『新型コロナで「世界の敵」になった中国の内憂外患 「中国の夢」は潰え、世界の中国バッシングは不可避の流れ』(4/29JBプレス 安田峰敏)について

5/1WHよりのメール

Behind President Trump’s action to protect America’s food supply

President Trump is using the Defense Production Act to ensure that Americans have a reliable supply of beef, pork, and poultry during the global Coronavirus pandemic.
Food supply is critical infrastructure, essential to the health and safety of every American citizen. Recent actions in some states have led to the complete closure of large processing facilities, which can quickly affect meat availability in all parts of the country.
The closure of a single plant can eliminate more than 80 percent of the supply of a particular meat—say, ground beef—for an entire grocery store chain. All told, the failure to keep facilities open could force millions of pounds of meat to disappear from the market, potentially causing long-term disruptions to America’s supply chain.
With President Trump’s executive order this week, the Department of Agriculture can ensure U.S. meat and poultry processors continue to operate uninterrupted to the maximum extent possible. To protect worker safety, processors will continue to follow the latest guidance from the CDC and the Occupational Safety & Health Administration.
“The United States of America is undergoing the fastest industrial mobilization since World War II,” White House Director of Trade and Manufacturing Policy Peter Navarro says. The President’s use of “the Defense Production Act is a key part of that mobilization.”

    」
4/30阿波羅新聞網<45万人签署调查比尔·盖茨=45万人がビル・ゲイツの調査に署名>疫病が発生してから、ビル・ゲイツは中共のプラットフォームとなり、中共は「多くの正しいことを行っており、米国は特にダメ」と述べた。バノンは4/27、自身のメディアでゲイツが北京の悪魔の側に立ったと批判した。

ビル・ゲイツのWHOへの寄付は批判される

武漢肺炎(中共ウイルス)に関する世界保健機関(WHO)の疫病流行防止活動は疑問視されており、中共の隠蔽を助けた疑いがある。トランプは4/14、WHOへの資金提供を一時停止すると発表した。

マイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツは16日、ワクチン開発のために1億5000万ドルをWHOに個人的に寄付すると発表した。

あるネチズンは、米国のWHのウェブサイトで、「ビル&ミランダ・ゲイツ基金の医療事故や人道に対する犯罪について調査を呼びかける」と題された署名活動を始めた。 4/28の時点で、45万人以上が署名し、米国議会と関連部署はビル・ゲイツ夫妻の基金に調査を実施するよう要請している。

活動発起人のC.S.は、ビル・ゲイツがワクチン接種と生体認証追跡技術を推進している先駆者であると非難している。ビル・ゲイツは公にこう語った:「ワクチン接種により、人口増加率が10%から15%減少することを願っている」

同時に、ゲイツ、ユニセフ、WHOは、アフリカの破傷風ワクチンにヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)抗原を添加し、故意にケニアの子供たちに不妊にさせたことで公に非難されている。またゲイツは、人を消滅させるためのワクチンの研究開発に資金を提供したと非難されている。

実際、疫病の発生以来、ビル・ゲイツは中共のプラットフォームになり、中共は「多くの正しいことをし、米国は特にダメ」と述べた。最近、中共はウイルス蔓延の責任を負うべきであると世界が要求したとき、ゲイツはこのやり方は「時宜に合わない」とも述べた。

ゲイツの発言について、WH貿易顧問のピーター・ナバロは、4/27のフォックスニュースのインタビューで、「この疫病は本来武漢内部に留めることができたが、中共は6週も隠しておき、同時に、世界から個人用保護具を買い尽くし、世界中の医療関係者が十分な保護具を持てない結果を齎した」と。

ナバロは率直に言った。「ゲイツと、中共が責任を負うかどうかについては意見が分かれている。しかし、真実はこうである。中共は世界にウイルスを蔓延させており、これを決して忘れてはならない」

バノンはまた、4/27に彼のメディアで、ゲイツは北京の悪魔の側に立ったと批判した。バノンは昨年12月に中国の李文亮医師がWeChatで「武漢で未知の肺炎の症例が発生した」と警告を発したと述べた。台湾は李文亮からメッセージを受信した後、新型コロナウイルス患者を隔離する必要があると警告する電子メールを昨年末にWHOに送信した。この文は、ウイルスが人から人へと感染させる可能性があることを完全に暗示している。

これらの事前警告に対し、中国は見て見ぬふりをし、WHOも見て見ぬふりをし、ゲイツも見て見ぬふりをしている。バノンは批判した:「ゲイツは詐欺師だ」と。

ゲイツは完全に狂っています。前にオカシオコルテス支持の若い女性が「地球を救うために、赤ちゃんを食べよう」と言ったのと同じくらいおかしいのでは。人を機能も含めて救うのがワクチンとしたら、不妊化させるワクチンはその名に値しないでしょう。共産主義による世界統一政府を目指しているのでは。グローバリストは隠れ共産主義者です。

https://www.aboluowang.com/2020/0430/1444489.html

4/30阿波羅新聞網<美媒:美首席抗疫专家佛奇曾资助武汉研究冠状病毒=米国メディア:米国トップ防疫専門家のファウチは、武漢で研究していたコロナウイルスの資金をかつて提供した>米国 NewsweekのWebサイトは28日、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が、危険なコロナウイルス研究のために、論争の的になっている中国の武漢研究所に数百万ドルの支援をしたことを報道した。

2019年、国立アレルギー感染症研究所の支援を受けて、国立衛生研究所(NIH)はコロナウイルスの機能を高めるための研究を含め、6年間で370万ドルを割り当てることを約束した。

この計画の前に、コウモリコロナウイルスの収集と研究を含め、5年間で370万ドルの計画があり、これは2019年に終了し、2つの計画を合わせると740万ドルになる。

ファウチはNewsweekの照会にまだ回答していない。

米国人は愚か。敵に弾薬を渡し、その砲弾で米国人が多数亡くなったり、苦しんだりしているというのに。トランプ政権に代わっても、官僚は軌道修正ができないのか?米国は本当に敵を誤る名人です。中国人の本性が分からず、賄賂漬けになっているのかも。

https://www.aboluowang.com/2020/0430/1444548.html

5/1阿波羅新聞網<英医疗界:中国产呼吸机可致病人于死地=英国医学界:中国製人工呼吸器は患者を死に至らしめる>英国のハイグレード医師と医療管理従事者のグループは、各都市で受け取った北京誼安(Aeonmedイオンメディカルシステム)株式会社製造の250台のシャングリラ510型人工呼吸器に深刻な警告を出した。この会社は中国でトップクラスの、手術室やICU機器の研究開発メーカーである。

理由は、機械の酸素供給システムに問題があり、適切に洗浄できないこと、設計がEU方式ではないこと、取扱説明書も混乱していること、これは病院で使用する呼吸装置ではなく救急車の呼吸装置であることが挙げられる。

“Made in China”は信用しないことです。

https://www.aboluowang.com/2020/0501/1444592.html

5/1希望之声<美国情报局:中共病毒并非人工合成 也未经过基因改造=米国情報局:中共ウイルスは人工的に合成されておらず、遺伝子組み換えもされていない>4/30(木)に、国家情報長官室(ODNI)は、現在蔓延している中共ウイルス(COVID-19)は合成ウイルスではなく、遺伝子組み換えもされていないとの声明を発表した。 武漢人にこのウイルスがどのように感染したかという問題について、情報機関は調査を続けて結論を出す必要がある。

声明の中で、ODNIは、中共ウイルスは人工ウイルスではなく、遺伝子組み換えもされていないという科学界での幅広いコンセンサスが現在存在すると述べ、これは米国情報機関も認めている。 「情報機関全体は、新型コロナウイルスに関連する重要な情報を米国の政策立案者に提供してきた。この種の情報は、米国の国家安全保障にとって重要である。」

情報機関がわざわざ情報を公開するのは珍しい。それだけ、中国への懲罰と賠償にかける意気込みが違うのかも。

https://www.soundofhope.org/post/373381

5/1希望之声<曾遭中共欺凌 现在深得川普器重 为美国制定反共路线=かつて中共にいじめられた 現在はトランプに重用されている 米国のために反共路線を定めている>現在、米国国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長であるマシューポッティンガーは、トランプ政権が中共に対し強硬路線を採るのに鍵となる人物である。彼はかつて中国担当の記者だったが、その間に、中国の公安に殴打されたり、いじめにあったりした。現在、ポッティンガーはアメリカの政界で高い地位にあり、トランプに助言している。

ポッティンガーはマサチューセッツ大学で中国語を専攻し、流暢な北京語を話すことができる。中国文化を愛し、1998年から2005年まで、中国に行って、「ロイター」と「WSJ」の駐在記者を務めた。当時の彼の中国名は博明だった。

2005年、ボッティンガーは記者の世界を去り、米海兵隊に加わった。彼は、中国での抑圧的な経験が彼の心の愛国心に火をつけ、彼に自分の国をより深く理解させるようになったと言った。

数年後、アフガニスタンに拠点を置く諜報担当官として、彼は当時マイケルTフリン中将の部下になった。ボッティンガーはフリン将軍と友人になり、フリンはスタンリー・A・マクリスタル将軍の部下で諜報機関の副参謀長を務めた。ボッティンガーとフリンはかつて重要な報告書を書いた:「インテリジェンスの修復:アフガニスタンでインテリジェンスを機能させる青写真」。この報告はかなりの注目を集めた。フリン将軍がトランプ大統領の最初の国家安全保障アドバイザーになったとき、彼はボッティンガーをWHに連れてきた。

ボッティンガーに詳しい人は、ボッティンガーは北京の疫病の処理は「人災で」、「世界全体が中国内の管理の問題の影響を受けている」と考えていると述べた。

ボッティンガーは対中強硬派であると言われるが、彼は比較的控えめで、命令に忠実である。ワシントンのシンクタンクであるハドソン研究所の中国の専門家であるマイケル・ピルズベリーは、次のように述べた。「ボッティンガーは非常に慎重に行動している。大統領が明確に承認しない限り、我々は何事もしてはならないと。これは他のWHのメンバーとは異なる。ポッティンガーはまた、盟友を作り、イデオロギーに反対し、緊密に協力する」と。

2017年、ボッティンガーはトランプ大統領と習近平の会談にトランプ政権のアジア政策最高立案者として出席した。

2020年、中国のWSJの3人の記者が中共から追放された後、トランプ政権は、中共メディア記者、国営報道機関、中共諜報機関に罰を科すことを検討すると表明した。ブルームバーグニュースの独占報道によると、内部での検討を主導したのはボッティンガーとのことである。

米国国務省が中国グローバルテレビネットワーク(CGTN)や中国ラジオインターナショナル(CRI)などの中国の5つの報道機関を「外交使節」と定義すると発表した後、ポンペオ国務長官は、在米中国公式メディアにはスタッフの制限があるため、60人近くの中国人従業員が中国に送還される。

そしてトランプ政権が今最も必要としているのは、彼のように在野での経験を持つ人である。

昨年11月の韓国GSOMIA 破棄の撤回の陰にボッティンガーがいたそうです。やはり、相当のリアリストなのでしょう。

https://money1.jp/archives/11240

https://www.soundofhope.org/post/373393

安田氏の記事では、世界は中共の悪に気づくのが遅かったと思います。この疫病蔓延でやっと世界が正常に戻るかと期待したい。でも、中国の毒饅頭を食べてきた人たちの転向はなかなか難しいのでは。

経済停滞と世界の敵認定で、豊かな国民生活が期待できなくなったときに、国民の洗脳の呪縛が解けるかどうか。でも、中共は、武力鎮圧は躊躇せずするでしょうけど。

記事

中国・北京の中南海懐仁堂前で新型コロナウイルス感染症の犠牲者を追悼し黙祷を捧げる、習近平、李克強をはじめとする中国の国家指導者たち(2020年4月4日、写真:新華社/アフロ)

(安田 峰俊:ルポライター)

3月中旬以降、全世界で新型コロナウイルスの流行が猛威を振るったのとは対象的に、中国国内での流行はかなり鈍化した。たとえば4月25日の発表では、この日に中国全土で報告された新規感染者は11人で、うち5人が海外からの帰国・入国者の感染者。新たな死亡者や疑い例はなし・・・などとなっている。

生活の緊張感も徐々に緩んできた。広東省深圳市を例にすれば、現在でも外出時のマスク着用や各地での検温の実施、職場や学校のリモートワークやリモート授業などは継続されているものの、すでに「広東省内」の旅行は解禁された。繁華街には人があふれ、以前の日常がジワジワと戻り始めているように見える。

いっぽうで3月以降、中国共産党はウイルスを抑え込んだ自国の体制の優秀さを国民向けに強調し、「中国は必ず『双勝利(ふたつの勝利)』ができる」といったプロパガンダを盛んに提唱するようになった。ここでいう「双勝利」とは、ウイルス流行(疫情)の克服と経済復興という2方面作戦をおこなうことだ。

だが、仮にコロナ禍が比較的早い時期に収束したとしても、今回のパニックが中国に与えた影響ははかりしれない。今回の記事ではそれらをまとめつつ、一足早い「アフターコロナ」の中国の姿を予測していこう。

成長率マイナス6.8%の衝撃

まず、特筆すべきは2020年第1四半期の中国のGDP成長率が、前年の同時期と比べてマイナス6.8%を記録したことだ。これは1月23日の武漢市の封鎖を皮切りに、2月いっぱいの期間を通じて中国全土の主要都市がほとんどロックダウンかそれに近い状態に置かれたためだろうが、マイナス6.8%は想定以上の数字と言っていい。

もっとも、GDPの「マイナス成長」という言葉が中国において持つ特別なショッキングさについて、おそらく大多数の日本人は肌感覚として理解できないはずである。

たとえば日本の場合、もちろん大規模なGDPの落ち込みはインパクトが大きいとはいえ、昨年の第4四半期の消費増税(マイナス6.3%)や、2009年の世界金融危機など、同様の経済後退をごく近い過去に何度も体験済みである。

そもそも「失われた三十年」の低調な経済環境に慣れた日本人にとって、GDPのゼロ成長やマイナス成長は、未知の大災厄ではなく既視感のある悲劇にとどまる。非常に大変な事態には違いないが、それは大地震の経験と同じく、ある程度は被害規模を想定して心の準備ができる種類の出来事だ。

明日が必ず今日よりも豊かになった国

いっぽう中国の場合、四半期ごとの統計データが公表されるようになった1992年以降、GDPのマイナス成長は、なんと今回が史上初のことである。

過去、中国はSARS流行の影響を最も受けた2003年の第2四半期でもプラス9.1%、世界金融危機のさなかの2009年第1四半期でもプラス6.4%の成長を記録している。いずれも中国社会が現在と比べてまだ貧しく発展の余地が大きかった時代とはいえ、中国の経済成長の勢いを実感する話だ。

年間データも見てみたい。そもそも中国において、年間GDP成長率がマイナスを記録した直近の年は、なんと周恩来・毛沢東が死去して文化大革命最末期の混乱がピークに達した1976年までさかのぼる。なんと、あの六四天安門事件の発生後ですら、中国の通年の経済成長率はプラスを維持していた。

現代中国は、過去40年以上にわたって必ず経済が成長し、明日が必ず今日よりも豊かになる社会しか経験していないという、非常に特殊な環境に置かれた国家だったのだ。しかしコロナが暴れまわる2020年、中国経済は前代未聞のマイナス成長に見舞われる可能性さえ出てきた。

成長ストップと「中国の夢」の終焉

過去(特に1989年の六四天安門事件の後)、中国の経済成長神話は、中国共産党が自分たちの統治の正当性を国民にアピールするうえで最大の根拠になってきた。

すなわち、仮に中国が西側式の議会制民主主義体制を採用していればこれほどの発展が可能だっただろうか、中国共産党は中国人を豊かにできる唯一の存在である、ゆえに共産党は偉くて正しいのである――、などといった主張がなされてきたのだ。しかし、事実として40数年間にわたって経済成長を継続させた実績がある以上、この主張はそれなりの説得力を持っていた。

習近平政権のスローガンである「中国夢(チャイニーズ・ドリーム)」とは、そんな党の理屈のもとで中国の明るい未来を信じることを意味している。事実、中国の豊かさが末端の庶民にも実感されるようになった2010年代以降は、この主張を素直に受け入れる中国人がかなり増えた。

特に1990年代以降の豊かな中国で生まれ育った若い世代には、共産党体制に肯定的な傾向が強い。たとえ西側諸国に海外留学に行っても、議会制民主主義や言論の自由の意味を積極的に理解しようとする考えが薄く、中国の体制の正しさを疑わずに暮らし続けるような人が非常に多くなっていた。

だが、今回のコロナ禍は、そんな「中国の夢」を支える経済成長神話をストップさせてしまった。すなわち、コロナ不況は単なる不景気現象ではなく、庶民に中国共産党政権のレーゾンデートル(存在理由)を疑わせかねない危険性を強くはらんだ非常事態なのだ。

日本においてすら、バブル崩壊後やリーマンショック後に政権交代が起きて自民党が下野したように、社会混乱や大不況は庶民の現政権に対するいらだちや怒りを招きやすい。コロナ禍の経済的影響が深刻になるとみられる今後数年間、中国共産党はかなり深刻な「統治の危機」を迎えることになるだろう。

ここ一番で存在感が薄かった習近平

中国共産党の統治の危機は、経済問題以外の面でも深刻だ。たとえば今回の騒ぎを通じて、習近平の共産党内や中国社会の内部における求心力は確実に低下したと考えられる。

習近平は2013年の政権発足以来、金融やネットセキュリティなどさまざまな分野で、既存の国家機関を頭越しにする形で「指導小組」と呼ばれる直轄組織を作り、その組長を兼任することで権力を固めてきた。これは習近平とは派閥を異にするナンバー2の李克強や、国務院系の官僚の権力を骨抜きにする目的のもとで進められたものでもあった。

だが、今回の新型コロナ流行に際して、1月末に新設された国務院の対策指導特別チームの組長は珍しく李克強になった。しかも習近平は1月28日にWHOのテドロス・アダノム事務局長と会談後、2月5日まで1週間にわたり表舞台に一度も顔を出さず、その後もウイルスが猛威を振るっていた2月いっぱいは非常に存在感が薄かった。

また、李克強がはやくも1月27日に武漢を訪れたのに対して、習近平のコロナ関連での現場視察は、2月10日にガチガチのガードをおこなったうえで北京市内の病院を訪れたのが最初だ。2020年の1〜2月時点で習近平がコロナ対策を李克強に丸投げしていたのは、この段階では当局が「失敗」する可能性が高いかとみられたコロナ問題の解決に自分が関わることで、責任を負うことを避けたためかとも思える。

アンチ習近平の世論強まる?

習近平の存在感が復活するのは、中国国内のコロナ禍が一段落ついたとみられた3月10日に武漢市を訪問して、事実上のパニック終結宣言を出した前後からである。その後、中国のメディアには習近平に対する賛美が溢れるようになった。

だが、平時は独裁者然としていたのに大規模なピンチの際には他人に処理と責任を丸投げし、成果だけを横取りするようなトップに人心が集まらないことは想像に難くない。

事実、2月末には習近平指導部の新型コロナウイルス感染対策をまとめたプロパガンダ・ドキュメンタリー『大国戦“疫”』が出版されたが、ほどなくネット書店から書籍が撤去されてしまった。これは習近平が「戦略的な先見性と卓越した指導力」を発揮して感染の封じ込めに成果を上げたと自画自賛する内容だったが、世論の反発があまりにも大きすぎたことで撤回された形だ。

従来、強権的な習近平に対する不満の声は常にひそかに囁かれてきたが、習近平政権の権力が強すぎることで、メディアはもちろんネット上においてすら異論の表出は抑え込まれてきた。だが、新型コロナ問題が深刻化した1月下旬以降、風向きがかなり変わった感がある。習近平の個人崇拝的なプロパガンダや、ピンチの際の腰砕けの姿勢に対して、言論統制の壁の下から批判的な意見が漏れ出すようになったのだ。

「世界の敵」中国

ほかに、新型コロナのパンデミックが中国にもたらす国際政治上の影響については、中国が主要各国から「世界の敵」として認定されていく点も無視できない。

新型コロナによる、英米両国をはじめとした主要国の経済的・社会的ダメージは天文学的である。各国の庶民レベルにおいても、自分の身近な人や著名人が生命を奪われたり、自分自身がコロナに感染していないかと不安を覚えたり、外出自粛による仕事や家庭内のトラブルに苦しんだりしている人は膨大な数にのぼっている。

理不尽な問題にぶつかると、原因を究明してそこに怒りの矛先を向けたがるのが人間の常だ。新型コロナは流行の初期段階で習近平政権の隠蔽体質が災いしたことで拡大した経緯がある。世界から中国が深く恨まれることは、その是非はともかく不可避の流れだろう。

事実、アメリカのコロナ禍が深刻化しはじめた3月中旬から、トランプ大統領の中国批判は非常に激烈になった。それのみならず、4月半ばには従来は中国に比較的穏健な接し方をしていたドイツのメルケル首相ですら、中国の情報公開の不透明さに苦言を呈する声明を発表している。イギリスのラーブ外相もメルケルと同様の苦言を呈している。

コロナの原因究明について、米仏独豪などの各国が連携して国際調査を検討しはじめたという話も出ている。中国はオーストラリアの動きに対して激怒し、将来的な中国人観光客の引き上げやワインの不買などをちらつかせて恫喝をはじめているが、コロナ以前の状況とは違ってオーストラリア側もそう簡単には折れないだろう。全地球規模のパンデミックを生んでしまった中国は、全世界からその責任を追及される段階に入りつつある。

報復を呼ぶ「研究所漏洩」説

現在、新型コロナが人工的に作られた生物兵器だと主張するデマはさすがに減ったが、野生生物由来のウイルスがずさんな管理体制の研究所から漏洩したとする説については、トランプがそうした指摘を繰り返し、4月中旬にはNHKがこの疑惑を大きく報じるなどかなりの市民権を得るようになった(ちなみに私は2月24日時点でこの疑惑についてJBpress上で記事にしている。参考:「新型コロナ「バイオ兵器説」の裏に隠された真実とは」)。

もちろん「研究所漏洩説」も、真偽のほどはかなり怪しい。だが、今回のコロナ禍は、アメリカの主観的な感覚では1941年の真珠湾攻撃や2001年の911同時多発テロに匹敵する、アジアの不気味な敵対勢力から自国に対する「理不尽な不意打ち攻撃」に近い(そうした思いは、欧州各国もほぼ同様だろう)。

かつて911テロの「報復」という文脈のなかで、アフガニスタンに加えてイラクまで多国籍軍の攻撃を受けたことがある。今回のコロナ問題についても、ショッキングな被害の犯人探しに躍起になっている世界の世論にとっては、ウイルスの「研究所漏洩説」程度の疑惑であっても、八つ当たり的に報復感情をぶつけて中国をバッシングする口実には充分だともいえる。

さすがに核保有国である中国を相手に、すぐに戦争を仕掛ける国はないだろう。だが、世界規模での中国叩きの流れは強まるはずだ。国内的な経済停滞と政権の危機、さらに国際的に「世界の敵」認定を受けて吊し上げされ・・・と、今後数年間の中国が置かれる環境はかなり厳しいものになる。

来年2021年の中国共産党建党100年と、2022年の冬季北京五輪を、中国は無事に迎えることができるだろうか。コロナの流行からは「一抜け」した中国だが、その前途はかなり多難である。

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