『台湾でじんわり冷めだす「日本語学習熱」 日本は台湾の「親日」に依存せず、対等な日台関係構築を』(8/17JBプレス 吉村 剛史)について

8/20WHよりのメール「

An update on the border wall!

President Trump traveled yesterday to Yuma, Arizona, where he met with Border Patrol officers and gave Americans an update on the border wall with Mexico.
“This administration has basically funded us for 733 miles” of wall, Lieutenant General Todd Semonite of the Army Corps of Engineers said. “Forty-nine different projects are all going in the ground” across four states.
🎬 President Trump: “In 2 weeks, we will have hit 300 miles of wall.”
The new wall system is one piece of President Trump’s larger agenda to protect America’s security and sovereignty. Last year, he negotiated historic agreements with Mexico, Guatemala, El Salvador, and Honduras to help stop the flood of illegal immigration across our border. Mexico even deployed thousands of troops to help.
Border apprehensions have fallen by more than 70 percent since last May as a result.
American law enforcement officers are stopping crime, drugs, and gangs in their tracks, as well. So far this fiscal year, U.S. Customs and Border Protection has seized over 100,000 pounds of cocaine, over 83,000 pounds of meth, and over 2,700 pounds of fentanyl. Border Patrol apprehended 976 alien gang members last year, including 464 from the vile MS-13 gang. (MS-13’s motto is “Kill, Rape, Control.”)
🎬 WATCH: Border wall leads to huge reductions in human trafficking
“You’re setting records at the border,” President Trump told Border Patrol officers yesterday. “You’ve been unbelievable.”
Border protection is more important than ever as the Coronavirus pandemic spreads globally. Strong border security is crucial to helping slow the spread of the disease.
“A lot of the procedures that we are putting in place today are having a real impact on applying a consequence to those that are entering the country illegally,” Acting Homeland Security Secretary Chad Wolf said.
“We are returning 90 percent of those individuals within 120 minutes, to date. That’s a big accomplishment.”
📷 PHOTO: New border wall system is going up!

📖 READ: President Trump’s full update on the border wall

Video of the day: Democrats left town. President Trump took action.

https://twitter.com/i/status/1296150423594840069

While Speaker Nancy Pelosi and her Democrat colleagues went home without a deal to help American workers and students struggling during the pandemic, President Trump remained hard at work.
He took four major executive actions—to stop evictions, provide unemployment insurance, pause federal student loan payments, and cut payroll taxes.
“The concerns of everyday Americans were not the concerns of Democrats on Capitol Hill,” Press Secretary Kayleigh McEnany said today.

“Chicago police officers have been retiring at double the normal rate recently, raising concerns that the number of new hires won’t keep pace with the number leaving,” Frank Main reports. “Who wants to stay in this environment? . . . The mayor doesn’t back us,” the Chicago Fraternal Order of Police President said. Read more in the Chicago Sun-Times.    」(以上)

8/18希望之声<联合抗共?印媒:印度日本下月峰会将签署重要军事协议=連合して共産主義に対抗?インドメディア:インドと日本は来月の首脳会談で重要な軍事協定に署名する>中共軍は中国とインドの国境地域と日本の尖閣諸島(中国は釣魚島と呼ぶ)に圧迫を加えている中で、インドメディアは情報筋を引用して、10月に開催される予定だったインドと日本の首脳会談は9月初旬に開催される。また、両国の首脳が重要な軍事ロジ協定に署名し、日本の製造業をインドに移転させる可能性について話し合うことが期待されている。

Hindustan Timesが引用した情報筋によると、両首脳は、両国間のすでに緊密な戦略及び貿易上の関係をさらに拡大する方法を議論することに焦点を当てる。双方は、9/9に開催予定のサミットで重要な軍事ロジ協定に署名することが期待されている。ロジスティクス協定、つまり調達およびクロスサービス協定(ACSA)である。これに先立って、インド政府は、4か国メカニズムとして他の2ケ国、オーストラリア、米国と同様の合意に達していた。

外交官は、両首脳はラダックと南シナ海での中共の行動について話し合うだけでなく、インド、日本、オーストラリア、米国の4ケ国メカニズム同盟関係も強化すると述べた。

さらに、政府高官によれば、両国の首脳は、インドが日本の製造業に門戸を開き、おそらく日本がアンダマンおよびニコバル諸島の港湾インフラの建設に参加できるようにするなど、経済協力をさらに強化すると。

旧民主党贔屓の政治評論家・有馬晴海は「8/24に安倍は退陣し、麻生が後を襲う。この日は佐藤栄作の在任記録を破るので」と噂をばら撒いているようですが、この記事を読みますと、9/9までは少なくとも在位するのでは。中共包囲網です。まあ、左翼メデイアは憲法改正を主張する安倍を何としてでも下ろしたいのでしょう。

(8/19希望之声<日相安倍「过劳」吐血 传24日辞职 副相麻生或接任>

https://www.soundofhope.org/post/412927    )

https://www.soundofhope.org/post/412582

8/19希望之声<党内有人配合美国制裁?惊曝上海195万中共党员名单外泄=党の誰かが米国の制裁に協力している?上海の中共党員195万人のリストが外部に漏れる>数日前、米国メディアは、トランプ政権がすべての中共党員とその家族に対する制裁を検討していると報道した後、情報筋が上海中共党員名簿をオンラインで公開した。最近、多くの海外メディアがこの公開情報を検証し、信頼性が高いと考えている。ある分析では、この事件は中共内の誰かが米国と協力して中共党員に制裁を課し、中共を内部から瓦解させることを望んでいると考えている。

7/21、ネット名が「総裁判」という内部告発者が、海外中国語ネットに「上海の全党員のリストが漏洩した」という記事を投稿した。それは中共の上海市委員会の党資産と195万人の党員のリストを含む機密資料を開示した。

内部告発者は、「これらの膨大且つ機密2級に分類された党の内部文書は、上海のすべての党員の組織番号、名前、性別、民族、出身地、教育レベル、ID番号、自宅住所、連絡方法等の詳細な記録である」と述べた。

海外のメディアの大紀元は、関連リンクに従って2つのエクセルファイルをダウンロードした。このファイルには、上海市政府、機関、企業の合計1,957,239人の党員に関する情報が含まれていた。

非人道な存在かつ非民主主義の中共を崩壊させるには、内部から反逆者が出るのが望ましい。国民の義務でしょう。そうしなければ中国大陸に真の平和と自由は訪れない。

https://www.soundofhope.org/post/413080

8/19阿波羅新聞網<著名学者警告:中共武力攻台威胁绝不是虚张声势=著名な学者は警告:中共が台湾を武力で攻撃する脅威は絶対にはったりではない>中共の「武力による台湾の統一」が単なるはったりであると考えるなら、それは大間違いであり、非常に危険である。これは、世界的に有名な民主主義理論学者であるラリーダイヤモンド(Larry Diamond)の警告である。

先日、ダイヤモンド(中国語では戴雅門Daiyamenとも呼ばれる)はスタンフォード大学のフーバー研究所からポッドキャストでインタビューを受け、「中共の過去、現在、そして未来の課題」という題でディスカッションが行われた。 中共による西側民主主義の転覆の全体像をまとめるのに米国が長い時間をかけたと彼は指摘した。米国の外交政策とシンクタンクは次の5〜10年における中共の危険性を非常に過小評価した。台湾に侵入するという中共の主張は間違いなくホラではない。

「中共が虚勢を張っていることを願っているが、中共が虚勢を張っていると言うことは本質的に危険で錯覚だと思う。我々は香港の問題では、虚勢と思ったが、結果はそうではなかった。彼らはゆっくりと蚕食していき香港の自由を一歩ずつ絞め殺していった」と語った。

ダイヤモンドは、中共が台湾に対して武力を行使したとしても、香港を征服した後、西側は何もできなかったので、懲罰の結果を免れることができると考えていると述べた。彼は言った: 「中共の軍事近代化の速度といくつかの武器の能力を見る限り、あなたは彼らが単に人々を怖がらせているとは思わないだろう。中共は必ず武力侵攻するとは思わないが、それは準備しているに違いない。この点については疑いの余地はない。彼らが今日攻撃に成功する自信はないかもしれないが、彼らは毎年勢いを増している。大陸と台湾の軍事力の差は毎年広まっている。彼らは、台湾処理に関して結果が出せていないという言い方は、内部で多くの賛同を得ている。」

中国人民大学国際関係学部の副学部長である金燦栄は、「台湾の支持基盤は、明確な青(国民党)と緑(民進党)から全体的に緑に変化した。国民党の新しい主席である江啓臣でさえ、1992年コンセンサスを修正する必要があるとしている。つまり、大陸と台湾の主な政治家の接触もなくなる。新型コロナの蔓延により、両岸関係は苦難に満ちたものになり、大陸の軍事統一の声が高まっている。米国政府は非常に親台湾であり、議会は圧倒的に反中国である。国防予算法、台湾旅行法、台北法などの各種法案が頻繁に提出されている。付近では軍艦や偵察機が活動しているので、我々の軍も多くの動きがあり、これまでのような従来の訓練ではなく、戦闘準備訓練と呼ばれている。台湾の問題を物理的に解決するための条件はすでに整っている。非常に危険である・・・台湾海峡での紛争の結果は間違いなく我々が勝利し、彼らにとって悲劇になるだろう」と述べた。

中共による台湾の軍事侵攻は雷鳴で耳を塞ぐ暇もないくらいの迅速さであろう。ダイヤモンドは、「中共は準備ができていると思う。中共の政治および軍事指導者は、西側諸国は疫病で混乱し、弱って、戦う意志も欠如しているため、米国が関与しないとますます信じている」と考えている。

ダイヤモンドは、「1937年にチェンバレンが平和の時代だと言ったことを思い出してください。ヒトラーが望んでいたのはチェコスロバキアだけである。これを彼に与えさえすれば、我々は平和を楽しむことができると。しかし、結果は誰もが目にしたとおり」と述べた。

チェンバレンは英国首相であり、歴史家は彼のナチスドイツへの宥和政策がヒトラーの台頭と第二次世界大戦の開戦につながったと考えている。

ダイヤモンドは、ジョージシュルツ元国務長官がいつも言っていたように、悪い行動を阻止する最善の方法は、強力な防御力と抑止力を持つことであり、これは米国の象徴が白頭鷲である理由である。一つの足は矢を取り、もう一つの足が枝を握っている。彼はまた、セオドア・ルーズベルト元米国大統領の言葉を引用して、「“穏やかに話し、手には大きな棍棒を握る”。一方で、それは中国(中共)のナショナリズムを刺激することを避け、彼らが計算外の結果になることを避け、片や武力を強化する。それで私は常に台湾問題に関する私の言動を慎んでいる。これは非常に細かい境界線である」と。

ダイヤモンドは彼の生涯のほとんどを民主主義の研究に費やしていたが、現在彼はもう一つの研究を加えた。それは中国である。過去2年間で、彼は中国を研究するための一連のプロジェクトを作り、関連レポート「中国の影響と米国の利益:建設的警戒の促進」を発表した。

ラリー・ダイヤモンド

彼が分析の結果発見したのは、「中共は、孔子学院や大学キャンパス、シンクタンク、学者、ビジネス界、メディア、科学技術界、華僑に加えて、その国の政党、国家、NGOの広報担当者を利用して影響力を広げるため宣伝し、近年この分野への投資を増やし、強化もした。米国連邦政府および州政府のレベルで、中共は新しい政治的才能を探して、育成してきた。また、影響力のあるロビー団体、広報会社、民間社団を雇用して、長らく賛助してきた議会議員とその工作者を中国に旅行させて影響力を広げる」と。つまり、「中国(中共)は米国の一部の領域で違法かつ少なくとも不道徳な影響を及ぼしている。また、中国(中共)軍を急速に近代化し、最初はアジア太平洋地域、そして最後には世界の覇権を握ろうとしている」と。

Defence Innovation Unitがまとめた「中国の技術移転戦略」は、米国における中共の技術浸透の詳細な要約を提供している。

ダイヤモンドは、中共の実力と台湾問題について警告する必要があると述べた。

「第二次世界大戦後の米国とその他の民主主義国の努力は、扉を開き、接触を広げ、模範例と原則を示し、世界と経験を共有することによって教育し、魅力で引き付け、自由と団結の価値を共有し、自由を広げ、競争と個人の尊厳を促進してきたことである。中共の実力は秘密、脅迫、腐敗である。これは元オーストラリア首相マルコムブライターンブル(Malcolm Bligh Turnbull)の言葉である。それで中共は開放された世界に対する大きな脅威となっている」と彼は指摘した。

ダイヤモンドは、「中国(中共)が、浸透、賄賂、圧力、脅迫、その他の戦略を使用して、我々の民主主義制度を破壊し、中国に関する言説を統制し、対応する能力を崩壊させ、中国のグローバルな「壮大な」戦略計画を実現させようとしていることを認識し、覚醒する必要がある。中国(中共)は世界を支配し、世界の中心となり、人類の宇宙の中心となろうとしている」と。

「私が最も心配しているのは、今後20年間の国際秩序である。この危険は非常に過小評価されており、米国のほとんどすべての人がそれに注意を払っていない。米国の外交政策およびシンクタンクは、今後5〜10年の危険を非常に過小評価している。国際関係を強化するだけでなく、アジア太平洋地域にも特別な注意を払うべきだ。日米同盟や、米韓同盟だけでなく、中国(中共)の誘惑に振り回されているフィリピンにも注目すべきだ」と語った。

2017年2月26日の本ブログに渡部悦和『米中戦争 そのとき日本は』で台湾を巡る米中戦争を取り上げました。2016年の段階では米軍の辛勝とありました。台湾海峡に機雷を敷設し、海上からの侵攻を防ぐのも必要かと。

http://dwellerinkashiwa.net/?p=5785

https://www.aboluowang.com/2020/0819/1491138.html

8/20阿波羅新聞網<美国务院宣布暂停或终止与香港三项双边协议的声明(全文翻译)=米国国務省は、香港との3項目の二国間協定の停止または終了を発表した(全文翻訳)>米国国務省は8/19(水)に、香港との3項目の引渡しと免税に関する二国間協定の一時停止または終了を発表した。 これは、北京が香港で国家安全法を強行した後のトランプ政権の最新の対応である。 これに先立って、米国は香港に与えていた特別待遇を終了し、香港の自治と自由の侵害に参加した11人の香港・中国当局に制裁を課した。

ドンドン中共を締め上げてほしい。

https://www.aboluowang.com/2020/0820/1491286.html

吉村氏の記事で、蔡英文総統が10年間で英語を公用語化するというのは、敵性言語の中国語は相手の考えを理解するにはよいが、安全保障の盾になる米国の言葉を第一公用語にする狙いが隠されているのでは。本当なら台湾語を第一公用語にしたいところですが、反発する勢力がまだいるでしょう。米国が中共とデカップリング進める中、ビジネスでも大陸との関係は縮小していくでしょう。

日本語学習者の数は減って当然。今の日本に台湾が学ぶ点がありますか?武漢コロナの対応然り、IT展開然り(マイナンバーカードの低い展開率、義務教育のオンライン化)、如何に日本は目標を掲げて前進することをしてこなかったかです。いままだ経済が持っているのは先人たちの稼ぎを食っているからです。でも若い人たちに手薄な政策を採り、左翼老人に配慮した政策ばかり取っていけば、日本の将来は暗いです。まず、日本の歴史を学んで、己を厳しく律することが必要でしょう。

二階堂.comの情報で<戦争準備!中共の北戴河会議の決定事項について>の中に11/3米国選挙後に中共が台湾侵攻するとあります。事実関係は不明ですがダイヤモンド氏のように警戒は怠らず、日本も必ず攻撃を受けると覚悟しなければ。左翼の言う「米軍基地があるから巻き込まれる」の議論には、「米軍基地がなければとっくに日本全体が中共の手に落ち、奴隷生活をするだけ」と返したい。

http://www.nikaidou.com/archives/129571

記事

台湾の蔡英文総統(写真:ロイター/アフロ)

(ジャーナリスト:吉村剛史)

中国が覇権主義的姿勢を強め、香港では言論環境などが大きな影響を受けている中、台湾の存在が以前にも増して注目されている。そしてその社会も、いま大きな変革期を迎えている。「台湾人」というアイデンティティが、かつてないほどに強くなっている一方、歴史的関係の深さから従来高かった日本語熱が急速に冷めている実態が、各種世論調査から浮き彫りになっているのだ。

台湾の民主化、本土化(脱中国色)を進めた日本語世代を代表する指導者、李登輝元総統が死去したいま、蔡英文政権は英語重視の姿勢を強化する政策を打ち出している。これによる日台関係への影響も不可避とみられ、これまで台湾の「親日感情」に一方的に頼っていた面が強い日本側の意識の切り替えが急務となりそうだ。

森元首相の弔辞に「違和感」

7月30日に97歳で死去した台湾の李登輝元総統。その弔問のため8月9日、日本から森喜朗元首相や超党派の議員団「日華議員懇談会」の古谷圭司会長(自民党)らがチャーター機で日帰り訪台した。

森元首相は総統府で蔡英文総統と会談し、弔意を伝えるなどした。また追悼会場となっている迎賓館「台北賓館」も訪れて李氏の遺影に花を手向けた。台湾メディアはこれを「弔問における最初の外国要人」と報じた。

同じ9日には1979年の米台断交後、最高位の高官としてアザー米厚生長官が台湾入りし、翌10日に蔡総統と会談、12日に台北賓館で李氏の遺影に花を手向けたが、これに先んじた日本の弔問団は「台湾との関係を重視する日本」を印象づけたかっこうだった。

これに対し日本側では「日台の強い絆が感じられた」と高く評価する報道ばかりだったが、実は台湾側では、森元首相が読み上げた「弔辞」の中の日本統治時代のエピソードに関し、「国籍を超えて」と表現したことなどに、「違和感がある」との意見を吐露する人も多かったのだ。

問題となったのは、森氏が弔辞で触れた、台湾ラグビーの先駆者で日本統治時代に日本代表も務めた柯子彰選手(1910~2010)のくだり。森氏の実父と同じく、柯選手が戦前、早稲田大学ラグビー部に所属したエピソードに絡め、「私の父と柯子彰選手が、国籍を超えて、同じラグビーボールを追いかけた」と表現した。

台湾は日清戦争の結果、1895年の下関条約で清国から日本に割譲され、第二次世界大戦での日本の敗北までは日本領だったという歴史的事実があり、日本統治時代に教育を受けた80歳代の台湾人男性は「日本の元首相から日本時代を公然と否定されたようで、がっかりしました」と落胆した。また30代のビジネスマンも「『22歳まで日本人だった』と公言し、そのことで批判も浴びた李元総統への弔辞としては、配慮を欠くのではないか」というのだ。

さらに同じ弔辞の中で、「あなたは台湾総統の経験者として、私は日本国総理として、それぞれの立場はありましたが」とした部分についても、地元紙記者は疑問を呈する。

1972年の日中国交正常化以降、日本と台湾の間に正式な国交はなくなったとはいえ「中華民国憲法を否定しかねない『台湾総統』という表現を日本の元首相が訪台の場で公然と口にしたのは首をかしげる。対中国の関係で『中華民国総統』の表現を避ける際は、単に『総統』とするなど、ぼかすのが通例だったが、外交現場の専門家による原稿チェックがなされていないという杜撰な印象を持った」、「せっかく真っ先にやってきたのに、結局のところ、日本人は台湾のことを何もわかっていない、という印象を一部に残した」と、その評価は散々だった。

「台湾人」意識急伸と日本語熱の急冷

その台湾では、かつてないほど、「台湾人」意識が強くなっている。台湾の政治大学選挙研究センターが1992年から毎年実施している世論調査のうち、アイデンティティに関する調査では今年6月時点で自身を「台湾人」とする回答が67%(対前年比8.5ポイント増)に急伸し、調査開始以来、最高となった。

もともと馬英九政権(中国国民党)が誕生した2008年を境に、従来は首位だった「中国人かつ台湾人」を逆転し、その後も伸長。2014年には60.6%と初めて6割を超えたが、その後は後退。それが2018年以降、急反発していた。これは、中国が台湾に「一国二制度」を強く迫ったことや、香港情勢の変化などで、中国への危機感が増した結果だと見られている。

その一方で、かつて主流だった「中国人かつ台湾人」は、台湾人意識の急伸に反比例して激減しており、2020年6月時点では27.5%(対前年比7.2ポイント減)で、こちらもまた92年の調査開始以来最低を記録。2008年以降5%以下となってきた「中国人」とする回答も、2.4%(対前年比0.9ポイント減)と最低を記録した。

こうした著しい意識変化の中には日本人にとって意外な変化もある。

外務省所管の独立行政法人・国際交流基金が今年6月に発表した2018年実施の海外における日本語教育の実態調査によると、中国、韓国に次ぐ台湾での日本語学習者は17万159人。2015年の前回調査の際は22万45人だったため、3年間で22.7%減という日本語熱の急激な冷え込みぶりが明らかになった。

日本語教師数こそ4106人と、前回の3877人に比較して5.9%増だったが、日本語を教育している機関は846で、前回の851から0.6%減となっているのだ。

英語重視へ急ハンドル

「親日的な台湾」で、日本語熱が急速に冷え込んでいる原因のひとつとして考えられるのが、英語の半公用語化をめざし、蔡英文政権が打ち出している方針「2030年バイリンガル国家計画」だ。

国家発展委員会が概略を起草し、2018年末に行政院(内閣に相当)が認可した。今後は本格的に計画を固め、10年間で若年層を中心に日常生活で英語を使う環境を整えていくというもので、行政サービスの場をはじめ教育、金融、貿易、ITなどあらゆる面で英語が、現在の標準中国語(普通話、マンダリンチャイニーズ)と対をなす言葉と位置づけられていく。そのため英語教育や、英語力の検定なども手が加えられるという。

過去50年におよぶ日本統治を経た歴史背景もあって、高校レベルから多くの生徒が英語に加え、日本語を学習することでも知られる台湾だが、英語の比重が次第に公用語レベルにまで大きくなる中、「日本語」の比重は小さくならざるを得なくなっている。

崩れた日本神話、対等な関係へ

これに拍車をかけそうなのが、今回の新型コロナウイルス感染症のパンデミックだ。

中国の圧力で世界保健機関(WHO)から締め出されてきたため、長年中国発の未知の病毒を強く警戒してきた台湾が、結果的に突出した水際防疫の力を発揮し、世界から称賛を浴びた。その一方で、日本は台湾との良好な関係がありながら、その力を見落とし、初期対応で参考にすることができなかった。

台湾側から見れば、長年、あらゆる面で目標としてきた日本の初期対応の甘さを目の当たりにしたことで「台湾における日本神話が崩れつつある」という指摘も多く、今後、日本語熱が冷める流れを加速しかねない状況となっている。

実際、台湾人留学生を受け持つ日本の教育現場からも、「『日本崇拝』の姿勢が強かったかつての台湾人留学生に比べ、最近の台湾人留学生は、日本は好きだけれど言うべきことは言う、という堂々とした姿勢が見えるようになった」という。森元首相の弔辞に対する批判的意見なども、そうした傾向の現れなのかも知れない。

とはいえ、台湾社会において日本人気が依然根強いのも事実で、日本の対台湾窓口機関・日本台湾交流協会の台北事務所(大使館に相当)が2019年2月に実施した台湾における2018年度対日世論調査では、最も好きな国を「日本」と回答した比率は、若年層を中心に59%と突出。中国の8%、米国の4%を大きく引き離している。

さらに日台の民間業者が先ごろ実施した台湾人の訪日旅行意識調査でも、最も行きたい海外旅行先で日本は67.4%で、2位の韓国(18.6%)を見下ろした。新型コロナ感染症の拡大が収束した後は、66.4%が「日本に旅行したい」と回答している。

中国の覇権主義的姿勢が強化され、香港社会が揺らぐ中、その存在の重要性が増す台湾。日本は、民主主義という同じ価値観を共有する台湾との関係を維持、発展させることが重要だ。そのためにも日本には、これまでのように台湾側の親日感情に依存した関係から脱却し、より対等で未来志向の関係を構築する努力が求められている。

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