9/3阿波羅新聞網<二次文革:《环时》“胡编”降温 批李光满文章误判误导=第2の文化大革命:「環球時報」の“胡編集長”はそれを冷ます 李光満の文章は誤解・誤導していると批判>「誰もが大きな変革の途上にあると感じられる!」という記事が「人民日報」をはじめとする党メディアや公式メディアに広く転載された後、国内外で大騒ぎになり、多くの声は、この記事は習近平が別の文化大革命を発動しようとしていることを反映していると考えている。 「環球時報」の胡錫進編集長は、木曜日(2日)の夕方、李光満は「重大な誤解・誤導している」と考えて、反論の文を突然発表した。
李光満は江派で胡錫進は習派と色分けできれば分かりやすいですが。でも両方とも王滬寧が書かしているのかも。
https://www.aboluowang.com/2021/0903/1641746.html
9/3阿波羅新聞網<习近平以20大连任为重 专家 : 秦刚最新谈话暗示中共不惜锁国=習近平は20大での再任を最も重要と考えている 専門家:秦剛の最新の話は中共が鎖国を躊躇しないことを示唆>中共は来年第20回党大会を開催する。現在の中共政治協商会議主席の汪洋が習近平から替わって中共中央委員会書記長になるというニュースが最近浮上した。習派メデイアの「多維ネット」(?)も急いで明確にするために、習近平の健康に問題が出ない限り、20大で引き渡されるというのは「誤った命題」であり、翌年には中共国家主席として再任される。習近平にとって、20大の選挙は明らかに重要である。今日(2日)の大紀元時報の報道によると、習近平は20大での再任のために戦い、権力闘争における政敵による攻撃を避けるために、習近平は鎖国も躊躇わず自分の地位を守ろうとする。内部の権力の安定は明らかに米中関係よりもはるかに重要である。
日本国内と違い、彼らは命がかかっているから真剣。習は下りた瞬間、政敵から巧妙な手段で殺されるでしょう。発表は病死あたりか。
https://www.aboluowang.com/2021/0903/1641656.html
9/2阿波羅新聞網<习近平最严厉警告再现:有人要夺权!【阿波罗网报道】=習近平の最も厳しい警告が再び現れる:誰かが権力を奪おうとしている! 【アポロネット報道】>アポロネット秦瑞記者の報道:9/2、中央規律検査委員会の国家監督委員会のウェブサイトは再び非常に微妙な言い回しをした記事を公開し、記者の注目を集めた。
本日、中央規律検査委員会の国家監督委員会の公式ウェブサイトは、機関新聞「中国規律検査監督ニュース」に「党の政治建設は党の基本的建設である」という記事を掲載した。
記事にはたくさんの内容があり、その中に次のような話がある。
「習近平は、“7つのこと”は本質的に政治的な問題であり、2つの側面に要約できると指摘した。
一つは、政治問題と経済問題が絡み合って利益集団を形成し、党と国家権力を掌握しようとする試みがある。
一つは、セクト主義と宗派主義が災いし、非組織的な活動に従事し、党の中央集権化と統一を破壊している」
これは8/31の「中国規律検査監督ニュース」が「芸能界の混乱の背後にある資本連鎖を断ち切る」という記事を思い出させた。
アポロネットの李玉鏘評論員は、この記事は我々の以前のレポートと分析を実証したと分析した。習近平が本当に目指しているのは、芸能界やその他の分野の背後にある資本で、これらの資本は、さまざまな中共の権貴集団と密接に関連している。代表者は江沢民派の主要な家族である。
李玉鏘は当時、この一節を引用した。「政治問題と経済問題が絡み合って利益集団を形成し、党と国家権力を掌握しようとする試みがある」。
数日後、「中国規律検査監督ニュース」は、この非常に微妙な発言に再び言及し、それをさらに特別なものにした。
習と江・曽派の争いで、習に彼らが追い込まれていると言うことか?
写真:江沢民の孫の江志成が早くもお金を引き出し、シンガポールに移す。
https://www.aboluowang.com/2021/0902/1641512.html
9/2阿波羅新聞網<赵薇恐判极刑?港媒爆罪名“帮习近平政敌洗钱”= 趙薇は死刑を恐れている?香港メディアは、「習近平の政敵がマネーロンダリングを行うのを助けた」罪と明かす>「還珠格格」で人気を博した一流女優の趙薇が、突然「劣悪芸人リスト」に加わり、参加作品からの除名・販売禁止、個人・会社のSNSアカウントの封鎖、趙薇は「行方不明」となり、現状どうなっているか全くわからず、范冰冰事件のようである。さらに奇妙なのは、趙薇がどのような罪を犯したのかまだわからず、知っていても、誰もが沈黙していて、多くは言わないということだけである。一部の香港メディアは、趙薇が政治的混乱に巻き込まれ、気分を害したのは中共指導者である習近平であると推測した。
どうせなら鎖国して世界に迷惑をかけないでほしい。「共同貧困」になったほうが世界平和のため。
https://www.aboluowang.com/2021/0902/1641564.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/de90b06207ce2b40c6d81610e0b1b3d4d18d5cb3
何清漣さんがリツイート
北米保守評論 @ NAConservative9 6時間
「不誠実なアフガニスタンの口座」
バイデンは、米国の利益にとっての悲劇を反戦の勝利と表現した。タリバンのテロリストに 850億米ドル相当の最先端の武器を手を拱いて渡すことについて何も聞きたくない。13人の若い戦士を犠牲にしたことについて何も聞きたくない。千にも上る米国人と無数のアフガニスタンの盟友をテロリストの手に渡したことについて何も聞きたくない。
何清漣 @ HeQinglian 3時間
これはタリバンに開発援助を与えるという考えと同じである、平和を金で買うことと思う。この政府は脳回路が本当に奇妙で、金を使って制度化して、本国であれば刑事犯罪になるものに至る。
引用ツイート
アポロ唯一の公式Twitterアカウント @ aboluowang 4時間
サンフランシスコの銃撃事件は奇妙な結果に。銃を撃つ可能性のある住民に月額300ドルを支払うことである(写真):カリフォルニア州サンフランシスコは、銃による暴力事件の増加を緩和するために、大胆な新しい計画を開始し、他人を撃つ可能性が高い住民に毎月金を支払い、彼らに銃を下ろし、社会のより建設的なメンバーになることを奨励する。 http://dlvr.it/S6qVGL #San Francisco#枪击案#California
何清漣 @ HeQinglian 3時間
習近平の「アカ回帰」と「後継者」の育成
https://rfa.org/mandarin/pinglun/heqinglian/hql-09022021114548.html
習近平の「アカ回帰」は現在、体制内のあらゆる方面に浸透し、この記事では、芸能界を整理し、且つオンラインゲームの時間を制限するという最近の目的を分析する。これは、健全な世代の後継者の育成に着眼している。麻薬が病みつきになり、各種の良くない嗜好や、乳首吸いを新しい遊びに変える西側の社会主義青年にとって、この手は将来の国際競争に着眼している。
コメント|何清漣:習近平の「アカ回帰」と「後継者」の育成
米中の国内政治の変化を理解することは、将来の世界動向の方向性を把握するための鍵である。中国人にとって、今日の米国で起こっている変化を理解することは難しいが、中共が今何をしているのか、何をしたいのかを理解し、習近平が導いている政治的方向性が「アカ回帰」であることは分かる。唯一の違いは評価にある:人々はそれが「非常に悪い」と考え、政府とその喉と舌はそれが「非常に良い」と考えている;西側は自分のことで手いっぱいで人のことまで構っていられないため、世論はこのことに注意しているのは少ない。
rfa.org
何清漣 @ HeQinglian 3時間
タリバン報道官:「中国は私たちの最も重要なパートナーであり、我々にとって根本的で特別な機会を代表している」
コメント:米中がタリバンにお金を与えるゲームを開始することに、感謝するのは誰か?
慣例:世界は米国の援助を決して感謝しないが、中国には恩返しをしなければならない—WHOのテドロスは最近の例である。
引用ツイート
Josh Rogin @ joshrogin 3時間
タリバン報道官は、「中国は我々の最も重要なパートナーであり、我々にとって根本的で特別な機会を代表している。中国は世界中の市場への我々のパスである」。その経済的レバレッジ戦略についてはたくさんある。@PressSec https:// aljazeera.com/news/2021/9/2/afghanistan-taliban-to-rely-on-chinese-money-spokesperson-says
福島氏の記事で、趙薇についてはここ数日、本ブログで解説してきました。また芸能界の整理、オンラインゲーム業界の時間制限、民間教育産業の淘汰等ソフト関連分野への中共の介入は第2の文化大革命と言ってよいでしょう。
ただ、今の「寝そべり族」がいる時代には、紅衛兵も自己批判も起きにくいのでは。代わりにネット業界から「共同富裕」と言って寄付金を出させ、金を巻き上げる。巻き上げた金はどこに流れるのか?各企業にある賄賂用の小金庫にはどのくらいの金が入っているのかは分かりませんが。
記事
中国・北京のコンビニで売られている呉亦凡(クリス・ウー)が表紙のファッション雑誌(2021年7月20日、写真:AP/アフロ)
(福島 香織:ジャーナリスト)
中国芸能界で7月ごろから、次々と芸能人の「不祥事」が発覚し、官民あげての大バッシングが起きている。
まず騒ぎになったのが、元EXO(韓国アイドルグループ)メンバーで、微博(中国SNS)フォロワー5000万人を誇るカナダ国籍の中国人スター、呉亦凡(クリス・ウー)の強姦容疑逮捕事件である。呉亦凡は「僕のミュージックビデオに出してあげる」などと甘い言葉で女優の卵やファンの女の子たちに近づいて、食い散らかしていたらしいが、その被害者たちがSNSでクリスの悪行を告発。7月17日にはネットで著名な女性インフルエンサー、都美竹が被害者を代弁する形でクリスへの芸能界引退を勧告する告発状を突き付け炎上し、7月31日にはついに公安当局がクリスを強姦容疑で逮捕した。
最初、これは単独の事件かと思われたが、続いて司会者としても活躍しているタレント銭楓(チェン・フォン)も、デートレイプの被害者を名乗る女性からのSNSでの告発を受け、大バッシングされた。
さらにピュアなイメージで人気を博していたシンガーソングライターの霍尊(ヘンリー・ホー)が、やはりかつて付き合っていた女性から、その乱れた女性関係や不実な言動を告発されて大バッシングが起きた。
またほぼ同時期、「山河令」などのドラマで爆発的人気の張哲瀚(チャン・ジャーハン)が日本を訪れたときに、明治時代の陸軍大将、乃木希典をまつった乃木神社で行われた友人の結婚式に参加してデヴィ夫人と記念撮影していた写真や、靖国神社で写真を撮っていた過去がほじくり返され、「精日(精神的日本人)」だと大バッシングされた。このせいで、張哲瀚はコカ・コーラなど20社以上の企業からCM契約を打ち切られ、中国ファンに対しては「(神社の)歴史的背景や参加者の政治的背景について知らなかった。・・・深くお詫びします。私の無知を批判してください」と謝罪文を発表した。
さらに、ブロマンス(男性同士の親密な関係)ドラマ「陳情令」の主役を演じ日本でもファンの多い王一博(ワン・イーボウ)と、別の時代劇ドラマで共演した人気女優、趙麗頴(チャオ・リーイン)のそれぞれの熱狂的ファングループが互いを罵倒する「ファン戦争」がネットで起こり、スターおよび芸能事務所のファンに対する管理不足だとしてバッシングされた。趙麗頴のアカウントは15日間凍結の処罰を受けた。
他にも、人気女優でフォロワー1200万人を誇る鄭爽(ジェン・シュアン)の「陰陽契約」(書面の契約と口頭の契約で契約料が違う二重契約)による脱税が発覚し、2.99億元(約51億円)の罰金が科せられる事件も。彼女は今年(2021年)1月、アメリカで代理母出産(中国では違法行為だが中国人セレブ層の間では横行している)を依頼したのに、その後、恋人と別れたために、この子供の養育を放棄したという噂が流れ、大バッシングが起きていた。脱税事件は、そこに追い打ちをかけるように発覚した。ちなみに代理母事件の真相について、本人は「国家の法律に背くようなことはしていない」とだけコメントしている。2018年に国民的女優の范冰冰(ファン・ビンビン)が脱税で8.84億元(約146億円)の罰金・追徴税を課せられたことが記憶に新しいが、「陰陽契約」による脱税はそれ以来の人気女優による大規模脱税事件といえる。
そして極めつけが、大女優にして実業家としても成功している趙薇(ヴィッキー・チャオ)が、8月26日の夜から突如「封殺」扱いになった事件。彼女の出演する映画やドラマなどがテンセントビデオなどのプラットフォームからアクセスできなくなり、彼女の名前で検索すらできなくなった。趙薇の動静も不明。
ヴィッキー・チャオ(2017年4月9日、写真:アフロ)
趙薇は、1990年代の大ヒットドラマ「環珠格格」の主役を演じ中国の国民的美少女女優として知名度を広げたが、2001年11月のファッション誌のグラビアで、旭日旗に似たデザインのドレスを着て登場したことから「売国奴」と大バッシングを受けた過去がある。この時、彼女は地方のコンサートで糞便を投げつけられるなどの暴行も受けた。だが、彼女は卓越した演技力でその後も次々とヒット作を出し、また実業家の黄有龍と結婚後は実業家としても成功。スーパーセレブとして芸能界に君臨していた。
その彼女の存在が突如、中国でタブーとなった。これには、「精日」と批判された張哲瀚の所属する事務所を趙薇が経営しており、彼女も元祖・精日として取り締まられたのではないか、という噂も流れた。だが彼女の場合、完全な「封殺」であったため、もっと政治的な背景があるのであろうとみられている。
たとえば、6月以降、浙江省杭州市書記を含む浙江省の高級官級が相次いで失脚しているが、その理由として、アリババ傘下のフィンテック企業アント・グループの昨年11月の上場急停止に絡むインサイダー取引が原因であるとの噂が出ている。ひょっとすると、アリババや浙江省高級官僚失脚事件と、実業家の趙薇に接点があるのではないか? 趙薇の夫の黄有龍がアリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)と仲が良く、趙薇自身もアリババ関連に投資していることは周知の事実なので、そんな憶測が広がっている。そのくらい、趙薇封殺は異様な感じがしたのだ。
ファンコミュニティを警戒する共産党
だが一つ言えるのは、最近の相次ぐ芸能人粛正は、間違いなく習近平独裁強化の重要プロセスである、ということだ。
というのも、6月にある重要な通達が出ている。国家インターネット情報弁公室から芸能界事務所などに対し「清朗“飯圏(ファンコミュニティ)”乱現象粛正アクション」というのが打ち出され、以下の5つの事項の禁止が言い渡された。
(1)未成年に高額消費やランキング投票など行為を誘発する行為(いわゆる「推し活」)
(2)ファンコミュニティ、フォロワー同士の喧嘩、ののしりあい、デマ攻撃合戦、人肉操作(ネット民たちが事件の当事者のプライバシーや裏事情を暴くこと)、プライバシー侵害などの行為。
(3)ファンコミュニティ、フォロワーたちが、推しのために投入した金額を比べたりする、贅沢で享楽的な行為。
(4)フォロワーに命じたり、ネット水軍(集団的書き込みをして世論形成しようとネットユーザー)を雇用したり、裏アカウントを使ってランキング投票の水増しをはかったりする行為。
(5)トレンドにあげたりして話題を作る形で世論をかき乱し、秩序への影響を広げる行為。
さらに8月27日に「飯圏乱現象粛正のさらなる強化の通知」が出された。この通知では、人気スター芸能人ランキングの禁止や、フォロワーやファンコミュニティに対する芸能事務所の監督責任強化、ファンの消費誘導の禁止、金銭による人気投票誘導行為の禁止、未成年の推し活・人気ランキング投票・オンライン集会への参加禁止などが具体的に指示された。
また、8月25日にラジオテレビ総局(広電総局)がテレビおよびネットテレビの番組で起用してはならない「悪行芸能人ブラックリスト」をテレビ局各局に通達した、という噂がネットで流れている。本物かどうか確かめるすべはないのだが、ネット上で流出しているブラックリストには、趙薇、霍尊、呉亦凡、鄭爽、范冰冰らの名前が挙げられている。
ここで注意すべきは、熱狂的なファンコミュニティである「飯圏」に対して、共産党がなぜこうも警戒感を示しているか、だ。それは、ファンたちが、「推す(応援する)」アイドル、スターたちのために行う消費行動が今や中国の経済を左右し世論を形成するほどの影響力を持っているからだ。
たとえば呉亦凡は微博フォロワーだけで5000万人。彼が様々なブランドのアンバサダーになることで、フォロワーたちは呉亦凡の株を上げるために、別に欲しいわけでもないそのブランドの商品を身銭を切って買いあさる。この経済効果を目の当たりにして、たくさんのブランドが次々と高額契約料で呉亦凡とアンバサダー契約を結ぶようになる。するとファンは、自分たちのおかげで呉亦凡の影響力や経済上の地位が上がったと思い、満足感を得る。これは信仰と同じだ。
日本でもアイドルグループAKB48の人気投票券がついたCDを自分の推しメンバーのために大量に買って、ランキングの上位に押し上げる活動が盛んだった。こういうファンの活動は「推し活」と呼ばれるが、同様の現象が、中国ではもっとダイレクトに、もっと広範囲に、もっと熱狂的に行われていた。
そのエネルギーはすさまじく、呉亦凡が強姦容疑で公安当局に逮捕されたあとも、多くのファンが公安の公式アカウントに対して「クリスを許してあげて」と陳情行動に出た。中国当局が暗黙の「攻撃指示」をネットユーザーに出したにもかかわらず、擁護するファンが大勢いたことに党中央はかなりショックを受けたといわれている。それは、1999年に1万人を超える法輪功の学習者たちが、天津で逮捕された学習者の釈放を陳情して中南海に押し寄せた時のことを彷彿とさせた。
「文革」と瓜二つの手法
目下、共産党員は9500万人。だが党中央の核心である習近平を真に「推し」ている党員など、ほとんどいない。
一方、呉亦凡でも鄭爽でも趙薇でも、あるいは馬雲でも、あるいはダライ・ラマ14世でも、真に心酔し、その一言一言に忠実に従う「ファン」や「信者」が数百万、数千万人単位でいる。ひょっとすると彼らの一言で共産党の決定に歯向かったりすることもあるのだ。彼らの結束は共産党のそれよりも強いかもしれない。
習近平政権は、改めて芸能界の「飯圏」が共産党以上に社会、経済、世論に影響力をもつ脅威であると気づき、宗教と同様に危険で、これを徹底コントロールせねば安心できないと強く思ったことだろう。そこで、ネット上で彼らの「悪行」を持ち出してバッシングさせ、一部庶民の心に巣食う嫉妬や仇富(金持ち・成功者を妬む気持ち)の感情を刺激し、「階級の敵」のレッテルをはって、その地位から引きずり降ろし、屈服させようとしている。
すべてインターネット上のSNS空間で行われているので気づきにくいかもしれないが、これは、1966年から10年にわたって起きた文化大革命と非常によく似た手法だ。
毛沢東が自分の政策の失敗(「大躍進」の失敗)によって失われた権勢を取り戻すために、「階級の敵」を作り出し生贄として、自分に向かうはずだった批判の矛先を向けさせた。社会を動乱に巻き込む形で毛沢東は権力の延命に成功し、毛沢東が死ぬまで文革は続いたのだ。
今起きているのも同じで、習近平の執政の失敗のツケで動揺する社会に、民営大企業家や汚職役人や芸能人セレブたちを「階級の敵」として攻撃の対象に誘導させ、権力の延命を図ろうとしているのではないか。
思えば、文革の始まりは、1965年に新聞に掲載された「新編歴史劇『海瑞罷官』を評す」という劇評にある。この劇評は、京劇『海瑞罷官』が封建地主階級の海瑞(明朝の政治家)を美化しプロレタリア独裁と社会主義を批判する内容だと批判した内容で、これが翌年の文革派の発動につながった。つまり、文芸・芸能の解釈や、芸能人に対する評価の変化は、政治の季節の変化の重要なシグナルなのだ。なぜなら中国において、文化産業は本来、党の宣伝・洗脳のツールとみなされているからだ。
世界の芸能界、映画界、文芸界などエンタメ・文化産業界にとって、今や中国は最も大きなポテンシャルを持つ市場であり、業界の誰もが中国市場ウケを考える時代になった。今の中国発の華流ドラマ、映画、音楽、アニメも、改革開放40年に蓄積された成果が花開き始めて、世界で大ヒットを狙えるものが増えている。だが、忘れるなかれ。中国のエンタメ・文化産業は共産党政治と切り離せない。政治の不安定化とともにこの産業界にも嵐が吹き荒れるはずだ。楽園に見える世界が、ある日、地獄に変わる瞬間もあるかもしれない。
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