『蔡英文は忖度なし、新型コロナで中国切り離しを加速 中国依存からの脱却を図る台湾経済』(3/5JBプレス 福島香織)について

3/7WHメールより

「Kim Kardashian Returns to Oval Office to Back Trump Prison Releases

-New York Post

“Kim Kardashian West returned on Wednesday to the Oval Office to support President Trump’s decision to release three women from prison,” Steven Nelson reports. The President presented the three mothers with signed copies of their clemency documents.」

3/7希望之声<川普竞选团队起诉CNN诽谤 要求数百万美元赔偿=トランプ選対チームはCNNを名誉棄損で訴え、数百万ドルの賠償を要求>トランプの再選対策チームは3/6(金)にCNNに対して名誉棄損訴訟を起こし、CNNが「トランプチームは2020年の選挙でロシアの助けを求めている」という虚偽と誹謗の記事を出したことを告発した。トランプチームは、CNNに対して数百万ドルの賠償請求も提出した。

トランプ大統領の古参法律顧問であるJenna Ellisはフォックス・ニュースに次のように語った。「CNNは発表された内容は虚偽であることを知っていたが、こうしたのは、意図的に選対活動を妨害し、その過程で読者を誤解させるつもりであった….(トランプ)選対チームによるCNNに対する訴訟は、以前のNYTやWPに対する訴訟同様、出版社は恣意的・虚偽報道に責任を負わねばならず、真相を明らかにすることを求めた。」

フォックス・ニュースは、CNNが所在するジョージア州北部地区地方裁判所に提訴された訴状を取得した。訴状は、CNNはトランプ選対チームが「2020年にロシアの助けを求めた場合の潜在的なリスクと利益を評価し、このオプションを放棄することを決定した」と報道したと述べている。

更に、CNNはこれらの声明が虚偽であると明確に述べた。「(トランプ)選対チームには大量の声明の記録があり、(トランプ)政権はロシアの援助のどんな意図をも明確に峻拒しているから。しかしCNNは何としてでも彼らの主張を紹介したかった」。

訴状はまた、トランプの法務チームが先月記事の撤回と謝罪の要求をCNNに送ったが、CNNの幹部は拒否したので、トランプ選対チームは現在、訴訟を通じCNNに「数百万ドル」の賠償を求めている。

「したがって、選対としては訴訟に訴えざるを得ない。真実を公にし、CNNの読者と視聴者に(および世界のその他の地区)事実・真相を適切に伝え、CNNの虚偽の報道がなした損害に対し、その撤回と謝罪がなければ、適切な救済を求めることができない。」

トランプ大統領はCNNとずっと数年間争っており、しばしばCNNを「フェイクニュース」と呼んでいる。しかし、トランプが政界に入る前は、CNN社長のジェフ・ザッカーはトランプと良好な関係を築き、NBCの社長だったときはトランプの“The Apprentice”の番組にもゴーサインを出し、トランプの評判を大きく押し上げた。しかし、トランプ大統領が大統領に立候補してから、2人は相容れなくなったと公言している。

トランプチームから苦情が寄せられたCNNの記事は、2019年6月13日にCNN.comで公開された。

この記事の寄稿者はLarry Nobleで、そのタイトルは「外国政府を通じ政敵の汚点を集めることは犯罪であり、Muellerはトランプの選挙担当者を告発すべきであった」(Soliciting dirt on your opponents from a foreign government is a crime. Mueller should have charged Trump campaign officials with it)である。記事は意見記事としてマークされており、CNNはNobleが自社の寄稿者であることを否定し、記事は寄稿者の個人的な意見のみを表していると述べた。しかし、3/6(金)午後、トランプ選対チームはCNNが「2020年にロシアの助けを求めた場合の潜在的なリスクと利益を評価し、このオプションを放棄することを決定した」という記事の主張は事実とみなしており、まだCNN Webサイトにあると。

訴状は「誹謗記事は、その主張を裏付けるいかなる事実や理由も書いていない。誹謗記事はフェイクである」と。

トランプチームは最近、それぞれNYTとWPに対して同様の訴訟を起こした。

Jenna Ellisは「虚偽の陳述は米国憲法によって保護されないため、これらの訴訟は報道の自由に(悪)影響を及ぼさない。ジャーナリストの陳述と報道がより正確であれば、それは前向きにとらえられるが、それがこれらの訴訟の理由ではない」と述べた。

ドンドン訴訟を提起した方が良い。日本も第一権力とまで言われる朝日を筆頭とする左翼プロパガンダ、フェイクニュース報道機関を、明らかな誤報時には訴えればよい。大騒ぎするでしょうけど。日本を取り戻すにはそのくらいしないとダメ。自民党にできるか?

https://www.soundofhope.org/post/351436

3/6希望之声<网传天津军机坠毁 剧烈爆炸 网友:内斗白热化(视频)=ネットは、天津で軍用機が墜落と 激しく爆発 ネチズン:内部闘争の激化か(ビデオ)>3/5、天津武清区で軍用機の墜落事故。 ビデオを見ると、現場は炎でいっぱいで、濃い黒い煙が空まで押し寄せている。爆発音がずっと聞こえている。

天津は2015年にも化学工場の爆発があり、トヨタ工場が影響を受けたと思います。

まさか林彪事件の再現ではあるまいな?

https://twitter.com/i/status/1235846275452383233

政変?党を守る空飛ぶ棺桶と言われる軍機の優秀な伝統か?

https://twitter.com/i/status/1235847407369211905

https://www.soundofhope.org/post/351283

3/6希望之声<网友直击:东北广州爆发商户抗议潮(视频)=ネチズンが攻撃:東北や広州でテナントの抗議がブームに(ビデオ)>武漢肺炎(ニューコロナウイルス)の流行は、中国で2か月以上猛威を振るっている。多くの企業、商店、従業員は、疫病の影響を受けて収入がなく、破産、レイオフ、給与カット、失業などのさまざまな痛みに直面している。 最近、ネット上にビデオが公開され、東北と広州のテナントは疫病の打撃に耐えられず、危機を乗り切るために集まって、家賃の減額と手数料の払い戻しを要求した。

いろんな層の生活が立ち行かなくなり、暴動が例年以上に頻発するのでは。

https://twitter.com/i/status/1235480842543067136

https://twitter.com/i/status/1235638593080578048

3/6阿波羅新聞網<郭沫若用四字骂鲁迅 鲁迅加一字回骂=郭沫若は魯迅を4字で痛罵し、魯迅は5字で痛罵して返す>中華民国時代、才子や美人のロマンチックな出来事は、食後の話題になるが、これらの人々は新しい思想の薫陶を受けたため、名士ではあるが、私生活では比較的大胆でオープンである。当時、文学界の才子は基本的に一人の妻だけではなかった。魯迅と郭沫若は婚姻についてしばしば皆からからかわれていたが、2人ともお互いを目障りと思っていた。郭沫若はかつて4字で魯迅を痛罵した。魯迅がそれを知ったとき、彼は5字を用いて郭沫若を罵った。そして、世の中の人はこれらの5字が郭沫若の人生を表していると笑った。

郭沫若が魯迅に言ったのは“衣冠禽獣”、魯迅が郭沫若に返したのは“才子加流氓”。郭沫若は魯迅が妻妾同衾or重婚したことを痛罵したもの。魯迅は、郭沫若は3回結婚(2番目は日本人妻、市川に郭沫若記念館があり、去年ついでに行ってみましたが、何故日本で郭沫若を記念する必要があるかという思いで早々に退散しました)し、女たらしを皮肉ったもの。両者とも日本に留学しましたが、郭沫若は日本にいた時代には浮名を流したそうで。まあ、両方とも左翼作家だけあって性にルーズ、日本の学生運動参加者もそう。安田講堂籠城時には男女関係が乱れていたという話を聞いたか何かで読んだかしました。

https://www.aboluowang.com/2020/0306/1418746.html

3/6阿波羅新聞網<北京风声不妙 外媒都看穿 航班大量取消 大数据也砸锅 北京强制隔离未离京人士 —北京人:SARS故事重演 120急救车拉新冠病人满街转=北京の風評は良くない外国メディアはそれを見抜いている 飛行機の便は大量キャンセル ビッグデータもまた打撃を受ける 北京は北京を未だ離れていない人々を強制的に隔離 -北京人:SARSと重なる 120台の救急車が新型コロナ患者を乗せて、通りを移動>中共の最近の公式発表は、疫病は緩和してきていると言っているが、北京出身の王篤然アポロネット評論員はそれを信じていない。王篤然は以前から正確な分析を行っていた。中共は2/29を疫病終息と見なしていた。 3/1から、再び世論のコントロールを強化し、良いニュースのみ出している。しかし、首都北京が疫病の予防と管理を強化し始めたこと、特に様々な地域から北京に戻ってきた人達が検疫強化されているのは疑わしい。米国のWSJでさえ終息を信じていない。

中共指導者の習近平は、疫病の予防と管理に関して2つの重点地区を挙げている。1つは疫病の中心の湖北省、もう1つは首都北京である。彼は先週のスピーチで、「首都の安全と安定は党と国家の仕事全体に直接結びつく」と強調した。

北京は指導者や要人の仕事場であるだけでなく、中国の最も重要な企業の本社所在地でもあり、居住人口は約2200万人、内約800万人は外地人(北京都市戸籍なし)である。

WSJは、3/1から北京が省間長距離バスとタクシー、ネット手配で北京に入る車の禁止を含む輸送と市民をより厳しく管理し、北京に入る外地人は、14日間隔離する必要があると報道した。

通常は人でにぎわう長安街は、週末もほとんど空であり、警察はいつでも観光客の身分証明書を確認する。多くのコミュニティは封鎖され、住民は通行証を使用して出入りしなければならず、スーパーマーケットは周囲の顧客と約1.86平方メートルの緩衝スペースを維持しなければならない。

同時に、北京の大学、高中小の学校は開いていない。学校の門は閉まり、門には通知が掲示されている。「学校の開始日は別途通知される。すべての生徒は自宅でオンライン授業を受講し、コミュニテイでの予防と管理もアップグレードされる」と。

流石、共産主義者です。自分たちが助かればよいというのがありあり。北京のこの状況を見れば、武漢肺炎が緩和しているなんて信じられないでしょう。日本政府は中共やWHOの言うことを信じて判断すれば間違います。このような反中共の中国語記事を読んで中国人の入国禁止解除を決めてほしい。まあ、3月末は無理と思います。

https://www.aboluowang.com/2020/0306/1418835.html

3/7阿波羅新聞網<武汉人喊“假的”遭报复 传小区被封死=武漢人が「ペテン」と叫んだら報復に遭う コミュニティは封鎖される>孫春蘭副首相が5日、武漢市の青山地区を訪問したとき、開元コミュニテイのマンション居住者が怒って叫んだ:すべてはインチキだと。それで報復された。 7日、開元コミュニテイのすべての出入口が封鎖され、建物内のすべての居住者が閉じ込められ、宅急便や団体購買の品が受け取れなくなったと伝わる。

中共のやりそうなこと。面子が潰れたからと言ってこんなことを普通はするか?日本の野党や左翼メデイアはしょっちゅう首相の面子を潰しているではないか。日本の左翼は我が身を安全なところに置いて騒いでいる屑です。習近平の国賓待遇は延期でなく中止した方が良い。こんなことをしていれば秋までには全土で暴動が起きるかもしれない。特に武漢では捨て身になって、武漢肺炎患者が街に繰り出し、取り締まっている奴らにうつそうとするかもしれない。

https://www.aboluowang.com/2020/0307/1419152.html

福島氏の記事を読んで、日本は平和ボケし過ぎで緊急事態に対応できないというのが今回の事件で明らかになったと思います。前にも書きましたが、たかがウイルス如きでアタフタしていて、危険因子の除去すら果断に決断できないようでは、敵が日本に侵攻して来たら太刀打ちできません。官僚は「適応する法律がない」で済ませるつもりか?首相は徒に敵の侵攻を黙って見ているつもりか?

今回の蔡英文総統の決断は立派でした。日本の漂流を浮き上がらせました。日本国民も反中国感情を募らせたなら、親中派議員を選挙で落とすようにするか、行動を変えるように、事務所に圧力をかけるかぐらいはしないと。

記事

台湾・台北の中正紀念堂で衛兵交代式を見学する観光客(写真:AP/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

 新型コロナウイルス肺炎(以下「新型肺炎」)は香港、台湾の「反中世論」に決定的な影響を与えることとなった。特に台湾は、新型肺炎を理由に着々と「中国デカップリング(切り離し)」を進め、蔡英文政権の支持率上昇につながっている。

 新型肺炎がアウトブレイクする以前、香港では「反送中デモ」から始まった「復光香港 時代革命」運動が高まりを見せていた。香港区議選挙では民主派が圧勝、親中派議員が軒並み落選する結果となり、習近平政権をうろたえさせた。また香港デモの影響で、台湾有権者は「一国二制度による中台統一」シナリオに対して強い反感を持つようになり、1月11日の台湾総統選挙では反中路線を掲げる現職の蔡英文候補が圧勝、立法院(議会)の民進党が過半数を維持する結果となった。

 この台湾総統選は、米中対立が激化する中で、国際社会の再構築の行方を左右する重要な選挙の1つとみられていたが、この選挙後、さらに台湾や香港の中国離反を後押ししているのが新型肺炎だ。

 台湾総統選が行われた1月11日、武漢ではすでに新型肺炎がアウトブレイクしていた。だが、その日は湖北省の人民代表会議・政治協商会議(両会)の開幕日であり、政治イベントに集中するため湖北省当局はその後1週間、感染増を隠蔽し続けた。

 台湾総統選はさほど新型肺炎の影響を受けずに行われたが、「習近平の敗北」ともいうべき形で終わり、習近平政権として新たな対台湾政策を打ち出さねばならないタイミングで、新型肺炎が武漢から全国に蔓延。対台湾、対香港政策どころか、内政対応で手いっぱいの状況に陥った。

香港、台湾世論は、新型肺炎を理由にますます中国の脅威を強く認識するようになった。例えば台湾の衛星ニュースチャンネル、年代新聞台は、報道番組で「中国という病人が全世界に災いをもたらす」とタイトルを付けた新型肺炎特集を組むまでに、はっきりと反中キャンペーンに舵を切っている。

徹底的な対策を次々に打ち出した蔡英文

 蔡英文政権にとって幸運だったのは、この新型肺炎の水際作戦を建前に、台湾の“実質独立”“国際社会における国家承認”のための道筋の整備を進められたことだ。

 まず中国大陸との各種往来をいったん絶った。また、中国の意向を汲んで台湾の出席を拒み続けてきたWHOに対して、「台湾人の健康と命の安全」という人道上の問題として訴えることで国際会議への台湾のオブザーバー参加を認めさせた。この背景には、隠蔽により国際社会に新型コロナウイルスの拡散を許した習近平政権や、習近平政権の要請を受けたWHOのテドロス事務局長が緊急事態宣言を見送ったことなどに対して不信感、不満感を募らせる諸外国の圧力もあった。

 蔡英文政権の新型肺炎対策の素早さは国際社会からも注目された。1月早々に専門家を交えた緊急対応会議を開き、2月2日から空港などの検疫体制を強化。私が選挙取材で台北・桃園国際空港に降り立った1月9日当時、中国からの直行便の乗客だけ特別ゲートで入念に検疫検査が実施されていた。私はそれをアフリカ豚コレラ対策のためだと思っていたのだが、どうやらこのときすでに新型肺炎も想定した検疫体制も行われていたようだ。また、台湾での感染者が出ていない1月20日の段階で「国家感染症指揮センター」を立ち上げて、水際作戦の体制を整えている。

 1月23日には蘇貞昌行政院長の「マスク輸出制限指示」があり、2月6日にはマスク購入実名制度を導入し、オンラインマップでマスク在庫状況を公開した。さらには政府補填による民間企業へのマスク増産指示、医療機関への優先的配布といったと素早い対応で、各国で起きているマスクの買い占めによる不足や高額転売問題を回避した。マスク輸出制限などは、一部台湾人の間から「台湾政府は自分たちのことしか考えていない」と批判の声があがったが、結果的に大きな効果があった。

一方、日本では医療現場ですらマスク不足が起こり、また中国人転売屋による買い占めやマスク価格つり上げ問題が起きた。地方自治体や民間企業が争うように中国にマスクを寄付したこともマスク不足を招いた。この背景には、習近平国賓訪日の成功を願い、日中関係改善ムードを盛り上げたい日本政府や地方政府、財界の思惑が働いていたようだ。だが、結果的に「日本のマスク不足は中国のせい」という反中感情がむしろ高まったかに見える。

高まる反中感情、国民党も親中路線から脱却

 台湾がこれほど果断な政策を打ち出せたのは、蔡英文政権がここにきて台湾の親中派財界や大陸世論に一切忖度しなくてよいほど、台湾社会の反中感情が高まったせいもある。

 蔡英文政権が再選後に初めて受けた海外メディアBBCのインタビューで、台湾について「すでに独立している」と発言したことから想像できるように、蔡英文政権2期目のテーマは台湾の国際社会における国家承認の推進だ。こうした方向性は中国側から武力恫喝と経済制裁を伴う強い圧力を受けると想像されていた。武力に関しては、中国側もなかなか実際の行動はとらないとしても、台湾と中国の長年の経済緊密化のせいで、中国からの経済制裁はかなり台湾経済に強い打撃を与えると予想されていた。

 だが幸か不幸か、新型肺炎という突然の疫病蔓延で、台湾だけでなく世界各国で中国との人的交流、物流の制限が否応なくかけられることになった。2月10日は中国が全国の工場再稼働を宣言した日だが、台湾はこれに合わせて、中国との直行便を北京、上海など5空港をのぞき全面一時停止措置をとり、海運交通なども大幅に制限をかけた。中国に工場をもつ台湾企業社員や、中国工場で働く台湾人労働者に足止めを食らわせた格好だ。台湾企業としては早々に中国に戻って工場を再稼働させたいところだろうが、「両岸の人民に感染を拡大させていいのか」と問われればイエスとは言えずにいる。

 武漢封鎖当初、武漢市に残っていた1140人余りの台湾人の帰国問題も、2月3日に第1チャーター便で戻った247人の中に感染者が出たことから、台湾政府としては受け入れが整っていないとして、依然900人が台湾に戻れないままだ。

 こういう対応を蔡英文の「冷血」と批判する声もあるが、世論全体としては目下は経済悪化よりも感染拡大による生命・健康の危機感の方が大きく、台湾経済から中国をデカップリングすることへの抵抗は少ない。

一方、総統選挙の動きの中で、完全に中国共産党の代理政党に落ちぶれていることが発覚した国民党は、親中路線からの脱却を図ろうとしている。中国共産党の言いなりだった呉敦義が選挙惨敗の責任をとって党主席を辞任したあと、元台北市長の郝竜斌と立法委員の江啓臣が主席の座を争うことになったが、ともに台湾ファースト、脱中国イメージを訴えている。

 親中派イメージの強い鴻海集団(フォックスコン)創始者の実業家、郭台銘は、旧暦の年末の宴会の席で「2020年は米国を目指す」として、米国への投資を強化する姿勢を打ち出している。

 台湾次期副総統の頼清徳が2月上旬に訪米し、トランプ大統領も出席する朝食会に招待されるなど破格の待遇を受けているが、これを米台FTA(自由貿易協定)のステップとみる向きもある。もしこの方向性で進むならば、台湾の中国経済依存からの脱却は比較的スムーズにいくかもしれない。米中5Gハイテク通信覇権の対立のはざまで踏み絵を迫られている半導体製造ファウンドリ最大手のTSMC(台湾セミコンダクター)が、こうした台湾の政治・経済と世論の脱中国の動きの中でどう舵を切るかも注目されることだろう。

日本が先にデカップリングされる?

 台湾では2月中旬、初の死亡例が出て以降、北部医療機関を中心に院内感染と思われる状況も発生し、予断を許さない状況が続いている。だが、台湾の主計総処によれば、新型肺炎のマイナス影響を補うために600億新台湾ドルの特別予算を計上したことで、なんとか経済成長率2%のラインは維持できそうだとしている。うまく今の危機を乗り越えれば、対新型肺炎対応で自信深めた蔡英文が5月20日に2期目の就任式で行う演説で、台湾の国家観について踏み込んだ発言をする可能性もある。それは新たな国際秩序の再構築のプロセスの始まりにつながるかもしれない。

 こうした台湾の動きと対照的なのが、日本の中国政府への忖度からくる新型肺炎対応の鈍さだろう。米国や台湾の一部メディアでは、日本の感染は中国に忖度しすぎたせいで拡大したという見方も出ている。4月の習近平国賓訪問にこだわり中国への忖度を優先して、中国経済を重視する経済界の意見に傾いた結果、中国に対して渡航制限など果断な措置がとれなかったという見方だ。普通に考えれば、中国であれほどの公共衛生大災害が起きているさなかに国家主席の国賓訪日などありえないと早々にわかるはずなのに、そういう冷静、客観的な判断が今の日本にできないでいる。

 中国の新型肺炎の新たな感染者が減少傾向に入り、中国の新型肺炎対策専門家チームのリーダーである鐘南山が4月下旬にも基本的に抑制できるという楽観を示す中、上海や北京は、むしろ日本の感染蔓延を警戒して、日本からの渡航者に対し2週間隔離する行動制限措置をとりはじめた。WHOは韓国、イタリア、イランと並べて日本も「最も懸念される国」と名指ししている。米国も日本からの渡航制限を視野に入れ始めており、うかうかすると中国よりも先に日本がデカップリングされかねない。

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