またまた財務官僚と日経の悪い癖が出ました。両方とも中国に対する見方が甘いです。中尾総裁はアメリカと下打ち合わせした上で発言しているとは思いますが、歴史観・世界観に乏しいです。オバマもそうですが。孫文に騙され、西原借款で段祺瑞に騙され、今も中国に南京虐殺、慰安婦という改竄・捏造された歴史問題で糾弾されているというのに。アメリカが衰退しているからといって韓国のように中国に擦り寄るのでは道義も何もあったものではない。ましてや相手は共産国。中国が民主化するかどうかは分かりませんが、なったとしても韓国と同じようになるだけ。選挙が行われるだけで、基本的人権(言論の自由を含む)や法治(司法権の独立を含む)は韓国同様、確保されないと言えば分かり易いでしょう。両方の概念は自己中心の中国人には多分理解されることはないでしょう。民主化される場合、今の中国の版図のままかどうかも分かりませんが。
中国は100年後に覇権をアメリカから奪おうと考えていると思います。「韜光養晦」です。ジワリ、ジワリとアメリカが許容するところまで攻めてきて、気がついたら逆転しているという構図を描いていると思います。オバマは有能な弁護士かもしれませんが、アメリカの最高司令官としては不適です。次はヒラリーと言われていますが、中国人の政治献金で味噌がついた人間に中国に対して厳しい政策は採れません。選ぶのはアメリカ人でどうしようもないですが。
AIIBに協力するというセンスが分かりません。共産党統治の延命を図ることになります。それが本当に世界のためになるのでしょうか?中国は日本が入ればイザと言うときに日本が肩代わりしてくれると思ってるハズです。それで誘っています。日本の信用で自分の目的である覇権を達しようとするのですから。いい加減お人好し日本人は卒業した方が良い。日経のASEAN高官から聞いた話と言うのは華僑の末裔ではないですか。中国に郷愁を持っている人たちだから祖国が有利になることを願っていると思った方が良い。やがて中国が強大になれば、国が奪われるかもしれないのに。大体インフラ投資と言いながら自分たちが賄賂を取る機会を増やし、額を大きくしたいだけでしょう。ADBの融資基準に合わないものに本当にAIIBが融資しないでいられるか、ありえないでしょう。中国の乱脈経営に巻き込まれるだけです。三重帳簿、偽装倒産が当たり前の国なのに。日経こそ、過去に中国進出を煽って、企業に損をさせた張本人なのに。少しは「反省」した方が良い。そうでなければ、中国撤退セミナーがはやるはずがありません。
アジア投霞と協調融資 アジア開銀国際基準尊重で一致
【パクー(アゼルパイジャン東部)=佐竹実】 アジア開発銀行(ADB) =3面きょうのことば=の年次総会が2日、アゼルバイジャンの首都パクーで開幕した。中尾武彦総裁は記者会見で、中国主導で創設されるアジアインフラ投資銀行(AIIB)と協調融資を実施する考えを表明した。AIIB側と融資の際に国際基準を尊重することで一致したためだ。ADB の増資についても前向きだ。(関連記事3面に) 中尾総裁はAIIB総裁に就任する見通しの金立群•中国元財政次官と1日に会談した。中尾氏は「社会環境保全などの基準の重要性について意見が一致した」と述べた。 ADBは自行と同等の国際墓準を満たすことを協調融資の条件と表明しており、AIIB側がこれを受け入れた形だ。アジアでは年間8000億ドル(約96兆円)のインフラ需要が見込まれる。ADBだけ満たすのは難しいため、中尾総裁はAIIBとの協調融資に「様々な相乗効果が期待できる」と語った。
ADBは2日、自己資本と低所得国向け基金を2017年に統合し、融資枠を1•5倍の200 億$に拡大することで正式に合意した。総裁は「近い将来の増資や出資比率の見直しについても引き 続き検討する」と述べた。
アジア開銀迫られる改革 アジア投資銀を意識 民間資金活用急ぐ
【パクー(アゼルバイジャン東部) =中村亮】アジア開発銀行(A D B) の年次総会が2日開幕し、中尾武彦総裁は記者会見で業務の改革を加速させる考えを表明した。中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)が求心力を高めるなかで「利用される銀行」への改革を迫られる。採算が取れる案件の提供などで、民間マネーをどれだけ引き出せるかがカギを握りそうだ。(1面参照)
総裁、将来の増資に言及
「(民間資金などの) リソ—スの有効活用を進める」。中尾総裁は会見でこう力説した。「AIIB創設を前提にした長期戦略が必要になる」(日本の財務省幹部)なかで、 ADBは返済が確実な案件をつくり、民間マネーを呼び込むことに重点を置く。
中尾総裁は「我々には50年の歴史がある」と述ベ、1966年の設立から蓄積したインフラ向け|融資の経験やノウハウ、人材を強みに挙げた。A IIBに足りない利点を生かすことで、返済が確実で民間が参加しやすい案件をつくる考えだ。
■3メガ銀などと提携へ
年次総会では、日本3メガバンクや欧米の金融機関とインフラ案件づ<りで提携する見通し。具体的には、ADBと日米欧の金融機関が新興国の入札手続きや事業者の選定などで助言し、民間企業が参入しやすい案件づくりを支援する。 官民でつくったインフラ事業に資金を提供する新基金の構想もある。
ADBが民間との協力を急ぐのは、途上国のインフラ需要を満たすカギを握るからでもある。経済協力開発機構(OECD)によると、先進国から途上国への民間投資は直近で年間3000億ドルほど。リーマン•シヨックで落ち込んだ2008 年から2倍以上増えた。これに対し、政府開発援助(ODA)は約1割の増加にとどまる。
ADBは16年から融資案件の審査期間を15カ月間と12年比で6カ月ほど早めるほか、教育や保健分野への融資比率を上げる。融資枠も17年から5割増やし、融資の「質と量」の改革を急ぐ。
■新興国の動きに焦りADBの動きの裏にあるのは、新興国が独自路線を打ち出していることへの焦りだ。AIIBは今年末の設立を目指す。
それ以外にも中国単独の「シルクロード基金」や中国やインド、ブラジルなどが出資する「BRICS銀行」など、新興国による開発金融機関創設が相次ぐ。ADBが割安な資金を提供する貸し手の役割を続けるだけでは、存在感が低下しかねない。
「将来の増資をあきらめていない」。中尾総裁は記者会見で、09年以来の増資の可能性にも言及 した。国際通貨基金(I MF)は米議会の反対で実現していないが、10年に新興国の発言権を増やす改革案に合意済み。ADBはこうした改革が手つかずだ。新興国の不満は根強く、AIIB支持を表明した新興国に配慮を迫られた。
ADBも「経済規模に応じて国際機関の発言権を変えないと、将来的には立ち行かなくなる」(国際金融筋)との声が多い。出資比率(14年末時点) は15.7%の日本がトップで、15. 6%の米国が続く。一方、中国は6 .5%、インドは6.4% にとどまる。新興国の発言権を強める形での増資に踏み切れるか。増資計画はADB改革の試金石にもなる。
【ADB改革とA I IBを巡る中国の主張】
(ADB改革の概要)
・2017年に融資枠を1.5倍の200億ドルに拡大
・特に教育と保健分野への融資を拡大
・現地事務所の権限強化などで融資の審査期間を短く
・民間金融機関との連携を強化
(AIIBを巡る中国の主張)
・アジアの膨大なインフラ需要に応えたい
・ADBや世界銀行よりも迅速に意思決定する
・ADBや世界銀行に取って代わるのではなく補完する
・日本も参加してほしい
日曜に考える 中外時評 アジアの中でどう生きる 国開き耳傾ける努力を 論説副委員長 実 哲也
一言でいえば「残念」ということになろうか。
日本が中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に創設メンバーとして加わらないことについて、東南アジアの識者らに感想を聞いた話だ。
インドネシアのハッサン元外相は「我が国のインフラ需要は増しているが、財源には限りがある」とAIIBへの期待を表明。そのうえで「日本は既存の国際金融秩序の恩恵を受けている。AIIBの意思決定のあり方を懸念するのもわかる。だが、中に入って改善策を議論する道もあるはずだ」と指摘する。
シンガポールのストレーツ• タイムズ紙のW.フエルナンデス編集長も「中国のための組織にしないように、日米豪などが早い段階から影響力を行使すベきだ」と語る。「世界が動いているのに日本の外交は古いまま。米国に追随したということだろう」(シンガポール国立大公共政策学院のK•マブバニ院長)と辛辣な声もあった。公正な融資の決定や環境へのアジアの利益を考えたうえでの判断か。いや、そうではなく中国の台頭阻止や日米関係強化が先に立った判断なのではないか。識者の声からはそんな疑念ものぞく。
円借款によるインフラ建設や人材育成などの支援を進めてきた日本への信頼が、AIIB不参加によって損なわれることはなかろう。海洋権益拡大に動く中国への警戒感が増しているのも事実。対抗勢力としての日米の存在は地域にとって重要だ。
だが、そうした状況に安住していいのか。日本はアジアの中で前向きな役割を果たしていくという強い意思をここで改めて示す必要があるように思える。
そのためにはアジアの声に耳をすまし、現実やニーズをもっと理解しなければならない。
「東南アジア諸国連合(ASEAN)は経済の発展や統合で自信を深めている。上から目線は通用しない」。ASEANの 統合過程などに詳しい大庭三枝東京理科大教授は語る。
2000年に日本の13%しかなかったASEANの経済規模は19年には3分の2に達すると国際通貨基金(IMF)は予測する。地場企業が伸び、米中欧など世界から企業が集まり競う熱気あふれる場になっている。
その中でどの大国にもなびかず、パランスよくつきあって果実を得るしたたかさを身につけてきた。日本は相手国の1つにすぎず、経済協力をしてきたから言うことを聞いてくれるはずという気持ちが少しでも出れば、反発を招<という。
国際交流基金の小川忠•東南アジア総局長は「1974年のジャカルタ反日暴動を経て、心と心のふれあいをうたった福田ドクトリンに沿って日本が動いたことで東南アジアで親日感情が育まれた。これにあぐらをかかず、相互理解の種をまき続けないといけない」と強調する。 気になるのは、インドネシアで増えている労働争議でロウムシャという言葉が時に飛び出すことという。日本占領期に強制徴用された人々をさす。新しく進出してくる日本企業は歴史にも目を配るべきだと説<。
日本に求められるのは何か。インフラ支援や企業の投資は今後も重要だが、それだけではない。インドネシアの経済誌「グローブ•アジア」のS.力グダ編集長は「日本と東南アジアは双方向の関係強化が必要。日本はもっと農産品などのモノを買ったり、看護師など人材を受け入れたりしてほしい」と言う。 「高齢化が進む日本と若者が多い東南アジアでは人材を補完し合える」(ハッサン元外相) のは確かだろう。日本への留学生も増やしたい。東南アジアからの留学先としては日本より米国や中国の方が圧倒的に多い。
アジアの対日投資も促すべきだ。シンガボール企業の出資を受けた車両輪送会社「ゼロ」の北村竹朗社長は「アジア市場での展開がしやすくなった」と語る。強いアジア企業の投資は日本経済の活性化につながる。
日本の期待も適切に伝える必要がある。例えば事業の妨げになる不透明な規制•慣行の撤廃や知的財産権保護などだ。インフラ投資の優先順位や資源輸出では双方の利害が食い違うこともある。要求をうのみにする必要はないが、長期的視野に立って対応すべき局面もあろう。
成長するアジアの活力を取り込むことは日本経済を強<する前提条件だ。それには懐に深く入り込み、物心両面で結びつきを強めなければならない。