『トランプ氏は本気だ「第3次世界大戦の危機を電話1本で終わらせる」』(7/24日経ビジネス 森永輔)について

7/23The Gateway Pundit<CNN Data Analyst Says it’s Going to be ‘Difficult’ for Kamala Harris to Beat Trump (VIDEO)=CNNのデータ分析者は、カマラ・ハリスがトランプ氏に勝つのは「難しい」と語る(動画)>

左派メデイアは世論調査でハリスが勝っているような報道をして、大掛かりな不正選挙に手を貸そうとしている所もある。ロイターの話。CNNは少しずつまともになってきている。

https://x.com/i/status/1815744983363621241

https://www.thegatewaypundit.com/2024/07/cnn-data-analyst-says-its-going-be-difficult/

7/23The Gateway Pundit<House Democrats Target FEC Chairman For Raising Questions About Kamala Harris Getting Biden’s War Chest=下院民主党、カマラ・ハリスがバイデンの軍資金を得ていることに疑問を呈したとして連邦選挙委員会委員長を攻撃>

民主党は法の上に立とうとしている。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/07/house-democrats-target-fec-chairman-raising-questions-about/

7/23The Gateway Pundit<Going on Offense: GOP Congressman Introduces Articles of Impeachment Against Kamala Harris=攻勢に出る:共和党下院議員がカマラ・ハリスに対する弾劾条項を提出>

共和党はどんどん攻撃すべき。上品ぶってはダメ。

共和党は、企業メディアと民主党支持者から絶大な支持を得ているカマラ・ハリス氏に対して攻撃を開始し、彼女の極左政策を強調し、ジョー・バイデン氏の「大統領」としての実績と結び付けている。

今、ある人は彼女の職務怠慢をさらに厳しく追及することを誓った。

ポリティコのオリビア・ビーバーズ記者は火曜日の午後、テネシー州共和党のアンディ・オグルズ下院議員がハリス氏に責任を負わせるために弾劾条項を提出したと明らかにした。

記事はハリス氏を「重大な犯罪と軽犯罪」で告発し、特に国境管理官としての失態を指摘している。具体的には、ハリス氏は「連邦移民法の遵守を故意に、組織的に拒否し、米国副大統領としての職務遂行において、カマラ・デヴィ・ハリス氏は…司法の執行を故意に阻止、妨害、阻害した」としている。

記事ではまた、ハリス氏は「職務遂行において並外れた無能さを示した」と主張している。その判断を下すには、彼女へのインタビューを見るだけで十分だ。

以下は、ビーバーズ氏の厚意により、ハリス氏の弾劾を承認する下院決議である。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/07/going-offense-gop-congressman-introduces-articles-impeachment-against/

7/23Rasmussen Reports<61% See Biden’s Mental Decline as ‘Threat’ to National Security=61%がバイデン氏の精神的衰退を国家安全保障への「脅威」とみなす>

バイデンは危篤か死亡との話がある。死亡すればハリスが自動的に大統領になる。

ジョー・バイデン大統領は再選に向けた選挙運動から撤退したが、大半の有権者は彼の精神的能力の低下が米国にとって危険であると考えている。

ラスムセン・リポートと ハートランド研究所 が日曜日にバイデン氏が選挙活動を終了すると発表する前に実施した新しい電話およびオンライン調査によると、「ジョー・バイデン氏の最近の精神状態の衰えは米国の安全と治安に脅威をもたらす」という意見に61%の有権者が同意し、そのうち46%が「強く同意」している。36%が同意せず、そのうち22%が「強く同意しない」と回答した。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/partner_surveys/61_see_biden_s_mental_decline_as_threat_to_national_security?utm_campaign=RR07232024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/i/status/1815895218459172987

ロイター/イプソスの世論調査はトランプ:ハリス=42:44とのこと。多分民主党:共和党:無党派の構成を変えていると思われる。これは選挙で不正をする前兆。

7/24看中国<特种兵背景国会议员实地考察 揭美特勤局重大失职(图)=特殊部隊出身の国会議員が現地立ち入り検査、米SSの重大な職務怠慢を暴露(写真)>最近、Navy SEALsに所属していた米国議員は、狙撃犯のトーマス・クルックスがトランプ大統領を狙撃した屋上に自ら登って生中継し、米国SSによる前大統領の安全保障上の脆弱性を暴露した。

元Navy SEALsが現地視察を実施、SSのセキュリティの抜け穴を明らかに

元Navy SEALsの狙撃手で現アリゾナ州下院議員のイーライ・クレーンは、月曜日(7/22)、SNSプラットフォームXでビデオを共有した。彼はビデオの中で、「私は今、狙撃兵が発砲したとされる建物の屋上に立っている。この坂は急ではない。たった今、70歳の男性が軽々と屋上に登るのを見た」と語った。

「私の後ろに給水塔があるのが見えますか?もしSSか警備員がそこに狙撃チームを置いていたら、この狙撃犯が撃たれずに屋上5フィートまで進むことは不可能であった」とクレーンは語った。「なぜ彼らは暴漢をすぐに制圧できなかったのか。」

政権と法執行機関がグルだから。

https://x.com/i/status/1815432341373780041

https://www.secretchina.com/news/gb/2024/07/24/1066038.html

7/24阿波羅新聞網<推倒它!美众院特委会主席喊话习近平—专家在美众院中共问题特设委员会听证会作证,示警中共“防火长城”为数字威权国家建立蓝图=押し倒せ!米下院特別委員会委員長は習近平に呼び掛け、専門家は米下院中共問題特別委員会の公聴会で証言し、中共の「グレート・ファイアウォール」はデジタル権威主義国家確立の青写真であると警告した。>中国当局が権威主義国家にネットワーク監視技術を輸出していることへの懸念を考慮して、米国下院中共問題特別委員会委員長である共和党議員ジョン・ムーレナーは最近(7/22)、中共を批判する署名記事をニューズウィーク誌に発表した。習近平指導者は、中国インターネットの権威主義的な「グレートファイアウォール」を廃止することを呼びかけた。

呼びかけだけではダメで、制裁と高関税でデカップリングしないと。

https://www.aboluowang.com/2024/0724/2083125.html

7/24阿波羅新聞網<彭博:马科斯下令关闭杜特尔特支持的服务中国赌客的在线赌场=ブルームバーグ:マルコスは、中国人ギャンブラーにサービスを提供するドゥテルテ支援オンラインカジノの閉鎖を命令>フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は、マネーロンダリングなどの犯罪を引き起こしているとしてオンライン賭場の閉鎖を求める声に応え、中国人ギャンブラーを相手にするオンラインカジノの禁止を命じた。

ドゥテルテは対中軟弱派がばれてしまった。

https://www.aboluowang.com/2024/0724/2083063.html

7/24阿波羅新聞網<乌外长首访中共国 和“普京后台老板”对话? —乌克兰外长首次访华,普京的后台老板能做战争调停人吗?=ウクライナ外相は初訪中、「プーチンの裏ボス」と会談したか?―ウクライナ外相は初訪中で、プーチンの裏ボスは戦争の調停人になれるのか>7/23~26まで、ウクライナ外相が初めて北京を訪問するよう招待された。膠着状態にある紛争地帯からの外相の訪問はすぐに世界の注目を集めた。一方で、世界における中国の重要な地位とロシアへの影響力により、クレバの訪問は和平交渉と困難な戦争の終結への希望を繋いでいる。もう一方で、中国政府の複雑な役割とロシアとの「無尽蔵の」同盟関係があり、各方面は中国政府の真の意図に対して様子見の姿勢をとっている。ボイス・オブ・アメリカは多くのウクライナ居住者や西側の学者にインタビューし、彼らの声を聞いた。

露ウクライナ戦争以降、ウクライナの最高レベルの中国訪問

クレバの中国訪問に先立ち、ウクライナ外務省は声明を発表し、中国との協議の主な議題は「ロシアの侵略を阻止する方法と、安定と公正な平和の実現に中国が果たせる役割を見つけること」だと述べた。中共外交部は具体的なテーマについては発表しなかった。露ウクライナ戦争勃発以降、ウクライナ外相の中国訪問は初めてで、ウクライナと中国の最高レベルの外交訪問でもある。これに先立って、2023年5月に中国政府のユーラシア問題担当特別代表である李輝(次官級)がウクライナを訪問し、外交調停努力を行ったが徒労に終わった。 2023年7月20日、ウクライナのタラス・カチカ経済副大臣が中国を訪問し、中国商務部の凌激副大臣と会談した。

戦時中、習近平はプーチン大統領と4回会談したが、ゼレンスキー大統領とは一度も会談しなかった。

クレバは習と会うかどうかは分からない。時間の無駄と言うウクライナ人もいれば、中国の仲介を期待している人もいる。

https://www.aboluowang.com/2024/0724/2083055.html

7/24阿波羅新聞網<哈马斯将被灭亡之际,北京出手拯救!美以发声=ハマスが壊滅寸前の時、北京が救出に介入!米・イスラエルが声を上げる>

ハマスは中国でライバルのファタハと統一協議に合意に達し、米国は戦後統治においてハマスを支援しないと改めて表明

中国は火曜日(7/23)、パレスチナの対立勢力であるハマスとファタハが長年にわたる意見の相違に終止符を打ち、民族団結政府を樹立するための宣言に北京で署名したと発表した。

中国外交部の毛寧報道官は、「パレスチナの14勢力の高官代表が7/21~23まで北京で和解対話を行った」とし、「パレスチナ各勢力は分断の終結とパレスチナ民族の団結強化に関する北京宣言に署名した」と述べた。

ワシントンの米当局者はまだ協定を検討していないと述べた。

米国務省のマシュー・ミラー報道官は火曜日、米国はハマスをテロ組織に指定しており、米国はハマスがガザの戦後統治に関与すべきではないと考えていると繰り返した。

ミラーは会見で「パレスチナ自治政府がヨルダン川西岸で統一ガザを運営することを望んでいると明らかにしたい。しかし、ハマスのいかなる役割も支持しない」と述べた。

民主党の外交は無きに等しい。

https://www.aboluowang.com/2024/0724/2083006.html

7/24阿波羅新聞網<外交盛事!25个国家约50位议员组团访台=外交イベント! 25カ国の国会議員約50人が台湾を訪問>「中国政策に関する列国議会同盟」(IPAC)の年次サミットは30日に台北で開催され、25か国の国会議員と欧州議会の約50人の訪問団が参加する。今までで最大規模の議員による訪台団である。

新しい国際組織を作り、中国を入れず、台湾だけ招待していけばよい。

https://www.aboluowang.com/2024/0724/2082971.html

何清漣 @HeQinglian 15時間

これは左派メディアが仕掛けた世論戦でもある。

メディアは、これがもともとバイデンとハリスの選挙チームに寄付されたもので、総額1億5000万ドル以上だったという事実をみんなに伝えるのを「忘れた」。 6月末の討論会でバイデンが減点されたため、そのうち約1億$が凍結された。現時点では、そのうちブロックが解除されているのは 8,000 万$以上のみである。

今回、ハハ(=カマラハリス)がスペアタイヤとしてリストアップされているのは、第一にバイデンにその気がないこと、第二に、彼女を除外するとそのお金を他人への寄付に変えることができないためである。

引用

John Zhang🇺🇸🇺🇦 (川黒一郎🤣🤣🤣) @JohnZhangSV 7月23日

7/22/24:‼ ️過去 24 時間で、ハリス副大統領は 8,100 万ドルを集め、米国大統領選挙における募金の新記録を樹立した。これはハリスへの信任と支持と言うよりも、トランプ・ヴァンス陣営への恐怖と嫌悪と言ったほうが良いだろう。

FOXニュースの報道:バイデン大統領が選挙戦からの撤退を発表してから24時間で、ハリスは8,100ドルの寄付を集めた

もっと見る

何清漣 @HeQinglian 15時間

皆、民主党のハハ(=カマラハリス)当選に対する怒りを抑えてください。

  1. これは民主党が本当に「蜀に大将は既になく、廖化(年齢80歳の老将)が先鋒である」ことを示している。
  2. 彼女の実績はそこそこだが、民主党有権者が彼女を選んだということは、民主党有権者が「カリフォルニアモデル」を愛していることを意味する。
  3. 左派メディアは彼女の人気を誇り、献金を証拠として利用した。これは真実が混じった嘘である。

不法移民の投票、機械投票、大量の郵便投票が使われない限り、彼女が勝つとしたら、それは米国人が自ら招いたものである。

何清漣 @HeQinglian 15時間

私の長期にわたる研究の結果、私は米国が「第三世界の国民を受け入れ、第三世界に変わっていく」ことに、これ以上言及するのは反対する。

BLM、白人左派、バイデン、ペロシはすべて米国で生まれ、ソロスのようなユダヤ人左翼は少年時代に米国に移住し、70年以上米国に住んでいる。 AOC等4人組は左派陣営によって作られた。前者は根と土である。

何清漣が再投稿

米国暁言フォーラム Cheyenne’s Forum Q TOWN  @cheyennexli  22 時間

主要メディアは、草の根がハリスに積極的に寄付をしたと報じたが、何が起こったのか:⬇️

ハリス陣営はアクトブルーのマネーロンダリング計画を利用しており、ヨハン・ゲオルグ・ウィス(1935年生まれ、スイスの億万長者)が提供した2000万ドルが最大16(?)万筆、最大40万人に分けて寄付されていたと報じられた。

とても汚い!とても汚い!

こうやって大衆を騙し、世界を騙す。

引用

Tony Seruga @TonySeruga 7月 23日

ハリス陣営はすでにアクトブルーのマネーロンダリング計画を利用しており、1935年9月19日生まれのスイスの億万長者、ハンスイェルグ・ウィスとして知られるヨハン・ゲオルク・ウィスからの2000万ドルが、40万人の寄付者から160万筆以上の献金に分けられていると聞いている。汚い!

何清漣 @HeQinglian 10時間

ハリスは選挙活動中、「BLM」は民主党エリート層がバイデンを追い出し、黒人有権者を操縦しようとしていると怒りを込めて非難  https://rfi.my/Ao6m.X

BLM組織がロイターに提供した声明によると、党代表者による指名だけでなく、8月党大会直前に全米で非公式の事実上の大会前予備選挙を実施するようDNCに求めているという。

コメント: ハハ(=カマラハリス)が自動的に黒人としてのアイデンティティを減らし、インド人の末裔についてのみ言及したのも不思議ではない。

rfi.frより

何清漣 @HeQinglian 8時間

シカゴに本部を置くBLMと民主党の幹部に誰が一番近いのか考えてみてください。

何清漣 @HeQinglian 3時間

民主党と左翼メディアは葬儀を幸せな出来事として扱う傾向がある。数日前、ハリス女史は世論調査が高くないため候補者としてふさわしくないと言っていたが、党中央委員会が呼びかけるとすぐに彼女は180度方向転換し、ハリスの身分と優位性を素晴らしいリーダーとして賞賛し始めた。

選挙の 3つの魔法の武器 (郵便投票、有権者の身元確認なし、ドミニオン) の助けがなければ、この女性は基本的に選ばれない。彼女に投票するのは異常な人間だけである。

もし彼女が魔法の武器に頼って不正をして当選すれば、それは米国が失われるだろう。

何清漣が再投稿

Harry 1776 融資担当者兼不動産業者 @Harry43521235  7時間

民主党に投票する人たちは次のような人たちにほかならない:

1️⃣ アイデンティティの問題を解決するために不法移民を奨励する政策を利用する

2️⃣福祉政策を悪用する怠け者

3. 性の混乱指向を持つLGBTQ メンバー

4.人種差別的パラノイアを患う患者

5.ディープステート、ウォール街、ハリウッド、巨大テクノロジー、武器商人、大学等偽物且つ偽善的な道徳的売女

もっと見る

何清漣が再投稿

Soaring Eagle🦅 @trumperhawk  2h

速報:ジョー・バイデンの退任日にアクトブルーが受け取った寄付金が大スキャンダルを引き起こす;報告書によると、スイスの億万長者ハンスイェルグ・ウィスの2000万ドルは40万人の寄付者と160万筆の寄付に分けられていた。

ハンスイェルグ・ウィスは、米国政治への資金注入という点ではジョージ・ソロスの後継者とみなされている

こうした寄付は「少額寄付」と呼ばれ、草の根の少額に当たる。

何清漣 @HeQinglian 2時間

なぜ民主党はハハ(=カマラハリス)を「支持」するのか、この記事は資金調達という現実の問題を扱っている:経費。イスラエルとユダヤ人問題を理由に、今年は多くの裕福なユダヤ人が民主党への寄付をやめたためで、前の2回の選挙で民主党はトランプをはるかに上回る資金を持っていたが、今年はそうではない。

森氏の記事では、戦争屋が蝟集する民主党より、トランプ共和党が断然良いのが分かる記事。ただいつも言っていますが、ロ・ウ戦争は引き分けにして仲介してほしい。全部ロシアの言い分だけでは大国の侵略を認めることになる。

記事

この記事の3つのポイント

  1. 現状を第3次世界大戦の瀬戸際と捉える
  2. 「電話1本で戦争を終わらせる」ははったりではない
  3. ロシアとも北朝鮮とも関係改善。日本への脅威は減る

トランプ氏が共和党の正式な大統領候補になった。その演説と党綱領から、第2次トランプ政権の外交・安全保障政策を分析する。現状は、第3次世界大戦の瀬戸際と分析する。ロシアは限定核戦争を辞さない構えだ。ロシアの核の傘を得た北朝鮮による韓国侵攻の可能性が浮上する。トランプ氏の支援を受けるイスラエルとイランの対立は収まらない。そのとき、日本はいかに対応すべきか。米国の国内政治、安全保障政策に詳しい川上高司・前拓殖大学海外事情研究所所長に聞いた。

(聞き手:森 永輔)

(前回はこちら)

—ここからは、第2次トランプ政権が誕生したときの外交・安全保障政策を展望していただきます。トランプ氏は7月19日の指名受諾演説で、世界の現状を「第3次世界大戦の際にある」と表現しました。この現状認識をどう評価しますか。

川上氏:私はトランプ氏の見方に同意します。

第1の懸念は欧州。ウクライナ戦争が続いています。しかもロシアが限定核戦争を始める直前の状態にある。

川上 高司(かわかみ・たかし)氏

前拓殖大学海外事情研究所所長。1955年熊本県生まれ。大阪大学博士(国際公共政策)。フレッチャースクール外交政策研究所研究員、世界平和研究所研究員、防衛庁(現防衛省)防衛研究所主任研究官、北陸大学法学部教授などを経て拓殖大学海外事情研究所所長。この間、ジョージタウン大学大学院留学。2024年3月に拓殖大学海外事情研究所所長を退任(写真=加藤 康)

—プーチン大統領は2023年3月、隣国ベラルーシに戦術核兵器を配備する方針を明らかにして、ウクライナを支援する北大西洋条約機構(NATO)への威嚇を強めました。24年4月には、そのベラルーシのルカシェンコ大統領が、現実に配備された、と議会で発言しています。

ロシアの原潜がキューバに寄港

川上氏:それだけではありません。トランプ氏が先の演説で重大な言及をしました。「ロシアの原子力潜水艦が、キューバの海岸から60マイル(約100km)しか離れていない海域で行動している」。ロシア海軍北方艦隊に所属する原潜「カザン」が、大西洋で演習した後、6月12日からキューバに寄港しました。カザンは核ミサイルを搭載可能です。このときも核兵器を搭載していたかもしれません。

ロシアの行動は、米国が取った行動に対する報復と考えられます。米当局は24年5月、提供した武器を使ってウクライナがロシア領を攻撃することを容認したと明らかにしました。そして6月には、ウクライナが実際に、米国製高機動ロケット砲システム「ハイマース」でロシア西部のミサイル発射装置を攻撃しました。

ロシアは核ドクトリンに「通常兵器による侵略が行われ、国家存続の脅威にさらされた場合、核兵器による反撃を行う権利を留保している」と明記しています。米国とウクライナによる一連の動きは、ロシアから見ればこのドクトリンが課す要件を満たすものです。

主要7カ国(G7)は6月、凍結しているロシア資産を基にウクライナ支援のための基金を設立することで大筋合意しました。このことも、原潜をキューバに送る決定をロシアに促す要素になったと考えます。

こうした経緯と1962年に起きたキューバ危機を思い起こせば、カザンの寄港が示す意味は重大です。しかし、バイデン政権は強い反応を示すことなくきました。

ロシアの核の傘が高める朝鮮半島有事の懸念

第2の懸念として、北朝鮮が韓国に攻め込む可能性が高まりました。北朝鮮は6月19日、ロシアとの包括的戦略パートナーシップ条約に署名。これにより、ロシアの核の傘を獲得しました(関連記事「プーチン氏の巧みな外交 朝鮮半島有事への自動介入の約束を回避」)。

ロシアと米国との間で核の均衡が成立しているので、北朝鮮が韓国に攻め込んでも、米国が核で北朝鮮に報復することは難しくなったわけです。軍事衝突が起こる可能性は、台湾よりも朝鮮半島の方が高くなりました。

中国がロジスティクス(兵たん)面で北朝鮮を支援することもあり得るでしょう。現在、ロシアを間接支援しているのと同様の支援です。

そして第3の懸念は、イスラエルとイランの対立です。これが最大の懸念です。

—イスラエルが4月1日、シリアにあるイランの外交施設を爆撃。

 これにイランが報復。4月13日、自国領内からイスラエルを直接攻撃しました。これは歴史上初めてのこと。しかもドローン(無人機)185機、巡航ミサイル36発、弾道ミサイル110発という大規模なものでした。

 ただし、イスラエルはこれらの99%を同国領内に到達する前に迎撃しました。イスラエルと米国・欧州諸国に加えて、アラブ諸国が加わった防空同盟が機能した成果です。

 加えて、イランが、攻撃計画の詳細を米国や、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプトなどのアラブ諸国に事前に通告していたことが被害の限定に役立ちました。これは、イランのアブドラヒアン外相(当時)が、事態がエスカレートし本格戦争になることを懸念して、コントロール役を果たしたから、と見られています。その同外相が5月19日のヘリコプター事故により亡くなり、今後の展開が不安視されています。

「戦争を電話1本で終わらせる」

—ここまでご説明いただいた、第3次世界大戦につながりかねない紛争を、トランプ氏は「たった1本の電話で終わらせることができるだろう」と述べました。これは、勝算があっての発言でしょうか。

川上氏:私は、自信があっての発言だと思います。

トランプ氏はまずプーチン大統領に電話して、ロシアとの融和にかじを切るでしょう。トランプ氏は第1次政権のときから、ロシアとの関係強化を模索していました。側近であり、国家安全保障担当の大統領補佐官(当時)を務めたフリン氏が選挙期間中からロシアと接触していたことが明るみに出て追及されたことがあります。

そして、米ロ関係復興をてこにウクライナ戦争の終結をプーチン大統領に求める。ウクライナには、ロシアが占領している4州の割譲を認めさせる。ゼレンスキー大統領を説得して認めさせるかもしれませんし、より強硬な手段を繰り出すかもしれません。

—トランプ氏は2023年5月、米大統領に復帰したらウクライナ戦争を「24時間で終わらせる」と発言しています。ロシアの軍事戦略に詳しい、小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター准教授は、この発言を実現するには「ウクライナに最後通牒(つうちょう)を突きつけて『降伏しろ』と迫るか、もしくは先制核攻撃をロシアに突きつけるかのどちらかしかない」と分析していました(関連記事「トランプ再選が変えるウクライナ戦争 『24時間で終わらせる』なら」)。

川上氏:その前者が現実となるかもしれないのです。

—この7月19日、トランプ氏とゼレンスキー大統領が電話会談しました。トランプ氏はその後、「ウクライナとロシアとの戦争を終結させる」と発言しています。4州の割譲を認めるよう、話をした可能性も考えられますね。

川上氏:トランプ氏は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記にも電話し、先ほど懸念として挙げた韓国侵攻を断念するよう話をするでしょう。米ロ間の関係復興が先になされていれば、北朝鮮が得たはずの核の傘の信頼度が低下します。金総書記はトランプ氏の意向に従わざるを得ないでしょう。

—トランプ氏は、北朝鮮が保有する核兵器をどうするつもりでしょう。

川上氏:すでに保有している核兵器については、現状を認める。ただし、保有規模の拡大やその使用については厳に禁止する。その対価は、北朝鮮を国家承認し、米朝間の貿易を認める。金政権の安全を保証し、転覆を謀ることはない、と約束する――というところでしょう。

トランプ氏が以上を実行すれば、電話2本で、第3次世界大戦を招きかねない3つの要素のうち、ロシアによる限定核戦争と朝鮮半島有事の2つを取り除くことができます。

日本にとっても好ましい面があります。バイデン政権の間、岸田政権は日本は3正面に対応しなければならない環境に陥りました。中国、北朝鮮、そしてロシアです。ウクライナ戦争が始まり、岸田政権がバイデン政権に呼応して対ウクライナ支援を表明したため、中国と北朝鮮に加えて、ロシアまで正面に加えることになりました。トランプ政権が実現すれば、このうち2つが消えることになります。

(次回に続く)

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