本記事にありますように来年1月の総統選に国民党は誰も名乗りを挙げません。以前見た中国時報の記事では王金平かと言われ、朱立倫が今月習近平と会ったから彼かもとも思いましたが、やはり昨年11月の地方選で国民党が惨敗しているのが尾を引いているようです。負けると分かっていて、選挙に金もかかるので誰も出ようとしないのではないでしょうか。
多分蔡英文が勝つと思われます。でもここに書かれてますとおり、来年1月に行われる立法院議員の選挙は大事です。2012年1月(任期4年)に行われた選挙結果は国民党65に対し民進党は40でしたから。レイムダックにならないためには立法院も民進党が抑えないと。今回ばかりはさすがのアメリカも馬に率いられて中国のいいなりになってきた国民党を応援することはないでしょう。
日本ももっと台湾の動向に注意を払うべきです。台湾海峡かバシー海峡を通って石油は運ばれるわけです。しかも国民党の教育は反日まで行かなくても、蒋介石の抗日を教えていると言われています。反日の中韓に相手をする必要はありませんが、親日国の台湾と交流を深め、今まで採ってきた誤った中国重視政策を改めるべきです。何も日本にいいことはなかったでしょう。軍拡、侵略の巨大怪物を育てただけです。
アンデイチャンは独立のことしか頭にないから民進党が人気がないと言いますが、それは違うでしょう。言いたいけど言えないだけです。金美齢の主人の周英明は「中華」と言う言葉が大嫌いだったと言われますが仕方がない。日本だって言われなき「侵略」「南京」「慰安婦」でも我慢しているではないですか。シンガポールのように政治的に独立を世界に認めさせれるようになるには時間が必要です。中国の自壊を待ちましょう。
記事
台湾の選挙はアジアの平和に大きな影響を持つ。中国の国際法を無視した進出でアメリカも次々と違った方針を打ち出している。来年1月の台湾選挙と、来年11月のアメリカ選挙が大きな変化を齎すに違いない。
来年の1月16日に投票が行われる台湾の総統及び国会議員の選挙があと6カ月余となったが、国民党は有力候補を出せないで焦っている。民進党は蔡英文が立候補したが、民間では民進党の人気がイマイチといった状態である。
しかも57席で国会の過半数を制することが出来る議員選挙では民進党が40区しか有力候補を出せないで困っている。第三勢力と称する民間グループは民進党に協力すると称して民進党が困難な17区に代表を出そうとしたが民進党は協調に乗らない。国会で過半数を取れなければたとえ蔡英文が当選してもレイムダックとなる。
アメリカは2012年の選挙でダグラス・パールを派遣して投票の二日前に国民党の馬英九支持を明らかにし、内政干渉した。米国の干渉で当選した馬英九は急激な中国接近をはじめた。やがて中国の領土主張と尖閣諸島や南シナ海における勝手な領土主張と埋め立て多島々で基地の建設を始め、アメリカはようやくアジアピボットを唱えるようになった。
台湾は第一列島線の中央に位置している。中国が台湾を統一すればアジアの平和は失われる。台湾の将来はアジアの平和に大きな影響を持つ。中国が台湾接近を続けることは危険、つまり台湾の選挙はアジアの平和に大きな影響を及ぼす。
- 民進党が不人気なわけ
国民党は有力候補を出せない。世論調査では国民党の有力候補と言われる朱立倫、王金平と呉敦義の三人で誰が出馬しても蔡英文に勝てないという。
つまり国民党に勝ち目はないと言いう。この三人とは別に洪秀柱が出馬したが彼女の人気は低く、国民党は彼女の出馬に迷惑がっている。
世論調査では蔡英文の当選確実というが、民間では蔡英文と民進党に冷たい。民進党に冷淡な理由は2012年に立候補した蔡英文が「中華民国=台湾、台湾=中華民国」と主張したこと、及び民進党の現状維持、中間路線に反対だからである。
人民は独立を望んでいる、民進党が独立を表明しないから冷淡なのである。民進党を信用しない傾向は海外の台湾人にもっとも顕著で、理由は蔡英文が台湾独立を主張しないからである。
だが蔡英文の懸念は台湾独立を表明したら中国の恫喝を恐れて米国が蔡英文に反対するかもしれないと言うことだ。アメリカは中国の恫喝を恐れる。中国は台湾が独立すれば武力侵攻も辞さないと言っている。だから彼女は2012年の選挙で「台湾=中華民国」と発言してアメリカを慰撫したにも拘らずアメリカは馬英九を支持した。今回も独立を表明すればアメリカが反対するかもしれない。
だが台湾の政治事情は変わった。
ヒマワリ学生運動と中間選挙で台湾人は中国やアメリカを恐れることなく独立願望を表明し、台湾は中国の一部ではないと主張するようになった。世間調査では台湾人の8割は独立を望んでいる。それなのに民進党が独立を表明せず、民間勢力とも協調しないから不満なのだ。
この状況では蔡英文が当選しても国会で過半数を制することが出来ず、蔡英文はレイムダックになるかもしれない。つまり来年の選挙は総統選挙よりも国会議員の選挙に重点があると言ってもいい。
- アメリカの選挙干渉
今は民進党優勢と言ってもアメリカが蔡英文に反対すれば負ける。
2012年の選挙では米国がダグラス・パールを派遣し、投票の二日前に馬英九支持を表明したため蔡英文が落選した。台湾人はアメリカの支持がなくてはならないと知っているが、心の底ではアメリカの干渉に恨みを持っている。
オバマ政権はイスラエルの選挙でもオバマの腹心をイスラエルに送り込んでナタニヤフに反対し、あからさまな干渉を行った。アメリカは台湾の選挙に干渉するなと警告した人は多い。
だがアメリカの現状維持とは反対に現状は大いに変わった。
アメリカは馬英九の中国接近に警戒心を持つようになった。遅まきながら中国の南シナ海における島々の軍事基地建設や、尖閣諸島の領海侵入に警戒心を持ち始めた。中国はアメリカの衰退とオバマの無能を見越してアメリカの警告を無視した暴言を吐くようになり、米中関係は緊張している。
こんな状況の変化にアメリカが台湾の国民党候補を支持するとは思えないが、それでも民進党が独立主張に警戒心を抱いている。
蔡英文が現状維持を主張すればアメリカは干渉しないだろう。国務院の東アジア太平洋地区事務次官ダニエル・ラッセルは、6月初旬にアメリカを訪問する蔡英文を歓迎し、いろいろな問題について意見を交わしたいと述べた。
つまりアメリカは中立路線を取る可能性が高まったが、条件は蔡英文が独立を主張しないことだろう。
また、ラッセル次官は中国の指導者層に対しても台湾の選挙で中立を守るように呼びかけたと言われる。アメリカの呼びかけがどれほどの効力を持つかはわからない。最近の中国は明らかにアメリカを軽視している言動が目立つ。
- 中国の出方
中国が台湾の選挙に干渉するのは避けられない。
中国で働いている台湾人は50万人以上と言う。前の選挙の時も中国は特別機をチャーター、または格安切符で台湾人を投票させた。もちろん国民党に投票することが条件、監視付きである。
だが去年11月の中間選挙で国民党が大敗したあと、中国の恫喝や国民党の宣伝は威力を失った感がある。どのような干渉を行うかはわからないが、中国の恫喝は逆効果となって国民党が惨敗する可能性は高い。
- 総括
以上の状況を総括すれば:
(1)蔡英文は当選するが、国会で過半数を取ることの方が大切。
(2)アメリカは前回のような醜い干渉はしないだろう。
(3)中国の干渉は避けられないが、逆効果になるかもしれない。
台湾の選挙はアジアの平和に大きな影響を持つ。中国の国際法を無視した進出でアメリカも次々と違った方針を打ち出している。来年1月の台湾選挙と、来年11月のアメリカ選挙が大きな変化を齎すに違いない。
(アンディチャン氏は在米コラムニスト)。