『コロナだけではない米国を直撃しているパンデミック 人種差別反対運動は「奴隷制度追及」へと発展』(7/3JBプレス 高濱賛)について

7/3WHよりのメール「

NEW: June jobs report SHATTERS expectations

America added 4.8 million jobs in June—the largest monthly increase ever recorded, according to today’s report from the Bureau of Labor Statistics.
With 7.5 million jobs added over the past two months, America’s economic comeback from the Coronavirus is taking off well ahead of schedule.
🎬 President Trump: Today’s report is “spectacular news” for America
“There’s not been anything like this—record setting,” President Trump said at a press briefing this morning. “We’ve implemented an aggressive strategy to vanquish and kill the virus, and protect Americans at the highest risk, while allowing those at lower risk to return safely to work. That’s what’s happening.”
After May and June ranked as the two largest monthly jobs gains in history, an estimated one-third of all job losses from March and April have now been recovered.
“Our work won’t be done until every single American who lost their job because of COVID gets back to work,” Treasury Secretary Steven Mnuchin said today.
June’s job gains were spread broadly across American industries, with the hard-hit leisure and hospitality sector seeing the biggest turnaround:

  • 2.1 million leisure & hospitality jobs
  • 740,000 retail jobs
  • 568,000 education & healthcare jobs
  • 357,000 service jobs
  • 356,000 manufacturing jobs

The Great American Comeback is reducing unemployment for a number of historically marginalized groups, too. African-American workers saw historic gains with more than 400,000 jobs added last month. Hispanic-American employment is up by 1.5 million, and the unemployment rate for women fell even quicker than the rate for men.
On top of that, “workers with a high school education or less made the biggest strides of all,” President Trump said.
There is more work to do in the months ahead as we rebuild the strongest economy on Earth together. The incredible, expectations-busting jobs reports in May and June, however, should give every American hope that we’re heading toward a bright future.
🎬 President Trump: Stock market is soaring with best gains in 20 years
READ: A Record 4.8 Million Jobs Created in June
President Trump hosts ‘Spirit of America’ showcase!

President Trump welcomed small business leaders to the White House today to spotlight their incredible work as America reopens from the Coronavirus pandemic.
“The small businesses represented in this room continue a great and noble American heritage,” he said. “You’re entrepreneurs, artisans, creators, craftsman who forge your own path, made your own products, and provide good-paying jobs for our citizens.”
Eighty percent of U.S. small businesses are now open, and new business applications have doubled since March. Thanks to President Trump’s Paycheck Protection Program, many American workers have stayed on the payroll during the pandemic, lifting incomes and helping to spark a quicker economic comeback.
🎬  President Trump: 80% of small businesses are now open  」(以上)

7/3希望之声<在自家门前拿枪自卫遭调查 参议员批政府滥用权力=自分の家の前で銃を持って自衛したことが調査された 上院議員は政府の権力濫用を批判>ミズーリ州のジョシュ・ホーリー共和党上院議員は、ミズーリ州セントルイスの夫婦が自分の家を守るためにしたことを政府が調査したのは、「権力濫用」と批判した。

先週の日曜日(6/28)、63歳のマークマクロスキーと61歳の妻パトリシアは、セントルイスの自宅の前の庭で銃をかざし、騒乱分子のグループが私有住宅地に侵入するのを阻止した。これらの人達は「デモ」と言ってマクロスキーの家を通り過ぎ、リダ・クルーソン市長の邸宅に向かったとされる。

木曜日(7/2)、 “Fox&Friends”の番組で、ジョシュ・ホーリー上院議員は、マクロスキーの行動を調査したのは権力の濫用として巡回検察官Kimberly Gardnerを非難した。

「夫婦は彼らの所有不動産の上にいた。彼らは自分の土地から離れたわけでない。そこに立っていただけである。憲法修正2条のとおり、完全な合法的権利(銃を持つ権利について)で以て銃を保持していた。あなたなら彼らを調べるか?」と。ホリーは尋ねた。「これはクレイジーだ」と。

警察の記録によると、夫婦は「デモ抗議者たち」が門を壊し、私人の住宅街の道路に侵入したと述べていた。彼らはデモ人の人達が銃を持っていることを知って、自分たちも銃を手に取り、自衛しただけであった。

マクロスキーは火曜日(6/30)にNBCの “Today”の中で次のように述べた。 「あるものは防弾チョッキを着て、一人は弾倉を取り出し、ピストル弾を(私たちに)装填して、「次はあなた方だ」と言った。我々の生命は脅かされており、家は焼かれるかもしれなかった」と。

もし、銃を手に取るのが違法というなら、ミズーリ州は警察か州兵を出して、暴力分子を壊滅せねば。日本でこういうケースが起きたらどうする?銃は持てないですよ。警察が来る前に殺されるかも。似非平和主義者の哀れな末路となるでしょう

https://twitter.com/i/status/1277398234055483393

https://www.soundofhope.org/post/396679

7/3希望之声<哈佛女挺「黑命贵」成网红 跨国公司却不敢留=ハーバードの女性は“Black Lives Matter”を支持してネットで人気 多国籍企業はあえて雇わない>最近、ネット上でビデオが広まった。 ビデオで、ハーバード大学を最近卒業した女性のClaira Janoverが“BLM”に対し支持を表明し、“All Lives Matter”に同意した人を刺し、死に至らしめると言い、(白人が偉そうに)紙で指を切った傷は、自分の傷だから大事にと言うのと同じだと(誰もがどう思うだろうか)。 ビデオでの彼女の(刺す)アクションは鮮やかで豊かな表現のため、このビデオは“BLM”を支持する人々に崇め奉られ、“All Lives Matter”を支持する多数の人々によって悪評を受けた。 彼女は暫くの間、オンラインセレブになった。 しかし、その後、彼女が就職の機会をえた世界4大会計事務所のデロイトに入社拒否されたというニュースがオンラインで投稿された。ビデオで、彼女は泣きながらトーマツは彼女の才能を知らなかっただけでなく、トランプ支持者が仕事をさせなくしたと疑っている。 その後すぐ、彼女の友人はオンライン上で賛助スポンサーシップの彼女のアカウントを設定したが、誰も寄付しなかった。

https://twitter.com/i/status/1278069050959110145

https://twitter.com/i/status/1278509811848474624

ハーバードも地に堕ちたか。自分の頭で考えないリベラル脳を大学で再生産しているからでしょう。歴史修正主義を正当に評価しない限り、こういうサイコパスの学生が粗製乱造されます。

https://www.soundofhope.org/post/396688

7/3希望之声<老天怒了!31天暴雨预警 304条河超警洪水 北京迎最强降雨(视频)=天は怒っている! 31日間も暴雨警報 304の川は警報レベル超えで洪水 北京が最強の降雨を迎える(ビデオ)>中共ウイルスの流行は収まらず、中国の26省は暴雨の襲撃を迎えた。 北京時間で7/2の夜20時の時点で、中央気象台は連続93回暴雨警報を出し、且つ中央気象台は31日間連続で青色暴風雨警報を出した。中共水資源部によると、304の河川が警報レベルを超えて氾濫している。 中央気象台はさらに、今日2日から明日の正午まで、北京は増水してから最も強い降雨を迎えると予測した。 同時に、長江の三峡地域は再び非常事態に陥り、中共水資源部は2日、長江の「第1洪水」が上流に形成され、三峡ダムの流入量が洪水のピークに近い毎秒53,000立方メートルに急増したと発表した。

三立ニュースネットは、あるネチズンがツイッターで重慶の大雨の写真を公開し、天は怒っていると直言したと報じた。 別のネチズンは7/1に北京順義での暴風のビデオを公開した。 あるネチズンは「“天滅中共”で天は7/1に怒り、重慶と北京は暴雨が荒れ狂っている」と述べた。

https://twitter.com/i/status/1278656301694742529

https://www.soundofhope.org/post/396625

7/3阿波羅新聞網<形势严峻!中国最大制造业中心企业今年裁员减薪=状況は厳しい!中国最大の製造業の中心企業は、今年はレイオフと給与削減>金融メディアのブルームバーグは、米中関係の緊張と疫病の経済への影響により、中国最大の製造業の中心企業は今年労働者を解雇し、賃金を引き下げる可能性があると報じた。同時に、多くの企業が生産の一部を海外に移転することを検討している。

スタンダードチャータードによる広東、香港、マカオの190社以上の製造会社への調査では、今年の賃金は平均0.2%減少すると予想され、従業員の総数は2.8%減少すると予測されている。これは一般に「グレートベイエリア」として知られ、輸出に依存しているが、中国の輸出は今年の5月までで8%近く減少した。

昨年実施された第4回国勢調査によると、広東省の製造およびサービス業は4610万人を雇用していた。疫病は中国で何百万人もの人を失業させており、5.9%という公式の失業率は、農村地域からの多くの農民工が入っていないため、問題の深刻さを十分に反映していない。

スタンダードチャータードの調査では、この11年の間で賃金の低下を経験したのは今回が初めてで、調査対象企業の60%が今年の給与削減を見込んでいると述べている。ただし、人件費の低下が見込まれれば、雇用市場の緊張が緩和されるものの、生産能力の一部を海外に移転することも検討されている。

調査した企業の43%は、米中間の緊張が続いていることと中共ウイルスの発生により、生産の移転をより積極的に検討するだろうと述べている。しかし、これは彼らが中国から完全に離れることを意味するわけではなく、調査した企業の56%は、「リスク分散」がそうすることを検討した主な理由であると述べた。

調査によると、ベトナムは依然として生産移転を検討している企業にとって最も人気のある目的地であり、カンボジア、ミャンマー、バングラデシュ、タイがそれに続いている。 ASEAN諸国は外国投資の増加の恩恵を受けているが、インタビューした企業のほとんどは、現地資本の不足、生産性の低さ、急速な人件費の上昇など、これらの国の問題も強調した。

より多くの回答者は、人工知能、ロボット工学、ビッグデータ、インターネットなどの分野への産業投資が「グレートベイエリア」で「減速」すると考えている。スタンダードチャータードのアナリストは、これは、2020年の後半の製造業の投資の回復は、インフラと不動産投資に遅れをとることを示していると指摘した。

まあ、発表数字は信用できないものです。こんな程度で済んでいるはずはないし、今度の暴雨で避難した中国人の間で疫病感染はもっと深刻になり、企業は操業停止せざるを得なくなるでしょう。

https://www.aboluowang.com/2020/0703/1472464.html

高濱氏の記事では極右のブーガルーの説明はあっても、極左のアンテイファの説明が少ないのは、やはり心が容共だからでしょう。左翼リベラルは上述のハーバード卒の女性のように座標軸がずれているのに気づかない人が多い。人を殺していいという教えがあるとしたら間違った教えでしょう。それに気づかないでいて、自分の就職先がなくなったことを嘆くなんて。逆の立場(雇い主)を考えたら、すぐ分かるはず、分からないのはハーバード卒のプライドが邪魔しているからだけです。自己中心でしかない。肌の色に関係なく、自分が殺される場面を想像すべきです。

宮崎正弘・渡辺惣樹著『激動の日本近現代史1852-1941 歴史修正主義の逆襲』の中で、渡辺惣樹氏は、南北戦争は奴隷解放戦争ではなく、英米の関税戦争だったと述べています。英国は産業革命後、原材料を安く手に入れ、加工して外国に売るには低い関税のほうが有利で、アダムスミスやリカードがその論理的裏付けをしたと。米国南部の綿を安く仕入れて、綿織物に加工して輸出するのには低関税が有利だから英国は南軍を応援し、ロシアは北軍を応援したとのこと。リンカーンも奴隷を所有していて、途中から戦争を有利にするために奴隷解放を唱えたとのこと。日本の第二次大戦の主目的が自存自衛であって、東亜の解放は副次的効果だったのと同じと思います。そんなにリンカーンや自由貿易主義を崇め奉るのは疑ったほうがよい。

記事

親指と人差し指でP、他の3本指でWを作り、「白人パワー」を表わすトランプ大統領

経済活動再開した18州が再び規制強化

11月3日の米大統領選挙は、もはやドナルド・トランプ大統領か、ジョー・バイデン前副大統領か、ではなくなってきた。

黒人女流ジャーナリスト、エリン・ヘインズ氏がNPR(全米公共放送)の番組でこう指摘する。

「2つのパンデミックが同時並行的に拡散し、11月3日の大統領選投票日を直撃しようとしています」

「新型コロナウイルスとレイシズム(人種差別主義)という2つのパンデミックです」

ヘインズ氏は、非営利・超党派ニュース報道機関「19th」編集主幹。人種問題では常に冷静沈着なコメントをすることで定評のある良識派ジャーナリストだ。

「今、有色人種有権者、特に女性有権者の頭の中にあるのは、この2つにどう対処するか、ということです」

「いかにしたらウイルスに感染せずに投票を済ませるか。そうすることで米国の民主主義を守ることができるか」

「今一つは、今度こそ、米国に生き続ける人種差別を完全に撤廃できるか。そのために自分の一票を投じたい。2つのパンデミックで一番被害を被っているのは有色人種の女性たちだからです」

https://www.pbs.org/newshour/show/tamara-keith-and-errin-haines-on-trump-and-race-pandemic-politics

新型コロナウイルスが米国に上陸してから4か月。ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性が白人警官に殺害されてから1か月余。

ウイルス禍は収束するどころか、テキサス、フロリダ、アリゾナ、カリフォルニア州などでは再び感染者が急増し始めている。

7月1日には新規の米感染者が5万2770人となった。1日当たりの感染者としては初めて5万人を超えた。

少なくとも18州が一度再開したバーの営業を6月30日までには再び禁止するなど規制を強化している。

感染拡大の最大の理由は、マスクを着用せずに「3密」している米市民がいるからだ。

カリフォルニア大学バークレイ校のR教授(社会学)はさらりとコメントする。

「南部、中西部に住む住民の中には州知事や専門家たちの外出禁止要請に逆らうことが格好良く、ドナルド・トランプ氏(マスク着用を拒んでいる)を応援できる、手っ取り早いジャスチャーだと勘違いしているのだ」

「マスクをしないことが、ミネアポリスで白人警官に殺害された黒人男性の死をきっかけに起こった『ブラック・ライブズ・マター』(=BLM、黒人の命も大切だ)運動に反対するシンボルだと考えているのだろう」

「トランプ氏は『ホワイト・パワー』と叫んでいる白人男性の動画を自らのツイッターに転載(その後削除)するなど根っからの白人優越主義者だ。支持者は以心伝心それが分かっているのだろう」

トランプ氏は演説する際に盛んに身振り手振りする。その際に親指と人差し指で丸を作り、他の3つの指を隙間を開けて伸ばすしぐさをする。

これはPとWで「White Power」を表現しているという説がある。つまり「Black Power」に挑戦しているというのだ。

ファウチ博士:
「独立記念日にはクラスターが増殖する」

トランプ大統領が、自分の言いなりにならないと解任をほのめかしたこともあるウイルス感染の専門家が不気味な予言をしている。

トランプ政権の新型コロナウイルス対策チームを主導するアンソニー・ファウチ国立アレルギー感染症研究所所長は6月30日、米上院の公聴会でこう証言した。

「このままだと、米国での1日の感染者数が10万人に達したとしても私は驚かない」

「経済活動の再開を急いだ一部の州が連邦政府の定めた基準を満たさないまま、外出や営業活動の緩和に踏み切ったことが感染拡大につながっている」

「我々は今、間違った方向に進んでいる。これでは感染を抑えることはできない。対策の再強化が急務だ」

「7月4日の独立記念日(土曜日)の週末で感染はさらに広がる恐れがある。どうか、マスク着用などの(感染防止のための)ルールを徹底してほしい」

トランプ大統領が何を言おうとも、専門家としての「正論」を貫き通してきたファウチ博士。世論調査では今や米国民が一番信頼する公人だ。

トランプ大統領は経済活動の再開を推進するシンボルとしてマスク着用を拒否している(少なくともカメラの前では)。

ファウチ博士の発言を拡大解釈すれば、トランプ支持者たちがマスクなしの生活を続けていることがパンデミック拡大の一因になっているのだ。

だとすれば、11月3日までにウイルス禍が収束することはまずあり得ない。

筆者が住むロサンゼルス近郊の町でも食料品など必需品を買うために外に出て、気づくことがある。

ほとんどの人が思い思いのマスクを着用しているが、時折、マスクをしていない人に出くわす。決まって白人の男性高齢者だ。

おそらくトランプ大統領のノーマスク主義に追随する、熱烈なトランプ支持者なのだろう。

この町にはほとんど黒人は住んでいないが、先日マスクをしていない黒人のティーンズに出くわした。

「なぜ、マスクしないの?」と聞いてみた。

彼は「マスクをしてると、白人の警官に怪しまれる。職務質問を受けるのは嫌だしね」とさらりと答えた。

全米広しといえども、ウイルス禍がここまで深刻な状況になっているのに、マスクをしないのは大統領とその追随者と黒人少年。コロナ禍とレイシズムは奇妙なトリオを出現させるものだ。

歴史上の人物に「踏み絵」踏ませる

有色人種の女性有権者の頭の中にある2つ目のパンデミック――。

黒人男性殺害を機に盛り上がったレイシズム撲滅の動きは、「ブラック・ライブズ・マター」(BLM)運動となり、燎原の火のように広がっている。

黒人だけでなく、ヒスパニックやアジア系、白人の若年層がこの運動に参加し、その規模は雪だるま式に膨れ上がっている。

BLM運動はレイシズムの原点ともいえる白人による奴隷制度という「原罪」追及に飛び火し、全米各地にある「人種差別主義者」たちの銅像の破壊の動きとなっている。

銅像破壊・損傷、撤去の対象は、南北戦争時の南部同盟(南軍)の将軍に始まり、黒人奴隷解放の父、エイブラハム・リンカーン第16代大統領にまで及んでいる。

主要メディアのリベラル派白人コラムニストB氏はこう「解説」してくれた。

「奴隷解放以来、公民権法制定で人種差別は撤廃されたというのはあくまでも建て前。学校にしろ、職場にしろ、日常生活での有色人種に対する差別はなくなっていない」

「黒人から見ると、白人が綺麗ごとを言っても精神面では何ら変わっていない。黒人たちは今回のBLM運動の波に乗って白人の『原罪』、つまり奴隷制度の贖罪を追及し始めた」

「言ってみれば黒人奴隷問題で起こった南北戦争の再来だ。南北戦争の最大の要因は南部の白人が固執する奴隷制度をめぐる論争だった」

「その名残が南部や中西部に点在している南軍の将軍や実力者の銅像だ」

「これを全部撤去せよ、奴らの名前のついた大学のビルや空港の名前は直ちに変えろと言い出したのだ」

ワシントンもジェファーソンも奴隷所有

これまでにも南部各地にある南軍のロバート・リー将軍の銅像の撤去をめぐってはリベラル派と保守派との間で確執があるにはあった。

2018年12月12日、死者まで出したバージニア州シャーロッツビルでの騒動の発端はリー将軍像の撤去をめぐっての争いだった。

ところがBLM運動が罪人扱いしているのは南部軍の将軍たちだけではない。

奴隷を所有していたジョージ・ワシントン初代大統領やトーマス・ジェファーソン第3代大統領、エイブラハム・リンカーン第17代大統領の銅像までやり玉に上げている。

リンカーン像はワシントン特別区の「奴隷解放記念公園」の一角にある(そのレプリカはボストン市にもある)。

議会図書館の裏手にあり、周辺は黒人の低所得層住宅街になっている。

この銅像は、リンカーンが1865年4月、奴隷解放を宣言した後、南軍の首都バージニア州リッチモンドに凱旋した際、元奴隷たちが駆け寄り、その一人がリンカーンに跪いている「歴史的瞬間」を再現したものだ。

BLM運動家たちはそれがお気に召さない。

「奴隷解放を記念するのはいいが、なぜ黒人にとって屈辱的な場面を未来永劫残すのか」というわけだ。

もっとも黒人の間でも意見が分かれている。

黒人公民権運動のマーチン・ルーサー・キング師の側近だった人物の息子は匿名でワシントン・ポスト記者にこう述べている。

「こうした感情はどこか間違っている。我々の先祖はリンカーンに感謝の意を込めてこの銅像を作り、敬意を表してきた。我々もそれを踏襲すべきだ」

ちなみにトランプ大統領は南軍の将軍像撤去には反対。歴代大統領の銅像撤去には猛反対だ。

特に独立記念日前後には、銅像破壊や損壊を阻止するために問題が起こっているポートランド、シアトル、ワシントン市にタスクフォースを送り込み、銅像周辺を警備するよう命じている。

一方のバイデン氏は、南軍の将軍たちの銅像は地元の博物館へ移転するべきだと主張、歴代大統領など歴史上の人物の銅像は破壊行為から守るべきだと述べている。

https://www.washingtonpost.com/news/powerpost/paloma/daily-202/2020/07/01/daily-202-why-a-freed-slave-is-kneeling-in-the-lincoln-statue-in-d-c-that-some-are-trying-to-remove/5efc1671602ff10807192d1b/

米大学が大学に関係のある著名人の名前を構内の建物につけるのは慣習になっている。

ところが後からその人物が人種差別主義者だったことが判明、黒人からの抗議を受けて名前を外す動きもプリンストン、スタンフォードといった有名大学で出ている。

大リーグ、アナハイム・エンジェルズの本拠地のあるカリフォルニア州オレンジ郡には俳優のジョン・ウエインの名前をとった「ジョン・ウエイン空港」がある。

ところが、ウエイン氏が生存中、人種差別的発言していたことが発覚。同郡議会で多数を占める民主党は同空港の改名を決定している。

こうした動きはワシントンの連邦議会にも波及し、下院民主党は議事堂内にある南軍指導者の銅像の撤去を要求。

ナンシー・ペロシ下院議員がその旗振り役を演じている。まさに11月3日の上下両院議員選を視野に入れた動き(つまり黒人票獲得を確実にしようとする選挙戦略の一環)と見ていいだろう。

ネットが主戦場のBLM、極左、極右の戦い

BLM運動をはじめとする政治勢力とインターネットとの関係について最後に触れておく。

BLMの動きに便乗する極左の「アンティファ」、極右の「ブーガルー」といったアナーキストたちの活動も目立っている。

レイシズムをめぐる「南北戦争」の主戦場はネット上だ。

BLMやアナーキストたちにとっては対外的な宣伝活動(フェイク情報を含め)の最大の武器はインターネット交流サイト(SNS)だ。

一国の最高指導者であるトランプ大統領もまたSNSの短文投稿サイト、ツイッターの常習投稿者である。

ミネアポリスで起こった黒人男性殺害事件に抗議するデモをめぐり、トランプ氏は5月29日、「略奪が始まれば、(軍隊による)襲撃が始まる」と投稿。

実弾による暴徒鎮圧を示唆したのだ。

ツイッターは、同社が禁じている「暴力賛美」に当たるとして警告文を表示した(削除はせず)。

これとは対照的にフェイスブックは、「軍隊出動は市民の関心事であること」から警告文すら表示しなかった。

これに対して従業員から批判の声が上がった。一部従業員は「バーチャル・ストライキ」(在宅勤務をボイコット)を敢行するなどごたごたが続いた。

しかしその後、同社は6月18日、トランプ陣営が出稿した広告(ナチスドイツが政治犯の印として使った赤い逆三角形を表示)が同社規定に反するとして削除。

フェイスブックのこうした「変身」の背景には、ヘイトスピーチ(憎悪表現)や暴力賛美といった問題のある投稿を放置する企業態度に、広告主が広告出稿を停止する動きに出ていることがある。

清涼飲料大手のコカ・コーラ、通信大手のベライゾン、ホンダなどが広告を取りやめたからだ。

フェイスブックは、「暴力を扇動したり、投票行動を抑圧する投稿」は削除、「政治家も例外扱いはしない」とトランプ氏に対しても釘を刺した。

ツイッターはこれまで規定違反への警告や事実確認を促す注意喚起のラベル表示を導入してきた。トランプ氏の投稿にも複数回発動しており、この方針を今後さらに厳格化する方針だ。

SNS上で陣取り戦争を繰り広げている集団の中で今警戒されているのが極右過激派グループ「ブーガルー」運動(Boogaloo movement)だ。

数年前に名の乗りを挙げた「組織なき組織」で、指導者もいなければ、命令系統もない。

SNSを使って、反社会的なデマ情報や謀略説を投稿し、追随者をリクルートしてきた。

米治安当局によると、傘下には125グループがあり、追随者数は延べ7万3000人といわれる。

BLM運動が盛り上がる中で活動を活発化させ、中にはBLM運動を支持するように見せかけて抗議デモに参加、暴動を起こすように扇動し、警察署や商店を狙って放火し、略奪までする。

極右だが、追随者の大半は白人至上主義者でネオナチスで「人種戦争」を主張しているが、中には白人至上主義を否定する者もいる。

要は、既成社会体制をぶち壊そうとするアナーキストたちなのだ。

共通しているのはハワイのアロハシャツあるいは迷彩色の軍服を着こみ、完全武装していることだ。

BLM運動に乗じたブーガルーによる殺傷事件が相次いでいる。5月29日にはカリフォルニア州オークランドで連邦政府の警備員を殺傷。

5月30日にはネバダ州ラスベガスで抗議デモに火炎瓶を持ち込んで暴動を誘発しようとしたとしてブーガルー追随者3人が捕まった。

昨年以降、すでに10人が訴追されたことなどを受け、フェイスブックは6月30日、「ブーガルー」のアカウント削除に踏み切った。

冒頭のヘインズ氏の予言が的中するかどうか。

2つのパンデミックが今後どうなるか。「米国民の審判」を左右するファクターであることだけは間違いない。

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