『中国はアフリカのもはや「ATM」、7兆円超もの現代化支援は習近平の酔狂か深謀遠慮か』(9/16JBプレス 福島香織)について

9/16The Gateway Pundit<THERE ARE RECEIPTS: Team Trump Drops List of EVERY Democrat and Enabler Who Used Violent Language Against Trump Which Led to 2nd Assassination Attempt=証拠あり:トランプ陣営、トランプに対して暴力的な言葉を使い、2度目の暗殺未遂に至った民主党員と支援者のリストを公開>

トランプがここでゴルフをするのを未遂犯はどうして知ったのか?バイデン政権内部の人間が教えたとしか思えない。

トランプ陣営は、大手メディアが第45代大統領に対する最新の暗殺未遂事件の責任について、民主党とその支援者(自身も含む)を免罪にしようと必死になっている中、遊んでいるわけではない。

ゲートウェイ・パンディットが報じたように、トランプ大統領の暗殺未遂事件は、ペンシルベニア州バトラーでトーマス・クルックスという民主党の寄付者によって大統領があと1センチのところまで迫ってからわずか2か月後に起きた。

日曜午後1時半頃、ウェストパームビーチにある第45代大統領のゴルフクラブで、不動産投資家のスティーブ・ウィトコフ氏とゴルフをしていた際に銃撃事件が発生した。後にトランプ嫌いのライアン・ウェズリー・ラウス容疑者(58歳)と特定された犯人は、ゴルフコースのフェンスにライフルの銃口を突きつけたが、その後シークレットサービスの捜査官が発砲した。

警察によると、ラウス容疑者はトランプ氏から500ヤード以内の距離にいて、灌木に隠れていたところ、AK-47と伝えられるライフルを元大統領に向けました。その後、彼は灌木から飛び出し、黒い車で逃走しましたが、マーティン郡で逮捕されました。

誤解しないでほしいのは、トランプ陣営が今日の午後のプレスリリースで指摘したように、この暗殺未遂は民主党がほぼ10年間トランプに対して使ってきた暴力的なレトリックと直接関連しているということだ。

これらの民主党員には、ジョー・バイデンやカマラ・ハリスだけでなく、マッド・マキシン・ウォーターズ(カリフォルニア州社会党)、ダン・ゴールドマン下院議員(ニューヨーク州民主党)、ナンシー・ペロシ、そして不名誉な裏切り者のリズ・チェイニーやリンカーン・プロジェクトのリック・ウィルソンといった他の「著名人」も含まれる。

こうした発言には、トランプ氏を民主主義への脅威、的を射止める、撃つ必要がある、アメリカの敵などと呼んだものもあった。暗殺未遂犯は、トランプ氏を殺害しようとする前に、いくつかのツイートでトランプ氏の「民主主義への脅威」という叫びを具体的に繰り返した。

以下は各民主党員に関連した反トランプ発言である。

プレスリリースに記載されている民主党員とその支援者全員は以下のとおりです。

カマラ・ハリス
ジョー・バイデン
ティム・ウォルツ

グウェン・ウォルツ

ナンシー・ペロシ下院議員 (カリフォルニア州)

ジャスミン・クロケット下院議員 (テキサス州)
ダン・ゴールドマン下院議員 (ニューヨーク州)
バイデン前スタッフ TJ・ダックロリズ
リズ・チェイニー

スティーブ・コーエン下院議員 (テネシー州)
マキシン・ウォーターズ下院議員 (カリフォルニア州)

デビー・ワッサーマン・シュルツ下院議員 (フロリダ州)
アダム・シフ下院議員 (カリフォルニア州)

グレゴリー・ミークス下院議員 (ニューヨーク州)

ジェイク・オーチンクロス下院議員 (マサチューセッツ州)
アビゲイル・スパンバーガー下院議員(バージニア州)

アニー・カスター下院議員 (ニューハンプシャー州)
ベッカ・バリント下院議員 (バーモント州)

ジェイソン・クロウ下院議員 (コロラド州)

ラウル・グリハルバ下院議員 (アリゾナ州)

マイケル・ベネット上院議員 (コロラド州)

ステイシー・プラスケット下院議員 (米領バージン諸島)

スティーブン・ホースフォード下院議員 (ネバダ州)
ゲイブ・バスケス下院議員 (ニューメキシコ州)
マイク・レビン下院議員 (カリフォルニア州)
エリック・ソレンソン(イリノイ州)
グレッグ・ランズマン下院議員(オハイオ州)

パット・ライアン下院議員(ニューヨーク州)
リック ・ウィルソン、リンカーン・プロジェクト 元バイデンスタッフのケイト・ベディングフィールド

ハキーム・ジェフリーズ下院議員(ニューヨーク州)

レイチェル・ヴィンドマン、トランプ・ウクライナ弾劾共謀者のアレクサンダー・ヴィンドマンの妻 

ミキ・シェリル下院議員(ニュージャージー州) 

スティーブン・ウッドロー州下院議員(コロラド州民主党)

 NBCのレスター・ホルト

https://www.thegatewaypundit.com/2024/09/there-are-receipts-team-trump-drops-list-every/

9/16Rasmussen Reports<58% See Harris as ‘More of the Same’= 58%がハリス氏を「以前と変わらない」と見ている>

有権者の大多数は、アメリカには新たな方向性が必要だと考えており、カマラ・ハリス副大統領が大統領選挙に勝利してもそれが実現するとは思っていない。

ラスムセン・レポートの最新の全国電話およびオンライン調査によると、米国の有権者の 73% が、国の一般的な状況を考えると、米国は新たなスタートと新しい方向性を必要としていると述べています。国がこれまでと同じ状態をさらに維持する必要があると感じているのは、わずか 20% です。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/biden_administration/58_see_harris_as_more_of_the_same?utm_campaign=RR09162024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/i/status/1835812132040155219

9/17阿波羅新聞網<“堤丰”部署和“奥库斯”扩员 猛敲中共=「タイフォン」配備と「オーカス」拡張で中共を叩きつける>米国の中距離ミサイルシステム「タイフォン」システムの日本展開と「オーカス」の拡大に直面して、中共は口角泡を飛ばし激しい言葉以外に有効な対抗手段を持たないのは、国際的にはロシアと同等である(例えば9月、日本海とオホーツク海で中露合同軍事演習「北部・連合-2024」が開催される。しかし、ロシア・ウクライナ戦争でロシアの軍事的威信は完全に失墜したのに、未だにこんなことをする中共は本当に愚かだ。

ニュージーランドとカナダ、日本と韓国もオーカス入りするかも。

https://www.aboluowang.com/2024/0917/2103881.html

9/17阿波羅新聞網<北京终于收到迟来的信号=北京はついに遅れてきた信号が届いた>

早くに発すべき信号

9/13、中国の強い反対を顧みず、ドイツ軍艦2隻が台湾海峡を通過した。ドイツの軍艦が台湾海峡を通過するのは22年ぶりで、当然のことながらドイツ語メディアの注目を集めた。

『ビジネスデイリー』は、中華人民共和国はしばしば異なる解釈を示しているが、台湾海峡を越えることは国際法に従った完全に正常な行動であり、決して挑発的な行為ではないとコメントした。 「早くに発すべき信号」と題された評論には次のように書かれている:

「金曜日にフリゲート艦バーデン・ヴュルテンベルク号と補給艦フランクフルト号が通過した海峡は公海であり、したがってすべての船舶が通行できるべきである。ここで次のように疑問に思う人もいるだろう:

台湾海峡航行作戦は北京を不愉快にするだろうから、円満な関係を維持するために台湾海峡航行作戦を放棄したらどうだろうか?

答えは、中国政府が絶えず国際法を変えようとする試みを考えると、台湾海峡の航行はやらないといけない。

簡単に言うと、中国はこの重要な航路に関して最終決定権、つまり現行の国際法を覆そうとしているのだ。

このことを考慮すると、ドイツのフリゲート艦の台湾海峡通過は中国にシグナルを送るだけではなく、ドイツが航行の自由を守ることの重要性を表明することになる。さらに、今回の行動は、現行の国際法を守るというドイツの決意の表明でもある。

これまでのところ、中国指導部は台湾海峡を通過するドイツの軍艦に対して比較的慎重に反応している。他国が同様の行動をとったとき、中国政府は全く異なる対応をとった。今夏、オランダのフリゲート艦が台湾海峡と東シナ海を通過中、緊迫した危険な状況に遭遇した。

オランダ政府は当時、中国の戦闘機とヘリコプターがオランダの軍艦とヘリコプターに至近距離まで接近し、「危険な状況」を生み出したと次のように述べた。

「絶えず強調したいのは、台湾海峡は国際水域・国際空域に属しており、中国がオランダ船に近づく理由はない。今年6月のオランダ船との遭遇は決して初めてではない。過去には、特に米軍機は何度も中国戦闘機による危険な接近を受けてきた。専門家は一般的に、戦闘機同士がこれほど接近して衝突すれば、国際危機を引き起こす可能性があると懸念している。

中共の言いなり=国際秩序破壊である。

ドイツのフリゲート艦バーデン・ヴュルテンベルク 画像出典: Bundeswehr/Nico Theska

願わくば、中国がいつか考えを変え、国際法を変えようとするのをやめる日が来ることを願っている。これ以前は、ドイツ軍艦のような航行行動はすべての当事者にとって避けられない義務であった。

https://www.aboluowang.com/2024/0917/2103813.html

9/17阿波羅新聞網<美国闭两个来之不易的中共国办事处—美中合作之际,美方关闭两个中共国办事处=米国、苦労して勝ち取った中共国の2事務所を閉鎖―米中協力で実現した、米国は中共国の2事務所を閉鎖>米国麻薬取締局(DEA)が苦労して勝ち取った中国の2つの事務所を閉鎖する予定で、事務所設立は同局が中国からの前駆体化学物質の流入を阻止する取り組みの一環として行われたものだったとAP通信が報じた。これらの化学物質はフェンタニルの流行を加速させ、数十万人の米国人の死の原因とされている。

「これらの事務所の閉鎖は、米国人の命を救う上で最大の効果を発揮できる場所にこそ、DEAの有限な資源を活用する必要性を反映している」とDEA長官のアン・ミルグラムは先週電子メールで職員らに語った。この閉鎖には、世界中の他の十数か所の事務所も閉鎖する計画も含まれており、これによりDEAの現在69の国と地域にある93事務所から減らされる。

何ヶ月も噂されてきたが、なぜ麻薬取締局が上海と広州の事務所を閉鎖し、首都北京と香港自治都市にのみ事務所を残したのか、またこの動きがフェンタニル密売と闘う取り組みにどのような影響を与えるのかは不明のままである。 DEAは、この措置は同局の影響を最大化するために設計されたデータ主導のプロセスに従ったものであるとだけ述べた。

上院司法委員会の委員であるチャック・グラスリー上院議員(共和党、アイオワ州)は、「米国人はなぜこの決定がなされたのか、そしてDEAが納税者の苦労して稼いだ金をどこに再配分するつもりなのかを知る権利がある」と述べた。

中国の協力はほぼ名ばかりで、ビザの取得と多くの制限と言う問題があったため。米国は中共に舐められている。

https://www.aboluowang.com/2024/0917/2103808.html

福島氏の記事では、最後に中国人の差別意識(特に黒人)が挙げられていますが、これは相当なもの。氏の過去記事を2020年4月19日の本ブログでも紹介しました。『中国人のむごいアフリカ人差別、コロナ禍で露骨に 中国とアフリカの強固な友好関係はどこに消えたのか』(4/16JBプレス 福島香織)について

http://dwellerinkashiwa.net/2020/04/19

中国人は自己中だから、アフリカ人をいいように利用するだけ。まあ、アフリカ人も分かっていて中国を利用しているのでしょうけど。中国お得意の各国VIPへのマネトラ、釣魚台でのハニトラ(映像が記録され、後に脅す材料として使われる)は確実でしょう。

中国人はアフリカ人を阿Qと思っているのかもしれない。ただ、外国への金のバラマキは、中国内でインフレ引き起こすのでは。不況でインフレはスタグフレーションとなり、国民生活はますます苦しくなるだけ。やはり習は経済が分かっていない。

中共と真剣に対峙できるのはトランプだけ。デカップリングと香港の$ペッグを止めさせれば、中国経済はガタガタになる。

なお、アフリカ連合(AU)が2013年に策定した「Agenda 2063」は50年後のアフリカを見据えて策定。

記事

中国アフリカ協力フォーラムでスピーチをする習近平国家主席(写真:新華社/アフロ)

9月4〜6日にかけて、北京で「中国アフリカ協力フォーラム」が開催された。中国はアフリカに対する3600億元(約7兆1500億円)の資金援助を表明。欧米型とは異なる形でアフリカの現代化を支援し、価値観や統治ルールなどの「中国化」を狙う。だが、経済が低迷しているいまの中国にそんなパワーはあるのだろうか。

(福島 香織:ジャーナリスト)

中国アフリカ協力フォーラムが9月4日から6日の日程で北京・人民大会堂で開催され、習近平と53カ国のアフリカ諸国元首が一堂に会した。2000年にこのフォーラムが始まって以来の最大規模だ。

しかも習近平を中心にズラリとアフリカ首脳元首が主席台のひな壇に並び、アフリカ諸国官僚たちが一般席にびっしり座るという「全人代」や「中央委員会全体会議」形式の大規模会合だった。CCTVに流れた画面のインパクトはかなり強烈だ。

人民大会堂のひな壇も一般席もアフリカの人たちの褐色の顔で埋め尽くされる中で、習近平が中央でとうとうと演説を行うと、アフリカ諸国の元首、官僚たちが神妙に聞き入り、熱烈に拍手しているのだ。まさしく、中国皇帝と冊封を受けた異国の君主たちの構図だった。

そして皇帝・習近平は肌の色の違う君主たちに、3600億元(約7兆1500億円)の対アフリカ資金援助を宣言。中国の経済社会がどん底であえいでいる中で、はたしてこの大盤振る舞いは習近平の酔狂なのか。それとも深謀遠慮なのか。

アフリカには全部で54の国家がある。つまり台湾と国交を結んでいるエスワティニ以外のすべての国の元首と主要官僚が北京にはせ参じたのだった。

習近平は開幕式の演説で3600億元にのぼるアフリカ諸国に対する資金援助を宣言。内訳は2100億元のクレジットローン、800億元の各種援助、700億元の中国企業による投資だ。さらにアフリカ企業が中国でパンダ債(人民元建て債券)を発行することを奨励し、中国の広大な市場をアフリカ企業に開放すると約束した。

さらに以下のように語った。

「現代化を実現することで、世界各国が権利を剥奪することがあってはならない。西側現代化のプロセスで多くの途上国には重い苦難がもたらされた。第2次大戦終結後、中国とアフリカは第3世界を代表して独立と発展を相次ぎ実現し、現代化プロセスの歴史の中の不公平を是正し続けてきた」

「中華人民共和国は国家誕生75周年を迎え、揺らぐことなく中国式現代化を全面的に推進して強国建設、民族復興の偉業を行っている。アフリカもまさに新たな覚醒によって、アフリカ連合『アジェンダ2063』に向けて現代化目標をしっかりと歩み出した。中国とアフリカは現代化の夢を追い、必ずやグローバルサウスに熱い現代化の潮流を起こし、人類運命共同体構築の新章を書き綴るのだ」

さらに6日のフォーラム閉幕式には習近平はこうも語っている。

「6つの現代化」と「10のアクション」

「20世紀半ばから、中国とアフリカはともに帝国主義と植民主義に抵抗してきた。このため、われわれはともに現代化と発展の道を歩んできたのだ」

要するに、中国とアフリカはともに、米国式の民主化とは違う、権威主義体制のままの現代化を成し遂げた中国式現代化によって発展し、グローバルサウスを中心とした新型国際関係のモデルを打ち建て、米国や西側先進国の構成する国際社会と違う新たな国際社会を構築していくのだ、という方針を打ち出した。

習近平は具体的にアフリカの6つの現代化を推進していく、とした。

(1)アフリカの統治政治の経験交流を強化し、その国の国情に応じた現代化の道を支持し、権利の平等、機会の平等を確保する。
(2)工業、農業、インフラ建設、貿易投資の領域での協力を深化させ、ハイクオリティな一帯一路の共同建設のベンチマークを樹立。ともにグローバル発展イニシアチブのモデルを打ち立てる。
(3)人材育成、貧困の減少、雇用創出領域の協力。人民が幸福感や安全感を感じるようにする。
(4)人文交流を密接にし、異なる文明の相互尊重を提唱し、グローバル文明イニシアチブのより多くの成果を推進。
(5)エコロジー発展を新時代の現代化の鮮明なシグナルにする。グローバルなグリーン低炭素社会への転換を推進。
(6)平和安全の現代化。自主擁護平和安定能力の向上を中国は手助けしたい。グローバル安全イニシアチブをアフリカで実施し、世界平和安定の共同維持を促進。

習近平国家主席を囲むアフリカの各国首脳(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

また習近平は現代化10大パートナーアクションを打ち出し、中国とアフリカの協力によってグローバルサウス全体の現代化を進めようと訴えた。

(1)文明をお互いに鑑とするアクション。1000人のアフリカ政党関係者を中国に招いて交流する。
(2)貿易繁栄パートナーアクション。中国が市場開放を拡大し、33のアフリカ国家に100%品目ゼロ関税を実施。アフリカ農産物の大量輸入、Eコマース領域での協力強化。
(3)産業チェーン協力パートナーアクション。デジタル技術協力センターの共同建設、20のデジタルプロジェクト建設など含む。
(4)互聯互通パートナーアクション。30のインフラプロジェクト、ハイクオリティ一帯一路共同建設によって陸海の連動、インターネットの共同発展を推進。アフリカの自由貿易建設、物流、金融の協力のために、地域をまたいだ発展に助力。
(5)発展協力パートナーアクション。グローバル発展イニシアチブの枠組内で1000の小規模民生プロジェクト「小而美」実施。中国―世界銀行パートナーシップ基金に資金を注入。
(6)衛生健康パートナーアクション。中国アフリカ病院連盟、聯合医学センターを建設。2000人の医療チームをアフリカに派遣し、20の医療衛生抗マラリアプロジェクトを実施、中国企業の医薬品生産への投資を推進し、アフリカの感染症対策に継続して支援。
(7)農業振興パートナーアクション。10億元分の緊急食糧援助を提供し、10万ムーの農業標準化モデル区を建設、500人の農業専門家派遣。中国アフリカ企業の双方向投資創業を推進、アフリカに少なくとも100万以上の雇用を作る。
(8)人文交流パートナー行動。未来のアフリカ職業教育計画を推進。アフリカの女性、若者6万人に研修。2026年を中国アフリカ人文交流年とする。
(9)グリーン発展パートナーアクション。30のクリーンエネルギープロジェクト、気象早期予測警戒業務プラットフォームの建設。防災減災救災および生物多様性協力を展開。平和核利用技術、衛星通信、月面、宇宙探索の協力を展開。
(10)安全共築パートナーアクション。グローバル安全イニシアチブを実施、アフリカに6000人の軍隊人材と1000人の警察執法人員を育成。500人の青年軍官を中国に招待。中国アフリカ合同軍事演習、合同巡航を展開。

ここで注意すべきは、習近平がアフリカで本格的に人材育成に力を入れ、とくに官僚や警官、軍人の育成指導に熱心だということだ。つまり政治機構や軍、警察、司法のシステムなどを人材を通じて中国式に現代化させるのだ。

欧米人の中国・アフリカ蔑視に反発

今回の習近平の演説が従来の中国の立場と大きく異なるのは、明らかに西側との対立先鋭化を意識していることだ。西側諸国はアフリカにとってかつての宗主国であり伝統的な援助国だ。その旧宗主国に対する見方、認識を改変させようというメッセージが含まれていた。

アフリカがいまだ十分に発展していないのは、西側式発展を求めたせいであり、それは間違いだったと強調したのだ。

もともとアフリカの政治や社会には部族的権威や宗教的権威を絶対視する伝統的価値観があり、これは西側の民主や人権意識とはかなり異なる。欧米人は長らく中国もアフリカ諸国も人権意識が低い野蛮な社会と軽蔑する傾向があった。

これに不満を感じるアフリカ諸国政府は少なくない。その結果、民主化による現代化、西側式現代化を十分に実現できているアフリカの国は目下のところない。

ニューヨークタイムズなどは、この根本的原因を欧米のアフリカ軽視であるとしている。たとえばコロナパンデミックのとき、アフリカの感染対策支援は欧米からほとんど無視された。その2年後、ロシアに侵攻されたウクライナに対して欧米諸国は約5000億ドルに上る各種援助を送っており、これは過去数十年の間のアフリカに対する援助総額よりも多い。

こうした状況の中で、アフリカはある種の挫折感、敗北感を味わい、サヘル・サハラ諸国国家共同体の多くの国で政変がおこり、次々と米国やフランスなどとの関係を終わらせ、中国やロシアに接近していった、という。

中国がアフリカのATM化

ガーナのナナ・アクフォ=アド大統領は、2023年9月の国連総会での演説で、欧米とアフリカの不均衡で実りのない関係を鋭く批判し、「欧米の富の多くは、奴隷貿易の血と涙と恐怖、そして何世紀も続いた植民地主義と搾取の上に築かれている」と語っていた。

2000年に中国アフリカ協力フォーラムが成立して以来、3年に1度、このフォーラムを開催してきた。この積み重ねによって中国は今やアフリカの最大貿易パートナーとなり最大の投資者で最大の債権者だ。一帯一路には52のアフリカ諸国が参加。2014年から2020年までに習近平は10回アフリカ訪問し、王毅外相は48回アフリカを訪れた。

一般に一帯一路は概ね失敗し、中国による「債務の罠」と非難もされた。だが、アフリカについていえば、むしろ中国が深刻な汚職体質のアフリカ諸国政府にATM扱いされることに甘んじている。アフリカの対中債務総額は1340億ドル以上でその多くが不良債権化。なのに、新たに3600億元(約510億ドル)を投じるのだ。

フォーリンアフェア誌の最近のリポートによれば、63%のアフリカ諸国人が中国のアフリカに対する影響力を肯定的にとらえている、というのも当然だろう。

中国版マーシャルプランか

また中国の対アフリカ支援で特徴的なのは人材育成で、アフリカには中国語教師と職業訓練研修講師がすでに1万人以上育成されている。2019年の統計によれば、中国はアフリカ学生に毎年5万件の大学奨学金を提供し、そのうち10%が安全保障部門の人材だ。

46のアフリカ国家には孔子学院が設置され漢語教育が提供されている。アフリカの公用語は概ね植民地時代の宗主国の言葉が使われてきたが、今後中国語がそれに取って代わっていく可能性もある、ということだ。

習近平の対アフリカ政策は、単なる鉱山など資源略奪や経済支配、あるいは軍事拠点化といった物質いし的な狙い以上に、アフリカに中国式のイデオロギー、秩序、理念、価値観、統治ルールを浸透させることを重視している。ドルの代わりに人民元を流通させ、英語の代わりに中国語を公用語化させ、旧宗主国のアフリカにおける影響力を中国が塗り替えるつもりでいる。

7月に行われた三中全会で、習近平は米国市場・産業チェーンとのデカップリング方針を強く打ち出し、中国式現代化モデルを途上国に提示し、グローバルサウスの盟主となって、新たな国際社会の枠組みを構築するという野心もはっきり打ち出している。総人口13.7億人のアフリカを中国化すれば、その中国の夢、習近平の野望は一気に現実味を帯びるだろう。

これを、第2次大戦後の米国による西欧への復興支援計画になぞらえて「中国版マーシャルプラン」と呼ぶ人もいる。

そこまで考えていくと、習近平のアフリカへの金のバラマキは酔狂でなく深謀遠慮だ、ということになる。だが、経済が地を這う状況で、地方財政も破綻寸前のところが多く、官僚、警察の給与が遅延し、若者の4割がまともに職を得られない中国が、本当にアフリカ53カ国13億人以上を現代化できるほどのパワーを持ち続けられるのだろうか。

そしてもう一つの大きなテーマは中国人の根強い差別意識だ。私は中国人とアフリカの人が真に平等に付き合い価値観を共有し友情を築くのは相当難しいと思うのだが。

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