『ウクライナ戦争に疲弊で家計も逼迫、消費も停滞…プーチン・ロシアが経済困窮で解体にまで陥る可能性』(5/11現代ビジネス 朝香豊)について

5/11The Gateway Pundit<Follow the Money: How the War in Iran Deters China’s Economic Ambitions=資金の流れを追え:イラン戦争が中国の経済的野望をいかに阻止しているか>

小生がずっと主張してきた「ベネズエラとイラン攻撃は中共の手足をもぐ」と考えは同じ。記事は「一帯一路」を遮断する狙いもあると。

マイク・ロバートソンによるゲスト投稿

ドナルド・J・トランプ大統領の「無制限の行動」権限の下、イランに対する米軍作戦が60日を過ぎたことで、戦略的な構図が徐々に明確になってきている。

メディアはイスラエルの長年の安全保障上の懸念にばかり注目しているが、保守派の間では、もっと大きな問題、つまりこれはテヘランだけの問題ではないという声がますます高まっている。

これは、北京が世界貿易のルールを書き換え、米ドルを王座から引きずり下ろそうとする大胆な試みを阻止することに関するものだ。

最近のタッカー・カールソンの番組に出演したローレンス・ウィルカーソン大佐の発言を例に挙げよう。鋭い分析家がはっきりと指摘したように、米空軍とイスラエル軍はイランの鉄道を繰り返し攻撃してきたのだ。

それらの多くは、北京の「一帯一路」構想(BRI)の一環として、中国の国有企業によって建設されたり、多額の資金が提供されたりした。これらは無作為に選ばれた標的ではなかった。

それらは、中国が構想する超高速陸上貿易スーパーハイウェイにおける重要な連結点だった。

簡単に言うと、中国はイラン、コーカサス地方、ロシア、ウクライナを経由してヨーロッパに至る巨大な陸上貿易回廊に数十億ドルを投じている。

その目標とは?中国の工場からヨーロッパ市場への輸送時間を、現在70時間以上かかっている脆弱な海上ルート(ホルムズ海峡やバブ・エル・マンデブ海峡など、現在トラブルが多発している海域)を経由するルートから、鉄道と高速道路を利用して24時間以内に短縮することだ。

海賊がはびこる海域や、予測不能な勢力に支配された要衝に頼る時代は終わった。これは単なる抽象的な工学プロジェクトではない。中国が経済的覇権を握るための切符なのだ。

誤解しないでほしい。これらの鉄道や高速道路は、純粋に軍事目的ではない。関係国にとって経済的な生命線であり、より安価で迅速な物資輸送を実現することで、中国の輸出を飛躍的に伸ばし、他国のコストを大幅に削減するだろう。ここで成功すれば、北京は一発の銃弾も撃つことなく、世界の金融と影響力において決定的な優位性を手に入れることになる。

ある評論家が指摘したように、これは経済力を地政学的な優位性へと転換させる、忍耐強く長期的な戦略である。なぜこれがワシントンにとって重要なのか?

長年にわたり、中国の指導者たちはブレトン・ウッズ体制、すなわち第二次世界大戦後の金融秩序、そしてそれによって米国と英国が世界の頂点に押し上げられた体制に公然と不満を抱いてきた。

彼らはそれを「不当」と呼び、アメリカとイギリスの制裁が世界中で深刻な苦痛(そして実際に死者も)をもたらしてきたと指摘する。ウォルカーソン大佐の言葉を借りれば、こうした巧妙な経済的圧力によって、世界中で3800万人以上が死亡したことになる。

彼らが提示する代替案とは?人民元と中国が支配するルートが主導権を握る世界だ。

ブレトンウッズ体制の解体は、米国経済に大打撃を与えるだろう。これは、どちらの政党の真剣な戦略家も無視できない事実だ。

専門家たちの見解では、2020年代までに中国は超大国としてのチェックリストのほとんどの項目、すなわち最先端技術、強大な軍事力、そして増大する世界的な影響力を達成した。

欠けていたのは、取引を成立させるための圧倒的な財政力だった。そこで登場したのが、この陸上貿易ルートだ。これが実現すれば、北京の財源は潤沢になり、米国とEUの影響力は弱まり、中国の台頭は確固たるものとなるだろう。

米国の政策立案者たちは、政党を問わず、中国の台頭が止められなくなる前に、その進行を遅らせることが最優先事項であることを長年理解してきた。

だからこそ、トランプ大統領がイランへの攻撃を承認したことは、二重の効果をもたらす。それは、存亡の危機に対するイスラエルの緊急の行動要請に応えるものだからだ。

しかし、これは中国の経済構想にとって最も痛手となる部分、つまり新シルクロード構想の基盤となるインフラ整備に、決定的な打撃を与えることになる。

伝えたいメッセージは明確だ。米国は単に防衛に徹しているわけではない。長期的な勝利を目指しているのだ。左派が「エスカレーション」を嘆き悲しむ一方で、保守派はより大きな視点、つまりドルを葬り去り世界を支配するライバルから米国の覇権を守るという目標を捉えている。トランプ大統領はそれを理解している。結果がすべてを物語っている。そして北京は?プレッシャーを感じているに違いない。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/05/follow-money-how-war-iran-deters-chinas-economic/

5/11The Gateway Pundit<‘Making Arrests’ Soon: Two U.S. Officials Hint at Upcoming Evidence Supporting Trump’s 2020 Stolen Election Claims=「間もなく逮捕者が出る」:米当局者2人が、トランプ氏の2020年の盗まれた選挙主張を裏付ける証拠が間もなく明らかになることを示唆>

スージー・ワイルズも2020年の大統領選挙の不正に言及していたので逮捕は間違いないと思いますが、誰?クリストファー・クレブスCISA元長官、ビル・バー元司法長官、ジョシュ・シャピロ・ペンシルベニア州知事、ドミニオン関係者?

トランプ政権の高官らは、2020年の大統領選挙に関する重大な情報開示が間近に迫っていることを示唆している。

米国政府の儀典長であるモニカ・クロウリー氏は最近、政権がドナルド・トランプ大統領の選挙勝利を裏付ける証拠を「間もなく」公表すると断言した。「彼は地滑り的な勝利を収めた。我々は間もなくその証拠を示すことができるだろう」、彼女は5月6日にブライトバート・ニュースが主催したイベントで語った。

しかし、ワシントン・タイムズ紙の報道によると、クロウリー氏は今後提出される証拠の詳細については明らかにしなかった。

最近、これと並行して、FBI長官のカッシュ・パテル氏もフォックスニュースのインタビューで同様の切迫感を表明し、「必要な証拠も情報も全て揃っている」と述べた。

パテル氏は続けて、司法省の検察官やトッド・ブランシュ司法長官との連携を強調し、「我々は逮捕を行うつもりだ。それは間もなく実現する。約束する、それはすぐに実現する」と述べた。

https://x.com/i/status/2045876569667686663

ゲートウェイ・パンディットは、2014年の選挙でルイジアナ州選出の上院議員候補として共和党から立候補したロブ・マネス退役大佐に話を聞いた。マネス氏は本選挙では当選しなかったものの、30年以上にわたる米空軍でのキャリアを経て、一貫して米国の政治を注視してきた。

マネス氏は、クローリー氏とパテル氏から数週間以内にこのような緊急メッセージが出されたことは、準備されている証拠の本質について論点を投げかけるものだと述べた。

リベラル派は不正は発見されておらず、裁判所も選挙の公正性を認めていると主張しているが、2人の高官の発言によると、彼らは選挙が盗まれたという疑惑を取り巻く現在の認識を変える可能性のある「決定的な証拠」を持っているという。

「もし予想される証拠が示唆されているほど重要なものであると証明されれば、政治的な影響は広範囲に及び、前例のないものとなる可能性がある」と彼は述べた。

「結果がどうであれ、法律を破った者は責任を問われなければならない」と元上院議員候補は主張し、「責任追及がなければ、これらすべては何の意味も持たない」と付け加えた。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/05/making-arrests-soon-two-u-s-officials-hint/

5/11The Gateway Pundit<Senator Rand Paul: A Whistleblower’s Revelation About ‘The COVID Coverup’ is Coming, as ‘The American people want Fauci behind bars’= ランド・ポール上院議員:「新型コロナウイルス隠蔽工作」に関する内部告発者の暴露が間もなく行われる。「米国民はファウチ氏の投獄を望んでいる」>

ファウチ氏の議会偽証の刑事告発の時効は5/18(月)で、ランド・ポールは上院で公聴会を開く。でも、最終的に起訴するかどうかは司法省の判断。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/05/senator-rand-paul-whistleblowers-revelation-about-covid-coverup/

https://1a-1791.com/video/fww1/aa/s8/2/o/6/8/m/o68mA.caa.mp4?b=1&u=ummtf

https://1a-1791.com/video/fww1/d9/s8/2/I/H/8/m/IH8mA.caa.mp4?b=1&u=ummtf

https://1a-1791.com/video/fww1/8a/s8/2/E/D/8/m/ED8mA.caa.mp4?b=1&u=ummtf

5/11Rasmussen Reports<Election Integrity: Voting Machines Still Raise Concerns=選挙の公正性:投票機は依然として懸念材料となっている>

有権者の大多数は電子投票機を信頼していると答えているものの、多くの人が、投票機が遠隔操作される可能性があるという疑惑を懸念している。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の59%が現在米国で使用されている電子投票システムを信頼しており、そのうち31%はシステムを非常に信頼していると回答した。一方、38%は電子投票システムを信頼しておらず、そのうち11%は全く信頼していないと回答した。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/election_integrity_voting_machines_still_raise_concerns?utm_campaign=RR05112026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

5/11阿波羅新聞網<关键时刻!川普访北京前 华府启动“老虎小组” 北京最怕的来了—跨党派提“吓阻中国侵略台湾法案”美众议员:犯台将遭毁灭性制裁=重要なときに!トランプの北京訪問を前に、ワシントンが「タイガーチーム」を発足、北京がおそれていたことが現実となる――米下院議員が超党派の「中国による台湾侵略抑止法案」を提案:台湾攻撃は壊滅的な制裁に直面するだろう>

中共による台湾への軍事的脅威の増大は、国際社会の懸念を高めている。長年台湾を支持してきた下院外交委員会インド太平洋小委員会の委員長、金映玉(Young Kim)議員は最近、「中国による台湾侵略抑止法案」を主導し、中共による台湾への軍事的または政治的支​​配行動に対抗するための、協調的な制裁戦略と経済措置を事前に制定する部会間連携組織「タイガーチーム」の設立を提唱した。

5/9、金氏はソーシャルメディアプラットフォームX(旧Twitter)に投稿し、習近平が人民解放軍に対し、2027年までに台湾攻撃の準備をするよう命じたと述べた。米国も中国の計画に対応する計画を立てるべきだと主張し、対抗策として「中国による台湾侵略抑止法」を提案した。これは、北京が行動を起こす前に米国の制裁対応計画を確立し、台湾への侵害行為は壊滅的な経済的影響をもたらすことを北京に明確に示すものだ。

議会も中共抑止の動きをドンドン進めてほしい。

https://www.aboluowang.com/2026/0511/2382530.html

5/11阿波羅新聞網<华日: 穆杰塔巴失踪!强硬派都坐不住了=WSJ:モジタバは行方不明!強硬派は落ち着いていられない>

WSJ紙によると、米国とイラン当局が2月にモジタバ・ハメネイが空爆で重傷を負ったことを確認して以降、イランの新最高指導者は2か月以上公の場に姿を見せておらず、国内外で憶測が飛び交っている。

空爆では、父の前最高指導者アリー・ハメネイが死亡しただけでなく、モジタバ自身も重傷を負い、妻と子供たちも犠牲になったとされている。それ以降、彼は完全に公の場から姿を消し、新たな映像や音声記録も一切公開されていない。

現在、イラン当局が公開した多くの画像、例えばXアカウントのプロフィール写真やテヘランの街頭に掲示された大型プロパガンダポスターなどは、AIによる生成または加工の疑いが持たれている。ハメネイ自身は今日まで一切声明を発表しておらず、公式チャンネルが発表する声明文をテレビキャスターが読み上げるのみとなっている。

イランが米国との戦争終結に向けた交渉を試みている中、ハメネイ師の長期にわたる「失踪」は、ますます深刻な政治危機を引き起こしている。

イェール大学のイラン専門家、アラシュ・アジジは、イランの強硬派が交渉の正当性を疑問視し始め、穏健派による過剰な譲歩に不満を抱いていると指摘した。一部の強硬派支持者は、ハメネイ師が依然として権力を握っていることを証明するために、少なくとも音声メッセージを一つでも公開するよう公然と要求している。

長らく、イランの最高指導者は国家安全保障と重要な決定における最終的な決定権者であった。しかし、モジタバの現在の不在と公の場での発言の欠如は、多くのイラン国民に彼の実質的な統治が継続しているのか、あるいは彼がまだ生きているのかさえ疑わせる事態となっている。

イランのペゼシュキアン大統領は最近、ハメネイ師と2時間半にわたって会談したと異例の発表を行い、憶測を鎮めようとした。しかし、会談の場所、日時、映像の公開をしないことで、謎は深まるばかりだ。

イラン当局は、ハメネイ師の長期にわたる消息不明は、イスラエルによる暗殺未遂が続いているためだと説明している。

しかし、戦争が続き、交渉が進展し、内部の派閥対立が激化するにつれ、この「見えない最高指導者」は、イラン政権にとって最も危険な不安定化要因の一つになりつつある。

米国の逆封鎖継続とプロジェクト・フリーダムの再開が為されるのでは。

https://www.aboluowang.com/2026/0511/2382562.html

何清漣 @HeQinglian 9h

おすすめ記事「4月の中国旅行記」。著者は「三代の指導者における『党の存続』という論理の違いと、それが経済に及ぼした影響」を明快に解説している。これまで誰もこの点を分析してこなかったため、習近平が毛沢東と鄧小平の両方の路線を踏襲するアプローチ、つまり政治的には毛沢東寄り、経済的には鄧小平に従うという論理的な根拠が明らかになった。習近平が毛沢東路線を踏襲していると単純に仮定するのは、中国の国内政治、特に外交政策の現状を説明することはできない。

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引用

雲児 @yuner64 4月22日

4月の中国旅行記

清明節に故郷へ墓参りに行き、そのついでにいくつかの省を訪れた。パンデミック以降、初めての中国訪問だった。何年も会っていなかった知識人やビジネス界の旧友たちが、今回再会を心待ちにしていた。多くを回り疲れたが、とても有意義だった。

  1. 送り状1枚の速達便が示す中国経済の根底にある強靭さ…

何清漣 @HeQinglian 8h

実際、今なお、中国と米国の交渉チームはトランプ大統領の常套手段である「戦略的不確実性」を懸念している。わずか2日前に公式発表されたばかりの異例の日程はさておき、5/12から13にかけて韓国ソウルで行われるベセント米財務長官と何立峰中国副首相の貿易協議を見れば、この日程は偶然ではないことがわかる。両国には明確な戦術的・戦略的思惑がある。

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何清漣 @HeQinglian 9h

この記事と以下の回答を読んだところ、どれも事実を述べている点で正しい。しかし、より根本的な点が抜け落ちている。それは、社会的地位、理解度、人生経験によって、人々の視点や経験はそれぞれ異なるということだ。曹雪芹は裕福な家庭で銀の匙を咥えて生まれてきた。彼の経験は当然ながら自身の社会階級に限られており、貧困の中で暮らしていた羅貫中や施耐庵とは全く異なっていた。彼らはそれぞれ、多面的な世界の一面しか見ていなかったのだ。

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Iggie🚁 @Kenntnis22 21h

曹雪芹は世界をあまり見ていなかった…

本当にそう思う😊

何清漣 @HeQinglian 5h

米国の政治の衰退が国力の低下を招いた(巨額の国家債務がその明白な証拠だ)。これは事実であり、悲しいことだ。しかし、世界は米国が依然として世界をリードする超大国であることを知っており、未来に起こり得ることを現状の反映として受け入れることはできない。

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NYT中国語版ウェブサイト @nytchinese 9h

#意見 米国の衰退論は、中国の政策文書、政治指導者の演説、有力な党機関誌などで繰り返し強調されており、今や一部の主流派学者からも支持を得ている。

かつては、多くの中国国民はこうした言説をプロパガンダとして一蹴していた。しかし、最近の調査によると、特に中国の若者を中心に、この主張を徐々に受け入れる人が増えているようだ。

https://cn.nytimes.com/opinion/20260511/china-trump-us-power/?utm_source=tw-nytimeschinese&utm_medium=social&utm_campaign=cur

何清漣 @HeQinglian 5h

1950 年代以降、米国連邦政府は減税や補助金などの政策を通じて一貫して農業を支援し、労働人口の約 3% しか農業に従事していないにもかかわらず、自国民を養い、大量の大豆を輸出することを可能にしてきた。特に大豆産業は、政府、農業企業、農家が 20 年かけて築き上げてきた産業であり、ほぼ完全に中国向けに生産することを目的としていた。これは、米中貿易戦争が始まった 2019 年まで変わらなかった。中国は過度な依存が搾取に対する脆弱性につながることを懸念し、それ以来…

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カナダ・米財経 caus.com @CausMoney.com  12h

FT:米国農業の崩壊に気づく人はほとんどいない https://caus.com/all-articles/news/427261/問題の一因はトランプ政権自身の政策にある。しかし、WHの政策が改善されたとしても、このシステムは数十年前から危機に向かっていた。

朝香氏の記事では、ロシアの経済が悪いことから、日本にも近づこうとしている。敵の手に乗ってはダメ。

経済の縮小均衡(需要と供給が縮小)はインフレと共にスタグフレーション起こしていると見るべきでは。またウクライナのドローンのロシアの石油設備攻撃は続くので、戦争を止めて、国際社会の制裁が解除されない限り、経済が好転することはない。

ロシアは中共と一緒になって行動し、日本の領空や領海に対する脅威となっている。話合いしたいなら、先ずそれを止めてから。

朝香氏の言うように、「ロシア全土で少数民族の独立を求める動きが一斉に出た場合に、これを止める力はさすがにないだろう。プーチンのくだらない野望から始まったこの戦争は、最終的にロシアの解体に向かう可能性をも秘めているのだ。」となるのが理想。日本は独裁国家を支援しないように。

記事

インフレ率公式発表5.9%? そんなに低いわけない

先日、私は「ウクライナのドローン技術とドローンの生産量が大幅に向上していて、今や輸出余力まで生まれ、イランの攻撃への対処能力を高めたい湾岸諸国に対して、専門家の派遣を含めた様々な支援を行うまでになっている」「アメリカもこうした支援を受け入れるようになっており、今後のウクライナとロシアの戦争においてのトランプ政権の姿勢にも影響を与えるだろう」ということを解説した(5月4日公開「イラン戦争が終われば、トランプが『先端軍事技術大国』ウクライナに擦り寄っていくのが必然と言える理由」)。

今回はそのことに少し関連する話題として、ウクライナとの戦争を続けているロシアの経済がどうなっているのかについて扱う。先行きが暗いロシアの経済状態を見ていっても、トランプ政権がロシアを見捨てる動きにつながるのではないかというのが、私の判断だ。

そもそもロシア経済の悪化は、政府の公式統計でも隠せなくなってきた。ロシア経済省の公式発表によっても、今年のロシアの1~3月のGDPは、前年同期比で0.3%減と、マイナス成長となった。「公式発表によっても」と私が記したのは、この数字を信じることなど、まるでできないからだ。

ロシアのインフレ率は、公式発表では5.9%だが、そんなに低いはずがない。というのは、ロシア中央銀行が定める政策金利は4月24日に引き下げられたものの、それでもいまだに14.5%もあるからだ。なお、ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は、2026年の政策金利の平均値の見通しを、従来の13.5~14.5%からやや厳しめの14.0~14.5%に引き上げ、次回の金融政策決定会合では利下げはなさそうなニュアンスを既に醸し出している。

ナビウリナ・ロシア中央銀行総裁 by Gettyimages

このナビウリナ総裁の利下げに消極的な姿勢は、ロシアの公式統計を信じる限りは理解不能だ。ロシア経済がかなり悪い状況にあることは、もはや誰にも否定できないところまで来ている。にも関わらず、5.9%のインフレ率の経済で、政策金利をこのインフレ率を8.6%も上回る14.5%にしておかなければならないというのは、どう考えてもありえない。何せ、これによって企業向けの貸出金利は、18%から25%となっているのだが、これは実質金利が12~19%程度あることになる。

ナビウリナ総裁は、ロシア経済に足りないのは供給力だと理解しているのだから、企業が生産力拡大や省力化に向かえる投資を積極的に進められるようにしないと本来おかしいはずだ。唯一理解可能なのは、公式発表ではインフレ率統計を大いにごまかしていて、実際のインフレ率は政策金利にもっと近いとみることだ。これを前提とした場合、ロシアの実質GDPは実際にはかなり大きなマイナスに落ち込んでいることになる。

戦争資金のため搾り取れるだけ搾り取れ

ロシア政府は今、戦争資金を賄うために、企業からも国民からも搾り取れるだけ搾り取りまくっている。

2025年に法人税率は20%から25%へと5ポイントも引き上げられ、天然資源の採掘に関わる課税も大幅強化された。原油の場合には、港で船積みする段階での原価は、1バーレルあたり50ドル以上に上昇したと見られているが、これは石油の採掘コストや人件費が上昇したことよりも、増税の果たしている役割が圧倒的に大きい。個人所得税の累進課税も導入され、今年の年初からは、日本の消費税に相当する付加価値税が、20%から22%に引き上げられた。恐るべき大増税が進められたのである。

ところで、昨年の6月の段階で、ロシアのレシェトニコフ経済発展相は、国内経済はリセッションの瀬戸際にあるとの見方を示していた。にも関わらず、翌月の7月には先に示したような大型増税が決まり、実施に移された。ロシア政府の財政がどれほど追い詰められているのかが、ここからもよくわかる。

by Gettyimages

ここでもう一つ注目したいのは、2026年度の軍事予算が、前年の13兆5000億ルーブルから13兆ルーブルへと、4%ほど低下したところだ。インフレが進んでいることからすれば、実質的には1割から2割程度の削減となるが、プーチン政権からすれば最優先したい軍事予算を大幅に削らなければならないほど、ロシアの政府財政は崖っぷちなのだ。

軍需品の生産を担う企業には、増産要求がなされる一方で、買取価格については厳しい抑制も求められており、必死に生産を拡大しても、それに応じた利益は出ない状態だ。めちゃくちゃ忙しいとしても、利益が出ないのであれば、必要な投資を行う余裕が生まれるわけがない。

家計も逼迫、消費も停滞

こうして、忙しくてたまらないはずの軍需関連企業の中にも、普通だったら潰れてしまうレベルの企業が結構あるのだが、こうした企業を生き延びさせるために、政府は銀行に対し、軍需関連企業への優遇融資を義務づけて、企業の延命を図っている。これによって何とか命脈を保っている企業も多く、この不健全な貸出状況に対して銀行側は危機感を募らせている。

by Gettyimages

ロシアの銀行最大手の国営ズベルバンクのグレフCEOは、貸出債権の質の悪化が続いていると、すでに昨年6月の段階で警鐘を鳴らしていた。昨年7月には、ロシアの大手銀行3行が、政府による救済要請を内々に議論したとも報じられた。今年2月には、モスクワ信用銀行が昨年の10~12月期に、90億ルーブル(180億円)の純損失を計上し、貸し出し残高の28%が延滞債権になっている異常事態を明らかにした。

このように、どうしても戦費調達を強めざるをえない中で、ロシア政府は国民と企業に対する収奪路線を推し進め、銀行にも無理を強いてきたのだが、これによって需要自体も失われてきている。つまり、圧倒的な供給不足で、本来供給力を高めて国民の需要を満たすようにしなければならない経済で、逆に需要が弱ることで需要と供給がバランス状態に近づくという調整が、今ロシア経済で進んでいるのだ。それにより、先に示したようなマイナス成長が進んでいるのである。

インフレ統計が完全に間違っていることを前提とすれば、人手不足で実質賃金が上昇してきたという話もウソになる。名目の賃金は確かに上昇してきたが、インフレの方がもっと激しく、実質賃金は目減りしてきたと見るべきなのだ。そして実質賃金の目減りを、家計は借入を増大させることでしのいできたが、この対応も行き詰まってきたのが実情だろう。体制派メディアのイズベスチャによっても、2025年末の段階でのロシアの家計債務のうち100%支払不能と判定された債務だけでも2.4兆ルーブル(4.8兆円)を超え、銀行が保有する家計向け債権のうち約7%にまで上昇していると報じられている。

経済環境が苦しくなっているのは、ロシア人の消費行動にも表れている。ロシア国内最大の食品小売業者X5グループのロバチェヴァ社長は、低価格商品に対する需要が急激に増加したと語っている。X5グループには、激安チェーンのチジクという新興の運営店舗ブランドがあるが、チジクの売上高は2025年に67%増の4170億ルーブルとなり、これまでの主力のピャテロチカの5310億ルーブルに、一気に肉薄した。今年はチジクの売り上げがピャテロチカの売り上げを超えるという見込みを、ロバチェヴァ社長は持っている。

イラン戦争で石油市況高騰もプラスにはならず

ところで、イラン情勢を反映して石油の値段が上がっていることが、ロシア経済を引き上げることにつながると考える向きもあるが、私はこの見方には懐疑的だ。

懐疑的である理由の1つ目は、以前と比べると、ルーブルの対ドルレートがかなり上がっているということが関係する。以前は1ドル=100ルーブル程度だったが、現在は1ドル=75ルーブル程度だ。1ドル=100ルーブルの時には、1バーレル=60ドルであれば、それはロシア国内では6000ルーブルの価値があった。1ドル=75ルーブルとなった現在では、1バーレルが同じ6000ルーブルの価値を保つためには、1バーレル=80ドルでなければならない。だから、1バーレル=100ドルを超えたといっても、1ドル=100ルーブル時代ほどのインパクトは失われている。

さらに言えば、6000ルーブルの価値が戦争前と現在では全く違う。先に見たように、ロシアでは2桁インフレが進んできたのであり、現在の6000ルーブルは戦争前の4000ルーブル程度の価値しかないはずだ。

もちろん、今の高い石油価格が長続きすれば、確かにロシア財政を支える力になることは間違いない。だが、この状態がそれほど長く続くのだろうか。

今はペルシャ湾に面しない世界中の産油国が増産に動いているが、やがてイランの問題が片付くことになれば、そこにペルシャ湾岸諸国の石油生産が回復してくることになる。そして、世界の石油供給は逆に大きく増えて、一気に供給過多に陥ることになる。そうなると、ロシアの石油輸出を世界が必要としなくなっていくことになる。その結果、西側のロシア制裁は抜本的に強化され、ロシアの石油輸出は今以上に厳しく制限されることになるだろう。崩れた需給関係の回復を望むOPEC諸国も、このロシア制裁に同調する動きになるだろう。そうなると、ロシアは外貨獲得が厳しく制限されることになる。

by Gettyimages

懐疑的である理由の2つ目は、ウクライナによるロシアの石油関連施設や港湾に対する攻撃が、石油や石油関連製品の輸出能力をかなり毀損させていることだ。

以前はロシアの石油輸出は日量500万バレルと言われていたが、今やロシアの石油の輸出余力はその20%にあたる日量100万バレル分低下し、今は日量400万バレル程度だと見られている。ウクライナはドローンの生産拠点をウクライナ国外にも広げており、ウクライナによるドローン攻撃の能力が今後さらに高まるのは確実だ。ロシアの石油関連施設に対する打撃は今後さらに進み、輸出能力はさらに削られていくのは確実だ。

さらに言えば、火の車状態になったロシア財政にしてみれば、目先の収入増は財政立て直しの資金とするはずで、国民生活の向上に寄与するような使い道に回るようなことはありえないだろう。

やがて政府に裏切られる国民

さて、経済的な厳しさは、ロシアの地方政府を直撃している。ロシアの地方政府は、志願兵とその家族に対する手当の支払いを担わされており、戦争が長期化する中で、この負担が非常に重たくなっている。目下の経済状況を受けて、企業利益は前年比で30%減少した。これにより、税率を引き上げたにも関わらず、地方税収の1/3を占める法人税収も落ち込んでいる。この結果として、2026年は地方政府予算の赤字総額が27%増加するとの見通しを、シルアノフ財務相が発表する状況に陥っている。恐らく現実はもっと厳しいのではないか。

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ところで、ロシアの地方政府は本来進めるべきインフラ投資などをキャンセルして、目先の財政を何とか賄おうとしているが、これにより地方経済の衰退は大都市以上に厳しいものになっている。こうして苦しい生活を強いられる中で、その苦しさから脱却できる唯一の道が、ウクライナとの戦争に兵士として志願することになっていて、これが志願兵を集める力として働くという、笑えない現実も広がっている。

だが、彼らに約束されたはずの長期にわたる支払いを行える経済的な力が、ロシアの地方政府に備わっているはずもなく、かといって中央政府がそれを肩代わりできるわけもなく、最終的にはこの約束は反故にされるのは避けられないだろう。

そしてそれがいつか明らかになった時に、地方に住む非スラブ民族の人たちが、それぞれの民族ごとにロシアからの独立を志向して、一斉に動き出すことになるのではないか。仮に一地方だけで独立騒動があったとしても、ロシア政府は弾圧して抑え込むことはできるだろう。だが、ロシア全土で少数民族の独立を求める動きが一斉に出た場合に、これを止める力はさすがにないだろう。

プーチンのくだらない野望から始まったこの戦争は、最終的にロシアの解体に向かう可能性をも秘めているのだ。

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