『「ポスト・トランプ」で日米同盟はどう変わる?大統領選を左右するバンスとルビオ、日本に迫る防衛負担増のシナリオ』(8/17JBプレス 深川孝行)について

8/17The Gateway Pundit<WAYNE ROOT: President Trump, Here’s The Idea That Wins Midterms, Booms the Economy, Explodes Real Estate, Destroys the Democrat Party Forever- and Allows Millions of Americans to Escape Blue States.=ウェイン・ルート:トランプ大統領、中間選挙に勝利し、経済を活性化させ、不動産市場を爆発的に成長させ、民主党を永久に崩壊させ、何百万人もの米国人が民主党支持州から脱出できるようにするアイデアをお教えしましょう>

民主党支持州から脱出したいと思っている人は多くいるのでは。トランプは是非やったらよい。

トランプ大統領、あなたは「チップへの課税なし、残業代への課税なし、社会保障への課税なし」という公約を掲げて2024年の大統領選挙に勝利しました。

そうした独創的な減税策は、あなたの「壮大で美しい法案」の礎となり、大統領としての2期目の最大の功績となった。

私は、中流階級の米国人を対象とした数十億ドル規模の減税策の主要部分のうち2つを、文字通り何もないところから発明したことを、誇りをもって光栄に思います。

そうです、「残業手当への課税なし」と「社会保障への課税なし」は私の発案です。当時、地球上の誰もこれらの考えを知らなかったにもかかわらず、私は何ヶ月もの間、自分のテレビやラジオ番組で絶え間なく宣伝し続けました。

そして私はこれらのアイデアをトランプ大統領に送りました。彼はそれらを採用し、2024年の大統領選挙キャンペーンの中心となり、最終的に「ビッグ・ビューティフル・ビル」へと発展しました。

この2つの考え方は、トランプ大統領の再選勝利の大きな要因となった。 

さて、トランプ大統領が選挙運動でアピールできる、もう一つの独創的で魅力的な提案があります。それは、主要居住用不動産の売却に対する「24ヶ月間の譲渡所得税免除」です。

「誰もが」すでに民主党支持州から共和党支持州へと移住しているようだ。 

確かに、何百万人もの米国人が、カリフォルニア州、ニューヨーク州、イリノイ州といった民主党支持の強い州から脱出しているか、脱出を計画しているか、あるいは脱出したいと思っているものの、引っ越す余裕がない状況にある。

これは、人だけでなく資金の面でも、米国史上最大規模の移住の一つである。 

高税率でリベラルな州から「誰もが」脱出したがっているように見える。しかし実際には、「誰もが」というのは人口のわずか1%に過ぎない。移住を考えているのは、資産や収入、事業を持ち、経済的に余裕のある富裕層米国人がほとんどだ。

生活の全てを移転させるのは、簡単でも安価でもないことだ。 

共和党支持者の住宅所有者の残りの99%は、高金利とキャピタルゲイン税のために身動きが取れなくなっており、住宅売却による利益の大部分が失われてしまうだろう。

つまり、多くの米国人は現状維持を選んでいる。何百万もの共和党支持の住宅所有者が(民主党の地盤である)敵陣に取り残され、必死に脱出を望んでいるにもかかわらずだ。引っ越すにはあまりにも費用がかかりすぎるのだ。

彼らに共和党支持の州へ移住するよう促したいと思いませんか?

もし、引っ越したい人全員が引っ越せるようになったらどうなるか想像できますか?民主党支持州は人口が激減し、共和党支持州は人口と資金の両面で今より10倍も活況を呈するでしょう!

そして最大のメリットは、2030年の国勢調査の結果が共和党にとって驚くべきものになることだ。それは(民主党支持州にとっては)史上最大の支持率低下、(共和党支持州にとっては)史上最大の支持率上昇となるだろう。

米国は永遠に変わってしまうだろう。

共和党支持州は議会で多くの議席と多くの選挙人票、そしてより多くの連邦政府資金を獲得する一方、民主党支持州は議会の議席と選挙人票、そして連邦政府資金を失うことになるだろう。

これは民主党を完全に崩壊させるだろう。

カリフォルニア州だけでも、何百万人もの共和党支持者の住宅所有者が必死に引っ越しを望んでいる。私の独創的なアイデアは、彼ら全員に引っ越しを決断するきっかけ、後押し、そして強力な理由を与えるだろう。

トランプ大統領は、チップ、残業代、社会保障費に基づく減税を推進し、可決させたのと同様に、今度は、個人の主要居住用不動産の売却によるキャピタルゲイン税を24か月間免除する「税制優遇措置」を推進し、可決させることができる。

つまり、今後24か月間、例えば2027年に法案が可決され、その課税年度から施行されると仮定すると、2027年、2028年、2029年の3年間は、自宅を売却しても譲渡所得税はかかりません。

これは一生に一度のチャンスです。

トランプ氏が新たに指名したケビン・ウォーシュ連邦準備制度理事会議長の下では、2027年までに金利は劇的に低下するだろうと私は予想している。

これはまさに「パーフェクトストーム」だ!

意識が高く税金が高い民主党支持の州から逃げ出して、税金が低い、あるいは税金のない共和党支持の州(テキサス、フロリダ、ネバダ、テネシーなど)で新しい生活を始めようと考えたことのある人は皆、とてつもない尻を蹴られることになるだろう。

今こそ行動を起こす時だ。さもなければ、あなたは永遠に敵陣の奥深くに閉じ込められ、法外な税金、犯罪が蔓延する街、不法移民の大量発生、ホームレスのテント、機能不全に陥った学校、マスク着用義務、ワクチン接種義務、そしてトランスジェンダーの洗脳といった苦難に直面することになるだろう。

これは、誰にとっても一生に一度の脱出のチャンスだ。

結果は以下の通りです…

  1. 米国経済は好景気に沸くだろう。これは史上稀に見る経済ブームとなり、2028年の大統領選で共和党が勝利するのに役立つだろう。
  2. 不動産仲介業者、住宅ローン仲介業者、権利証書会社、そして住宅販売から利益を得るあらゆる業者(引越し業者、塗装業者、家具メーカー、床材会社、花崗岩・大理石会社、カーペット会社など)にとって、これがどれだけの収益を生み出すかを考えてみてください。
  3. 確かに、連邦政府は2年間、キャピタルゲイン収入を失うことになるだろう。しかし、こうした経済活動によって生み出される消費支出、売上税、そして数百万もの雇用を考えてみよう。
  4. このアイデアは、民主党支持州に住む何百万もの住宅所有者に自宅を売りに出すよう促し、ひいては初めてマイホームを購入しようとしている若い米国人にとって、数多くの機会を生み出すことになるだろう。
  5.  裕福な共和党員はすでに民主党支持州から移住し始めているが、これはそう簡単に引っ越すだけの資金力のない中流階級の共和党員にとっては有利に働く。

さて、史上最高のボーナスについてお話ししましょう…

トランプ大統領は今すぐにこの発表を行い、中間選挙に向けてこのキャピタルゲイン税免除を公約に掲げるべきだ。この案は、住宅購入を強く望む何百万もの共和党支持の住宅所有者、事業主、若い家族に熱意とモチベーションを与え、中間選挙で共和党に投票するよう促すだろう。

チップ、残業代、社会保障費に税金がかからないという約束が、2024年の選挙で何百万人もの米国人を共和党に投票させる動機となったのと同様だ。

これは、2026年の中間選挙における新たな「チップ、残業代、社会保障費への非課税」政策だ。

トランプ大統領がこの考えを掲げて選挙運動を展開すれば、我々は中間選挙で勝利するだけでなく、2028年にも再び勝利し、さらに2030年の国勢調査後には、民主党支持州が衰退し、共和党支持州が新たな有権者で溢れかえることで、議会の議席数と選挙人票を増やすことができるだろう。

共和党は今後数十年にわたり、米国の支配権を掌握するだろう。

ですから、大統領閣下、どうかこの「主要居住用不動産の売却に対する24ヶ月間の譲渡所得税免除」を発表してください。そしてオバマ大統領ならこう言うでしょう…

私たちは米国を根本から永遠に変えるだろう。

追伸:民主党が中間選挙で不正行為や不正投票を行うのを阻止するために、選挙のための国家安全保障を盛り込むことも忘れないでください。

これはとてつもなく強力なワンツーパンチだ!

https://www.thegatewaypundit.com/2026/08/wayne-root-president-trump-heres-idea-that-wins/

https://x.com/DrcharlieWardQ/status/2089380874852720667/video/1

https://1a-1791.com/video/fwe2/bd/s8/2/e/P/p/Q/ePpQA.caa.mp4?b=1&u=ummtf

「ファンファン」は「方芳」のこと。

8/17Rasmussen Reports<Voters Reject Radical Policies=有権者は過激な政策を拒否>

社会主義やその他の過激な思想を提唱する候補者は、米国の伝統を守る候補者に敗北するだろう。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の78%は、選択肢があれば、米国の憲法に基づく政治制度を維持しようとする候補者に投票すると回答した。一方、政治制度に抜本的な改革を求める候補者に投票すると回答したのはわずか13%だった。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/voters_reject_radical_policies?utm_campaign=RR08172026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

8/18阿波羅新聞網<中共国恐拖垮全球!欧美紧急筑防线—近3成工业企业陷入亏损!中国产能过剩恐拖垮全球经济 欧美紧急筑防线=中共国が世界経済を失速させる恐れ!米欧が急ぎ防衛策を講じる――工業企業の3割近くが赤字経営!中国の過剰生産能力が世界経済を脅かす;米欧が急ぎ防衛策を講じる>

中共は20年以上にわたり、あらゆる犠牲を払って輸出と貿易黒字の拡大を推進してきた。この戦略は、米国や欧州といった先進国経済に打撃を与えただけでなく、発展途上国の製造業の発展をも阻害してきた。外交問題評議会(CFR)のマイケル・B・G・フロマン会長は、外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』への最近の寄稿で、昨年の中国の貿易黒字が1兆2000億ドル近くに達したと指摘した。しかし、このモデルは政治的にも構造的にも持続不可能なものとなっている。もし中国の輸出エンジンが停止すれば、その影響は中国自身を傷つけるだけでなく、世界的な連鎖反応を引き起こすことになる。

氏は、今年12月のG20サミットは、米国が中国の経済的不均衡を主要な議題とする絶好の機会となると。

“早知今日、何必当初”。今日の中国のやり方を見ていればWTO加盟させたのが間違い(そもそも朱鎔基は最初から騙すつもりだった)。

https://www.aboluowang.com/2026/0818/2422291.html

8/18阿波羅新聞網<习近平恐怖自毁!杠杆撬动世界?—“行径愈发肆无忌惮” 习近平自毁棋恐怖=習近平の自滅の手は恐ろしい!レバレッジ(梃子)を使って世界を揺るがす?――「行動はますます無謀に」:習近平の自滅的な手は恐ろしい>

「中華人民共和国の台頭は、勤勉さ、聡明さ、そして野心という基盤の上に築かれたが、それと同様に重要だったのが世界市場へのアクセス、すなわち米国主導の国際秩序によって保証された機会であった。もし中国がこの秩序に挑戦すれば、甚大なリスクに直面することになるだろう」。これは、スイス紙『ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング』(NZZ)に掲載された寄稿記事の冒頭の主張である。

執筆者であるナポリ東洋大学のエンリコ・ファルデッラ教授とジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)のセルゲイ・ラドチェンコ教授は、中国の国営メディアが「中国はライバルを追い抜いた」という印象を醸成していると指摘している。この言説の根底にあるのは、現代史に対するある特定の認識で、ソ連は社会主義を機能させることに失敗し、米国は資本主義を効果的に管理することに失敗したが、中国だけが国家権力と市場の活力の調和のとれた融合に成功した、という見方である。しかし、こうしたナショナリズム的な言説は、ある根本的な歴史的事実を覆い隠している;それは、中国の台頭は、まさにそのライバルたちが築き上げたシステムに依存してきたという事実である。

両教授は論評の中で次のように述べた。「驚くべきことに、北京は自国の継続的な成功が、ワシントン(米国)によって形成・維持されてきた国際秩序に大きく依存していることに気づいていないようである。現在、中国は世界の主要な産業やサプライチェーンにおいて支配的地位を確立しようと躍起になっている。産業覇権を追求する中で、中国は近年、ますます無謀な行動をとるようになり、欧米からの不満の声にも聴く耳を持たない。

過剰生産能力の問題を認めたり対処したりしようとしない北京の姿勢は、貿易相手国、とりわけ主要な西側諸国による中国の貿易慣行への反発を招いている。中国に対する不満の高まりを受け、米国や欧州は自国の産業を保護するために厳しい対抗措置を講じるようになってきている。その長期的な結果は、中国指導部が予測しているものとは大きく異なる可能性がある。」

中国への外国からの投資と自由主義国への輸出が制限されれば、中国経済は失墜する。“未富先老”が加速する。

https://www.aboluowang.com/2026/0818/2422189.html

8/18阿波羅新聞網<血腥:伊朗对百姓动真格了—伊朗新法 接受“敌对外媒”采访最高关2年=過酷な措置:イランが国民への締め付けを強化――新法案:『敵対的な外国メディア』への取材対応で最大2年の禁錮刑>

アポロネット王篤若の報道:イランは締め付けを強化、イスラエルや米国のメディアと接触した場合、最大で禁錮30年の刑が科される可能性がある。

16日、イラン議会は、イスラエルや米国といった「敵対勢力」のメディアとイラン国民との間のあらゆる通信や取材対応を犯罪とする法案の基本原則を可決した。イラン当局は、法案はまだ最終決定されておらず、具体的な条項についても議論されていないと述べ、事態の沈静化を急いでいる。

イランの新聞『Shargh』が明らかにした詳細によると、この法案は厳しい罰則を規定している。「敵対的メディア」への取材対応や問題に関する議論には6ヶ月から2年の禁錮刑が科されるほか、外国機関との無許可の学術協力も禁止される。また、その他の外国メディアへの取材対応には情報機関への事前通知が必要となり、承認なしに情報を伝えることは許されない。さらに、外務省への通知や書面による許可なしに外国大使館や外国機関の事務所と個人的に接触した場合は、罰金や特定の社会的権利の剥奪といった処分が科されることになる。

最も過酷な規定は次のようなものである:外国の諜報機関の指示を受けて「イランの国家安全保障や独立を害する」政策を提案したとみなされた場合、最大で禁錮30年の刑を科される可能性があり、その裁判は革命裁判所で直接審理される。これはもはや報道の自由の問題ではない。事実上、「外国人に不適切な発言をすること」を国家反逆罪と同等とみなすに等しい。

イランは海上封鎖で苦しくなっており、国民の不満が外国に漏れないようにするということ。

https://www.aboluowang.com/2026/0818/2422255.html

「易連紅氏の息子である易世偉」は「易煉紅氏の息子である易世威」、「試験に合格し」は「難関を切り抜け」の誤り。

深川氏の記事では、2028年大統領選の予測は、世論調査会社によって大分異なり、またタイミングによっても違ってくる。感じるのは民主党の大統領候補は小粒で、AOCについては深川氏の言うように安全保障・外交面ではまだ実力不足というのが垣間見えた。共和党はバンス大統領候補、ルビオ副大統領候補になるかもしれない。

目先の中間選挙で民主党有利の情報が流れる中、共和党が有利なのは①選挙資金が1億$超集まるが、民主党は本部を抵当に出すくらいカネが集まらない②民主党予備選で急進左派が勝利している選挙区では、本選では共和党有利に働く③選挙区ゲリマンダリングは共和党有利の選挙区になった方が多い。(前嶋和弘・上智大学教授は「共和党は全米で7〜10議席程度上積みできる」と見込んでいる)。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f0405e8ba69c25ba445de6fe54ee96d0a011447d?page=2

前嶋和弘・上智大学教授によれば、中間選挙では、大統領の所属する政党が、平均で下院では26議席、上院では4議席を失うとのこと。多分ここまでは負けないでしょうし、僅差で勝つこともあり得る。

http://dwellerinkashiwa.net/2026/08/02

記事

バンス副大統領(左)とルビオ国務長官(写真:ゲッティ=共同通信社)

目次

今年(2026年)11月3日に実施される米中間選挙まで、3カ月を切った。連邦議会では下院の全435議席に加え、上院の35議席(通常改選33議席と補欠選挙2議席)が争われる。

2028年11月7日に一般投票が行われる次期米大統領選挙(2029年1月20日就任)は、「ポスト・トランプ」を決める選挙となる。その前哨戦でもある中間選挙への注目度は高い。

日本にとって気掛かりなのは、次期米大統領が描くインド太平洋の安全保障・外交戦略だ。とりわけ、海軍力を急拡大し、太平洋への進出をもくろむ中国を念頭に置いた日米同盟の行方である。

ここでは、下馬評に挙がる共和・民主両党の有力候補について、日本を軸に安全保障・外交戦略を俯瞰してみたい。

米軍をインド太平洋へ、バンス氏が描く「選択と集中」

共和党では、現職のバンス副大統領(42)とルビオ国務長官(55)が有力候補として浮上している。米エマーソン大(マサチューセッツ州ボストン)が今年7月23日に発表した、次期大統領選の共和党予備選を想定した世論調査では、バンス氏39%、ルビオ氏38%と、ほぼ互角だ。

バンス氏の安全保障戦略を端的に表すと、「選択と集中」だ。“世界の警察官”からの決別はもちろん、世界各地への米軍の派遣・展開にも慎重で、米国の国益とあまり関係のない地域での軍事展開は避けるべきだと説く。

安全保障上、最も重要なのは米本土と西半球(南北米大陸)であり、それに次いで世界の成長センターであるインド太平洋を安全保障の要として重視する。

一方、欧州や中東では、同盟国・友好国がさらに防衛力の強化に努め、米国の軍事的負担を軽減する。その分、浮いた軍事資源をインド太平洋に集中配備し、中国の軍事的拡大を阻止する――というスキームである。

NATO(北大西洋条約機構)加盟国に国防費などの対GDP比5%(中核的防衛支出「少なくとも3.5%」+防衛・安全保障関連支出「最大1.5%」)の負担を求める姿勢や、もともと中東への軍事介入に慎重だったバンス氏の主張にも、米国の軍事資源をより重要な地域に集中させようとする考え方が表れている。

「タダ乗り」は許さない、バンス氏が日本に求める負担

バンス氏は副大統領就任以前から「対中強硬派」として頭角を現しており、2023年4月20日のヘリテージ財団創立50周年記念リーダーシップ・サミットでの演説では、当時上院議員だったバンス氏が「何よりも防ぐ必要があるのは、中国の台湾侵攻だ。米経済を破壊し、大恐慌に陥る」と語気を強めた。

2024年7月15日、共和党の副大統領候補に指名された直後、米FOXニュースのインタビューでは、「ロシアとウクライナの和平を速やかに実現できれば、アメリカの真の問題、つまりわが国にとって最大の脅威である中国に集中できる」と言い放った。

中国の太平洋進出に関しては、「第1列島線」(日本列島~南西諸島~台湾~フィリピン)を阻止線と位置付け、日本や台湾、フィリピンといった同盟国・パートナーが、それぞれ防衛力をより一層増強し、抑止力を高めるべきだと強く要求する。

地図:共同通信社

最重要の防衛地域と位置付ける西半球、そしてそれに次ぐインド太平洋で米国の優位を確保し、中国を抑止する。そのために、日本をはじめとする同盟国・パートナーにも防衛力の強化と、より大きな役割を求める――。これがバンス氏の描く安全保障のシナリオだ。

日本は第1列島線の中心に位置し、同盟国・パートナーによる抑止力の中核を担う国として重視される。ただし、日本のために無制限に米軍が戦うべきだとは考えていない。

また、バンス氏はこれまで、日本の戦略的重要性について具体的に語った例が、実はそれほど多くない。

上院議員だった2024年1月19日、上院銀行・住宅・都市問題委員会の公聴会では、日本製鉄によるUSスチールの買収計画を巡り、日本を「重要な同盟国」と評価する一方、買収には反対する立場を明確にした。同盟国を重視しながらも、米国の国益を優先する姿勢がうかがえる。

米国単独で世界の安全保障を担うことは、もはや難しい。同盟国との関係は引き続き重視するものの、「タダ乗り」は許さず、相応の負担を要求する。

中国に対しては、「対立」そのものを目的とするのではなく、力による「抑止」で臨もうとしている。ただし、目的はあくまでも中国を打倒することではなく、米国や同盟国を中国が支配しようとすることを阻止することにある。

そのためには、米国内で疲弊した産業基盤、特に製造業の復活が不可欠であり、それによって軍需産業の復権も果たせると強調する。

バンス氏は日本を重視する一方、同盟国にはこれまで以上の負担と協力を求めてくることが想定される。「防衛費の対GDP比5%」を強硬に迫ってくる可能性も十分に考えられ、日本にとって、ある意味で手ごわい相手となるだろう。

バンス副大統領(2026年7月、写真:CNP/ABACA/共同通信イメージズ)

中国抑止は「チーム戦」、ルビオ氏が重視する同盟連携

一方、ルビオ氏の中国に対する強硬姿勢は、バンス氏以上に筋金入りだ。以前から、中国共産党政権による言論弾圧や人権抑圧政策への批判を繰り返してきた。

2025年1月15日、国務長官に指名された後に開かれた上院委員会の指名承認公聴会では、中国を「米国が直面した中で最強で危険な敵」と断じ、中国共産党は抑圧、ウソ、不正な手段を駆使して超大国の地位を獲得したと強調した。

台湾有事に関しても、「(中国が台湾に)侵攻した場合の代償が大き過ぎると認識させ、インド太平洋での軍事介入を防ぐ」と述べている。香港の民主化運動を支援したことなどから、2020年、中国政府はルビオ氏に対する中国への渡航規制を実施した。

その後、ルビオ氏は米国務長官に就任した。中国政府は2020年にルビオ氏へ科した制裁を正式に解除したとは発表していないものの、2026年5月にはトランプ氏に同行して中国を訪問。少なくとも国務長官としての訪中には、制裁を適用しなかった形だ。

「アメリカ・ファースト」「対中抑止」「インド太平洋重視」「同盟国の防衛負担増」など、根幹部分ではバンス氏と大差はない。ただし、「同盟ネットワーク重視」という点では両者にやや違いがある。ルビオ氏は、むしろ同盟国・パートナーとのネットワークこそが、米国の国力の源泉だと考えている。

もちろんバンス氏も、同盟国・パートナーとのネットワークそのものは重視する。ただ、どちらかといえば、同盟国・パートナーの防衛力を有効活用し、米軍の負担をできるだけ軽減するという、「同盟国への負担分担」の発想がより強いように思える。

これに対しルビオ氏は、日米同盟、日米韓、日米比に加え、クアッド(日米豪印戦略対話)、AUKUS(豪英米の安全保障協力)、ニュージーランド、さらにはNATOとの連携を重視する。いわば「チームワーク」で中国を抑止するという発想である。

記者団の取材に応じるルビオ国務長官(2026年6月、写真:ロイター=共同通信社)

日本は第1列島線の中核、ルビオ氏が重視する日米同盟

同盟国重視は共和党の伝統的な発想とも言える。ただし、かつてのように「圧倒的な米国の軍事力で同盟国を庇護する」というものではない。

同盟国・パートナーにも相応の負担増を求め、「アメリカ・ファースト」を強調しつつ、第1列島線で中国の太平洋進出を抑止する――。これがルビオ氏の安全保障戦略の概要だ。

日本を第1列島線の中核として重視する点はバンス氏と同じだが、ルビオ氏の方が、日本の戦略的重要性をより鮮明に打ち出している点が特徴と言える。

2025年7月10日、BSフジに出演した石破茂首相(当時)が、米国との関税交渉に関連して、安全保障やエネルギーなどの面で日本は対米依存から自立すべきだと発言すると、ルビオ氏は即座に反応した。

ロイターによれば、翌11日、記者団に対して「否定的にとらえるべきではない」「そこにドラマや分裂を求めている人は、そうすべきではない。日米関係は非常に強固だというのが真実だ」と強調した。

さらに、「日本の軍事力が高まるという考え方は、われわれが不快に思うものではなく、むしろ励みになる」と述べ、石破氏の発言を高く評価した。

ルビオ氏は伝統的な共和党の安全保障・外交スタンスに立ち、特に日本の戦略的重要性を熟知している。中国抑止に関しても、日本に対し防衛負担をさらに増やすよう要請する可能性はあるものの、バンス氏ほど“高圧的”ではない。

「米国とともに中国の太平洋進出を抑止しよう」という意思が感じられるなど、日本にとっては比較的好感を持ちやすい人物だろう。

民主党は候補乱立、対中・台湾戦略はいまだ見えず

民主党の次期大統領候補はどうか。前出のエマーソン大による、次期大統領選の民主党予備選を想定した世論調査では、ブティジェッジ前運輸長官19%、ニューサム・カリフォルニア州知事17%、オカシオ=コルテス下院議員(ニューヨーク州)13%、オソフ上院議員(ジョージア州)13%となっている。候補者はやや乱立気味で、まだ絞り込まれていない。

ブティジェッジ前運輸長官(2026年4月、©Nancy Kaszerman/ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ)

カリフォルニア州のニューサム知事(2026年6月、©Charles Baus/CSM via ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ)

オカシオ=コルテス下院議員(2026年7月、写真:ロイター=共同通信社)

ジョージア州選出のオソフ上院議員(2026年7月、写真:CQ Roll Call/ニューズコム/共同通信イメージズ)

政権与党・共和党の現職副大統領、国務長官であるバンス、ルビオ両氏とは異なり、野党・民主党の有力候補たちは、安全保障・外交戦略について具体的なスタンスをほとんど表明しておらず、現時点では未知数と言っていい。

このため、民主党についてはバイデン前政権時代の戦略がベースになると考えるのが無難だろう。

バイデン前政権の安全保障戦略では、インド太平洋では「中国」、欧州では「ロシア」を優先的な安全保障上の課題と認識していた。ロシアを「重大な脅威」、中国を「最重要の長期的競争相手」と位置付けた。

これをベースに、インド太平洋では、日本を中心にクアッド、AUKUS、日米韓、日米比などの多層的な同盟・協力ネットワークを構築し、同盟国・パートナーとともに中国を抑止する、という発想だった。ルビオ氏のスタンスに近い面がある。

ブティジェッジ氏は、元海軍情報将校というキャリアを持つ。同盟国と協調する一方、軍事介入には慎重な姿勢を取るとみられる。

ニューサム氏は、対中競争と経済安全保障の比重が大きくなると推測される。オソフ氏も対中競争を重視しつつ、民主主義国や同盟国との連携を重視するのではないかとみられる。

オカシオ=コルテス氏は、急進左派を代表する政治家の一人として近年、急速に支持を集めており、2026年2月のミュンヘン安全保障会議(MSC)にも登壇し、安全保障・外交に関する持論を披露した。

注目されたのは、「台湾が中国に侵攻された場合、米軍を派遣するか」との問いに対し、是か非かを明確にせず、「そもそも、そうなることがないようにすることを望む」と回答した点だ。

この回答だけでは、実際に中国が台湾に侵攻した場合にどう対応するのかは分からない。バイデン政権まで米国が維持してきた「曖昧戦略」、つまり台湾侵攻の際に米軍が介入するかもしれないし、しないかもしれない、という戦略的曖昧さを維持しながら、中国をどう抑止するのかという政策的な説明が十分ではなかった。

外交や話し合いで紛争を解決するという理想論だけでは、戦争がなくならないのが国際政治の現実である。仮に米大統領を目指す政治家だとすれば、安全保障・外交面ではまだ実力不足と言わざるを得ないだろう。

誰が次期大統領でも、日本に迫る防衛負担増の流れ

米大統領選挙は2028年11月に一般投票が実施されるが、それまでにトランプ氏が一波乱も二波乱も起こす可能性は十分に考えられる。

すでにトランプ氏は、民主党内外で民主社会主義を掲げる左派勢力が存在感を強めていることに対し、「共産主義だ」と猛烈に批判している。中間選挙で劣勢ともいわれる共和党の人気挽回に向け、悪戦苦闘している最中だ。

演説会場でのトランプ大統領(2026年5月、写真:ゲッティ=共同通信社)

ただ、誰が「ポスト・トランプ」を担うにせよ、日本にとって重要なのは、米国の大統領が代われば日米同盟が従来の姿に戻る、と単純には考えられないことだろう。

バンス氏とルビオ氏では同盟国との向き合い方に違いがあり、民主党候補が掲げる政策も今後変化していく可能性がある。それでも、米国が中国との長期的な競争を見据え、日本を含む同盟国・パートナーにこれまで以上の役割と負担を求める流れは、共和・民主のどちらが政権を担っても続く可能性が高い。

日本に問われるのは、米国がどこまで守ってくれるのかを見極めるだけではない。自らの防衛にどこまで責任を負い、日米同盟の中でどのような役割を担うのか。その姿勢が、これまで以上に問われることになる。

2025年10月、日米首脳会談において日米同盟の抑止力や対処力を一層強化する方針で一致し、署名した文書を手にする高市早苗首相(左)とトランプ大統領だが…(写真:ゲッティ=共同通信社)

象徴的なのが、米国防総省で政策を担当するコルビー次官が今年8月10日に語った言葉だ。同盟国に防衛力の強化と自国の安全への責任を求めた上で、「われわれが求めているのはパートナーであって、保護国ではない」と強調した。誰が次期大統領になろうとも、日本が一方的に米国に守られるのではなく、自ら抑止力を高め、米国とともに地域の安全保障を支えることを求められる流れは、今後さらに強まる可能性がある。

国防総省のコルビー政策担当次官(2026年8月、写真:共同通信社)

次期大統領候補を「対日穏健派か、強硬派か」という物差しだけで見るのは、あまり意味がない。重要なのは、米国の国益の中で日本をどのように位置付け、日本にどこまでの役割と負担を求めようとしているのかだ。

果たして民主党の巻き返しはあるのか、それとも共和党が政権基盤を死守するのか──。2028年大統領選に向けた米政治の動きは、日本の安全保障にも直結するだけに目が離せない。

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