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『中国の庶民を苦しめる「へんてこな証明書」 発行を規制も提出は必要…へんてこな対応でなお混乱』(12/2日経ビジネスオンライン 北村豊)について

“奇葩(qípā、元々は珍しくてきれいな花。転じて優れた人やものを指す。今は中国の若者たちや中国のインターネット上で「言動や性格など変わった人」といった意味で広く使われています。マイナスな意味。)証明”は中国政府が減らそうとしてもなくなりません。何故なら、構造的な問題であるからです。共産党統治が無くなり、真の民主化ができれば別でしょうけど。共産党一党独裁は、監視社会、自国民を信用しない社会です。また役人も責任逃れの為、法に依らず、いろんな証明を出させることがあります。国民はこれに対抗して、偽の証明書を出します。偽の卒業証明書や発票(公的領収書、これが無いと損金算入できない)等。

“奇葩証明”は役人の小遣い稼ぎにもなります。いろいろ難癖をつけ、証明書を発行するが、政府に金を納めるのではなく、自分の懐に収めます。印鑑も本物かどうか分かりません。深圳特区内に住むのに、他地区から来た人は「暫住証」(深圳市公安局発行)の発行をする必要があります。98年当時で100元/年か300元/年くらいだったと思いますが、飲み屋で働く小姐たちは払うのを嫌がり、公安に逮捕されると、原籍地に強制送還されます。金を払わなければ、移動の自由はありません。同じ国民としての権利を制限されるという事です。自由主義国家ではありえないことでしょう。欧州内はシェンゲン協定まであります。中国のやり方は、国内で関所を設け、通行税を取るのと一緒です。近代国家ではありません。もっとひどいのは“档案”でしょう。共産党が人民を支配するための個人の内申書です。三世代前からの親戚を含めた素行が書かれていると言われます。

特に共産党に対して反抗したかどうか、出身成分(身分)が書かれているとも言われます。人権侵害の最たるものでしょう。日本共産党や左翼支持者はこういう実態を知っても何とも感じないのでしょうか?

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%A3%E6%A1%88

本記事の“趙姨(趙おばさん)”は不動産売買契約を締結するときには、「解除条件付」にして、「証明書が発行されない場合は違約金、慰謝料無しで契約解除できる」と言う条項を入れておけば良かったと思います。日本の不動産取引では、「銀行融資が為されなかった場合、契約解除できる」という条項は必ず入っています。中国の不動産屋ですから、お客の為に動くことはなく、自分だけが儲かれば良いという発想なのでしょう。黄文雄の本の中に「人口最多・資源最少・欲望最大・道徳最低の「四最」中国」とありましたが、その通りです。こんな国に生まれなかったことを有難く思うと同時に、日本をもっと大切にして行かねば。「保育園落ちた 日本死ね」で流行語大賞を受賞した山尾志桜里を国政に送り込んでいるのは、国民の程度が知れます。次回衆院選では愛知・7区の選挙民は是非落選させてください。こんな反日国民を選んでは日本に住めないでしょう。

記事

中国の庶民は“辦証多、辦事難”に苦しんでいる。これは「証明書の発行申請が多く、事の処理が難しい」という意味で、何かと要求される証明書が多く、それらの証明書を取得するための申請が大変で、物事の処理が容易に進まないという中国社会の実情を表している。

亡父の両親の死亡証明も必要?

このように大上段に構えて講釈を並べても、言葉だけでは意味が分からないと思うので、2016年11月16日付で河南省の新聞「大河報」が報じた具体的な例を紹介すると以下の通り。

【1】河南省“鄭州市”に住む81歳の“趙姨(趙おばさん)”は、本籍が“東北地区(遼寧省・吉林省・黒竜江省)”にあった夫を数年前に亡くした。彼女は退職してからずっと鄭州市で暮らしており、2人の息子は、1人が北京市、もう1人が鄭州市に住んでいる。最近、趙おばさんは自分が住む団地の家を売り払って、エレベーター付き団地の家に買い替えようと考え、不動産屋に相談したところ、家の売買に協力するとの確約を得た。

【2】8月末、不動産屋の協力の下、自宅(広さ80m2)の買い手を見つけ、早速に買い手と売買契約を締結した。買い手は不動産屋に1万数千元(約20万円)の仲介料を支払うと同時に彼女に3万元(約49万円)の手付金を支払った。不動産屋によれば、趙おばさんは売買契約書にサインしたから、それで全て完了だとのことだったが、それからが厄介なことの始まりだった。

【3】9月初旬、不動産屋が趙おばさんに亡夫の死亡証明が必要だと言ってきた。これは売った家が他の親族と係争している住宅でないことを確認するためのものなのだという。そこで趙おばさんは“公証処(公証人役場)”<注>へ出向いて相談したところ、その目的のための公正証書を発行するには、亡夫の死亡証明だけでなく、亡夫の両親の死亡証明、趙おばさんが再婚していないことの証明、さらには亡夫に私生児がいなかったことの証明が必要になるとのことだった。

<注>“公証処”は各地方政府によって設立され、司法行政機関の指導を受ける役所。

契約違反、賠償金を払え?

【4】亡夫の両親は東北地区で生活し、1960年代に死亡していて、趙おばさんも数回しか会っていない。それなのに、どうして亡夫の両親の死亡証明書が必要なのか。一体誰に死亡証明書を発行してもらえば良いのか。そこで、趙おばさんは居住する地区の“居民委員会(住民委員会)”と“公安局”の派出所に相談したが、今年9月1日から公安派出所がこの種の“奇葩(きは)証明(へんてこな証明)”の発行を取り止めたため、趙おばさんが必要とする証明を発行する役所はどこにも存在しないことが判明したのだった。

【5】たとえそうであっても、趙おばさんは最善を尽くして方策を検討し、自分と亡夫の元の職場からそれぞれ関連の身分証明を取り付け、息子たちにも自宅の相続権を放棄する旨の公正証書をそれぞれ取得してもらった。しかし、亡夫の両親の死亡証明だけはどうやっても発行してもらう手段は見つからなかった。そうこうするうちに数か月が過ぎ、諦めた趙おばさんは買い手に手付金を返却し、自宅の売買契約を取り消すことにした。

【6】ところが、そこで思いもかけなかったことが出来(しゅったい)した。不動産屋が、契約違反の疑いがあり、巨額な賠償金を支払わねばならないかもしれないと言い出したのだ。買い手も「趙おばさんが証明を取り付けるのに奔走したことは理解するが、契約物件は教育地区にあるから、子供の教育のために購入したもので、売買契約は放棄しない」と明確に通告してきたのだった。そればかりか、手付金と仲介料を支払っただけでなく、不動産価格が上昇しているので、契約を放棄することになれば、損害は数十万元(約500万~680万円)になると言ってきたのだった。

【7】現在、この紛争の処理は弁護士に委ねられているが、11月16日に弁護士が趙おばさんに連絡してきたのは契約違反となる危険性が高いとのことだった。不動産屋によれば、契約の約定に基づき、違約側は10~30%の違約賠償責任を負わねばならないとのことで、この種の紛争は裁判で争うことになるというのだ。河南省鄭州市の「黄河公証人役場」の副主任は、遺産相続はどの家庭も早晩遭遇する問題であり、趙おばさんと同様の問題を抱えた公正証書の申請者は多数いるが、いまやこの種の公正証書を発行する術はないと述べている。

こんな馬鹿げた話があるかと思うかもしれないが、これは実話であり、創作された話ではないのである。ネットのニュースサイトに掲載された上記の記事に対して多数のネットユーザーが書き込みを行っているが、その代表的なものを紹介すると以下の通り。

(1)80歳の老人に対して亡夫に私生児がいない証明を要求するとは、馬鹿馬鹿しいもいいところだ。そればかりか、亡夫の両親の死亡証明とはふざけた話。1960年代に死亡証明なんかあったのか。

(2)“奇葩証明”を要求する奴は自分で証明が取れるかやってみれば良い。こういう奴らは人に無茶を言って楽しんでいるのだ。憎たらしい。

(3)役人は発行が必要な証明が少ないだけでなく、簡単に発行される。ところが、庶民は何かやろうとすると、あれやこれやと証明が必要になる。

李克強の3つの笑い話

2015年5月6日、“国務院”総理の“李克強”は、国務院常務委員会の席上で次のような3つの笑い話を披露した。

【その1】  ある人が海外旅行の申請をしようとして、申請書の緊急連絡先の欄に自分の母親の名前を書き入れたところ、ある政府部門が彼に「あんたの母親があんたの母親である」証明を提出するように要求した。これはどうやって証明したらよいのか。

【その2】  海南省のある末端組織に勤務する作業員が“労働模範(模範労働者)”に選出されるための書類を準備しようとした。しかし、それには省政府の8部門に承認印を押してもらう必要があり、数日かけて各部門を走り回っても全ての承認印を取り付けることができず、最後には海南省のトップに直訴して特認してもらい、ようやく書類を完成することができた。これは上記【1】の証明と同じで、証明書を取得するのに走り回らねばならない社会の実態を表している。

【その3】  福建省に進出している台湾の企業家が、「台湾企業に対する各種優遇は大変多く、それらを管理する人はいるが、知的財産権を管理する人はいない」と訴えた。要するに、優遇は多くとも、これを管理する人間ばかり多く、一番肝心な知的財産権を管理する人間がいないと嘆いているのだが、これは何でも無意味な証明を形式的に要求するだけで、何のための証明かという重要な点を忘れていることに通じている。

この会議に出席していた常務委員たちは李克強の話に大笑いしたが、ある出席者は「“教育部(文部省)”がすでに学校などの教育機関が認証している学歴や学位などの証明を要求した」という、李克強の笑い話よりももっと馬鹿馬鹿しい話をしたという。

インターネット上に掲載された“奇葩証明(へんてこな証明)”にまつわる話は枚挙にいとまがないが、数例を上げれば以下の通り。

(1)安徽省の老人が病気治療の資金を得ようと自宅を売りに出したら、“我老婆是我老婆(私の妻が私の妻である)”ことの証明を要求された。

(2)浙江省“諸曁(しょき)市”の市民は、母親が火葬されたことを証明する「火葬領収書」を後に取得しようとして、4年間に8回も葬儀場に足を運んだが未だに取得できていない。

(3)ある老人が死亡した後に1通の銀行通帳を残したので、その子供が銀行に行って預金を下ろそうとしたら、銀行の窓口に「口座名義人本人が直接来て預金を下ろすように」と言われた。

(4)ある人が政府機関の職場を解雇された際に誤って「すでに死亡」と登録されてしまった。まだ生きていることを証明するために、彼は多大な時間と労力を費やして多数の政府機関を走り回ったが、結局自分が生きていることを証明することはできなかった。

一生に400種以上の証明が必要

統計によれば、中国人は一生に最大で400種以上の証明を必要とし、常用する証明は103種類に達している。証明に関わる政府部門は多種多様であり、そのうち、関与する証明の種類は“人力資源和社会保障部(人力資源社会保障部)”が最多で18種類に及んでいる。第2位の公安部は17種類、第3位の“民政部(総務省)”は14種類、第4位の教育部は12種類となっている。

2015年11月18日、李克強総理は国務院の会議で再度“奇葩証明”の例を挙げた。すなわち、大学卒業後に雲南省“昆明市”に住んでいた女性が結婚して四川省“成都市”に住むようになり、何かと不便だから“戸口(戸籍)”を昆明市から成都市へ移そうとした。そこで、昆明市で以前居住していた地区の居民委員会、民政局、派出所、雲南省教育庁などを訪ねて戸籍移動の方法を聞いて回った結果、“婚前是未婚未育(結婚前は未婚で未出産)”の証明書を提出するように求められた。彼女は4回も成都と昆明の間を往復して奔走したが、らちが明かなかった。そこで、メディアの協力を求め、昆明市長ホットラインに事態を訴えてようやく戸籍の移動を完了したが、この間通算で8か月を要した。

これに続けて、李克強総理は「この部門があの部門の証明書を要求する。また、あの部門はこの部門に証明書を先に発行してもらうように要求するといった具合で、各部門は証明書の発行ゲームをやっているのに等しい。結果として、証明書の発行を必要とする庶民は疲れ果て、いつの間にか“関係(人的コネ)”を利用して便宜を図る輩が出現して“腐敗(汚職)”がはびこるようになる」と述べて、悪しき“奇葩証明”の撤廃を求めた。

この結果、11月20日、国務院の職能転換推進協力グループ弁公室副主任の“呉知論”は、国務院政策定例記者会見の席上、2015年の年末までに社会から非難を受けている“奇葩証明”に対する解決策を検討して実施すると公言した。しかし、それはすぐには実現されることはなく、8か月が経過した2016年8月、公安部、“発展改革委員会”、教育部、人力資源社会保障部、司法部、民政部などの12部門は『公安派出所の証明書発行業務に関わる改善と規範に関する意見』(以下「意見」)を発表して、同意見に基づく施策を2016年9月1日から実施すると全国に通達した。

それは公安派出所が発行する証明書の種類を必要最小限の9種類に限定するというもので、いわゆる“奇葩証明”については今後一切発行しないことを明確にしたものだった。同時に、公安部の方針を先駆けとしてその他の部門も“奇葩証明”の発行を削減させるよう努力することが明記された。

依然求められる証明書の発行を中止?

この意見に基づき公安派出所は2016年9月1日から発行する証明書は9種類のみとし、“奇葩証明”の発行は全て取り止めた。この結果が、文頭の趙おばさんを困難に陥れたことはすでに述べた通りである。ようやく“奇葩証明”を規制する政策が実施に移されたことは、たとえそれが小さな一歩であっても喜ばしいことであるが、依然として“奇葩証明”の提出を要求する政府機関は存在しており、“奇葩証明”が絶滅するまでにはまだ相当の期間が必要になるものと思われる。

中国のメディアが面白可笑しく報じた“奇葩証明”には、“我媽是我媽(私の母は私の母)”証明、“我是我(私は私)”証明などの他に、地元の住民委員会に証明書の発行を依頼したものとして、転んでケガをした老婦人が保険金目当てに要求した「けんかや殴り合いによるケガでないことの証明」や、離婚しようとする妻が「夫と四六時中ケンカしていた」証明、子供が紙幣を破いたので、「傷んだ紙幣は故意に破いたものではない」証明などというものが含まれていた。こうした証明書が必要ということは、それを形式的に要求する役所や公的機関が依然として多く存在するということを示している。

もっとも、上述したネットユーザーの書き込みにあったように、“奇葩証明”に苦しめられているのは力のない庶民だけで、権力を持つ役人には関係のない話なのかもしれない。

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『トランプ政権安全保障チームの不安な顔ぶれ 安心のマティス氏と、警戒感をあおるフリン氏』(12/1日経ビジネスオンライン The Economist)、『新国防長官候補、マティス氏は本当に「狂犬」なのか 次期政権の人事案に秘められたトランプ氏の深謀遠慮』(11/30JBプレス 部谷直亮)について

国防長官はマテイス氏で決まりのようです。12/2日経夕刊にはトランプ自ら「来週の月曜日までは発表しないが、『狂犬』マテイスを国防長官に指名しようと思う」と明言したとあります。

The Economistの記事と部谷氏の記事で、マテイス氏の国防長官就任のためクリアすべき法的問題について、見解が違っています。The Economistは議会承認でクリア、部谷氏は現行法の規定改正か特別立法が必要と。The Economistも議会の多数を占める共和党が立法措置をすれば良いとのことかも知れません。米国のことですので、小生には分かりません。

でも、メデイアと言うのは、本当に偏向していると感じます。マテイス氏の言葉尻を捉まえて非難するだけ。PC(ポリテイカル・コレクトネス)の行き過ぎがトランプ大統領誕生に繋がったことを理解していません。記者に歴史観・世界観がなく、重箱の隅をつつくしか能の無い連中が、稼業としてやっているだけでしょう。

歴史に造詣が深い人が国防長官になった方が、物事が大局的に見れて良いと思います。歴史家と言っても、キッシンジャーのように、目先のことしか見えないような人間ではダメです。彼は中国人と言うのがサッパリ分かっていません。中国人は100年単位で物事を考え、裏切りは常識です。彼はソ連を包囲することだけ考えて、中国を利用しようとしました。結果は、せいぜい2~30年先しか見通せなかったという事です。逆に中国と言う怪物を大きく育ててしまいました。米国人の驕りの為せる業です。まあ、金に転んだことも大きいでしょうけど。

フリン氏にはイスラムだけでなく、真の米国の敵である中国に対峙してほしいと願っています。幸い、トランプはオバマと違い、プーチンと折り合いを付けられそうで、中国包囲網を完成していってほしい。世界に現在、悪を為しているのは中国です。世界はそこを見間違えないように。歴史を見れば、覇権国は酷いことを沢山してきました。しかし、時間を戻すことは出来ません。そういう愚かなことをさせないように、世界が一致団結して悪を止めさせるべきです。今世界の平和を攪乱、人権弾圧、民族浄化に手を染めているのは中国だけです。ユーゴでのエスニッククレンジングを止めさせるようNATOは介入しました。その観点から言えば、世界もチベット、ウイグル、モンゴル人の虐殺を止めさすべく、中国にもっと圧力をかけねば。経済制裁を課すべきでしょう。

The Economist記事

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安全保障担当の大統領補佐官に指名されたマイケル・フリン氏。台頭する中国や、核の軍事力をひけらかすロシアからの挑戦に応えることよりも、イスラム聖戦主義を打ち負かすことを国家の最優先事項にすべきだと主張する(写真:The New York Times/アフロ)

ドナルド・トランプ次期大統領が安全保障に関わる重要ポストの人事を進めている。既に確定した人物もいれば、可能性が取り沙汰されている人物もいる。

トランプ氏による人選からどんなことが推定できるのだろうか。実は、大したことは分からない。ただ同氏が軍の元司令官の登用を熱心に考えていることは明らかだ。トランプ氏は大統領選挙戦の間、米軍が近年の戦争に勝てなかったことについて軍幹部をこきおろしていた。それを考えると少々奇妙な話ではある。

国家安全保障担当の大統領補佐官に指名されたマイケル・フリン氏は元国防情報局長 で、大統領選では安全保障政策についてトランプ氏のアドバイザーを務めた。イスラム教に対するフリン氏の極端な主張はトランプ氏の演説にも反映されている。フリン氏は周囲からの評価が分かれる人物であり、共和党の外交政策担当者たちはトランプ氏本人と同じくらいフリン氏を恐れている。

「米国は世界の一部」

国防長官への起用が検討されている元海兵隊大将のジェームズ・マティス氏 は、フリン氏とは対照的に共和党の担当者に安心感をもたらす人物だ(ミット・ロムニー氏に次ぐ国務長官候補として名前が挙がっているデビッド・ペトレイアス元陸軍大将 も同じ)。マティス氏は戦闘時に攻撃的であることや威嚇するような発言を嬉々として述べることから「狂犬」 というあだ名があるが、軍事的な突撃性と理知的な真面目さを併せ持つとされる。

また、保守系シンクタンク、フーバー研究所の研究員としてマティス氏が表明した見識は、トランプ氏のゼロ・サム的で取引的な外交政策のコンセプトと対照をなしている。マティス氏は2015年、上院軍事委員会で次のように証言した。「好むと好まざるとにかかわらず、我々は今日、この拡大した世界の一部として存在している。我々はこの世界において自らの役割を遂行しなければならない」。

「問題が到達するまで待っていたのでは手遅れになる。むしろ我々は今後もこの複雑な世界に強く関わっていく必要がある」

オバマ外交を批判し続けたマティス氏

フリン、マティス両氏には元軍人であることの他にもう一つ共通点がある。それは二人とも任期満了を待たずしてオバマ政権にお払い箱にされたことだ。マティス氏は2013年3月にアメリカ中央軍(CENTCOM。中東からパキスタンまでの地域を管轄)司令官の職を解かれた。

その際、大統領からは電話の1本すらなかった。オバマ政権の対イラン政策について執拗に疑問を呈するマティス氏に対して、ホワイトハウスは苛立ちを募らせていた。マティス氏は、たとえイランの核問題を解決できたとしても、中東の安定を脅かすイランへの対策は到底十分ではないと主張した。

マティス氏はオバマ大統領の外交政策への批判を続けている。同大統領が軍事力の行使を躊躇してきたためにロシアや中国、イランをつけ上がらせたと考えているのだ。もし国防長官に指名されれば、トランプ次期大統領が孤立主義に陥らないよう誘導することだろう。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とも取引しないよう努めるに違いない。

「イスラム聖戦主義への対応を最優先事項に」

一方、フリン氏はマティス氏とは逆の方向へ政策を推し進めそうだ。同氏は今年出版した書籍の中で「我々は現在、邪悪な人間たちが進める救世主的な大衆運動と世界的に戦争している状態にある。こうした邪悪な人間の大半はイスラム過激派という全体主義的思想に触発された」と述べている。主張は「だが我々にはこの『イスラム過激派』という言葉を口にしたり書いたりすることが許されていない。このことは我々の文化にとって命とりになるかもしれない」と続く。

また、別の個所では「死にゆく敵の血を熱心に飲むような輩たちに支配されたいか? 彼ら(過激派組織「イスラム国(IS)」)が我々を支配し、この血を飲むつもりであることは疑いようがない」と問いかけている。

フリン氏は2月、ツイッターで「イスラム教徒に恐怖を感じるのは当然のことだ」と書いた。このツイートにはイスラム教が「人類の8割を奴隷化、もしくはせん滅したがっている」と主張する動画へのリンクが貼られていた。同氏は聖戦主義が米国の生活の「存在を脅かす」ものだと考えている。そして、台頭する中国や、再起して核の軍事力をひけらかすロシアからの挑戦に応えることよりも聖戦主義を打ち負かすことのほうが重要で、これを国家の最優先事項にすべきだとの見解を持つ。

自重を欠くフリン氏の行動

政治経験のない次期大統領に最も近い外交政策アドバイザーとなり、かつ国家安全保障機関の調整役となるフリン氏の分別を懸念する理由は他にもある。退役高官であるにもかかわらず、共和党大会で「ヒラリーを牢にぶち込め」(Lock her up)という参加者の大合唱に加わった。

トルコで未遂に終わったクーデターに対しても、当初は支援を申し出ていた。だが自身が関わるロビー会社がトルコ政府の関連組織から仕事を得るとこれを撤回。さらに昨年、ロシア政府が出資するテレビネットワーク「RT」がモスクワで行った記念行事に参加し、謝礼を受け取った。そこで同氏は演説を行ったほか、プーチン大統領のすぐ近くの席に座った。

フリン氏は自分が2014年に国防情報局(DIA)の局長を下ろされた理由について、オバマ大統領が率いるホワイトハウスにポリティカル・コレクトネスが広がっており、イスラム教をテロリズムと関連づける自分の考えが気に入られなかったからだと考えている。オバマ政権は「聖戦主義者との戦いに破れつつある」と断固主張するフリン氏に激怒していた。オバマ大統領はこの戦いを既に解決済みの問題と捉えようとしていたのだ。

「アルカイダに対して米国政府が勝利を宣言したのは時期尚早だった」というフリン氏の指摘は正しかった。そしてフリン氏はDIAの再編を試みた。これが同氏の失脚を招いた。この再編はCIA(中央情報局)の管轄領域を侵害するとともに、多額の費用をかけてCIAの情報収集を複製するものだった。

かつてフリン氏はスタンリー・マクリスタル氏*やペトレイアス氏、マティス氏など同じ時期に軍で過した人々から尊敬を集めていた(イラク戦争における初期の大失敗のあと、フリン氏は彼らと共に反乱鎮圧作戦の見直しに貢献した)のだが、同氏の強圧的な行動と文民統制をないがしろにする態度に対して懸念が膨らんでいた。内部関係者はフリン氏が奇妙な持論を周りに吹聴していたと言う。こうした彼の主張は「フリン・ファクト」と呼ばれるようになった。

*:駐アフガニスタン米軍司令官を務めた。2010年に解任された

フリン氏が議会の承認を必要とする閣僚ポストに指名されれば、おそらく苦労することになる。だが国家安全保障担当補佐官の職を与える権限はトランプ氏が握っている。

マティス氏に関しては、文民統制を保証すべく制定された法律が適用される。この法律は、退役軍人は軍の任務を退いてから7年たたなければ国防省の仕事に従事できないと定めている。ただし同法は、議会がこの制限を免除できることも取り決めている。広く尊敬を集め、上院軍事委員会のジョン・マケイン委員長の熱い支持を得ているマティス氏は、国防長官の本命となるだろう。

© 2016 The Economist Newspaper Limited. Nov 26th – Dec. 2nd 2016 | From the print edition, All rights reserved.

部谷記事

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米海軍戦争大学で講演するジェームズ・マティス氏(資料写真、2012年4月9日撮影、出所:米海軍)

11月20日、トランプ次期大統領は、国防長官の有力候補としてジェームズ・マティス元海兵隊大将を検討していることを明らかにした。トランプ氏は、前日にマティス氏と面談したことを明かし、「きわめて素晴らしく、まさしく将軍の中の将軍だった」と披歴した。

実はこの人事には、トランプ氏の深謀遠慮が込められている。トランプ氏はどんな思惑からマティス氏が国防長官の有力候補であることを発表したのだろうか。

(参考・関連記事)「トランプ政権に“史上最強”の海軍長官が誕生か?

一面的なマティス氏に関する報道

そもそもマティス氏とはいったいどんな人物なのか。

日本の一部メディアでは、マティス氏について誤解を招くような報道が出ている。例えば、「国防長官に『狂犬』マティス元司令官検討」「戦闘指揮経験が豊富で、『狂犬』の異名を持つ」(朝日新聞)、「かつて『人を撃つのは楽しい』と述べ物議を醸した」(日本テレビ)、「『戦争は非常に楽しい。一部の人間を撃つことができる』と発言し、問題になったこともあった」(東京新聞)といった具合である。

これらの報道は一面的で、かつ不適当な紹介と言わざるを得ない。

確かにマティス氏は2005年の中将時代に以下の発言をして波紋を呼んだ。

「あなたがアフガンに行くと、ベールを被らないからと5年間も女性たちを殴りつけてきた連中がいる。あなたは、かような連中が男らしさのかけらもないということを知る。こういう連中を撃つことは非常に楽しい。実際、戦いというやつは楽しいんだ。こういう連中を撃つことは楽しい。正直、私は喧嘩好きなんだな」

だが、これを「人を撃つのは楽しい」と短縮するのは、坂本龍馬の「日本を今一度せんたくいたし申候」との前にある「役人どもを打ち殺し」を削除するのと同じで、発言の本質を隠す行為である。

当時の海兵隊司令官は、この発言について「マティスは慎重な言葉遣いをすべきだが、特段処罰されるべきではない」とした。実際、その後もマティス氏は大将に昇進し、多くの顕職に就いた。最終的には2013年に退役に追い込まれたが、それはオバマ政権と「政策的な方向性」で対立したからである。

海兵隊きっての知性派軍事官僚

では、マティス氏の実像はどのようなものか。1つには、海兵隊きっての優秀かつ知的な軍事官僚であり、戦争研究者だということが挙げられる。

それは彼の実績を見れば明らかである。

マティス氏は中将時代の2006年12月、陸軍のペトレイアス将軍と共同で、陸軍・海兵隊合同による対叛乱作戦のための研究・訓練組織「陸軍・海兵隊対叛乱作戦センター」を設立した。

米軍はイラク戦争後の治安維持作戦で非常に苦戦した。その苦い失敗を繰り返さないために、きわめてハードルの高い軍種共同の組織を新設したのだ。まさにマティス氏の軍官僚としての優秀さが分かる取り組みであった。

また、大将時代には、国防長官の指示により「統合戦略環境2008」(The Joint Operating Environment 2008)をまとめている。これは2030年代に米軍が直面するであろう、戦略・作戦環境についての調査報告書である。情勢の見積もりには、将来のグローバリゼーションの行方、エネルギー情勢、人口動態、気候変動、宇宙・サイバーなどについての言及や検討が含まれている。

統合戦略環境2008のとりまとめは、現在や過去の国際情勢への広範な知見がなければ行えない。何より、この内容は今見ても先見性に富んでおり、とりまとめたマティス氏の卓越した知性と情報収集力、分析力を感じさせる。

歴史重視の戦争観を持つ研究者

また、マティス氏は、孫子をはじめツキュディディス、マハン、コリン・グレイ、リデルハートなど古今東西の戦略家の著作を耽溺する相当な読書家であり、戦史に精通し、「戦争の本質は変化していない」というきわめて大局的な戦争観を持つ人物でもある。

それは以下の発言からもうかがい知ることができる。

「鳴り物入りの新技術や兵器システムはどれも最後の(アフガンとイラクにおける)3年間で自分を助けてくれなかった。しかし、私は文化的訓練と言語的訓練を生かすことができた。私はアメリカの大学から多くの産物を得られた。それは、世界はアメリカを中心に回っていないということと、連合と同盟の重要さである」

「戦争の本質が根本的に変わったと言って走り回る専門家には、“そんなことはない”と申し上げねばならない。アレキサンダー大王は、我々が現在イラクで向き合っている敵に相対してもちっとも混乱しなかっただろう。(中略)我々は、5000年、この惑星で戦ってきたのだ。その経験を利用するべきである」

つまりマティス氏は、テクノロジーで戦争の本質が変わるとは考えず、歴史的な知見や幅広い教養こそが軍事的勝利に結びつくと考えているのである。

トランプ次期大統領の深謀遠慮とは

では、この人事に秘められたトランプ氏の深謀遠慮とは何か。

実はマティス氏は、大統領選挙もたけなわの時期に、ブッシュ陣営やネオコンたちによってクーデターまがいの計画のための傀儡として擁立されようとしたことがある。

それは2016年4月のことだった。計画の中心となったのは、ジェブ・ブッシュ候補の国家安全保障顧問だったジョン・ヌーナン、ネオコンの思想的指導者のウィリアム・クリストルらだ。資金源とバックアップは共和党保守派の億万長者たちの匿名のグループ(おそらくコーク兄弟などと推察)であった。

彼らからすれば、当時最有力候補であったトランプもクルーズも不愉快である。そこでマティス氏を第3の候補として立候補させようとした。

彼らはこう考えた。マティス氏はブッシュ家の影響力が強いフロリダ、オハイオ、ペンシルバニア州では勝つだろうから、獲得する選挙人はクリントン候補267人、トランプ候補206人、マティス候補67人となる。

この場合、どの候補も選挙人の過半数を獲得できない。大統領選挙では、過半数の選挙人をどの候補も獲得できなかった場合、下院議員による投票で上位3人の中から大統領を選ぶという制度になっている。ここまでくれば、後は下院の多数を占めるであろう共和党議員に対して多数派工作をして、マティス氏を新大統領に指名させられる、というものであった。

だが、いかにマティス氏が独特の人気を誇る元将軍であっても、フロリダ、オハイオ、ペンシルバニア州のような大票田地帯で勝利できるかどうかは怪しい。何より、このやり方で大統領になったのは、19世紀のアダムズ大統領が唯一である。しかも、全選挙人の12%しか獲得していない候補を、米国民の10%台しか支持していない連邦議会が選出するというのは、明らかにクーデターまがいの手法と断じざるを得ない。

結局、この構想はとん挫した。マティス氏自身が拒否の姿勢を貫き続け、その意思を様々な場で明らかにしたからである。

トランプ氏がかような人物を抜擢する政治的な意味は2つしかない。論功行賞と神輿(みこし)の回避である。つまり、ネオコンやブッシュ陣営になびかなかったマティス氏への返礼と、彼らが今後マティス氏を擁立できないようにしておくということである。

マティス新国防長官は誕生するのか

果たしてマティス氏が国防長官に就任する可能性はどれくらいあるのだろうか。

結論から言えば、トランプ氏が言うように有力候補ではあるが、難関は多い。彼で決まったかのような報道が日米ともに多いが、必ずしもそうではないだろう。

というのは、第1に、彼を「有力な国防長官候補」としただけでも、トランプ氏の先述の狙いは半ば達成できているからである。むしろ、交渉重視のトランプ氏は、議会と交渉するための牽制球・取引材料と考えている可能性もある。

第2は制度的な問題である。米国の法律上の規定では「軍人が退役7年以内に国防長官になること」を禁じている。マティス氏が退役したのは、2013年5月なので、現行法では2020年5月まで国防長官にはなれないのだ。

となると、現行法の規定を改正するか、マティス氏のみを免除する特別立法が必要になる。だが、現在のねじれ議会(今回の選挙結果が反映されるのは先)とオバマ政権がこれに応じる可能性は低い。そうなると新議会とトランプ新大統領就任直後に一気呵成にやるしかない。だが、その余裕があるかどうか。

過去を振り返ると、トルーマン政権がマーシャル将軍を国防長官に任命するために特別立法を図ったことがある。その際、議案を決議した議会は「これは、将来的に軍人が国防長官の地位を占め続ける承認を意味しない。マーシャル将軍が国防長官を退任した後、軍人がその職に就任することはない」と表明した。マティス氏を国防長官に任命させるための特別立法がなされるならば、この規定を乗り越えることになり、政軍関係上の議論を呼ぶことは間違いないだろう。

このように、マティス国防長官の実現可能性は今もって闇の中である。

だが、日本にとって歓迎すべき人事であることは間違いない。まず、マティス氏は、唯一の海外拠点が日本にある海兵隊の出身である。よって、海兵隊の権益を損なう在日米軍撤退に賛成する可能性は低いと思われる。また、ときに“率直すぎる”物言いがあるにしても、戦争や歴史への知見の高さは余人をもって替えがたい。マティス国防長官の誕生が大いに望まれるところである。

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『中国が尖閣攻略に向けて着々と軍事力を増強 米国議会で報告された日本の危機的状況とは』(11/30JBプレス 古森義久)、『南京事件を「30万人大虐殺」に仕立てた「愛国虚言」 日本を貶める詐欺的手法をやめない中国』(11/30JBプレス 森清勇)について

日本にとって真の脅威は中国だけではなく、本質的に『国民自身が「国難にある」という自覚を持たない』」所にあります。究極の平和ボケです。戦後の71年間、敵国から洗脳され、そう仕向けられたこともありますが。政治の責任は大きいでしょう。幕末に露、米、英、仏が日本を侵略しようと機を窺っていた時に、先人たちはそれをうまく乗り切りました。今の安倍内閣とは違い、国民全体が危機感を持っていましたから。今は反日メデイア、反日民進党、反日日共、反日学会、反日官僚と周りを反日の連中で固められています。こういう人たちは日本人を止めてほしいと願うのですが。反日は中韓を見るまでもなく、自己中心で利他精神に乏しい人達です。流行語大賞何ぞ、反日の連中が審査員を務めているので、反日を遺憾なく発揮して、ベスト10の中に「保育園落ちた日本死ね」なんかが入ります。因みに審査員は姜尚中、俵万智、鳥越俊太郎(辞退)、室井滋、やくみつる、箭内道彦、清水均と反日と思しき錚々たるメンバーが占めています。こんなものを信じるとしたら相当情弱でしょう。これをスポンサーしている“ユーキャン”も反日企業と見て良いのでは。姜のような在日(Wikiによれば国籍は韓国)総てが悪いのではないのは当り前ですが、反日活動を合法・非合法に関わらず、するのを許すことは出来ません。鄭大均氏のように、日本に帰化して、反日に反対する人もいます。

南京虐殺は嘘と言うのが少しずつ日本国民にも分かってきました。朝日新聞の「慰安婦の嘘」が捏造という事で謝罪に追い込まれた影響もあると思います。普通の思考能力を持っていれば、では今まで主張してきた「南京虐殺」もその可能性があるのでは、と調べる筈です。調べれば、東中野修道氏や中山成彬氏の主張を見れば、実証的に議論したら、虐殺はなかったとなるはずです、本記事にありますように、便衣兵の処刑はあったでしょうけど。まあ、通州事件の後だけに、日本兵が怒りにかられてと言うのはあったかもしれませんが、レイプはなかったと思います。

以前にも書きましたが、2001年頃に南京虐殺館に入って見ました。中ではおどろおどろしい白黒フィルムを使っていました。雨(というか線)がシャーシャーと降り、白骨だけしか見えませんでした。気持ちが悪くなりすぐ出ました。汚い身なりで入ったのですが、モギリのおばちゃんが「おい、そこの日本人、良く勉強していけ」と偉そうに言っていたこともあって、早々に出ました。こういう捏造をして、自国民に反日を植え付け、世界に日本は「道徳的に劣った民族」と言うのを刷り込もうとしています。日本人は言われ放しは止めなければ。況してややってもいないことで、ですよ。世界は黙っていればそれを認めたと受け取るのが標準です。左翼・リベラルが保守派を極右とか呼んで、刷込んで、日本が主張するのを止めさせようとしますが、いい加減日本人も気が付かないと。

青山繁晴氏は「虎ノ門ニュース」で中国は宇宙開発に力を入れ、宇宙から日本をミサイル攻撃し、根絶やしにしようと考えていると。防衛ミサイルでは総ての攻撃ミサイルを撃ち落とすことできないと。攻撃用武器も持たねばとのことです。日本人も惰弱のままでは生存できない所まで追い込まれているという事です。自分の目先のこと、生活のことだけでなく、子々孫々のことも考えねば。特に情弱老人。一票を持っている訳ですから。

http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1980.html

古森記事

liangning

中国軍の空母「遼寧」(出所:Wikipedia)

中国は尖閣諸島奪取のための軍事攻撃能力を急速に強めつつある。戦略面でも、尖閣をめぐる日本との戦闘を有事の最大焦点の1つとして位置づけている――。

米国議会の中国研究諮問機関が、2016年の年次報告書でこんな警告を発した。日本にとっては重大な国難への警告とみなさざるをえない危機時的状況である。

(参考・関連記事)「中国を軍事力で抑えにかかるトランプ氏

東シナ海で重点的に軍事能力を強化

11月中旬、米国議会の「米中経済安保調査委員会」は2016年度の年次報告書を発表し、同議会両院と政府に公式に送付した。

2001年に特別立法により新設された同委員会は、「米中経済関係が米国の国家安全保障にどう影響するかを主に調査し、立法、行政両府に政策勧告をする」ことを目的とする常設機関である。上下両院の共和、民主両党の有力議員が推薦した計12人の委員たちが主体となって、中国の経済、安保の動向を調査し、分析している。

同報告書は、米国やその同盟諸国に多大な影響を及ぼす中国のこの1年の軍事動向について、「中国人民解放軍が、本土から離れた地域、海域で軍事能力を強化している」と総括した。

さらに、中国当局は東シナ海で重点的に軍事能力を強化しようとしていると指摘し、「現在の中国の戦争計画における最大焦点は、台湾、南シナ海、東シナ海に関する海洋紛争への対応である」との判断を示す。中国はそうした紛争が起きた際の戦争遂行能力の強化に巨額の資源を投入しているという。

高まる軍事衝突の危機

中国にとっての東シナ海での海洋紛争とは、言うまでもなく尖閣諸島をめぐる日本との対立である。同報告書は、尖閣に関する日中両国の軍事衝突が高まっている現状を、以下のように述べる

・中国は最近、尖閣諸島から40キロほどの海域に初めて海軍艦艇を送り込んだ。同時に一時は海警の武装舟艇6隻と民兵組織の「漁船」230隻以上を尖閣の接続水域に侵入させるなど、日本に対する威圧的な攻勢を強めている。

・中国軍の航空機が尖閣諸島付近など日本側の領空に異常接近する頻度が高まり、日本の自衛隊機のスクランブル(緊急発進)の回数がこれまでになく増えてきた。

・その結果、中国と日本の尖閣諸島をめぐる緊張がエスカレートして、日中両国部隊の誤算による衝突、あるいは事故的な衝突の危険がきわめて高くなった。

この1年で着実に軍事力を強化

さらに同報告書は、中国側が日本との衝突を予期して、この1年の間に軍事力の強化を着実に進めてきたと指摘する。強化の内容は、主に以下の通りである。

・中国軍は、尖閣諸島のような、本土から遠距離にある島への上陸作戦を実施できる071型(玉昭型)揚陸艦タイプの艦艇の建造を続けている。同揚陸艦は兵員、武器、機材を同時に輸送して上陸させられる水陸両用の大型艦艇で、遠方の海洋作戦に欠かせない。

・中国軍はウクライナから購入した空母「遼寧」と、建造を終えつつある初の国産空母を、尖閣諸島への上陸作戦部隊や艦艇の支援のために利用することを考えている。

・中国軍は尖閣付近での作戦を念頭に置いて、052D型(旅洋Ⅲ型)ミサイル駆逐艦のような、防空、対艦、対潜のなどの多目的な作戦が可能な艦艇の開発と建造を続けている。

・中国軍は大型輸送機のY-20型(運-20型)機の製造を続けている。この種の大型輸送機は、尖閣での戦闘の際に増援の兵力を投入する有力な手段となる。

・中国軍は、南スーダンやイエメンでの平和維持活動や自国民緊急避難活動を通して、遠距離作戦のための訓練や経験を積んでいる。それらの訓練や経験は尖閣作戦でも生かされることになる。

やがては米国をアジアから駆逐?

同報告書によると、尖閣諸島を行動目標とした中国軍のこうした動きは、東アジアで米国とその同盟諸国を威圧し、やがては米国をアジアから撤退させるための戦略の一環でもあるという。

尖閣諸島を守る立場にある日本にとっては、まさに国難とも呼べる深刻な挑戦と危機が突きつけられていると言えよう。

森記事

nangking-slaughter-memorial-hall

中国の南京市にある南京大虐殺記念館の展示を見る訪問者〔AFPBB News

中国は、日本が南京攻略戦で市民30万人(今日では40万人とも言っている)を虐殺したと世界に喧伝してやまない。中国は日本を犯罪国家として断罪し、日本より優位に立って、国際社会の認知を受けたいという願望がある。

中国の歴史を見れば、地方軍閥や匪賊などが割拠して内乱が絶えず、いくつもの政権が乱立する状況が第2次世界大戦まで続いてきた。言うなれば、国内が統治されない、道徳的には地に落ちた無政府状態で、国家とも言えない社会でしかなかったからであろう。

支那事変(後に日中戦争とも呼ばれるようになる)は、そうした中で起きた日中間の抗争であった。国際法上認められていた日本軍の駐留と邦人の居住であったが、支那はワシントン条約体制の破壊を意図して、無法行動を取ることが多かった。

支那は国際連盟へ提訴せず

支那事変当時の国際連盟代表は顧維鈞であった。1919年の連盟創設当時からの代表で、米国のコロンビア大学で学び、米政界にも広く顔の利く国際人で、「支那の顔」とも言われていた。

もう1人、妖艶さと智謀で活躍したのが蒋介石夫人の宋美齢であるが、これについては項を改めて記述する。

1937年8月開かれた国際連盟18回総会に、中国は支那事変を提訴する。23か国による東亜諮問委員会に付託され、支那に対する支持とブリュッセル会議の開催を決める。

ブリュッセル会議では「日本に抗議する対日宣言文」と「南京・広東に対する日本の空爆を非難する案」が採択される。

翌1938年1月26日から第100回国際連盟理事会が開かれる。英仏ソ中の代表による「支那事変問題小委員会」も同時に開かれ、支那に対する国際的援助問題が討議され、非加盟国の米国の態度が消極的なため支那の思うようにはならなかったという。

南京事件が起きていたとされる日から約1週間後の12月20日付「ロンドン・タイムズ」が初めて、「大がかりな略奪、強姦される女性、市民の殺害、住居から追い立てられる中国人、戦争捕虜の大量処刑、連行される壮健な男たち」などと南京事件を報道するが、支那代表の顧維鈞自身はこの問題について本国からの情報などについて何一つ言及していない。

ようやく顧維鈞が事件について言及するのは2月1日で、それも1938年1月28日付「デイリー・テレグラム」紙と「モーニング・ポスト」紙の引用である。

「あまりにも多くの事件が中立国の目撃者によって報告され、外国の新聞で報道されているので、ここでいちいち証拠をあげるには及ばないでしょう。(中略) 南京で日本兵によって虐殺された中国人市民の数は2万人と見積もられ、その一方で、若い少女を含む何千人もの女性が辱めを受けました」という趣旨の演説である。

本国から事件の情報が直接顧維鈞にもたらされたのではなく、「中立国の目撃者による報告」が外国紙に掲載され、その報道を基に演説したのである。

「中立国の目撃者」とはカムフラージュで、実は蒋介石政府から資金援助を受けたり、国民政府の国際宣伝処に関わったりした人物たちであった。

また、ロンドン・タイムズに掲載し、デイリー・テレグラフ(英国紙)やモーニング・ポスト(香港紙)に掲載するなど、国民政府の意を受けた世界への宣伝戦の展開である。

顧維鈞の八面六臂の活躍があってか、2月3日の理事会では、2か国(ポーランドとペルー)が棄権したほかは全員一致で、「支那を支援する決議案」が可決される。支那が主張する南京虐殺が起こっていた時期の理事会であるが、「南京虐殺」を非難する決議案ではない。

5月9日からは第101回国際連盟理事会が開かれる。ここでは「南京の空爆」と「山東戦線における毒ガス使用」を非難するもので満場一致で可決されるが、2月3日の非難決議と同様に、南京虐殺非難ではなかった。

支那は1927年に南京で中国市民が日米英などの公館を襲い略奪し、居留民に暴行を働いたとき、米英両国が軍艦で艦砲射撃を行った(日本は幣原喜重郎外相の宥和政策で反撃せず)。

この時中国人2000人が死傷したとして、中国政府は直ちに連盟に提訴した。1931年の満州事変でも、事変発生から3日後に連盟に提訴している。

2000人の死傷や事変の勃発を提訴した支那が、2万人の市民が死んだという南京事件を提訴しないで見過ごすだろうか、否であろう。さて、この2万人とはいかなる状況のものであったのだろうか。

2万人が脚色されていく過程

報道源となったとみられるニューヨーク・タイムズは、「中国軍は自ら罠にかかり、包囲され、少なくとも3万3000人を数える兵力の殲滅を許した。この数は南京防衛軍のおよそ3分の2にあたり、このうち2万人が処刑されたものと思われる」(『南京事件資料集 アメリカ関係資料編』南京事件調査研究会編訳)と記している。

また、他の報告(外交官エスビー)では、「城内の中国兵を掃討するため、まず最初に分遣隊が派遣された。市内の通りや建物は隈なく捜索され、兵士であった者および兵士の嫌疑を受けた者は悉く組織的に銃殺された。正確な数は不明だが、少なくとも2万人がこのように殺害されたものと思われる」(同上資料)となっている。

両方に共通する点は、「兵士または兵士の嫌疑を持たれた便衣兵など2万人」ということであるが、顧維鈞は「中国人市民の数は2万人」と、戦闘に関わっていた兵士ではなく、一般市民が犠牲になり、また「若い少女を含む何千人もの女性が辱めを受けた」と捏造した演説をしたのである。

南京攻略戦では日本の将兵10万以上、日本人記者約250人をはじめ、作家・画家など総計約300人、外国人記者や内外外交官十数名がいたが、誰一人、現場で大虐殺どころか虐殺さえ書き残していない。

ニューヨーク・タイムズなどの報道は「兵士」2万人とし、それを引用した顧維鈞は「市民」2万人として、無辜の市民を殺した虐殺の印象操作をしようとした。しかし、国際連盟は非難決議さえ出さなかったし、その後、日本が敗戦するまでの連盟総会でも特に取り上げられることはなかった。

事件があったとされる時期から8年後、東京裁判を誘導する形で始まったGHQ民間情報教育局(CIE)によるラジオ放送「眞相箱」で、初めて「南京大虐殺」が言及される。

その時の放送は「上海の中国軍から手痛い抵抗を蒙った日本軍は、その1週間後その恨みを一時的に破裂させ、怒涛の如く南京市内に殺到したのであります。この南京の大虐殺こそ、近代史上稀にみる凄惨なもので、実に婦女子2万名が惨殺されたのであります」となっている。

顧維鈞の演説では、南京で虐殺された中国人市民は2万人で、同時に「少女を含む何千人もの女性が辱め」となっていた。これが、東京裁判を前にした『眞相箱』では「婦女子2万名が惨殺」となり、どんどん脚色されてくる。事実を踏まえた数字ではなく、創作された物語でしかないことが分かろう。

大きな虚言は愛国の度合いも高い

南京市生まれの林思雲博士は、南京大学を卒業した後、九州大学で工学博士号を取得して日本企業に就職する。著書に『中国人と日本人―ホンネの会話』などがある。

北村稔・立命館大学教授との共著『日中戦争―戦争を望んだ中国・望まなかった日本』には、従来の日本人の史観と異なる興味深い記述が林博士によって展開されている。

満州事変(1931年)の後、中国の愛国市民たちは、政府に対して対日開戦と武力による満州回復を要求し、全国に運動を広げていったという。

そこで、博士がやり玉に挙げるのが、2006年8月13日の「NHKスペシャル」―日中戦争―なぜ戦争は拡大したのか、で「戦争拡大の原因を日本の主戦派の責任に帰結させている」ことである。

林博士は「(日本が)自ら進んで戦争責任を負おうとするのは好意なのかもしれない」と、日本人(いやNHKか)の心情を忖度する。しかし、実際のところ、当時の日本は不拡大方針をとっており、「決して戦争の方向をコントロールしていなかった」し、「日本が戦争を拡大したくなくても、中国側は日本と全面戦争を開始したであろう」とみる。

こうしたことから、「片方(すなわち日本)だけに戦争責任を求める論法には傲慢さが含まれている」とさえ言う。なぜならば、「自発的に進んで戦おうとした中国人の意思が軽視されている」し、また「当時の実情に符合しない」からであるというのである。

また、中国(人)は虚言を弄し事実を誇大に言うが、これは家族のためであり、また国家のためであるという。

儒教思想の核心には日本で知られている「忠孝礼仁」に加え、中国人にはもう1つ重要な「避諱(ひき)」という徳目があり、それは他人の芳しくない出来事を隠すことであるという。

「偉人や賢人の過ちを隠せば彼らの威信が保全できるのであれば、彼らの功績を誇大に称えてその威信を高めるのも、国家の安定を保障する1つのやり方」で、中国の伝統的な道徳観には「他人のために嘘をつくことに反対せず、むしろ励まし、誉め讃える」ことがあるという。

しかも、そうした嘘が大きければ大きいほど、愛国の情が大きいことを示しているというのだ。

林博士は、東京裁判に関する2人を例示する。1946年に「中国政府が南京大虐殺の調査をした時、南京市民は愛国の情熱を一気に高ぶらせ、競って誇大な数字を述べ立てた」と言う。

その中の1人、魯甦が「国軍および難民の老若男女の合計5万7418人が、幕府山付近の4つか5つの村落に閉じ込められ、多くの人が餓死したり凍死した。残りはすべて下関の草鞋峡で銃殺された」と語ったことを取り上げ、「一の位まで正確に述べられており、常識で考えれば嘘だと判断できる」という。

ところが、東京裁判で中国代表の梅汝ごう(王へんに敖)は「日本軍は南京から逃げてきて幕府山で捕えられた老若男女5万7418人のうち、既に餓死したり殺されていた者を除く全員を、針金で縛って下関の草鞋峡に追い立てた。そして機関銃を掃射して全員を殺害しようとし、血の海に臥して喘ぎもがいている者を手当たり次第に斬殺し、最後には死体に石油をかけて燃やし証拠を隠滅しようとした」と述べたのである。

梅代表は魯の証言を一段と誇張したことになる。

おわりに

北京に近い通州は冀東防共自治政府の本拠地で、1万人からなる保安隊という武装部隊を有し、治安に当てていた。

ところが日本の駐屯軍が不在の間に、中国の暴民と示し合わせて寝返った保安隊によって、日本人居留民385人のうち婦女子を含む223人が、頭を叩き割られ、斬首され、刺殺されるなどして惨殺された。多くの婦女子が凌辱・強姦されて惨殺されたことは言うまでもない。

日本人の住居は中国人と混在していたので、保安隊は事前に日本人家庭を調べ、それと分かるように家の前に目印をつけていたのである。通州事件こそが、日本人皆殺しの計画的「虐殺」である。

中国は通州事件をなかったことにするために、建物などを撤去し、市街自体を新しい都市に改造しつつあるそうである。

他方で、なかったはずの南京事件を大虐殺にするために、写真のキャプションを変えて展示し、当初は兵士や便衣兵など戦闘に関わった2万人と報道された犠牲者を、国家挙げて市民30万人に拡大し、「南京大虐殺記念館」に仰々しく掲げている。愛国虚言そのものではないだろうか。

しかし、林博士は「中国人が日本人の言う『科学的検証』を受け入れる可能性はないであろうし、日本人も中国人の言う『愛国避諱』を受け入れる可能性はないであろう」と述べ、「戦争責任と南京大虐殺をめぐる中国と日本の論争は、双方の使用する理念と道徳の価値観が異なるので、一致した見方に到達するのは不可能である」と断言する。

中国は愛国虚言が許される国であり、白髪三千丈の国である。

毛沢東が人民公社制を敷いた時、人民は隣の公社に負けないように大風呂敷で収穫報告を競った。その報告に基づき、国への納入を強いられる羽目になる。供出を強いられた人民は自分が食するのにも困る事態に追い込まれ、人民同士、公社同士で盗みが横行し、国は乱れていった。

愛国虚言は、このようにいずれブーメランとなって、中国に向かって帰ってくるかもしれない。しかし、それまで待てない日本である。いかなる方策が効果的か、次回に考えてみたい。

 

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『中国がアジア太平洋貿易圏を主導する日は来るか 「米国TPP離脱」の意味と、日本の「不幸」』(11/30日経ビジネスオンライン 福島香織)について

保護貿易は国の経済を貧しくすることは間違いないでしょう。北朝鮮、ミャンマー、キューバ等国を閉ざしor閉ざされていた国が貧しいのは現状見れば分かります。旧ソ連も、改革開放前の中国もそうでした。小生がいました1997年~2005年の内、97年の北京では広い道路が銀輪部隊で埋まっていました。やはり2001年中国のWTO加盟から経済が大きく伸びたと思います。加盟に寄与したのは日米ですし、中国への投資を積極的にすることで、経済成長の離陸を確実なものにしました。結果は、軍事膨張を続けるモンスターを作ってしまいました。日米ともに中国人の民族的特質を理解していないと言えます。人口の多さに目を眩ませ、誑かされて来たという所でしょう。米国は戦前からそうでした。

国際分業は国を豊かにするというのは経済学では定理のようなものになっています。況してや基軸通貨国で$を印刷すれば世界各国からモノが何でも入ってきます。この特典を活かさない手はないと思います。要は米国人の雇用と生活水準の向上を目的とすれば良い訳で、それを関税ブロック化で成し遂げようというのは方向が間違っています。小生が言わなくても、賢いトランプは分かっているでしょうけど。トランプは大統領選で役者を演じただけでしょう。ただ、その発言をどう軌道修正して豊かで強い米国の姿を作っていくかがポイントです。

そのためには、米国内での投資を歓迎、法人税減税もその一つでしょうし(財政赤字は膨らみますが)、軍事支出増大(日本の兵器近代化も要請される、防衛費のGDP1%の枠は、外部環境変化に併せ撤廃)、インフラ整備、多国籍企業への米国での一定の投資義務化、自由主義国からの投資の特典化等考えられることは何でもやれば良いと思います。

トランプもTPPは中国への経済的封じ込めというのが分かれば、大統領就任初日にTPP撤退宣言をしても、別な形で残そうとするのでは。二国間協議にするとしても、米国以外は受けないでしょうけど。ロス氏を商務長官にしたのはそういう狙いがあるからと思います。トランプはオバマが大嫌いなので、やってきたことを全部否定したいと考えているでしょうけど、中国に経済のルール作りの主導権は握らせたくないと見ています。WTOに入れても中国ほど国際ルールを守らない国はなかったし、国際仲裁裁判の南シナ海判決を「紙屑」とまで言う国ですから。仲間はずれにするのが、一番良いでしょう。米国企業が中国から撤退しやすいよう情報戦を展開し、中国経済を崩壊させるのが近道ですが。世界平和の一番の特効薬です。

記事

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習近平はエクアドルを初訪問。ペルー、チリも歴訪し、米国の裏庭・中南米の取り込みを狙う(写真:AP/アフロ)

米国のトランプは政権発足後すぐさまTPPを離脱すると言明した。本当にそうなるのか、実際のところわからない。たしか副大統領に指名されているマイク・ペンスはTPP推進派だ。TPPは経済的な意味以上に、米国にとって中国経済覇権の拡大封じ込めという外交的意味が大きかった。

米国はこれまで中国経済のグローバル化を後押ししてきた。中国が米国と国際秩序に挑戦しない国だと思っていたからだ。経済がグローバル化すれば、中国のような国も市場経済国となり、政治も民主化していくと考えたのだ。だが習近平政権になって、その本心が米国に成り代わって国際・経済秩序のルールメーカーになりたいのだ、という野心であることに気付き始めた。中国は、民主化するつもりもなく、米国とは全く違う価値基準や秩序をもって、国際社会を米国と二分していこうというG2時代を夢見ている。そう認識したオバマ政権はそれまでの親中路線を転換し、中国包囲戦略に切り替えた。

それがアジアリバランス政策であり、TPPは単なる自由貿易の枠組みから、政治的な意味を持つようになった。少なくとも、中国の官僚、知識人たちはそう考えていたので、トランプのTPP離脱宣言は、中国にとって朗報である。

ペルー・リマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議で、習近平は、早速中国が世界貿易をリードしていく強い姿勢を訴え、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期妥結、RCEPを土台にAPEC全体の自由貿易圏となるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構築に意欲を見せた。これを、米国中心の経済・貿易秩序を中国主導の経済貿易秩序に変えていく好機とらえたのだ。

だが、いまだ市場経済国認定もされていない中国が、グローバル経済を米国に代わって主導する国家になりうるのだろうか。中国が目指す、中国式グローバル経済の青写真を考えてみたい。

米中の立場が逆転してきたかのような錯覚

トランプは、選挙運動中から保護貿易政策を打ち出しており、中国に対しては最高45%の懲罰関税をかけるとも言ってきた。これに対して中国側は、そうなれば米国をWTO(世界貿易機関)に提訴する、と言っている。トランプサイドは、もし中国に対する懲罰関税がWTO違反になるならばWTO離脱もありうるとまで、言っていた。これまで、中国が不当廉売などのWTO違反を米国サイドに訴えられるケースが多かったことを考えれば、まるで米中の立場が逆転してきたかのような錯覚を覚える。

トランプはさらに北米自由貿易協定(NAFTA)離脱にも言及している。メキシコ製品に対する関税を35%に引き上げるとか、メキシコ国境に移民流入の壁を建設するとか、かなりの暴言も吐いた。

米国の雇用を奪っているのは安価な中国とメキシコの製品の大量流入であるというのがトランプの主張だ。重ねていうが、本当にトランプが有言実行するのかはまだわからない。冷静に考えれば無茶だと思うが、グローバル経済が米国内の貧富の格差を増大させ、米国民のほとんどがグロバール経済に反対だとすれば、民主主義の国のリーダーは保護貿易主義にならざるを得ない。この傾向はEUなどでも拡大している。

一方、中国は米国主導のグローバル経済の波にうまく乗ることで大国化を果たしたが、実際のところ、鄧小平が自国の人民を安い労働力として多国籍企業に捧げて、外国の投資を国内に呼び込んだことが成長の鍵であり、中国経済のグローバル化は中国人労働者の搾取であり、また中国の山河や大地の汚染も引き起こした。貧富の格差は猛烈に拡大し、汚職がはびこり、本当に利益を得たのは多国籍企業と汚職官僚と中国政府で、人民全体がハッピーであるかというと異見もある。

庶民の不満を無視できないトランプと、無視する中国

ただし、中国の場合は民衆が指導者や執政政党を選ぶわけでもなく、また言論の自由も報道も西側諸国よりよほど厳しく統制されているので、庶民の不満を軽く無視して、国家は国家としての戦略性でのみ政策を決めていく。そう考えると、今国際社会で一番経済のグローバル化に積極的なのは中国である、ともいえる。

今更ながら、簡単に説明しておくと、TPPは日米主導でアジア太平洋地域の貿易・投資のルールを統一化し、包括的な自由化を目指すもの。今のところ12か国が参加している。だが、域内GDPの9割以上を日米2国が占めるわけだから、ある意味、日米の自由貿易協定といっても過言ではないだろう。特に日本にしてみれば、米国による米国のための枠組みにも見え、医療や食品安全など洗練された日本のサービス基準をグローバル基準に規制緩和することが果たして国民の暮らしや日本的農業、中小企業にプラスになるのかと疑問視し反対する声も強い。そこを、中国封じ込めという外交的意義の兼ね合いの中でどこまで妥協するか、というのが日本にとってのTPPの議論の焦点だった。

なので、米国がこれを抜けるとなると、TPP自体の成立意義を失うし、トランプの宣言が本当に実行されるのならば、TPPは頓挫する、ということになる。ちなみにトランプのTPP反対理由は日本の反対派とほぼ同じである。

知財権や環境保護基準、薬価上限など国家主権として設けられている基準が、TPPの取り決めに違反して企業の収益を損なっているとされれば、企業が国家に賠償金を求めて提訴することができるというISDS条項は国家主権の侵害であり、TPPは米国国家国民の利益にはならず、得をするのは多国籍企業、大企業のみだということである。

そもそもトランプ的な保護貿易主義政策を実行するなら、TPPに参加していては米国が提訴されまくりの日々となる。米国内の1パーセントの富裕層が残りの庶民の富に勝る金融資産を独占している激しい貧富の格差は経済のグローバル化のせい、というのがトランプを支持するプア・ホワイトと呼ばれる人たちの意見なのだから、TPPに反対しなければ支持者有権者に対する裏切りである。

米主導のTPPに対して、RCEPは最初に中国が言い出し、中国が主導してきた。ASEANが日中韓印豪NZら周辺諸国と個別に結んできた自由貿易協定をまとめるという考えで、目下16か国が参加している。中国にしてみれば、中国包囲網形成という目的のTPPに対抗するという政治的意味合いもある。RCEPはTPPほど関税の撤廃を要求しておらず、また環境規制なども特に設けていないことから、日本の中ではTPPよりRCEPの方を支持する人も少なくなかった。ただ中国の脅威を認識しはじめた日本、オーストラリアをはじめ、RCEPとTPP両方に参加する7か国はTPPを優先させており、2016年内発効予定だったのが延期されている。

FTAAPはRCEPとTPPの両方を包括するAPEC地域の自由貿易圏構想だ。これは貿易摩擦が最も激しく対立している米中をともに含むことになる。実現は簡単ではないが、米中ともにこの貿易圏で自らが主導権をとることを目標にしており、日米はTPPをベースにしてFTAAPを実現したいと考え、中国はRCEPをベースにしてFTAAPを考えていた。2014年の北京APECでそのロードマップが採択された。

ペルー、チリ、エクアドル…米国の裏庭を刈る

こういう状況で、トランプ政権の米国がTPPを降りるとなると、RCEPがFTAAPのベースになる展望が開けてくる。つまりアジア太平洋貿易圏の経済秩序が中国主導で形成される可能性がでてくる。

習近平はAPEC首脳会議に先立って行われたAPEC工商関連サミットで「アジア太平洋地域は規定路線を歩み続け、グローバル経済により多くの活力をもたらさねばならない」「中国は世界に対し門戸を開放している、この門はさらに大きく開かれる」と強調し、FTAAP構築こそ、アジア太平洋地域の悠久の繁栄をもたらすために戦略的に重要な意義を持つと強調し、FTAAP推進を呼びかけた。

TPP参加国のペルー、チリはさっそく、中国との自由貿易促進で一致。チリのバチェレ大統領は早期にアジアインフラ投資銀行(AIIB)に加盟したいとも表明している。TPP参加国でもAPEC加盟国でもないが、習近平は23日までの南米歴訪でエクアドルにも初訪問。両国関係を全面的戦略的パートナシップ関係と位置付け、金融、インフラ面での20の協定に調印している。トランプの保護貿易主義的政策に乗じて、中国式グローバル経済圏は米国の裏庭・中南米の取り込みを加速していこうとしている。

習近平がリマでアピールしたことは、中国が大幅に外資参入制限を緩和し、APECメンバーの間でハイレベルな準自由貿易圏を設立し、中国が国際標準にあった商業環境を確保し、一つのフェアな市場を形成するのだという点だ。では、中国はどういった貿易経済秩序を打ち立てようとしているのか。

中国は目下、投資戦略を転換していこうとしている。かつては経済発展計画にそってエネルギーや基礎インフラ分野への投資を、国家の基金を通じて実施するというスタイルだった。これをサービス、高付加価値産業分野へ、民間資本で行っていく方向にもっていきたい。このためにはプライベートエイクイティファンド(PE)や機関投資家の役割を増強していきたい考えがあり、自由貿易協定や多極主義の拡大が中国の投資戦略のこうした転換に利すると考えている。

もう一つの狙いは人民元の国際化だ。無事、特別引出権(SDR)入りを果たした人民元だが、実際のところ人民元に対する信頼が向上したわけではない。中国の投資・貿易政策と人民元国際化プロセスは不可分であり、中国としては南米国家との貿易協定拡大や、FTAAPへの推進を人民元国際化に利用していきたい考えがある。

市場経済国ではない国に市場を主導できるか

要するに人民元による決済、人民元による投資が可能な経済貿易圏の形成だ。米国の国際社会の影響力は軍事と通貨・金融が担保している。米ドル一極の基軸通貨体制を覆すことが、中国の覇権を実現するためには欠かせない。AIIBの設立も人民元のSDR入りもその目標に向かっての布石である。通貨を制するものが世界を制する、グローバリズムの頂点に立ち、国際社会のルールメーカーになるには、海洋覇権などと並んで通貨覇権を実現することであると考えているわけだ。

だが、中国の野心は野心として、中国自身がグローバル経済の秩序の中心となる条件を備えていると言えるだろうか。

中国は、いまだ市場経済国ではない。そして実際の経済政策は自由主義経済とは違う方向に動いている。中国が目指すのは国家資本主義、つまり国家、共産党政府が完全に指導・コントロールできる資本主義だ。小国ならいざ知らず、あの規模の市場を抱える中国に、そんなことが可能なのか。企業の利益よりも、共産党の政治的判断が優先され、政府は市場ルールの頭越しに行政指導を入れてくる。しかも、そういう共産党指導の資本主義を周辺国に拡大しようという考えで、国家資本輸出主義、などという言い方もある。

一般に自由貿易を主導するなら自由市場経済と民主的政治体制が必要だと思われてきた。だが、中国式グローバリズムはそうではなく、共産党がコントロールできる市場経済と、一党独裁体制のままで自由貿易の主導者となろうというわけだ。

それがどういう世界なのか。フェアな市場といいながら、共産党が牛耳るグローバル経済。ダライ・ラマ14世の訪問を受け入れるだけで経済制裁をほのめかす国が世界貿易のルールメーカーになるとしたら、なかなか恐ろしくはないか。

日本の不幸は自らルールを決める発想がなかったこと

さて、今考えるべきは日本の身の振り方である。日本はまだTPP発効に望みを持っているようでトランプを説得中らしい。だが、TPPがダメならRCEPというムードが既に広がっている。オーストラリアもRCEPに軸足を移しはじめた。日本もRCEPの中で、中国の主導権を牽制できるというならRCEP推進に切り替えるという考えもありかもしれない。

しかし、日本にとって一番不幸なのは、トランプ政権がTTPを反故にしようとしたことではなくて、今後の世界貿易秩序をだれが主導するか、どんな青写真を描くのか、というテーマに対して、米国に頼るのか、中国主導につくのかという選択肢だけで考えて、日本が新たなルールメーカーになるという発想をいままで持てなかったという点にあると思う。

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『共産党の「核心」になっても続く習近平の権力闘争 “誰も挑戦できない権威の象徴”ではなくなった核心の座』(11/29JBプレス 阿部純一)について

中国の歴史は権力闘争の歴史です。決して民主化することはありませんでしたし、これからも長期に亘って民主化することはないと思われます。為政者側の腐敗がひどく、権力を握れば必ずや富を独り占めしようとします。人民は収奪の対象でしかありませんし、侵略の先兵として弊履の如く捨てられる運命にあります。中国人に高貴な精神を求めても無駄と言うもの。“対牛弾琴”というやつでしょう。孔子だって世の中に受け入れられなかったというのは中国社会が如何に弱肉強食で動いているのかを表しています。日本も徳川幕府時代、朱子学を武家の道徳と定めたので、論語の影響を受けて、中国人というのは公共道徳を守る優れた民族との思い入れがあったと思います。小生が中国から帰国した11年前に中国の実態を話したら、「国粋主義者」とか「人種差別主義者」とか罵られたものでした。今は日本にも中国人が沢山来て、その民度の低さが目に見えるようになったので、今話せば誹謗されることはないと思います。日本人が如何にメデイアという権威に弱いのかと言う証左にもなります。メデイアは左翼・リベラルの巣窟で自分の都合の悪いことを主張されると声高にラベル貼りをするか、完全に無視します。左翼人士は須らく、スターリンや毛、ポルポトの人民虐殺の歴史を直視すべきでしょう。そうすれば、左翼ではいられなくなるはずなのに。誠実さが足りない連中で、軽蔑・唾棄すべき人間です。

習近平は狡猾で、敵を打倒するのにいろんな手を打つでしょうが、敵は日本人のように甘くはありません。足をどのようにして引っ張るか知恵を巡らしている筈です。人事の問題こそが彼が権力を握れるかどうかの分水嶺になるのは間違いありません。①王岐山の定年延長②習自身の定年・任期延長です。でも本文にありますように、下剋上はありますし、下台(=step down)すれば、韓国大統領のように法の裁きを受ける可能性が高いと思われます。反腐敗運動をやりすぎ、恨みを沢山買ったためです。言ってみればこれも易姓革命の一つなのかも。権力者が如何に法を守らず、人治で政を行ってきたかという事です。人民の生命など鴻毛の如く考えているのでしょう。こういう国に生まれなくて良かったと思い、中国のような国にしないためには、中国の侵略に対抗して、日本の防衛を強化しなければなりません。左翼が良く言っています「中国が攻めてくることはない」というのは尖閣の現実を見ない議論です。騙されないように。何時も言っていますように中国人の基本的価値観は「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うものですから。

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中国・北京でジャンマルク・エロー仏外相(写真外)と会談を行う中国の習近平国家主席(2016年10月31日撮影、資料写真)。(c)AFP/FRED DUFOUR〔AFPBB News

習近平政権は来年秋の第19回党大会に向け、内政・外交ともに正念場を迎える。

内政では10月に開かれた「6中全会」(中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議)で党における「領導核心」の座を手に入れ、権力基盤をさらに固めた。とはいえ、党大会で自分の裁量による指導体制を作り上げるために、やるべきことはまだ多い。

外交では、米国で誕生するトランプ新政権への対応が重要な課題となる。習近平政権にとっては、トランプ新政権の外交・安全保障政策がどう変化するかを見極め、トランプ新政権とどう折り合いをつけていくかが問われることになる。

(参考・関連記事)「習近平がどうしても『核心』の座が欲しかった理由

トランプ新政権への期待

米大統領選挙でのトランプ候補の当選は、中国でも予想外の事態であった。しかし、同候補の掲げた「アメリカ・ファースト」に基づくTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の否定や、同盟関係の見直しといった政策が中国にとって好ましい部分があることは確かであり、トランプ政権の誕生は中国で好意的に受け止められている。

たしかに、TPPや「アジア・リバランス」といったオバマ政権の政策は、中国の台頭を経済と軍事の両面から封じ込めようとするものだった。それを否定するトランプへの期待が中国で湧き上がったとしても不思議ではない。

しかし、トランプ新政権が中国の都合のいいように動く保証はない。オバマ政権の政策の逆を目指すにしても、トランプ政権がオバマ政権よりもむしろ中国に厳しい対応を取る可能性は排除できないからだ。

習近平政権が求心力を高めるために「愛国主義」というナショナリズムを称揚しているように、トランプ新政権も「米国を再び偉大な国にしよう」というナショナリズムを表面に押し出してきた。トランプのナショナリズムが「孤立主義」とイコールであるとは限らないのである。

トランプ政権の対中外交がどのようなものになるかは、時間が経つにつれて明らかになっていくだろう。しかし、それがどのようなものであれ、習近平政権は、オバマ政権に提示してきた、米中が対等の立場に立つ「新型大国関係」の構築を目指すことになろう。

主席制の復活を画策か?

習近平政権にとって、むしろ問題なのは内政である。

習近平は10月の6中全会で、党における「核心」の座を手に入れ、1980年に鄧小平が主導して作られた「党内政治生活に関する若干の準則」(以下「準則」)を大きく書き換えた。

1980年の「準則」のキーワードは「集団指導(集体領導)」であった。毛沢東の個人独裁がもたらした「文化大革命」の過ちを繰り返すことのないよう、「集団指導体制」が謳われたのである。これに沿って、翌1982年に開催された第12回党大会では、「党中央委員会主席」が廃止され「党中央委員会総書記」となった。

中国では1949年の建国以来、「党中央委員会主席」が党における最終的な意思決定者だった。毛沢東は、まさにその役割を担ってきた。しかし、「党中央委員会総書記」は党中央委員会の最高指導者と位置づけられるものの、意思決定は党中央政治局常務委員会における多数決に委ねられる。主席制を廃止することによって、党中央で毛沢東のような独裁を再現できないようにする工夫であった。

習近平は、10月の6中全会で新たに採択された「新情勢下の党内政治生活に関する若干の準則」で、この個人独裁回避のための「集団指導」を大きくトーンダウンさせてしまった。

より正確に言えば、1980年の準則では独立した項目として「集団指導」を取り上げていたのが、新しい準則では「集団指導」を「民主集中制」を構成する要素の1つとしている。この書き換えは、「領導核心」を「集団指導」よりも優先したと受け止めることもできる。

それをもって、習近平が主席制の復活を画策していることは十分に考えられる。領導核心に位置づけられた以上、自分が党における最終意思決定者であることの制度的保証として、総書記ではなく主席の呼称こそがふさわしいと判断しても不思議ではないからである。

江沢民派を一掃したい習近平

しかし、主席制の復活には当然のことながら党内に強い抵抗が予想される。おそらく、そこまで露骨な権力の集中を進めることはないと考えるのが自然である。

党内で権威を増した習近平が目指すものは、他にあるはずだ。それは第1に、個人の権限強化による「内規の改定」であろう。

内外の報道によると、「七上八下」という内規(いわゆる「潜規則」)、すなわち党中央政治局常務委員に選任される人物は「67歳以下ならOKだが68歳はダメ」という原則を見直すべきだとの声があがっているという。たとえ68歳を超えていてもその人物が余人を持って代えがたい能力があるなら、任務を継続できるという論理である。その「余人を持って代えがたい能力」を持つ人物とは、習近平のもとで反腐敗に辣腕を揮う王岐山である。

もう1つ目指すものがあるとすれば、党中央政治局常務委員会の人事刷新であろう。

胡錦濤時代は9名の常務委員がいたが、習近平時代になって7名に減った。理由は明示されていないが、裏で画策したのが「第3世代の核心」であった江沢民だとすれば、江沢民派のための多数派工作で人事を動かした可能性が高い。

胡錦濤時代、常務委員の中で純然たる「非江沢民派」は、胡錦濤総書記と温家宝総理だけだった。習近平時代にしても、江沢民の息のかかっていないのは共青団出身の李克強総理だけである。次期党大会で2期目を迎える習近平にとって都合のいい常務委員会人事とは何かといえば、まずは江沢民派を一掃することであり、反腐敗で辣腕を揮った王岐山の留任であろう。

王岐山の留任が実現すれば、「次の次」である2022年の第20回党大会を69歳で迎える習近平自身の「3期続投」の可能性も出てくる。習近平は3期続投を現実のものとするために、かつて鄧小平が1982年に現行憲法を決めたように国家主席の「2期10年」という憲法の定めを書き換えるかもしれない。

後継者を決めなければ求心力を保てる

もし「3期続投」を目指すとすれば、習近平はさらなる権威確立のために、“次期常務委員会で後継者を指名しない”ということも考えられる。

胡錦濤や習近平は、ともに総書記の後継者として国家副主席と中央党校の校長を兼務する形で常務委員会入りし、4中全会ないしは5中全会で中央軍事委副主席となり、総書記に就任するための研鑽を積んだ。もし習近平が後継者を決めるなら、同様の処遇で対応することになる。

しかし、後継者を決めれば習近平への求心力が徐々に低下するのは間違いない。そこで、あえて後継者を決めないままにしておき、求心力を保つというわけである。

しかも、それはきわめて簡単にできる。政治局常務委員のポストを5つに絞り、総書記、国務院総理、全人代常務委員長、全国政協主席、紀律検査委書記に限定することによって、後継者の入る余地をなくしてしまえばいいのだ。

同時に、習近平、李克強、王岐山が留任するとして、残りの2ポストの1つを習近平の側近である栗戦書・党中央弁公庁主任にあてがえば、それで習近平側が3名となり過半数を占めることになる。そうすることによって、習近平は「領導核心」の権威を振りかざすことなく、従来の「集団指導体制」を維持して多数決で意思決定をすることが可能になる。「個人独裁」を批判されることなく、自分の思うような政権運営が可能になるというメリットもある。

誰かに剥奪されても不思議ではない核心の座

しかし、このようなシナリオ通りに物事が進むかどうかは分からない。

そもそも習近平自身が、「領導核心」の座を江沢民から奪い取っているからである。

具体的に言えば、習近平は領導核心の座を得るために、「腐敗撲滅」を理由に周永康や徐才厚、郭伯雄といった江沢民につながる人脈を摘発することで江沢民の権力に挑戦し、ついに核心の座を奪い取った。

だが、このことによって、中国共産党の指導における核心の位置づけは「絶対的」なものから「相対的」なものになってしまった。もはや、核心は、誰も挑戦できない権威の象徴ではなくなっている。これは習近平が想定していなかった現実だろう。

振り返ってみれば、江沢民の核心の座も自らが絶対的な権力を行使して手に入れたものではなかった。鄧小平が「毛沢東が第1世代の核心であり、第2世代は自分が核心なのだろう」と言ったとき、その「核心」は、誰もが挑戦することをはばかる権威の象徴だった。だが、「第3世代の核心」はそうではない。鄧小平は、1989年の天安門事件後、軍歴も権威もない江沢民を党中央の指導者に祭り上げるため「第3世代指導部の核心」に任じた。江沢民が核心に値する指導者であるかどうか以前に、天安門事件で大きく動揺した中国共産党の指導体制に求心力をもたせる必要があったからであろう。

習近平は、その江沢民から核心の座を剥奪し、自分が取って代わった。その核心の座を、また他の誰かが剥奪してもけっして不思議ではない。その意味で言えば、習近平の権力闘争はまだまだ続くことになる。

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