『校舎不足で公立校から転校を強制された生徒たち 措置に怒った父母数千名が抗議活動』((9/14日経ビジネスオンライン 北村豊)について

9/15看中国<分析师:中国对美大豆加征关税害惨自己(图)=アナリスト:中国の米国産大豆に関税をかけたのは自分に跳ね返ってくる>多くの海外のアナリストが予測しているのは「中国の輸入業者は今年の年末には米国から大豆を輸入せざるを得ない」と。

外国メデイアの報道によれば、「中国は世界最大の大豆輸入国家で、ブタや鶏の飼料として使われる。過去は1/3以上が米国からの輸入で、去年は120億$(3683億人民元)購入した。現在米国産大豆は関税のせいで高くなっているが、代替輸入先を探すのは非常に難しい」と。

中国の輸入業者は既に代替輸入先を探し始めている。例えば河北一間海洋飼料会社は去年米国から数千トンの豆粕を輸入したが、今はブラジルから輸入している。中国は代替先があるけれども、数量は依然として足りない。何故なら、大豆は季節性があり、南米のブラジルやアルゼンチンでは種まきと収穫時期が米国とは違っている。

AgriCensusの資料によれば、ここ数カ月ブラジルの大豆価格は上昇し、米国産が下がってきている。これはブラジル産のコストを上げさせている。

この問題は中国経済に影響を与えている。例えば、輸入業者がコストを養豚業者に転嫁し、彼らが消費者に転嫁すれば、インフレが起こり、生活が苦しくなる。更には肉や魚、その他大豆に関係する商品の価格を上げることになる。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/09/15/870962.html

9/15阿波羅新聞網<市场震动!中概股下跌 人民币十分钟跌超百点=市場は揺れ動く 中国株式は下落 人民元はオフショアで10分の間に6.879まで行き、死守すべき6.87を超えて下げた >WHは金曜日に声明を発表。” The White House said in a statement that Trump had been clear that he and his administration would continue to take action to address China’s trade practices and encouraged Beijing to address U.S. concerns.”

9/15ブルームバーグ社は「ムニューチン長官が北京と貿易協議で再度動いてはいるが、トランプは彼の部下たちに中国商品に2000億$の懲罰関税の実行に着手するように指示した」と報道した。

http://www.aboluowang.com/2018/0915/1174659.html

北村氏の記事で、9/4の本ブログでも耒陽市の事件について取り上げましたが、暴動の映像が9/3の有線中國組のfacebook上にありましたのでご覧ください。「党と政府を信用して法を守れ」とか呼びかけていますが、誰も信じていないことが分かります。これを見ますと共産党の命は長くはないのではと思ったりします。北村氏の言うように軍事費から国民の福利にもっと金を回すべきであり、権貴が貯めこんだ賄賂の金を吐き出せば違った展開になるのでしょうけど、まず無理でしょう。やはり、米国が経済的に締め付けて、全国的に打倒共産党の運動が起きるのが理想でしょう。

https://www.facebook.com/cablechinadesk/videos/240774646639987/

習は2015年にもアフリカに600億$供与の話をしていたというのは知りませんでした。3年経っても実行されていないという事でしょう。口約束の類で、ペテン師、詐欺師集団の民族と言ったところでしょうか。アフリカ諸国は中国を信じるとえらい目に遭うという事に気が付きませんと。スリランカ、バングラ、モルデイブのようになったら遅いです。第三世界樹立を目指し1955年アジア・アフリカ会議を主導した中印がどうなったかを見れば分かる筈です。

記事

中国・耒陽市で9月1日、公立学校に通う生徒たちの父母が決起、デモ行進を行った(写真:PIXTA)

9月1日、湖南省東南部に位置する“耒陽(らいよう)市”で、数千名の父母たちが決起して、「中国の法律を遵守して9年間の義務教育を履行し、法律で規定されている義務教育の期間を短縮することのないよう」要求する抗議活動を展開した。彼らはスローガンが書かれた横断幕を掲げていたが、そこには、「“我要読公立学校(私は公立学校で勉強しなければならない)”」と大書されていた。

彼らは耒陽市の市街地区にある6つの学校、耒陽市党委員会、交通の要路などに分散し、横断幕を掲げてデモ行進を行い、交通を渋滞させた。1日夜には600人以上の父母たちが“耒陽市政府”前に集結して抗議活動を行ったが、これを抑制しようとした警察部隊ならびに市の指導者と対峙したまま一夜を明かした。翌2日早朝。“耒陽市公安局”は公共秩序を乱したことを理由に父母たちの排除を命じた。

警察部隊が父母たちに襲いかかると、父母たちはレンガ、ガラス瓶、ガソリン入りの火炎瓶、さらには“鞭炮(爆竹)”などを投げて抵抗し、警察側に30人以上の負傷者を出したが、父母側は46人が公務執行妨害で拘留された。なお、彼らは公安局で“教育”を受けた後に、41人が同日夜までに釈放された。

話は変わるが、その翌日の9月3日と4日の両日、北京市では“中非合作論壇北京峰会(中国アフリカ協力フォーラム・北京サミット)”(以下「北京サミット」)が、ホスト国の中国とアフリカの53カ国が参加して開催された。9月3日の午後に行われた北京サミット開幕式で演説を行った中国国家主席の“習近平”は、より緊密な中国アフリカ運命共同体を構築するための“八大行動”を提案すると同時に、今後3年間にアフリカ諸国に対して再度600億ドルの経済支援を行う旨を表明した。また、中国と国交のあるアフリカの一部貧困国の債務を免除すると宣言した。

ちなみに、現時点では、アフリカには全部で54カ国あるが、今回の北京サミットに参加したのは53カ国で、台湾と国交を持つエスワティニ(旧:スワジランド)だけが参加しなかった。中国アフリカ協力フォーラムに於いて開催されるサミット(首脳会談)は今回が3回目だが、アフリカの参加国は、第1回目の2006年には35カ国であったものが、第2回目の2015年には50カ国に増加し、2018年の今回はさらに増加して53カ国になった。中国は次回のサミット開催時にはエスワティニとの国交を結び54カ国全ての参加を目指すとしている。

なお、上述の“八大行動”とは、1)産業促進行動、2)施設建設・交通・通信行動、3)貿易促進行動、4)緑色発展行動、5)人材育成行動、6)健康衛生行動、7)人文交流行動、8)平和安全行動を指す。紙面の都合で個々の行動の詳細は省略するが、5)人材育成行動だけ詳細を示すと以下の通り。

5)“能力建設行動(人材育成行動)”:
アフリカに10カ所の「“魯班(中国古代の傑出した建築職人)”工房」を建築し、アフリカ青年に職業技能訓練を提供する。アフリカのために1000人のエリート人材を訓練する。  アフリカのために5万個の中国政府奨学金枠を提供する。アフリカのために5万個の研修トレーニング枠を提供する。

ところで、2015年に南アフリカで開催された第2回中国アフリカ協力フォーラム・ヨハネスブルグサミットに於いても、開幕式で演説した中国国家主席の習近平が今後3年間にアフリカで実施する“十大合作計劃(十大協力計画)”を提案し、それの順調な実施を確保するために600億ドルの経済援助を提供することを表明した。従い、今回の北京サミットに於いて表明されたアフリカに対する600億ドルの経済援助は2回目ということになるので、上述したように習近平は600億ドルの経済支援を「再度」行うと表明したのである。

このヨハネスブルグサミットで提起された十大協力計画の項目を列記すると次の通り。すなわち、1)工業化協力計画、2)農業現代化協力計画、3)“基礎施設(インフラ)”協力計画、4)金融協力計画、5)緑色発展協力計画、6)貿易・投資促進計画、7)貧困削減・生活支援協力計画、8)公共衛生協力計画、9)人文協力計画、10)平和安全協力計画。

このうち9)の人文協力計画の詳細は以下の通り。

9)人文協力計画
アフリカのために5カ所の文化センターを建設する。アフリカのために1万カ所の村落で衛星テレビが見られるようにする。アフリカのために2000個の学歴学位教育の枠と3万個の政府奨学金の枠を提供する。毎年200名のアフリカ学者の訪中と500名のアフリカ青年の訪中研修を組織する。毎年1000名のアフリカのニュース領域従業員を訓練する。さらに多くの中国アフリカ直行航空便の開通を支援する。

上述した2015年に提起された「十大計画」の9)人文協力計画および2018年に提起された「八大行動」の5)人材育成行動は、これらを実行に移せば巨額な資金が必要となることは言わずもがなの話である。

さて、話は文頭に述べた耒陽市に戻る。耒陽市の父母たちが耒陽市政府に抗議活動を展開した理由は何だったのか。耒陽市については、2018年6月22日付の本リポート「中国・市政府の給与遅配で露呈した財政収支悪化」で、同市の財政が破たん寸前の状況にあり、職員給与の支払いすらままならず、財政移転による資金補填に頼るしかない現状にあると報じた。

財政逼迫、教育予算も行き詰まり

財政が逼迫している耒陽市では、職員給与のみならず、教育に回す予算も行き詰まっている。耒陽市では2000年頃から市内の農村部に暮らす農民が都市部へ転入するようになり、都市部の市街地では人口が年々増大を続けている。耒陽市内の或る村では40戸の農民グループの中で6戸を残して34戸が都市部へ移住した例もあるという。このため、農村部から転入して来た子供の人口は大幅に増大し、義務教育である小学校や中学校の校舎を可及的速やかに増設する必要に迫られているが、市財政の逼迫による教育予算の不足で校舎を建設する資金がない状況にある。

そこで、耒陽市政府が苦肉の策として捻出したのは、「56人以上となっているクラス定員を解消するべく生徒・学生の配置転換を行う」という“大班額化解分流方案”であった。それは公立学校の小学5~6年生の生徒を、教員の質だけでなく校舎の条件も悪い民営学校へ移動させるというものであり、それは父母に支払能力を超えた1万元(約16.5万円)近い学費の負担を強いるものだった。“分流(配置転換)”された生徒は約8000人で、そのうちの約7000人が民営の“湖南師範大学附属中学耒陽分校”への転校を命じられたのだった。

2018年4月に中国政府“教育部”は『教育部2018年部門予算』を発表したが、これを見たあるネットユーザーが以下の内容の文章をネット上に書き込んだ。

【1】教育部2018年部門予算の配分は、“小学教育(小学校および中学校)”:4.1億元(約67.7億円)、“高中教育(高校)”:12.2億元(約201.3億円)で、小学校から高校までの合計が16.3億元(約269億円)であるのに対して、“来華留学教育(海外から中国へ来る留学生のための教育)”:33.2億元(約547.8億円)となっている。

【2】中国へ来る留学生の主体はアジアやアフリカの学生であり、彼らの総数は2017年には48.92万人であった。中国の小学・中学・高校の生徒および学生の総数は1.8億人であるというのに、彼らに配分される予算は、海外からの留学生48.92万人に配分される予算の半分に過ぎない。

この文章はネットユーザーだけでなく、一般大衆の強い不満を引き起こした。これに慌てた教育部は、5月28日付の官製メディア“澎湃新聞”を通じて匿名の関係責任者名で次のように反論をした。すなわち、小学校から高校までの教育に配分される予算が海外からの留学生教育に配分される予算の半分というのは、予算データの誤読である。『教育部2018年部門予算』の中の“小学教育”と“高中教育”に配分される予算の合計額16.42億元は、教育部が直接管理する“高等学校(大学)”附属の小学校・中学校の経費予算であり、全国の小学校・中学校に在籍する生徒および学生の総数1.38億人とは全く関係ない。

上述した匿名の関係責任者が行った反論には、“高中教育”の高校生を含めずに総数を1.38億人とするなどの矛盾が存在する。中国の統計を調べる限りでは、義務教育(小学校+中学校)段階が1.42億人、“高級中学(高校)”が0.4億人であるから、合計は1.82億人となり、上述の1.8億人は正しい数字と言える。それはさておき、匿名の関係者が「16.42億元は全国の小学校・中学校に在籍する生徒および学生の総数1.38億人とは全く関係ない」というのであれば、1.38億人に配分される予算はいくらなのか明示すべきだが、それはなされていない。

「国内の教育をないがしろに」と批判

上述したように習近平がアフリカに対し再度600億ドルの経済援助を提供することを表明したのを受けて、あるネットユーザーはネット上に下記のような書き込みを行い、中国政府が国内の教育をないがしろにして、アフリカへの経済支援に注力する姿勢を批判した。

中国がアフリカに提供する経済援助600億ドルは、中国政府が全国職業教育に用いる予算の1.54倍、就学前教育に用いる予算の3.47倍、高校教育の1.44倍で、全国の“高等教育(大学教育)”支出の95%に相当する。

中国には依然として廃屋同然の学校で学ぶ生徒や学生が山岳地帯や辺境地域に多数存在するし、都市部では農村部から出稼ぎに来た農民の子女が公立学校から排除されたり、学んでいる民営学校が閉鎖を命じられる事態が多発している。こうした現状を考えれば、中国政府はアジアやアフリカを主体とする低開発国に対する経済援助を行うよりも、自国の教育予算を増大すべきである。しかし、習近平が提唱した「中華民族の偉大な復興」を目標とする“中国夢(中国の夢)”の実現を目指す中国にとって、その重要な方便である「一帯一路」政策の推進には対外経済援助が不可欠なものとなっているのである。

2017年10月に中国政府の教育部、“国家統計局”、“財政部”が連名で発表した『2016年教育経費執行状況に関する統計公告』によれば、中国の教育への支出総額は2016年に3.9兆元(約64.4兆円)に達し、前年比で7.64%増大した。また、国家財政による教育経費支出額は3.1兆元(約51兆円)に上り、前年比で7.4%増大し、GDPに占める比率は4.2%となった。同公告は「GDPに占める比率が4%を超えたのは、2012年以降5年連続である」と誇らしげに述べている。

2017年9月12日付の共同通信は、「2017年9月に経済協力開発機構(OECD)が発表した2014年の加盟各国のGDPに占める教育への公的支出の割合によれば、日本は3.2%で比較可能な34カ国中で最下位となった。OECD平均は4.4%で、日本が最低となったのは12年調査以来」と報じているから、中国の数字が正しいかどうかは分からないが、2016年に4.2%であった中国は日本よりもましということになるのかもしれない。しかし、国土が小さい日本にはバラックの校舎もなければ、義務教育の施設や教材に問題があるという話は聞いたことがないし、少子化による学校の統合や閉鎖で、立派な校舎が他の用途に転用されているくらいだから、物理的に日本が中国より劣っていることは有り得ない。

話は再び耒陽市に戻る。9月3日、耒陽市党委員会ならびに耒陽市政府は転校を余儀なくされた父母たちから意見を聴取した上で、湖南師範大学附属中学耒陽分校の授業料を公立学校と同水準として、父母に余分な負担を増加させないことを決定した。メディアの報道には、授業料の不足分を誰が負担するかが記載されていないが、恐らく湖南省や耒陽市を管轄する“衡陽市”が資金援助を行うか、中央政府からの財政支援を頼ることになると思われる。

全国各地で同様の事態が顕在化か

中国ではクラス定員が66人以上の“超大班額”と55人以上の“大班額”が大きな問題となっている。耒陽市はその代表的な例だが、同様な事態は全国各地で顕在化しており、早急な解消が望まれている。但し、問題を解消しようにも、多くの地方政府が耒陽市と同様に財政の逼迫に苦慮しており、確かな財源を確保しない限り、公立学校の校舎を増設したり、新規建設を行うことが出来ない状況にある。そうした現状にあるにもかかわらず、農民の都市部への転入は続いており、事態はますます悪化する傾向にある。

9月6日に行われた中国政府“教育部”の記者会見で、スポークスマンの“続梅”は、“大班額”の解消には、学生の利益を確保し、確実に推進しなければならないと述べ、基本的措置として学校の新築、増築を行い、管理強化と資源(特に教員資源)の均衡化を図り、ホットな学校に学生が集中するのを避け、学校運営の質を向上させねばならないと表明した。

しかし、“超大班額”や“大班額”を解消しようとするなら、習近平がアフリカに提供を表明した600億ドルの全部とは言わないまでも、その一部を国内の校舎建設に充当すれば解決できるはずである。それだけでなく、巨大な軍事費の一部を充当すれば不足している校舎は建設できるはずである。それが中国国民の偽らざる心情なのではなかろうか。

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