『プリゴジンの乱と戦況膠着をロシア人の視線で眺めると…西側の思考に慣れ切った人には見えてこない数々の視点』(7/8JBプレス W.C.)について

7/7The Gateway Pundit<Here We Go: Kevin McCarthy Refuses to Endorse President Trump – Steve Bannon Blames Donor and Establishment Influence (VIDEO)=さあ、始めよう:ケビン・マッカーシー氏、トランプ大統領への支持を拒否 – スティーブ・バノン氏、寄付者とエスタブリッシュメントの影響を非難 (ビデオ)>

ポリテイコは左翼メデイアだから、共和党の分断を煽る描き方をしているのでは?トランプは共和党エスタブリッシュメントも敵に回して戦わないといけない。凄いエネルギーが必要。

ケビン・マッカーシー下院議長は、来る2024年大統領選挙でドナルド・トランプ大統領を支持することを拒否したが、ポリティコはこの動きは2024年大統領選挙を巡る下院共和党内の分裂を防ぐ狙いがあると示唆している。

ポリティコは次のように報じた。

『マッカーシー氏の下院議員の多くはすでにトランプ氏を支持しており、他の多くの共和党員は共和党予備選で対立している元大統領の方に進んでいる。この陣営には実質的に当落ギリギリの議員が含まれており、その多くはトランプ氏を支持することで来秋の選挙が破滅する可能性があると懸念しているほか、ロン・デサンティス氏からダグ・バーガム氏までトランプ氏のライバルと手を結んでも同じである。

したがって、マッカーシー氏は第三者の立場に留まることでトランプ氏を遠ざけるリスクを冒すかもしれないが、カリフォルニア州の共和党員は、立場の弱い議員たちにできる限りの政治的庇護も提供することになる。しかし、トランプ氏が下院共和党全体の支持を封じ込め、マッカーシー氏が議長職に就くのに貢献した人物をなぜ全面的に受け入れないのかという疑問が強まる中、どちらの陣営を選択するかという議長への圧力は夏を通じて強まる一方だろう。

匿名を条件に率直に語った別の下院保守派は、トランプ氏への支持は、マッカーシー氏と彼の「信じられないほど分裂した」会議にとって、事態をさらに悪化させるだけかもしれないと述べた。

「現実に、トランプ氏になった場合、おそらく来年秋には下院を維持できない可能性が高い」と予備選で支持していないこの保守派は語った。「マッカーシーはそれを知っている。彼は、もしトランプが勝者なら、おそらくニューヨークとカリフォルニアを失うだろうということを知っている。…もし私たちが下院を失ったら、マッカーシーが少数党リーダーに留まる方法はない。彼は去ることになる」。

このため、マッカーシー氏は党の長い予備選挙戦の中で難しい立場に置かれることになる。同氏は現代の下院史上で最も少数の多数派の一つを支配しており、不満を抱いた少数の議員がいつでも同氏を罷免する投票を強行できる。同時に、マッカーシー氏は2024年に下院を維持するという厳しい場面に直面している。2度起訴されたトランプ氏が候補者として浮上すれば、その場面はさらに困難なものとなるだろう』。

スティーブ・バノンはこの決定を激しく非難し、いわゆる「ペンシルネック穏健派」ではなく、献金者と共和党内のエスタブリッシュメント指導者の影響を非難した。

「ケビン・マッカーシーはトランプ支持を拒否している」とバノン氏は述べ、「そして彼らは、彼は共和党の内戦で内戦が起こらないように努めている、と言った。何によって?このペンシルネックの穏健派と共に?休憩しよう。いいえ、献金者です。それは献金者たちである。それは献金者のリーダーシップである」

https://twitter.com/i/status/1677356183504535553

https://www.thegatewaypundit.com/2023/07/here-we-go-kevin-mccarthy-refuses-endorse-president/

7/8阿波羅新聞網<30名中国人坐小艇穿越巴拿马 赴美中途被发现=中国人30人が小型ボートに乗り、パナマ経由で米国に向かう途中で見つかった>報道によると、火曜日(7/4)、コロンビア海軍は海上で中国人移民30人を発見した。

伝えられるところによると、30人は簡素な作りで不安定なボートでパナマに渡ろうとしていたところ、ティブロン岬沖でコロンビア海軍に救助されたという。

中共スパイの可能性があり、審査して強制送還したほうが良い。金がなければ業者に頼めない。

https://www.aboluowang.com/2023/0708/1924377.html

7/8阿波羅新聞網<高毒性农药投这里!中共卧底联合国—揭谎频道:在屈冬玉领导下,联合国粮农组织偏离减少农药使用的目标=毒性の強い農薬についてはここに捨てて!中共は国連に潜入 – 嘘を暴露するチャンネル:屈冬玉の指導の下、国連食糧農業機関は農薬の使用を削減するという目標から逸脱する>FAO事務局長選挙のわずか2日前、ドイツの公共放送は調査ドキュメンタリーを放映し、農薬への依存を減らし、代わりに農薬産業の発展を促進するという国連の一貫した政策から逸脱したとして屈冬玉を非難した。 屈東玉の指導の下、FAOは欧州で禁止されている一部の猛毒農薬をアフリカや南アジアの貧しい国々へ供給することを承認し、促進していたことが調査で明らかになった。

中国人がトップになれば平気でこういうことを起こす。先ず、中国の経済力を削ぐこと。

https://www.aboluowang.com/2023/0708/1924371.html

7/8阿波羅新聞網<传通敌 最神秘部队内部出大事—传通敌 多名中共火箭军高官被带走调查=通敵との噂、最も謎に満ちた部隊で大事件発生 – 通敵との噂、中共ロケット軍高官の多くが捜査のため連行される>ロケット軍は中共が誇る軍事部門だが、最近、中共ロケット軍の幹部らの多くが「捜査のため連行された」というニュースが流れた。これに関連して、『大紀元』は本日(7日)、最も謎に満ちた部隊であるロケット軍に内部問題があり、習近平によるロケット軍の新たな粛清の結果について3つの分析を実施した。

1.中共ロケット軍の司令官が軍事情報を米国に売った疑いで逮捕された

2.(米国と戦う最前線にいるロケット軍は) 活路を残すために、米国と秘密裏に通じ、ロケット軍は習に対して最も不誠実であるかもしれない。

3.軍の士気は不安定で、習の受動的な粛清は憂いが多すぎる。

人民解放軍にも習に不満を持つ者はいる。ロケット軍は、それこそ中南海にミサイルを落としてやれば。

https://www.aboluowang.com/2023/0708/1924329.html

7/8阿波羅新聞網<习近平瞄准这里 中共内斗新阶段—中共内斗新阶段 习瞄准中纪委内部腐败=習近平はここをターゲットにしている、中共内部闘争の新たな段階——中共内部闘争の新たな段階、習近平は中央規律検査委員会の内部腐敗をターゲットにしている>過去 10 年間、中共の習近平国家主席による党内の汚職撲滅活動はほぼ全役人に浸透しており、汚職を撲滅するのと同時に政敵を一掃し、攻撃していると考えられている。現在、内部闘争は新たな段階に入り、習近平はこれら反汚職捜査機関の内部関係者を精査し始めている。

FTは金曜日(7/7)、中共の発表と学術的分析により、中共中央規律検査委員会と中共国家監督委員会の少なくとも20人の職員が今年、汚職捜査の対象になったと報じた。

さらに、過去6カ月間の汚職撲滅事件の総数は、2014年の習近平国家主席の汚職撲滅運動以降の年間の総事件数を上回っている。 2014年は、習近平の反汚職キャンペーンの中で最も激しい時期とみなされている。

中国のエリート政治を専門とするコンサルティング会社セルシウス・グループのアレックス・パイエット最高経営責任者(CEO)はFTに対し、多くの事件は「声を潜めて」、指導層には触れていないものの、中共の汚職取締機関内部の審査は「非常に厳しくなっている」と語った。

「彼らは汚職との戦いのさまざまな段階に入りつつあり、刃をきれいに保とうとしている」と同氏は語った。

1/9、習は中央規律検査委員会の幹部に対し新たな警告を発した。公式メディアの報道によると、同氏は中央規律検査委員会の総会で再び反腐敗を持ち出し、「無謀な行為をする者」を処罰し、「背景」のある「政治的詐欺師」を取り締まると述べた。

孫力軍に連なる者や江沢民派が炙り出されている模様。王岐山に連なっているかどうかは不明。

https://www.aboluowang.com/2023/0708/1924363.html

何清漣 @HeQinglian 2h

1980年代の米国訪問に関する中国人の旅行記には、通常、米国は子供たちにとって楽園であり、子供たちは出生から大学まであらゆる面で政府と法律によって保護されていると書かれている。 さて、このバイデン民主党政権の社会的基盤と政治的手段は、児童殺害の反人間的行為である。

引用ツイート

トランプファン 文婕 文婕放送 @wenjiebc 7h

FBIの文書を引用すると、「特別な訓練を受けた政府による誘拐者であり、子供を拉致し、拷問し、性的虐待を行うという割り当てられた任務において最高の許可と保護を受けており、悪魔のようなバカ騒ぎ、血なまぐさい儀式、そして他の子供を殺害することに関与している」と。

プロモートツイート

何清漣 @HeQinglian 9h

中国当局者は隠喩が好きで、李強が見る虹がLGBTQIの6色ではなく7色であることを期待しており、中国が米国の現在の「普遍的価値観」に抵抗することを望んでいる。

李強はイエレンに会い「虹を見た」と語った。

https://rfi.my/9i1g.T… もっと見る

rfi.fr

李強はイエレンに会い「虹を見た」と語った。

中国の李強首相はイエレン米財務長官に対し、到着時に北京の空に虹が現れ、米中関係の打開の可能性を示唆したと語った。 イエレンは公正なルールの下での中国と米国の「健全な競争」を主張した。

何清漣が Retweeted

L JM 🇺🇸 @zhixiangziyou 5h

私が名前を上げる。

@XVanFleet

最も価値あるTwitter 会員。 彼女は、ほとんどの人ができなかった方法で西洋文明の存続に貢献した。

引用ツイート

RushBabe49 🇺🇸🐈‍⬛ @RushBabe49 13h

返信先:@XVanFleet

私は @XVanFleet を最も価値のある Twitter 会員に推薦する。彼女は他のほとんどができない方法で西洋文明の存続に貢献している。

プロモートツイート

何清漣 @HeQinglian 3h

この記事は、現存する新左翼の次の宗師であるSlavojŽižekによって書かれた:

汚職の観点:ウクライナ戦争の最大の勝者はキエフの寡頭政治派である。https://upmedia.mg/forum_info.php?SerialNo=176812&utm_source=newsshare-twitter… もっと見る

upmedia.mg

「皆のフォーラム」汚職の観点:ウクライナ戦争の最大の勝者はキエフの寡頭政治派である–-上報

SlavojŽižek ●欧州高等学院哲学教授 ●ロンドン大学バークベック人文学院国際理事 アルコール依存症の妻が恋人とベッドで戦争している……。

W.C.氏の記事では、確かに為政者に簡単に騙されるロシア国民ではないと思います。「民主主義・自由主義を喧伝する西側自身の胡散臭さを、ロシアの知識人はじめ国民のかなりの部分が感じ取っている」のは、そのとおりでしょう。左翼グローバリストが西側を引っ張って行く構図では、民主・自由も色褪せたものになる。今のバイデン大統領は非嫡出大統領と世界で認識されている。不正投票で選ばれた人物から、お説教はされたくないと誰しも思うでしょう。

プーチンがいなくなれば、対外強硬派が政権を握り、「誰にも制御できない対西側憎悪の塊と化す」ようになるかもと。その可能性は確かにありますが、戦争を起こした人物がトップにいることは、停戦、和平交渉の妨げになるのでは。トップは変えた方が良いと思います。

ロ・ウ戦争は中共を喜ばすだけ。米国に二正面作戦を強いるだけ。ウクライナをNATO加盟させ、領土の一部割譲は止むなしで手を打つべきでは。ウクライナ人の血をこれ以上流すことはない。

記事

盟友だったはずの2人何が起きたのか(写真は2010年10月資料写真、写真:ロイター/アフロ)

長引くロシアとの紛争のケリをつけるべく、で始められ、それからほぼ1カ月を経たウクライナ軍の反転攻勢である。

西側ではウクライナ軍が徐々に押している状況が報じられはするが、当初その西側当局とメディアが期待したほどの成果はまだ挙がっていないようだ。

進撃が想定より遅れていることを、ウクライナ大統領・V.ゼレンスキーも、米国政府も認めざるを得なくなっている。

だが、今になってその遅れが、「ロシア軍が埋設した地雷に手を焼いている」「ロシアがこれまで温存してきたヘリコプターほかの航空勢力を使い始めた」などと説明されても、それは初めから分かっていたはずなのでは、という意外感や疑問が残る。

「意図的に進撃の速度を調整してロシア軍の出方を見極めつつ、主力部隊出撃の場所とタイミングを決める作戦」という解説にしても、ではその見極めにこれからさらにどれだけの時間が必要で、本格的な反攻はいつなのか、となるとはっきりしない。

2022年11月のヘルソン市奪回以降、ウクライナ軍に目立った戦果は見られなかった。

逆に1年近くにわたる戦闘の後に、バフムトがこの5月にロシア側の手に渡っている。

そろそろ目立った結果を出さないと、西側諸国からの援助もその気運を削がれかねない――。

当のウクライナが懸念するのは当然として、それ以上に西側の報道が過熱気味に、今か今かと反攻開始を待ち焦がれる気分を繰り返し訴えた。

あたかも、それに急き立てられたかのようだった。結果を可及的速やかに、で焦りもあっただろう。

だがそうなると、ウクライナ軍は、肝心の兵員・兵器が準備万端の体制だったのだろうか。

これまでの自軍の損失を公表していないために、ウクライナがこれから投入できる最大限の戦力や継戦能力がどれだけのものかがはっきりしない。

また、西側からの兵器供与ほかの軍事援助も、予定通りすべてが実施されている、というわけでもないようだ。

ロシア側に言わせれば、バフムトの攻防戦でウクライナ軍は死者5万人、負傷者5万~7万人を出したとされる。

これが誇張された数値であったにせよ、同地での戦闘が1年近くに及んだことで、かなりの犠牲者を出したことは否定できまい。

その影響がこれからの反転攻勢に全くないと言い切れるのだろうか。

それ以上に、ロシア軍がこれからどのように動き、動けるのか、が分からない。それが掴めないから、ウクライナ側も、いまだロシア軍の出方を見極め中ということになるのかもしれない。

西側でウクライナの反攻が予想ほどにはうまく行っていないという受け止めをされるのも、その期待が、昨年ロシア軍がキーウやハリキウ州で無様な敗退・退却に追い込まれた場面の再現、へと膨らんでいたからだろう。

一瀉千里を行く爽快な勝利を、である。

これまで、兵器の性能劣後・低い兵の士気・指揮系統の乱れなどから「弱いロシア軍」のイメージが定着してきた。

そうであれば、ウクライナ軍の攻勢に押し倒されるのも時間の問題ではないか・・・。

米紙の報道によれば、ウクライナ軍の計画として、この秋までにクリミアを他地域から分断させ、ロシア軍がもはやそれを守り切れないところまで追い込み、その状況で停戦に持ち込むという筋書きが描かれている。

しかし、である。

「ロシア軍は思っているほど強くはないが、期待するほど弱くもない」という昔からの謂いもある。

そうであれば、過去のロシア軍敗退が繰り返されるのかは、必ずしも自明の理ではないのかもしれない。

ロシアの民間軍事会社(傭兵部隊)ワグネルの創始者・E.プリゴジンによる後述の謀反騒ぎも、当面の戦局には大きな影響を与えまい、と大方からは見られているようだ。

今後ウクライナの思惑通り、クリミア奪回もしくはその寸前にまでロシア側を追い込み、ロシア大統領・V.プーチンが停戦に応じざるを得なくなるのだろうか。

現状を見る限り、この秋までに少なくともクリミア以外のウクライナ領からロシア軍が全面敗退で追い出されるとは、いささか想像し難いところではある。

ウクライナ側が今年中の停戦交渉も視野に入れているならば、それは交渉がそれ以降にずれ込むと、西側からの援助がどれだけ続くかに不安が出かねないと想定しているからでもあるのだろう。

ならば、思惑が外れて反転攻勢の目標が達成できず、そろそろ限界か、と西側も諦め気分に陥って停戦に向かわざるを得なくなる、という展開もまだ予想に生き残ってしまう。

いずれであろうと、とにもかくにもの停戦成立を仮定すれば、どこに停戦ラインが敷かれるにせよ、多くの識者の指摘通り、かなりの間は朝鮮半島の38度線と同じ状態が出現することになるのだろう。

和平には遠い話になる。

ひとたび戦争をやってしまった以上、両国の全国民が とは言わないまでも、多くが相手に抱いてしまった憎悪感は簡単には消えない。

その憎悪をまたいつ爆発させるか分からないウクライナとロシア双方の強硬派を、どう抑えて再度の戦闘勃発を防ぐのかの枠組みを構築せねばならないことになる。

ウクライナの安全保障確保に向けては、ロシアからの再侵攻があるならそれにどう備えるかで、NATO(北大西洋条約機構)やEUが様々な案を検討している。

そこでは――もしウクライナ領のある部分がロシア軍の占領下に置かれたままの停戦なら――ウクライナ側から再度戦闘を仕掛けてしまう可能性をも抑え込まねばならない。

5月に御年100歳を迎えた米国の元国務長官・H.キッシンジャーが、それまでの持論を変えて、ウクライナのNATO加盟を言い出した点が注目された。

ロシアには容認できない案ではあっても、ウクライナの強硬派によるロシアへの攻撃再開を防ぐには、NATOに取り込んだ上で、その枠組みの制約を課して抑えるしか手がほかにない、という考えなのだろう。

ウクライナを守り、同時に抑える――そのNATOへの加盟について、NATO側の判断は揺れているようだ。

今月のその首脳会議に正式招聘を要求するウクライナに、まだその回答は出されていない。

どの加盟国とて、停戦がどのような形で実現するのかが見通せない今の状況では、ロシアとの核戦争という爆弾を抱えた紛争に自らを直接巻き込みかねない橋は、そうやすやすとは渡れない。

従って、正式加盟を先延ばしにしつつ、北大西洋条約第5条の集団安保発動(加盟国の参戦義務)を除いた形での仕組みづくりが模索されることになる。

このように、ウクライナの場合は米国をはじめとする西側の政治的・経済的圧力により、その暴発を抑える手立てがあるが、他方のロシアの強硬派をどう抑え込むのかでは、ウクライナ・西側の防衛体制強化の他に有効な手立てはなく、ひたすらロシア内部でのその衰退に期待するしかなくなる。

この点で西側は、プーチンさえ失脚させれば問題の多くが片付くと考えているようだ。

だが、恐らくそれは逆であろう。

今、プーチンを除いてしまったなら、ロシアはもはや誰にも制御できない対西側憎悪の塊と化す恐れがある。プーチンだからこそ、ロシアは今の状態に何とかとどまっているとも言える。

とは言え、6月23~24日(現地時間)のわずか1~2日間で幕を閉じたプリゴジンの反乱騒動は、そのプーチンの制御も揺らぎ始めたことを示唆しているかのようだ。

この騒動の余韻はいまだ収まらずで、西側でもロシア内でも大筋のところでは、プリゴジンが本気でクーデター紛いを起こそうとし、それをプーチンがルカシェンコと連携して大事に至る前に消火し、プリゴジンはベラルーシへ事実上の亡命を許され、ワグネルは解体されるに至った、と解釈されているようだ。

しかし、謎は多い。

本気で政権に武力で歯向かうつもりだったのなら、なぜわずか1日かそこらで取りやめる結果になったのか。

ロシア軍の中の同志が期待に反して立ち上がらなかったからと言うなら、ことほどさように簡単に当てが外れるほどの軽々な与太話だったのか。

また、モスクワへの北上進軍を始めたワグネルに、ロシア軍がほとんど動きを見せなかったのはなぜなのか(軍用ヘリコプター数機がワグネルに撃墜されたが)。

真正クーデターの勃発なら考えられない話である。

そして、プリゴジンを説得したとされるベラルーシ大統領・A.ルカシェンコが同国の軍他幹部を前にして、6月27日に行ったその説得の内容開示である。

なぜこれを、テレビカメラまで入れて公表したのか。話の内容は、普通ならテレビ放送を通じて公開するような類ではない。あえてそうしたなら、誰に対してそれを伝える必要があったのか。

さらには、ルカシェンコ自身が最近になって、プリゴジンがロシアに戻ったと述べている。では、当初言われた彼の亡命とは何だったのか。

要は、騒ぎを1日かそこらで収拾させるとは、あまりに(ロシアにしては)手際が良過ぎ、かつことの経緯についても事前の準備が行き届いたかのような解説のお膳立て宜しきで、いかにも不自然に感じられるのだ。

そうなると、この一件がプーチンほかによる自作自演だったという説もあながち無視できなくなる。

例えば、5~6月の何処かの段階で、プーチンはすでにプリゴジンに因果を含ませており、その退出を国民に向けた事態収拾のシナリオの中で演じさせた――そうとでも考えないと、上記の謎の数々は解けてこない。

以下はあくまでそのような想像に従うなら、の話であるが ・・・。

プーチンの自作自演の目的は、もっぱらに国内の対外強硬派の勢いを止めることにあった。

 西側とウクライナ政権への国内の反発や強硬論は、対ウクライナ作戦遂行上で有用かつ必要ではある。

 だがそれは原子力エネルギーと同じで、ある限界を超えてしまうと誰の手にも負えずに大惨事に至りかねないという、厄介極まる存在でもある。

どのバランスでその中庸点を取るかは甚だ難しい判断だが、あえてここで一芝居に打って出たとすれば、今を過ぎると強硬派の動きを止められなくなるとプーチンが判断したからだ。

プリゴジンの発言や動きが黙認の範囲を外れて過激化するにつれ、これ以上政府・軍部への直接的な批判を続けることや、それが嵩じて彼や彼以外の武力による反乱に結び付いていくことなど絶対に許容しない、という姿勢を、プーチンが国内強硬派と国民に示さねばならないところまで追い込まれていたことになる。

 だが、対ウクライナ戦での功績もあり、愛国者としての人気が国民の間で高まりつつあるプリゴジンを、いきなり命令一つで切ることは危険ですらある。

 反西側熱が高まる軍の一部や国民から、さらにどんな反発が出て、それが政権にどう向けられるのかの予想が付かなくなる。

 そこで、プリゴジンを切る理由付けと、彼とその配下への寛大な処置をセットにした幕引きを、国内強硬派と国民に対して解説付きで演出することになる――。

 愛国者たちがいったんは軍他の政権レジームへの武力反攻を試み、プーチンは演説でそれを断固拒否する一方、隣国の大統領の顔に免じて「反乱軍」を無罪放免とし、愛国そのものへの否定には結び付かないようにする というシナリオである。

西側は、今回の火は消し止めても、足元で反乱を起こされたプーチンの威信は大いに傷付き、ロシアの内政は不安定さを増していくだろうと予想している。

この結果の予測だけは当たっているようだ。プーチンが国内で徐々に厳しい立場に立たされていることは確かだろう。

しかし、それはプーチン政権とその体制の自壊という意味ではない。

ロシア国内の対外強硬論者の声と動きが、これまでのロシア軍のもたつきにも加速されて、無視できぬほど強まってきてしまっていることが理由なのだ。

西側がこの点を十分に考慮しているとは思えない。

従来、圧制者・プーチンの国内での支持率がなぜ下がらないのかについて、ロシア国民が政府のプロパンガンダに染められているから、との解釈程度が精々だった。

だが、ロシアでは西側とのコミュニケーションが完全に閉ざされているわけではなく、西側のメディア情報も入手可能である。

その中にあって、政府の噓八百に大部分が騙され切っている、と言えるほどロシア人は愚かではない。

明らかに、西側の論調も理解した上で、それを拒否する向きも多い。

その理由は、民主主義・自由主義を喧伝する西側自身の胡散臭さを、ロシアの知識人はじめ国民のかなりの部分が感じ取っていることにあるのだろう。

ロシア人は必ずしも民主主義を否定しているのではない。それをこの世で叫び吹聴して回る連中の手前勝手さに不信感を抱いているのだ。

ついでながら、これが中国の対米・対西側の姿勢にも表れ、グローバルサウスが必ずしも米以下の西側の主張に同意して来ない現状にも結び付いている。

この不信感と、西側ではほとんど無視されるロシアのNATOへの恐怖感とが混然一体となり、国内の対外強硬派を下支えしている。

ならば、これ以上ロシアを「危険な国」にしないためには、これらをどう解消させていくかの問題にも取り組まねばなるまい。

それが停戦の次に来る和平交渉や、それに従って形成される新たな安全保障体制の下で西側の安全を確保するためにも、なさねばならない最大級の課題なのではなかろうか。

どれだけそれに時間がかかろうとも、と思うものである。

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