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『ベトナムの英雄姉妹はどこが卑弥呼と大違いなのか 日本の「反中」を信じきれないベトナムの胸のうち』(9/12JBプレス 川島博之)について
9/14日経夕刊には「天皇・皇后両陛下訪越」の記事が出ていました。
<両陛下、ベトナム訪問へ
フォームの終わり
宮内庁は14日、天皇、皇后両陛下が来春にベトナムを訪問される方向で調整していることを明らかにした。両陛下の海外訪問は、友好親善と戦没者慰霊のために今年1月に訪れたフィリピン以来。訪問時期は3~4月となる見通し。滞在期間は3泊4日程度で検討している。首都ハノイ以外の訪問先などは未定という。
宮内庁によると、天皇陛下はこれまでも訪日したベトナムの国家主席らと面会した際に訪問要請を受けており、両国間の親善のために訪問を希望されたとみられる。皇族では1999年に秋篠宮ご夫妻が、2009年に皇太子さまが同国に親善訪問されている。
菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、両陛下のベトナム訪問について「ベトナムの歴代国家主席が日本を訪問しているが、両陛下のベトナムご訪問はこれまで実現しておらず、累次にわたり招待があった」と述べた。>(以上)
国家間に永遠の友好はないにしろ、少なくとも今の中国・韓国のような敵国に両陛下が訪問されることはありません。加藤紘一官房長官(当時)は天安門事件後の西側諸国の制裁で困っていた中国の銭其琛・外相の要請を受け、宮澤内閣は愚かにも両陛下の訪中を決断し、平成4年10月23日訪中を実現しました。天皇の政治利用という意味で、大きな政治的誤りです。ですから先日早世したのでしょう。心ある日本人の怨嗟の声が届いたかどうか。
日本は、ベトナム戦争時には米軍の出発基地でした。それでも日本人を悪くは思っていないのは以前の旅行時にも感じました。反日教育で洗脳され、政府の批判が許されない中国とは大きく違います。今の中国・広東省は、昔は南越と呼び、今のベトナムの中国語での呼び名は越南です。何となく民族的には混淆を繰り返してきたのかなあと感じます。でも性格は両者で全然違いますが。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E8%B6%8A%E5%9B%BD
http://heartland.geocities.jp/zae06141/Nanetsu1.html
中原から離れれば離れるほど、動物扱いです。東夷西戎北荻南蛮とも言われます。福建省は闽ですし、魏や蜀も鬼や虫が入っています。日本も倭奴国ですから。倭は漢和辞典で調べますと「背が曲がって丈の低い小人の意。矮と同系。」とありました。奴は言わずもがなです。こんな風に見下されていましたのに、聖徳太子は煬帝に毅然とした国書を出しています。今の日本人に足りない部分でしょう。
ベトナムは中国・韓国と違い寛恕の精神を持っています。なかった話を捏造して、世界に嘘を撒き散らし、日本を強請ろうとする民族とは違います。長い間、中国と戦ってきて、中国人の本質を理解しているからでしょう。朝鮮半島がダメなのは、1000年属国と言われますように中国に戦争で勝てず、隷従してきたため、中国人以上にこすからく、逃げ足が速いという所でしょうか。下記のURLは如何に韓国がベトナムに非道を行ってきたかが書かれています。ご参考まで。
http://www.mercury.sannet.ne.jp/emadukawiemogosi/1112KankokuNoSensooHanzai.html
安倍首相も中国封じ込めには日米豪印比越+露で固いタッグを組みませんと。韓国の慰安婦合意のような中途半端をすれば信頼は失われます。期待している人達(含む外国人)の期待を裏切らないでほしい。
記事

写真1 祠(ほこら)に祭られている徴姉妹(ハイ・バー・チュン)像、ベトナムにて。筆者撮影(以下同)
ベトナムで語り継がれる英雄姉妹
ハイ・バー・チュン(徴姉妹)。この物語はベトナム人なら誰でも知っている。小学校の教科書に書いてあるからだ。そして、学校で習う前に親や祖父母から聞く話でもある。
それは、こんな話。紀元1世紀。当時、ベトナムは中国(後漢)の支配下にあった。代官が重い税金を課す。反抗したベトナム人を殺す。やりたい放題で、民衆を大いに苦しめていた。
そんな状況に対して、果敢に反乱を起こしたのが徴姉妹。ベトナム語で「ハイ・バー・チュン」と発音する。
反乱は成功し、一時的に独立を勝ち取ったが、その後、鎮圧のために派遣された漢軍に敗れ、姉妹は禁渓の地(現在のハノイ付近)で戦死したとベトナムの教科書には書かれている。
中国の史書によると姉妹は漢軍に捕まって斬首され、その首は塩漬けにされて首都洛陽に送られたとされるが、民衆の間では姉妹は雲の中に消えて行ったと言う話が好まれているようだ。
どの国にもある英雄譚(えいゆうたん)だが、英雄が女性、それも姉妹であるところが人気の秘密だろう。
当時、ベトナムには文字がなかった。そのために、その詳細を知るには中国の史書に頼るしかない。ただ、一方的に中国の史書が語るだけでなく、ベトナムでは民衆の伝承としてこの話が伝わっている。親から子へと語り継がれている。
冒頭の写真と次の写真2は、ハノイの中心部にあるハイ・バー・チュンを祭った廟堂(びょうどう)だ。日本仏教寺院に似ているが、その形式は中国の影響を強く受けており、写真3に示すように廟堂の屋根には龍の文様が付いていた。
また、写真4に示すように、ハイ・バー・チュンはハノイの目抜き通りの名称にもなっている。首都の大通りの名称になるぐらい、ハイ・バー・チュンはベトナム人にとって身近な存在なのだ。

写真2 ハイ・バー・チュン像を祭る寺の外観

写真3 寺の屋根にある龍の装飾

写真4 主要道路の名称が「ハイ・バー・チュン」であることを示す看板
「卑弥呼」との違いが意味すること
この話を聞いて思い出したのが卑弥呼だ。ハイ・バー・チュンと共に中国の史書に記録が残っている女性である。卑弥呼は3世紀の人であり、双方とも今から約2000年前の人間である。
ただ、その伝承が異なっている。日本人は卑弥呼のことを忘れてしまったが、魏志倭人伝に記録があるために、近世になってその存在を知ることになった。ハイ・バー・チュンと卑弥呼の違いは、ベトナムと日本の中国に対する態度の違いを象徴するものにもなっている。
陸続きであったベトナムは2000年も前から中国に支配されていた。ベトナムにとって独立とは中国の支配から脱することを意味する。だから、独立に果敢に挑んだ英雄のことは忘れない。そのために、ハイ・バー・チュンは今でも廟堂に祭られ、首都の主要道路の名前になっている。
一方、海を挟んだ隣国であった日本は中国の支配下に置かれることがなかった。魏志倭人伝は邪馬台国を訪ねた使者の伝聞を記録したものである。当時の日本では戦乱が続いており、それを鎮めるためにシャーマン的な存在である卑弥呼を擁立したようだ。
それは日本民族にとって、それほどインパクトのある出来事ではなかったようだ。だから、時間が経つと忘れ去られてしまった。神話のアマテラス大御神や神功皇后が卑弥呼だと言う説もあるが、魏志倭人伝の描くアマテラス大御神や神功皇后の話は大きく異なっている。
そして、日本において中国の史書の記述に腹を立てる人がいないことも特筆すべきことだろう。卑弥呼という名称は、当時の日本人の発音を写したものと考えられるが、よく言われているように、当時の日本人は「日巫女」もしくは「日御子」という意味で「ヒミコ」と発音していたと思われる。
それを卑弥呼などと「卑」という文字を入れて文字化したところに、中国人の悪意を感じる。邪馬台国にしても、当時の日本人は国名を「ヤマト」と発音していたのだろう。それを「邪」を入れた文字で置き換えた。人を馬鹿にするのもいい加減にしろと言いたい。
ただ、ハイ・バー・チュンのような強烈な歴史的事実がなかったから、日本では「卑弥呼」や「邪馬台国」などの言葉は違和感なく受け入れられている。昨今、「嫌中」を標榜する人びとがネット上に溢れているが、寡聞にして「卑弥呼」や「邪馬台国」に対する反感を耳にしたことがない。
日本を信じきれないベトナム
直接支配された経験のない日本では、史書で少々馬鹿にされても、それに腹を立てることはない。日本の「嫌中」感情は江沢民以来の反日教育の産物であり、その歴史はせいぜい30年ぐらいである。そのために、時間が経過すればどう変わるか分からない。
現に中国からの爆買いツアーを景気底上げ要因として大いに歓迎している。40年前は、田中角栄による日中国交回復や上野動物園へのパンダ来訪によって、国中が中国ブームに沸いたこともあった。
安倍首相はベトナム、ミャンマー、インドなどを訪問し中国包囲網を作ろうとしている。日本としては尖閣諸島問題などで対立する中国に対して、一緒に戦ってくれる国が増えるのは頼もしい限りである。その方針に異を唱えるつもりはない。
ただ、最近、何度かベトナムを訪問する機会があったが、多くのベトナム人は日本が中国に対して連帯して対抗しようと言ってくれることはありがたいと思っているが、心の底では日本を疑っている。
ベトナムは2000年も中国と戦ってきた。その反中感情は筋金入りである。骨の髄から中国が嫌い。それに対して、日本の「嫌中」は、せいぜい過去30年。ネトウヨに「嫌中」が流行ったのはここ十数年のことでしかない。だから、ちょっと状況が変われば、日本はベトナムを裏切るかもしれない。ベトナム人はそう思っている。
今は「中国が尖閣諸島に攻めて来る」「自衛隊を強化すべき」などと騒いでいるが、国際情勢が変化すると、昨今の対立を忘れて「中国はアジア最大のマーケット」などとはやし立て始めて、仲直りしてしまうかもしれない。
“本当に、これからも「嫌中」でいてくれるのでしょうね。安倍さん裏切ったりしないよね?”
ベトナム人は日本の「嫌中」を案外冷静に見ている。逆に言えば、日本が本気で中国包囲網を築こうとすれば、骨の髄から中国が嫌いなベトナムほど頼りになる存在はない。この辺り、国際情勢を考える際にも、歴史を省みて冷静な判断を下したいものである。
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『いつでも自由に尖閣に近づける状態にしたい中国 米海軍大学教授、トシ・ヨシハラ氏に聞く中国の狙い』(9/10JBプレス 古森義久)について
ヨシハラ氏は「尖閣に人員を常駐させるのは避けた方が良い」とのご託宣。いろんな考えがあるから、即断はできませんが。やはり海保の船を増やして、沖縄の漁船が漁をできるようにしないと。本末転倒でしょう。尖閣を実効支配していると政府は言いますが、世界の目から見て、中国漁船が尖閣近辺で漁をする映像を見れば、中国が実効支配していると思われるでしょう。翁長知事は中共のスパイです。こんな人間を県知事に選んだ沖縄県民の問題です。県への予算ももっと削減した方が良い。政府はマスメデイアの批判を恐れ過ぎです。対中国に対してもそう。口先だけの抗議では舐められるだけです。具体的に行動し相手に分からせないと。それが交渉と言うものでしょう。政府は中国でも沖縄でも交渉していません。沖縄での極左・朝鮮人の基地移転妨害の違法行為についてもっと厳しく取り締まらなければ。県警制度がおかしいのでは。治安維持活動は国の根幹をなすものです。地方自治体管轄でなく、国家公務員として、中央の指示で動けるようにした方が良い。具体的に問題解決の案を作り、法制化していかないと。憲法改正以前にできることは沢山あります。
またヨシハラ氏の言う「水平エスカレーション」には大賛成です。南シナ海での米軍の「航行の自由」作戦に共同参加して訓練すれば良いと思います。江崎道朗氏は、自衛隊OBの話として、「米国は尖閣を守ると言っているが、共同で訓練もしていない。それでは作戦遂行は難しいのでは」との例を挙げていました。南シナ海に参加すれば、尖閣での共同作戦展開の話も進めやすくなると思います。できれば、印・豪・比・越も交えて「航行の自由」作戦ができるように裏で話を纏めるのが外交というものでしょう。日本の外務省は式典のことしか考えられない無能集団です。
蓮舫は外省人の家系と思っていましたが、台南の内省人がルーツとのこと。祖母が政商で、バナナを日本に輸出したり、中国共産党とも取引していたとのこと。でも、小生の心の中では台湾人ではなく、中国人との思いが強いですが。日本人に悪い人間がいるのと同様、台湾人にも悪い人間がいるという見本でしょう。
<三立新聞網 對自己記憶錯誤道歉 蓮舫承認仍有中華民國籍
2016/09/13 10:54:00
國際中心/綜合報導
因參選日本最大在野黨民進黨黨魁,台裔參議員蓮舫遭對手質疑擁有雙重國籍;對此,蓮舫昨(12)日表示,自己已申請放棄中華民國國籍,她還強調「台灣非國家」。不過,蓮舫今天上午表示,自己與台北駐日經濟文化代表處連繫後,確認她還有中華民國籍。(自分で既に中華民国国籍を放棄する申請をした。彼女はやはり「台湾は国家でない」と強調し、本日午前に台北駐日経済文化代表処(港区白金台にある)と連絡を取り、中華民国籍が未だ残っていることを確認した)

▲蓮舫。(圖/路透社/達志影像)
根據《日本經濟新聞》報導,蓮舫今天上午對媒體公開承認,自己還具有中華民國國籍;蓮舫指出,她昨天接到台北駐日經濟文化代表處的通知,才得知自己仍有中華民國國籍,對於自己因記憶錯誤,近日來造成的混亂,向大家道歉。(彼女は昨日台北駐日経済文化代表処から通知を受け、まだ中華民国籍を持っているのに気づいた。自分の記憶違いでこの所混乱を生じさせ、申し訳ない=中国人と同じで平気で嘘が言えるタイプです)
蓮舫日前表示,她已經向駐日代表處提出放棄中華民國籍的文件,不過因確認作業程序耗時,自己還沒取得確認。>(以上)
中華民国国籍放棄手続きには時間がかかるでしょうから、二重国籍のままで、民進党の代表選に臨みます。議員辞職に値すると思っていますが、それでも中国人らしく代表選を降りないでしょう。まあ、選ぶ方も選ぶ方ですが。
https://twitter.com/ikedanob/status/775547135781539840
http://nonstyle.biz/archives/1383
記事

ラオス・ビエンチャンで開催されたASEANとの首脳会議で各国首脳と記念撮影を行うオバマ米大統領。中国の南シナ海での行動に対し「7月の仲裁裁判所の裁定には拘束力がある」と語ったが、中国は反発している。(中央、2016年9月8日撮影、資料写真)。(c)AFP/SAUL LOEB〔AFPBB News〕
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の水域、日本領海へ中国海警の艦艇や多数の民兵漁船団が頻繁な接近、侵入を繰り返している。中国には一体どのような狙いがあるのか。
米国で中国の海洋戦略を専門に研究する海軍大学教授、同大学「中国海洋研究所」研究員のトシ・ヨシハラ氏に見解を尋ねた。
ヨシハラ氏はその名の通り日系米国人で、ジョージタウン大学、ジョンズホプキンス大学院を経てタフツ大学で博士号を取得した戦略研究の学者である。アジア太平洋の安全保障、特に中国の軍事戦略、海洋戦略を専門対象とし、民間のランド研究所やアメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)でも活動してきた。少年時代は台湾に住んだことから中国語にも堪能で、中国人民解放軍の海洋戦略の研究では全米でも有数の権威とされている。
インタビューの中でヨシハラ氏は、中国側に尖閣諸島の日本の施政権を突き崩そうとする意図があることを強調した。主な質問とヨシハラ氏の回答は以下の通りである。
中国にシフトしていく東アジアのパワーバランス
――中国が最近、日本の尖閣諸島に対する攻勢を拡大し、強化しています。その現状をどうみますか。

トシ・ヨシハラ氏
トシ・ヨシハラ氏(以下、敬称略) 中国はそうした活動によって、日本や日中関係に影響を及ぼすだけにとどまらず、東シナ海全域で徐々にパワーシフトを進めていこうとしています。私は、東シナ海の力の均衡が少しずつにせよ着実に中国側に有利にシフトしていくことを最も懸念しています。
中国は明らかに、東アジアのパワーバランスの現状を打破しようとしています。その実現のために、中国は自国が望む時に望むような形でイニシアティブをとることができます。どのような手を打つかを、中国側が自由に選べるのです。
一方、米国も日本もこれまでの国際システムを守ろうとする現状維持派です。だから中国の動きに対していつも受け身になってしまいます。
――中国の日本に対する当面の狙いはなんでしょうか。
ヨシハラ 中国はまず尖閣海域に恒常的なプレゼンスを確立して、日本側の施政権を突き崩そうとしているのだと思います。
つまり、尖閣諸島の水域に公艦を恒常的に配備し、日本側の領海や接続水域にいつでもどのようにでも入って行ける状態をつくることです。そして、そういう状態を内外に誇示していくことです。
そうなると、日本の尖閣諸島への施政権が揺らいできます。やがてはその施政権が突き崩されるおそれがあります。
――尖閣諸島に日本側の施政権があるとされるからこそ日米安保条約が適用され、尖閣が第三国の攻撃を受ければ、米国は日本と共同して反撃に出るということも誓約している。その施政権が空洞化したら、日本にとっては尖閣を失う事態にもつながりかねませんね。
ヨシハラ はい、そういうことにもなりかねません。中国は同時に、尖閣上陸に向けた軍事能力を築きながら、日本側の出方をうかがっているのだと思います。日本がどれほど強く反撃してくるのかを探っているのです。
日本も南シナ海に艦艇を
――日本側はどう出るべきだと思いますか。
ヨシハラ 日本はいま深刻なジレンマに直面したといえます。一定以上に強く出ると、中国はそれを理由にさらに強硬な行動をとりかねません。中国は日本に『挑発行動』をとらせたがっている気配があります。だから日本側は、尖閣諸島に人員を配置するなどの新たな措置は、当面はとらないことが賢明だと思います。
しかしその一方で、日本側が何も反撃をしないでいると中国はさらに侵入や威圧的な行動を強めてくるでしょう。日本が「自国領土が侵略されても何もしない」とみなされるのは重大な問題です。尖閣防衛のためには、艦艇の力や兵員の増強を進めることが欠かせないでしょう。
――それ以外に尖閣問題で何か効果的な打ち手はあるでしょうか。
ヨシハラ 中国への対抗策として日本が『水平エスカレーション』に出ることも効果的だと思います。南シナ海での中国の膨張に対し、日本がアメリカなどと協力して積極的に安全保障行動をとるという戦略です。例えば米国の空母部隊などを支援するような形で海上自衛隊の艦艇を派遣するのです。
日本が南シナ海で米国とともに安全保障行動をとれば、中国は威圧されたように感じるでしょう。そのことが、中国の尖閣諸島に対する威圧行動の抑止につながります。
自分たちが一方的な拡張政策をとれば必ず代償を払うことになる、ということを知らしめるのは、中国の膨張を抑えるのに大きな効果があるはずです。
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『「トランプ大統領」誕生を睨んだ安倍・プーチンウラジオ会談の意義』(9/10MONEY VOICE斎藤満)について
昨日の小生のブログにも書きましたが、ヒラリーが病院に緊急搬送されたというのはもう大統領選を戦えないのではという気がします。トランプが「銃規制者に行動を」と言って、ヒラリーの暗殺を教唆したと受け止められていましたが、病気で倒れる可能性を指摘した方が良かったでしょう。
http://mainichi.jp/articles/20160810/k00/00e/030/231000c
斎藤氏もヒラリーの健康問題、ベンガジ事件、それに連なるメールサーバーの私的使用問題、クリントン財団問題とスキャンダラスな問題を多く抱えているのを情報として取っていたのでしょう。次期米国大統領にトランプがなる可能性が高くなってきたとの判断です。
プーチンとトランプは相性が良いそうで、トランプの選挙参謀が親ロシア派のウクライナ政府のコンサルタントとして、金を貰っていたので辞任した事件もありました。自由主義諸国の真の敵=共産主義大国の中国を封じ込めることができるかどうかが、一番大事なことです。日米が中国を支援して怪物を作り上げたのですから、後始末はキチンとしませんと。ロシアはルトワックの言うように封じ込めの胆です。「一帯」を潰せますので。「一路」は米・印・日で防げます。斎藤氏はヒラリーが「反ロシア、反中国路線」と述べていますが、反中ではないでしょう。多額の裏献金を貰っていますので。日本としては自主防衛(含む核武装、北・中の脅威には核保有しかない)を促し、ロシアとの領土交渉(=平和条約締結)を認めるトランプの方が、日本の真の独立に繋がって良いと思います。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/20/paul-manafort-resigns_n_11625034.html
日本のエネルギー問題については、メタンハイドレートの実用化を目標に据えて考えた方が良いでしょう。ロシアからのパイプライン敷設や電力網の敷設は生殺与奪の権をロシアに与えることになるので、石油やガスについては船での輸送とし、中東との競争の中で購入するようにした方が良いでしょう。
近衛文麿が終戦間近にロシアに調停を依頼しようとしたのは、大正時代(1915年)に、ロシアと同盟を結ぼうと山縣有朋が動いたことに淵源があるような気がします。ヤルタでスターリンとFDRが手を結んでいたにも拘わらずですが。
http://ktymtskz.my.coocan.jp/meiji/yamagata.htm
「国家間に永遠の友好はない。あるのは国益のみ」なので迂闊に相手を信じ込むのは危険です。米国と同盟を結んでいると言ったって元々は日本を監視するためですから。でなければ、日本全土にこれだけ米軍基地はないでしょう。それを分かったうえで、どう手を結んでいくかという事です。中国には「合従連衡」や「呉越同舟」と言った格言があります。国家の生存をかける訳ですから、相手が日本と同じ誠実さを持ち合わせていると思うのは間違っているでしょう。またロシアを中立条約破りの前例で危険視するのも間違っています。状況や環境の変化に併せて考えねば。ロシアと米国、インドとも日本の国益を考慮して、同盟を結び、台湾も同じく防衛同盟が結ばれれば良いと考えています。
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Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com
これまで日ロ外交が進みそうになると、大概、米国から横やりが入って、交渉がうまくいきませんでした。ところが今回は、米国から何ら圧力がかかっていないようです。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)
プロフィール:斎藤満(さいとうみつる) 1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。
※本記事は、『マンさんの経済あらかると』2016年9月2日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。月初のご購読は得にお得です。
米国も密かに後押し?日ロ首脳会談に色濃く滲んだ「トランプ色」
日・米・露の関係に大変化
中国で4~5日にG20会合が開かれるのに先立ち、安倍総理は9月2日、ロシアのウラジオストックでプーチン大統領と会談し、大統領の12月訪日の予定を詰めると言われています。(注:12/15に決定)
その中で、日本によるロシアの原発施設への資金面も含めた協力など、経済面での相互協力の話し合いが進み、その先に日ロ平和条約、北方領土問題の進展が期待されています。
これだけオープンに日ロ外交が論じられること自体、大きな変化であり、新しい力の台頭を感じます。
これまで日ロ外交が進みそうになると、大概、米国から横やりが入って、交渉がうまくいきませんでした。
ところが、今回はラオスでの日米首脳会談が予定される直前の日ロ首脳会談であり、これに何ら圧力がかかっていないようです。
【関連】円高は本当に悪なのか?今、日本人に笑顔が戻りつつあるという皮肉=斎藤満
変わるパワーバランス
一体何が起きているのでしょうか。米国がオバマ政権の末期で、事実上すでにレイム・ダック化している面もありますが、次期大統領候補のトランブ氏を睨んだ動きとも取れなくありません。
クリントン候補がネオコン勢をバックに、反ロシア、反中国路線をとるのに対し、トランプ候補はロシアのプーチン大統領を評価し、親ロ路線を見せています。
さらにトランプ氏は、日本の防衛に関し、米国に2倍の金を払って米国に守ってもらうか、自力で守るかだと言い、日本の核武装さえ認める構えです。
日本がロシアの原発支援をし、必要ならロシアからウランやプルトニウムを購入し、日本が原爆を作成する道も開けます。核兵器の漸減を主張するオバマ政権の判断とは相容れないように思えます。
日本政府は「トランプ大統領」誕生を確信している?
ここにはいくつかの注目点があります。米国大統領選挙では、世情ではクリントン候補がリードと言われていますが、日本は「トランプ大統領」の情報を得ているのでしょうか。
そして日本の「核三原則」に対して、ロシア経由で核を入手するルートが開けると、日本自身の核保有の可能性が出てきますが、国民には何ら説明がなされていません。
そして北方領土問題に道が開けることは朗報ですが、ロシアは日本接近を探るプーチン大統領だけではないので、ロシアの対日戦略、アジア戦略にも十分な研究が必要です。
そして日本がロシアと接近することは、やはりロシアと近いイラン、シリア、トルコ、イスラエル戦略にも影響が出ます。
さらには、中国が包囲されることになり、中国の対日、対アジア戦略も変わってくる可能性があります。
何より、トランプ大統領になれば、これまでのような米軍依存というわけにはいきません。米国に代わる抑止力を、ロシア、インド、東南アジアとの連携の中から構築する必要がありますが、中国との緊張が高まる一方で、そちらの体制づくりは遅れています。
日本の外交は米国偏重のきらいがあり、一部親中国派からなる偏った体制にあります。今回のロシア外交も、米国の後押しもあるようで、日本が独自の外交力で動いているとも思えません。
世界のパワーバランスが変わろうとしているならば、日本の外交体制、戦略も機動的に修正する必要があります。
日本にとって大きなチャンス
一方、経済的には閉塞感の強まる今の日本を打開する大きなチャンスになります。核の問題は重要な問題であるだけに、国民の厳しいチェックが必要ですが、その他では新たなフロンティアが期待できます。
官邸もすかさず「ロシア経済分野協力担当大臣」を新設し、世耕経済産業相を兼務させる積極姿勢を見せています。
日本の成長に大きく寄与? 北方領土、そしてシベリアの可能性
まずエネルギー問題ですが、米国が支配してきた中東が、ロシアの影響力下に置かれた際に、日本は高価なシェール・ガスや中東のオイルに頼らなくとも、安価なロシアのガス、石油の輸入を増やすことができます。
エネルギー・コストはさらに低下し、日本の交易条件を良くします。
また、北方領土の使い方は様々ですが、拠点となる北海道や北方領土での開発投資は増えるはずです。
さらに、ロシアが望む東シベリア開発は、現地の資源が豊富で、それが日本の利用に供される道が開け、さらに従来永久凍土として使えなかった北シベリアから北極圏が暖冬で利用可能となり、北極海航路の利用も可能になります。
日本は人口が減り、国内市場はじり貧で投資の魅力がない一方で、ロシア、シベリアが日本の新たなフロンティアになる可能性があり、これが日本の成長にも大きく寄与する可能性があります。
米国の対ロ姿勢が緩んでいる時がまさにチャンスです。エネルギー分野だけでなく、ロシア、シベリア・ビジネスに関わりそうな企業をリスト・アップする必要がありそうです。
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『ヒラリーに降る「クリントン財団」の火の粉 国務長官当時の財団資金集めに絡む「利益相反」疑惑』(9/8日経ビジネスオンライン 高濱賛)について
ヒラリーの金の汚さもここに極まれりと言ったところでしょうか。強欲・嘘つき・傲慢の面目躍如です。
カリフォルニア大学バークレー校の政治学教授の「大使のポストをカネで買うなどということが他の国で罷り通るのだろうか。」という発言がありますが、中国では権銭交易でこれが当たり前です。勿論、大使以外の総ての職についてもですが。
本記事中の献金先に中国が出て来ないのはおかしいと感じました。非合法で貰っている可能性が高いのではと思い調べましたら、インドネシア華僑のリッポーグループから1000万$以上の裏献金(当然裏で中共が金を出している筈です)を貰っているそうです。この他にも中国のことですから、上手に賄賂を贈っていると思います。
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/clinton-china_b_11670498.html
ザ・リアルインサイトが9/9に無料で公開した1時間20数分の動画の纏めを写真にしましたので貼り付けます。全部で6枚です。題は「既成支配層飽くなき膨張 ヒラリー勝利の場合」というもの。ここにもチャイナマネーに汚染されたヒラリーの話が出てきます。やはり日本にとってはトランプの方がマシな気がします。ヒラリーは9・11事件の式典中に倒れて緊急搬送されたとのこと。ヒラリー陣営は熱中症と言っていますが、嘘でしょう。ヒラリーは嘘つきで有名ですから。中国人のメンタリテイと一緒です。民主党は政策判断できない人間を大統領に据えて裏で操ろうとするのでしょうか?核ボタンを押す命令を出す人間です。米国人が選挙でどう判断するかです。健康でない人間をトップに選ぶなんて。日本の反日民進党(英文名は”Democratic Party of Japan”で of Japan以外は一緒です)の党首選でも本来その資格のない人間が出て優勢とのこと。反日民進党は外国人も代表選に投票できるそうで、外国人(中韓)がサポーターとして沢山入っているのでは。
http://torendosokuhou.com/archives/5043






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クリントン財団の会合でのスピーチするビル・クリントン元米大統領 (写真:AP/アフロ)
—ヒラリー・クリントン民主党大統領候補が本選で独走すると思っていたのですが、ここにきて、夫君ビル・クリントン元大統領と一緒に作った慈善事業団体に絡む「利益相反」(conflict of interests)疑惑が再浮上しています。疑惑は大統領選の行方に影響を与えるでしょうか。
高濱:ヒラリー氏の支持率は若干下がっています。が、「ヒラリー有利という状況に大きな変化があるとは思えない」(米大手紙政治記者)というのが専門家の大方の見方です。
クリントン財団は一族のレガシー
ご指摘のように、ここにきて、クリントン夫妻が設立した「クリントン財団」にまつわる疑惑が再燃しています。この財団は元々、ビル元大統領が「クリントン大統領記念図書館」の建設資金を集めるために設立したものでした。その後、慈善事業を行う非営利財団法人に模様替えし、現在ではスタッフ2000人を抱えるグローバルな組織になっています。
ヒラリー氏は2011年から15年まで、同財団の理事会メンバーでした。ビル氏と一人娘のチェルシーさんは今も理事をしています。会長は別にいるのですが、クリントン一族が事実上のオーナーであることに変わりはありません。
ビル大統領の下で働いたことのある元米政府高官の一人は、この財団とビル氏について筆者にこう話しています。「この財団は、ビル・クリントンとクリントン一族にとっての『リビング・レガシー」(living legacy=生きつづける遺産)だった。最初は自分の『大統領記念図書館』を作るつもりだったのが、その後、なにか<世のため、人のために活動を続けたい>と考えるようになった。これだけ世界規模でチャリティ活動をやっている米大統領経験者はほかにいない」。
「この財団をここまでの規模にしたバックにヒラリーの『内助の功』があったことは言うまでもない。その一方で、財団がいつの間にか、クリントン一族から『2人目の大統領』を送り出すためのベースキャンプ化していたことも否めない。働いている幹部たちはほとんどビル・クリントン政権やヒラリー・クリントン国務長官に仕えた側近連中ばかり。ここからヒラリー大統領選挙本部に『出向した』ものもかなりいる」
—クリントン財団疑惑が再燃した発端はなんですか。
高濱:保守系団体がとった法的措置でした。「ジュディシャル・ウォッチ」(Judicial Watch)という保守系団体が「情報公開法」に基づき、ヒラリー国務長官(当時)関連の未公開文書を開示するよう国務省に求めたのです。裁判所は国務省に開示を命じました。同団体は開示された文書を8月22日に公開しました。
その結果、ヒラリー国務長官側近とクリントン財団関係者との癒着を示す一連のメール交信が公けになったのです。 “New Abedin Emails Reveal Hillary Clinton State Department Gave Special Access to Top Clinton Foundation Donors,” Judicial Watch, 8/22/2016
トランプはFBIから独立した特別検察官を要求
トランプ氏は疑惑を解明すべく、米連邦捜査局(FBI)から独立した特別検察官を任命するよう司法省に正式要求しています。
身内である民主党の大物議員からも「クリントン夫妻はクリントン財団との関係を完全に断ち切れ」といった声が出ています。ディック・ダービン民主党上院院内幹事やベン・カーディン上院外交委員会筆頭理事らがその代表です。
「この際、米政界には『付きもの』の利益相反について、徹底的に精査すべきだ」(ニューヨークタイムズ)と主張する社説を掲げる有力紙も出ています。
果たして疑惑解明のための特別検察官が任命されるのか。「利益相反」を立証するに足る関係者証言や決定的証拠が出てくるのか。
ヒラリー氏がクリントン財団の利益のために国務長官の職権を乱用したことを立証できるのか。専門家の中には首をかしげる向きも少なくありません。「この疑惑は、法的なものというより、むしろモラル上の問題」(米主要シンクタンクの上級研究員)という指摘があります。
いずれにせよ、ヒラリー氏が何らかの手を打たない限り、9月26日から始まるクリントン、トランプ両氏の公開討論会で最大のテーマになりそうです。公開討論会の場でヒラリー氏が「クリントン財団との関係を即刻断つ」といった爆弾発言することも十分考えられます。 “Some Dems say Clinton must go much farther on foundation,” Alexander Bolton, thehill.com., 9/01/2016 “Cutting Ties to the Clinton Foundation,” The Editorial Board, New York Times, 8/30/2016
「クリントン王朝」だから起こりうる「利益相反」
—クリントン財団とヒラリー氏との関係について米国民はどう見ているのでしょう。
高濱:カリフォルニア大学バークレー校の政治学教授の一人は筆者にこう述べています。「ヒラリー氏は国務長官の時、一族の財団にこれだけこまめに国内外からカネを『誘導』していたんだから、彼女が大統領になったらどうなるのか。そんな危惧の念が米国民の間にある。
「歴代の大統領は多かれ少なかれ、大口の献金者に便宜を供与してきた。巨額の選挙資金を出した支持者を主要国の駐在大使や政府高官に任命するのは通例にすらなっている。誰も咎めたことがないが、大使のポストをカネで買うなどということが他の国で罷り通るのだろうか。
「通常、大統領職を終えた政治家はおとなしく、悠々自適な隠居生活を送る。だが、ビル氏の場合はちょっと違う。置かれた生活環境が他の大統領経験者とは違っていた。何せ、奥さんが現役バリバリの政治家で国務長官になったり、大統領になろうとしたりしていること自体、前代未聞だよ」
「だから、奥さんが公職に就けば、夫君が事実上、経営しているチャリティ団体のカネ集めを奥さんが手伝うのはむしろ当然だろう。無論、合法的な範囲内で、だ。『利益相反』疑惑が出てきても想定内の範囲だよ。ただ<ヒラリーよ、せめて大統領になったなら、そのへんのケジメだけはきちんとつけなさいよ>というのが民意だと思う」
設立以降20億ドル集める「巨大集金マシーン」
—クリントン財団は具体的にはどのような活動をしているんですか。
高濱:同財団は10の部門に分かれ、最貧国の貧者救済対策とか、地球温暖化防止とか、エイズ防止とか、で抜群の慈善活動を行ってきています。それは皆認めています。
慈善団体の活動を監視する機関「チャリティ・ウォッチ」によると、14年一年間の収入額は3億2500万ドル。そのうち88%はチャリティ活動に費やしています。スタッフ2000人の人件費は12%に抑えています。
「チャリティ・ウォッチ」はクリントン財団の活動について太鼓判を押しており、Aクラスの評価を与えています。 “Bill, Hillary & Chelsea Clinton Foundation,” Charity Watch Report, Issued April, 2016
ただ気になるのは、設立以来、これまでにざっと20億ドルを集めた「錬金術」です。なぜ、そんなにカネを集められるのか。それが「利益相反」疑惑の根っこにあるのです。
寄付・献金する外国政府は中東と西欧
—寄付や献金をする外国政府や要人はどんな人々ですか。
高濱:クリントン財団の運転資金はすべて寄付や献金で賄っているわけですから<カネを出すもの拒まず>です。寄付・献金者には外国政府はもとより世界中の富豪や大企業も含まれています。
これまでに同財団が公表したり、メディアの報道で明らかになったりした主な外国政府・企業・要人は次の通りです。
○外国政府 サウジアラビア、クウェート、カタール、オマーン、アラブ首長国連邦、アルジェリア、オーストラリア、ノルウェー、ドイツ、ドミニカ共和国、カナダ、ドイツ、オランダ、英国
○外国企業、要人 ギルバート・チャゴリー(レバノン系ナイジェリア人の富豪) ハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ皇太子(バーレーン) ムハンマド・ユヌス(バングラデシュ、ノーベル平和賞受賞の経済学者・貧困層向け銀行創設) ロシア国有企業傘下のウラン採掘企業「ウラニウム・ワン」 民間軍事会社「ブラック・ウォーター・ワールドワイド」 張充聖・韓国繊維会社社長
—「利益相反」の疑いのあるケースはわかっているのですか。
高濱:メディアが断片的に報道しています。15年には、調査報道で有名なピーター・シュワイザー氏が著した「クリントン・キャッシュ」(Clinton Cash)がヒラリー氏および周辺の「利益相反」疑惑を仄めかしました。シュワイザー氏は著書の中で、(1)ロシア国営企業が米採掘会社を買収する際に当時国務長官だったヒラリー氏が便宜を図ったこと(後述)や、(2)献金の見返りとして、巨額のハイチ災害救済資金を米政府に出させたといった具体例を挙げています。そこに前述の「ジュディシャル・ウィッチ」の暴露があったわけです。 “Clinton Cash: The Untold Story of How and Why Foreign Governemnts and Business Helped Make Bill and Hillary Rich,” Peter Schweizer, Harper Collins Publishers, 2015 “New Book, ‘Clinton Cash,’ Questions Foreign Donations to Foundation,”Amy Choozick, New York Times, 4/19/2015
ビル元大統領に「開城スピーチ」を依頼した韓国企業
これまで明らかになった情報を基に検証すると、次のようなパターンがあります。外国国籍の富豪などからの要請は、ビル元大統領の側近でクリントン財団の役員だったダグラス・バンド氏経由で、ヒラリー氏の側近であるシェリル・ミルズ国務長官首席補佐官(当時)やヒューマ・アベディン同次席補佐官(同、現在はクリントン大統領選挙対策共同本部長)に伝達されています。
要請の内容は、ヒラリー国務長官(当時)との面談を求めるものから国務省高官への紹介依頼まで多方面にわたっています。いくつかのケースを以下記しておきます。
【例】レバノン系ナイジェリア人のチャゴリー氏の場合、クリントン財団に100万~500万ドルを寄付して、ヒラリー長官(当時)周辺に接近し、ナイジェリアに建てる米総領事館の建設地の選定をめぐって暗躍したとされています。
バンド氏はアベディン次席補佐官に「チャゴリーはレバノンでカギを握る人物だ」と伝え、「チャゴリーを重視せよ」というメッセージがジェフリー・フェルトマン駐ナイジェリア大使に伝達されています。
チャゴリー氏はその後、米連邦捜査局(FBI)によってヒズボラ・シンパと見なされて米入国を拒否されています。 “He was a billionaire who donated to the Foundation. Last year, he was denied entry into U.S.” Joseph Tanfani, Los Angeles Times, 8/28/2016
【例】ロシア国営企業「ロスアトム」はヒラリー氏が国務長官だった13年1月、米ウラン採掘会社「ウラニウム・ワン」(本社トロント)を買収した。ウランは国家安全保障上の戦略資源とされ、買収に際しては「外国企業対米投資委員会」の承認が必要だった。ヒラリー長官は同委員会のメンバー。同時期、「ウラニウム・ワン」のフランク・グストラ会長はクリントン財団に50万ドルの寄付をしています。たまたま時期が一致しただけとはどうも思えません。 “Cash Flowed to Clinton Foundation amid Russian Uranium Deal,” Jo Becker, New York Times, 4/23/2016
【例】韓国人の張氏は、北朝鮮開城工業団地に進出した自社の工場内に教会堂を建てた際、献堂式でビル元大統領にスピーチをしてくれるよう、トニー・ロドハム氏に要請しました。ロドハム氏はヒラリー氏の末弟で、クリントン財団に出入りしていました。ロドハム氏は再三にわたり、ミルズ補佐官に働きかけました。外交関係のない北朝鮮に行くには国務省の特別の許可が必要だったからです。この件は、ミルズ補佐官が拒否したため実現しませんでした。
張氏は1996年、ビル氏が大統領選で再選した時には10万ドルのご祝儀を出しています。ヒラリー氏が06年の上院選に再出馬した際には、韓国系米国人の知人を通じてヒラリー氏に10万ドルの政治資金を出しています。外国人からの政治献金は法律上許されていないためです。
これらの政治資金はビル氏やヒラリー氏に直接送られたものでクリントン財団とは関係のない話と思われるかもしれません。しかし、前述のように、ビル氏に対する「開城スピーチ」の依頼は当時、財団のスタッフだったヒラリー氏の末弟から国務省に出されていました。少なくとも張氏はビル、ヒラリー氏と財団は表裏一体と考えていたわけです。 “Clinton Foundation pushed State Dept. on Bill Clinton speech in North Korea,” Sarah Westwood, Washington Examiner, 8/16/2016
避けられないクリントン財団との完全断絶
—ヒラリー氏はこれから「利益相反」疑惑にどう対処するのでしょうか。
高濱:クリントン財団との関係についてヒラリー氏はこれまで節目節目で手を打ってきました。
国務長官に就任した際には、クリントン財団と自分との関係をはっきりさせるために国務省との間で「倫理協定」に合意しました。その際に同財団にカネを出す大口献金者のリストを公表しました。慈善団体ですので献金者リストを公表する義務はなかったのですけれども。いわば、「利益相反」に触れるようなことはしないという約束事です。もっともその協定があるにもかかわらず、今疑惑を呼んでいるわけですが…。
2回目は、15年4月12日に大統領選に立候補した際のこと。財団はオーストラリアやカナダ、ドイツ、オランダ、ノルウェー、英国以外の外国政府からの寄付・献金は受け取らない方針を発表しました。つまり人権抑圧だとか、独裁体制だと言って批判される可能性のある中東諸国とは縁を切るというわけです。
そして8月18日には、ビル元大統領が「ヒラリーが大統領に就任したのち、いかなる外国政府や企業からも寄付や献金は受け取らない」と明言しました。クリントン陣営は疑惑の火の粉が広がるのを抑えるのに躍起となっています。 “If Hillary Clinton Wins, Foundation Will Stop Accepting Foreign Donations ,”Amy Chozick. New York Times, 8/18/2016
ただ、これで押し寄せる疑惑をかわし切れるかどうか。
ワシントンポストの著名な黒人コラムニスト、ユージン・ロビンソン氏は、ずばりこう指摘しています。「ヒラリー氏は大統領になる資格などまったくない男(トランプ氏のこと)と、今大統領選を戦っている。この男を大統領にしてはならない。彼女はこの選挙に絶対に勝たねばならない。だからこそ、後ろ指をさされるようなことはしてはならないのだ」。
ヒラリー氏が、火の粉が広がる前に出来るだけ早く、クリントン財団との関係を断ち切ることができるかどうか。ここは正念場です。 “Hillary Clinton must learn from her mistakes,” Eugene Robinson, Washington Post, 8/29/2016
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『「中国のスワップ」を信じられなくなった韓国 それでも「海洋側」には戻らない』、『5年前、韓国は通貨スワップを「食い逃げ」した 日本は「偽装転向者」とどう付き合うのか』、『北朝鮮、5回目の核実験 韓国の「予防攻撃論」や「核武装論」に拍車』(9/8・9・10日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について
本当に日本人は愚かになったとしか印象が残りません。自分の名誉が傷けられていても知らん振りできるのですから。何をか況やでしょう。出世を考えないサラリーマンはいないでしょうけど、もっと骨があっても良いのでは。クソみたいな韓国(=敵国)の言うことを何故聞くのか理解できません。民間でも交渉事項は社益を最大限にと丁々発止するのですが、外務省にはそれが見えません。税金泥棒でしょう。まだ小生が交渉した方がうまく行くのではと思ってしまいます。外務省は「席を立つ」事を覚えなければ。交渉テクニックの一つなのに、馬鹿の一つ覚えのように「誠実」しか知りません。相手に舐められるのがオチでしょう。
バイデンはアホの骨頂でしょう。自分が一番賢いと思っている愚かな人間です。でなければ、国際法違反である「日本国憲法を我々が作った」など言える筈もありません。驕っているとしか言えません。所詮、FDRの残党の棲む民主党ですから。韓国は通貨スワップが与えられるのが当たり前と思っていたら大間違いです。もし、認めたとしたら、自民党は次の選挙を覚悟した方が良い。「こころ」か「日本一」に保守派は流れるでしょう。安倍内閣は敵を利することしかできない内閣、米国の言いなりになるしかない内閣の烙印を押されます。
韓国の核武装の話だけでなく、日本にも核武装の議論がもっとあって然るべき。それを押える勢力があって、その意のままに動いているというのにもっと気が付かないとダメでしょう。米国・ロシア・中国は日本の核保有には反対するに決まっています。当たり前で、自国の安全が脅かされるのですから。米国はインデイアン虐殺、黒人奴隷、日系人収容所、原爆投下、ロシアは欧州と同じくポグロムやスターリン粛清、中国は大躍進時の国民餓死、文化大革命時の紅衛兵の暴虐等歴史的に見て、非道な振る舞いをして来ました。敗戦国日本に罪を擦り付けようとしてきたのが、南京虐殺や従軍慰安婦の問題です。敵国から刷り込みを受けていつまでも変わらないのは、愚の骨頂です。特に今でも朝日新聞を購読している人は日本人の名誉を傷つけるのに手を貸し、尖閣の侵略を許容するものと思わなければ。購読を止めて経営者に思い知らせないと。
9/8記事

米国のバイデン副大統領は日韓の“調停”に動いたが、日米に屈したと思われたくない韓国は、その労を公には認めない(写真:AP/アフロ)
(前回から読む)
突然、韓国が通貨スワップの締結を日本に頼んできた。中国と結んだスワップを頼りにできるのか、疑い始めたのだ。
中韓スワップは反故に?
—8月27日、日韓両国が通貨スワップ再開で合意しました。
鈴置:厳密に言えば「再開に向け協議することで合意した」のですけれどね。
—「日本のスワップなど要らない」と韓国は言っていました。態度を急に変えたのは、やはり米利上げ観測が原因ですか。
鈴置:韓国の政府もメディアもそう言います。でも、それは「誤魔化し」です。米国がいずれ利上げに動くことは前から分かっていた。韓国が日本に頭を下げてきた本当の理由は、中国との関係悪化です。
7月8日、韓国は地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD=サード)の在韓米軍への配備を正式に認めました。中国は自分を狙う兵器として、絶対に認めるなと韓国に圧力をかけていました。
THAADは習近平主席が直接、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に命じていた案件です。中国のメンツは大いに潰れました。
中国はありとあらゆる手段を動員し「報復するぞ」と韓国を脅し上げました(「習近平の『シカト』に朴槿恵は耐えられるか」参照)。
「環球時報が中国政府に建議した『5つの対韓制裁』」をご覧下さい。ここには「韓国が通貨危機に陥っても通貨スワップを発動しない」とは書いてありません。
■環球時報が中国政府に建議した「5つの対韓制裁」
(1)THAAD関連企業の製品の輸入禁止 (2)配備に賛成した政治家の入国禁止と、そのファミリービジネスの中国展開の禁止 (3)THAADにミサイルの照準を合わせるなどの軍事的対応 (4)対北朝鮮制裁の再検討 (5)ロシアとの共同の反撃
注)環球時報の英語版「Global Times」では「China can Counter THAAD Deployment」(7月9日)で読める。
でも、「こんなに露骨に報復を唱えるのなら、スワップの約束も反故にするのではないか」と、市場関係者なら誰もが考えます。それを一番懸念しているのは、韓国の通貨当局と思います。
ただ素直にそう言えば、日本に足元を見られると韓国は警戒しているのでしょう。一方、「米利上げ」を理由にすれば、これは日本にも影響のある話ですから「日韓双方のためのスワップ」と言い張れると考えたと思います。
「素っ裸」の韓国
—中韓スワップ協定には「韓国が反中的な行為をしたら発動しない」との条項が入っているのですか?
鈴置:細かな条文は発表されていないので、分かりません。でもそんな条項がなくとも、韓国が中国の怒りを解かない限り、スワップは発動されない可能性もある、と専門家は読むものです。
普通の国なら、他国に常識外れの報復をすれば自らの品位も傷つくと懸念します。でも、品位があると見られていない国は、そんな心配はしません。やりたい放題です。
9月3日、オバマ(Barack Obama)大統領が中国・杭州での20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に参加した時の話です。国家指導者が飛行機から降りる際に使うレッドカーペットの敷かれたタラップが提供されませんでした。
英ガーディアン(The Guardian)は「Barack Obama ‘deliberately snubbed’ by Chinese in chaotic arrival at G20」で、中国と南シナ海などで対立を深める米国への嫌がらせであると報じました。世界は児戯に等しいことをするとあきれました。
—確かに、中国ならスワップの約束も簡単に破りそうですね。
鈴置:実際に約束が破られなくとも「中韓スワップが怪しくなったな」と世間に見られるだけで、韓国にとっては大きなマイナスです。
「韓国の通貨スワップ」を見れば分かる通り、中国とのスワップは2国間スワップの70%弱を占めます。完全に「中国頼み」なのです。
韓国の通貨スワップ(2016年9月7日現在)
| 相手国 | 規模 | 締結・延長日 | 満期日 |
| 中国 | 3600億元/64兆ウォン(約560億ドル) | 2014年 10月11日 | 2017年 10月10日 |
| UAE | 200億ディルハム/5.8兆ウォン(約54億ドル) | 2013年 10月13日 | 2016年 10月12日 |
| マレーシア | 150億リンギット/5兆ウォン(約47億ドル) | 2013年 10月20日 | 2016年 10月19日 |
| 豪州 | 50億豪ドル/5兆ウォン(約45億ドル) | 2014年 2月23日 | 2017年 2月22日 |
| インドネシア | 115兆ルピア/10.7兆ウォン(約100億ドル) | 2014年 3月6日 | 2017年 3月5日 |
| CMI<注> | 384億ドル | 2014年 7月17日 |
<注>CMI(チェンマイ・イニシアティブ)は多国間スワップ。IMF融資とリンクしない場合は30%まで。 資料:ソウル新聞「韓国の経済体力は十分」(2015年2月17日)
そして、中国とのスワップもそうですが、残りの30%もドル建てではなく、ローカルカレンシー同士のスワップに過ぎません。いざという時に非ドル建てスワップの効果があるのか、疑問視する向きも多い。
スワップという金融の防壁を失った韓国は今、資本逃避という嵐の前で「素っ裸」になりました。世界のどこかで金融不安が起きたら、韓国からドルが流れ出す可能性がぐんと高まったのです。
「瓢箪から駒」のTHAAD容認
—日本が韓国のスワップ要請に応じたのは「韓国が中国を離れ、米国や日本側に戻ってきた」との認識からでしょうか。
鈴置:それは完全に誤解なのですけれどね。韓国は海洋勢力側に戻ってはいません。THAAD配備を容認したのも「瓢箪から駒」の偶発的な出来事でした。
韓国の親中派が突然、「配備拒否」に動いた。焦った「配備派」が急きょ巻き返し、大統領の承認を無理やりに取り付けたのです(「『中国陣営入り』寸前で踏みとどまった韓国」参照)。
だから配備場所もまだ決められず、韓国の各地で反対運動に見舞われています。朴槿恵大統領自身が後戻りする可能性も出てきました。
9月5日に杭州で習近平主席と会談した際、朴槿恵大統領は以下のように語りました。聯合ニュースの「朴大統領 習主席に『北の核問題解決すればTHAAD不要』」(9月5日、日本語版)から引用します。
- THAADは北の核とミサイルに対応する手段として配備するのであり、第三国の安全保障上の利益を侵害する理由も必要もない。北の核・ミサイル問題が解決すれば(THAADは)必要ない。
THAADも元の木阿弥か
—THAADは必要ない、ですか。
鈴置:韓国メディアはこの発言を「条件付き配備論」と呼び始めました。「対北制裁をもっと厳しくする」くらいの口約束を中国から貰えば、それを米国への言い訳にして「配備保留」の姿勢に戻る作戦、と見る人もいます。
「THAAD配備について再び曖昧な姿勢を取ることで、米国から怒られないようにしつつ、中国の報復を逃れる」のが狙いです。もちろんそうなれば、配備派や米国にとって「元の木阿弥」ですが。
実は、今回の中韓首脳会談の少し前から、THAAD問題も含め米中間では立場をはっきりさせない「曖昧戦術」に韓国政府が復帰するとの観測が高まっていました。
8月に入り、朝鮮日報の金大中(キム・デジュン)顧問や東亜日報のホ・ムンミョン論説委員ら有力記者が相次いで「曖昧戦術」に言及しています(「二股外交の失敗が加速する『韓国の核』」参照)。
バイデンは調停委員
—従軍慰安婦問題で、韓国政府は国民の反対を押し切って日本と合意しました。日本側に戻ったとは言えませんか?
鈴置:それも誤った認識です。そもそも韓国の要求が無理筋だったのです。日本は何度も謝っておカネも出している。
というのに、また日本を叩いて国民の楽しみに供そうとしたので、さすがに日本も怒りました。日本が韓国の思い通りにならないのは、当たり前なのです。
それに慰安婦合意で韓国は「日本」ではなく「米国に屈した」のです。離米従中の言い訳にまで「慰安婦」を使うので、米国も怒って韓国に圧力をかけました。
2015年2月には、当時のシャーマン(Wendy Sherman)国務次官が「政治指導者が過去の敵を非難し、安っぽい拍手を受けることは容易なことだ。しかし、そんな挑発は発展ではなく、マヒをもたらす」と演説するに至った(「『米大使襲撃』で進退極まった韓国」参照)。
もちろん韓国政府は「慰安婦合意は米国の圧力の結果だ」とは絶対に認めない。二股外交で米中を操っていると国民に宣伝してきたのに「米国に屈した」ら、虚構が崩れてしまいます。
でも最近、米国のバイデン(Joe Biden)副大統領が「自分が慰安婦問題で日韓をまとめた」と明かしました。米誌「アトランティック」(The Atlantic)電子版(2016年8月26日号)で以下のように語っています。
- Or, you know, [Korean President] Park [Geun-hye] and [Japanese Prime Minister Shinzo] Abe. I go to see Abe and he says to me, “Will you help me with Park?” And I call her and say, “Will you do this?” And I don’t negotiate the agreement, but the end result was, because I had a personal relationship with both of them and they trusted me, I could be an interlocutor, that was more like a divorce counselor, putting a marriage back together.
「安倍に会ったら『朴との関係を助けて欲しい』と言われた」「そこで朴に『こうするつもりはないか』と電話した」「自分は結婚生活を元に戻す調停委員の役割を果たした」――というわけです。
相変わらず告げ口外交
—「結婚生活は元に戻った」のではないですか。
鈴置:バイデン副大統領がそう思っても、朴槿恵大統領はそうは思っていないようです。「米国と、その後ろにいる日本に屈した」のがよほど不快だったのでしょう。
2015年12月28日の「慰安婦合意」で日韓両国はこの問題に関し「最終的かつ不可逆的に決着する」と約束しました。
しかし、朴槿恵大統領はその後も世界に向かって「日本は反省していない」と告げ口外交を展開しているのです。
例えば、ブルームバーグ(Bloomberg)通信の2016年3月30日の書面インタビューで「日本が歴史を直視しないことが日韓の未来志向的な関係の発展を妨害している」と述べています。
「Park says South Korea Must Rid of the World Nukes, Not Develop Them」という記事の最後のくだりが以下です。
- “The issues related to history have continued to be a stumbling block to the development of a future-oriented bilateral relationship,” Park said of Japan, a nation that occupied the peninsula for 35 years until its surrender in 1945. Japan should “squarely face history and make efforts to properly educate future generations without forgetting past wrongdoings.”
今後、もし米国からの圧力が弱まって、もっと中国側に傾くことになったら韓国は「慰安婦合意」など、いとも簡単にひっくり返すでしょう。
(次回に続く)=9月9日(金)掲載予定
9/9記事

2012年8月10日、李明博大統領は竹島に上陸。前年に日本のスワップ枠のお陰で通貨危機を乗り切った後の掌返しだった(写真:代表撮影/AP/アフロ)
(前回から読む)
日本と韓国が通貨スワップ再開に向け協議を始める。5年前のスワップは結んだ途端、韓国が掌返し。「慰安婦」を蒸し返したうえ大統領が竹島に上陸。さらには天皇陛下に謝罪まで要求したのだが……。
日本に実利なし
—前回は中国との関係悪化に悩んだ韓国が、日本にスワップを頼んできたということでした。
鈴置:朴槿恵(パク・クンヘ)政権の二股外交が破綻、韓国は米中双方からにらまれた。そこで突然に態度を変えて、日本にすり寄って来たのです。
ウォンは弱い通貨なので、韓国からはしばしば資本が逃げ出します。韓国はいざという時に外貨を誰かから借りる仕組み――通貨スワップが必要です。
でも、関係の悪化した米国は容易には結んでくれそうにない。中国には通貨スワップを結んでもらっているけれど、発動してくれるか分からなくなった。
そこで日本にスワップ締結を頼んだのです。なお、日本が外貨不足に陥るとは当面、考えにくい。日本にとっては実利のないスワップです。
「傾中」の歯止めにならない
—韓国を海洋勢力側に引き付けておくために、日本が通貨スワップを提供する必要がある、と言う人がいます。
鈴置:確かに、そう言う人が日韓双方にいます。韓国の中央日報も「韓日通貨スワップ、話を切り出してすぐに受け入れた日本」(8月29日、日本語版)でそう主張しました。文章を整えて引用します。
- 崇実(スンシル)大学のオン・ギウン教授(経済学)は「中国の影響力が過度に大きくなるのを牽制するために、日本も韓国との協力を強化する必要がある」と話した。
韓国が一方的に頭を下げているのではない。日本にも外交的な利益になる――との主張です。でも、韓国がこう考える以上「韓国を引き付けておく」スワップは、逆効果になる可能性が大きい。
この記事も書いている通り、韓国は「引き付けておく」意図を見透かします。すると「我が国が中国側に行くのを米国や日本は恐れている。それなら海洋勢力に対し、もっとわがままを言っても大丈夫」と強気になるからです。
THAAD騒動の発端になった、中央日報の金永煕(キム・ヨンヒ)国際問題大記者の記事を思い出して下さい。以下が肝心な部分です(「『南シナ海』が加速させる『韓国の離脱』」参照)。
・正解はTHAAD配備の放棄だ。韓米関係は若干の後退を容認するだけの余地がある。韓中関係にはそのようなマージンがない。
要は、THAADを拒否しても米国はそれほど怒らない。半面、中国は恐ろしい国だ。何をして来るか分からない。だから、中国の言うことを聞いて、米国の要請を拒否しよう――との主張でした。
「10億円」貰えるなら即、竹島へ
—韓国は「より恐ろしい国」の言うことを聞くのですね。
鈴置:その通りです。好意を見せると「弱い国」と見なされます。すると好意が踏みにじられるのです。
ソウルの日本大使館前の慰安婦像に関しても、日本は韓国に誤解を与えています。「慰安婦合意」で「韓国政府は慰安婦像の撤去に努力する」と約束していました。
だから、政府も一部メディアも韓国側は「韓国の約束不履行を理由に、日本が元慰安婦を支援するための10億円の支払いを渋るのではないか」と懸念していました。
ところが、移転するメドが一切、立たない段階で日本が10億円を支払いました。胸をなでおろした韓国側は「日本は押せば引く」と自信を持ったのです。
「『慰安婦の10億円拠出合意』直後の動き」を見て下さい。日本が10億円支払うと分かった途端、韓国の国会議員団は竹島を訪問すると発表しました。裁判所も、途端に新日鉄住金など日本企業にカネを払えと判決を下しました。
- 「慰安婦の10億円拠出合意」直後の動き(2016年8月)
| 12日 | 日韓両外相、慰安婦合意に基づく10億円拠出で合意 |
| 15日 | 韓国与野党の国会議員団10人、竹島に上陸 |
| 19日 | ソウル中央地裁、元徴用工裁判で新日鉄住金に1億ウォンの支払いを命令 |
| 25日 | ソウル中央地裁、元徴用工裁判で三菱重工業に14人の遺族に1人当たり9000万ウォンの支払いを命令 |
| 27日 | 日韓財務対話で、通貨スワップ再開に向けた協議開始で合意 |
慰安婦像に関しても韓国政府は「食い逃げ」コースに入りました。外交部の林聖男・第1次官は9月6日、国会答弁で「政府も国民世論を把握しながら動くため、今の段階では政府が前に出てこの問題を推進する考えはない」と述べています。
もう、何をやっても「韓国のせいで慰安婦合意が壊れた」とは言われない、と考えたのでしょう。いかにも韓国らしい。
李明博の食い逃げ
—そう言えば、日本が2008年にスワップを付けた時も、韓国は「遅い」「少ない」と文句を付けてきましたね。
鈴置:それだけではありません。韓国は「食い逃げ」しました。2011年秋、欧州金融危機の再燃でウォンが急落。韓国は通貨危機に怯えました。
この時も日本に泣きつきました。30億ドルだったスワップ枠を2011年10月、一気に700億ドルに引き上げてもらいました。これは抗生物質のように劇的に効きました。ウォンも株も戻しました。
すると、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領は直ちに掌返ししました。同年12月の日韓首脳会談で突然、「慰安婦に補償しろ」と言い出したのです。
翌2012年8月10日には竹島に上陸。さらに同月14日には「日王(天皇)が韓国に来たければ、独立運動家に謝罪せよ」とも発言しました(「韓国の主な『卑日』」参照)。
韓国の主な「卑日」
| 「従軍慰安婦」像設置 |
| 2011年12月14日、韓国挺身隊問題対策協議会がソウルの日本大使館前に「従軍慰安婦」像を設置。日本政府が抗議したが、ソウル市と韓国政府は無視。その後、韓国と米国の各地に相次ぎ設置された。「像」以外に「碑」も世界中で立てられている。2014年1月には仏アングレームの国際漫画祭で、韓国政府主導の慰安婦をテーマにした企画展が開催。 |
| 大統領の竹島上陸 |
| 2012年8月10日、李明博大統領が竹島に上陸。日本政府は抗議し駐韓日本大使を一時帰国させた。同月13日これに関連、李大統領は「日本の影響力も昔ほどではない」と発言。同月17日、野田佳彦首相がこの問題に関し親書を李大統領に送るが、同月23日に韓国政府は郵便で送り返した。 |
| 天皇謝罪要求 |
| 2012年8月14日、李大統領が天皇訪韓について「独立運動をした人に心から謝罪をするのならともかく(昭和天皇が使った)『痛惜の念』だとか、こんな言葉1つなら、来る必要はない」と発言。 |
| 対馬の仏像窃盗 |
| 2012年10月8日、韓国人が対馬の仏像と教典を盗んだ。2013年1月に韓国の警察が犯人の一部を逮捕、仏像2体を回収。しかし韓国・大田地裁は「韓国から盗まれた可能性がある」と日本に返さず。2015年7月18日に1体だけ日本に返還。 |
| 中国人放火犯の本国送還 |
| 2013年1月3日、ソウル高裁が靖国神社放火犯の中国人を政治犯と認定、日本に引き渡さない決定を下した。日本政府は日韓犯罪人引渡条約をたてに抗議。犯人は2011年12月26日の靖国放火の後、2012年1月8日にソウルの日本大使館に火炎瓶4本を投げ、逮捕されていた。 |
| 朴大統領の「告げ口外交」 |
| 2013年2月の就任似来、朴槿恵大統領は世界の首脳やメディアに会うたびに、安倍晋三首相の「歴史認識」など日本を批判。 |
| 産経元支局長起訴 |
| 2014年10月8日、ソウル中央地検が産経新聞の加藤達也元ソウル支局長を在宅起訴。容疑は「大統領に関し虚偽の事実を報じ、名誉を棄損した」。報道の元となった朝鮮日報の記事に関してはおとがめなし。同年8月7日からの加藤元支局長への出国禁止措置は2015年4月14日に解除。12月17日、1審で無罪判決、5日後に確定。 |
| 安倍首相の米議会演説阻止 |
| 2015年2月に聯合ニュースが「在米韓国人、演説阻止へ」と報道以降、韓国は大統領、外相、国会議長、学者らが世界の要人を対象に、同年4月の安倍首相の米議会演説を阻止する運動を展開した。阻止できないと判明後は、演説に慰安婦への謝罪を盛り込ませるよう米国に要求した。メディアも連日、阻止キャペーンを張った。韓国の国を挙げての筋違いで執拗な要求に、米政界では「韓国疲れ」という言葉が使われた。 |
日本から獲れるモノを獲ったら、態度をがらりと変えるのが韓国という国です。スワップを再開したら関係が良くなるとは限りません。むしろ悪化すると考えた方がいい。朴槿恵大統領の竹島訪問を後押しするかもしれません。
5年ごとの王朝交代
—でも、そんなことをしていたら韓国は信用を失います。
鈴置:韓国社会は「信用を積む」という観念に乏しいのです。企業同士の取引でも契約は平気で無視される。びっくりした日本企業が文句を言っても「状況が変わった」と言い返されるだけ。
—目先はともかくも、長期的な韓国の国益を毀損しませんか。
鈴置:損してもいいのです、政権にとっては。自分の時だけうまくやればいい。次の政権がうまくやれない方がむしろいいのです。
2018年に江原道・平昌(ピョンチャン)で冬季五輪が開かれます。問題が噴出し、韓国では日本との共催案――要は、面倒は日本に押し付けようとのアイデアまで浮かびました。でも、現政権は問題解決に本腰を入れません。
開会式は朴槿恵大統領の任期中に開かれます。しかし、2018年2月25日の閉会式は次期大統領が仕切ります。成功しても現政権の手柄にはならないのです。
神戸大学大学院の木村幹教授は「韓国の政権交代とは小さな王朝交代である」と喝破しておられます。韓国では5年ごとに王朝が替わるのです。至言と思います。
まかり通る半可通
—通貨スワップによって日本も得する、との意見を聞いたことがあります。
鈴置:半可通の意見です。「韓国に通貨スワップを付ければ、ウォン安に歯止めをかけることができる。輸出市場で製品が競合する日本はウォン安を防いだ方が得だ」という説です。
ウォンはマーケットから攻撃されやすい通貨です。経済規模に比べ、韓国には大量のホットマネーが入り込んでいる。そのうえ、外貨準備の流動性が低い。いったん外貨が流れ出だすと歯止めがかからないという弱点があります。
韓国の金融当局が通貨安に誘導している最中に、世界的な金融危機が発生すると、ウォンのパニック売りが起こりやすい。実際、この現象は2008年に発生しました。
つまり、世界経済の雲行きが怪しくなった時、韓国は通貨安に誘導したくても、おいそれとはしにくいのです。
反対に、日本とスワップを結んでもらえれば、安心して通貨安に持っていけます。これが2009年以降の状況です。スワップがあればこそ、ウォン安にできるのです。
「反日」したらスワップ破棄
—でも、1997年の通貨危機の際にはウォンが暴落しました。
鈴置:本格的な通貨危機になれば、確かにそうなります。でもその時は金融システムそのものが破壊されます。
通貨がいくら安かろうと、輸出ドライブをかけるはずの企業がバタバタと倒産してしまうのです。1998年にこの現象が起きました。
—「日本の輸出を維持するために韓国とスワップを結ぶ」という理屈はかなり怪しいのですね。
鈴置:この理屈はマーケットを知らない役人や政治家がよく唱えます。誰かに吹き込まれたか、聞きかじりでしょう。
—では、日本はどうすればいいのでしょうか。
鈴置:どうしても韓国にスワップを付けたければ「反日的な動きをしたら、スワップは破棄する」との条項を入れたうえ、公開しておく手があります。
告げ口外交など「卑日」に韓国が動いたら、マーケットは「日韓スワップは消滅する」と読みます。世界経済の状況が悪ければ、韓国から資本逃避が起きます。これへの恐怖から、韓国は「食い逃げ」しにくくなります。
あるいは、スワップの期間を半年とか3カ月に短縮する方法があります。韓国が「反日」「卑日」をしたら更新しないわけです。
1年以上に設定するから「自分の任期中はカバーされる」などと考え「食い逃げ」する大統領が出るのです。
—スワップ協定に「卑日条項」を入れるなんて、先例はあるのですか?
鈴置:ないと思います。でも「慰安婦合意」には「韓国は蒸し返せない」との条項を入れました。これも異例のことです。
韓国相手には、普通のやり方ではうまくいかないのです。約束や契約が尊重される国ではない――法治国家ではないのです。中国と同じです。
日韓スワップは中国への裏切り
—韓国は本心から海洋勢力側に戻ってはいない。偽装転向、ということですね。
鈴置:ざっくり言えば、そういうことです。今は中国とのスワップが信じられなくなって、日本にすり寄っている。でも韓国は少なくとも金融面では完全に中国ブロックに属しています。
通貨スワップも中国頼み。米国が入るなと言ったAIIB(アジアインフラ投資銀行)にも積極的に参加した。今回の日韓スワップを報じる韓国メディアに、彼らの本音が見え隠れしています。
中央日報の「韓日財務相会談…韓中関係の亀裂で韓日通貨スワップ再開か」(日本語版)をご覧下さい。関連する部分を文章を整えて引用します。
- 「通貨同盟」たるスワップを巡る韓日中の力学関係を勘案すると、韓国としては日本とのスワップ再開が中国との関係に及ぼす影響も考慮するほかない。
「日本とスワップを結ぶと『裏切った』と中国からにらまれるのではないか」と韓国人は恐れているのです。
聯合ニュースの「米利上げ可能性が高まり…韓日通貨スワップ電撃再開」(8月27日、韓国語版)も、その懸念を吐露しています。
- ソン・テヨン延世大教授は、韓日通貨スワップ再開により韓中関係が影響を受けるとの一部の憂慮に対し「スワップは中国の経済的な側面に危害を与えるものではない」と述べた。
気分はもう「中国圏の一員」
韓国には「中国圏の一員」との意識がしっかりと根付いています。そこで日本とスワップを結べば「裏切り」と中国に叱責されると恐れた。それに対し、ソン・テヨン延世大教授は「実害がないから中国は怒らない。大丈夫だ」と説明しているわけです。
日本に揉み手をしながら近づいてきても韓国はもう、すっかり中国側の国なのです。中国との関係が改善すれば、またスワップを発動してもらえると安心して、日本には後ろ足で砂をかけるでしょう。
韓国に好意を示せばいい関係が生まれると期待してはいけません。次にスワップを食い逃げされたら「またも騙された」と日本人が不快になるのは確実です。それが嫌なら韓国とは間合いをとって付き合う方がいいのです。
(次回に続く)
9/10記事

北朝鮮の5回目の核実験が韓国の核武装論に火をつける(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
9月9日午前9時半ごろ、北朝鮮が5回目の核実験を実施した。韓国で高まっていた予防攻撃論や核武装論に、一気に火がつくのは確実だ。
核弾頭を思いのままに必要なだけ
9月9日午後、北朝鮮は5回目の核実験に成功したと発表した。朝鮮中央テレビは「戦略弾道ミサイルに装着するための標準化、規格化された核弾頭の構造と動作、特性、性能と威力を最終的に確認した。より打撃力の高い各種核弾頭を、思いのままに必要なだけ生産できるようになった」と誇った(朝鮮日報「速報・北の朝鮮中央TV『核実験に成功、思いのままに核弾頭生産が可能に』」=9月9日、韓国語版=参照)。
韓国の国防部関係者は同日午前「核実験によると見られる地震の規模はマグニチュード5.0。核爆弾の威力は(TNT換算)10キロトン程度と推定され、これまでで最大の規模である」と記者団に説明した。
- 北朝鮮の核実験
| 回数 | 実施日 | 規模 |
| 1回目 | 2006年10月9日 | M4.2 |
| 2回目 | 2009年5月25日 | M4.7 |
| 3回目 | 2013年2月12日 | M5.1 |
| 4回目 | 2016年1月6日 | M5.1 |
| 5回目 | 2016年9月9日 | M5.3 |
(注)数字は実験によって起きた地震の規模。米地質研究所の発表による。
これを伝えた聯合ニュース「北、政権樹立日に5回目の核実験…軍、10キロトンの威力と推定」(韓国語版、9月9日)によると、今年1月の4回目の核実験の威力は6キロトンだったという。
この記事は科学技術研究院のイ・チュングン研究委員の「威力は10-20キロトンと推定される。この程度の威力があれば核弾頭として十分に使える」との発言も伝えた。
運搬手段も着実に確保
北朝鮮は核弾頭の運搬手段も着々と整備している。8月24日には日本海で潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)を1発、試射した。
500キロほど飛行したため、専門家は一様に、北朝鮮がSLBMの実用化にメドを付けたと見なした(「韓国が目論む『2020年の核武装宣言』」参照)。
9月5日にも「ノドン」と見られる弾道ミサイル3発を東北東に向け発射。約1000キロ飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内の北海道・奥尻島の西、約200―250キロに落ちた。
2016年1月の4回目の核実験以降、韓国では堂々と核武装が語られ始めている。最大手紙の朝鮮日報が先頭に立って「核保有を検討しよう」と訴えた(「やはり、韓国は核武装を言い出した」参照)。
8月24日のSLBM成功の後には、核武装論の声がさらに増した。THAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)などの核ミサイルを撃ち落とす兵器を導入しても、潜水艦から奇襲で核攻撃を受けたら対応できない、との判断からだ。
北は戦争を準備している
保守論壇の重鎮、朝鮮日報の金大中(キム・デジュン)顧問は8月30日に「我々はいつまで『防衛』にだけすがるのか」(韓国語版)というコラムで「我々は攻撃に転じる時だ。THAADを持ってもこの安保上の難局を突破できないのなら、核に行くしかないことを国内外に示さねばならない」と核武装宣言を呼び掛けた。
在野の保守運動指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏も9月7日、北朝鮮の核施設への「予防攻撃」を検討するようソウル市内の講演で訴えた(趙甲済ドットコム「北の核を予防攻撃で処理する時間はまだ残っている」=韓国語、動画付き=参照)。
趙甲済氏は「北朝鮮の核兵器は理論的な脅威ではなく、実際の脅威になった。米国の専門家も北の核は『見せるためのもの』程度に軽く見ていたが、本気で戦争を準備していると見なす人が出始めた」と語った。
どこまで「我慢」できるか
5回目の核実験の直後、趙甲済氏は「朴槿恵大統領は『挙国核安保体制の建設』を国民投票に付せ」(9月9日、韓国語)を発表した。国民投票で核武装の決意を世界に示せ、との主張だ。
具体的には、大韓民国憲法第72条の「大統領は必要であると認める時は、外交・国防・統一、その他の国の安危に関する重要政策を国民投票に付することができる」に照らし、核爆弾を受けないためにはどうすべきか国民に聞け、と提案した。
2013年2月の3回目の核実験以降、韓国で世論調査を実施するといずれも3分の2が核武装に賛成する。もし、国民投票で賛否を問えば「我が国も核武装すべきだ」との意見が過半数に達する可能性が高い。
韓国の核武装に賛成する国はない。国民投票を通じ韓国人の核武装に向けた決意を示すことで、世界の反対を抑え込むのが狙いだ。
共和党の大統領候補、トランプ(Donald Trump)氏が一時期「日本や韓国には核兵器を持たせ、自力で国を守らせよ」と主張したことがあるが、最近は「そんな発言をしたことはない」と否定している。
朴槿恵(パク・クンヘ)政権は核保有を否定している。核武装を進める北朝鮮への制裁にブレーキをかける恐れからだ。しかし、国際社会が非難しようと、経済制裁しようと北朝鮮の核武装は進む。予防的攻撃や韓国の核武装の主張が高まれば、どこまで「我慢」できるか、疑問である。
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