、深刻な危害が加えられる」との認識を船会社に与えれば十分なのである。

そのような状況になっても日本向け物資を運搬しようとする船会社は、

「インド洋 → マラッカ海峡 → 南シナ海 → バシー海峡 → 西太平洋 → 日本」という南シナ海縦貫航路を避けて、「インド洋 → ロンボク海峡 → ジャワ海 → マカッサル海峡 → セレベス海 → 西太平洋 → 日本」という迂回航路を通航しなければならない。

 前者の中東産油国から南シナ海を北上して日本に至る航路はおよそ1万2200キロメートルであり、後者の迂回航路は、日本までおよそ1万4000キロメートルである。もっともこの迂回航路は、水深が浅いマラッカ海峡を通航できない超大型タンカー(UVLCC、30万トン超の原油を積載)などが平時においても利用している航路である。

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南シナ海航路(白色)と迂回航路(赤色)、大迂回航路(ピンク)

迂回の負担は燃料費だけではない

 大型タンカー(VLCC、20万~30万トンの原油を積載)で迂回航路を航行すると日本まで3日余計にかかることになり、燃料代も(もちろんタンカーごとに差があるが)およそ8万5000ドルから10万ドル余計にかかることになる(このような経済的理由によって、往復では1週間ほど無駄になるうえに燃料代も嵩んでしまう迂回航路を通過をせざるを得ない超大型タンカーは、建造されなくなってしまった)。

 もし燃料代だけを考えるのならば、迂回航路を通航した場合には、往復でおよそ2000万~2400万円の費用がかさむことになる。すると30万トン積みVLCCの場合、燃料代の増加分は1トンあたり67~80円程度となり、20万トン積みVLCCのそれは100~120円程度ということになる。すなわち迂回航路を経由したVLCCで運搬される原油1バレル(原油1トン=7.396バレル)あたりの燃料費増加分は“わずか9~16円”ということになる。原油1バレル60ドルすなわち7200円とすると、このような燃料代分の価格上昇は“取るに足りない額”ということになる。

 ところが、米海軍関係者や日本で船会社を営む専門家によると、燃料代の増加分だけで迂回航路経由の影響を論ずることは「論外」であるということになる。

 なぜならば、平時において迂回航路を通航するのとは違い、中国の軍事的脅迫により迂回航路を通航せざるを得なくなった場合には、国際海運マーケットが過敏に反応して船員費などが沸騰するとともに、船舶保険料も信じられないほど高騰することは必至であるからだ。

それに加えて、そもそも船員の確保そのものが極めて困難になると考えるべきである。というのは、日本船体の船員構成といえども、日本人は船長と機関長それに極めて少数の航海士と機関士だけであって、ほとんどの航海士、機関士、デッキ要員、機関部要員それに司厨員は外国人である(高級士官はクロアチア人、北欧系、台湾人、韓国人など、一般船員はフィリピン人、韓国人、中国人、インド人など)。したがって、中国に軍事的に圧迫された中での日本向け航海への乗組員調達は望み薄となるというのだ。

人工島出現により迂回航路も危険にさらされる

 さらに、日本にとって都合の悪いことに、日中間が上記のような険悪な関係に立ち至った場合には、南シナ海縦貫航路どころかマカッサル海峡経由の迂回航路すらも通航できなくなる可能性が現実のものとなりつつある。

 本コラムでも繰り返し取り上げているように、中国は南沙諸島の数カ所に軍事拠点としての人工島を構築している。そのうちファイアリークロス礁には3000メートル級滑走路が建設中であり、ジョンソンサウス礁をはじめその他の人工島にも本格的な軍用滑走路が出現するものと考えられている。

 それらの南沙諸島人工島の航空基地に人民解放軍戦闘機や爆撃機などが配備されると、迂回航路が通過するセレベス海やマカッサル海峡は人民解放軍戦闘機の攻撃圏内にすっぽりと入ってしまう。その外縁であるジャワ海やロンボク海峡その他のインドネシア海峡部だけでなくティモール海やオーストラリアの北西の要衝ダーウィンまでもが人民解放軍爆撃機の攻撃圏内に収まることになる。

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したがって、迂回航路を日本に向かって北上するタンカーも、中国軍戦闘機や爆撃機の攻撃の脅威に曝されることになり、マカッサル海峡経由の迂回航路は“危険回避”の役割を果たさなくなる。そのため、日本向けタンカーは、中国軍機による攻撃可能性がほぼ存在しない(そうでなければ乗組員は絶対に集まらない)以下のような“大迂回航路”を経由しなければならない。

「インド洋 → メルボルン沖 → 珊瑚海 → グアム沖 → 日本」

およそ2万2000キロメートルに及ぶ大迂回航路を通航する場合、航海日数は南シナ海経由の倍の6週間近くかかることになるため、もはや燃料費も無視しうるレベルではなくなってしまう。それに、航海日数が2倍になってしまうと、当然ながら必要な船腹数も船員数も全て2倍ということになる。そのため、中国軍機による攻撃の可能性はゼロでも、船腹数や船員の確保そのものが極めて困難になり、日本が必要とする原油や天然ガスの供給量は維持できなくなる。

やはり南シナ海は日本の死命を左右する

 中国は広大な南シナ海の8割以上の海域を“中国の海洋国土”と公言してはばからない。いくらアメリカや日本やオーストラリアが非難したからといって、中国がすでに巨額の建設費を投入している“中国の主権下における”人工島の建設を中止する見込みは全くない。

 中国に中止させる唯一の手段は、アメリカをはじめとする反中国勢力が人工島建設を武力によって阻止することであるが、当然それは中国との全面戦争を意味するため、実施可能性はゼロに近い。

 要するに、極めて近い将来に、南沙諸島に複数の航空基地や軍港を備えた強力な人民解放軍海洋基地群が誕生することは避けられそうもない。

ということは、日中関係が最悪の事態に陥った場合には、「南シナ海は迂回できる」などと言っていられない事態に日本国民は直面することになる。南シナ海は日本にとって「重要影響事態」も「存立危機事態」も発生しうる生命線であるとの認識を持って、安全保障関連法案に関する国会審議は進められなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6/2~6日経『変調 中国ビジネス』記事について

日経も中国の異変に気付きアリバイ作りを始めました。下の記事がそうです。今週ずっと特集していました。今まで中国進出を煽るだけ煽り、企業が苦しんできたことなどは全然報道してこなかったのに。「後から結うのは福助頭」(= Monday morning quarterback)でしょう。リスク管理が全然できない。中国を増長させた責任は日本のマスメデイアが大部分を負うべき。靖国問題、教科書問題、天安門事件後の天皇訪中等如何に中国を助けてきたか。それが南沙諸島の侵略に繋がっている訳です。いつも「平和」「平和」と唱えるだけで真に「平和」を実現しようとはしない似非平和主義者です。

中国から撤退するには時間がかかります。工商局、税務局等の認可を受けなければなりませんので。2年くらいはかかると見ておいた方が良いでしょう。日本人の経営者は債務(含む税、優遇措置)を支払わなければ中国から出ることはできません。経営者を中国人にするとjoyouの蔡みたいに堂々と不正をします。藤森も中国の実態を知らないで買収したのでしょうが責任問題です。辞任は当然でしょう。損失を払ってから辞めてほしい。株主は怒っているでしょう。裁判に訴えて勝てるつもりですかね。中国の司法は行政の一部で裁判官は賄賂を取るのが当たり前というのを知っていて言ってるのでしょうか。小生が中国の裁判・労働委員会で3勝1敗になった時と時代が違います。あの時の中国は外国の金と技術を欲しがっていましたから。今や外資を追い出そうとしている時代です。高い授業料です。他の日系企業も早く撤退した方が良いでしょう。

6/2もう逃げるしかない 中国ビジネス変調(ルポ迫真)記事

中国随一の経済都市、上海。空の玄関口、上海浦東国際空港にその日本人男性が現れたのは寒風吹き付ける1月の夜のことだった。「どこでもいい。国際線のチケットを1枚頼む」。切羽詰まった表情に気押されるように、発券カウンターの女性は日本行きのチケットを手配した。

 「支払いが確認できるまで放すわけにはいかない」。数時間前。男は上海市郊外の日系縫製工場で複数の取引先の中国人に詰め寄られていた。

 進出して20年。最盛期には200人の従業員を抱え、日本のアパレル大手に衣料品を供給してきた。安い労働力を活用して利益も上げていたが、この数年で急速に業績が悪化。ついに取引先に支払いすらできなくなった。

 日本の本社も資金を差し出す体力がない。仲裁役の中国人を挟みながら取引先にわびを入れ、返済の繰り延べを懇願するも形勢は明らかに不利。「生きて帰るには、逃げるしかなかった」。事情を知る関係者が語る。

 中国が対外開放して約40年。安くて豊富な労働力と巨大な市場をにらみ、日本企業は1980年代から続々と進出してきた。政治リスクに翻弄されながらも拠点を増やし、日系企業は2万社を超える。

 だが今の中国に少し前までの右肩上がりの成長は見込めない。この数年で一気に世界に名を知らしめた中国スマートフォン(スマホ)大手、小米(シャオミ)ですら成長に急ブレーキがかかる。

 4月末の週明けの早朝。日系電子部品メーカーが北京オフィスで東京と結んで開いたテレビ会議。日本人幹部らは中国人営業マンの報告に凍り付いた。小米による今年2度目の大がかりな部品納入の延期要請だった。「小米のスマホが売れなくなっている」。日本人幹部らは一様に落胆した。

景気減速の影響がじわり広がるなか、5年で2倍のペースで上昇する人件費も企業に重くのしかかる。日本企業に限れば、円安の逆風も吹く。

 企業は「撤退」も現実的な選択肢に据える。経済産業省が2014年7月に調べた「海外事業活動基本調査」によると、13年度に中国から撤退した現地法人数は205社と前年度を17社上回った。企業の事業再編を手伝う弁護士、賈維恒(44)は「景気減速で拠点の過剰感は強まっている。今後も撤退案件は増える」とみる。

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閉鎖されたシチズンの工場では最終の後片付けが静かに続けられていた(5月30日、広東省広州)

 5月30日。雨期に入り、灰色の雲が覆う広東省広州。シチズンホールディングスが2月に閉めた時計部品工場を訪れると、わずか4カ月前に起きた騒動の記憶を消し去ろうとするかのようにフォークリフトがせわしなく設備や資材を運び出していた。

 春節(旧正月)連休を目前に控えた2月5日。帰省を楽しみにする従業員の表情が一変した。「あしたで工場を清算します」。1千人いる従業員の一斉解雇通告だった。

 「なぜ、解雇する直前に通告するんだ!」

 従業員の不満を抑えつけるかのように雇用契約の解除を迫るシチズン。「書類にサインをしないと、あなた、近いうちに、ほんと大変なことになるよ」。深夜、見知らぬ男からこんな脅迫めいた電話を受けた従業員は300人を数えた。

 「日本人経営者が憎い」。今、閉鎖された工場で最終の後片付け作業をする総務担当の男性社員、劉俊穎(40=仮名)が声を震わせる。真面目に19年間勤め上げた末の突然の解雇通告。「我々は使い捨てか」

 撤退業務が完了する1カ月後には工場は完全に閉鎖される。劉の目が潤む。「私には中学生の息子がいる。お金がかかる。でも40歳を過ぎた私が働ける場所は簡単には見つからない」

 経営難に陥った工場に乗り込んで従業員を解雇する。沿海都市部の工場街ではこんな「撤退屋」が出没している。

 「この会社の資産を買い取った。これからは俺の言うことを聞いてもらうぞ」。企業から工場や設備などの機械を100ドル(約1万2千円)程度の破格の価格で買い取り、地元政府への面倒な手続きも口利きで解決する。手数料や資産売却で暴利をむさぼる。

 「高速成長時代の“遺産”を金を払ってでも手放したい」。そんな企業の思いを見透かしたように撤退屋が暗躍する。(敬称略)

 景気減速が当たり前の「新常態」に入った中国。現地企業に忍び寄る変調の現場を歩く。

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「やる気は全くないわ……」。 中国東北部の中核都市、遼寧省大連。同市内の日系電機大手の 工場に勤める40歳代女性従業員、李梅(仮名)がつぶやいた。10年以上も前に今の工場に入った李。とにかく毎日まじめに働いた。地道にモノ作りを続ける日本企業も自分に合った。そんな彼女が最近になって工場に背を向け始めた。きっかけは2013年末、近所の東芝の大連工場で起きたストライキだ。

「もっと補償金を出せ」。武装警察官が見守るなか、約900 人の従業員が声を張り上げた。

1997年からテレビを生産した大連工場。東芝は赤字を理由に閉鎖を決めたが職を失う従業員は退職金相当の補償金を少しでも多く得たいと経営側に抗議。東芝はやむなく要求をのんだ。あの日の事が、今の李には他人事に映らなくなった。

大連に今、景気後退の大波が押し寄せる。大連のある遼寧省の1〜3月国内総生産(GDP)は前年同期比1.9%増。中国が今年目標とする7%前後を大きく下回る全国最低に陥った。 2000社近い日系企業が集積する大連。李の工場も「いつ閉鎖されてもおかし<ない」。だから今は仕事より補償金を多く手にすることしか関心が向かな い。「今は補償金を楽しみに待つだけだわ」

3月5日、北京で開幕した全国人民代表大会(全人代)。午前10時すぎ、所信表明演説で首相の李克強(59)が「中国は製造大国から製造強国へ転換する」と読み上げていた頃、広東省東莞の工場街では5000人規模のストライキが勃発していた。

「未払いの給料を払え」。ナイキなどの1流ブランド靴を作る台湾系工場の従業員がロ々に叫ぶ。翌日には周辺の他の工場にも次々に波及。拳を突き上げた従業員数は数万人に達した。

「もう疲れた」。日本人幹部がこんな言葉を残して東莞から去った日本企業は過去5年で100社以上。輸出競争力は低下 し「世界の工場」は苦境に立つ。 「今、中国では何をすればよいのか」。厳しい現実を前に日系企業幹部の苦悩は深まる。

だが、今の中国の従業員は幹部らのそんな迷いに同情などしない。日系電機大手の工場で長く労働組合トップを務める共産党幹部はいらだちをあらわにする。「そんなに中国から出て行 きたいなら、早くそうすれぱいい。でも二度と中国ではビジネスはさせない。中国とはそういう国だ」

6/4変調 中国ビジネス3

中国首相の李克強(59)をうならせた新興企業は古びた雑居ビルの6階にあった。情報技術 (IT)企業が集積する北京・中関村。壁は薄汚れ、電気が消えた通路には段ボールや資材がうず高く積まれている。

IT専門の転職支援サイト 「拉勾網」を2年前に立ち上げた北京拉勾網絡技術。5月7日午前、創業者の馬徳龍(31)は 中関村に突然視察に訪れた李に自社の事業内容を説明した。「100人あまりの社員で昨年150万人の転職を支援しました」。 行政の効率化に熱心な李は感心した。「それは見事だ。政府も見習わないと」

拉勾網の飛躍のカギは中国I T企業2万社の膨大な求人情報にある。起業家に無料でオフィ スを貸し出す創業支援施設が整う中関村でもべンチャー企業が次々に生まれ、IT人材の需要は旺盛。成長企業でキャリアを積みたい若い人材もあふれている。馬はそこに目を付けた。

「何よりも中国企業で働きたかった」。3月に米系ソフト企業から中国のインターネット大手の部長職に転じた北京在住の張傑(仮名、29)が言う。魅力はその待遇。検索大手、百度(パイドゥ)や電子商取引最大手のアリババ集団など大手を中心に人材獲得競争は激しさを増し、中国IT企業では部長級で年数千万円の高給取りはざら。張の月給も2倍の5万元(約100万円)に跳ね上がった。

1990年代から米マイクロソフトなど外資系IT大手が進出して立ち上がった中国IT産業。「昔は給料が高い外資企業へ憧れがあったが、今は中国大手の方がいい。外資は好待遇を手にする踏み台」。張は言う。

「調査を妨害したらどうなるか。賢明なあなたたちなら分かりますね」。昨年冬、中国独禁法当局の突然の来訪を受けた米半導体大手クアルコムの関係者は調査員の高圧的な態度に驚いた。それからまもない2月。中国当局は60億8800万元という巨額制裁金の支払いを同社に命じた。自社技術をスマートフオン(スマホ)メーカーに押しつけ、不当に特許使用料を得たとの判断だ。

.アリババのような世界的企業が育ち、自信を深める中国IT 産業。習近平(61)指導部も「国産技術.製品の育成を」と外資排除をいとわない。「昔はとにかく技術を教えてくれと頼ってきたのに。時代は変わった」。 クアルコム関係者の言葉からは敗北感がにじむ。

6/5変調 中国ビジネス4

「不明朗な取引が行われている」。5月29日に子会社8社を化学品・医薬品販売興和グループ(名古屋市)に譲渡して創業109年の歴史に幕を下ろした化学薬品商社の江守グループホールディングス(HD)。解体のきっかけは2014年7月に寄せられた匿名の電子メールだった。

疑惑の中心は江守HD中国現地法人トップだった謝飛紅(50)。髪を短く刈り込み、縁なし眼鏡をかけた謝は上海ではやり手の実業家_として知られていた。「丸紅(の中国事業)を抜きますよ」。こう豪語する謝をHD社長の江守清隆(54)はかわいがった。HDの連結売上高は直近5年で3倍の約2200億円に膨らんだが、売上高の7割を謝が率いる中国事業が稼いだ。

その裏で謝は自身の親族がかかわる企業との取引を通じて見かけ上の売上高を膨らませていた。取引先の仕入れ代金を肩代わりして金利をつけて回収する。急成長を演出したビジネスモデルも景気減速で取引先から支払いが滞ったとたん、崩壊した。

「以前から危ない取引をしているのではと思っていた」と同社閏係者は明かす。だが、背後に清隆が控える謝には「誰も何も言えなかった」。

3日午前、上海で開幕した住設機器の大型展示会。水栓金具や温水便座など100点以上の商品を出展した中宇建材集団 (福建省)の営業担当者は「費用対効果の高さが私たちの強み」と来場者にアピールしていた。

どこにでもある展示会風景だが、その様子を苦々しく思っている日本人経営者がいる。同日、 最大660億円の損失を発表したLIXILグループ社長の藤森義明だ。

巨額損失の原因はドイツで上場する子会社ジョウユウの不正会計。創業者の蔡建設が財務諸表を改ざんしていた。その蔡が中国で率いるのが中宇。中宇はジョウユウの子会社だ。 5月22日にジョウユウはドイツで破産を申し立てた。だが、察は虎の子の中国事業を手放さない。中宇の40歳代の男性社員は「破産はドイツの話。私たちに影響はない」と言い切る。

「(蔡氏らに対する)法的措置も辞さない」。3日午後2時。 LIXILが都内で開いた記者会見で藤森は力を込めた。蔡の耳藤森のその言葉は届いただろうか。

6/6変調 中国ビジネス5

北京西部の住宅街の一角。3月末、イトーヨーカ堂が運営する「華堂商場右安門店」がひっそりと営業を終えた。今は看板も取り外され、店舗前の広場では地元の小学生たちがサッ力ーに興じる。のどかな光景を前に近所に住む主婦の王さん(56)は「昔は食品売り場がにぎわっていた」と教えてくれた。イトーヨー力堂が北京に出店したのは中国で近代的な小売店がまだ少なかった1998年。「従業員教育が大事」とヨーカ堂が主張すれば、{安いものを売る大衆店にすれぱいい」と国有企業 の合弁相手も譲らない。経営の軸は時にぶれたが、経済成長時代は利益を出せた。

中国全土が沸いた北京五輪が終わった2008年夏。客足がぱたりと止まった。「北京の上客は五輪向けインフラ工事に駆り出されていた出稼ぎ労働者だった」。ヨーカ堂中国総代表の三枝富博(65)は振り返る。地元客を呼び戻そうと必死になるほど周辺の競合店との価格競争に巻き込まれる悪循環。日本流のサービスで増収を続ける四川省成都での事業とは対照的に不振が続く北京はこの1年で4店舗を閉めた。

「生鮮品以外、お店に出向いて買い物をすることはほとんどない」。遼寧省大連の銀行員、鄒婷婷(27)は話す。最近購入した空気清浄機もインターネット通販サイトで買った。安くて種類.も豊富なネット通販は今や中国の小売市場の1割を占める。店舗を展開する既存の小売業を取り卷<環境は厳しさを増す。

人口1千万人を誇る内陸部の中核都市、湖北省武漢。昨年末に開業したイオンモール武漢店は平日の夕方にもなると、食材の買い出しやレストランで食事を楽しもうという地元客でにぎわう。現地法人の総経理、椎名孝夫48)は「日本の安心・.安全を求めて来店する顧客が多い」と手応えを口にする。 12年には山東省青島の店舗が「反日デモ」で破壊されたイオン。中国事業は赤字が続くが、 それでも購買力が高まる中国の消費市場で商機を見いだす。

世の中が上げ潮の時の事業拡大は簡単。逆に苦しい時に知恵を絞って顧客に受け入れられて こそ価値があるー—。イオンの源流の一つである岡田屋具服店はこんな戒めを家訓に込めた。「下げにもうけよ」。高速成長時代の終わりを迎えた中国で椎名はその家訓をいま一度、かみしめる。

 

 

6/3日経ビジネスオンライン 福島香織『赤い帝国主義下の言論出版統制 作家たちは権力とせめぎ合い、自粛心と戦う』記事について

中国の一番ダメな所はいつも言ってますように「騙す人が賢く、騙される人が馬鹿」という基本的価値観です。この考えが続く限り中国とはまともに付き合えません。日本人は人が好過ぎて騙されるだけ。東証1部上場の江守グループの倒産やLIXILのjoyouの660億円の特損等は中国で儲けようという下心の為せる業です。中国に進出している他の日系企業も似たり寄ったりでしょう。小生も在籍していた会社が中国で買った会社を調べて見たら資産の中に使えない井戸も資産計上されていて問題になったことがありました。デユーデリジェンスをしっかりという事で法律事務所に調べさせてもこの程度です。まあ如何に騙すのに長けているかという事ですが。また会社を売る局面にも関与しました。どう言う訳か本社は早く売れと言うばかり。高く買いそうな人もいたのに二束三文で別人に売り渡しました。背任ではと思ったものです。結局、保身を考えるから足元を見られてやられてしまう訳です。戦わないと。

ここに出てきます中国の真のジャーナリストと日本の植村隆のような似非ジャーナリストを比較すれば如何に日本のメデイアが腐っているか分かります。勿論、中国の共産党支配における「党の喉と舌」の役割を果たしている中国のメデイア人は圧倒的に多いですが。ですから命を賭けて自己の主張すべきところを弾圧にも拘らず主張するところが真のジャーナリストたる所以でしょう。植村はアメリカへ行ってまで嘘を吹きまくっているのだから何をか況やです。翁長もアメリカに行ってパフォーマンスだけやっているというのは見抜かれています。彼らは日本人の心象風景から遠い所にいます。

新渡戸稲造の「武士道」は、日本人は神を信じない(一神教の意味)のにどうして道徳が遵守されているのかという問いに対する回答として書かれました。日本社会の規範として武士の生き方が、身分差はあるにせよ下々まで尊ばれたのです。その中でも「義=rectitude of justice」「勇=courage」「仁=benevolence, the feeling of distress 」「礼=politeness」「誠=veracity and sincerity」「名誉=honor」「忠義=the duty of loyalty」を生き方に求めました。皆孔孟の教えです。それを発祥の地である中国人は守ろうともせず、日本人が守って生きてきたわけです。易姓革命の国では前の伝統文化が否定されるので、賢者の教えも根付かないと言ったところでしょう。

「持ち逃げ資産の半分を西側のリベートに」というのは中国人の面目躍如たるものがあります。賄賂が社会にビルトインされているため、「金を与えれば皆言うことを聞くだろう」という発想になりがち。FIFAの事件も過去に遡れば賄賂の得意な国が焙り出されてくるのでは。でも中韓のように道徳心の薄い民族を豊かにさせたのが間違いの素です。アメリカも良く民族性を知ることです。

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 今、北京にいる。知日派知識人と待ち合わせをしていたが、待ち合わせ場所に彼がなかなか現れない。さすがに約束の時間になって一時間が過ぎると、心配になってきた。なにせ、天安門事件26年目の記念日まであと5日という敏感な時期であり、しかも習近平政権の「知識人狩り」の凄まじさは、以前にこのコラム欄で紹介した通りである(「習近平の知識人狩り、希望を粛清」参照)

 ちょうど携帯電話を買い替えたばかりで、彼の携帯番号を新しい携帯電話に入れておくのを忘れていたので、電話で安否を確認できなかった。連絡が取れないまま、ヤキモキしていると彼が一時間半遅れて、謝りながらやって来た。遅れた理由は、次に出版する本に関して、いきなり出版社から呼び出されたのだという。「一番大事な一章をまるまる削らないと、検閲審査が通らないと言われて、もめていました。いきなり約束もなく、出版社の社長が訪ねてきて。連絡もできずにすみませんでした」という。

 彼は「中国は、あと2、3年もすると出版社は全部つぶれるんじゃないですかね。今、本を出すことはものすごくリスクが高い。出版社にとっても、ほとんどリスクだけで利益はでません。中国の出版市場はおそらく出版史上、もっとも暗黒時代を迎えていますよ」と、ため息をついていた。

自分の中に生まれた「自粛の心」こそ怖い

 こうした息苦しさを訴える知識人たちの言葉を、今回の中国旅行中に何度聞いたことか。

ある作家はこういっていた。「恐ろしいのは自分の中に自粛の心が出て来たことだ。賞をとり、大学の職を与えられ、安定した収入も約束され、息子たちが結婚して家庭を築くようになると、(当局の怒りを買うかもしれないというリスクを負って)自分の書きたいものを書くには、捨てなければならないものが多すぎる。だが、そうして筆を緩めることは、読者に本当に伝えなければならないもの、意義あるものを書けないということだ。自分が過去に書いたものを超える納得できる作品を生み出せる体力気力がもつのは、あとせいぜい10年くらい。これから、いかに自分の心と闘いながら、書いていくかが、作家としての真価が問われる」。

 メモを取るような場面ではなかったので、発言は私の記憶である。本当に恐ろしいのは、検閲そのものではなく、検閲を避けようとする自分の心だ、というのは心にしみるメッセージだった。

日本にいてモノを書く仕事をしていると、読者に受けるか、市場に受け入れられるかという悩みはあっても、政治権力によって身の危険を感じながら書くということはまずない。本の内容について出版社や編集者の好みと対立することはあっても、あるいは読者からのバッシングを恐れる気持ちはあっても、当局の検閲機関から隠密裏に物書き生命を絶たれる心配もまずない。中国当局の出版物に対する介入圧力は、日本人にはとうてい想像のつかない世界である。

 だが、その検閲に抗いながらエッジボールと呼ばれるぎりぎり編み出された表現というのは、書き手の執念のエネルギーが注ぎこまれている。圧力に抗う気持ちを完全に忘れてしまっては、物書きとしては完全なる敗北だが、圧力とのせめぎあいのなかでこそ生まれる研ぎ澄まされた表現というのも、確かに存在する。本当の政治圧力というものを知らないで、ちょっと書くなと言われたぐらいで被害者ぶって騒ぐとヒーローになれる日本の言論出版界にいると、なかなか到達できない表現の境地である。

文明のロマンも文化論も、ダメ

 で、最近どのようなものが検閲に引っかかりやすいかというと、聞くところによると文明論とか文化論が、結構リスクが高いらしい。胡錦濤政権時代も江沢民政権時代も当然、出版検閲があったが、それはほとんど政治批判、党批判や党の歴史認識を否定するような内容のもので、何が検閲に引っかかるか分かりやすかった。

 ところが最近は中華文明や中華文化の論評まで、なぜそれがダメなのか、というようなものも検閲当局から修正指導がくるそうだ。たとえば周の文明のルーツが、エジプトから伝播してきたものではないかとか、中国の「上帝」(シャンディ)は出エジプト記に出てくるシャダイが由来じゃないか、とかそういう文明のロマンみたいな話も、ダメらしい。あるいは改革開放30年で中国がどんな変化をたどったか、といった文化論や社会学的な検証もダメらしい。今の社会の問題点をあげて、その原因や背景を分析するといった内容も、大変厳しい細かい検閲をうけるという。

ある歴史学者にきけば、「習近平政権のイデオロギー政策の骨子は、西洋文明と西洋的普遍的価値観の否定と、中華文明の独立性と偉大性、中華的価値観を中心としたアジア世界の確立にあるので、中華文明・中華的価値観に対してき否定的な言論、研究の発表が難しくなった。中華文明にも西方の文明や宗教に影響を受けた部分があるなんて仮説は絶対受け入れられない」という。

 前述の作家が言うには、「今の中国人や中国が、なぜこんな風になってしまったか、そういうことに向き合うことが一番必要なのだが、それが一番許されない」と嘆いた。

 また、あるジャーナリストは、「今の中国は1930年代の日本に似ているかもしれない」という。幸いというべきなのは、中国の出版市場では、日本の軍国主義時代の批判を込めた日本の著作の翻訳モノは比較的問題なく出版できる分野であることだという。中国人読者の中には日本の過去の歴史の中に、中国の今の問題点を見出す者がいるかもしれない。日本の軍国主義批判や右傾化批判は、ひょっとすると反日的な思想の人たちだけでなく、中国習近平政権の行方に不安を感じている人たちから、ある種の比喩として発せられている可能性もあるかもしれない。

改革には向かわない「三つの自信」

 習近平政権がどういう政権であるか、ということを知識言論人たちに聞いてみると、3年前と比べて、批判的に言う人が増えた。3年前は、開明的な知識人の中にも、習近平政権を「(隠れ)改革派」だと信じる人はかなりいたが、それが甘い期待であったことを思い知るようになってきたということだろうか。「反腐敗キャンペーンや権力集中は習近平が後に思い切った政治改革を行うための準備であり、実は隠れ“改革派”である」という幻想が根強かったが、2014年から本格化した知識人狩りと、「一帯一路」政策を中心とする外交・経済路線から、習近平政権の目指す「改革」とは少なくとも、私たちが考えるものとは違うようである。

習近平政権の行方については、2013年の段階で、「赤い帝国主義」と早くに達観したのは、元「中国改革」誌社長で独立系政治評論家の李偉東だった。「赤い帝国主義」という形容は、昔、旧ソ連に適用されたものだ。フランス国際放送華字版RFIのインタビュー(2013年7月13日)で李偉東はこう語っている。

「習近平は伝統的権威主義方式を用いて、政治方面のある種の改良を進めている。それを“開明的な専制”と私は表現する。習近平が政権をとってから発表した論理の総論はおよそ三条でまとめられる。一つは進むべき方向は、邪な路(西側的普遍的価値感あるいはゴルバチョフ的改革の路)でもなく従来の路(旧来の社会主義的価値観、社会主義革命の路、文革の路)でもないという路論。二つ目は“中国の夢”(中華秩序の再興)という夢論。三つ目は“靴論”(靴が合うかどうかは履いている本人にしかわからず、傍にいる人が何といおうと無視すればよい、という外国の内政干渉を完全拒絶する)」「加えて習政権は“三つの自信”というのをあげている。すなわち路に対する自信、理論に対する自信、制度に対する自信。これほどの自信があれば、改革など必要あるだろうか。私が基本的に把握している習近平の政治改革とは、“党の指導をよりパーフェクトに強化に向けて改善すること”であり、これは本質的な意味での改革とはいえない」

APECブルーは赤いファシズム的美学の体現

 そして習近平の目指す中国が、「国家主義路線にナショナリズムを加えた赤い帝国の路」であり、それは1930年代のドイツや日本が歩んだ路と似ている、というのである。

この習近平の「赤い帝国主義」論については、賛同にしろ批判にしろ同意見の知識人は決して少なくない。賛同者は、習近平は(皇帝の専制君主制を確立し、名君との評価もある)「清朝の雍正帝」に匹敵する、といった言い方をしている。批判する人は、ドイツのナチズムに似ていると言う。

 そう考えると、最近中国が発表した国防白書で「海上軍事衝突に対する備え」が初めて明記されたことも、また「一帯一路」と呼ばれる外交・経済政策にあわせたAIIBの設立も、腑に落ちることだろう。習近平政権の国家グランドデザインは、日本の戦前の「八紘一宇」にも通じるものがあるといえば、なるほどと思う人もいると思う。ちなみに八紘一宇という言葉のオリジナルは中国であり、『淮南子』にもある。

とすると、現在の中国が国際社会にもたらしうるきな臭い可能性というのもいろいろ想像できるだろう。李偉東はアジア自由ラジオ局で2014年12月、北京APECの総括コメントとして、こんな発言をしていた。「APECブルー(APEC期間中に規制を徹底して大気汚染を軽減し青空を一時的に取り戻した現象)は、赤い帝国のファシズム的美学の体現である。この種の中国のファシズムは世界に危機をもたらすだろう」。

 彼はこの時、中国共産党をナチズムに例えながらこう指摘していた。「ナチズムが備えていて中国共産党が備えていない優位性が三つある。[1]己が全世界で最も優秀な種族であるという信仰にも似た頑強な信念、[2]ナチスは清廉であり、スキャンダルは少なかった、[3]ナチスの団結力は相当なものであった」。

 彼は、習近平が目指す赤い帝国主義への路は、根本的なところでナチスに及ばず、途中で破綻すると見ている。赤い帝国が世界に覇権を築き、今の米国のような新しい国際秩序を打ち立てるまでにいかず、激しい勢いで拡張に走った結果、内部から瓦解するとなると、その混乱に国際社会が巻き込まれるリスクは決して小さいものではない。

持ち逃げ資産の半分を西側へのリベートに?

 もう一つ、リスクがあるとすると、中華的秩序、中華的価値観に西側社会も染まり、アジアにおける中華秩序圏の成立を容認する可能性だ。習近平政権は表向き、オバマ政権に対しては比較的舐めた態度を見せているが、水面下の官僚レベルの交渉は日中よりもよほど密にあると言われている。

 最近、小耳にはさんだのは、財産を持ってカナダやオーストラリア、米国など西側諸国に逃げた反腐敗キャンペーンのターゲットの腐敗官僚、政商たちを西側諸国から引き渡してもらうための交換条件として、持ち逃げした彼らの資産の半分を西側諸国にリベートとして渡す、という案だ。この10年余り、海外逃亡腐敗官僚ら2万人が国外に持ち逃げした資産は軽く1兆元をこえる。

だが、この半額を受け取って、独裁国家から逃げてきた官僚を引き渡すということは、これは西側諸国として西側の普遍的価値観と違う中国の価値観を受け入れたということになるのではないか。汚職官僚だけでなく、海外に逃げた民主活動家や反共産党活動家などは、西側諸国の対応がどういったものになるか神経を尖らしている。

いずれのリスクにしても、中国のすぐ隣に存在する日本にとっては、今の習近平政権の路線は大いに警戒するに値するものだろう。

日本の自由さと安易さを痛感しながら

 さて、日本の安倍政権をナチスに例えて批判する日本人知識人は結構いて、日本が軍国主義化していると本気で心配している人も少なくないようである。私も少し、安倍政権と習近平政権の類似性を感じることもある。ただ、日本と中国の大きな違いは、報道、出版、言論に対する政府当局の本当の圧力の有無であり、日本が曲がりなりにも選挙を通じて、自らの手で為政者を選ぶシステムを保持している点である。

 私たちは、自分の国の政策に対して不安に思うことを誰でも口にすることができるし、執政党への信任不信任を表明する機会を平等に与えられている。そういう与えられた権利を十分に行使しないでの口先の批判に力が宿るはずもない。

 中国の言論知識人たちのモノを書くことへの執念や葛藤を垣間見るたびに、私は日本でモノを書くことの自由さと安易さを痛感するのである。

6/3日経ビジネスオンライン 高濱賛『慰安婦は棚上げ、焦点は北朝鮮に 迫る米韓首脳会談』記事について

朴大統領がアメリカでどういうことを言うか見ものです。告げ口外交を封じられたら言うことがあるのかどうか。父親と違い軍事センスがあるとは思えません。ですから北のSLBM発射実験成功(真偽不明)のニュースを聞いても動じないというか、リスクという感覚がないのでしょう。それは「慰安婦」で日本を叩いていればいいというレベルの話ではなく、戦争が起きるかもしれないということですから。何せ北の若殿は何をするか分かりませんので。自暴自棄にかられ戦争を始めるかもしれません。やるなら朝鮮半島だけでやってほしい。“civil war”ではないですか。

普通の感覚であればTHHADを配備せねばとなるのでしょうが、中国の反対に遭い、米中に良い顔をしようとするので無理が出ます。二股外交、蝙蝠外交の限界です。事大主義で結局外国の介入というかいろんな国につこうとして失敗、結局日本に統合された歴史があるのに。まあ、漢字をいとも簡単に捨てる国ですから、「歴史」を知るはずもない。それで都合よく「歴史」を改竄・捏造するのでしょう。

中国は北をソ連時代の東欧のように西側との緩衝地域のまま残したいと思っているでしょう。直接国境を接すると警護の義務が生じるので。そうでなければとっくに北は中国に呑み込まれていたハズ。南も中国領にしてしまえば、日本とは間に日本海がありますので可能かも知れませんが。中国の東北三省には朝鮮族が多く住んでいます。北の政権が安定していることを中国は望んでいるので、本音で言えば言うことを聞かない金正恩を外し正男に首を挿げ替えたいと思っているのでは。

オバマのアメリカもここにきて少しは変わるのかもしれません。G7宣言で南沙諸島の軍事基地化した中国を非難するようです。でも中国は織り込み済みでしょう。具体的な行動がない限り、舐めるだけ。中国の主張する12海里内に飛行機や艦船を入れないと。戦争になったら米軍は一瞬にして中国軍を制圧してしまうと日高義樹氏は言っています。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150603/dms1506031140004-n1.htm

その方が中国国民にとっては共産党支配から逃れられて幸福かもしれません。米軍が12海里内に進出した時に中国はどうするのか。東シナ海に防空識別圏を設定した時のように何もできず、恥をさらすことになるのか。その場合は少なくとも習体制ではなくなるでしょう。

記事

朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領が6月14日から5日間の日程で米国を訪問する。16日にバラク・オバマ米大統領と首脳会談を行う。その後、テキサス州ヒューストンに立ち寄り、先端医療や航空宇宙関係施設を視察する。

(”Statement by the Press Secretary on the Visit of President Park Geun-hye of the Republic of Korea,” Office of the Press Secretary, 5/26/2015)

(”Park, Obama Set to Tackle Alliance, North Korea Tension,” The Korea Herald, 5/27/2015)

(”Will Pres. Park get a red carpet in the US like Shinzo Abe did?” The Hankyoreh, 5/13/2015)

 さる4月の安倍晋三首相の訪米で日米同盟に「質的変化」(”qualitative change”)が生じた。首相が「歴史認識問題」や「慰安婦問題」で「河野談話」や「村山談話」を踏襲すると確約したことで、米側の「わだかまり」が解けたからだ(「安倍首相の議会演説で米国の『歴史認識問題』は決着」参照)。これを受けての朴大統領の訪米である。

 朴大統領の訪米は就任直後の13年5月以来、2度目。2年前を振り返ってみる――。朴大統領は、13年5月に訪米した際、米議会で演説し「歴史問題に端を発した対立が一層深刻になっている。歴史に正しい認識を持たなければ明日はない」と英語で訴えた。日韓の対立に米国を巻き込むことで対日外交圧力を強めようとした。

 ワシントンも韓国初の女性大統領の初の公式訪米ということもあって歓待した。朴大統領に思いの丈を述べさせる余裕を見せた。朴大統領が「慰安婦問題」を人権問題、とくに女性の人権に絡めたことが功を奏した面も見逃せない。

「日韓が歴史認識でツノ突きあっている場合ではない」

 だが米政府はそれ以後、日韓対立が膠着することに警戒心を抱き、事あるごとに日韓双方に譲歩を促してきた。米政府は、朴大統領が慰安婦問題に執着しなければならない韓国国内の政治社会情勢を理解している。しかし、朴大統領が安倍政権に対して「新たな謝罪・補償を執拗に求める頑なな対応」(米国務省OB)に苛立っているのも事実だ。いわゆる「Korean fatigue」(韓国に対する嫌気)である。

 そして今年4月の安倍訪米でワシントンの空気は一変した。米外交はどこまでもストレートでプラグマティック(実際的)だ。変わり身も速い。

 東アジア情勢は風雲急を告げている。例えば中国は南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島で埋め立て工事を急ピッチで進めている。一方、朝鮮半島では北朝鮮の中枢で異変が起こっている。米国防総省元高官の一人はこう指摘する。「日韓が『歴史認識問題』などでツノ突き合わせている場合ではなくなってきた――こうした認識がワシントンで急速に広がっている。ケリー国務長官と尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外相が2月7日に話し合い、6月の米韓首相会談が急遽決まったのはこのためだ。朴大統領が再び『慰安婦問題』に触れ、日韓の和解を渋るようであれば、日米防衛協力体制を踏まえた日米韓同盟の再構築は遅れるばかりだ。これがオバマ政権の認識だし、この点では民主、共和両党とも一致している」。

 ケリー国務長官、アシュトン・カーター国防長官が相次いで訪韓し、緊迫する北朝鮮情勢への戦略を練る必要性を朴大統領に直接、訴えた。返す刀で両長官は、来るべき訪米では朴大統領が「慰安婦問題」を蒸し返さないよう求めた可能性大だ。

こうした米側の意向を察知した韓国政府の対応にも変化が見られる。「慰安婦問題」は事実上棚上げし、安全保障面では日米に足並みを揃えるスタンスにかじを切った。北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の日米韓首席代表が5月27日にソウルで協議した。29日にはシンガポールで日米韓3カ国国防相会談も行われた。すべて、朴大統領の訪米に向けた地ならしと見ていいだろう。

 ワシントンで6月3日、米戦略国際問題研究所(CSIS)が米韓シンポジウムを主催する。朴大統領訪米をにらみ、韓国に対する米国のスタンスを占う上で注目される。米側からはリチャード・アーミテージ元国務副長官、カート・キャンベル元国務次官補、クリスファー・ヒル元国務次官補、ロバート・ガルーチ元北朝鮮核問題担当特使、シドニー・サイラー北朝鮮核問題担当特使が出席する。このシンポジウムでのテーマも米韓軍事同盟、北朝鮮の動向に絞られている。「歴史認識」問題は完全に無視された格好だ。

(”Korea Going Forward,” Center for Strategic & International Studies, 6/3/2015)

「北朝鮮は容易ならざる事態」という現状認識

 北朝鮮は5月8日、日本海側のハンギョムナンドの新浦沖で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の水中発射に成功した。「初期段階だが地域の新たな脅威」(米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際研究大学院米韓研究所の研究員)となってきた。

(”N.Korea Test-fires Submarine-launched Ballistic Missile,” Agence France-Presse, 5/10/2015)

 米下院軍事委員会の軍事専門スタッフの一人は筆者にこう述べた。「SLBMの開発はまだ初期段階で、実際の配備には4~5年はかかるだろう。ただ北朝鮮の脅威が増しているのは、核開発やミサイル開発といった軍事面での動きだけではない。問題は2012年夏の李英浩(リ・ヨンホ)朝鮮人民軍総参謀長の解任に始まった粛清人事の異常さだ。その後、張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長や玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力相の処刑にまでエスカレートしている。金正恩党第一書記の訪ロが中止になった理由の一つにクーデターの危険を排除するためといった見方も出ている」。

 13年の米韓首脳会談で両首脳は「21世紀におけるいかなる挑戦にも立ち向かうために朝鮮半島およびアジア太平洋地域の平和と安全にとっての楔である米韓同盟を順応、強化させていく」ことを再確認した。

 首脳会談を受けて、米韓軍事協力は着実に進んでいる。具体的には、米韓合同軍事演習が予定通り実施されている。韓国は2014年1月、在韓米軍駐留経負担費(SMA)を6%(8億7000万ドル増)増額した。

(”U.S.-South Korea Relations,” Mark E. Manyin, Congressional Research Service, 6/24/2014)

北朝鮮のSLBMをタテにTHAAD配備交渉開始を要請か

 しかしながら米国が望んでいる、最新鋭ミサイル迎撃ミサイル「戦域高高度防衛ミサイル」(THAAD=Terminal High Altitude Area Defense Missile)を駐韓米軍基地に配備する計画は韓国との間で正式議題にすらなっていない。フランク・ローズ米国務次官補(軍縮・検証・履行担当)は5月19日、ワシントンで開かれたシンポジウムで米高官として初めて「永久配備」に言及した。米韓首脳会談で、THAAD設置についての交渉を開始するようオバマ大統領が自ら打診する可能性大だ。

(”Missile Defense and the U.S. Response to the North Korean Ballistic Missile and WMD Threat,” Frank A. Rose, Assistant Secretary, Bureau of Arms Control, Verification and Compliance, Institute for Corean-American Studies(ICAS), U.S. Department of State, 5/19/2015)

 日米韓3カ国は14年12月、北朝鮮の核とミサイルに関する情報交換に関する「軍事情報共有了解覚書(MOU=Memorandum of Understanding)」を締結している。しかし、この覚書は日韓が情報を直接交換することも共有することも明示していない(日韓両国はこれと類似した「軍事情報包括保護協定(GSOMIA=General Security of Military Information Agreement)の締結を目指したが、韓国国内の反日感情に押された韓国政府が署名直前で一方的に撤回している)。

(”A trilateral intelligence sharing accord between Japan, Korea and the United States: implications and challenges,” Sukjoon Yoon, PacNet #6A, Center for Strategic & International Studies, 1/22/2015)

 朴大統領の訪米を前に、MOUの適用範囲を広げようとする米側の意向が高官の口を通して聞こえてくる。北朝鮮中枢で広がる粛清の動きを含む北朝鮮情報の共有を示唆するものだ。

 デービッド・シアー米国防次官補 は3月27日にワシントンで開かれたCSIS主催のセミナーで次のように発言した。「日米韓3カ国が昨年、締結した『軍事情報共有了解覚書』はグッド・スタートだ。今後さらに追加的な協定を締結するチャンスがあると考える」。

(”U.S.-Japan Security Seminar 2015,” David B. Shear, Assistant Secretary of Defense for Asia and Pacific Security Affairs, Center for Strategic & International Studies, 3/27/15)

 シアー発言について、あるシンクタンクの米国人研究員の一人はこう筆者に述べた。「シアー次官補が言おうとしていることは2つ。1つは、情報共有の対象は、北朝鮮の核、ミサイルだけでなく、北朝鮮の中枢における政治的な動きも含む。核・ミサイル開発の動きと政権中枢部で起こっていることとはどのような相関関係があるのか。いま米国にとって最も重要なのは北朝鮮の軍事的ハード面の情報と政治的ソフト面の情報の両方だからだ。2つ目は、米国を仲介とする日韓間の情報交換という枠を取り除き、三者が自由に迅速に情報を共有することだ」。

 韓国系米国人で国家安全保障会議(NSC)アジア部長を務めたこともあるビクター・チャ ジョージタウン大学教授は、先の安倍訪米に比べ、「今回の朴訪米は格式ばらない、お互いに好意を持った同盟国指導者同士の胸襟を開いた親密な対話になるだろう」と予想している。

(”Not ceremony, but intimacy,” Victor Cha, Joongang Daily, 5/29/2015)

 あるシンクタンクの研究者はこう語る。「米韓両首脳が胸襟を開いた親密な対話をするのであれば、話し合うべきは朝鮮民主主義人民共和国という国家の崩壊の可能性だ。その時に備えて、米韓への影響にはどんな影響があり、何を準備しておくべきか。日本や中国の出方についても、米韓が調整しておく必要がある。金正恩第一書記が継承した金王朝が崩壊しても国家そのものは残るのか、あるいは北朝鮮という国家自体が崩壊してしまうのか――どちらに進むかによって対応が異なる。『北朝鮮の崩壊』の可能性を視野に入れた協力体制の強化が必要だ」。

 ランド研究所は2013年、「北朝鮮崩壊の可能性に備えて」(”Preparing for the Possibility of a North Korean Collapse”)と題する膨大な量の報告書を作成している。「金王朝崩壊→北朝鮮国家の存続」と「北朝鮮国家自体の崩壊→消滅」の2つのシナリオのそれぞれに対して、米韓がどう対処するのか、米国への影響、中国の出方などについての鋭い分析がなされている。

(”Preparing for the Possibility of a North Korean Collapse,” Bruce W. Bennett, RAND Corporation, 2013)

6/2宮崎正弘氏メルマガ「廣池幹堂氏の本」の紹介記事について

廣池幹堂氏は廣池学園理事長とのこと。廣池学園と言っても分かりにくいでしょうが小生が中国語の授業(台湾人の先生)を受けています麗澤大学や大学院・中・高、幼稚園があります。http://www.reitaku.jp/ 

廣池千九郎が創始者で今も連綿と続いていますモラロジーの研究が建学の精神です。惜しむらくは他の私立大学と同じく、日本人の人口減のあおりを受けて他国の留学生を多く受け入れていることです。孔孟の精神を持たない民族が日本に留学してモラロジーを勉強し、帰国した場合何を故国に齎すのでしょう。上海では7不規範を今でも掲げています。守られていないという事でしょう。①不随地吐痰= ところかまわず痰を吐くな②不乱扔垃圾= ゴミを捨てるな③不損坏公物= 公共物を壊すな④不破坏緑地=緑地をこわすな⑤不乱穿馬路=ところかまわず道路を横断するな⑥不在公共場所吸烟=指定(喫煙所)以外の喫煙をするな⑦不説粗話髒話=汚い言葉を使うな。日本に来ても普段守れてないことができるはずがありません。②⑤⑥⑦は日本への中国人観光客は当り前のようにするでしょう。

若泉敬は真面目に自分の生き方を考えたのでしょう。佐藤優の『イスラエルとユダヤ人に関するノート』の中に、手島郁郎先生と財津正彌の「三島由紀夫割腹事件」についての遣り取りがありました。少々長いですが抜粋します。若泉の「戦後の日本人は危機管理など考えたくないことには目をつむり耳を塞いできた。そしてきれいごとをいって、耳に心地よいことばかりを追い求めている。まるで愚者の楽園であり、精神的文化的に根無し草に陥ったようなものである」と東郷の「神明は唯平素の鍛錬に力め、戦はずして既に勝てる者に勝利の栄冠を授くると同時に、一勝に満足して治平に安ずる者より直ちに之を奪う。古人曰く勝って兜の緒を締めよと」に連なると思います。キリスト教信者であっても真剣に国あり方、人の生き方・死に方を考えていたのに今の日本人たるやと言う気がしてなりません。

美学と死の問題か?

財津先生は、三島事件についてこう記します。

〈十一月ニ十五日のこと、戦後の日本に民族魂の覚醒を訴えた衝撃的な事件が突発した。 作家の三島由紀夫が壮絶な割腹自殺を遂げたのである。

場所は東京市ヶ谷にある陸上自衛隊東部方面総監部の総監室、彼が自分の主宰する「楯の会」の若者四人を引き連れて、バルコニーから下に集まっている千人の自衛隊員に、天皇を中心とする精神的な日本国家を作るために、自衛隊が決起してその担い手となることを叫び訴えたが、それは無視され、その彼は会員の一人の介錯で割腹したのであった。

翌日の新聞に、妻は黙って見入っていた。新聞は、三島は自分の美学を自殺を通して実演した、と報じていたが、妻は芸術家志望だった自分の弟を、やはり自殺で亡くした十三年前の悲しみと思い合わせていたのであろう。

美を文学で極限まで追求してやまなかった義弟は、珠玉の文字を書き連ねて文学美を追求していたが、人間が生きていくということは、純粋に美の追求に徹し抜こうと努めても、それには限度があり、結局生きるということは妥協を続けて自分を醜にさらしゆくことに他ならず、そんなことは自分にはできぬと結論し、自分の生涯の絶頂は今だ、と自覚したその時に、美しい極みの文章だけを残し、自ら自分の生涯を断っていったのだった。二十一歳であった。>(前掲書三六五〜三六六頁)

財津先生は、義弟の自殺の問題に照らして、美学と死の問題について考えました。そして、人を死に誘う美の力に悪魔的なものを感じました。そこで当初、三島由紀夫氏の自決について否定的な評価をしました。

〈翌日曜日の感話では、話はそこで止めておけばよかったのだが、三島由紀夫の問題に自分なりの決着をつけなくてはと思い、彼の今回の行動を、その集会の場で言葉鋭く批判してしまった。

義弟の場合もそうであったが、今やサタンは美学や哲学や思想を使って若い魂を暗黒の深淵に引きずり込みつつある。三島の場合、私がどうしても許せなかったことがあった。この重大事件決行の一か月前に東武百貨店で《三島由紀夫展》なるものを開き、その入り口に、彼がボディ.ビルと剣道で鍛えた豪華な裸体で見事な居合い抜きの斬り捨ての一瞬をとらえた大写しの写真とその刀——それはそれから一か月後に彼の首を介錯するために使用されることになっていた銘刀「関の孫六」——その二つのものを「これを見よ!」とばかりに飾りつけ、三島は、何も知らずにこの展示場に入場してくるすベての者にそれを見せつけ、やがてすぐその刀を使って自決を遂げていったのだ。

私は、こういう芝居じみたことがいただけなかった。しかも、そういう芝居に、なぜ有為な若者までも巻き込んだのか。許せない、と思った。〉(前掲書三六七頁)

諫めるための死

この話を聞いた手島郁郎先生が、財津先生に重要な問題提起をします。

〈その時、先生は黙って聴いておられた。ただ私には、火曜夜の集会まで残るように、と言われた。それもそうだろうと思った。

三島が投げかけた問題は、今の日本にとって極めて重要な問題で、それに文字どおり自分の生命までたたきつけて叫んだ壮挙には、もっと威儀を正して注目すべきであって、美学の範囲に話をしぼり込んだのでは、大事な問題をとらえ損なうのではないのかと、自分のなかに異を唱えるもう一つの自分もあった。

だが、火曜集会の場では、私は日曜に話した立場に留めおかれて、先生はその私と対論風に話を進めながら、問題に入っていかれた。

先生の言いたかったことは、「財津くんは三島の死は狂死だったというが、ぼくは三島は偉いと思った。彼の死を人は狂死というが、だらけた日本を嘆いての憤死ではなかったのか、また諫死ではないのか。演技的行動をやってのけたからといって、それを単なる狂気と言い捨ててよいものか、どうか」ということであった。>(前掲書三六八頁)

手島先生の財津先生に対する問題提起は、外在的なものではありません。財津先生が心の中 に思っているが、明瞭な言語にできない「何か」を引き出すきっかけを手島先生は与えたのです。これこそが理想的な師弟関係と思います。手島先生は、ステパノの殉教との類比で三島由紀夫氏の自決について解釈します。

〈三島の死に引っかけて、先生は私たちに、否、私の魂に言うべきことがあったのだ。このことをさらに一週間後の聖日集会において、先生は「使徒行伝第六章」の殉教者ステパノの講義で激しく取り上げ、「愛に生き狂う生涯」と題して、今や書物の文字を通して強烈に叫び続けている。

「Zくんは『滅びの美学』だと言いますが、そういう面もあるかもしれない。しかし、狂気とも狂い死にとも見えるような行動をなぜしたのか。人間が自分で死ぬということは大変なことです」

「三島由紀夫は、『狂わないような人間は駄目だ』と言っているけれども、私もそうです。利口だったら、原始福音の伝道なんかしません。私は商売でも上手にやります。しかし、すべてを捨てて伝道に没頭しようとするのは、神の愛が私を狂わしめるんです」 「人間の死をもって訴える訴えは、大きい力をもっています。日本には昔から諌死ということがある。誰かの心を諫めるために死ぬ。三島の死は有島武郎や芥川龍之介の死と違って、今の時代に死をもって訴えたということは、ただでは終わらないと思う」

「アベルの血は今も叫んでいます。イエス•キリストの十字架は、宇宙に叫んでいるんです。このことが分からなかったら、宗教などというものは成立しません」

「死を覚悟しないような信仰なら、せぬ方がいい。もう死んでも構わぬというくらいの尊いものがあるから、私たちは命かけて神に信ずるんじゃないですか」

「私は他の人と違います。私をフアツショだと言って笑うなら笑え。そのくらいのことは平気です。もっと日本人の精神が復興することの方が大事だと思うからです」

先生の叫びはこうだ—神を知らぬ三島でさえ、戦後の日本が経済繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失い、自ら魂の空白に落ち込み、国家百年の大計は外国に委ね、日本人自ら日本の歴史と伝統を漬している現状を見るに忍びず、自衛隊員の胸を揺さぶり、共に義のために立ち、日本を真の日本の姿に取り戻すために共に死のうと腹をかき切って死んでいったのだ。私はこの男は偉かったなあと思う……。 あれから四十年、先生は今なお私に問い続けている。 「財津くん、違うかね」と。〉(前掲書三六八〜三七〇頁)」

記事

人生において最も大事なことは何か、55の箴言に学ぶ教訓集 やはり孔孟にたどりつき、西郷、吉田松陰に語り継がれた   

廣池幹堂『人生の名言 歴史の金言』(育鵬社)

 著者の廣池幹堂氏は廣池学園理事長である。

 廣池学園では広く、モラロジーを教える。「道徳科学」を重視する教育方針で、そうとくれば孔孟から荀子老子はもとより佐藤一齋、西郷隆盛、吉田松陰、石田梅岩、新渡戸稲造とずらり並ぶのは当然だろうと予測がつく。

 想定外の金言、格言も挿入されていて、たとえばその一つが若泉敬である。

 若泉は若くして国際外交舞台で大活躍し、沖縄密約のときは、佐藤首相の密使として何回もアメリカへ飛んで、ニクソン、キッシンジャーと渡り合った。評者(宮崎)は、学生時代に何回か会って、また毎月一回は氏のオフィスで新聞のスクラップブック作りのアルバイトをしていた。

政治の現場を離れた若泉さんは京都産業大学で教鞭をとって、しずかな余生を送られ遺書のような大作を残して自裁したのは、つい昨日のような感じである。

 若泉さんは次の金言を残している。

――危機管理とは考えられないこと、或いは考えたくないことを考えることである。

 その通りである。

 日本人の多く、とりわけ付和雷同の人たちが嫌がる防衛論議、日本の核武装、戦争。これら「考えたくないこと」を、じつは真剣に近未来のシナリオとして考えなければならない。それが指導者の役目だ。

 若泉さんは次のことを書き残した。

 「戦後の日本人は危機管理など考えたくないことには目をつむり耳を塞いできた。そしてきれいごとをいって、耳に心地よいことばかりを追い求めている。まるで愚者の楽園であり、精神的文化的に根無し草に陥ったようなものである」と。

 まさにいまのニッポンは「愚者の楽園」だ。

  ほかにも紹介したい金言が廣池氏の選択によって並ぶが、もう一つ。

 日露戦争に勝った立役者のひとりは東郷平八郎である。

 「明治三十八年五月二十七日、対馬海峡付近に集結していた日本連合艦隊の旗艦『三笠』はZ旗と呼ばれる旗を高々と掲揚しました。このZ旗には、艦隊への信号として、次に意味があらかじめ割り当てられていました。

 「皇国の荒廃、この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」

 (中略)もしも日本が負けていたら、満州や朝鮮半島だけでなく日本列島までロシアに飲み込まれていたことでしょう。陸軍の旅順攻略につづいて、海軍がロシアのバルチック艦隊を全滅させ、講和条約を結んだことで日本はその後も独立国として存続できたのです。

 (中略)「終盤、ロシア艦が白旗を掲げるのを見て、艦長らは砲撃停止を進言しましたが、東郷は威嚇砲撃を続けさせました。なぜならまだエンジンを停止しておらず、国際法上はまだ降伏の意思をしめしていない状態だったからです。それに気づいたロシア艦がエンジンを止めて、日本連合艦隊の完全勝利が確定しました」。

 当時の指導者は外国留学組が多く、国際法に通暁していたのである。

 「戦闘終了後、東郷は、負傷して佐世保の海軍病院で捕虜となっていたロシアのロジェストヴェンスキー司令官を見舞っています。敗軍の将をねぎらい、心を尽くして見舞ったことで、ロジェストヴェンスキーは感動の泪を流したそうです。

 東郷の真骨頂は、大勝利を収め、日本国民が勝利に沸き立っていたときも、少しも奢り高ぶることなく、謙虚な姿勢を貫いたところになります。一九〇五年(明治三十八)十二月に行われた連合艦隊の解散式における挨拶を次の言葉で締めくくりました。

 『神明は唯平素の鍛錬に力め、戦はずして既に勝てる者に勝利の栄冠を授くると同時に、一勝に満足して治平に安ずる者より直ちに之を奪う。古人曰く勝って兜の緒を締めよと』

 東郷の国葬には英米仏伊の海軍が儀礼艦を日本に派遣して、その武勇を称えた。日本にはこうした英雄達が歴史を引っ張った時代があった。

6/2藤岡信勝氏Facebook『西村幸祐・神社仏閣へ油を撒いた犯人』転載記事について

やはりというか想定通りと言うか神社仏閣に油を撒いたのは在日の帰化人のようですね。日本の帰化政策の誤りと通名制度が日本の弱体化を招いています。意図的に日本を貶めようと世界にアピールしようとしているNYタイムズの在日帰化人の大西哲光(国籍はカナダ)や田淵広子に繋がります。日本人は神仏を畏れているのでどんなに時代が変わろうとも、個人のレベルで天をも恐れぬ行動をできるはずがありません。信長の比叡山焼き討ちとか廃仏毀釈はありましたが。マスメデイアがキチンと名前を挙げて報道しないのは裏に反日勢力の手が伸びていると考えるのは自然でしょう。

西村幸祐氏は「中国時報」の記事も写真で掲載しています。本日麗澤大学図書館で本記事を読みました。韓国人と言うのは「ケンチャナヨ」精神旺盛と言うか、中国語の「没問題」(=mei2Wen4ti2)と同じでno problemではなく、必ず問題であるというところでしょう。中東のSARSでMERS(Middle East)と言われていますが、変な話、砂漠の国のサウデイにSARS菌が繁殖できたかどうか。根本原因は中国のような気がしてなりません。広東省がSARS発生の原因だったように。広東省は雨も多く、高温で鼠やゴキブリも生育が良く大型でした。まして広州のように動物を生きたまま売る市場までありますから。床は動物の血で血塗られていた記憶があります。でも中国と韓国は人命優先でないのは分かります。ハフィントンポストに記事が載っています。

関連記事  http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/02/mers-asiana-air-nagoya_n_7489906.html

分かっていて中国や香港に出張するなんてどういう神経でしょう。テロリストと一緒。日本も油撒き犯人と同じく反日の人間がテロを起こす可能性がありますから。自分は安全と思うのが一番危険です。リスク管理の要諦は「最悪の事態を想定して準備する」ですから。

また、長江での客船の転覆で船長が逃げた可能性がありますね。今の所458人中20人しか救出されず、船長と機関長が助かっているというのはどう考えてもおかしい。我先に逃げたのでは。セウオル号と同じ。中韓は同じ精神構造をしているという事でしょう。

6/2午後7時のNHKTVのニュースで「ハイアール」の名前を堂々と出して宣伝に一役買っていました。いつからNHKは名前を出してもいいようにしたのでしょう。日本の企業名も出しているのでしょうか?http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150602/k10010100881000.html

ビールのラベルが出ないように気を使うほどなのに。如何にメデイアが他国に侵されているかの例証です

記事

コリアンがらみの奇妙な犯罪が相次いでいるのに、日本のメディアは報道管制状態だ。由々しき事態で、これを何とか暴露し、突破しなければならないが、報道の決定権は反日勢力に握られている。捏造報道よりも、歪曲報道よりも、報道遮断がメディアの最大の権力行使、国民支配の手段であることを忘れてはならない。西村幸祐氏のタイムラインからシェアーする。

Masahide Kanayama

 

 

 

 

 

 

 

 

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西村 幸祐さんが新しい写真3枚を追加しました

日本人に銃を向ける、韓国関連情報を隠蔽する異常なメディア。

完全に危険水域を超えた日本メディアの異常な情報統制。韓国人の非文明的な行動が原因でMERSによる初の死者が出て、隔離患者は現在682人に及んでいる。先週からアジア各国で大騒ぎなのに、日本メディアの報道はなかった。

また、今年なってから頻発する全国寺社へのテロは、僕が何回も予想した(https://twitter.com/kohyu1952/status/603271406122504192 )通り、やはり、韓国キリスト教カルトの反日テロだったことが判明したが、日本メディアは全てを隠蔽している。

 韓国特有のキリスト教を名乗るカルト集団の創設者、金山昌秀の犯行と明らかになったのに、容疑者の名前は出ない。しかも、最初は在米の「日本国籍」と報道し、次第に「日本人」と報道。メディアはしきりに「日本人」であることを強調する。

そして彼らは、この事件の本質である、元在日の韓国系日本人の反日カルト的な犯行であることを隠蔽している。韓国人MERS報道も先週から台湾で連日大きく報道されたのに日本人のリスクを無視する情報統制が布かれている。

 安保法制審議も異常な偏向報道が続き、逮捕歴のある辻元清美や5月27日に逮捕された北朝鮮工作員、斉藤まさしの支援を受けて議員になった民主党の後藤祐一の無意味なゴミのような質疑だけが取り上げられ、長島昭久議員(民主)との安保法制にとって有意義な質疑は全く報道されないのだ。

 一連の情報統制は、丹念な取材で韓国軍慰安婦の実態を掴み、報道しようとして自社に潰された、前TBSワシントン支局長、山口敬之氏の悲劇にまで繋がっている。この背景に一体何があるのか? 今、日本のジャーナリズムに問われるもの、そして、その危機は大きい。

※写真は全国の寺社への反日テロ実行犯(当然、組織的な犯行)。

 次の2点は、MERS感染の危機を大きく扱った先週の台湾紙の報道。

5/30産経ニュース 古森 義久 『安保法制、日本の敵は日本か』と6/1ZAKZAK『南シナ海“一触即発” 開き直り中国に日米反撃 警戒監視活動や共同訓練も』記事について

朝日も日本共産党も日本を中国共産党に売り渡そうと言う組織と思えば分かり易い。小生は中国に8年間居て、人権抑圧を目の当たりで見てきたため、当然ああいう社会が理想とは思えず、中国人には「可哀想」としか思えなかったです。今の日本の野党の政治家やメデイアのように政府批判、共産党批判すれば間違いなく逮捕状がなくても拘引されるか、罪名をデッチ上げてでも逮捕、拘留するでしょう。朝日の読者は分かっているのでしょうか?野党の政治家やメデイアは中国共産党的統治が良いと思っている確信犯ですが、読者はそこまで思っている人は少ないでしょう。自分の頭で考えないから、呪縛が解けないのでしょう。

南沙諸島の基地は軍事目的と解放軍は明言しました。日本の左翼メデイアはもっと中国を批判すべきでは。口を開けば「平和」「平和」と唱えているくせに、中国の侵略行為に口を噤むのであれば、彼らの言う「平和」はダブル・スタンダードであり、中国語の「和平」(he2ping2=日本語の「平和」。但し和して後平らげるとも読める、)のようなものではないか。報道しない自由を行使するのは、この場合侵略に手を貸すようなものです。

日本国民一人ひとりの自覚が必要です。国難に際して、大事なことは①左翼新聞は買わない②次の選挙で左翼・親中派・親韓派には投票しない、という事を今からでもやっていくことです。地道な取り組みが大事です。

5/30産経記事

日本の最大の敵は日本なのか-日本の安全保障関連法案の国会質疑やその報道は、そんな疑問を感じさせる。

「暴走」「思うがままに武力を」「ナチスの手口」など、同法案の核心の集団的自衛権行使容認に反対する朝日新聞の記事の見出しは、日本が自ら他国に戦争を仕掛けるためにこの措置を取る、と思わせようとしているのは明らかだ。

同法案の目的を「日本を、戦争をする国にする」と断じる日本共産党の主張も日本がいかにも侵略戦争を始めるかのような暗示がにじむ。なにしろ議論の最大焦点が日本を守るはずの自衛隊の手足を縛る「歯止め」だから、日本はそれほどに危険で自制のない国なのか、といぶかってしまう。

日本を軍事的に威嚇し、侵略しようとする勢力への「歯止め」がまず語られないのだ。

集団的自衛権自体を危険視する側は日米同盟がそもそも集団自衛であることは無視のようだ。日本領土が攻撃され、日本がいくら個別的自衛だと称しても、現実は米国に日本との集団的自衛権を発動してもらうのが日米同盟の抑止力そのものなのである。

自国防衛は集団自衛に全面的に依存しながら、その集団自衛の概念に反対するという日本の従来の姿勢は米側ではあまりに自己中心で他者依存とみなされてきた。

米国側は超党派でもう20年も日本の集団的自衛権解禁を切望してきた。米国が想定するアジア有事、つまり朝鮮半島有事や台湾海峡有事に対しては国防総省にはいつも「ジャパン・イン(内)」と「ジャパン・アウト(外)」という2つのシナリオが存在してきた。

「イン」は日本が米国の軍事行動に対し同じ陣営内部に入り、味方として行動する見通し、「アウト」は日本が集団的自衛権禁止を理由に米軍の後方支援も含めて完全に非協力、外部に立つという意味だという。

歴代の米国政権はもちろん「イン」を望んだが、常に「アウト」をも想定しなければならず、アジア戦略では大きな悩みだった。そして現実の有事で、もし「ジャパン・アウト」となった場合、「日米同盟はその時点で終結する」と断言する米側関係者が多かった。日米安保条約の米側からの破棄という意味だった。

 だから軍事にはあまり熱心ではないオバマ政権も今回の日本の動きは大歓迎するわけだ。米国側全体のいまの反応について大手研究機関AEIの日本研究部長のマイケル・オースリン氏は米紙への5月中旬の寄稿で「日本のいまの動きは自衛隊を他国の軍隊と同様な機能を果たせるように正常化し、米国との安保協力を深め、他のアジア諸国との安保連携をも可能にし、日本がアジアでの責任ある役割を果たせることを目指す」と歓迎の総括を述べた。

米国政府は日本政府に正面から集団的自衛権行使を求めることはしない。主権国家同士の礼儀だろう。だが本音としてのその要望は政府周辺から長年、一貫して発せられてきた。

しかも日本の集団的自衛権は禁止のままだ と日米同盟の崩壊につながりかねないとする警告が多かった。

超党派の研究機関「外交問題評議会」が1997年に日本の集団的自衛権禁止を「日米同盟全体にひそむ危険な崩壊要因」と位置づけたのもその 一例だった。

 こうした米国側の意向や状況は日本でのいまの論議ではまったく欠落したままなのである。(ワシントン駐在客員特派員)

6/1ZAKZAK記事

南シナ海が緊迫している。習近平国家主席率いる中国が国際社会の反発を無視して、岩礁を次々と埋め立てていたが、ついに中国軍幹部が「軍事目的だ」と明言したのだ。人工島には火砲まで配備しているという。一方、日米両国は、中国の「力による現状変更の試み」に反対することで一致し、警戒監視活動や共同訓練などで、牽制(けんせい)していく。

 「中国の主権の範囲内で、合法で正当かつ合理的な活動だ」

 中国人民解放軍の孫建国・副総参謀長は5月31日、シンガポールのアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で講演し、南シナ海での人工島建設について、こう言い切った。さらに、その目的に「軍事、防衛上のニーズ」を含めた。

 前日の同会議で、カーター米国防長官が「南シナ海で1カ国だけが、いかなる国をも大きく上回る規模と速さで埋め立てを進めている。それは中国だ」と名指しして、即時中止を要求していたが、中国軍幹部は開き直って「本性」をさらけ出したといえる。

 オバマ米大統領の対応を甘く見たのか、中国の暴走は加速している。

 米国防総省のウォーレン報道部長は先月末、中国が人工島の1つに(自走砲などの)火砲を配備したと明言した。米政府は「自走砲を手始めに今後、レーダーや艦船、航空機、ミサイルなどが徐々に配備されていくだろう」(軍事筋)と分析している。

 まさに、「人工島の軍事基地化」だが、南シナ海は日本のシーレーンでもあり、わが国としても中国の野望を看過するわけにはいかない。

 中谷元防衛相とカーター氏は5月30日に会談し、中国の「力による現状変更の試み」に反対することで一致。オーストラリアのアンドリュース国防相を交えた3カ国の防衛相会談では、日米豪3カ国が緊密に連携していくことを確認した。

 東南アジア諸国にも不安が広がっているが、中谷氏は翌31日、シンガポールのウン・エンヘン国防相との会談で「日本も地域の平和と安全に貢献していく」と強調した。

 高い警戒監視能力を誇る海上自衛隊のP3C哨戒機を派遣する可能性があるが、航続距離に問題がある。このため、フィリピンの旧米空軍クラーク基地を活用する案もある。また、中谷氏は同会議での講演で、南シナ海で自衛隊と米艦艇が共同訓練などを行い中国に対抗する考えも示した。

 こうしたなか、中国は分断工作を仕掛けてきた。

 前出の孫氏は同31日、韓国の韓民求(ハン・ミング)国防相との会談で、米国が韓国への配備を検討している地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」について「憂慮する」と通告したのだ。

 韓氏は「韓国の国益と安全保障上の利益を考慮し、わが政府が主導的に判断し決める」と反論したというが、どこまで耐えきれるのか。

5/31伊勢雅臣メルマガ掲載 『地球史探訪: 海洋国家の衰亡への道 ~ 月尾嘉雄『日本が世界地図から消滅しないための戦略』を読む』記事について

月尾氏は東大教授だったにも拘らず左翼に汚染されていません。東大の先生が全部汚染されている訳ではないですが。カルタゴについては昨年9月にチュニジアに行って見てきました。海に面して遺跡がわずかながら残っていました。床がモザイク模様でした。塩野七生の『ローマ人の物語 ハンニバル戦記』と森本哲郎の『ある通商国家の興亡』にカルタゴが出てきます。本記事に書かれているような浮かれた気持ちしか持てない国民は滅ぶしかないという警世の書だったと思います。特に『ある通商国家の興亡』では第二ポエニ戦役でローマが要求した講和の条件は第二次大戦で米国が要求した武力放棄(ローマの命なく戦争してはならない)と酷似しています。

集団的自衛権で後藤とか辻元とか民主党は下らん質問ばかり。中国が南シナ海を手に入れようとしているのに“clear and present danger”と言うのが分からない人達です。「一国平和主義」というのは覇権国アメリカですら難しいのに日本にできる訳ありません。鎖国すればよいのでしょうがグローバルな時代にそれは無理です。民主党は日本に対し「鎖国せよ」とか中国に「隷従せよ」とでも思っているのでしょうか。武力侵攻を喜んでするような国に隷従したら国民がどうなるか分かるでしょう。チベット、ウイグル、モンゴル族が如何に悲惨な目に遭ってきているか、本ブログで何度も書いてきました。多国間同盟で中国を封じ込めるしかありません。

今の日本の経済人は経済にしか目が行きません。金儲けのことだけ。戦後すぐ位は、財界人は「国家と共にある」と言うほどの人物が多かったですが。然るに今は志の低い人ばかり。勿論経済力は軍事力の基礎となりますから、成長させていくことは非常に大切です。しかし、儲かればよいと言って敵に塩を送るのはどうか。三島の諌言、前述の森本の警世など、聞く頭になっていないのでしょう。(今調べて、森本は朝日新聞の編集委員をしていたというのでビックリですが)

オランダの事例で言えば今の米軍に戦闘させて自分は金儲けだけと言うのではアメリカ人の反感を買うという事です。アメリカも日本に多く基地を置いていたのはいわゆる「瓶の蓋」の役目だったのでしょうが、時代と環境が変わりました。日本の基地こそが「自由を守る砦」に変わる訳です。キッシンジャーが周と約束したことは全部裏目に出ました。彼も中国から金を貰っている口でしょうけど。「騙す人が賢く、騙される方が馬鹿」という民族性を知らないためです。中国を恐れ、日本の基地を置き去りにしたらアメリカは末代まで「臆病者」の烙印を押されるでしょう。宮崎正弘氏の言うように「第七艦隊」を日本の持つ米国債で買ってくれとなりますか?

記事

 カルタゴ、ベネチア、オランダに見る海洋国家の衰亡への道。

■1.「日本という国家が消滅することはないという幼児のような楽観」

『日本が世界地図から消滅しないための戦略』というショッキングなタイトルの新刊が出た。著者の月尾嘉雄(つきお・よしお)東大名誉教授はもともとは建築学が専攻だが、最近は地球環境問題やメディア政策など幅広い分野で発信をされている。

 この本の前書きは次のような印象的な一節で始まる。

 国旗掲揚と国歌斉唱に異論のある人々が日本に増加しているようであるが、それをしたくてもできない民族の苦痛を想像してみれば、そのような異論が愚論であることが容易に理解できるはずである。それは日本という国家が消滅することはないという幼児のような楽観を根底とする幻想でしかない。[1,p1]

 チベットやウイグルなど、自らの国家を失い、少数民族として圧政に苦しんでいる民族は少なくない。第二次大戦後に消滅した国家は約180にもなるという。

■2.消滅した古代海洋国家カルタゴ

 我が国と同様の海洋国家で、長く栄えながら滅んだ国が歴史上、いくつもある。

 その一つ、カルタゴは、北アフリカの地中海沿岸、現在のチュニジアの近辺で栄えた古代海洋国家である。紀元前814年に建国されたという伝説を持ち、紀元前6世紀から西地中海の海運交易を握り、エジプトからモロッコ、さらには現在のスペインのあたりまで領土を広げていった。

 しかし、イタリア半島から発展したローマと紀元前264年から146年までの120余年間に3度も大きな戦いを繰り広げ、一時はハンニバル将軍が象の一群を率いてアルプスを越えてイタリア半島にまで攻め込んだが、最終的には敗北した。

 ローマは通常は「敗者さえも同化する」寛大な政策をとって発展したのだが、ことカルタゴに対しては特別で、1世紀以上の度重なる戦いの報復として、カルタゴ市民を虐殺し、都市はすべて破壊した。カルタゴは地上から消滅し、その遺跡は19世紀まで発見されなかった。

■3.滅亡の第1の要因:傭兵

 カルタゴが消滅したのはローマとの戦いに敗れたからであるが、実際にハンニバルのイタリア半島侵攻ではローマ征服の一歩手前までいきながら、最終的にはなぜローマに滅ぼされたのか。

 その理由として月尾氏が最初に挙げているのが、傭兵に依存したことである。海洋国家であるから海軍は自国民中心で構成されていたが、陸軍は大半が傭兵であった。傭兵の目的は金銭であり、カルタゴのために命をかけるという志はない。

 それに比してローマは当時は共和国であり、市民は祖国のために、子孫のために、命をかけて戦うことを名誉と考えていた。いかに名将ハンニバルが何年か活躍しても、1世紀以上も戦い続ければ当然この違いが出てくる。

 傭兵が頼りにならない事は、その後の歴史で何度も実証されている。たとえば、ロシアは日露戦争で当時属領として支配していたポーランド人をロシア軍に含めて送り込んだ。日本軍はポーランドの独立運動と連携して、ポーランド兵の脱走工作を行い、投降したポーランド兵数千人を松山の収容所で厚遇した。[a]

 対する日本兵はすべて国民兵であり、家族のため、国家の独立維持のために命を捧げることを厭わなかった。[b]

 大東亜戦争でも、日本陸軍は開戦後わずか2ヶ月でマレー半島のイギリス軍を駆逐してシンガポールを占領したが、その成功要因の一つに英軍10万の半分を占めるインド兵に呼びかけて、「インド独立のために一緒に戦おう」と呼びかけたことがある。ここで結集したインド将兵たちが、現在の「インド国民軍」の中核となった。[c]

 いくら経済的に繁栄しても、国家の独立を守るのは自前の防衛力である。金で雇った傭兵では、いくら優れた将軍や武器を備えていても、長期的に国家を守る真の防衛力にはならない。

■4.滅亡の第2の要因:経済史上主義

 敗戦の第二の原因が経済至上主義である。月尾氏は次の史家の言葉を引用している。

「カルタゴの歴史は文明の浅薄さと脆弱さを示している。彼らは富の獲得だけに血道をあげ、政治的、文化的、倫理的な進歩を目指す努力をしなかった」(J・トゥーテイン)

 目先の利益にだけに目を奪われていては、日ごろから防衛のための備えをすることもおろそかにされる。青少年には国家公共のために働くことを名誉とみなす倫理教育もできなかったろう。

 そもそも豊かな文化伝統なしに経済至上主義の中で育てられた青少年には、祖国のために尽くし、祖国の危機には立ち上がる祖国愛も育たなかっただろう。

■5.滅亡の第3の要因:ローマの敵意に対する鈍感さ

 滅亡の第三の原因として挙げられているのが、ローマの敵意に対する鈍感さである。

 第一次ポエニ戦争(紀元前264~241年)の敗戦では広大な領土放棄以外に、年間の農業生産に匹敵する賠償金を24年に渡って支払うこと、さらに第二次ポエニ戦争(紀元前149~201年)では、同程度の賠償金を50年間支払い続けることとされたが、カルタゴは、その通商での経済力でいずれも早めに完済してしまう。

 それほどの経済力を持ったカルタゴを危険視して、ローマの政治家たちはカルタゴを滅亡させるべきと決心する。

 第二次ポエニ戦争での敗戦にもかかわらず、その後も発展しているカルタゴを脅威とする人々がローマに増加していくが、その中心にあったのがローマの政治家マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス(大カト)である。第二次ポエニ戦争に従軍して敗走した経験もあり、カルタゴへの敵愾心に満ちていた政治家であった。

 カトはカルタゴから輸送されてきた見事なイチジクを聴衆に見せ、このような立派な農産物を生産する国がローマから三日の航海の距離にあると演説し、その最後を「デレンダ・エスト・カルタゴ(カルタゴを殲せんめつ滅すべし)」と締めくくっていた。この繰返しが次第にローマ市民に浸透し、戦争の気運が高まっていった。これが第三の教訓である。[1,p31]

 ローマはカルタゴに、地中海に面した首都を捨て、内陸部に遷都せよ、という無理難題を要求して、ついに3度目の戦争に追い込む。そしてカルタゴを破った後は、その都市を跡形もなく破壊し、住民を虐殺するという、敗者に対して寛容なローマにしては珍しく残虐な措置をとったのも、こういう反カルタゴ感情がゆえであろう。

 不思議なのは、カルタゴがこういうローマの敵意に対して、鈍感だったことである。経済至上主義で国の安全に無頓着であれば、他国の脅威に対しても、敏感にはなれなかったのだろう。

■6.ベネチアの繁栄と衰亡

 カルタゴと同様に、地中海での通商を握って、長期間、栄えながら滅んだのがベネチアである。海上に浮かぶ小さな人口島を本拠地として、697年の初代元首就任から1797年にナポレオンに征服されるまで、実に1,100年間も独立を維持した[a]。優れた造船技術を武器に、最盛期には地中海最大の海洋国家として栄華を誇った。

 ベネチアについては本誌104号[e]で紹介したので、ここでは繰り返さないが、そこで強調したのは、発展の原動力となったのが貴族も平民も国家に尽くそうという強い同胞感だった事だ。この力によって、人口10倍もの大国トルコと250年間も戦い抜いたのは、カルタゴとは大きく異なる点である。

 しかし、最後には衰退し、ナポレオンに屈服するのだが、そこでの要因として、月尾氏は以下の3つを挙げている。

 第1は技術革新への乗り遅れ。15世紀にポルトガルで3本の帆柱を備えたキャラベル船が開発され、コロンブスのアメリカ大陸到達などの大航海時代が始まった。この船は造船単価が3.5倍にも跳ね上がるが、ベネチアは造船予算を1.5倍にしか増やさなかった。当然、保有する隻数は半分以下となり、海軍力も、交易力も大きく低下した。

 第2はアジアとの交易で、アフリカの希望峰周りの航路が開拓され、ポルトガルやスペインなどの大西洋に面した港湾都市が交易の中心となったこと。従来の東地中海から中近東を通る陸上ルートは危険で、コストも高いので廃れてしまった。

 第3に、国民の通商意欲の減退と、それを反映した人口の減少。海に向かう進取の気風が失われ、ベネチアの対岸の大陸部分に引き込むようになった。守りの生活に入ると、子どもの増加が財産の細分化につながるため、貴族の家庭で独身比率が高まっていった。16世紀の51%から、17世紀に60%、18世紀には66%と上昇していった。

 これは肉体的な精力が減退したというよりは、精神的な意欲の衰退と理解すべき現象である。一八世紀末のナポレオンの恫喝(どうかつ)に戦時問題首脳会議も大評議会も弱腰で右往左往し、簡単に屈服した下地は、二〇〇年近い社会と国民の性質変化によって出来上がっていたということになる。[1,p40]

■7.オランダの海洋覇権がいかにイギリスに奪われたのか

 月尾氏の著書にはないが、弊誌で紹介したオランダの盛衰も関連するので、簡単に触れておこう。

 大英帝国が築かれる前に、オランダはアフリカの希望峰から、セイロン、ジャカルタ、広東、そして長崎の出島に至るまで植民地や通商拠点を置き、17世紀の世界貿易を握っていた。

 オーストラリア大陸はオランダ人が発見し、オランダのホラント州から「ニューホラント」と名付けられていた。ニュージーランドは、同様にゼーラント州から付けられた名前がそのまま残っている。アメリカのニューヨークは、もとはニューアムステルダムだった。

 このオランダの海洋帝国は、その後、ほとんどイギリスに奪われ、大英帝国として「上書き」されてしまう。

 かつてオランダはスペイン帝国の一領地だったが、自由と独立を求めて同盟国イギリスと共に80年戦争を戦い抜く。戦争の途中、オランダの商人たちが実権を握ると、彼らは金はかかるが利益の少ない地上戦闘はイギリスに任せ、自らは海洋権益の拡大を目指した。こうしてオランダは一大海洋帝国を築き上げた。

 しかし、このオランダの姿勢は、イギリスの反感を買った。イギリスの当時の重商主義者トーマス・マンはこう語っている。

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 オランダ人が東西両インドを征服し、その交易の果実をわれわれからむしり取っている間、われわれはオランダの防衛のために血を流しているのである。[2,p219]

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 1648年にスペインとの講和が成立するや、わずか4年後には英蘭戦争が始まっている。その最中でもオランダ商人の中には、イギリスに軍艦用資材を売って大儲けする輩(やから)までいて、そんな状態ではオランダは勝てるはずもなかった。こうしてオランダの海洋覇権は次々とイギリスに奪われ、世界貿易の中心はアムステルダムからロンドンに移ったのである。

■8.日本が世界地図から消滅しないために

 カルタゴ、ベネチア、オランダと、一時は海洋大国として隆盛を誇りながら、その後、滅亡ないし衰退した国家を見てきた。

 これらの国々が発展する過程に共通して見てとれるのは、国民が経済発展を目指して自由に励む姿である。国民が自由に自らの利益を追求する時、個人の創意工夫によって新しい技術が生まれ、新たな航路が切り開かれ、交易が始まる。その活動が海洋大国を築く。

 しかし、いざ戦争となると、経済力とは別次元の力が必要となる。カルタゴの例で見たように金で雇った傭兵では、命を懸けてまで国を守ってはくれない。自分の家族、郷土、国家を自らの生命を犠牲にしても守ろうとする祖国愛を持った国民が必要なのである。経済至上主義では、国民一人ひとりが自分の利益を追求するだけで、そのような祖国愛は生まれない。

 各自が自分の利益だけしか眼中になければ、他国が敵意を燃やしていても気がつかない。カルタゴがローマの敵意に気がつかず、オランダがイギリスの怒りを買ったのも、経済至上主義の故だろう。祖国を守りたいという姿勢があってこそ、敵国や同盟国の動向・心理にも注意を払うようになる。

 また、経済至上主義では、ある程度の豊かさを達成してしまうと、それに満足してしまう。ベネチアのように結婚して子孫を作るよりも、独身のまま今の生活を楽しんだ方が良いと考える。子孫のために、何とか新たな繁栄の道を探ろうという志を持たなくなる。

 カルタゴ、ベネチア、オランダの歴史は、現代日本に二つの道を示している。一つは、経済至上主義で高度成長を遂げた現状で満足してしまって、十分な防衛努力もせず、近隣諸国の敵意や同盟国との連帯に注意を払わずに、少子化と経済停滞の道を歩むか。この道では、いざ敵国に攻め込まれたら、滅亡は必至だ。

 第二の道は、祖国愛を蘇らせ、自らの国は自ら守るという気概を奮い起こし、防衛の備えを怠らず、子孫のために新たな精神的、経済的発展を志す。

 日本が世界地図から消滅しないための岐路に我々は立っている。

(文責:伊勢雅臣)

5/29・30日経の中国の南沙諸島関連記事について

オバマのアメリカは真の敵が読めずにいます。アフガンで借りを中国に作ると言う発想はないでしょう。如何にテロリスト集団と言ったって戦闘レベルの話。中国がアメリカに挑戦しているのは金融、情報、軍事の分野です。タリバンやISの比ではないでしょう。宗教心もなく、拝金、自己中心の民族です。中国が覇権を握ったら、世界を悪に染めようとするでしょう。

中国はオバマが大統領でいる間に取れるものは取ろうとするでしょう。ペンタゴンは目にもの見せんとしても、大統領が軍事忌避で大局観がなく優柔不断であれば、南沙の基地より12海里の進出も難しいかもしれません。中国はそう読んでどんどん既成事実化を進めています。南シナ海が中国の手に落ちれば次に必ずや東シナ海に出て来るでしょう。そして太平洋の西半分を中国のものにとか考えているとアメリカが思っているとしたら甘い。絶対東半分にも出て行こうとします。先ず、その前に中国人を入植させ、いざと言うときにその国で内乱を起こせる準備をするでしょう。選挙のある国には移民をドンドン増やしていくでしょう。

アメリカも日本も中国と言う巨大な怪物を造った製造物責任があります。東南アジアの平和に責任を持たないと。衛星写真を公開したって中国が止まるはずはありません。織り込み済みです。バックパッシングは無責任です。アメリカ、日本、東南アジアが目の前の侵略に何も手を打たないとしたら、未来はもっと悪くなるでしょう。宥和政策は第三次大戦の引き金になります。

日本は早く国連の敵国条項を削除すべきです。中国は国連でそれを主張し、「日本に宣戦布告しろ」と筋違いの発言をして論理のすり替え、目先を変えようとするのでは。常任理事会に入るのに核も持たないのでは発言力なしです。そんなところに金と人力を使うのは無駄です。自民党も愚かと言うかリベラルの意見に引きずられて大局観を持てなくなってしまっています。でも一番罪深いのは日本のメデイアでしょう。不都合な真実を報道せず、中国をここまで大きくしたのは間違いなくメデイアです。高給を食んで日本を裏切った売国奴としか言いようがない。

記事

Nan sha

 

 

 

 

 

南沙諸島で活動する中国のしゅんせつ船を映した米海軍偵察機撮影の映像=ロイター

5/30米、中国に仕掛ける消耗戦(真相深層)

日本が中東から輸入する石油のほとんどが通る南シナ海。人工島の造成をやめない中国に、米軍が監視を強め、緊張が高まってきた。オバマ政権はどこまで本気で、中国の行動を阻むつもりなのか。

 沖合の艦船から放たれた大きなホーバークラフトが、ものすごい勢いで海岸に近づき、砂浜に上陸した。精鋭部隊がそこから飛び出し、すばやく前進する……。

 米海兵隊は19日、ハワイで上陸作戦の演習を実施した。これだけならふつうの光景だが、違ったのは、約20カ国の軍幹部がじっと見守っていたことだ。

 17~21日、米海兵隊が日本や東南アジアの指揮官を招き、島しょ防衛に関する初の研修会を開いた。この中での一幕だ。米軍によると、目的は「各国の島しょ防衛力を高めること」。岩礁を埋め立てる中国をけん制するねらいは明白だ。

■激しい議論の末

 米軍は今月に入り、偵察機や新型戦闘艦を南シナ海に送り、中国への圧力を強めだした。中国が工事をやめなければ、人工島の12カイリ(約22キロ)以内に、軍艦船などを派遣することもあり得るとも警告した。

 背景にあるのは、このままでは南シナ海に中国が軍事拠点を築いてしまうという、オバマ大統領自身の焦りと危機感だ。

 4月28日の日米首脳会談。日本側は、オバマ氏の対中認識が昨年の会談よりずっと険しいのに驚いた。「中国をめぐるオバマ氏の発言はかなり、厳しい。日米の対中認識のズレは埋まった」

 では、米側がどこまで、軍事圧力をかけるつもりなのか。実は、中国が南シナ海で埋め立てを始めた昨年以来、国防総省や米軍内では、激しい議論が交わされてきたという。内情を知る元米政府高官は明かす。

 「軍艦や軍用機を(中国の人工島近くに)送り、けん制すべきだとの意見が海軍首脳から出ていた。ただ、米軍が介入すれば、衝突の危険が高まってしまうとの声が根強く、結局、実行には移されずにきた」

 構図が変わったのは今春。猛烈な勢いで埋め立てが進み、周辺国が懸念を深めるなか、オバマ政権も直接関与に転じざるを得なくなった。

 ただ、中国との衝突を避けたいのは言うまでもない。そこで米政権が採用しようとしているのが、コスト賦課(Cost Imposing)と呼ばれる中長期戦略だという。政権に近い新米国安全保障研究所(CNAS)などが提唱している。

 どんな内容なのか。CNASのパトリック・クローニン上級顧問によると、軍事、外交、宣伝などさまざまな手段を使って、中国の行動に重い代償を払わせ、時間をかけて、強硬策を断念させていくというものだ。いわば、消耗戦略といえる。

■日本の安保左右

 米政府筋によると、すでに一部で実施されつつある。たとえば、(1)埋め立て状況を映した衛星写真などをひんぱんに公表し、国際圧力を強める(2)東南アジア諸国などへの支援を強め、島しょ防衛力を底上げする(3)同盟国と協力し、中国の監視活動を広げる――などが、その具体例だ。

 すでに写真の公表は増やしている。今月、ハワイで開いたアジア太平洋諸国向けの島しょ防衛研修会は、(2)に当たる。米軍が最近、自衛隊による南シナ海での監視活動に期待感を示しているのは、(3)への布石だ。

 もっとも、どこまで効果があるかは分からない。中国が大規模演習で台湾を威嚇した1996年。米国は空母2隻を台湾海峡に送り込むだけで、中国の挑発をやめさせることができた。

 それから約20年。中国軍は強大になり、もはや力ずくでは抑え込むのは難しい。米政権内で「コスト賦課戦略」が浮上するのは、そんな厳しい現実の裏返しでもある。

 9月には中国の習近平国家主席が訪米する。米中関係筋によると、ホワイトハウス内では、温暖化対策やイラン問題で成果を残すため、「南シナ海で対立しても対中関係全体を損なうべきではない」との意見もある。

 勝算がないまま、南シナ海への関与に動くオバマ政権。その成否は、日本の安全保障にも跳ね返ってくる。

(編集委員 秋田浩之)

5/30中国、南沙諸島に兵器持ち込み 米当局者「軍事化反対」

 【ワシントン=共同】米国防総省のウォーレン報道部長は29日、記者団に対し、中国が岩礁埋め立てを進める南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島に造った人工島の一つに兵器を持ち込んだことを明らかにした。米メディアによると、砲撃用の装置。

 ウォーレン氏は「われわれは(人工島の)軍事化に反対している」と述べ、撤去すべきだとの認識を示した。現在も設置されたままかどうかは不明。

 これに先立ち、米紙ウォールストリート・ジャーナルは、米軍が撮影した人工島の写真で、移動式の砲撃装置二つが確認されたと報じた。

 米軍艦船や航空機に脅威を与えるような性能はないが、ベトナムが領有権を主張する近くの島を射程に収めるといい、米当局者は同紙に「(周囲を威嚇する)象徴的な意味合いがある」と批判した。

 在米中国大使館の報道官は同紙に対し、兵器持ち込みについて具体的な言及は避けたが「南沙諸島は中国の領土であり、軍事的な防衛のために必要なものを配備する権利がある」と主張した。

5/29中国、ひそかに米に「助け舟」 隠密の仲介工作  編集委員 秋田浩之

南シナ海の岩礁埋め立てをめぐり、米国と火花を散らす中国。ところが、オバマ政権の対外戦略にひそかな「助け舟」を出し、貸しをつくるという、したたかさもうかがえる。

 多くのウイグル族がすむ中国新疆ウイグル自治区。その最大都市であるウルムチで今月20~21日、ある秘密会議が開かれた。

 出席者は、アフガニスタン政府と反政府武装勢力、タリバンの有力者ら。アフガン和平を促すため、中国政府が両者を仲介する会議を主催したのだ。米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が25日、独自情報として伝えた。

 これだけではない。ロイター通信によると、5月3日、カタールでアフガン政府とタリバンの代表団との直接対話が開かれた。この席にも、米国と並び、中国政府関係者の姿があったという。

従来なら想像もできなかった光景だ。中国はアフガン和平にはほとんど、関与しようとしなかったからだ。いたずらに和平交渉にかかわり、イスラム原理主義勢力の反発を買えば、国境を接する新疆ウイグル自治区にテロが飛び火しかねないからだ。

■オバマ氏の訪中が転機

 この姿勢に大きな変化がみられたのが、昨年秋だという。アフガンにかかわる国際機関関係者は明かす。

 「中国は従来、アフガンへの投資には関心があっても、和平や復興には興味を示さなかった。ところが、オバマ大統領が訪中した昨年11月ごろから、中国のアフガンへの対応が目に見えて変わった。米政権の働きかけを受け、和平に積極的にかかわるようになった」

 米国に「貸し」をつくる狙いが透けてみえる。オバマ政権は、アフガニスタンから米軍の大半を、2016年末までに撤収させると公約している。任期が残り2年をきり、この実現に焦っている。

 いまアフガン和平に協力すれば、オバマ政権は評価し、南シナ海や人権問題などで中国に圧力をかけづらくなる――。中国指導部はこう読んでいるのだろう。

 米中関係筋によると、オバマ氏の昨年11月の訪中時に、中国はアフガン問題で協力する用意があると伝達。ホワイトハウスも、中国のそうした姿勢を評価したという。

中国を動かすもうひとつの理由は、米軍が本当に撤収したら、アフガンがさらに混乱しかねないとの懸念だ。米軍が足抜けした後、同国に「力の空白」が生じれば、再び内戦が激化し、テロ組織の温床になりかねない。

 そうなれば、中国にも重大なテロの脅威が及んでしまう。アフガンがさらに混乱に陥るのを防ぐため、今のうちから米国と協力し、和平に取り組もうというわけだ。

■忠告にじます王外相の発言

 日本や東南アジア諸国にとって気がかりなのは、アフガン問題をめぐる米中連携が、南シナ海問題などにどう影響するのかだ。

 南シナ海での埋め立てをやめない中国に対し、オバマ政権は今のところ、強硬な姿勢に傾いている。だが、中国側は「米政権は本気で中国と対立するつもりはない」と、米側の足元をみているかもしれない。

 今月16日、ケリー米国務長官は北京を訪れ、王毅外相らと会談した。南シナ海問題で激しい応酬を交わしたもようだ。ところが、会談後、ケリー氏と記者会見にのぞんだ王外相は、こう力説した。

 「米中関係は最も重要な2国間関係のひとつだ。アフガニスタンの和平、北朝鮮核問題、エボラ出血熱などの国際問題で協議と協力を深めたい」

 中国は、米国が重視するアフガンや北朝鮮問題などで、協力する用意がある。これらの懸案を解決したければ、中国とはケンカしないほうが賢明だ。王氏の発言は言外に、そう米側に訴えているように響いた。

 

 

 

5/29 The Economist 『映画「疾風の9日間」がほのめかす中国の意図 習近平の政治的トークを、あの権力者の口を借りて語る』記事について

本記事の第一印象として、「疾風の9日間」は人民日報と同じように中国人民に思われているのでは。今人民日報をまともに読んでいる人民は共産党員と言えど少ないはずです。プロパガンダと分かっているので。また読んでも全然面白くありません。大衆の欲求から離れていますので。中国も言論の自由(政府・共産党を批判する自由)がないだけで、(と言ってもこれこそが自由の権利の中で一番大切なもの)、他は少しずつ緩和してきました。他に面白い新聞が沢山あるのに読まれるはずがありません。

「疾風の9日間」と「アベンジャーズ」最新作を比べるのはハナから勝負にならないのは見えています。方やハリウッド発のSFアクションと鄧小平のプロパガンダでは。鄧小平は毛沢東の権力基盤を削いだ廬山会議に欠席したにも拘わらず、後で出席したように繕ろおうとしました。共産党・国の常套手段です。どうせ都合の悪いことにはダンマリを決め込むのでしょう。

習は毛沢東をマネしていると言われていますが、それだけでは権威付けが足りないと思い、鄧小平も持ち出したかとの思いです。軍のNo2の氾長龍(団派に近い)が習に靡いたとの話もあります。本当に習が安泰かどうか。米国とは南沙諸島でぶつかる可能性大です。オバマはここで立ち上がらなければヒラリー民主党候補の次期大統領に赤信号が付くかもしれません。共和党は黙っていないでしょうから。

記事

中国共産党が米国の最強ヒーローと相まみえることはまずない。だがこの5月、コミックスの中で活躍するスーパーヒーローたちが登場する米国映画「アベンジャーズ」シリーズの最新作が中国の映画館を“襲った”。中国製の記録映画「疾風の9日間」(原題「疾風九日」)の上映開始から数日後のことである。

 「疾風の9日間」のテーマは超大国の関係だ。1979年 に米中が国交を回復した直後に鄧小平氏が米国を訪問した。この9日間を描いたドキュメンタリーである。アベンジャーたちは人類を滅亡の危機から救うために戦うが、鄧小平氏は中国の国民を飢餓から救わねばならない。

現政権の主張を鄧小平の口を借りて訴える

 この伝記映画には外交上の目論みもある。今年9月に習近平氏が国家主席として初訪米するのに先立ち、中米関係のイメージをアップさせたいのだ。

 この伝記映画は、1978~1992年まで中国の指導者だった鄧小平氏の印象を利用することで、自分自身の地位を強化しようとする習近平氏の政策の一環だ。例えば昨年、国営テレビが鄧氏を扱った全48話のドラマを放映した。今回封切られた「疾風の9日間」は中国政府が直接出資したものではないが、作者でもある傳紅星監督は以前、国が支援する中国電影資料館の館長を務めていた。

 米中以外が関わる地政学的内容の一部は編集の段階で割愛されたようだ。当時生じつつあった中国・ベトナム間の紛争については、英語による描写はあるものの、中国語には翻訳されていない。

 この映画は国内外の観客向けに製作されていて(米国での公開日は今後決定する)、「中国は服従しない」との警告を確固たる態度で発している。鄧小平氏は米国側スタッフに対し、「我々は相手がしかけてこない限り戦争を望んではいない」と宣言する――これは習近平氏自身の外交政策を総括すると言葉と言えるだろう。

 習氏は美辞麗句を並べて中国の「平和的台頭」を謳う一方で、南シナ海の一部を埋め立てたり、その他の地域で挑発的な行動を取ったりして好戦的な態度を強めている。だがこの映画は、中国が後に経済成長を実現するに当たって、米国との関係がいかに重要だったかを繰り返し強調している。

外交について隠し立てしない

 普段、中国の報道から見えてくるのはきっちりと原稿が用意された会議や取引決定の様子だが、この映画からは、中国が外交関係の限界とリスクを隠し立てしなくなってきた状況がうかがえる。中国製の映画には珍しく、鄧氏の訪問が米国でどれほど物議を醸したか、そして政治家や世論からいかに反対されたかについて、包み隠さず描き出している。中国のソーシャルメディアユーザーの多くは今回初めて明かされた「鄧氏がクー・クラックス・クラン(KKK)のメンバーに襲われかけた」という話に多大な関心を寄せている。襲撃者が所持していたのはスプレー式塗料の缶だったが、映画はこの人物を暗殺者の可能性があった人物として描いている。

 鄧小平氏の聖人伝になっている観はあるものの、「疾風の9日間」は他の多くの共産党プロパガンダに比べてずっと出来がいい。90分の間に過去の映像と現代の映像を巧みに織り込み、一部にはアニメーションすら用いている。

 興行収入だけで見ると、「アベンジャーズ」は「疾風の9日間」に圧勝した。「疾風の9日間」の公開初日の収入は100万元(約1900万円)で、およそ2万8000人が映画館に足を運んだ計算。一方、「アベンジャー/エイジ・オブ・ウルトロン」の初日の収入は2億2400万元(約43憶円)で、中国における歴代2位を記録した。