『韓国「社会主義国化」を食い止める4.15総選挙の意味、元駐韓大使が解説』(3/26ダイヤモンドオンライン 武藤正敏)について

3/29阿波羅新聞網<翠西为何被解雇刘欣狠踩 美确诊破12万 1/3在纽约 反川严重影响美国防疫大业—抗疫抗左 川普民调节节升=なぜトリッシュは解雇されたのか?米国は確定症例が12万に 1/3はNY 反トランプは(邪魔して)米国防疫に深刻な影響を与える-抗疫は抗左翼に繋がる トランプの世論調査は徐々に上がる>アポロネットの王篤然のレポート/米国は本日、29日(日)に12万人を超える中共ウイルス感染者を出し、124,665人に達した。死者数は2,191人であった。確認された患者の大部分は左派の州に集中している。左派の大きな州であるニューヨーク州は、確定症例は53,455人で、国全体の43%を占めている。死者数は883人で、全国の40%を占めている。ニューヨーク州下のニューヨーク市で確認された症例の数は30,852人に達し、米国のほぼ3分の1を占めている。

ニューヨークのウォール街金融界の大物は、中共と密接な関係がある。 3大機関(MSCI、GEIS、ブルームバーグインデックス)は、A株と中国国債、および中共への少なくとも5,000億米ドルの輸血を承認した。

多くの米国の証券会社、投資銀行、会計事務所が中共と共謀・虚偽を為し、1000社以上の中国企業が米国で上場して「米国ニラ」を割る(ニラ=一般民衆の株主、ただ中国人株主は市場で株が下がるのは理解できないし、受け入れない。ニラを割る=新規上場して短期間のうちに大きな利益を得る)手助けをした。 JPモルガンの「子女プロジェクト」は、ウォールストリートと中共政権との間の緊密な協力の象徴となっている。(中共要人の子女を能力に関係なく雇い、中国の企業新規上場のおこぼれ頂戴を目指すもの)

ニューヨークの寸土寸金と言われるタイムズスクエアでは、中共による広告はめったに停止しない。

王篤然アポロ評論員は、「米国での確定症例件数の急増について、これは国の強さを反映している。米国には、高い検査技術、スピードの速さ、多くの検査要員がいる。同じ条件で、中国の同じ人数をテストすれば、もっと多くの確定症例が出るだろう。多くの場所では基本的にこんなには検査しない。たとえば、小さな国ではこの力がない」と分析した。

王篤然は、「米国は問題を公開し、問題を解決しているが、中共は問題を隠蔽し、小さなことが大事になったのを封じ込めていた。数か月後、中共メディアがどのように丸め込もうとしても、米中間のギャップは見て取れる」と。

王篤然は、「米国もまた上層部の闘争が激烈であり、ニューヨークで患者が出た早い段階で、民主党は当初テストしないで、故意にそれを放置して大きくした。衛生当局は、将来はあるだろうとほのめかしただけ。市長のビル・デブラジオ市長は中華料理店に夕食をとりに行き、中国人を安心させた。ニューヨーク州知事は今回、ニューヨークに医薬品を寄付したことでファーウェイを名指しして褒め称えた」と。

王篤然は、「ミシガン州の民主党知事は、選挙のためにテストせず、選挙が終わった後、その日の夜に緊急事態を宣言した。ミシガン州の主な確定症例は、デトロイト近くの4〜5郡と他の数十の郡に集中している。症例の多くは1桁であり、1、2、5、6人と、このようなものである。全州を閉鎖する必要はない」と。

王篤然は、「米国の多くの地域はまったく深刻ではなく、多くの場所で新たな症例は発生していない。深刻な場所は総て民主党の首長の都市であるが、全国を道ずれにして、米国経済を麻痺させれば、国家防衛に問題が生じる」と。

ニューヨーク州は米陸軍工兵隊の協力を得て、ニューヨーク市マンハッタンのジェイコブKジャビッツセンターに米国で最初の臨時病院を建設した。それは2910床を確保し、米国で最大の病院の1つになる。

民主党のニューヨーク州知事のアンドリュークオモは27日、臨時病院が30日に開院する予定であると述べた。ニューヨーク州は3週以内に流行のピークに達すると予想されている。中共ウイルスの患者急増の医療ニーズを満たすために、ニューヨーク州はさらに4,000床を追加できる4つの臨時病院を設立する。クオモは、州政府の目標は、病院のベッド数を現在の53,000から140,000に大幅に増やし、州の医療ニーズを満たすことであると強調した。

ニューヨークのクオモ知事が28日に記者会見を開いたとき、彼は手動の簡単な呼吸装置を示し、これは人工呼吸器がない場合の一つのオプションであると述べた。彼は、ニューヨークは約3,000の簡易人工呼吸器を既に購入し、さらに4,000を追加注文したと言った。現在までに、連邦政府は4,000台の人工呼吸器を送った。それらは現在使われていないが、州政府は発生のピークまで待って使う。

アポロネットは、クオモ州知事がタッカーカールソンの番組(Fox News)でつぎのことを明らかにしたと報道した。ニューヨーク州には、ニュージャージーの倉庫に何千もの呼吸器があるが、病院には送っていなかった。これではトランプと連邦政府は泣く。自分が大きなことをしたと見せた後に名誉と人気を得るのは、単なるショーマンである。

Fox ビジネスチャンネルは金曜日、最も人気の高い女性キャスターのトリッシュ・リーガンとの契約を終了したと発表した。今月初めの番組で、トリッシュは「民主党は疫病流行に対する責任をトランプに全部押しけ、これは再度大統領を弾劾しようとする別の試みである。民主党と“自由主義メディア”は新型コロナ肺炎の流行を利用して大統領を“ダメ”にしようとしている」と述べた。

中共党メディアはトリッシュの解任を大挙して報道した。CCTVは従来から事実と真実は入っていないが、トリッシュとTVで議論した劉欣はこの件についてコメントし、「事実は左右を分かたず、真実のものは何もない」と述べた。トリッシュの足を更に踏んで、「トリッシュは“自戒すべきで、我々に、自我とイデオロギーをぶつけさせて昏倒させないように”」と述べた。

王篤然アポロネット評論員は、フォックスのボスであるマードックが、左派の子供たちに事業を与えたと語った。しかし、フォックスの聴衆は、多くは保守派なので、保守派が好きなニュースはまだたくさんあるが、それが真実になると、声を噤ませられる。近年、反トランプ勢力がこの疫病流行を利用してトランプに打撃を与えたことは確実であり、疫病が深刻なのは民主党知事である。

エコノミストとYouGovが実施している毎週の世論調査では、トランプの疫病への対応の支持率は、8%増え、火曜日に終了した時点で49%だった。不支持は44%である。

ギャラップは、日曜日に終了した調査では、トランプの全体的な仕事の支持率は49%であった。これは、今年上院が弾劾調査を始めたときに記録した水準を保持している。木曜日にピューリサーチセンターによって発表された調査は、トランプの仕事の支持率が45%に上昇したことを示し、2017年の初め以来最高レベルである。

左翼政党は国民を大事にしないのは洋の東西を問いません。国民国家、王制を否定する政党です。日本で左翼政党に投票するのはプロパガンダに洗脳され、精神的に「おれおれ詐欺」にずっとかかっている人でしょう。「おれおれ詐欺」の被害者を笑えませんよ。

https://www.aboluowang.com/2020/0329/1429525.html

3/29阿波羅新聞網<中国制造祸害全球!荷兰召回60万个中国制缺陷口罩=中国製造災禍は世界を害する!オランダは中国製の60万の欠陥マスクをリコールする>オランダの公共メディア「NOS」によると、130万枚のFFP2マスク(FFP2は、N95で粒子状物質の95%をろ過できるEU認定仕様)のうち、半分近くの60万枚のマスクがリコールされた。 中共肺炎患者を治療する場合、医療スタッフはマスクを着用する必要があるため、欠陥のあるマスクは医療にとって危険である。

これが「中国製造2025」のレベルですか!分かっていて不良品を混ぜた可能性もありますが。なんせ地溝油を作る国ですから。

https://www.aboluowang.com/2020/0329/1429399.html

3/30阿波羅新聞網<中国疫情趋缓都是假?上海三大地标突宣布重新关闭=中国の疫病流行の鈍化は偽り? 上海の3大ランドマークが突然閉鎖を発表した>29日、中国当局は中共ウイルスの蔓延は「基本的に阻止された」と主張したが、上海の3大ランドマークは再開されてからわずか18日の3/29に突然閉鎖された。 この外、四川省のカラオケやネットカフェは解禁してからわずか3日で、営業を停止するよう求められた。中国の疫病流行は本当に減速しているのか? 興味深い。

上観ニュースを含む多くの中国のメディアの報道によると、中共ウイルス流行の防止と管理をさらに強化するために、上海は新しい対策を導入した。 東方明珠塔、金茂タワー、上海センターの3つの高層観光ビルは、30日から一時的に閉鎖される。再開時間はおって「通知」となる。以前にチケットを購入した客は、チケット購入した所を通じて全額返金できる。 さらに、上海海洋水族館も29日の午後に閉園通知を出した。

頭隠して尻隠さずがボロボロ出てきます。小生が中国人は嘘つきで「騙す方が賢く、騙される方がバカ」とずっと言い続けてきたのが、分かってもらえるでしょう。

https://www.aboluowang.com/2020/0330/1429620.html

3/30希望之声<美参议员再批中共:病例“归零”是继续撒谎 看看骨灰盒数量=米国上院議員は中共を再度非難:病例「ゼロ」は嘘をつき続けることである 骨箱の数を見てください>3/29(日)に、米上院議員のトム・コットンは再び、中共が中共ウイルスの感染データを偽って報告し、嘘を言い続けていることを譴責した。 彼はまた、「コロナウイルス感染による中国の死亡者数は依然として増加しているという証拠がある」と述べた。

コットンのコメントは、フォックスとの日曜日の朝のニュースインタビューで出された。 中共が発表している現在のデータは、全く事実と合わないと彼は言った。 「中共はまだ嘘をついている。中共は最初から伝染病を隠していたので、今や世界的な大流行に発展した」と語った。

コットン議員は映画館が再開されてからすぐ閉鎖したり、3/29本ブログで紹介した武漢の骨箱の例を挙げています。このように、中共の嘘をドンドン世界に発信すればよい。

中共は、自身の失敗によって引き起こした世界的大流行の真っ最中に、極めて重要な薬物への米国のアクセスを遮断すると脅迫した。 救命医療のためのアメリカのサプライチェーンを中国から引き剥がす時がきた。

https://www.soundofhope.org/post/360478

武藤氏の記事を読めば、共産主義、社会主義の世の中にはなりたくないと、普通は思い、民主主義で大衆が考えていれば、そんな社会には絶対にならないと思われるのに、プロパガンダにしてやられてしまうということです。韓国がどうなろうと日本の知ったことではないし、日本は国防力を上げて行けばよいだけの話と考えています。有事に当てにできない味方ほど、頼りないものはない。戦力にカウントなんかできないでしょう。38度線で守ってくれるというのは今や転じて、北と一緒になって日本に攻めたいと思っている連中です。もういい加減、日本の自衛隊も韓国を当てにするのは止めたら。

中共ウイルス後の世界は中共が如何にプロパガンダしようとも、マルキシズムの終焉を齎したものとなるでしょう。またそうでなければなりません。世界の左翼(メデイアも含む)の息の根を止めませんと。そのためには賢い国民が必要となるのですが・・・。

記事

4.15総選挙は新型コロナウイルスまん延で延期される可能性もあるが、韓国にとって国の命運がかかる非常に重要な選挙となりそうだ Photo:YONHAP NEWS/AFLO

 韓国では4月15日に国会議員選挙が予定されている。あえて「予定」と明記したのは、新型コロナウイルス感染症の影響で、延期になる可能性も排除できないからだ。

 だが、選挙が予定通り実施されてもされなくても、今回の選挙は、過去の選挙よりも韓国の国情を大きく左右する、非常に重要な意味があるものだ。そこで今回、その理由と背景および今後の韓国の内政、経済、外交に与える影響について数回に分けて解説したい。

 まず、本稿では選挙が韓国国民と文在寅大統領にとってどのような意味を持つのかを解説していきたい。

選挙は韓国国民にとって文政権の2年間の政治を変える最後の機会!?

 文政権は民主的選挙で政権を握ったが、その後の2年間で独裁体制を確立した。そして、この優位な地位を利用し、内政的には左派国粋主義にかじを切っており、外交的には日米を離れ、中朝に近づくレッドチーム入りを目指している。経済的には企業の自由な活動を支援するよりも労働者の地位を高める政策に出ている。

 拙著『文在寅の謀略――すべて見抜いた!』で解説しているが、文政権の2年間は民主主義のルールに基づいて当選しておきながら、社会主義国を目指した政治と言っても過言ではない。

 文政権は既に政府各部門や言論を支配下に収め、反対勢力を無力化することに成功しつつある。文政権に対抗できるのは、国民の総意しか残されていない。そしてその総意を示すことができる最後の機会が、国会議員選挙である。

 そのため、文政権は選挙ではあらゆる工作を動員し、勝利することを目指している。その代表的な工作が選挙法の改正だ。少数政党に有利といわれる「準連動型比例代表制」の導入が柱で、最大野党である未来統合党力をそぐ工作だといえる。

さらに文大統領の母体である「共に民主党」では、元大統領秘書官などの側近を大量に送り込み、与党内の多数派工作も進めた。韓国内では、蔚山の市長選挙で行ったような選挙不正が行われるのではないかと危惧する声も上がりつつある。

 そんな中で発生したのが新型コロナウイルスの感染拡大であり、それに伴う政権への批判、金融・外為・実体経済の混乱と収縮である。

 この新型コロナ問題で、文政権は自画自賛と責任逃れの行動を繰り返し、対策に右往左往した。大邱と慶尚北道の集団感染は落ち着いたが、感染は首都圏への広がりを見せている。文政権は相変わらず世論操作が巧みで、種々の世論調査結果からは実際の支持率は見えてこない。

 韓国国民にとって今回の選挙は、文政権の2年間を民主的な選挙を通して評価し、社会主義国化を防ぐ最後の機会であるといえる。

 一方で文大統領にとって、今回の選挙は社会主義国家の建設へ突き進むことができるかどうかの試金石となる。選挙に勝利した暁には、次項から解説する3つの方針を完遂することになるだろう。

(1)人事で反対勢力を封じ込め、身内に甘い

 文大統領は就任式の演説で、すべての国民に奉仕する大統領になるとの考えを示したが、就任後、直ちに力を注いだのは過去の保守政権の業績を否定する「積弊の清算」だった。朴槿恵と李明博という2人の大統領経験者の不正をただすという名目で相次いで逮捕し、当時の政権幹部も、多くが獄中生活を送ることになった。

 ただ、これは文大統領にとってはほんの手始めにすぎなかった。

 行政府ばかりではなく、立法や司法においても、人事や制度改革を断行。自身の意のままに管理するようになり、今では文政権の主要幹部は、学生運動出身者や親北人士で占められている。

 言論についても同様だ。幹部人事や労働組合を通じて影響力を行使している。一部の主要新聞を除き、マスコミはチェック・アンド・バランス機能を果たせなくなっている。

 唯一、政権に対抗していたのが検察であった。だが、これも検察改革の名のもとに「高位公職者犯罪捜査処」を設置し、大統領をはじめ長官などの高位公職者に対する捜査権を奪った。

 この結果、文政権の幹部に対する捜査が事実上ストップしている。日本でも話題になった曺国前法務部長官のようなスキャンダルまみれの人物に対する捜査についてさえ進展が見られず、ほとんど報じられることはなくなった。

 その一方で、対抗する保守系の政治家に対しては不正追及と称して思う存分捜査権を行使できるようになり、政府に反対する勢力の抑え込みが完成の域に近づいている。

 反対勢力の抑え込みが進むと、身内に甘くなるのは当然の帰結だろう。文大統領の周辺からは疑惑が噴出している。

 筆頭は「疑惑の百貨店(玉ねぎ男)」といわれる曺国前法務部長官だろう。そもそも文大統領は、検察が曺国氏とその家族に対する捜査を進められているにもかかわらず、「検察を改革する」ためという名目で強引に法務部長官に任命した。しかし、曺国氏の子女の不正入学や株価操作による不当利得などの疑惑が噴出。世論が硬化し、50万人ともいわれる大衆デモによって、曺国氏は辞任せざるを得なくなった。

それ以外でも、文大統領の娘の高級マンション売却とタイ移住、大統領府が関与した蔚山市長選挙の不正など、大統領の家族や側近が関与したとされる不正疑惑が明るみに出ている。

 しかし、こうした疑惑が出てくるたびに文大統領は掌握した政治権力と言論機関により、巧みにもみ消し続けた。それと同時に文政権は曺国氏の辞任で危機感を抱き、左翼政権が二度と揺さぶられないように独裁志向を一層進めていった。

 これまでの韓国の国内政治は、10年ごとに保守と革新の政権が入れ替わってきた。そしてその都度、政策も大きく変わってきた。このパターンでいけば8年後、再び保守政権が誕生する。そのとき、文政権が進めてきた国づくりは白紙に戻されるだろう。文大統領はそれを危惧しており、何としても20年間にわたって革新政権を持続させ、後戻りできないようにするため独裁体制を強化している。

 しかし、なぜこのような独裁的な政治改革を進める左派に、いまだに支持が集まるのか疑問に思うだろう。それはかつて、民主政治家や左派の政治家の努力によって、朴正熙や全斗煥といった軍人出身の右翼独裁政権を倒したという歴史があり、「左派=民主勢力」という幻想が残っているからである。

 今の文政権は左派ではあるが、行っていることは国粋主義者による独裁国家の建設、究極的には社会主義国家の建設である。

(2)目指せ!レッドチーム入り

 文大統領の基本的な考え方は、「日米の意見に左右されるのは恥」「中国とは運命共同体」というものだ。さらに北朝鮮とは同一民族として非核化に消極的であることには目をつむり、関係を深めていきたいという考え方だ。

 一昨年の平昌オリンピックを契機とする南北雪解けムードの中、韓国は南北首脳会談を通じて北朝鮮との関係改善の道筋をつけるとともに、米朝首脳会談の仲介役として非核化交渉と米国による対北朝鮮制裁の解除を模索してきた。

 しかし、2019年2月、ベトナムにおいて米朝首脳会談が決裂し、その原因の一端が文大統領が米朝に過大な期待を与える情報だったことが明らかとなり、米朝双方から仲介役を否定された。だがそれでも、文大統領は北朝鮮に寄り添い、南北協力の糸口を探し続けた。そして本年に入ってからは、北朝鮮への個別観光を米国の意向にかかわらず進めることを宣言した。

 他方でトランプ米大統領は、北朝鮮に非核化の意思が見られないことから、北朝鮮との対話には消極的になっている。

 韓国はこうした状況を理解せず、国内の新型コロナウイルス対策を進める中で、北朝鮮への協力を申し出ている。もはや韓国は、米国を中心とした北朝鮮封じ込め戦略から一線を画し、我が道を行くようになったと言わざるを得ない。

 韓国は中国との関係でも、卑屈な対応に終始している。

 習近平国家主席との会談では、香港問題について「中国の内政問題」と発言し、これが中国によってマスコミに暴露された。文大統領は日本の報道を通じてこのニュースが拡散されていることに気づくと、あろうことか日本を批判した。直接中国を批判できないのだろう。さらに、新型コロナウイルスの拡散期には、中国からの入国禁止を求める国内の世論を無視している。

 日米との関係では、読者諸兄も記憶に新しいのではないだろうか。

 米国の反対を押し切って、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を進めようと試みた。それ以前には北朝鮮との国境線である38度線沿いの偵察飛行を中止し、日米を含む安全保障体制を脆弱化させている。

 こうした流れを見ると、韓国はこれまでの日米韓の同盟関係を徐々に見直し、中朝を中心としたレッドチーム入りを目指しているとしか考えられない。

3)労組を経営に参画させ、経済も社会主義化

 文政権の経済政策は、最低賃金の大幅な引き上げによる格差是正を目指す所得主導経済成長政策である。だが、それが韓国経済の体力を奪い、新型コロナウイルス対策においても、韓国経済を危機におとしめる要因となっている。

 さらに注視すべきことは、韓国の労働組合を企業経営に参加させるように後押ししていることだ。過激な労組である民主労総が力を付け、傍若無人にふるまっているのは、文政権の後ろ盾があるからだ。さらに、これまで企業内の労組がなかったサムソンにおいて、労組が結成されたことも、特筆すべき点だろう。

 対する韓国企業の経営陣は、こうした文政権の経済政策に反対であっても、抵抗できなくなっている。韓国企業は労組を通してますます政府の管理下に置かれ、自由な経済活動ができなくなるのではないだろうか。

国会議員選挙は予定通り行われるか

 以上述べてきたように、今回の選挙は文在寅政権にとって、左派独裁を確立し、社会主義国化していくための重要な通過点なのだ。前述の3つの政策を完遂し、決定づける機会という位置づけで臨んでくるだろう。

 問題は、この選挙が予定通り4月15日に行われるのかどうかである。

 新型コロナウイルス対策で国は危機的状況にあるが、文大統領が勝てると考えれば予定通り行われ、少しでも情勢が悪ければ時期を遅らせることになるだろう。したがって、この数週間の韓国世論がどう変化していくかは、よく観察しておく必要がある。

 韓国世論を推し量る材料の1つが、政権支持率の調査をしているリアルメーターの調査だ。直近では文政権の対応を評価する人は58%、評価しない人は40%であった。また政党別支持率でも、与党「共に民主党」が最大野党「未来統合党」を上回っている。

 これを見る限り選挙は政権側の勝利となる可能性が高く、選挙は予定通り行われると予想できる。

 しかし、リアルメーターの調査は疑問視されていることも申し添えておく。リアルメーターは文政権になって7回の審議措置を受けた揚げ句、2月21日に中央世論調査審議委員会が調査の「信頼性と客観性」を理由としてリアルメーターに課徴金処分を下している。

 仮にリアルメーターの結果を信じるならば、文政権が新型コロナウイルス対策で、国民からそれほど否定的な評価を受けていない可能性はある。新型コロナウイルス感染者の大半が大邱と慶尚北道に集中しており、それ以外への広がりは比較的抑えられてきたからである。

 選挙を延期することは政権にとって有利に働くとは限らない。韓国の経済状況が金融・外為・実体経済の複合的危機の様相が強まってきていることが、政権にとって逆風となっているからだ。こうした経済状況は時間がたつにつれて悪くなることが予想される。文大統領にとっては、支持率が高く、経済状況が持ちこたえているうちに選挙を早く済ませたいというのが本音だろう。

 韓国の選挙運動の特徴は、大衆動員とSNSの活用だ。新型コロナウイルスの感染拡大は収まったわけではなく、依然として大邱から首都圏への拡散の可能性があり、危険な状況だ。本来なら、新型コロナウイルスの状況が落ち着いてから選挙を行う方が望ましい。だが、文政権にとって重要なことは、選挙を公明正大に行う環境にあるかではなく、勝てるかどうかである。

 今回の選挙情勢と選挙後の韓国の内政、外交、経済の見通しは、この先2~3週間の韓国世論と新型コロナウイルス拡大の情勢を見つつ、分析を進めていきたい。

(元駐韓国特命全権大使 武藤正敏)

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