12/14産経ニュース 田村 秀男『日本企業は中国に見切りを』 記事について  

産経の田村記者の記事です。彼は元日経記者ですが日経とは肌が合わなかったのでしょう。日本のマスコミは狂っていますから。他社から産経に移ったのは古森義久氏、伊藤正氏がいます。中国批判の記事は日経では書きにくいのがあるでしょうから。日経は経団連の御用新聞で、経団連が中国進出を煽っていました。中国と言うモンスターを造り、軍事力で日本を制圧しようとする意図を持たせるまでの力を与えたのは間違いなく彼らです。「恥を知れ」と言いたい。会社のトップ連中の集まりがこの程度です。幕末から昭和にかけて真のエリートはいましたが、今は存在しません。自分のことと金儲けだけ。愛国的経営者は殆どいません。三島が言った「無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。」の予言の通りです。

日本人が豊かさを実感できるよう田村記者が言うように中国進出している日本企業は中国から撤退し、日本に工場を作るべきと思います。「海外で稼いだ金は日本人には分配できない」と考える経営者は自分を生んでくれた大地に対して感謝の念が足りません。

記事

今から29年前の1985年9月、ニューヨーク・セントラルパーク脇のプラザ・ホテルで日米欧5カ国の財務相・中央銀行総裁が集まって、ドル高是正で合意した。外国為替市場では円高ドル安が急速な勢いで進行していく。日本の某新興不動産業者一行はナマオケ楽団を引き連れ訪米し、夜はホテルで演歌に興じながら全米を回り、物件を見つけては札びらを切って買い漁った。米側は、日本企業に押されていた自動車や半導体・スーパーコンピューターなどハイテク部門で巻き返そうと躍起になっていた。円高ドル安に加えて、中央情報局(CIA)まで動員して半導体の海外市場のデータを収集して日本の半導体業界のダンピングの証拠をそろえ、通商法を活用して制裁条項を発動するほど徹底していた。結果は、日本の自滅同然だった。不動産業者はことごとく米市場で巨額の損失を出し、軒並み撤退。日本経済自体は成り上がり企業の失敗談で済むはずはなかった。

日銀による金融緩和マネーは株式や不動産市場に流れて、バブルを膨張させ、90年代初めに崩壊。今なお脱し切れていない慢性デフレの淵源(えんげん)はプラザ合意にあると言ってよいだろう。それほど、通貨水準の変更は一国の運命を狂わせる可能性がある。そこで、少し気になったのが、最近の急速な円安ドル高の進行だ。過去の円高期に大変な勢いで日本企業が中国に進出した。その通貨、人民元の方はドルに対して小刻みに上昇している。アベノミクスが始まって以来の1円当たりの元相場と、プラザ合意後の1ドル当たりの円相場の推移を照合したのがグラフである。円・元のトレンドはかなりの程度、プラザ合意後のドル・円に似通っている。プラザ合意当時の日本は今の中国、米国は日本とでも言うべきか。例えば、チャイナ・マネーによる不動産投資だ。カナダ、豪州やシンガポールでは、中国人による買いの影響で、住宅価格が上がり過ぎたとして、市民の間で反発が高まっているほどだ。今後は東京都心などの不動産の買い漁りに拍車がかかるかもしれない。元は円に対して50%以上も高くなったから、中国人にとって東京などの不動産は割安もいいところだ。中国国内の不動産市況が悪化しているのに比べ、中国人投資家の間では2020年の東京五輪に向け、相場が上昇するとの期待も高い。

肝腎なのは、日本企業である。プラザ合意後、米半導体産業はドル安に技術開発戦略の強化などを組み合わせてインテル、マイクロンが息を吹き返した。自動車ビッグ3も小型車開発の時間を稼いだ。今回、日本企業はどうするのか。円安に伴う収益増を国内外の株主への配当に回して喜ばせるだけなら、日本全体への波及効果に乏しい。割高になった中国での生産に見切りを付けて、本国にカムバックする戦略に本格的に取り組んだらどうか。 (産経新聞特別記者)

産経ニュース【お金は知っている】2014.12.14

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