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『なぜ中国のスーパーから淡水魚が突然消えたのか 「禁止薬物検査」告知で浮かび上がった活魚売場の闇』(12/9日経ビジネスオンライン 北村豊)について
下の写真は小生が中国駐在時代に好きでした清蒸桂魚(ケツギョは、スズキ目に分類される魚類)です。非常においしかったです。清蒸の料理方法はおいしくさすが広東料理と言う所です。石斑魚(ハタ)、鲈鱼(スズキ)、黄鱼(イシモチ)とかも清蒸の方が紅焼よりおいしく感じました。

でも共産党政府は賄賂を取るために、平気で法の運用を停止してしまうというのが本記事です。中国国民は政府の言うこと、やることを信じないのは、いつでも誰でも騙すのが当たり前の社会ですから。不信の塊でしょう。でも、誰も騙すのを止めないです。自分だけ「清く、正しく、美しく」生きようとしたら、簡単に殺されるでしょうから。中国人も本音の部分では「南京虐殺」も「従軍慰安婦」もなかったと思っているかもしれません。大嘘つきの共産党政府の発表することですから。でも脅せば日本は認めて金をすぐ出すから、道徳的にも有利になり、世界に日本人は劣った民族と印象付けることができて一石二鳥です。「南京虐殺館」の建設費用は旧社会党が出したとのこと。やはり左翼は徹底して選挙で落とさなければなりません。
http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-6478.html
日本に持ち込まれる中国産鰻もマラカイトグリーンに当然汚染されていますので、買わない方が良いでしょう。小生、中国勤務時代から、その話は聞いていましたので。中国製品は使う人のことなどこれっぽっちも考えないで作られています。食品だけでなく、衣料や玩具まで。華威(フアーウエイ)のスマホにはバックドアが仕掛けられていて、情報が中国に送られると言うので、米政府では役人の使用を禁止しました。中国産を使うことは人体に安全でないだけでなく、彼らを富ませ、彼らの軍拡に寄与するという事を念頭に置いて行動してほしいです。
<Cisco互換のぱちもんルーターやルーターモジュールを突如颯爽と発表してその低価格を武器に北米に乗り込んだ
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米軍、国防総省などでもHuawei製品を導入
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不可解なトラフィックやデータ参照が多発
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調べてみるとHuaweiの製品にバックドアがあった
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米軍、国防総省Huawei禁止令、撤去命令出す
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米国連邦政府Huawei購入、使用禁止令をだす
輝かしい実績の持ち主な会社です。>(以上)
記事
2016年11月19日、“北京物資学院”と“中国商業法研究会”が共同で主催する「第11回中国経済・法律フォーラムおよび市場流通法制フォーラム」が、北京市“通州区”にある北京物資学院で開催された。このフォーラムで中国の環境汚染に関する講演を行った“首都経済貿易大学”法学部教授の“高桂林”は、中国が直面する土壌汚染について次のように語った。
毒の環境と毒の米と
【1】中国は世界の9%にも満たない耕地面積で、世界人口の22%以上の人口を養っているというのに、環境問題が絶え間なく出現し、土地面積は絶えず減少している。大多数の農村地区や貧困地区では、その食物は主として地元政府からの配給に頼っている。但し、統計によれば、中国では2015年の食糧不足が3000万トンにも達したのに、土壌の重金属汚染を受けた食糧が毎年1200万トンに上り、その損失額は毎年200億元(約3300億円)に及んでいる。
【2】2014年に発生した湖南省の“鎘米(カドミウム汚染米)”事件<注1>の例を見れば分かるように、現在中国が直面している土壌汚染の問題は、従来から言われている環境汚染や生態破壊といった問題だけでなく、土壌汚染に起因する食品の安全に関わる事故が大衆の健康に危害をおよぼしていることに直接的かつ具体的に反映されている。土壌汚染とは、重金属、農薬、抗生物質や持久性の有毒有機物などの汚染物質が土壌に入り、土壌の自浄能力を上回って、土壌の物理的、化学的、生物的な性質を改変させ、農産物の生産量や品質を低下させて、人体の健康に危害をもたらす現象を指す。
<注1>湖南省のカドミウム汚染米事件は2013年に発生し、翌2014年に改めて問題が発生した。2013年の事件については、2013年5月30日付の本リポート「広東省の人々を不安に陥れたカドミウム汚染米」参照。
【3】土壌汚染は潜伏性と持久性という特徴を持ち、汚染物質が一旦土壌に入ると、土壌の中で数世紀にわたってその属性を持続し、主として皮膚接触、汚染された水、汚染された農作物の3ルートを経て人体に入り、人体細胞に病変を発生させる。土壌汚染の特徴は、これと同時に食品の安全に関わる問題の防止に困難をもたらしている。土壌と大気、水などの自然資源が相互に作用して、汚染速度や範囲を激化させ、汚染処理時にその難度とコストを増加させる。例えば、ごみ埋め立て場が作り出した土壌汚染は雨水を通じて地面に浸透して地下水を汚染し、汚染された地下水は河川へ流入したり、灌漑を通じて灌漑地区の土壌を汚染させる。
香港紙「東方日報」が2015年4月1日に報じた中国の土壌汚染に関する記事には以下の記述があった。
(1)湖南省は、古くから中国の米の主産地として知られ、“九州糧倉(中国の食糧倉庫)”<注2>と呼ばれていたが、今なお米の生産量は全国生産量の約60%を占めている。しかし、湖南省は非鉄金属の生産量が国内最高レベルの省の一つであることから、近年行われている非鉄金属の大規模な無秩序開発により土壌の重金属汚染が深刻化し、一部の米サンプルのカドミウム含有量は国家基準を21倍も上回っている。重金属が土壌に蓄積されると、土壌から放出されるまでには最短でも10年、長ければ100年が必要になる。
<注2>“九州”とは「中国全土」を指す。古来、中国は九つの州に分けられていたことに由来する。
(2)あるネットユーザーは、中国政府は口では「人権の第一要素は生存権だ」と言うが、もし庶民の「食べる」、「飲む」、「呼吸する」という基本的な生存活動すらも脅かされるなら、「人権はどこにあるのか」とインターネットの掲示板に書き込んだ。これを受けて、ある環境保護に関わる人物は次のように述べた。すなわち、“毒大米(毒の米=カドミウム汚染米)”だけでなく、中国の庶民が吸っているのは毒の空気であり、飲んでいるのは毒の水で、庶民は毎日24時間常に毒の環境の中に身を置いており、空気から土壌、さらには水まで汚染され、食道がんや肺がんを引き起こし、中国は総合的な汚染を形成している。
こうして見ると、中国の環境汚染は極めて深刻な状況にあり、土壌汚染によって米を含む食糧や野菜、果物などの食品類は安全性に問題があり、人体の健康に危害をもたらす危険性が高いということが言える。しかし、問題はそれだけにとどまらないのだ。
中国政府“国家食品薬品監督管理総局”(以下「国家食薬総局」)は、11月3日付で『経営面に重点を置いた水産物の特別検査を展開する通知』を同総局のウェブサイトに掲載した。この通知は“食品安全監督管理二司(食品安全監督管理二局)”が、北京市、遼寧省、河北省、山東省、上海市など12の省・市政府の食品薬品監督管理局に宛てたもので、11月から12月にかけて、北京市、瀋陽市(遼寧省)、石家荘市(河北省)、済南市(山東省)、上海市など12の大中都市で、水産物の品質安全およびその経営面における禁止薬物の違法使用に対する重点検査の実施を通知したものだった。
通知を合図に水槽が空に
国家食薬総局のウェブサイトにはこの種の通知が多数掲載されているし、同ウェブサイトは関係者以外で見ている人は少ないので、同通知は一般には知られていなかった。ところが、同通知の掲載から2週間が過ぎた11月17日頃から、北京市内で不思議な現象が出現し始めた。それは北京市内にある“物美(wu mart)”、“京客隆”、“超市発”など、多数の大型スーパーマーケット(以下「大型スーパー」)の“活魚(生きた魚)”売場から次々と淡水魚が消えたのである。活魚は一般に透明な水槽に入れられて販売されているが、その水槽の中に淡水魚は影も形もなかった。この現象は北京市のみならず、済南市でも見られた由で、済南市内の大型スーパー5軒で活魚売場の水槽から淡水魚が姿を消したと報じられた。
中国の海鮮レストランなどでは、水槽の中で泳いでいる魚を客自身が選んだり、店側が選んだ魚を客に見せて了解を取り付けた後に、その魚を調理して客に提供するのが通例である。近年では中国人も海水魚を大量に食べるようになったが、魚が生きていて新鮮であることを確認できる活魚では、何と言っても河や湖に生息する淡水魚が主流であり、今ではその多くを養殖に頼っているとは言え、淡水魚の人気は高い。従い、魚料理が好きな人は活魚の淡水魚を店から買って帰り、自宅で調理して食べる。活魚は“清蒸(調味料を使わずに蒸籠で蒸すこと)”するのが一般的であり、魚が蒸し上がったら千切りにしたネギを乗せ、加熱した油と醤油をさっとかけて食べるのだが、これが非常においしい。
淡水魚には、養殖が容易な“黒魚(ライギョ)”、“鯽魚(フナ)”、“鯰魚(ナマズ)”、“青魚(アオウオ)”、“鯉魚(コイ)”、“草魚(ソウギョ)などと、養殖が難しい“鱅魚(コクレン)”、“鰱魚(ハクレン)”、“鱸魚(スズキ)”<注3>などがあるが、代表的な料理魚として“四大家魚(四大料理魚)”と呼ばれているのは、アオウオ、ソウギョ、コクレン、ハクレンである。
<注3>“鱸魚(スズキ)”は海水魚だが、夏季には河川に入り、淡水魚になる。
さて、活魚売場から淡水魚が消えたことは消費者を驚かせて話題となり、多数のメディアが大型スーパーを取材したが、活魚売場の水槽は空っぽで、淡水魚の姿はそこになかった。これが報じられると、北京市では地元の水域で水質汚染が発生したことに起因するのではないかとの流言飛語が飛び交い、消費者に動揺が広がった。これを知った“北京市食品薬品監督管理局”(以下「北京市食薬局」)は、「北京市の水域に汚染はなく、水産物の合格率は9割に達している」と発表してデマを打ち消そうとしたが、消費者は誰も信じようとしなかった。
11月23日に雑誌「財経」のウェブサイト“財経網(ネット)”が、国家食薬総局から得た情報として、上述した12の大中都市において水産物関連の重点検査を実施する旨の通知が出されていること、国家食薬総局の“食品安全監督管理二司”が北京市内の市場で抜き取り検査の実施を予定しており、その抜き取り検査は家畜・家禽・水産物に対する抗生物質や禁止化合物の使用取り締まり活動の一環であることを報じた。この結果、活魚売場から淡水魚が消えたのは大型スーパーが取り締まりを警戒してのものであることが明らかになった。北京食薬局が言明している通り、北京市水域で産出された水産物の合格率が9割に達しているなら、北京市内の市場で抜き取り検査を行う必要があるのか、また、大型スーパーはどうして淡水魚を活魚売場から撤去したのか。それは北京市内の大型スーパーが販売する活魚の淡水魚には問題があるということなのか。北京の消費者の不信感は募るばかりであった。
原因はマラカイト・グリーン?
ところが、北京市では11月25日になると大型スーパーの活魚売場に淡水魚が突然復活したのだった。一度は活魚売場から姿を消した淡水魚が数日から1週間後に再度姿を現したのはなぜだったのか。消費者には何の説明もなく、その理由は不明のままだったが、唯一明白なことは、国家食薬総局が北京市内の活魚市場で抜き取り検査を行おうとしたのに対して、北京市食薬局は水産物の合格率は9割に達していると防御線を張っており、両者の立場は相対立していることである。
かつて商売をやっていたという北京市民は、メディアのインタビューに答えて、次のように述べた。すわなち、彼は過去に北京市内の多数の市場で商売を行ったが、どこの検査部門も“好処費(賄賂)”を取り、政府の検査があるようなら事前に商人へ連絡する。また、“北京市衛生監督所”は無作為に抜き取り検査するのではなく、全て商人が事前に準備した物を検査していたに過ぎなかった。今回、大型スーパーが活魚の淡水魚を水槽から撤収したのは、北京市食薬局の局員から事前連絡を受けたことによるものだと思われる。市場に需要があれば、カネを儲けたくない商人はいないはずであり、今の様に養殖技術が進み、交通・輸送条件が相当に良くなり、活魚が四季を通じて供給されるというのに、消費者が活魚を購入したくても買えないというのは異常としか言いようがない。
今回、活魚売場から淡水魚が消えた理由は何だったのか。この疑問に対する政府側の説明は一切無かったが、多数のメディアは今回の騒動の原因となったのは“孔雀石緑(マラカイト・グリーン)”の濫用と関係あるのではないかという疑念を報じた。マラカイト・グリーンは青緑色の塩基性有機色素で、着色力が強くて安価な染料として使われると同時に、殺菌消毒作用を持つことから真菌、細菌、寄生虫の殺菌・殺虫剤としても使われる。
カナダ、アメリカなどが禁止した後も
20年以上前には、マラカイト・グリーンは多くの国々で使用され、魚や魚卵の水カビ病に有効であるだけでなく、魚の鰓腐れ病(エラぐされびょう)や旋毛虫症(せんもうちゅうしょう)などにも効果があることから重宝された。だが、1990年代になるとマラカイト・グリーンに強い毒性や残留性があり、がんや奇形、突然変異などの副作用を引き起こすことが確認され、1992年にカナダがマラカイト・グリーンを魚の殺菌剤として使用することを禁止し、1993年には米国のFDA(食品医薬品局)が食用水産物からマラカイト・グリーンが検出されてはならないと規定した。
ところが、中国ではその1993年にマラカイト・グリーンが国内へ導入され、効果が強く、手軽で便利で安価な水産物用殺菌剤として、瞬く間に水産養殖業者の必需品になった。その後、中国でもマラカイト・グリーン使用による弊害が多数確認されるようになり、2002年に中国政府はマラカイト・グリーンを食品使用禁止薬物に指定した。しかし、たとえ政府が禁止しようとも、利益優先の商人たちは相変わらず秘密裏にマラカイト・グリーンを使用し続けて今日に至っている。
中国人は活魚を好むため、魚が活発に飛び跳ねれば跳ねるほど、魚が新鮮だと考える傾向にあるが、養殖で育てられた魚に活発に飛び跳ねることを期待するのは困難であり、一部の活魚は数日かけて省を跨いで運ばれて来るので、市場へ到着した頃には疲れ果てて、飛び跳ねることなど不可能な状態になっている。これでは売り物にならないので、そこで登場するのがマラカイト・グリーンなのである。疲労困憊の魚たちがいる水にマラカイト・グリーンを少量加えれば、あら不思議、息も絶え絶えだった魚たちがたちまち“生龍活虎(元気はつらつ)”に変化するのだ。
しかも、マラカイト・グリーンは購入に何の手続きも必要なく、ネット通販の卸売りで500gの袋入りが20元(約330円)前後と非常に安い<注4>。さらに、マラカイト・グリーンを水に添加した活魚は添加しない活魚に比べて口当たりが良いのだという。但し、水槽にマラカイト・グリーンを投入するのは輸送業者なのか、あるいは運送業者から魚を受け取った後の商人なのかは分からない。
<注4>販売業者の注意書きには、工業用途に限定し、食品・飼料の加工に用いることは厳禁で、これに従わない場合は自己責任と明記されている。
メディアの記者が天津市“溏沽(タングー)区”にある魚養殖場を訪ねたところ、そこの経営者は自分が養殖した魚は恐くて食べたことがないと言い放ち、「養殖池に薬を使わなきゃ、魚は全て死んでしまう」と述べたという。また、天津市にある魚養殖場の周辺には多数の薬瓶が散乱していたと報じている。
中国では全国各地の魚市場で活魚からマラカイト・グリーンが検出されたという新聞報道が散見される。2002年に食品使用禁止止薬物に指定されているにもかかわらず、マラカイト・グリーンは依然として密かに使用されているのが現状である。2016年11月7日に北京食薬局が発表した『2016年国家食薬総局食品安全監督抜き取り検査状況に関する公告(第12期)』には、7~8月に北京市内にある多数の大型スーパーで売られていた活魚に安全基準を超えるマラカイト・グリーン、カドミウム、動物用の抗菌剤である「エンロフロキサシン」が検出されたことが明記されていた。
魚汚染も人災
11月25日以降、北京市内にある大型スーパーの活魚売場が淡水魚の販売を再開したのは、マラカイト・グリーンを含む禁止薬物の使用を停止して、国家食薬総局による突然の抜き取り検査への対処が終わったからと考えられる。それにしても魚養殖場の経営者が絶対に口にしないと断言する魚を食べさせられる消費者は良い面の皮だし、賄賂の見返りに禁止薬物を使う業者に対して抜き取り検査の情報を事前に流す役人の腐った根性には呆れて物が言えない。
中国に行くと“水煮魚(魚を唐辛子と花椒を加えた油で煮る四川料理)”、上述した“清蒸魚”、“紅焼魚(魚を醤油で煮る料理)などの美味しい魚料理を食べるのが楽しみだが、マラカイト・グリーンに代表される禁止薬物に汚染された魚だけは遠慮したいものである。土壌汚染も人災ならば、魚汚染も人災である。中国の庶民は一体何を食べれば安全なのかと疑心暗鬼に陥っている。中国政府が早急に抜本的な改革に取り組まないと、国民の健康はさらに蝕まれ、取り返しのつかないことになりかねない。
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『「日本を殺せ」が米国で大ヒット、東京だった次の原爆 オライリーが描く「逆説の日米戦争」、歴代大統領・大量殺戮の言い訳 』(12/8JBプレス 高濱賛)について
12/12日経夕刊<トランプ氏「一つの中国に縛られず」 中国の反発必至
【ワシントン=吉野直也】トランプ次期米大統領は11日放送のFOXテレビの番組で、米国が台湾を中国の一部とみなす「一つの中国」という従来の政策を維持していくかは、中国の対応次第だとの考えを表明した。相手を揺さぶりながら交渉を優位に運ぼうとするトランプ流の発言とみられるが、中国の反発は必至だ。

FOXテレビのインタビューを受けるトランプ氏(10日、ニューヨーク)=AP
トランプ氏は同番組で「私は完全に『一つの中国』政策を理解している」と力説。一方で「貿易関係などで(中国と)合意を得られなければ、なぜ『一つの中国』政策に縛られないといけないのか」と言明した。「一つの中国」政策を維持するかどうかを見極める具体的な政策として中国の通貨政策や、南シナ海での海洋進出、北朝鮮の問題での対処を挙げた。
「一つの中国」政策を維持する中で断交を続けていた米台だが、

トランプ氏は2日に台湾の蔡英文総統と電話で協議。米次期大統領と台湾の総統とのやり取りは1979年の断交以来、初めて明らかになった。ペンス次期米副大統領はこれに関して「米国の中台政策に変更はない」と述べ、「一つの中国」政策を維持する方針を示していた。
トランプ氏は次期駐中国米大使に、親中派とされる中西部アイオワ州のテリー・ブランスタド知事を指名した。85年に農業視察団員として同州を訪れた習近平国家主席の「旧友」といわれ、トランプ氏は声明で「中国指導部と相互に有益な関係を築ける」と表明。中国に対しては硬軟両面の姿勢をみせていた。
中国は台湾問題を譲歩できない「核心的利益」と位置づけている。2日の蔡総統との電話協議についてトランプ陣営に抗議したばかり。中国外務省は「台湾問題は米中関係のなかで常に最も重要で、最も敏感な問題だ」と強調し、台湾問題を適切に扱うよう求めていただけに衝撃は大きい。
中国外務省はトランプ氏の出方を見極めるため、正式就任前の言動には抑制的に反応する方針を示している。ただ、外交関係者の中にはトランプ氏の外交政策への不信感が徐々に高まっている。共産党機関紙の人民日報系の「環球時報」(電子版)は「トランプ氏は外交経験がないため強硬派の影響を受けやすい」と警戒感を示した。
トランプ氏は11日放送のテレビ番組で蔡氏との電話協議を「聞かされたのは1、2時間前だ。会話は短時間で、お祝いを受けた。電話を取らないのは失礼」と説明。米中央情報局(CIA)が大統領選でロシアの介入があったと結論づけたとの米メディアの報道には、「ばかげている」と一蹴した。>(以上)
同じく<日韓通貨協定、交渉越年か 韓国経済副首相が示唆
【ソウル=山田健一】韓国の柳一鎬(ユ・イルホ)経済副首相兼企画財政相は11日、金融危機の際に現地通貨を相互に融通し合う「通貨スワップ協定」の再締結に向けた交渉について「引き続き努力しているが、遅れそうだ」と述べ、年内の再締結は難しいとの認識を示唆した。企画財務省が明らかにした。
柳経済副首相は「弾劾案が可決されて以降も、これまでの基本線を一貫して維持する計画だ」と、通貨スワップ協定を含む政策方針に変更がないことを強調した。だが、弾劾案可決で朴氏が職務停止になり、交渉の遅れは避けられない見通し。
日韓両政府は8月の財務対話で、協定の再締結について議論を開始することで合意した。協定は外交関係の悪化で昨年2月に打ち切られた。>(以上)
韓国は慰安婦合意すら守れないのに新たなおねだりをしてくるところが、異常性格と言うか、頭の構造が違う人たちでしょう。まあ、自分達のシナリオ通りに運ばせるためにわざとソウルで発表したか、「こちらが頼んでもやってくれない日本が悪い」と自己弁護するための予防線を張っているのかも。麻生財務相が12/2「誰が話を決めるのか全然分からないので、交渉のしようがない」と述べたとのこと。相手に期待を持たせる必要はありません。さっさと断った方が良いです。戦後レジュームそのものです。韓国は甘やかすとつけあがる民族です。福島の仏像等の破壊を見ても、韓国人は乱暴な人達なのだから、ノービザでは日本に入れないようにすべきでしょう。
高濱氏の記事を読むと、米国人は間違って歴史を教えられているというのが分かります。そもそも、米国人が中国の門戸開放を要求した満洲は漢民族の土地ではなかったし、自分達がハワイ王国を統合したことは棚に上げて要求すべき話ではなかったでしょう。排日移民法案、ABCD包囲網(対日資産凍結や対日石油禁輸)、ハルノートの存在について多分教えられていないのでしょう。普通に考えれば、攻撃を受けるには原因と言うものがある訳ですから。マックス・フォン・シューラー・小林の本によれば、彼の父親に「日本軍によるパールハーバー攻撃を米政府は知っていて、囮にした」と言うと殴られたとありました。「そんな水兵をむざむざ殺すようなことはできないだろう」との思いからでしょう。今や米政府による日本の暗号解読は定説になっている気がします。歴史を正しく解釈するには思い込みでなく、実証的に見て行きませんと。多くの日本人にも当てはまります。いつまでもGHQの洗脳工作に染まったままで良いはずがありません。
http://dwellerinkashiwa.net/?p=2148
トランプは「一中政策」を見直すことをほのめかしています。当然でしょう。自由を建国の理念とする国が、自由のない国・中国に味方してどうするのですか。台湾は自由主義国です。南シナ海問題で中国は、此処まで来ると解放軍の面子もあり、撤退できないでしょう。滿洲事変と同じです。高いバーを中国に要求して、台湾を中国の頸城から放すように持っていければ良いのでは。その上で南シナ海は中国封じ込めの海にすれば良いと思います。国務副長官候補としてボルトンの名前が挙がっていますが、対中強硬派ですから適任でしょう。
記事

米首都ワシントンのスミソニアン航空宇宙博物館で展示されるエノラ・ゲイ〔AFPBB News〕
「パールハーバー」75年目の風景
今年もまた真珠湾攻撃記念の日を迎えた。あれから75年目だ。米各紙はこぞって「リメンバー・パールハーバー」ものを扱っている。
カリフォルニア大学バークレイの歴史学者は筆者にこう指摘している。
「米国民が真珠湾を忘れようとしない理由は2つ。1つは強力な軍事力を持っていても敵はどこから攻撃してくるか、決して油断してはならない、という教訓。いま1つは広島・長崎原爆投下を正当化するための、攻撃してきたから完膚なきまでに日本を打ちのめしたのだ、という言い訳だ」
今年はバラク・オバマ大統領の広島訪問がついに実現した。現職米大統領の訪問はこれが初めてである。加害者としての「謝罪」はなかった。「謝罪」を巡って米国内では反対論が強かったことを配慮してのことだった。
が、「非核」への大統領の祈りの行間には無言の「謝罪」と「反省」の念がにじみ出ていた。少なくとも日本国民の大半はそう受けとめ、オバマ大統領の広島演説を高く評価した。
その後大統領に当選したドナルド・トランプ氏も「謝罪をしないのならオバマ演説は問題ない」と不問に付した。オバマ大統領の勇断は「レガシー」として残るだろうが、トランプ政権でこれ以上前進することはまずないだろう。
ベストセラー「Killing」シリーズに「大日本帝国」が登場

今、米国で「Killing the Rising Sun」(昇る太陽を殺す)というおどろおどろしいタイトルの本が売れている。
「ライジング・サン」とは、日本のこと。
著者は当初ずばり「Killing Japan」(日本を殺す)というタイトルを考えていたという。ストレートすぎて批判を招くとの危惧からタイトルを変更したらしい。
著者は、テレビに著書に大活躍の保守派ジャーナリストのビル・オライリー氏(67)だ。近年「Killing」シリーズを手がけ、本書はその6冊目だ。
これまでに「Killing Abraham Linclon」(エイブラハム・リンカーン第16代大統領の暗殺)を皮切りにジョンF・ケネディ第35代大統領の暗殺、イエス・キリストの処刑、ジョージ・パットン将軍の謎の死、ロナルド・レーガン第40代大統領の暗殺未遂などをテーマにしている。
トランプ当選でますます輝く「フォックス・ニュースの顔」
オライリー氏は、司会者を務めるフォックス・チャンネルのニュース解説番組「ジ・オライリー・ファクター」では歯に衣着せぬ辛口コメントを売り物にしている、今一番脂の乗り切ったジャーナリスト。
自らの政治的、社会的スタンスは、米中産階級の「良識」に基づくとしている。法を遵守し、犯罪を憎み、家族や隣人を大切にし、キリスト教を重んずる、「古き良きアメリカ」こそが自分のよって立つ拠り所だと言い切っている。
その意味では、まさに大統領選でドナルド・トランプ氏を大統領に押し上げた「白人中産階級」の代弁者と言える。保守主義者だが、過激な超保守派とは一線を画している。
ニューヨーク生まれ。カトリック教徒。マリスト大学を卒業後、2年間高校で英語を教えたのち、ボストン大学大学院(BU)でジャーナリズム修士を取得。地方紙記者やラジオ・テレビ局で22年間働いたのち、95年ハーバード大学行政学大学院で行政学修士を取得している。
ジャーナリストとして働く傍ら、近代史の研究を続けており、自宅には数千冊の蔵書があるとも言われている。これまで著した著書は23冊。「Killing」シリーズは毎回100万部は売れているという。
真珠湾攻撃に始まり、原爆投下で終わる日米戦争。そのストーリーを米国人が描いた歴史書では、MIT(マサチューセッツ工科大学)のジョン・ダワー博士の「War without Mercy」(容赦なき戦争、1986年)や「Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II」(敗北を抱きしめて、1999年)の右に出る本はないだろう。
それに挑戦しようというのだからオライリー氏も大変な自信家だ。「Killing」シリーズでは事実関係を調査するためにフリーランサーのマーティン・ドゥガード氏(55)をリサーチャーに雇っている。シリーズはすべて同氏との共著になっている。
日米戦争に詳しい専門家の中には本書にはかなり事実関係の誤認や史実に誤りがあると指摘する者もいる。
だが、それでもなおかつ、本書が売れに売れている理由は、本書が「白人中産階級」の視点に立ち、平易な文章で、人物中心に太平洋戦争を描いている点にありそうだ。それは、トランプ次期大統領の視点に近い、と指摘する向きもある。
長崎の次は東京を標的に考えていたトルーマン
本書を読み解くうちにこれまで見落としていた「新事実」に出くわす。
米英ソの三国は1945年7月、ベルリン郊外でポツダム会談を行う。米国は対日政策を英国に提案し、中国を加えた3国の名で、戦後勝利方針と日本軍隊の無条件降伏を観測するポツダム宣言を発表した。
日本政府が対応に苦しんでいる間に、米国は8月6日広島に、次いで9日長崎に原子爆弾を投下した。8月8日、ソ連は日ソ中立条約を無視して宣戦布告し、満州・朝鮮に侵入した。
日本政府が御前会議で、昭和天皇の裁断によりポツダム宣言を受諾し、連合国側に通告したのは14日。長崎原爆投下から5日。
8月9日午前10時46分。トルーマン大統領はヘンリー・スチムソン国防長官、レスリー・グローブ将軍ら側近と今後の対応を協議していた。
「大統領は長崎への原子爆弾投下が成功したことを知らされていた。日本は台風シーズンに突入、さらに原爆投下を続行するとすれば遅延が予想された。大統領は天候が回復すればできるだけ早期に第3弾を投下すべきかどうか決断を下さねばならない。その標的は東京だった」
もう少し無条件降伏が遅れれば、原子爆弾を東京に落とされていたのだ。
「広島同様、長崎でも多くの非戦闘の民間人が死傷している。大統領は日本国民を抹殺することは望んでいなかった。しかし日本軍部はこれだけの損害にもかかわらず、降伏しようとはしていない」
「日本政府指導者はその強情さのために日本国民の犠牲など全く考えていなかった。大統領と親しいリチャード・ラッセル上院議員は『(原爆を使用したのは)できるだけ多くの米兵の命を守るだけでなく、日本人の女子供に対する人道的な感情があったからだ』としたためていた」
原爆投下を正当化するため、その後トルーマン大統領からは何度か説明が繰り返された。だが、そのトーンはこの時点から終始一貫していた。
日本本土に上陸することで戦闘が泥沼化し、多くの米兵の命が失われかねないこと。と同時に日本の一般市民を巻き込み、多くの日本人の生命が奪われる。それを避けるために原爆を落とし、無条件降伏させたのだという理屈だ。それは今も半数近くの米国民が信じて疑わない。
カーター、ブッシュ父子はトルーマンの決断を支持
原爆投下を命じたトルーマン大統領の決断は正しかったのか――。
世論調査では、54年前、正当化していた米国民は63%だった。それが15年には56%に減少している。今では米国民のうち34%が正当化しない(残り10%とは無回答か、分からない)と答えている。
54年の間に正当化すると答えた米国民は7パーセントポイント減っているが、まだ半数以上は正当化しているのだ。
別の世論調査では、トルーマン大統領の決断を「支持する」とした米国民は1945年には85%だった。それが69年後の2005年には57%になっている。
著者のオライリー氏は執筆段階で歴代大統領に書面でトルーマン大統領の決断について賛否を問うている。回答したのはジミー・カーター、ジョージ・H・W・ブッシュ、ジョージ・W・ブッシュ各大統領だ。大統領直々の書簡が本書に掲載されている。
カーター氏は回顧録「A Full Life:Reflection at Ninety」(充実した生活:90年代を振り返って)に記された文章をそのまま引用し、「私の考え方は変わっていない」と記している。
「私は潜水艦内のラウドスピーカーでトルーマン大統領の原爆投下演説を聞いた。もし投下しなければ陸上戦となり、50万人の米兵および多くの日本人が戦死する、それを防ぐための苦渋の選択だったという演説だった」(日付なし)
ブッシュ大統領(パパ)は、こう回答している。
「トルーマン大統領の決断は正しかった。もし原爆を投下していなかったら大勢の米兵、(太平洋戦争に参戦した)自分も含め、戦死していただろう。もし当時自分が大統領だったらどうするか、私も同じ決断をしていただろう。厳しい決断だったが、正しい決断だった」(2016年1月5日け)
そしてブッシュ大統領(息子)は、こう答えている。
「大統領にやり直しはない。大統領は、自分が正しいと信じたことを実行するしかない。そしてその結果についてはすべて責任を取ることだ。トルーマン大統領はまさにそれをやってのけた」
「私はトルーマン大統領のタフネスさと信念、そして戦略的なビジョンに感服している。トルーマン大統領は米国の国益を第一に国をリードした。後からどのような批判があろうが気にかけなかった」(2016年2月9日付)
10秒間の沈黙、「トルーマンと機長ティベッツとの初対面」
最終章にあまり知られていないエピソードが紹介されている。
1948年冬、トルーマン大統領と広島に原爆を投下したB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」の機長、ポール・ティベッツ大佐(のちに空軍准将)との対面場面だ。大統領が広島原爆投下作戦に関わった米軍将兵をホワイトハウスに招いたのだ。
「2人は何も言わずに向き合っていた。大統領は10秒ほど言葉を発しなかった。それから『君はどう思う?』と尋ねた。ティベッツ大佐は大統領の質問の意味を痛いほど分かっていた」
「そして『大統領閣下』と応じ、一息ついて『私は命じられたことを実行に移したまでです』と答えた。大統領はデスクを叩いてこう言った。『その通りだ。君を出動させたのはこの私だ』。そのデスクには『The Buck Stops Here』(全責任は私にある)というガラス製の大統領の座右の銘が置かれていた」https://www.trumanlibrary.org/buckstop.htm
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『韓国国会、朴槿恵弾劾案を可決 混乱はこれからだ』(12/9日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『「美し過ぎた自画像」が呼んだ朴槿恵弾劾 韓国人は「一流国ではありえない事件」に怒った』(12/10日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について
そもそも事後法当たり前の法治国家でない国が、一流国家と思う所に驕りが透けて見えるというもの。片腹痛い。自分を客観的に見えない、「恨」という情緒に左右される民族です。“It is not my fault”としか考えない人達です。基本的に韓国との間合いは古田博司教授の言う『非韓三原則=助けない、教えない、関わらない』で行くべきです。朴槿恵大統領は憲法裁判所で弾劾が否決されても任期は18年2月で終わりです。次期大統領に誰がなろうとも反日を貫くことは間違いありません。日本もしっかりと反韓を貫くべきです。相互主義の原則です。幸い米国もトランプが大統領になり、上・下院とも共和党が多数を占めました。日本が韓国のしてきたことをキチンと説明すれば、日本が助けないことも理解してもらえるでしょう。どうせ昨年末の慰安婦合意は破棄するでしょうから。手切れ金ですし、約束を破った以上、韓国は「嘘つき」という事で「従軍ではない」ということも世界にアピールできるのでは。ついでに「朝日新聞が虚報を流したのが原因」と世界に主張していけばよいでしょう。事実ですから「言論弾圧」には当たりません。廃刊させないと。でもまだ朝日を読んでいる人の気が知れませんが。外務省よ、しっかり仕事をしろと言いたいです。
米国で弾劾・罷免された大統領はいません。この前9月にはブラジルのルセフ大統領が弾劾・罷免され、後任にテメル副大統領が昇格しました。ルセフは左翼ゲリラ出身です。ブラジルはGDPで世界9位、韓国は世界11位の民主主義国家(選挙があるという意味で)です。弾劾は民主主義の成熟度を表すのかどうか?一党独裁で指導者を下野させる仕組みを持たない共産主義国家よりはましとは言えますが。そもそも権力を利用して金儲けをする人間をリーダーとして選んだのは、成熟した国とは言えないでしょう。偏向マスコミのバッシングにあっているトランプは「利益相反」になるので、事業経営から身を引くという事です。身ぎれいにしないと。朴大統領が崔の財団から金を回して貰っていたのかどうか不明です。検察は共謀があったとしていますが、今の所、推定無罪です。憲法裁判所が罷免させるべきかどうか検討する中で、事実が明らかになるのでは。まあ、職務停止して大騒ぎしていて貰った方が、日本におねだりに来れないので非常に良いですが。世界に日本を貶める活動をしていながら、日本を強請ろうというのですから乞食国家、暴力団国家としか言えないでしょう。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2016/12/09/0900000000AJP20161209001000882.HTML
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朴槿恵大統領の弾劾を求める群衆が国会議事堂前に押し寄せる中、弾劾訴追案が可決された(写真:ロイター/アフロ)
(前回から読む)
12月9日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の弾劾訴追案が国会で可決された。韓国の混乱はこれから始まる。
与党から62人が賛成
与党セヌリ党からも128人中、半数近い62人が賛成に回った模様。賛成総数は234票で反対は56票、棄権が2票、無効が7票。セヌリ党の重鎮議員1人が投票しなかった。在籍議員300人の3分の2を超えたので弾劾訴追案は国会を通った。国会議事堂に「弾劾可決」を要求する群衆が押し寄せる中での可決だった。
朴大統領への弾劾の事由は大きく分けて2つ(「弾劾の主な理由」参照)。40年来の友人、崔順実(チェ・スンシル)氏の国政壟断を助けたこと。もう1つは2014年4月の旅客船「セウォル号」の沈没の際に大統領として適切に対応しなかったことだ。
- 韓国国会が掲げた弾劾の主な理由
- 崔順実氏を国政に介入させ、憲法の国民主権、代議制民主主義、閣議に関する規定、大統領の護憲義務などに背いた
- 崔氏が主導して設立した「ミル財団」と「Kスポーツ財団」の資金集めに関与したことは贈収賄罪に当たる
- 両財団に大企業が寄付金を拠出したことに関連、職権乱用・強要罪が成立する
- 青瓦台の機密文書が外部に流出したことは「文書流出および公務上の機密漏えい罪」に当たる
- 旅客船セウォル号沈没事故への対応の不備は生存権を保障する憲法に違反する
弾劾訴追案の可決により朴大統領は職務停止処分となり、黄教安(ファン・ギョアン)首相が大統領の権限を直ちに代行する。
同日午後7時過ぎ、黄首相は大統領権限代行として初めて閣議を主宰。「北朝鮮が核・ミサイル以外にも挑発してくる可能性があるので備えるように」と指示した。
今後、180日以内に憲法裁判所がこの弾劾訴追案が合憲か否かを審理する。合憲判断が出て弾劾が成立すれば、直ちに朴大統領は退陣。60日以内に選挙を実施し、任期5年の新たな大統領を選ぶ。違憲なら朴大統領は大統領職に復帰する。
朴大統領は12月9日午後5時から国務委員懇談会を開き「「私の不徳により国家的混乱を招いたことをお詫びする。国会と国民の声を厳粛に受け止める」と述べた。さらに「憲法と法律の定めた手続きに従い、憲法裁判所の弾劾審判と特別検事の捜査に淡々と応じたい」と語った。
与党の党舎に卵
「違憲→続投」の場合、韓国全土でこれまで以上に激しいデモが巻き起こるのは間違いない。メディアが連日「朴槿恵の悪行」を報じた結果、約80%の国民が弾劾に賛成しているからだ。週末恒例となった「退陣デモ」の参加者数は増える一方である。

デモが過激化すれば、政権は厳しく対応するしか手がなくなる。戒厳令の発動まで検討するかもしれない(「朴槿恵の下野か、戒厳令か」参照)。その際、韓国政治は1987年までの「権威主義体制による抑圧」の時代に逆戻りする。
ただ、憲法裁判所が判断を下す前に、次の大統領選をにらんで政界が動き出す可能性が大きい。それが泥仕合に陥れば、やはりデモが国会を包囲するだろう。
12月3日には、弾劾に反対する与党「セヌリ党」に憤った群衆が同党党舎に押しかけ、卵を投げつける事件も起きている。
大統領代行は超タカ派
野党第1党の「共に民主党」は、少しでも早い大統領選挙の実施を望む。早ければ早いほど、自分に有利だからだ。
憲法裁判所が最長の180日かけて審理すれば、仮に合憲と判断しても選挙は2017年8月にずれ込む。国民がその時まで朴大統領の母体となった「保守」候補への怒りを維持しているかは疑問だ。
そのうえ、保守・中道政党から出馬する可能性の高い潘基文(バン・キムン)国連事務総長が選挙戦への体制を整えてしまう。潘氏の事務総長としての任期は2016年12月末で、それまでは動けない。
さらに、大統領権限を代行する黄首相は検事出身の超タカ派だ。2014年に朴政権が左派の「統合進歩党」を北朝鮮と内通する危険な団体として解散させた際、法務長官として中心的な役割を担った。左派は大統領選挙も控え「何をするか分からない」超タカ派の大統領代行に警戒せざるを得ない。
そもそも、憲法裁判所が弾劾訴追を合憲と認めるかも未知数だ。それには裁判官9人のうち6人が合憲と判断する必要があり、ハードルはかなり高いと見る専門家が多い。
このため、朴大統領を引きずり降ろすのに時間もかかるうえ、不確実な「弾劾」には、共に民主党から出馬すると見られる文在寅(ムン・ジェイン)議員は当初は消極的で「即刻下野」を訴えてきた(「『21世紀最大のデモ』で朴槿恵退陣に現実味」参照)。
その野党が弾劾に動かざるを得なくなったのは「時間稼ぎ」を狙う朴大統領側が、野党を弾劾に誘導する「捨て身の作戦」を採ったからだ(「『弾劾訴追』は朴槿恵の『真田丸だ』」)参照。
「ふてぶてしい」
結局、「共に民主党」は表「4つの『朴大統領処遇案』」のうち、④「弾劾」を選択しながら②「即刻下野」も求めることになろう。12月5日、文在寅議員は「弾劾が議決されれば(朴大統領は)即刻辞任すべきだ」と演説している。
- 4つの「朴大統領処遇案」
| ①権限の削減 | 外交・安保だけは任せる仏型と、象徴大統領の2案 |
| ②即時下野 | 60日以内に選挙。その間、現首相が大統領権限代行に |
| ③秩序ある退陣 | 2017年4月の大統領選挙を想定。改憲を絡める案も浮上 |
| ④弾劾 | 国会で弾劾訴追を決議、180日以内に憲法裁判所が可否判断 |
11月30日に「大統領の疑惑」を調べる特別検察官が任命された。12月中旬から105人体制で捜査する予定だ。
国会の特別調査委員会も設立された。しかし、12月7日の聴聞会に呼ばれた崔順実氏らは出席を拒否。国民は「ふてぶてしい」とますます怒った。
12月6日、ハンギョレは、旅客船「セウォル号」が沈んだ2014年4月16日に朴大統領が美容師を青瓦台(大統領官邸)に呼んで1時間半かけて髪をセットしたと報じた。
「朴大統領、セウォル号沈没時、ヘアセットのために90分を費やす」(12月7日、日本語版)がそれだ。朴大統領は事故発生後の7時間の間、誰の前にも姿を現さず、未だに何をしていたのか明らかにしていない。ハンギョレの報道は国民の憤怒をさらにかき立てた。
同党はこうした怒りも名分に「即時下野」の声を上げることになりそうだ。もちろん膨れ上がるであろう「退陣デモ」も活用するに違いない。
一方、与党「セヌリ党」は③「秩序ある退陣」――党論として決めた「4月退陣・6月選挙」を主張し続けるだろう。もし憲法裁判所が早い段階で合憲との判断を下せば、態勢を整える前に大統領選挙を迎えてしまう。
非朴派から62人の「弾劾」賛成議員を出したものの、彼らとて「国民の怒り」に押されて賛成に回った側面が強く、早期の選挙を避けたいのは同じだ。
中道を自称する野党第2党「国民の党」は「ワイルドカード」になりそうだ。大統領を狙う安哲秀(アン・チョルス)議員が設立した党だが、本人の人気が今ひとつ伸びない。セヌリ党の非朴派との合併案や、潘基文氏を大統領候補に担ぐ案が取りざたされている。
麻生財務相「スワップに動けない」
弾劾訴追案は可決されたが、不透明感は増す一方だ。国会が次期大統領選の駆け引きの舞台となるからだ。国民のイライラは募るだろう。いつまで平和的なデモが続くかは分からない。
韓国人が政争に明け暮れる間、世界は急速に変化する。米利上げを見込んで、ホットマネーが途上国から米国に戻り始めた。
韓国メディアは「第2の通貨危機が来る」と警鐘を鳴らすが、政争の余波で日本との通貨スワップ締結は進まない。12月2日、麻生太郎財務相は「(韓国の)誰が話を進めるのか全然分からないので、交渉のしようがない」と述べた。
北朝鮮は着々と核開発を進め、核武装は目前だ。「トランプの米国」は中国との対決姿勢を強める気配だ。韓国は米中どちら側の国なのか、踏み絵を迫られるだろうが、それを決める人はもういないのだ。
(次回に続く=12月10日公開予定)
12/10記事

写真は2013年2月、朴槿恵大統領の就任式。国民の期待に応えることを誓ったが…(写真:AP/アフロ)
(前回から読む)
韓国人はなぜ、唐突に大統領を弾劾するに至ったのだろうか。
怒りに油を注ぎ続けた大統領
鈴置:12月9日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が国会で弾劾訴追されました。韓国は当分の間、混乱すると思われます(前回を参照)。
—なぜ、弾劾という激しい事態に至ったのか、今ひとつ理解できません。
鈴置:国民の怒りです。大統領に対する怒りが爆発したのです。12月3日の退陣要求デモにはソウルに32万人、全国で43万人が参加しました。警察発表の数字です。主催者側発表では170万と232万でした。
いずれにしても過去最高です。11月20日に検察が崔順実(チェ・スンシル)氏らを起訴した際に「朴大統領も共謀した」と発表したことで怒りがますます燃え上がりました。
さらに11月29日、大統領が3回目の国民談話を発表したことも参加者を増やしました。道義的な責任は認めても「犯罪」は認めなかったからです。
「任期短縮を含め自らの進退は国会に任せる」と下野を示唆する発言もしましたが、意見を集約できない与野党に責任を押し付けて延命する作戦との疑いを呼びました。
在野勢力や野党など左派は、これに対抗するためにも「即時辞任」を求める大型デモを繰り広げたのです。
「いつものこと」では?
—権力者と周辺が思いのままに振る舞う――。韓国では「よくあること」ではないのですか。
鈴置:確かに、韓国では歴代大統領の親戚が必ずと言ってよいほど不正に関与しました。そして、それが理由で弾劾された大統領はいません。だから日本人は「なぜ、朴大統領だけが指弾されるのか」と首を傾げるのでしょう。
- 韓国歴代大統領の末路
| ①李承晩(1948年7月―1960年4月) | 不正選挙を批判され下野、ハワイに亡命。退陣要求のデモには警察が発砲、全国で183人死亡 |
| ②尹潽善(1960年8月―1962年3月) | 軍部のクーデターによる政権掌握に抗議して下野。議院内閣制の大統領で実権はなかった |
| ③朴正煕(1963年12月―1979年10月) | 腹心のKCIA部長により暗殺。1974年には在日韓国人に短銃で撃たれ、夫人の陸英修氏が殺される |
| ④崔圭夏(1979年12月―1980年8月) | 朴大統領暗殺に伴い、首相から大統領権限代行を経て大統領に。軍の実権掌握で辞任 |
| ⑤全斗煥(1980年9月―1988年2月) | 退任後に親戚の不正を追及され隠遁生活。遡及立法で光州事件の責任など問われ死刑判決(後に恩赦) |
| ⑥盧泰愚(1988年2月―1993年2月) | 退任後、全斗煥氏とともに遡及立法により光州事件の責任など問われ、懲役刑判決(後に恩赦) |
| ⑦金泳三(1993年2月―1998年2月) | 1997年に次男が逮捕、懲役2年判決。罪状は通貨危機を呼んだ韓宝グループへの不正融資関与 |
| ⑧金大中(1998年2月―2003年2月) | 任期末期に3人の子息全員が斡旋収賄で逮捕 |
| ⑨盧武鉉(2003年2月―2008年2月) | 退任後、実兄が収賄罪で逮捕。自身も2009年4月に収賄容疑で検察から聴取。同年5月に自殺 |
| ⑩李明博(2008年2月―2013年2月) | 2012年7月、実兄で韓日議員連盟会長も務めた李相得氏が斡旋収賄などで逮捕、懲役2年 |
| ⑪朴槿恵(2013年2月―) | 2016年12月、国会から弾劾訴追される |
2004年に盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も弾劾訴追されましたが、理由は選挙の際に中立を保たなかったことでした。
国会が弾劾訴追した後、憲法裁判所は弾劾するほどの罪ではないと棄却したので盧大統領は職に戻りました。なお、この時に訴追の先頭に立ったのは当時、野党の指導者だった朴槿恵氏でした。
後進国を超えたはずだ
—ではなぜ今回、韓国人はそんなに怒ったのでしょうか。
鈴置:韓国人は「今度こそ、そんな不正は起きない」との期待を抱いていた。それを朴大統領によって裏切られたからです。
「朴大統領はすべての近親と絶縁しているから不正は起きようがない」と信じていたのです。結局は親戚の代わりに40年来の友人が不正の温床になったのですけれど。
注目すべきは「期待の源泉」が朴大統領だけではなかったことです。2010年頃から韓国人は「大韓民国は世界に冠たる立派な国になった」との強烈な自信を持つようになった。その自信が大いに裏切られたのです。
デモに参加した人は口々に「これでも国か」と叫んでいます。10年前だったら「我が国はこの程度の水準だ」と自虐的に眺めた事件でも「一流国家」になった以上、許せないのです。
朝鮮日報の朴正薫(パク・ジョンフン)論説委員――東京特派員の経験もある記者が、象徴的なコラムを書いています。「すべてが大統領だけのせいなのだ」(11月25日、韓国語版)です。記事のポイントを訳します。
- 私たちは先進国のとば口まで来たと思っていた。経済力はもちろん、国家の風格も文化水準も開発途上国を超えたと信じていた。それが崩れた。
- 影の権力者の暗躍、政権の恐喝、特権層のやりたい放題……。すべてが後進国の病だ。この惨憺たる実相を前にしても先進国をうんぬんするのなら、厚かましいことこの上もない。
- 先進国にも不正と非理はある。しかし、腐敗が片隅にでも生まれれば、誰かがホイッスルを吹く。我々の場合、崔氏一党がひっかき回している最中、誰も警戒音を鳴らさなかった。
異様な高揚期に
—なるほど。韓国人は「先進国になった!」と信じていたのですね。
鈴置:今回の騒ぎを理解するには、まずそれを知る必要があります。2008年の世界同時不況を韓国はうまく切り抜けた。1997年に通貨危機に陥り、IMF(国際通貨基金)に救済された時とは様変わりでした。
GDPも世界で10位近くの規模に膨らみ「統一すれば世界で5位の経済力を持つ」との見方が広がりました。1人当たりGDPでも日本に追いつきそうになりました。
国際政治の場でも「日本を超えた」と韓国人は確信しました。民主党時代の日本は米国とも中国とも関係を悪化させた。反対に韓国人は、自分は米中双方と極めて良好な関係を築いたと信じたのです。
李明博(イ・ミョンバク)政権時代の話ですが、G20と核セキュリティ・サミットを2010年と2012年に、いずれも日本よりも先に主催しました。
2010年頃から韓国メディアには「一流国家韓国」「世界で尊敬され称賛される韓国」「日本を超えた韓国」との言説が溢れ返るようになりました。
韓国は精神の高揚期に入ったのです。史上初のことでしょう。朴槿恵政権が「米中を後ろ盾に日本と北朝鮮を叩く」外交を展開したのも、こうした背景があったからです。
韓国の主な「卑日」
| 「従軍慰安婦」像設置 |
| 2011年12月14日、韓国挺身隊問題対策協議会がソウルの日本大使館前に「従軍慰安婦」像を設置。日本政府が抗議したが、ソウル市と韓国政府は無視。その後、韓国と米国の各地に相次ぎ設置された。「像」以外に「碑」も世界中で立てられている。2014年1月には仏アングレームの国際漫画祭で、韓国政府主導の慰安婦をテーマにした企画展が開催。 |
| 大統領の竹島上陸 |
| 2012年8月10日、李明博大統領が竹島に上陸。日本政府は抗議し駐韓日本大使を一時帰国させた。同月13日これに関連、李大統領は「日本の影響力も昔ほどではない」と発言。同月17日、野田佳彦首相がこの問題に関し親書を李大統領に送るが、同月23日に韓国政府は郵便で送り返した。 |
| 天皇謝罪要求 |
| 2012年8月14日、李大統領が天皇訪韓について「独立運動をした人に心から謝罪をするのならともかく(昭和天皇が使った)『痛惜の念』だとか、こんな言葉1つなら、来る必要はない」と発言。 |
| 対馬の仏像窃盗 |
| 2012年10月8日、韓国人が対馬の仏像と教典を盗んだ。2013年1月に韓国の警察が犯人の一部を逮捕、仏像2体を回収。しかし韓国・大田地裁は「韓国から盗まれた可能性がある」と日本に返さず。2015年7月18日に1体だけ日本に返還。 |
| 中国人放火犯の本国送還 |
| 2013年1月3日、ソウル高裁が靖国神社放火犯の中国人を政治犯と認定、日本に引き渡さない決定を下した。日本政府は日韓犯罪人引渡条約をたてに抗議。犯人は2011年12月26日の靖国放火の後、2012年1月8日にソウルの日本大使館に火炎瓶4本を投げ、逮捕されていた。 |
| 朴大統領の「告げ口外交」 |
| 2013年2月の就任似来、朴槿恵大統領は世界の首脳やメディアに会うたびに、安倍晋三首相の「歴史認識」など日本を批判。 |
| 産経元支局長起訴 |
| 2014年10月8日、ソウル中央地検が産経新聞の加藤達也元ソウル支局長を在宅起訴。容疑は「大統領に関し虚偽の事実を報じ、名誉を棄損した」。報道の元となった朝鮮日報の記事に関してはおとがめなし。同年8月7日からの加藤元支局長への出国禁止措置は2015年4月14日に解除。同年12月17日に無罪判決、同月に確定。 |
| 安倍首相の米議会演説阻止 |
| 2015年2月に聯合ニュースが「在米韓国人、演説阻止へ」と報道以降、韓国は大統領、外相、国会議長、学者らが世界の要人を対象に、同年4月の安倍首相の米議会演説を阻止する運動を展開した。阻止できないと判明後は、演説に慰安婦への謝罪を盛り込ませるよう米国に要求した。メディアも連日、阻止キャペーンを張った。韓国の国を挙げての筋違いで執拗な要求に、米政界では「韓国疲れ」という言葉が使われた。 |
「日本は下」を訴える聖戦
—なぜ、日本を叩いたのでしょうか。
鈴置:「日本よりも韓国が上である」ことを自ら実感し、世界にも示すには「日本を叩く」ことが必要だったのです。韓国では強い者が弱い者を徹底的に叩きます。その姿を周囲に見せてこそ、本当に強い存在となれるのです。
だから大統領が世界の指導者と会うたびに、若者は留学先の大学で外国人と話すたびに日本の悪口を言うようになったのです。朴正薫・論説委員のコラムに以下のくだりがあります。
- 我々は自らを過大評価してきた。日本と肩を並べたと気炎を吐いた。「地球上で日本を見下す国は韓国だけ」と外国人が驚いた。どれだけ空しい誇大妄想だったのか分かる。
2010年頃から韓国紙やSNS(交流サイト)で「地球上で日本を見下す国は韓国だけ」という言説が目立つようになりました。
「外国人が驚いた」という部分――。朴正薫・論説委員は「韓国人の傲慢さに外国人が驚いた」との意味で引用しています。
人によっては「韓国は日本の上の存在である。しかるにそれを初めて知って驚く外国人もいる。韓国が上になったことを世界に知らしめねばならぬ」との文脈の中で使います(「これが『卑日』だったのか――」参照)。
その頃から始まったジハード(聖戦)とも言うべき「卑日」運動には、そんな願いが込められているのです。
価値観を共有しない国
—「世界に冠たる韓国」という自画像を「他画像」に昇格したいのですね。
鈴置:その美しい自画像をぶち壊したのが朴大統領でした。「先進国ではあり得ない事件」が起きたと考えた韓国人は恥じ入ったのです。
各紙のシニア記者が「外国で朴大統領のために見下された体験」を一斉に書きました。と言っても「大変ですね」と言われたぐらいの話なのですが。メディアには、怒りを煽って大統領を退陣に追い込もうとの計算もあったと思います。
—韓国は「世界の笑い者になった」のでしょうか。
鈴置:自意識過剰だと思います。怪しい政治指導者なら世界中にごまんといます。米国では暴言を吐きまくる人が大統領に選ばれたばかりです。日本だって、意味不明の発言を続ける「宇宙人」を首相にしてしまいました。
そもそも今の韓国を「政権末期のいつもの泥仕合をまた、やっているな」くらいに見ている日本人が多いと思います。韓国を成熟した民主国家――法治国家と見なす人は少ないですしね。
2014年に産経新聞の支局長が朝鮮日報の記事を引用して記事を書いたら起訴され、出国停止処分になりました。韓国の保守系紙は政府のちょうちんを持って「けしからん日本の記者は起訴されて当然」と合唱しました。
「米国との関係が悪化する」と懸念した新聞はありました。しかし無罪判決が出るまでの間、法の恣意的な適用の観点から起訴を批判した韓国紙は私の見た限り、「ハンギョレ」だけでした。「法を尊重する」意識が日本や西欧と全く異なるのです。
この起訴以降、日本政府は韓国に関する公式見解から「基本的な価値観を共有する」との文言を落としました。
米国務省も「韓国の言論弾圧への懸念」を表明しました(「北朝鮮にどんどん似てきた韓国」参照)。だから今さら「世界の笑い者になる」心配はないのです。
—高揚感から突然の自信喪失。韓国は大丈夫でしょうか。
鈴置:大丈夫ではないと思います。
(次回に続く=12月11日掲載予定)
「国政壟断事件」の動き(2016年)
| 7月 | |
| 26日 | TV朝鮮「財界の文化財団『ミル』への486億ウォンの募金に青瓦台幹部が関与」 |
| 10月 | |
| 24日 | JTBC、大統領演説の草稿など機密資料が崔順実氏に漏えいと報道 |
| 25日 | 朴大統領が資料提供を認めて国民に謝罪 |
| 26日 | 検察が崔氏自宅など家宅捜索。外交資料なども漏洩とメディアが報道 |
| 28日 | 朴大統領は首席秘書官全員に辞表を出させる。秘書室長が辞表提出 |
| 28日 | 韓国ギャラップ「朴大統領の支持率が6週連続で落ち、過去最低の17%に」と発表 |
| 29日 | 青瓦台、検察の家宅捜索を拒否。ソウルで1万人強の退陣要求デモ |
| 30日 | 青瓦台、検察に資料提供。朴大統領は一部首席秘書官らを辞任させる |
| 30日 | 与党、挙国一致内閣を提案するも野党は真相究明が先と拒否 |
| 30日 | 崔順実氏帰国、31日に検察に出頭、逮捕状なしで緊急逮捕 |
| 31日 | リアルメーター「潘基文氏の支持率が前週比1.3ポイント低い20.9%に」 |
| 11月 | |
| 2日 | 朴大統領、首相を更迭し、後任に盧武鉉時代に要職を歴任した金秉準氏を指名 |
| 2日 | 野党各党、新首相の就任に必要な国会聴聞会を拒否することで一致 |
| 2日 | 検察、安鍾範・政策調整首席秘書官を緊急逮捕 |
| 3日 | 検察、崔順実氏を逮捕。容疑は「安鍾範氏と共に財閥に寄付を強要した」職権乱用など |
| 4日 | 韓国ギャラップ「朴大統領の支持率は過去最低の5%、不支持率は89%」と発表 |
| 4日 | 朴大統領「検察の捜査受ける」と国民向け談話。野党は「退陣要求運動を展開する」 |
| 5日 | ソウルで4万5000強人の退陣要求デモ。釜山など他都市にも拡散 |
| 6日 | 禹柄宇・前民情首席秘書官が検察に出頭 |
| 7日 | 与党・セヌリ党の金武星議員、大統領に脱党を要求 |
| 7日 | 朴大統領、与野党代表との会談を提案するも3野党に拒否される |
| 8日 | ソウルで4万5000強人の退陣要求デモ。釜山など他都市にも拡散 |
| 8日 | 検察、崔順実氏に関連するとしサムスン電子本社や大韓乗馬協会を家宅捜索 |
| 8日 | 朴大統領、丁世均・国会議長を訪ね「国会が推薦する総理を受け入れ、内閣を任せる」 |
| 9日 | 野党3党、朴大統領の国会推薦総理案を「一考の価値なし。大統領は2線に引け」と拒否 |
| 9日 | 米次期大統領にトランプ氏決定 |
| 11日 | 韓国ギャラップ「11月第2週の大統領支持率は前週と同じ5%。不支持率は最高の90%」 |
| 12日 | 全国で朴大統領の退陣求める集会。ソウルでは26万人参加 |
| 13日 | 検察、「国政壟断事件」でサムスン電子の李在鎔・副会長ら財閥トップを参考人として聴取 |
| 13日 | 青瓦台「昨日、大統領は国民の声を重く受け止めた。国政正常化のため苦心している」 |
| 13日 | 検察、国政壟断事件に関連し朴大統領に15日か16日の参考人事情聴取を要請 |
| 13日 | 金武星・前セヌリ党代表「唯一の収拾策は大統領弾劾」 |
| 14日 | 与野党、国政壟断事件に関する特別検察官の任命で合意 |
| 14日 | 共に民主党、大統領に対する要求を「2線への後退」から「即時退陣」にと強化 |
| 14日 | 秋美愛「共に民主党」代表、早朝に大統領との会談を受諾したものの同日夜に拒否 |
| 14日 | 日韓、東京でGSOMIAに仮署名 |
| 15日 | 文在寅「共に民主党」元代表「条件なき退陣求め在野団体と『非常時局機構』作る」 |
| 16日 | 韓国軍「2017年初めまでにTHAAD工事着工」と発表 |
| 16日 | 朴大統領、釜山の大型不動産開発事業「エルシティ」を巡る疑惑の徹底調査を指示 |
| 17日 | 崔順実氏の国政介入疑惑に関し、特別検察官任命法案と国政調査実施を可決 |
| 18日 | 韓国ギャラップ「11月第3週の朴大統領の支持率は5%、不支持率は90%」 |
| 18日 | 秋美愛「共に民主党」代表「大統領は支持者による衝突と戒厳令を準備している」 |
| 18日 | 青瓦台「東京での韓中日首脳会談の日程が決まれば朴大統領は参加する」 |
| 19日 | 退陣デモ。全国で24万人、うちソウルは17万人(警察発表)。支持デモに1万1000人(同) |
| 20日 | 検察、崔順実氏らを職権乱用共犯などで起訴。「大統領も共謀と判断、捜査続ける」と発表 |
| 20日 | 朴大統領の弁護士「検察は想像と推測で捜査、対面調査には応じない」 |
| 20日 | 青瓦台「検察の発表は遺憾。特別検察官の捜査で無実を証明する」 |
| 20日 | 野党の大統領選立候補予定者ら8人「国民的退陣運動と平行し弾劾推進論議で合意」 |
| 21日 | 青瓦台スポークスマン、退陣を前提とした野党の首相推薦は拒否 |
| 21日 | 第1野党「共に民主党」と第2野党「国民の党」がそれぞれ弾劾推進を決定 |
| 22日 | 朴元淳・ソウル市長、閣議で閣僚辞任要求と日韓GSOMIAへの反対を表明 |
| 22日 | 崔順実疑惑を解明するための特別検察官任命法案を閣議決定 |
| 23日 | ソウルで日韓GSOMIA署名・締結。写真撮影禁止に韓国写真記者が一斉抗議 |
| 24日 | 野党3党、朴大統領弾劾で合意 |
| 25日 | 韓国ギャラップ、11月第4週の朴大統領の支持率は4%、不支持率は93% |
| 26日 | 5回目の退陣要求デモ。参加者はソウル27万人、全国32万人 |
| 28日 | 朴大統領の弁護士「求められた29日までの検察の対面調査は困難」 |
| 28日 | 政界元老集団と与党の「親朴」重鎮議員らがそれぞれ秩序ある退陣を朴大統領に要請 |
| 28日 | 教育部、国定歴史教科書の内容を開示 |
| 29日 | 朴大統領、3回目の国民談話を発表「任期短縮を含め進退は国会にすべて任せる」 |
| 30日 | 野党3党「無条件退陣の要求」と「弾劾推進」で合意 |
| 30日 | 朴大統領、国政壟断事件の特別検察官に元ソウル高検検事長の朴英洙氏を任命 |
| 12月 | |
| 1日 | セヌリ党、「4月退陣」を党論に決定 |
| 1日 | 朴正煕元大統領の生家に放火。犯人は「大統領が退陣しないので火を付けた」 |
| 2日 | 韓国ギャロップ、12月第1週の朴大統領の支持率は4%、不支持率は91% |
| 2日 | セヌリ党非朴派「12月7日午後6時までに退陣時期明言なければ弾劾に賛成」 |
| 3日 | 野党3党、朴大統領の弾劾訴追案を提出 |
| 3日 | 6回目の退陣要求デモ。参加者はソウル32万人、全国で43万人 |
| 4日 | セヌリ党非朴派「4月退陣案への大統領の姿勢とは関係なく弾劾訴追案に賛成する」 |
| 5日 | 青瓦台「『4月退陣・6月大統領選』案を朴大統領はセヌリ党員として受け入れる」 |
| 6日 | 国会で「国政壟断」に関する聴聞会。財閥オーナー9人が証人として出席 |
| 6日 | 朴大統領「4月退陣受け入れる。弾劾可決時には憲法裁判所の審理を見守る覚悟」 |
| 6日 | セヌリ党、弾劾訴追案は自由投票と決定 |
| 7日 | 国会で「国政壟断」に関する聴聞会。証人喚問された崔順実、禹柄宇氏らは欠席 |
| 8日 | 弾劾訴追案、国会本会議に報告。「セウォル号沈没当時の大統領の行為」は削除せず |
| 9日 | 国会、朴大統領の弾劾訴追案可決。賛成は234票でセヌリ党から62人が賛成 |
※注 デモの参加者数は警察発表
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『「君の名は。」大ヒットを喜べない中国の光と闇 創作は中国マネーに屈するのか』(12/8日経ビジネスオンライン 山田泰司)について
12/10ぶるー3(すりー)氏の【中国おもしろ珍道中】メルマガにも「君の名は。」の中国展開の記事が出ていました。それによると「興行成績の歴代一位に輝きそう」とのことです。この中(下記URL)のyoutubeの映像によれば、日本での公開3ケ月後に中国で公開されるのは異例とのこと。自由のない国・中国でそんな異例な取り扱いをするのは裏に何かあるとすぐ勘ぐるのは中国駐在8年間で、中国の悪い所をずっと見て来たせいでしょう。中国は市場経済国に認定されなかったため、すぐ報復するような国です。2010年の尖閣での中国漁船拿捕でのレアアース禁輸は記憶に新しい所です。中国は外貨準備高が急激に落ち込んできているので、日本に通貨スワップして$を融通してほしいのでは。12/10、9、8の宮崎正弘氏のメルマガには中国の外貨準備の記事が載っています。下記URLを参考にしてください。福田康夫が日本側団長の「日中韓賢人会議」で「通貨スワップ拡大」が取り上げられたのが怪しいと思わねば。日本国民は韓国・中国に対するスワップ阻止の声を官邸や自民党に届けて下さい。
http://www.aandm-china.com/chineselife/2016/12/post-589.html
http://melma.com/backnumber_45206_6459890/
http://melma.com/backnumber_45206_6459268/
http://melma.com/backnumber_45206_6458898/
12/10日経記事<中国、日米欧けん制 「非市場経済国」に反発
【北京=原田逸策】日米欧が中国を世界貿易機関(WTO)協定上の「市場経済国」と認めなかったことに、中国が反発している。同国商務省は9日、他国が中国の鉄鋼製品などが不当に安く輸出されていないか調べる際に従来と同じ手法を使えば、対抗措置をとる構えをみせた。中国と日米欧の貿易摩擦が高まる可能性が出てきた。
「不当廉売(ダンピング)調査でこれまでの方法を続ける国には、中国はWTO協定に基づき必要な措置を取り、自らの合法的な権益を断固守る」。商務省の沈丹陽報道官は9日の記者会見でこう強調した。
中国はWTO加盟からちょうど15年となる11日に自動的に市場経済国に移行するとの立場だ。これに対し、中国との貿易総額で計4割弱を占める日本、米国、欧州連合(EU)はいずれも認めていない。認めると中国製品が安値で流入しても反ダンピング課税などの措置をとりづらくなるからだ。
中国はいま「非市場経済国」なので、中国以外の国の価格をもとに不当廉売かどうか判断できる。中国は先進国より物価が低く、先進国の価格を基準にすれば反ダンピング課税をかけやすい。
だが、市場経済国になると中国の輸出価格が中国の国内価格より大幅に安いと調査で証明できなければ課税できない。日米欧は原則としてこれまでの調査手法を続けるとみられる。
特に問題になっているのは、中国が過剰生産能力を抱える鉄鋼分野だ。中国の国内価格が急上昇して価格差が縮まったとはいえ、いまだに中国の鉄鋼製品は先進国よりも安い。中国は1~11月、鉄鋼製品だけで16カ国から計41件もの不当廉売やセーフガードなどの調査を受けた。
中国の鉄鋼輸出は09年の2400万トンから15年は1億1200万トンに急増し、日米欧の鉄鋼メーカーの業績が悪化した。国内の公共事業拡大で足元の輸出はやや減ったものの、他国による反ダンピング課税が難しくなれば、再び輸出を増やしやすくなる。
中国は20年までに鉄鋼の生産能力を1億~1.5億トン減らす方針だが、約4億トンとされる過剰生産能力の解消はほど遠い。日米欧は中国が輸出拡大で問題解決を図るのではないかと疑う。
次の焦点は、どの国が従来の第三国価格を基準にしたやり方で中国製品の不当廉売を調査するのか。トランプ次期米大統領は保護主義的な政策を打ち出しており、中国との一時的な貿易摩擦もいとわない可能性がある。
中国は対抗措置としてWTOへの提訴などを検討する見通し。中国社会科学院の倪月菊研究員は「WTOの枠組みならば訴訟をする。中国もどう訴訟すればいいか学んだ」と話す。
▼市場経済国 世界貿易機関(WTO)協定では政府が為替相場や生産活動を統制する国を「非市場経済国」と位置づけることができる。貿易相手国は反ダンピング(不当廉売)課税などの対抗措置を取りやすい。
中国は2001年のWTO加盟から15年間は非市場経済国の扱いを受け入れたが、15年経れば自動的に市場経済国になると主張。日米欧は個別に判断するとの立場だ。中国を市場経済国と認めた国は80カ国以上あるとされる。>(以上)
同じく、12/10日経には「鴻海・シャープ、中国に世界最大級の液晶工場検討」(投資額8000億円超)とありました。日本の工場は技術を盗まれて、中国の工場に技術移転されれば、用済みで弊履のように捨てられるだけです。外省人の郭台銘の考えそうなことです。シャープの戴正呉社長は2018年東証1部に復帰したら日本人に経営をバトンタッチすると明言していますが、日本人経営者になっても、中国大陸での生産を優先させれば日本の工場が傾くのは自明です。日本人技術者は早めに退職した方が良いのでは。
97~2005年の中国駐在時代に、「中国人常常骗人是他们的本性」と言うのを、嫌と言うほど見せられてきましたので。
山田氏の記事は、中国国民のレベルについて、以前より民度が上がっているとの印象を受けました。まあ、彼は中国人との付き合いも長いし、裏表を全部呑み込んでいるのでしょうけど。中共政府=悪VS中国国民=善とは単純に決められないでしょう。この親にしてこの子ありと思います。まだ海賊版DVDが出回るくらいですから。中国駐在時代には、路上で海賊版DVDが1元で売られていました。欧米のハードコアまでです。中国人の発想では、自分が儲かれば何をしても良い、違法であっても、と言う所です。何せ、中国で封切り前に海賊版が出る国ですから。紙幣も偽札が先に出る国です。リッピング禁止何て誰も何とも思わないでしょう。
気になるのは、中国がハリウッドに手を突っ込んできていることです。万達集団の王健林董事長が映画会社を買収しました。反日映画が作られるのを危惧します。そう言う意味で、中国の金塗れになっているヒラリーでなく、トランプが次期大統領になるのは良いことだし、安倍首相が真珠湾に行って和解を演出することは、中国の思惑をはずすことになります。
次はマットデイモン主演の「万里の長城」についての12/6BBCの記事。時代設定が宋と言う所がミソ。漢族政権のため。蒙古族統治の元や満州族統治の清は出さないのでは。『ミッションインポッシブル/ローグネイション』でも挿入されたオペラは「トウーランドット」でした。世界に中国をアピールするつもりでしょうが、日常から捏造が多い国なので心配です。
http://www.bbc.com/news/world-asia-38227997
記事
「君の名は。」の快進撃が中国でも続いている。
12月5日には日本国内での興行収入がついに200億円を超え、歴代では邦画で2位、アニメで3位、映画全体でも5位に浮上した(興行通信社調べ)。
公開5日で興収56億円

「急な公開決定で上映館でもポスターが間に合わなかったところがあった」(関係者)とのことで、「結末に安心した」と話す中国人夫婦が観た上映館にはポスターがなく、仕方なく「ハリー・ポッター」のポスター前で記念撮影
12月2日の金曜日から公開された中国でも絶好のスタートを切った。中国紙『新聞晨報』(12月5日付)によると、公開前日の時点で、初日分の前売りは3000万元(4億9500万円)を突破し、「STAND BY ME ドラえもん」の初日の興収2711万元(4億4731万円)を抜いてしまった。初日の興収は最終的に7591万元(12億5251万円)となり、中国で上映された邦画アニメの初日の記録を更新。公開後最初の週末(金土日)では2億8774万元(47億4771万円)に達した。公開5日目まで、興収はいずれも当日の首位を維持しており、計3億4365万元(56億円)に上っている。
中国の過去の興行収入と比べると、歴代首位は2016年2月公開で香港スターのチャウ・シンチーがメガホンをとった中国映画「美人魚」の33億9000万元(559億円)で、10位でも14億3900万元(194億円。中国映画「夏洛特煩悩」)となお距離がある。ただ、2016年に限れば2位が15億3000万元(252億円。米映画「ズートピア」)、10位は9億8000万元(161億円。米映画「ジャングル・ブック」、以上、糯米電影、電影票房調べ)。12月上映の映画としては大健闘で、今後どこまでランクを上げていくのかが楽しみである。
私自身はと言えば、日本で1回、中国で1回の計2回観た。主人公の2人が高校生、しかも普段ほとんど観ないアニメということもあり、観るつもりは無かったのだが、先月の日本滞在中に、中国でも上映が決まったということを知り、その時点で既に日本映画の興収記録を塗り替える可能性が取りざたされていたこの大ヒット映画に中国人がどのような反応を示すのかに興味がわき、それならば日本でも観ておかなければと離日前日に慌てて横浜みなとみらいの映画館へ駆け込んだのだ。
中国では公開2日目の土曜日に、20代前半の中国人夫婦を誘って上海の映画館に観に行った。夫(25歳)も妻(20歳)も日本のアニメには子供のころから親しんできたが、新海監督のことは2人とも知らず、妻は日本でヒットしていることは知っていたが、夫は「君の名は。」の存在も知らないなど、両者ともアニメファンではない。2人からあらすじを尋ねられたが、主人公の男女の魂が頻繁に入れ替わったり、両者の時間がズレたりとなかなかに複雑な内容を中国語で説明するのが面倒だったので、「中国でも公開初日の昨日、興収トップの映画だから、観ておいて損はない。映画代はオレが持つからさ」と丸め込んだ。
そこで彼のスマートフォン(スマホ)でチケットを予約しようとしたのだが、土曜午後4時の時点で、行ける範囲として選んだ10あまりの映画館は、どの時間も予約済みを示す赤でほぼ染まっている。席の予約状況を見たこの時点で友人夫婦は、「おお、ほんとにヒットしてるんだな」とがぜん観る気になったようだ。中国の映画館も昨今、シネマコンプレックスが主流でキャパの小さなスクリーンが複数ある形体が多いのだが、その中でも564席と比較的席数の多い映画館で午後7時半の回にようやくのことで3つ並んだ席を確保した。ちなみに料金はネット割で1人47元(775円)だった。
観客は8分ほどの入り。年齢層は20代が中心のようだったが、10代が少ないように見えたのは、夜の回という時間も影響していただろう。女性同士の連れも目立つが、男女の比率は4対6というところで、若い男性の姿も少なくなかった。ただ、シニア世代はほとんど見かけず、ひょっとすると51歳の私が最年長だったかもしれない。一方、日本では平日の夕方の回だったので、観客は学校を終えた女子中高生と高校生、大学生と思しき男女のカップルが中心だったが、シニア世代もちらほら見かけた。男女比は3対7で、一目瞭然で女性の方が多いのが分かった。
中国観衆の素直な反応に感激

観衆は20代の男女が中心(上海市内の映画館)
「君の名は。」を観た中国の観衆の反応を簡潔に言い表すならば、「反応が素直」、これに尽きると思う。
笑う所では声を立てて笑い、涙を誘う場面ではよく泣く。女の主人公と体が入れ替わってしまった男の主人公が、自分の体に乳房のあることに驚いて両手でムギュっとつかむ場面。女の主人公が体は男の主人公のまま、破れたスカートに少女チックなかわいらしい刺繍を施す場面。何かのインタビューで新海監督が、前半では笑いの要素を多く入れた、というようなことを語ってるのを読んだが、恐らく監督が「笑って欲しい」と意図して入れたシーンで、横浜の観客たちはほとんど笑っていなかったが、上海の観客たちはどの場面でも漏れなく、そして楽しそうに笑っていた。
これは、映画館における中国と日本のマナー、マナーと言うと非難するような響きのみが強調されてしまうので、習慣と言い換えるが、映画館における習慣の違いによるところも大きいのだろう。
初めて中国の映画館で映画を見た時のことを、私は今でも強烈な印象として鮮明に覚えている。あれはいまから28年前の1988年のこと。語学留学した中国内陸部の大学で開かれた留学生と中国人学生との交流会で知り合って友達になった日本語学科の男子学生、リュウくんが、中国での生活が2カ月目に入ったころ、映画を観に行かないかと誘ってくれたのだ。訪れたのは、大学から徒歩15分ぐらいの所にある体育館のような映画館。映画館だから暗いのは当たり前だが、中国有数の炭鉱を抱える省にあったその映画館は、煤煙や石炭の粉に長年燻されたためだろうか、外観も煤けて薄汚れていた。
始まったのはルーマニアのギャング映画で、中国語の吹き換えだった。とある民放が午後2時ぐらいから毎日放映していた吹き替えのB級映画の中にありそうな、有り体に言えば退屈な映画だった。それでも、日本にいるとなかなかルーマニアの映画など見る機会がない。ベルリンの壁が崩壊する前年のことで、ルーマニアでも、その翌年に公開処刑という衝撃的な最期を遂げるチャウシェスク大統領の独裁政権が続いていた。私は、社会主義の国では思いがけないものが観られるものだと珍しがっていたのだが、珍しいのは映画そのものだけではなかったのだ。
映画が終盤に近づいたころ。ヒーローがマシンガンをぶっ放し、悪党どもを皆殺しにした。すると、隣りに座っていたリュウくんが「イヨーッ!!」という奇声と共に、バネに弾かれたように椅子から飛び上がり拍手した。他の観客も同時多発的にリュウくんと同じような反応をして奇声を上げ飛び上がっていた。子供映画ならいざ知らず、平日の昼下がり、その映画館にいたのはほぼ成人男性だけだった。
それまでの23年間、「映画館では静かにするものだ」と教えられてきた、あるいは思い込んできた私は驚きつつ、「なんだ中国人っていうのは、マナーが悪いんだな」と思った。ただ同時に、「映画館で大人たちが感情を爆発させてもいい国もある」ということを知り、「うーむ、世界には知らないことがたくさんあるんだな」、とも思った。
そして映画が終わり、エンドロールが始まると同時に照明がつき、そこでフィルムが止まった。「映画館では、エンドロールが終わるまで着席し余韻に浸るもの」とやはりその時まで思い込み、実際、映画の善し悪しにかかわらず映画館でのその時間が何よりも好きだった私は、宙ぶらりんになった気持ちのやり場に戸惑いながらも、とうの昔に立ち上がっていたリュウくんに気圧されて席を立った。
通路に向かいながら明るくなった足下を見ると、床が見えないほどびっしりと種のようなものが敷き詰められていた。これは何だとリュウくんに尋ねると、「あれはヒマワリの種です。中国語では瓜子(グアツ)と言います」と日本語の教科書の例文のような日本語で教えてくれた。リュウくんが食べていなかったので気付かなかったが、映画を観るときはポップコーンでなく、中国ではヒマワリの種を食べ、しかも床に吐き散らかしても構わないのだという。「映画館で出したゴミはゴミ箱に、あるいは持ち帰ること」というほど当時の日本のゴミマナーは良くもなかったが、それでも座席の足下の目立たぬように置くぐらいのことはしていたので、このゴミの扱いにも驚いたのである。
「安堵」と「感動」、反応分かれた結末
そして今日。少なくとも上海の映画館では、床が食べ散らかしたヒマワリの種だらけということはなくなったし、感情が高ぶり奇声を上げたり飛び上がったりする人も見かけない。ただ、観劇中の物音については、日本に比べれば許容量は大きい。「君の名は。」でも、ストーリーの中で昔と今が前後したりと内容がいささか複雑だったせいもあるのだろうが、ひそひそ声、よりはもう少し大きなボリュームで今観ているシーンについて、連れとリアルタイムで質問し合い、おしゃべりする光景がどこにでも見られた。
ただ先にも書いたが、それが中国の映画を観るスタイルなのである。そして、男の主人公が、女の主人公の名前を思い出すことができず絶望するシーンでは、すすり泣きや嗚咽が四方八方から聞こえてきた。いささか賑やかではあるが、作品に揺すぶられた感情を笑い声、泣き声、おしゃべりで素直に表している中国人の観衆の様子は、とても気持ちのいいものだった。
「君の名は。」に対する反応で、日本と中国で最も違うなと思ったのは、観終わった後の様子だろうか。ネタバレになるので詳しくは書かないが、大まかに言えばハッピーエンドに終わる結末に、横浜の観客は「感動した」という面持ちだったのに対し、上海の観客らは「安堵した」「ホッとした」という顔をしていた。一緒に行った夫婦の感想も「ああいう結末で心底安心した」(夫)、「ハッピーエンドじゃなかったら面白くない映画になっていた。ハッピーエンドでホッとさせてくれたから、すべてOK」(妻)というものだった。一途な思いや苦労は報われるべきだということを、中国ではまだ思える社会であり時代にあるということなのかもしれない。
浮上した「写真加工アプリ」問題
さて、中国のメディアには早くも、「君の名は。」が中国でもヒットした理由を探る論評が出始めている。それらの意見をまとめると、大まかに3つに分けることができるようだ。そのうちの2つは、(1)新海誠監督の作品は「秒速5センチメートル」「星を追う子ども」「言の葉の庭」等、アニメ好きを中心に中国の若者たちの間では有名。その監督の作品が中国で初めて劇場公開されるということで期待が高まった。(2)日本で空前のヒットを記録中だという話題性、である。
そして3つ目なのだが、これが今、いささか問題になりつつあるのだ。それは、(3)写真加工アプリとソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用した宣伝が奏功した、というもの。
今回、「君の名は。」の中国での反応を調べていくうちに、中国メディアや個人のブログの中に、「新海誠風」という言葉を時々見かけることに気付いた。最初は「君の名は。」がいかにも新海監督のテースト溢れる作品だということを言っているのかなと思ったのだが、どうやらそうではない。
そこでなお調べると、「自分の手持ちの写真を『新海誠のアニメ風』に加工できるアプリ」があるということが分かった。そして、「君の名は。」中国公開初日の10日前、すなわち11月22日ごろから、このアプリで加工した写真をSNSで「朋友圏」、日本ならLINEで言うところのグループで発表し合うのが流行り始め、この遊びをやらないと友人らの話題について行けぬため新海誠風に写真を加工する人の輪がどんどん増殖したのだが、この新手とも言える宣伝手法が、映画ヒットにつながった、という指摘をする人が複数いることが分かったのである。オンラインメディア『中関村在線』(11月24日付)や中国紙『法制晩報』(12月6日付)によると、これら記者や評論家らは、この宣伝手法を「濾鏡営銷」すなわち「フィルター営業」と名付けている。
このアプリの名前は中国語で「時光相冊」、英語名は「Everfilter」という。試してみようと探してみたところ、iPhoneのiOS用と、Android用のほか、インストール不要でブラウザ上で加工できるものもある。むやみにアプリをインストールしたくないので、ブラウザ版で加工してみたのが掲載した写真。オリジナルの写真は上海がPM2.5で深刻な大気汚染に見舞われていた2013年12月、私が上海都心部で撮影したもので、歩道橋の奥に見える超高層ビルがスモッグで霞んで見えるし、手前の通行人は手で口元を覆っているのが分かる。ところが、このアプリを使って「新海誠風」に加工すると、ドブネズミ色に染まっていた空が、まるで「君の名は。」に出てきたような青空と白い雲に一変するのである。

「新海誠風」にできるアプリのブラウザ版を使って加工した写真。オリジナルは上海が過去最悪の大気汚染に見舞われた2013年12月の都心部
宣伝か著作権侵害か
ところが、「君の名は。」の中国公開後にこのアプリの日本語版が出ると、新海監督の作品を無断で使用したものなのではないかとの指摘が日本で出始めた。すると、12月4日になって、Everfilterがフェイスブックで「運営一同」名で、「中国国内の使用については著作権者よりライセンスを受けていたものの、誤って海外版にも使用してしまったことが発覚した」「著作権元である新海誠氏へも連絡した」「誠心誠意、本問題に対応する所存だ」等と投稿。さらに、12月7日付では、「12月3日のリリース後、コンテンツの著作権について指摘を受け、12月4日、アプリ内及びSNS上で使用されていた『君の名は。』のコンテンツ及び新海誠氏の作品の使用を停止、謝罪と経緯説明のため新海氏に連絡した上、著作権に対する認識の甘さが引き起こした今回の件に関し深く反省し、謝罪の意を込めて、本日、日本、韓国を含むリリースした全ての地域でApp Store、Google Playでの配信の一時停止を決めた」と表明した。
この件について12月7日、配給の東宝に聞いたところ「当社としてはライセンスを供与した事実はない。詳細は現在調査中」(宣伝部)との回答だった。
Everfilterや東宝の反応を見る限り、中国側の勇み足だった可能性が高いように思えるが、全貌についてはまだ分からない。いずれにせよ、先にも触れたように、複数の中国のメディアは11月22日前後から、このアプリによる写真加工とSNSでの拡散があることを伝えており、これが「君の名は。」の宣伝手法の1つだとの認識が定着してしまっている。
さらに、Everfilterがフェイスブックで一時停止を宣言した12月7日の午後の時点で、ページのトップに「君の…名前は…?」と大書されたブラウザ版ではなお、新海誠風の加工ができるようになっている。ただし、このサイトがフェイスブックで一時停止の声明を出したEverfilterと果たして本当に同一の組織なのかは不明だ。
このように、中国国内における新海監督のコンテンツ使用について、どこかでこれを認める経緯があったのかどうかは、これを書いている現時点でなお分からない。ただ、この問題は、コンテンツ産業が中国市場に進出するあたっての難問が表出したものでもある。
難しい中国の二面性
先に、「君の名は。」の上海の上映館における中国人の観客らの反応には気持ちのいいものがあった、と書いた。ただ、非難されてしかるべき行為が相変わらず無くなっていないことにも言及せねばならない。それは、上映中のスクリーンをスマホで写真や動画に撮り、その場でSNSに上げている人が1人や2人ではなかった、ということである。

市内に早くも出回っている「君の名は。」の海賊版DVD
繰り返すが、写真加工とその拡散が許可を受けての宣伝だったのか否かは現時点ではなお不明だ。ただ、上映中のスクリーンを撮影しSNSで拡散するという行為を、ネット時代の宣伝の1つとして割り切って中国市場をとるのか、あるいは創作を生業とする者の生存と根幹に関わることだとして、そのような行為が横行する国には背を向けるのか。二者択一はいささか乱暴だが、いずれにせよ、理解を深める努力をする必要はあるし、自らの立場と考えは、ハッキリ示すべきだと思う。
スクリーン撮影、海賊版DVD、無断利用による写真加工など中国における著作権に関する問題には、この問題に対する認識の甘さの他、最近は国マネーを背景に「いずれにしても中国市場は捨てられまい」という傲慢さが支えている部分が出てきているように思う。ただ一方で、「君の名は。」に笑い、泣き、ホッと安堵のため息を漏らす中国の観衆の素直な反応には感動した。光と闇のようなこの2面性が、著作権にかかわらず、様々な問題や局面につきまとうのが中国を理解する上での難しさ。私はそのことを再認識させてくれた映画として、「君の名は。」を記憶することだろう。
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『トランプの大統領就任とNATOの運命』(12/8日経ビジネスオンライン 熊谷徹)について
12/8中国観察の看中国の記事<川普時代的美中關係將進入戰略互疑階段(圖)

川普觸碰了美中關係最敏感的神經?
12月2日,即將上任的美國總統川普和台灣總統蔡英文通了一個10分鐘的電話。消息傳出,美中兩國的政界和外交界立即炸了鍋。川普此舉到底是無心而為還是有意之舉,兩國的專家們吵的不可開交。
美國方面的無心派認為,川普和蔡英文通電話,是川普不了解兩岸問題的複雜性而犯下的無心之過。這派以外交界和政界的政策研究者、制定者和執行者為代表。他們擔心川普會由於缺乏準備和不願聽取意見,稀里糊塗地引發危機。《外交政策》雜誌(Foreign Policy)總編戴維•羅特科普夫(David Rothkopf)表示:“我們需要認識到的是,我們正在進入一個口無遮攔的外交政策的時代。所有這些電話都顯示了無知和某種不成熟政策立場的結合。”白宮和國務院為川普不按牌理出牌、只憑感覺行事的做法而整天提心弔膽。
美國方面的有意派則認為,川普了解台海關係和美中關係的複雜性,和台灣通電話根本不是無心之失,而是有備而來。這派以川普的競選大將、現川普團隊的高參康威(Kellyanne Conway)、經常往來台灣的布希時代的國安官員葉望輝(Stephen Yates)和《華爾街日報》為代表。康威說,川普完全明白“美國對中國政策是怎樣的”;葉望輝披露,台灣早就被川普交接團隊列入了要聯絡的外國領袖名單;《華爾街日報》認為,此事是深思熟慮之舉,川普的強勢立場對未來美中較量應是好的開始。
從川普團隊、《金融時報》、《世界日報》和《華爾街日報》等披露的消息來看,川普和蔡英文通電話顯然不是誤入敏感區。第一,這是雙方互搞“小動作”、互相精心策劃的結果。第二,川普事先知道並且同意通話。第三,這個安排的背後,由共和黨內的鷹派人物操盤,包括美國傳統基金會創辦人佛納(Edwin Feulner),川普未來的白宮幕僚長蒲博思(Reince Priebus)、前美國駐聯合國代表波頓(John Bolton)和納瓦羅(Peter Navarrro)等。
最值得關注的是,一些主張對中國採取強硬立場的資深中國通和學者,異口同聲地提出警告,美國不能再對中國綏靖下去。川普的中國政策幕僚白邦瑞(Michael Pillsbury)出了一本新書《2049百年馬拉松:中國稱霸全球的秘密戰略》,其基調就是,美國不能再被中國的“不稱霸”說辭所欺騙了。政治學者約翰•米爾斯海默(John Mearsheimer)認為,美國在歐洲和波斯灣沒有足夠強大的對手,只有崛起中的中國才會挑戰到美國霸權。
中國方面當然希望這個通話只是川普的無心之失,而不是有意之舉。所以一開始中國外交部長的反應是,僅僅指責台灣方面在搞“小動作”。但是現在中國方面明白了來龍去脈,因此而感到非常不安。這反映在《人民日報》前天發出的威脅意味十足、矛頭直指川普陣營的狠話上:給中美關係製造麻煩,就是為他們自己製造麻煩。
川普顯然是觸碰了美中關係最敏感的神經。這對中國意味着什麼?中國如何應對呢?一些中國鷹派精英認為,這是美國方面針對中國的新鷹派態度。這些中國鷹派精英主張對抗。清華大學國際關係教授閻學通說,隨着軍事力量的不斷增長,作為世界第二大經濟體的中國大體上能夠想怎麼做就怎麼做。上海復旦大學國際關係學教授沈丁立說,如果這種美國和台灣的接觸在川普就職之後仍然繼續下去的話,中國應該與美國斷絕外交關係。“要是我的話,我會關閉我們駐華盛頓的大使館,撤回我們的外交官”。
毫無疑問,中國開始意識到,不按牌理出牌的川普會讓中國的日子很難過。所有曾在奧巴馬後期發展起來的戰略互疑,在川普還未執政就開始膨脹。一些川普的中國大陸粉絲曾經非常欣賞川普的率性而為,但現在他們對川普的態度變了。用不了多久,中國不管是官媒還是微信群,就會掀起對川普的排山倒海一樣的抨擊。
現在可以肯定的是,和台灣通話,為川普時代的美中關係拉開了戰略互疑新階段的序幕。在這個新階段,美中關係會不會發展到實質性對抗,非常值得關注。【看中國2016年12月8日訊】>(以上)
長いので赤字のポイントの部分だけ訳します。
<トランプ時代の米中関係は戦略的互疑(互恵でなく)の段階に入る
米国の(今回のトランプVS蔡の電話の)故意派(過失で無いの意味)は「トランプは台中、米中関係の複雑性について理解しているし、台湾との電話は全く間違えてしたことではなく、周到に準備したものである。
トランプは米国の対中政策を完全に理解している。ステファン・イエーツは「トランプは台湾をとっくに連絡を取るべき外国のリーダーのリストに入れていた」と述べた。WSJは「これは熟慮を重ねて為されたもので、将来の米中の立場を比較してもトランプの立場を強め、良い出だしとなった」
トランプの対中政策のスタッフであるマイケル・ピルズベリーは『China 2049 100年のマラソン 中国の世界制覇を唱える秘密戦略』と言う本を出した。その基調は「米国は中国の覇を唱えずというのに騙されることはない」というもの。政治学者のミアシャイマーは「米国には欧州と中東で対抗できる国はなく、現在台頭中の中国のみが米国の覇権に挑戦できる>
米国の対中政策が大きく変わる予感がします。ゆっくりであろうとも。トランプはオバマと違い、軍事を強化し、米国の栄光を取り戻そうとしているように見えます。NATOや日本、韓国に防衛費負担増を言いだしたのは、単に金の問題だけでなく、同盟が片務的になっているからです。それはそうです。米国にケンカを売る国は中国以外ありませんので。核で自由主義国は守ってやるが、通常兵力での戦争は「自分達でやれ」という事と思います。
確かに、本記事にありますようにバルト三国はロシアに蹂躙される可能性もあります。ヤルタ密約のようにトランプ・プーチンで何らかの取引が為される可能性もあります。NATOはソ連と対峙するためだけに置かれた訳でなく、日本と同じく、敗戦国ドイツの監視用に置かれていたと思われます。それ故、完全撤退はないでしょう。アングロサクソン同盟の英国のNATOでの立場も弱くします。
NATOの事務総長のストルテンベルグが不安を感じるのは当然です。米国から今までと違った対応を求められているのですから。日本はそう言う意味で危機感が足りないのでは。米国は日本を見捨てないと安易に思っているのではと心配になります。マイケル・フリンが長島昭久議員に会った時に、「日本は『中国が脅威だ』とか『北朝鮮が脅威だ』とか言っているわりには20年間ほとんど防衛費が変わっていない。ちょっとおかしいのではないか」と言ったとされます。もし、防衛費2%になると、10兆円ですから、一気には無理でしょうけど、中国の脅威と言う外部環境の変化に合わせて、防衛費を増やしていくのは当然です。中国に肩入れする朝日新聞を筆頭に反日メデイア、反日日本共産党や反日民進党が大騒ぎするでしょうけど、無視すれば良いです。彼らは人権を弾圧する中国共産党の手先ですから。日本はこういう内なる敵とも戦わないといけないのがつらい所です。世界では愛国者こそが高い尊敬を受けるのに、日本に限っては売国奴が評価されるという倒錯が起きています。日本国民よ、しっかりせいと言いたい。
日本は人的・財政的に軍事的能力を高めて行くことは必須ですが、直接の戦争を避けるには、中国の経済を崩壊させるのが一番です。自由主義諸国で結束して中国に経済制裁するのが一番です。日本が課せられたABCD包囲網を中国にする訳です。各国の対中貿易で儲けたいという思いがあってなかなか難しい面がありますが、中国の侵略に対してはロシア同様制裁を課すべきです。日本も愚かなことに日中韓通貨スワップなどしたら、反日国中国と韓国を助けるだけ。それが戦争を引き起こす可能性について真剣に考慮すべきです。日本にとって、経済的・軍事的に何も良いことはないと胆に銘じるべきです。
記事

NATOの演習に参加する東欧諸国の兵士たち(写真:熊谷 徹)
世界最大の軍事同盟を覆う憂鬱
ブリュッセルの北東部に車を走らせると、世界最大の軍事同盟・北大西洋条約機構(NATO)の巨大な本部が目に飛び込んでくる。
米国を盟主とするNATOは、ソ連の脅威に対抗するため1949年に創設された。その本部は当初ロンドン、そしてパリに置かれたが、1967年にブリュッセルに移転。約半世紀にわたり使用したブリュッセル本部の建物が老朽化したため、NATOは2010年、隣接した敷地に新しい本部ビルを建設する工事を開始した。この建物は今年ほぼ完成し、2017年初めに移転作業が始まる。
旧本部は実用性だけを重視した、四角いコンクリートの箱を並べたような、地味な灰色の建物だった。これとは対照的に新しい本部ビルは、曲線とガラスの壁を多用し、近代的で軽快な印象を与える。
NATOは、「新しいビルは、未来を念頭に置いてデザインされた。目まぐるしく変化するNATOの任務に対応するために、オフィス・スペースの柔軟性を重視し、最新の情報通信システムを導入した。1960年代には加盟国が15カ国だったが、今では28カ国と大幅に増えたので、新しいビルが必要になった」と説明している。
約4000人が働く本部棟の総面積は25万4000平方メートル。6年間の建設工事にかかった費用は、11億ユーロ(約1320億円)にのぼる。
NATOの事務総長イェンス・ストルテンベルグ(57歳)は、ノルウェー人。2014年からNATOの事務方トップの座にある。1993年にノルウェー議会の議員に当選して以来、23年にわたり政治家としての道を歩み、首相や財務大臣を務めたこともあるベテラン政治家だ。ストルテンベルグ、そしてNATOの職員たちにとって、2017年は、新しい本部棟での勤務を始める記念すべき年となるはずだった。
だが最近、ストルテンベルグの表情は冴えない。こめかみに白髪が目立つストルテンベルグは、記者団の前でも時折中空に視線を泳がせ、不安に耐えているような顔つきを見せる。今ブリュッセルのNATO本部は、緊張した空気に包まれている。
NATOに批判的な初めての大統領
その理由は、共和党の異端児ドナルド・トランプが大統領選挙に勝利し、第45代米大統領として2017年にホワイトハウス入りすることが決まったからだ。「アメリカ・ファースト」を旗印とするトランプは、選挙戦の期間中に、NATOに対する批判的な発言を繰り返した。NATOは、TTP(環太平洋経済連携協定)とともに、トランプが最も頻繁に槍玉に挙げる、国際的な枠組みとなった。
NATOの最大の任務は、ソ連を頂点とする軍事同盟・ワルシャワ条約機構軍を抑止することだった。NATOは、圧倒的な地上兵力を持つワルシャワ条約機構軍が西欧に侵攻し、この攻勢を通常兵力で支えきれなくなった場合、米国の核兵器で反撃することになっていた。このため、NATOの軍事部門の最高司令官のポストには、必ず米軍の将軍か提督が就任する。
1991年にソ連が崩壊し、東西冷戦は西側の勝利に終わった。砲弾を一発も撃つことなく冷戦に勝ったNATOは、世界で最も輝かしい成功を収めた軍事同盟と呼ばれてきた。
だが今やNATOに批判的な人物が、米国の次期大統領になろうとしている。67年に及ぶNATOの歴史で一度もなかった事態だ。トランプはNATOの存在意義に疑問を投げかけることで、共和・民主の両党が第二次世界大戦後、党派の壁を越えて守ってきたNATO支持の伝統と訣別した。NATOは、同盟のトップに立つ人物からのこのような「奇襲攻撃」を想定していなかった。盟主・米国の変節はNATOにとって、創設以来最大の危機である。
「欧州はコスト負担が不十分」
トランプがNATOを批判する際の最大の焦点は、コスト負担である。彼は2016年9月に行なわれたテレビ討論の中で「NATO加盟28カ国の大半は、米国に比べると、応分のコスト負担を怠っている。私は、これを不満に思っている」と述べた。同氏はビジネスマンらしく、コスト・パフォーマンスを重視しているのだろう。トランプは、「NATO加盟国が他国に攻撃された場合、その国がNATOに対する貢献を十分に行っていない時には、米国はこの国の防衛に参加するべきではない」と発言したこともある。
NATOでは、ある加盟国が他国から軍事攻撃を受けた場合、他の加盟国はこれを自国への攻撃と同等に見なし、反撃する義務を負う。この集団自衛の原則は、NATOの存在基盤である。だがトランプは、米大統領候補として初めて、この集団的自衛権に疑問を投げかけた。共和党の一部の議員たちは、「この発言はNATOを根底から揺るがしかねない」と考え、トランプを批判した。
トランプ発言の背景にあるのは、米国とそれ以外のNATO加盟国の間に横たわる、防衛支出の大きな格差だ。
米国は2015年に、GDP(国内総生産)の3.33%を防衛予算に充てた。これに対し、他の27カ国のうち、2%を超えているのは、ギリシャ(2.38%)、ポーランド(2.23%)英国(2.09%)、エストニア(2.07%)の4カ国だけ。このため米国はこれまでも、他のNATO加盟国に対し、防衛支出を少なくともGDPの2%に増やすよう求めてきた。
たとえばドイツはEU最大の経済パワーだが、防衛支出の対GDP比率は1.19%と米国の要求にほど遠い。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、ドイツの2015年の防衛支出の絶対額は394億ドル(約3兆9794億円)で、英国やフランスよりも少ない。この額は、米国の約15分の1である。
ストルテンベルグは、「米国が他国に防衛支出の増額を求めるのは、当然のことだ」と理解を示しながらも、「現在これらの国々も防衛支出を増やそうと努力しているところだ」と述べ、2%の目標達成までにはまだ時間がかかるという見方を打ち出した。
いずれにせよトランプが2017年1月に大統領に就任すれば、防衛支出を大幅に増額して2%の目標値を一刻も早く達成するようNATOの他の加盟国に強く求めてくるのは確実だ。その圧力は、歴代の政権を上回るだろう。
図1 2015年の主要国の防衛支出

出所:SIPRI
対テロ戦争への関与の低さも批判
またトランプは、欧州情勢よりも中東での対テロ戦争に強い関心を示している。過激派組織イスラム国(IS)の最大の標的の一つは、米国だからだ。トランプは「NATOはISとの戦いに熱心ではない」と批判。「我々は、NATOの尻を叩いて、中東での戦いに参加させるべきだ」と言ったこともある。現在フランスやドイツは個別に有志国連合に加わり、シリアにあるISの軍事拠点への空爆を実施している。これに対しトランプは、個別の国だけではなくNATO全体が、イラクやシリアでの対テロ戦争に、積極的に加わるべきだと考えているのだ。
これに対しストルテンベルグは、NATOは対テロ戦争に消極的だというトランプの批判に次のように反論した。「米国が2001年9月11日にアルカイダの同時多発テロの被害にあった時、NATOはこれを初めてNATO全体への攻撃とみなして、アルカイダに反撃した。NATOはアフガニスタンでの戦争にも米国とともに参加した。最近もISを監視するため、中東に偵察機を投入している」。
バルト三国で高まる不安
さてNATO加盟国の中で、トランプ大統領の誕生に最も強い懸念を抱いているのが、バルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)とポーランドである。現在NATOとロシアの間の緊張は高まりつつある。ロシアが2014年、クリミア半島に戦闘部隊を送って強制併合するとともに、ウクライナ東部における内戦で分離独立派を軍事的に支援しているためだ。
欧米の軍事関係者の間では、ロシアが次に併合の対象にするのはバルト三国だという見方が強い。焦点となるのが、ポーランド北東部に位置するスバルキという町だ。欧米の外交官や軍事関係者の間では「スバルキ・ギャップ」という言葉が頻繁に飛び出すようになっている。
ロシアは、バルト海に面したカリーニングラード周辺に飛び地を持っている。この町には、同国海軍の重要な軍港がある。飛び地の北にはリトアニア、南にはポーランド、南東にはロシアの友好国ベラルーシがある。
ロシア領土の飛び地とベラルーシの間の距離は、わずか100キロメートル。この地峡部がスバルキ・ギャップだ。NATOは、「東西間の対立が高まった場合、ロシア軍の戦車部隊がベラルーシからカリーニングラードの飛び地に向けて進撃する」と推測している。こうすれば、ロシアはバルト三国を他のNATO加盟国から切り離すことができる。
バルト三国は第二次世界大戦の初期にソ連、次いでナチス・ドイツ軍に占領された。戦後はソ連の一部に編入されたが、1990年~1991年にソ連から独立して、21世紀に入りEUとNATOに加盟している。最大の問題は、ウクライナ東部やクリミアと同じくバルト三国でも、ロシア系住民の比率が高いことだ。ラトビアのロシア系住民の比率が25.8%。エストニアでは25.1%。これはソ連が多くのロシア人を移住させたためである。
つまり「ロシア系住民の権益を守る」というプーチンがクリミアで振りかざした大義名分は、バルト三国についても使われる可能性がある。
ロシアは2013年、カリーニングラード周辺に7万人の兵士を動員し「SAPAD2013」という大規模な軍事演習を実施した。またロシア軍は、カリーニングラード周辺にSA400型対空ミサイルを配備したほか、2016年10月に、核弾頭を装備できる地対地ミサイル「イスカンダー」も配備している。
一方NATOは、ロシアの脅威に対抗するため、ポーランドとバルト三国にそれぞれ1000人規模の戦闘部隊を駐屯させることを決めた。またNATOは2016年夏、3万1000人の兵士を動員した軍事演習「アナコンダ」をポーランドで実施。その数日後に、エストニア領内の、ロシア国境から約150キロの地域に約1万人の部隊を投入して、軍事演習を実施した。
NATOが、かつてソ連に属していた国に戦闘部隊を配置し、ロシアを仮想敵国とした演習を実施したのは、初めてのことだ。ロシアによる反NATOのプロパガンダはエスカレートしており、1980年代の東西冷戦期を想起させる雰囲気が高まっている。たとえばロシアのあるメディアは、NATOの新しい本部ビルの航空写真をネットマガジンに掲載し、「NATO本部のビルは、空から見ると、ナチス・ドイツの親衛隊が襟につけていたルーン文字の『SS』の形をしている」と主張。NATOが、ロシア攻撃を企てる危険な軍事同盟だという印象をロシア国民に与えるためだ。NATOをナチス・ドイツと結びつけるプロパガンダは、冷戦の時代にソ連が頻繁に使った常套手段である。
今年11月27日にはドイツの通信企業ドイッチェ・テレコムのルーターがハッカーによる攻撃を受け、約90万人が数時間にわたってインターネットや電話を利用できなくなった。ハッカーは「ミライ(未来)」という有害なソフトウエア(マルウエア)を市民のルーターに忍び込ませ、この数10万台のルーターから、膨大な量のデータを政府機関や企業などに送り付けて業務を麻痺させようとした。10月に米国のネット企業ダインが受けた、いわゆるDDOS攻撃という戦法である。
マルウエアを注入する過程でルーターがクラッシュしたため、犯行が発覚した。ドイツの首相メルケルは、「一般的にロシアはサイバー攻撃を行うことで知られている」と述べ、この攻撃にロシアが絡んでいる可能性を示唆した。ドイツなどEU諸国では、政府機関、発電所や病院などについて、サイバー攻撃に対する防護措置の強化を求める声が強まっている。
米国が率いる軍事同盟がバルト三国の「保険」
ソ連の「衛星国」とされていたバルト三国など中東欧諸国は、ソ連が崩壊した後、NATOへの加盟を迅速に申請した。
中東欧諸国は過去100年間、ドイツとソ連(ロシア)という2つの軍事大国に挟まれ、運命を激しく翻弄されてきた。たとえばこの地域では、ヒトラーとスターリンが1939年に結んだ独ソ不可侵条約の記憶が今も強く残っている。独ソの2人の独裁者はこの条約によって、バルト三国とポーランド東部をソ連の領土、ポーランド西部をドイツの領土にすることを決めた。これらの国々の市民の民族自決権は、軍靴によって踏みにじられた。東欧諸国はこうした苦い経験から、欧州の外に存在する超大国・米国の核の傘の下に入ることが、生き残るための最善の道だと選択したのだ。
米国は多大な犠牲とコストを払って、欧州大陸をナチス・ドイツの圧制から解放した。戦後は、「自由と民主主義の防衛」を大義名分として掲げ、欧州に大兵力を駐屯させて、ソ連の脅威から守ってきた。ベルリンがソ連によって封鎖された時には、食料、燃料から小型発電所まであらゆるものをベルリンに空輸することで、この町を兵糧攻めから救った。
つまり中東欧諸国にとって、米国が率いる軍事同盟に入ることが、生き残るために不可欠の保険(reinsurance)だった。だが2016年11月9日の米大統領選挙を境に、この保険が大きく揺らいでいる。
バルト三国をめぐる東西間の緊張が高まる中、NATOを「obsolete(古臭い)」と形容する大統領が米国で生まれることは、バルト三国、さらに隣接するポーランドにとって安全保障上の重大な「脅威」だ。
たとえばトランプを支持する一人、元米下院議長のニュート・ギングリッチは、2016年7月、米国のメディアに対し「ロシアのサンクトペテルブルクに近いエストニアのような国を守るために、ロシアとの核戦争のリスクを冒すべきだとは思わない」と発言した。この発言は、トランプ政権がバルト三国の防衛について、歴代の政権よりも消極的な姿勢を取る可能性を示唆している。
米国の独り歩きへの危惧
さらにトランプは選挙運動の期間中に、プーチンとの関係を改善する可能性も示唆した。クリミア併合をめぐる経済制裁や原油価格の下落のため、ロシアのGDPは大幅に低下した。トランプの大統領就任はプーチンにとって、西側陣営の結束に楔を打ち込むための福音となる。プーチンはトランプが当選した後、いち早く祝辞を送った。
トランプやギングリッチの発言は、ロシアに対して強硬姿勢を取っているNATOとEU諸国にとって、梯子を外されるようなものだ。トランプが海外での軍事介入について消極的な姿勢を強め、プーチンに対し懐柔的な態度を取った場合、米国の核兵器によって裏打ちされたNATOの抑止力は、大幅に弱まる。抑止力の低下は、バルト三国併合という賭けに踏み切ろうとするプーチンへの誘惑を高めるだろう。バルト三国にとって、米国とロシアが自分たちの頭ごしに話し合い、宥和路線に転換することは最悪のシナリオである。
私はNHKのワシントン特派員だった1989年以来、NATOの変貌について取材してきた。1996年には、ミュンヘンのヨーロッパ戦略研究所のウーヴェ・ネアリヒ所長にインタビューした。ネアリヒは、ドイツ政府の安全保障問題に関する諮問機関「エーベンハウゼン研究所」で約30年にわたり、米国と欧州の同盟関係について研究してきた。
ネアリヒは「冷戦後の米国は、外交の比重を多国間関係から二国間関係に移しつつある。私は、30年後には米国が多国間関係へのかかわりを形式的な物にとどめ、国際政治への関与を減らして、単独で行動する傾向を強めると考えている。その頃に、米国とヨーロッパが共同で意思決定を行うための、防衛協力のメカニズムが残っているかどうか、私には確信が持てない」と語った。ネアリヒの不吉な予言は、トランプの大統領就任によって、現実になるのかもしれない。
自己防衛能力の強化を目指すEU
さてトランプ大統領の誕生後、EUは「米国に頼ることなくEU加盟国だけで、欧州やアフリカで生じる局地紛争に対処するための軍事能力の確保」に向けて努力を続けている。ドイツのキリスト教民主同盟(CDU)で連邦議会院内総務を務めるフォルカー・カウダーは11月13日に「欧州諸国は安全保障に関して、これまで以上に自己責任を負わなくてはならない。各国は連帯して、ヨーロッパ軍の創設へ向けて第一歩を踏み出すべきだ」と発言した。
同国の国防大臣ウルズラ・フォン・デア・ライエン(CDU)も「NATOは将来、欧州の安全保障に関する全ての課題に取り組むことはできないだろう。だが現在EUの軍事能力はバラバラで、弱い」と指摘した。ただしフォン・デア・ライエンは、「NATOに競合するEU軍を創設することには反対だが、EU加盟国が軍事問題をめぐってこれまで以上に協力関係を深めるために、安全保障・防衛連合をめざすべきだ」と述べている。
EUがどのようにして独自の防衛体制を強化するかは未知数だが、トランプの大統領就任が、欧州の安全保障に関する地図を大きく塗り替えることだけは、確実である。米国の核の傘の下にいる我々日本人にとっても、トランプ当選がヨーロッパ人たちに与えた戸惑いは、決して他人事ではない。今後ヨーロッパ人たちが、安全保障をめぐって、どのように自分たちの運命を切り開いていくのかを、我々はしっかりと見極める必要がある。
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