『世界の危機を鮮明に理解するために知っておきたい…焦るトランプが陥る「トゥキュディデスの罠」と「キンドルバーガーの罠」』(6/9現代ビジネス 篠田英朗)について

6/10The Gateway Pundit<WATCH: “You’re Not Going to Believe How Crooked the 2020 Election Was” – Trump Says “Full Files” on Rigged 2020 Election Incoming=動画:「2020年の選挙がいかに不正だったか、信じられないだろう」 – トランプ氏、不正操作された2020年選挙に関する「完全なファイル」が近日公開予定と発言>

民主党だけでなく、ベネズエラと中共も2020年不正選挙に噛んでいたのを発表するのか?ビル・バー司法長官は誰の指示で?公表を期待する。

トランプ大統領は水曜日、2020年の選挙に関する「すべてのファイル」を公開し、選挙が自分から盗まれたことを証明すると示唆した。 

「信じられないような事実がある」とトランプ氏は述べた。「全てのファイルを公開すれば、2020年の選挙がいかに不正に満ちていたか、きっと信じられないだろう。」

トランプ氏の発言は、7月1日に米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を更新する予定があるかどうかを問われた際のものだった。

トランプ大統領は、自身が1期目に署名した貿易協定を更新するかどうかは不確実だと記者団に語った後、2020年の選挙が不正に行われたことを強調し、USMCAの更新期限である2026年に自分が大統領の座にあるという偶然を指摘した。

「この協定が素晴らしい取引だった理由はただ一つ、終了させる権利を与えてくれたからだ」とトランプ氏は述べ、6年間の共同審査期間は自身の2期目の任期終了後に終了する予定だったと指摘した。しかし、「2020年の選挙が不正操作された」ため、彼は「非常に重要な」決定を下す権利を得たのだ。

トランプ氏は、選挙が盗まれたことについて「それはすでに証明されているし、時間が経つにつれてさらに証明されるだろう」と述べた。

動画:

トランプ氏:それはある意味良い取引だったが、ある理由から素晴らしい取引だった。それは、終了させる権利を与えてくれたからだ。そして、私が大統領だった4年間、彼らはそれを望まなかったため、今度は私が大統領にならないようにしたのだ。

そして、皆さんもおそらく耳にしているでしょうし、おそらくご存知でしょうが、彼らは選挙を不正操作しました。2回目の選挙は不正操作されたもので、今ではそれが証明されています。そして、時間が経つにつれて、さらに証明されていくでしょう。皆さんが信じられないような事実があります。私たちが完全なファイルを公開すれば、2020年の2回目の選挙がいかに不正だったか、皆さんは信じられないでしょう。

でも、まさか私の任期中にこんなことになるとは思いもしませんでした。つまり、これは…本当にありがとうございました。ですから、それが実現できることは非常に重要でした。現在、彼らと話し合っていますので、何かできるかどうか検討してみます。

https://rumble.com/v7b3enk-trump-says-full-files-on-rigged-election-incoming.html

これは、トランプ氏が最近のニューヨーク・ポスト紙とのインタビューで、選挙が盗まれたことについて「すべてを知っている」と述べた後のことである。

「選挙は不正操作された。誰が選挙を不正操作したのか、我々は知っている。我々はそれを知っている。今、我々はすべてを知っている」と彼は述べた。

「誰も不可能だと思っていたような情報を入手しました。」

https://www.thegatewaypundit.com/2026/06/watch-youre-not-going-believe-how-crooked-2020/

https://x.com/JackStr42679640/status/2064863977046507907/video/1

6/10Rasmussen Reports<Democrats Lead Anti-Israel Opinion Shift=民主党が反イスラエル世論への転換を主導>

イラン・イラク戦争以降、中東情勢に関する世論はイスラエルに不利な方向に傾き、特に民主党支持者の間でその傾向が顕著になっている。

ラスムセン・レポートの最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者のうち、イスラエルとパレスチナの歴史を振り返ると、イスラエル側に同情する人の割合は34%で、2月の42%から減少、 2023年11月の59%からは大幅に減少している。パレスチナ側に同情する人の割合は29%で、2月の24%から増加している一方、36%は未定となっている。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/democrats_lead_anti_israel_opinion_shift?utm_campaign=RR06102026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/TreyYingst/status/2064854010620780824/video/1

https://x.com/RealAmVoice/status/2008674580173303839/video/1

https://x.com/MargoMartin47/status/2064666693490626725/video/1

6/11阿波羅新聞網<川普今天爆出一个忍了很久的大消息—川普曝霍峡秘密行动 美国瞒着伊朗运石油=トランプは長らく伏せていた重大ニュースを暴露―ホルムズ海峡を通じた秘密作戦を明かす:米国はイランの知らぬ間に石油を運んでいた>

トランプは本日、未公開だった情報を公開した。WHで記者団に対し、米国は最近、イランの知らぬ間に22隻の石油タンカーをホルムズ海峡を通過させ、数百万バレルの石油を輸送することに成功したと述べた。トランプによると、これらの作戦はすべて夜間に行われ、イランの監視を避けるため意図的に照明を消していたという。大統領は、このことをずっと発表したかったが、作戦への影響を恐れて控えていたと述べた。「彼らは毎晩石油を輸送しており、すでに数百万バレルが輸送されている。今、私はこれを公表できる。なぜなら、彼らにバレてしまったからだ」とトランプ大統領は語った。

イランの面子丸つぶれ。

https://www.aboluowang.com/2026/0611/2394332.html

6/10阿波羅新聞網<东京深夜突然和北京摊牌!—突然和北京摊牌!东京深夜释放重磅信号=東京、深夜に突如北京に対峙!―突如北京に対峙!東京、深夜に重大なシグナルを発信>

読売新聞は6/9、日本の2026年版防衛白書の草案を発表した。中国の軍事活動に関する記述は2025年版と同じく、「最大の戦略的課題は、わが国と国際社会にとって重大な懸念事項である」としている。

防衛省は毎年防衛白書を公表しており、これは日本の防衛政策等日本の立場を定期的に見直すとともに、他国の軍事活動を分析するためのツールとなっている。2026年版防衛白書は、早ければ今年7月にも公表される見込みだ。

読売新聞の報道によると、新たな防衛白書の草案は中国を明確に標的としており、「同盟国及び志を同じくする国々との協力を強化し、もって抑止力及び対応能力を上げ、地域の安定を確保する」と明記する見込みだ。

さらに、新たな防衛白書では、日本近海における中国人民解放軍(PLA)の空母の活動や、台湾周辺での軍事演習の頻発化について言及し、「軍事力の質と量を急速かつ大幅に強化している」と指摘する。

北朝鮮に関しては、草案は北朝鮮とロシアの軍事協力が「北朝鮮の中長期的な軍事力を強化する可能性がある」と述べている。

日本政府は、新たな防衛白書の内容を外部に分かりやすく説明し、広報活動を強化するため、初めて短編動画やパンフレットを作成する予定だ。

日本政府は今年、安全保障関連3文書を改訂する予定で、新たな防衛白書にはドローンと人工知能(AI)の活用に関する項目が新たに盛り込まれる。記事では「新たな戦争方法」について論じ、ロシアの侵攻を受けたウクライナの戦場における「大量かつ低コスト」のドローンの配備を重点的に取り上げている。また、AIによる意思決定の迅速化がもたらす影響を強調し、長期戦への備えとして継戦能力の重要性を力説している。

読売新聞によると、新たな防衛白書には防衛産業基盤強化策も詳述される予定だ。4月に改訂された防衛装備移転の3原則とその運用指針に基づき、同盟国や志を同じくする国々の抑止力と対応能力を高めるため、「同一装備の維持と相互支援環境の構築」の重要性を強調している。

ACSAを結ぶ国を増やしていく。

https://www.aboluowang.com/2026/0610/2394110.html

6/11阿波羅新聞網<世界看到:习近平太蠢—热评:习近平又一昏招?=世界の見方:習近平はあまりにも愚かだ―ホットなコメント:習近平はまたも愚かな手を出す?>

2026年、習近平は初の海外訪問として北朝鮮を訪問する。これは「良い手」なのか、それとも「悪い手」なのか?評論家たちはそれぞれ独自の論理で様々な意見を述べている。

私は、これは中共最高指導部内の権力闘争で孤立している習近平によるまたしても愚かな外交行動だと考えている。政治局員で中央軍事委員会第一副主席の張又侠と、中央軍事委員会員で統合参謀部部長の劉振立を逮捕し、軍内で事実上孤立している状況で、これは彼の外交政策における愚行である。

なぜ私がそう言うのか?理由は3つある。

第一に、習近平は金正恩に完全に操られていた。

第二に、習近平が北朝鮮と米国の間で策を巡らしてきたのは、北朝鮮によって阻まれてきた。

第三に、中共の「盟友」が次々と倒される中で、習近平が「旧友」である金正恩を支持するという選択は、予期せぬ負の結果をもたらす可能性がある。

https://www.aboluowang.com/2026/0611/2394394.html

篠田氏の記事では、トランプの米国は焦ってもいないし、口ではG2を言うが、やっていることはベネズエラとイランという中共の手足をもいでいる。ラスムセン・レポートによれば、ベネズエラと中共は米国の選挙でスマートマテイック社の計票機を裏から操作して、不正をしてきたとのこと。2020年大統領選挙でトランプが敗けた一因で、彼は恨みに思っていると思う。米国のホルムズ海峡の逆封鎖でコストがかかりすぎと篠田氏は思っているようですが、軍事大国は実戦で鍛えられるので、戦死者が少ない場合は、許容されると思う。ロウ戦争でロシアの戦死者は多すぎて、ロシアは軍事大国の評判を落としている。米国は基軸通貨国なので“トリフィンのジレンマ”に陥り、経常収支赤字や財政赤字が増えるのは仕方のない事。共和党は嫌がるかもしれないが。

トランプは戦後米民主党が作ってきた国際組織を破壊している。左翼に利用され、覇権国米国の力を削いできたので。然し、破壊だけで、新しいものを創造するまでには至っていない。まあ左翼グローバリストの力を抑止するだけでも、大仕事なので仕方がない。特にオールドメデイアを信じている人が多い状況では。

記事

4月上旬に何とか一時停戦にこぎつけたアメリカ・イスラエルの対イラン戦争は、本格的な停戦のための交渉が、暗礁に乗り上げている。トランプ大統領は、合意が近い、という内容のSNSを発信し続けているが、現実は伴っていない。事態の打開は、簡単ではない。

アメリカの対イラン戦争の構図の長期化は、決してアメリカが望んだものではなかった。しかし焦りからアメリカは自ら無謀な軍事行動をとり、その結果、泥沼から容易には抜け出ることができなくなっている。

国力で劣るイランだが、地の利があり、長期消耗戦は望むところではある。イランの安価なドローン等の兵器に、高額の対空兵器で対抗せざるを得ないアメリカ側は、複数の大規模な空母打撃群を中東に展開させ続けているだけでも、大きな戦費を抱え込んでいかざるをえない。何といってもホルムズ海峡の交通遮断に伴う混乱は、アメリカの威信を傷つけただけではなく、世界経済の行方に暗雲を垂れこめさせた。アメリカは、ゆっくりと、しかし着実に、国力を疲弊させているように見える。

果たしてこの状況は、大局的で歴史的な視点から見て、どのような意味を持っているか。最近注目された「トゥキュディデスの罠」と「キンドルバーガーの罠」という二つの概念を参照しながら、考えてみたい。

by Gettyimages

「トゥキュディデスの罠」は避けられるか

5月のトランプ米国大統領の訪中時に、中国の習近平国家主席が、「米中はトゥキュディデスの罠に陥ってはならない」とあらためて述べたことが、話題になった。もっとも習主席は、この概念を10年以上前から使っている。突然言い出したわけではなく、むしろ相当にこだわってきている。

「トゥキュディデスの罠」とは、従来の覇権国家と、台頭する新興の大国が、戦争が不可避な状態に陥っていってしまう現象を指す。ハーバード大学のグレアム・アリソンが作った造語で、従来の大国アテネと新興のスパルタが敵対していく「ペロポネソス戦争」の過程を描いた古代ギリシアの歴史家トゥキュディデスにちなむ表現である。

アリソンが「罠」と表現したのは、スパルタとの戦争を望んでいたわけではなかったアテネが、結局は戦争に陥ってしまった事情を強調したかったからだ。当事者の主観的な意図をこえて、諸国間の政治の構造的な事情から、どうしても旧来の大国と新興の大国は対立していく、と洞察したのだった。

トランプ大統領の突飛な行動を警戒する中国も、アメリカと戦争をしたいわけではない。そこでアメリカの大統領と会うたびに、「トゥキュディデスの罠」に陥らないように気を付けようと相手に呼び掛けるわけである。

ただし、トランプ大統領の直後に出迎えたプーチン大統領のロシアとは、「中露善隣友好協力条約」25周年を祝しながら、貿易やテクノロジー、鉄道建設など幅広い分野に関する40近い合意に加えて、「共同声明」も採択した。中国・ロシアの緊密な友好関係が、米中関係とは全く異なり、長期にわたる実質内容を持ったものであることを、アピールした。

トランプ大統領の方は、「G2」という概念を用いて、米中の特別な関係への思い入れを表明してきている。北京訪問時も非常に高揚した様子であった。トランプ大統領は、同盟諸国に非常に厳しいという評判を持つ。中国に対しても、高関税を取引材料にして対米貿易黒字の削減努力をするように迫ったこともあった。しかし二つの超大国で、国際社会の大枠を決めていく取引を行っていきたい、という願望も強く持っているようだ。

中国の習主席は、警戒心を示しながら、慎重に「トゥキュディデスの罠」に陥ることを避けていこう、と呼び掛けている。ただし基本的な世界観は、ロシアなどとの関係も重視する「多極化する世界」だ。「多極化する世界」の中で、米中関係を位置づけようとしている。

これに対して、トランプ大統領は、アメリカと協力する「G2」構想に関心を示してほしい、と誘いかけながら、そうでなければ敵対だ、といった様子の態度をとっていると言える。一方的な理由で誘いをかけているが、裏切られたら恨みを募らせかねない雰囲気だ。

中国はイランと友好関係にあり、エネルギー取引を通じた貿易上のつながりも深い。その中国に対して、イランを見捨ててアメリカと協力してくれ、と頼んでも、容易には受け入れられないだろう。トランプ大統領の「G2」願望は、片思いに終わる恐れがある。それが明らかになると、「罠」に陥っていく傾向は強まるだろう。

「キンドルバーガーの罠」を避けようとしているのか

そこで気になるのは、巷で言及されることが増えてきたもう一つの「罠」である。「キンドルバーガーの罠」は、覇権国のリーダーシップの欠如が、国際社会を混乱に陥らせていく、という状況を描写するために、ハーバード大学のジョセフ・ナイが用い始めた概念である。

「キンドルバーガーの罠」の名称の由来となっているマサチューセッツ工科大学(MIT)のチャールズ・キンドルバーガーは、世界恐慌とその後の世界情勢の混迷は覇権的リーダーシップの不在によってもたらされた、という分析を示した主著『大不況下の世界:1929–1939』で知られる。

ウッドロー・ウイルソン

第一次世界大戦後のアメリカは、世界最強の軍事力と、世界最大の債権を保持する覇権国と呼びうる力を備えるようになっていた。そこでウッドロー・ウィルソン大統領は、1918年パリ講和会議を取り仕切って、第一次世界大戦後の国際秩序の形成・維持に、アメリカが大きな役割を引き受ける準備があるような態度を見せた。ところが議会は、国際連盟規約の批准を含み込んだベルサイユ講和条約の批准を拒絶した。ウィルソンの後の大統領たちも、西半球世界の覇権国としてのアメリカの地位に安住する伝統的なモンロー・ドクトリンの理解に固執した。

このヨーロッパ人たちが「孤立主義」と揶揄したアメリカの偏狭な態度によって、覇権国が覇権国として振る舞わないことに起因するリスクが、国際社会に内在することになった。それこそが世界恐慌につながる国際経済システムの脆弱性の原因であり、ブロック経済体制をへて勃発した第二次世界大戦の要因であった、とキンドルバーガーは主張した。

キンドルバーガーの主著は、1973年に出版されたものだ。ドルの金兌換性を廃止した1971年ニクソン・ショックで、世界経済システムが大きく変動していた時期だ。第二次世界大戦後に作られた、いわゆる「ブレトンウッズ体制」の原型が崩壊した時期としても知られる。その原因は、ベトナム戦争で疲弊していたアメリカの力の相対的な低下であった。

当時は、国際政治理論の分野で、「覇権安定論」や「構造的現実主義」などの覇権国の役割を強調する議論が華やかになっていった時代だ。キンドルバーガーは、その流れの代表者の一人として、特に国際経済の分野に着目した分析者として知られる。

冷戦期に「罠」はどのように回避されたか

20世紀の米国とソ連の対立としての「トゥキュディデスの罠」と、アメリカの力の低下としての「キンドルバーガーの罠」の危険性は、なんとか破綻に至る前に、回避された。

安全保障面での米ソの対立は、地域的な安全保障体制の運用を通じて、「罠」に陥ることが回避された。NATOなどのアメリカの同盟諸国グループが、ワルシャワ条約機構のソ連の共産圏の地域的な集団安全保障の組織と対立しつつ、相互の縄張りを侵食しない不文律を守りあった。集団的な勢力均衡体制の固定化を通じた「トゥキュディデスの罠」の回避の方策であったと言える。

2025年、G7カナダ会合 by Gettyimages

国際経済面でのアメリカの経済力の低下という問題に対しては、経済的にも有力な同盟諸国が集団合議の協力体制をとる対応策が構築された。1973年に完全変動為替相場制が始まると、経済的に有力な諸国が、アメリカを指導国とする集団協調の姿勢を強めた。中東の戦争に起因する「オイルショック」によっても混乱した世界経済は、1976年に結成された「G7」協調体制を通じて、安定化の道筋が模索されることになった。アメリカが貿易赤字と財政赤字の「双子の赤字」で苦しんだ1980年代半ばには、G7主要国の協力で、歴史的な「プラザ合意」が成立した。急激な円高ドル安を容認する国際協調体制の政策が取り入れられた。

第二次世界大戦直後には、アメリカのGDPは、世界経済の半分のシェアを占めていた。しかしアメリカのGDPのシェアは、1970年代半ばまでに、27%程度にまで下がっていた。ただし、戦後に順調な復興を遂げた欧州諸国の主要5カ国と日本というアメリカの同盟諸国が、世界経済の約38%のシェアを持っていた。そこで世界経済の約3分の2を占める「G7」諸国で、世界経済の安定化を図るための方策を協議することができた。

プラザ合意から冷戦終焉にまで至る時代の国際秩序は、アメリカが覇権国としてのリーダーシップを発揮しながら、実態として不足している実力をその同盟諸国が埋め合わせる、という仕組みによって成り立ったものだった。

「トゥキュディデスの罠」を恐れた同盟諸国は、アメリカの覇権国としての地位を受け入れながら、抑制的な勢力均衡の政策をとることを求めた。

「キンドルバーガーの罠」を恐れた同盟諸国は、アメリカを盛り立てる協力を提供する代わりに、自由貿易主義の国際経済制度の維持を求めた。

アメリカも、冷戦を勝ち抜くために、覇権国としての地位を放棄するのではなく、同盟諸国との協力体制を強化することによって、その地位を維持する政策を選択した。

21世紀は「罠」の時代になるか

冷戦終焉直後の1990年代から「対テロ戦争」開始時にかけて、アメリカの同盟諸国は、度重なる対外的な安全保障活動を通じて、アメリカに協力するようになった。1990年代の旧ユーゴスラビア諸国におけるNATOの介入などは、欧州諸国がアメリカの介入を請うた性格もあった。他方、9・11テロ事件以降のアフガニスタンやイラクに対するアメリカの侵略的軍事行動の際には、欧州諸国や日本などの同盟諸国が、アメリカの冒険的行動に、多大な努力で協力することが求められた。

NATO、サイバー戦演習 by Gettyimages

しかし「対テロ戦争」の21世紀は、従来の国際協調体制にとっては、疲弊の時代であった。アメリカとNATO諸国がアフガニスタンから完全に撤退し、タリバン政権が復活した2021年までに、かつて世界経済の3分の2を占めていたアメリカ及びその同盟諸国のGDP(名目)のシェアは、45%程度にまで落ち込んでいた。購買力平価GDPでは3割程度で、これは新興経済大国のクラブとして成立したBRICSを下回る水準であった。

アメリカでは、もはや同盟諸国との集団協調体制によって得られる利益は乏しい、と考えるトランプ氏が、二度にわたって大統領に就任することになった。そして高率関税政策に代表される従来の自由貿易主義の経済システムを無視する「アメリカ・ファースト」の政策を取り入れるようになった。

近刊拙著「トランプの戦争とアメリカの敗北―イラン攻撃を招いた『ドンロー主義』の正体―」及び前著「地政学理論で読む多極化する世界:トランプとBRICSの挑戦」で論じたように、トランプ大統領の「偉大なアメリカ」を目指す姿勢は、「モンロー・ドクトリン」、「アメリカン・システム」、「明白な運命論」などに代表される19世紀アメリカの政治思想の性格を色濃く受け継いでいる。トランプ政権自身も、昨年12月に公表された『国家安全保障政策』文書で、「トランプ版モンロー・ドクトリン」の概念を打ち出し、20世紀後半以降の国際秩序の仕組みにとらわれない姿勢を明確にしている。

これは、換言すれば、「トゥキュディデスの罠」と「キンドルバーガーの罠」に陥らないことを目指して進めてきた一連の政策を、もはや重視しない、という姿勢に、アメリカが転換したことを意味する。

対イラン戦争は、イランという中規模の国家に対するアメリカの戦争として、大国間戦争ほどには大きな事件ではないように見える。しかしアメリカの疲弊を進め、その同盟諸国とアメリカの離反を進める作用を持つとすれば、20世紀後半以降の国際秩序に大きな変質をもたらす結果を見せるものとなるだろう。その結果、焦るアメリカは、「罠」に陥っていく傾向を強めるかもしれない。

表層的には、そうだとすれば、20世紀後半のやり方を取り戻すしか方法はないのではないか、という示唆が導き出されてきそうである。

しかしアメリカの国力も、同盟諸国の国力も、かつての規模に比して、衰退してきている。その現実を無視して、全く同じメンバーが、全く同じやり方で、全く同じ結果を出すことを夢想し続けても、状況の悪化を防いでいくことはできないだろう。

「罠」を回避するには、新たな考え方に基づく、新たな方法が必要だ。トランプ大統領は、トランプ大統領なりに、その新しい方法を模索している。

ただ、残念ながら、彼が非常に上手く行きそうな新しい方法を見つけた、という形跡はない。実践面では、むしろ焦りばかりが目立つ。アメリカの対イラン戦争は、その厳しい現実の一断面を、劇的に示している事件であるように見える。

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