『トランプはアジア歴訪で中国の取り込みに失敗した!元駐韓大使が解説』(11/14ダイヤモンドオンライン 武藤正敏)について

11/15ZAKZAK<トランプ氏、正恩氏に亡命促す? 異例ツイートで“真意”注目、識者「行き着く先はロシアのプーチン大統領」>中国の北朝鮮への特使派遣と足並みを揃えたトランプのツイートでしょう。でも17日に金正恩が中国の特使と会わないか、邪険にして追い返す可能性もありますが。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/171115/soc1711150004-n1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsList

武藤氏記事はメデイアの報道だけで知り得た範囲での話でしょう。外務省経由で話が入っているとも思えませんし、機微に触れる話は公開できないでしょうから。外形上は中国を抑えきれなかったとの論評になるのは仕方がありません。大型商談に目を眩まされたとも。でも、中国に北の問題を解決させようとしているのですから、実現させるまで中国に厳しい態度は取れないでしょう。金正恩政権打倒の密約は公開しないから密約足りうる訳で。習も江派+瀋陽軍閥+金王朝は打倒したいと願っているでしょうから。もし、期待通りに習が動かなければ、丹東銀行以外に金融制裁をかけるようにするとトランプは脅したのでは。まあ、何が正しいかは正直分かりません。推測の域を出ませんが、北の非核化と攻撃型ミサイルの廃棄は実現してほしいと思っています。金正恩のロシア亡命or人民軍のクーデターで打倒されるかで、戦争が起きないことがベストですが、それが叶わないのであれば、日本の脅威除去の意味で、戦争も止む無しかと。

11/15産経ニュース<中国が北朝鮮へ特使 米朝対話の道筋模索? 中朝関係改善のシグナルか>これは前述の通り、トランプ・習会談で決めたシナリオでは。中国は党大会後の定例報告と言っていますが、最後通告となるのでは。『核もミサイルも放棄しなければ、米国は戦争するつもりだ。中国は助けられない』と。このタイミングでの特使派遣はやはりクリスマス休暇を利用したNEO実施後の年明け早々の米軍による攻撃開始かと思ってしまいます。

http://www.sankei.com/world/news/171115/wor1711150033-n1.html

11/14CNN<米司法長官、クリントン財団の捜査検討を指示>トランプのロシア疑惑より、ウラニュウムワン疑惑の方が問題としては大きいし、モラー特別捜査官がFBI長官時代にクリントンンに手心を加えた話もあります。売国奴はクリントン夫婦でしょう。もっと米国メデイアは大騒ぎすべきでしょうに。

https://www.cnn.co.jp/usa/35110401.html

11/16朝日新聞デジタル<維新・足立議員「石破氏らは犯罪者」「朝日報道は捏造」>日本も同じでメデイアが「報道しない自由」を行使して、隠蔽を図っても、ツイートで「朝日死ね」とまで言われたら報道せざるを得なくなったと言う所でしょう。朝日は共産党議員と石破に「論証せず発言「いかがか」」と発言させていますが、正しくモリカケ問題がそうでしょう。挙証責任は糾弾する側にあるのに、証拠も示さず、加戸前知事の発言を無視して、「忖度」したとかでっち上げ、内閣の信用を貶める工作をずっとして来ました。憲法改正を何としてでも改正させないためです。朝日新聞の読者も少しは自分の頭で考えることをしたらどうですか?

http://www.asahi.com/articles/ASKCH52L5KCHUTIL029.html

記事

中国で握手を交わす米トランプ大統領と中国の習近平国家主席 Photo:AFP/AFLO

11月5日から、日本、韓国、中国を相次いで訪問、APECやASEAN首脳会議にも出席した米トランプ大統領。アジア歴訪の最大の狙いは、中国の取り込みだった。しかし、結果を見る限り中国は姿勢を変えておらず、失敗したと言えそうだ。

米トランプ大統領のアジア歴訪は、11月5〜7日の日本訪問に始まり、7〜8日に韓国、8〜10日に中国を回った後、10〜12日にベトナムで開かれたAPEC首脳会議に出席、12〜14日にはフィリピンで開かれたASEAN首脳会議に出席するなど、実に精力的であった。

日本政府内では、冬に入って国際社会からの制裁の影響が大きくなり始めると、それに伴って北朝鮮が対外的な強硬姿勢を強めるのではないかとの見方が多い。今後、北朝鮮の核ミサイル開発が進めば、米国も決断を迫られることになり、米朝間で緊張が高まる可能性がある。

そうした状況にあって、トランプ大統領としては、北朝鮮問題をめぐって日米韓の連携を強化した後、中国の取り込みを目指したのであろう。だが、結論を先に述べると、中国との間で北朝鮮包囲網の強化こそ同意できたものの、中国の基本的なスタンスを変えるまでには至らなかった。

したがって、北朝鮮に対する今後の対応は、より難しい選択が迫られることになったと言えるかもしれない。

軍事的なオプションの内容についても議論

それではまず、トランプ大統領が訪問した各国での状況を見ていこう。

まずは日本。「軍事オプションを含むあらゆる選択肢がテーブルの上にある」と述べるトランプ大統領を、安倍晋三首相は100%支持するなど、北朝鮮への対応にあたって日米間では大きな違いはない。今回の会談でも、「北朝鮮に最大限の圧力をかける」「日米韓の連携を図る」「中国に対応を働きかける」といった方針を確認している。

安倍首相は、今回の訪日にあたって、少人数で話し合える場をできるだけ増やすよう指示していた。その結果、首脳会談以外にもゴルフや食事会として4回、自動車の中でも会談するなど、緊密な協議が行われた。

ゴルフ場の会談で、トランプ大統領が、北朝鮮問題は「解決する、解決するまでやる」と言ったのは本音を語ったのであろう。これを受けた6日の晩さん会後、安倍首相は「トランプ大統領が北朝鮮にどう対処しようとしているのか、だいぶ見えた感じがする」と述べている。

特に日本として知りたいのは、米国が軍事行動に踏み切るのか、その場合どのようなオプションがあるかであった。共同記者会見で軍事行動を仮定した質問も出たが、トランプ大統領は明確には答えず、日本政府関係者も「具体的なやり取りは控えたい」と述べるにとどめている。

しかし、日本経済新聞によれば、日米外交筋は議論したことを認めている。また、マクマスター大統領補佐官も「同盟国との間で軍事的な努力の可能性を話さないのは無責任」だとしている。他方、有事の際に在韓邦人を退避させる方策については、今回の会談では出なかったものの、水面下では具体的に話し合っているという。

今回、トランプ大統領は拉致被害者家族とも面会した。拉致問題は、核ミサイル問題と同時に、包括的に解決しなければならない問題だ。国際社会の関心が北朝鮮の核ミサイル問題に集中している中で、今回の面会を通じて拉致問題の重要性について訴えることができたことは重要なポイントと言える。

訪韓前に中国と連携強化する文政権は「信頼できない友人」

次にトランプ大統領が訪れた韓国では、連携こそ何とか保つことができたものの、立場の違いも残った。

米韓両国の首脳は、北朝鮮が自ら核を放棄し、真摯な対話に応じるまで最大限の制裁と圧力を加える方針を再確認。トランプ大統領は、「北朝鮮の核・ミサイル問題の平和的解決を目指す方針で一致」したと述べ、「米国と同盟国の防衛のために必要なら、比類なき軍事力を最大限活用する用意がある」と語った。

トランプ大統領は韓国の国会演説で、「朝鮮戦争後の再興で、韓国は偉大な国の一つに成長した」とたたえる一方、北朝鮮は「誰も住むに値しない『地獄』だ、『カルト国家』だ」と酷評している。そして、「核で脅迫する、ならず者政権に世界は寛容ではいられない」「力による平和を求めていく」「われわれを甘く見るな。われわれを試そうとするな」と軍事行動も辞さない立場を明らかにしている。

また、「北朝鮮の残酷な政権を孤立させるため、責任ある全ての国々が力を結集させなければならない」「いかなる形でも北朝鮮を支援してはいけない」として国際的な連携を求めている。

ただ、トランプ大統領は「北朝鮮にとっては対話の席につき、取引をするのが道理だ」と「対話」に含みを持たせるなど、韓国側にも一定の配慮を示した。これは、韓国との“結束”を演出する意図があったものと思われる。

というのも、トランプ大統領の訪韓に先立つ10月31日、韓国は中国との関係改善で合意しているからだ。

この中で韓国は、THAAD(地上配備型迎撃ミサイル)については北朝鮮の弾道ミサイル迎撃が目的であって、第三国を狙ったものではなく、中国の安保を脅かすものではないとの立場を示し、中国もこれを留意した。

中国にとってみれば、トランプ大統領の歴訪前に、「平和解決路線」で一致する韓国との“連携”を演出したかったのであろう。事実、中国側の発表では、韓国から「米国のミサイル防衛システムに加わらない」「韓米日の安保協力を軍事同盟に発展させない」「THAADの追加配備をしない」との立場表明があったとしている。

米国は、このような内容で中国との関係改善に動いた文在寅政権に対する不信感をぬぐい切れてはいない。三つの「ノー」に対する懸念を持っているものの、過剰反応によって北朝鮮や中国を利する事態を避けたいとの思惑から、表立った反応は示していないのであろう。

しかし、ウォールストリートジャーナル(WSJ)紙は、文大統領について「信頼できない友人」であり、最近の言動を見る限り米国の政策に逆行していると批判している。

トランプ大統領を招いての公式晩さん会には、日本に対して公式謝罪と法的賠償を求めるなど、厳しい主張で知られる元慰安婦の李容洙氏が招待された。また、領有権をめぐって日韓が争っている竹島(韓国では独島と呼んでいる)で採れた「独島エビ」使ったチャプチェも出された。

日本政府は、慰安婦については「適切でない」と強く抗議、独島エビについても「受け入れられない」と反発した。河野太郎外相も、APECで韓国側出席者に抗議した。これに対し、韓国外交部報道官は「問題提起するのは適切ではない」と一蹴した。

こうした晩さん会の趣向は、外交部と相談せず、大統領府の独断で行ったものだったようだ。外交部の林聖男(イム・ソンナム)第1次官は国会に呼ばれ、「このようなメニューが問題になるとは予想しなかった」と答弁している。TPOをわきまえず、このような不思議な行動をとることは以前にもあったが、現在の韓国の政権中枢部は特に革新思想に染まった人々が多く、そうした人々がこのような問題を起こすのだろう。

また、トランプ大統領の訪韓中、大規模な反米集会が行われたが、これは220以上の革新系市民団体が共催するものであり、北朝鮮の意向に沿ったものである。

 中国の姿勢を変えることできず「習近平国家主席は強かった」

韓国の次に訪れたのは中国。米中首脳会談は、中国共産党大会が終了して最初の首脳会談である。

中国は、北朝鮮が核を持つことは中国にとっても危険であるばかりか、核ドミノにつながりかねない、日米韓を結束させ中国の外交にとってマイナスであるといったさまざまな理由から好ましく思っていなかった。このため、共産党大会以降、北朝鮮に対してどのような姿勢で臨むのか世界的に注目されており、今後の北朝鮮問題を占う大きな分水嶺になると考えられていた。

そうした中で開かれた米中首脳会談では、北朝鮮への圧力を継続して核兵器を放棄させ、完全非核化する方針で一致した。一方で、習国家主席は、「国連制裁を引き続き全面履行する」「北朝鮮籍を持つ人の銀行口座規制や、中朝間の交易を制限する」と言いつつも、「問題は対話によって解決すべきである」「制裁の効果が出るには少し時間がかかるが、北朝鮮は制裁の痛みを十分に感じている」と主張した。

これに対し、トランプ大統領は「時間は少ない。早く行動せねばならない」と反論したが、中国は耳を貸さなかった。その結果、米中両国は、国連制裁決議を含めた制裁を強化することで当面は同じ方向を見て進むことになりそうだが、外交関係者の多くは、いくら制裁を強化しても北朝鮮は核ミサイルを放棄しないと見ており、いずれ北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)を実戦配備したタイミングなどで溝が露呈するのではないかと見ている。

また、日経新聞によれば、複数の外交筋の言葉として、中国は金正恩政権後など北朝鮮の「将来シナリオ」について、米側と協議することを拒み続けているようである。北朝鮮の耳に入り、暴発するのを恐れているからだ。中国が北朝鮮情勢に対し肯定的な役割を果たすためにはこうした議論は不可欠であり、可及的速やかに議論を開始してほしい。

こうした状況もあって、トランプ大統領は28兆円もの商談がまとまったにもかかわらず、終始、仏長面だったという。習国家主席の演説では腕を組み、同氏をにらみつける場面もあり、会談での激しいやり取りをうかがわせた。

中国でのもてなしは、世界遺産の故宮を貸し切っての「超国賓」級のものであった。トランプ大統領も、会談前日は終始上機嫌でツィッターにも投稿していたが、中国はこうしたもてなしにたけていることを理解すべきであった。ワシントンポスト紙は、「トランプ大統領は中国から譲歩を引き出したいと望んでいたが、共産党大会を経て権力基盤を固めた習国家主席は強かった」と報じている。

中国が変わらなければ制裁をさらに強化するしかない

トランプ大統領のアジア歴訪を受け、北朝鮮問題は今後どうなるのかと言えば、事態はますます流動的になったと思わざるを得ない。

北朝鮮は、石炭増産や電力供給量の拡大など、自給自足に力を入れている。金正恩委員長も、9月からは農場や生産現場に足を運ぶ姿が相次ぎ伝えられている。しかし、「自立経済」の強化は、制裁を覚悟で核開発を進める意思の表れでもある。現にサイバー攻撃を多用するなど、核・ミサイル開発資金の確保に躍起となっている。

北朝鮮はこの50日間ほど核・ミサイルによる挑発は控えているが、それは米軍の朝鮮半島集結など北朝鮮にとって危険な状態が続いているからであり、今後は核ミサイル実験を強化しても不思議ではない。

北朝鮮の「労働新聞」は、「核・ミサイル開発が最終完成のための目標が達成された段階であるとし、非核化など夢にも考えるな」と述べており、いくら国際社会が制裁による国際的な包囲網を強化しても、北朝鮮は核ミサイルを放棄しないだろうと、多くの外交筋は見ている。

これに対し米国は11〜14日、朝鮮半島近海で、原子力空母「ロナルド・レーガン」「セオドア・ルーズベルト」「ニミッツ」3隻による米韓・日米合同演習を行う。米国NBCテレビは、「戦争せずに降伏するか、戦争して降伏するかの選択しかないとのメッセージを送るため」との政府筋の解釈を伝えている。

だが、今後も中国の対応に変化がなければ、当面の間できることは、北朝鮮に対する経済制裁を確実に履行してさらに強化する、もしくはAPECやASEAN首脳会議のような「国際会議の場」を活用して北朝鮮包囲網をさらに狭めていくことしかないのではなかろうか。

その間に、北朝鮮国内で政権に変化が起きればいいのだが。

(元在韓国特命全権大使 武藤正敏)

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。