『ハーバーマスが遺した警告、AIとの対話は本当に「対話」なのか AIに人格はない:東大教授が説く「AI事故」を防ぐための予防教育とは』(6/24JBプレス 伊東乾)について

6/24The Gateway Pundit<BOOM! Postmaster General Tells Congress USPS WILL NOT DELIVER Mail-In Ballots to States That Refuse to Comply with President Trump’s Election Integrity Executive Order=ドーン!郵便総裁が議会に、USPSはトランプ大統領の選挙公正性に関する大統領令に従わない州には郵便投票用紙を配達しないと通告>

民主党議員は不正選挙を前提にして選挙活動しているということ。許されることではない。USPS総裁が連邦の指示に従わない州には投票用紙を郵送しないというのは当たり前。幽霊有権者がたくさん出る。

過激左派は、彼らが好んで用いる選挙不正の手段に、またしても大きな打撃を受けた。

水曜日に上院国土安全保障・政府問題委員会で行われた証言の中で、米国郵政公社のデビッド・スタイナー総裁は、トランプ大統領が2026年3月31日に発令した選挙の公正性に関する大統領令を遵守しない州では、米国郵政公社は郵便投票および不在者投票の配達を拒否すると明言した。

ザ・ゲートウェイ・パンディットが以前報じたように、トランプ大統領は画期的な「連邦選挙における市民権確認と公正性の確保」に関する大統領令に署名し、郵便総局長に対し選挙郵便に関する厳格な新規則を制定するよう指示した。

この命令は、各州に対し、連邦選挙の少なくとも60日前までに、有権者の氏名、住所、固有のバーコード識別子を含む詳細なマニフェストを提出することを義務付けており、これにより米国郵政公社(USPS)は投票資格を確認し、投票用紙を追跡することができる。

リストの提出を拒否したり、新しいセキュリティ基準(インテリジェントなメールバーコードが付いた特別な「公式選挙郵便」封筒)に従わない州は、郵便局から投票用紙を受け取ることができない。

シュタイナー氏は、ゲイリー・ピーターズ上院議員(ミシガン州選出、民主党)からの質問に対し、次のように明確に述べた。

「もし州が不在者投票者名簿を連邦政府に提出することを拒否した場合、この規則案の下で郵便局は投票用紙を郵送するのだろうか?」

シュタイナー氏:「我々が提案する規制の下では、No」

同氏はさらに、USPSは規定を遵守していない州に通知すると付け加えた。「我々は州に対し、マニフェストが必要であることを伝えるだろう。」

6月初旬に発表された、トランプ大統領の大統領令に直接基づく米国郵政公社(USPS)の規則案は、郵政公社を単なる受動的な郵便配達業者から、選挙の基本的な公正性を積極的に執行する機関へと変えるものである。

架空の有権者、非市民、あるいは投票を申請していない人々に投票用紙を大量に送りつけるようなことはもうやめよう。民主党が2020年以降に悪用した、追跡不可能な郵便投票の混乱ももう終わりにしよう。

委員会の民主党議員たちは即座に激怒し、この規則は「憲法違反の行き過ぎた行為」であり、「選挙に影響を与えようとする裏口工作だ」と主張した。

上院民主党議員49名全員(および無所属議員2名)が、シュタイナー氏に規則撤回を求める書簡に署名した。彼らがパニックに陥っているのは、この規則が、民主党支持の強い州で彼らが築き上げてきた、不正投票が横行しやすい緩い郵便投票制度を直接脅かすものだからだ。

ニュージャージー州の民主党員が、非市民の投票を阻止し、選挙を混乱させた郵便投票の問題を解決することを目的とした大統領令を米国郵政公社が無視するよう求める書簡を送付したことは記憶に新しい。

極左派のネリー・ポー下院議員(民主党、ノース・ヘルドン選出)が主導したこの書簡には、ニュージャージー州選出の民主党連邦議会議員全員が署名した。署名者には、コリー・ブッカー上院議員、アンディ・キム上院議員、フランク・パローン下院議員、ドナルド・ノークロス下院議員、ボニー・ワトソン・コールマン下院議員、ジョシュ・ゴットハイマー下院議員、ロバート・メネンデス下院議員、ラモニカ・マクアイバー下院議員、ハーバート・コナウェイ下院議員が含まれる。

これらの民主党員は、トランプがついに約束通り、米国民のみに与えられる神聖な投票権を保護し始めたことに憤慨している。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/06/boom-postmaster-general-tells-congress-usps-will-not/

6/24Rasmussen Reports<47% Give Trump ‘Poor’ Rating on Economy=47%がトランプの経済政策を「低い」と評価>

ドナルド・トランプ大統領の経済政策に対する有権者の評価は、WHでの2期にわたる在任期間中、どの時期よりも悪化している。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者のうち、トランプ大統領の経済問題への対応を「良い」または「非常に良い」と評価する人は39%で、3月時点から2ポイント低下した。一方、47%は「悪い」と評価している。これは、 2017年以降、トランプ大統領にとって過去最低の支持率である。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/47_give_trump_poor_rating_on_economy?utm_campaign=RR06242026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/ScottPresler/status/2069861205741568304/video/1

6/25阿波羅新聞網<全球被忽悠懵了!国际机构终于揭开北京花招=世界は欺かれて愚かすぎ!国際機関がついに暴いた北京の策略>

David Tsai / 蔡慎坤:国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、2025年時点でも、中国のデータセンターや人工知能(AI)産業が消費する電力は、依然として従来の化石燃料に大きく依存している。その内訳は、石炭火力発電が7割近くを占める一方、再生可能エネルギーは約2割、原子力は1割弱、天然ガスは比較的わずかな割合にとどまっている。つまり、中国の巨大なデジタル経済、AIの学習業務、クラウドコンピューティング・センターを支える主要なエネルギー源は、依然として石炭である。

しかし近年、北京は「グリーン・コンピューティング・パワー」や「低炭素AI」といった国際世論に合わせ、デジタル化とグリーン化を同時に推進するモデルとして自国を位置づけようとしてきた。ところが、エネルギーの実態に目を向けると、貴州、内モンゴル、寧夏、甘粛などの地域に新設された大規模データセンター群は、安定稼働のために依然として石炭火力発電所によるベースロード電源に依存している。風力や太陽光の装置の規模は大きいが、データセンターが求める24時間体制の途切れない電力需要を満たすことは難しく、結局のところ、安定性を確保する不可欠な「重石(バラスト)」の役割を果たしているのは石炭火力発電である。

大規模AIモデルの学習に必要な電力需要は指数関数的に増加しており、一つの大規模モデルの学習プロセスだけで、数万世帯が数ヶ月からそれ以上の期間に消費するのと同等の電力を消費することもしばしばある。現在の技術水準において、これほど膨大な電力を継続的かつ安定的に供給できる主要な電源は、天候や季節変動の影響を大きく受ける風力や太陽光ではなく、依然として石炭や原子力である。

世界の左翼は、中共が世界を牛耳れるように支援してきた。自国経済をボロボロにして。中国人は「騙すほうが賢く、騙されるほうが馬鹿」という民族というのを思い出した方が良い。

https://www.aboluowang.com/2026/0625/2399947.html

6/25阿波羅新聞網<攻防大反转!王岐山惊天一问 美国刷新致命杀招—西方突然“偷师”中国?答案比想象更震撼=攻防は大転回!王岐山の衝撃的な問いと米国の新たな「切り札」―西側諸国は突如として中国を「見て盗み取る」のを取り入れたのか?その答えは想像以上に衝撃的なものだった>

アボロネット王篤若の報道:『WSJ』紙の記者魏玲霊(Lingling Wei)は、中共がレアアース、重要鉱物、サプライチェーンを戦略的武器として利用する中、西側諸国の経済学者の間で、かつては想像もつかなかった問いを検討する動きが広がっていると指摘している。

それは、「西側諸国が中共に対抗する上で、同党の手法の一部を取り入れる必要があるのか​​」という問いである。

ピーターソン国際経済研究所のシニアフェローであるチャド・ボウン(Chad Bown)と、『FT』紙のコラムニストであるスマヤ・ケインズ(Soumaya Keynes)は、共著『How to Win a Trade War(貿易戦争に勝つ方法)』の中で次のように論じている。もし民主主義国が中共と結びついたサプライチェーンへの依存から脱却したいのであれば、産業政策、戦略的備蓄、重要産業への補助金、輸出管理といった、中共が用いている手法の一部を採用せざるを得ない、と。

しかし著者らは、西側諸国が採用すべきなのは中共の政治体制そのものではなく、同党が用いる特定の経済的手段であると強調している。彼らは、自由市場や民主主義の制度を維持しつつも、重要産業や国家安全保障を守るために国家権力を限定的に行使することを提唱している。

同記事は、2008年の金融危機の際、当時の王岐山副首相がヘンリー・ポールソン米財務長官に対し、面と向かって次のように語ったことに触れている。「かつて米国は中国の『教師』であったが、中国は米国から学び続けるべきかどうか疑問を抱き始めている」。それから10年以上が経過し、歴史はほぼ反転したかのようである。今や米国が、中国モデルに見られる特定の手法を研究し始めている。

アポロネットの王篤然評論員は、中共の主要な戦略立案者の一人である王滬寧が長年提唱してきた戦略、すなわち「米国を利用して米国に対抗する」という手法について分析している。過去数十年にわたり、米国の市場、資本、技術、教育システム、そしてグローバル化された秩序を原動力として中共が急速に台頭したことは、ある意味で「米国を利用して米国に対抗する」事例であった。しかし今日、『WSJ』の記事が反映しているのは、それとは異なる種類の戦略的逆転である。

中共は産業政策を用いて戦略産業を育成し、それに対し米国は「CHIPS法」を導入した。中共はサプライチェーンやレアアースにおける優位性を活用して圧力をかけているが、米国はサプライチェーンの再構築や重要鉱物に焦点を当てた同盟関係の強化を推進している。中共は輸出管理を経済的な武器として利用しているが、米国も先端半導体や重要技術に対する輸出規制を強化している。

したがって、この記事で最も注目すべき点は、米国が中共のモデルを支持しているということではなく、かつて中共に成功をもたらしたまさにその手段の一部を用いて、中共自身に対抗しようとしているという点にある。言い換えれば、過去40年間、中共は「米国を利用して米国に対抗」してきたが、今や米国は「中共を利用して中共に対抗する」ことを模索し始めている。

これは、米中間の戦略的競争が新たな段階に入ったことを示す重要な兆候と言えるだろう。

「騙すほうが賢く、騙されるほうが馬鹿」と言う民族と同じ土俵で戦っても・・・。10年後にはレアアースや製造業回帰の問題を解決する目途で、そのときにはデカップリングするのが正しい。

https://www.aboluowang.com/2026/0625/2399873.html

6/24阿波羅新聞網<习当面认输?川普曝惊人对话=習近平は直接「敗北」を認めたのか?トランプが驚くべき会話の内容を明かす>

トランプ米大統領は、ブルーカラー層の支持獲得と、中共の脅威に立ち向かう決意を示すため、ペンシルベニア州を訪問した。演説の中でトランプは、中共の長年の米国対抗の野望を阻止し、米国経済を再興させたことを明らかにし、中共指導者の習近平がトランプに対して「物事が進むスピードが速すぎる」と漏らしたほどだった。

トランプ米大統領:「私は2週間前に中国へ行き、習主席と会談した。挨拶を交わした後、彼は私を見てこう言った。『いやはや、あなたはあまりにも速いペースで物事を進めすぎているんじゃないか?』と。彼らは我々の利益を奪っているつもりだったが、今や状況は完全に逆転している。我々はかつてない驚異的な数字を叩き出している」、「私は貿易史上最大幅で対中貿易赤字を削減した。ちなみに、我々は国家史上最大の貿易赤字削減――67%という数字――を達成した。」

https://www.aboluowang.com/2026/0624/2399753.html

伊東氏の記事では、AIは所詮機械で、意識を持つことはないということを早くから理解させることが大事と。小学生にAIを使わせるに当たって、AIの限界を感じさせるような質問を投げかけさせるやり方は、非常にうまい誘導の仕方と思う。意識のない機械に人生相談するのは危険と感じて貰えたらよい。スマホ使用の年齢制限はおかしい。フィルターをかけて危険なものは見れなくすればよい。スマホの位置情報は安全面で非常に重要。

記事

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目次

今年3月14日にドイツの社会哲学者ユルゲン・ハーバーマス(1929-2026)が逝去したことには、すでにこのコラムでも触れました。

第1次世界大戦後のワイマール共和国で生まれたハーバーマスは、ヒトラーユーゲントとしてナチスドイツで育ちました。

戦後の東西冷戦、冷戦後の東西統一、そして冷戦後の世界同時多発テロから再び勃発してしまった「戦争」であるウクライナ紛争などに関するハーバーマスの論考には非常に学ぶべき点が多いと思います。

さらに、96年間の人生を送ったこの巨星はAIの興隆に関しても独自の視点を持っていました。そこで今回は、ハーバーマスの思想に学ぶ「AI以降の教育」のあるべき形を考えてみます。

それは、東京大学とドイツのミュンヘン工科大学AI倫理研究所が2015年以来積み重ねてきたSTREAMM(Science, Technology, Research, Engineering, Arts, Mathematics, Management)教育の根幹をなすものです。

(参照「STREAMM:AIを使いこなす人材を育てる教育カリキュラム」)

都内の小中学校ではすでに2024年からカリキュラムを実施しており、今年度は福島県や香川県などでも始める予定です。

アダム君裁判が投げかけたAI企業の責任

2024年の9月、米国カリフォルニア州在住だった16歳の少年アダム・レイン君は、高校での課題のためにOpenAIの生成AI「ChatGPT」を使い始めました。

(参照:「Raine v. OpenAI」)

アダム君は、次第に私的な悩みを打ち明けるようになり、AIを「唯一の親友」のように錯覚してしまったようです。

次第に希望を失っていくアダム君に対して、彼の両親がOpenAIに対して起こした訴状によれば、ChatGPTは具体的な自殺方法を提案、遺書の下書き作成まで申し出たりしたという。

その結果、2025年4月にアダム君は自殺してしまいます(日本における報道)。

アダム君の両親はOpenAIを告訴しました(CNNの記事)。OpenAIのサム・アルトマンCEO(最高経営責任者)は、この自殺に関するOpenAIの法的責任を否定しました。

しかし、アダム君の遺族にすれば残酷ともとれるアルトマン氏の態度は、中立的な立場の識者からも批判を浴びました(米The Conversationの記事)。

この裁判は2026年6月現在も継続中ですが、審理の過程でOpenAI側の弁護士の行き過ぎた証拠請求なども社会問題となっており(米The Atlanticの記事)、国際的に裁判の行方、判決が注目されています。

「自分の言葉は相手に伝わっているか?」

ハーバーマスの障害と生涯

アルトマンCEOが言うように、仮に利用者が自殺したとしてもOpenAIに責任がないとしたら、ではいったい誰がアダム君の命の責任を負うべきなのでしょうか?

理論的には、アダム君と機械であるAIとの“対話”が引き起こした惨事ですから、アダム君自身に原因があると結論されざるを得ないでしょう。

仮に、高校の授業でチャットボットを使い始めた一人に問題が発生しても、ほかの多数の生徒に同じような問題でも起きていない限り、高校側や課題を出した先生に責任があるという話にはまずなりません。

だとすれば、アダム君のネットアクセスは「AIとの対話」ではなく、アダム君の「独り相撲」だったということになります。

ここで注目されるのが、ハーバーマスの「Scheinkommunikation(ドイツ語読みでシャインコムニカツィオーン、コミュニケーションまがいの意)」の議論です。

なぜハーバーマスは、このような議論を提起したのか。その原点は、リンクした彼の写真を見ていただければ直観的に理解していただけるかと思います。

そして言語AIは、この「直観的に理解する」能力を一切持っていないことにも、最初に触れておきましょう。ユルゲン・ハーバーマスには生まれつき重度の「口唇口蓋裂」がありました。

0歳児のとき、まず大きな手術をしたそうです。それだけでは間に合わず。5歳で2度目の手術を受け、そのときの痛みなど克明に覚えていることは2004年、彼の京都賞受賞講演などでも詳しく語られています。

「初めて受けた歯茎の手術のことを私が全く覚えていないのは言うまでもありません。ただし、5歳の時に私は同じ経験をする羽目になりました。5歳といえば、いろいろなことをはっきり覚えている年齢です。ですから、人間が常に依存しあっているという認識はさらに深まったに違いありません。(三島憲一訳)」

生前のハーバーマスは上下のあごが噛み合わず、しばしば下唇が上唇より前に出てしまいました。このため彼の言葉ではしばしば「b」「p」などの音が「h」などのような音になってしまう。

そもそも「ハーバーマス(Habermas)」という名を発音するにも「ber」が音にならず「Hahermas」のようになってしまう。彼のドイツ語も英語も、およそ聞き取りやすいものではありませんでした。

それは、長年の彼自身の文字通り血のにじむような努力と練習を経て改善されたと思われます。それでも聞き取りにくさは残ったので、幼少時はもっと大変だったでしょう。

家庭内ではそんな指摘を受けることがなかったハーバーマス少年は、学校に通うようになってから、コミュニケーションの困難、ないし拒絶的な反応の嵐と遭遇したようです。

ご本人は明確には記していないようですが、どれほど心が傷ついたか、察するにあまりある。

このため、ハーバーマスは少年時代から常に、「自分が発音しているつもりの言葉が、本当に相手に通じているか?」を執拗なほどに確認する習慣が反射的、生理的に身に着いたようです。

「自分が発音している(はずの)声を、相手がどのように聴取しているか?」を感得するためには、聴覚だけでは十分ではないでしょう。

ちょっとした身振り、頷きや表情の変化、もちろん声の調子なども含め、あらゆるリアクションに全感官を研ぎ澄ませながら、相手と真にコミュニケーションが成立しているかを問い続けること・・・。

ハーバーマスにおける「熟議」とは、こうした心と心の真剣勝負でありました。

そのような観点に立てば、例えば「Zoom」などの遠隔コミュニケーション・ツールは、いかにそれが便利であったとしても、対面とは比較にならないほどわずかな情報しか感知できません。

もしハーバーマスが存命ならば、「見せかけのコミュニケーション」と評価したことでしょう。

「オンデマンド講義」のような事前録画に至っては、相手の反応を見ることなど、そもそもできないのですから、もとから「見せかけのコミュニケーション」でしかないことになります。

ましていわんやチャットボットの「人生相談」など、言語道断も甚だしいと言わねばなりません。

もし仮に人格を持った「相談相手」が、希死念慮に取り憑かれた人に「遺書はこう書け」とか、自殺方法などを教唆すれば、刑事、民事ともに重い法的責任を問われることになります。

一方、日本でも最近、プロ野球監督の長女がチャットボットに相談したことをきっかけに児童相談所へ連絡し、その後、父親である監督の逮捕・辞任にまで発展した事例が報じられました。

自殺事件と同列には語れませんが、AIを責任ある相談相手のように受け止めた行動が、現実社会に大きな影響を及ぼし得ることを示す事例といえます。

それを真に受けて、生身の人間が行動しても、起きた事態の責任をAI側(AIの運営会社)が取るとは考えにくい。

つまり、「相談」ではなく「独談・独語」ないし「独断」の一種という扱いになりかねない。

擬人化の全否定:予防公衆AI教育の第一歩

この裁判がどう推移しようと、仮にOpenAIが何億円の賠償責任を負う判決をくだされようとも、亡くなった子供は戻ってきません。

こうした悲惨な事態の再発を防止するには、どのような対策が可能でしょうか?

私たちが東京大学で30年来続けてきた「予防公衆情報衛生」の観点からは、「物神化」「擬人化」など問題となりうる錯覚・錯誤、端的には「マインドコントロール」を徹底して排除する、客観化教育が有効です。

これは、もとを正せば、私たちが1995~2018年まで取り組んできた「オウム真理教事件」の再発防止で徹底したポイントです。

麻原彰晃こと松本智津夫が入った風呂の残り湯を「温熱聖水」などと称して高値で売る詐欺の防止と同様です。

AIには人格も感覚も知覚系もありません。また、強調しておきますが、現在のノイマン式コンピューターが「意識」を持つようなことも原理的にはあり得ません。

「意識」とは何であるか、はW・J・フリーマンなどの著書をご参照いただければと思いますが、外界を認識する系と内観の省察と、2つのフィードバック・ループの照合が、実験科学の観点で「意識」を構成する基本的な前提です。

時々刻々、外界の変化を認識するインプットを欠いたまま、現在のノイマン型電子計算機がいきなり意識を持つことは原理的に困難というより不可能です。

でも、今もってその種の詐術的な商法の例も見ないわけでないのは残念な現実ですので、明確に指摘しておきます。

生成AIやチャットボットは、コンシェルジュ型の利便を備えた「辞書」と文房具が結合した「便利なOA」で、道具ではあっても生き物ではありません。

AIには「心」もなければ「痛み」もない。検索しやすくなった参考書以上のものではありません。

それがハッキリと分かるような教程を、東京大学のAI-STREAMMでは小学1年生から体験させ、AIを擬人化するような勘違いを決して思い込まない、健康な分別を養うようカリキュラムを組んでいます。

要はAIが相手を全く認識せず、実はちんぷんかんぷんであることを示せばよいわけで、子供たちは笑いながら、愚かなAIの挙動からその限界を自然に体得していきます。

例えばチャットボットに「僕の顔の一番おかしなところはどこですか?」と聞いてみると、「私にはあなたの顔を見るための目がないので、どこがおかしいかを判定できません」などと出力があります。

原理的に困難を含むような問をAIに入力すると、AIが機械であることがはっきり分かる答えがあります。

適切に子供たちに遊ばせると、彼ら彼女らは素早く、この機械の限界を学び取っていきます。AI-STREAMMではそうした教程を、アルゴリズムの特性に従って組み立てています。

現在のAI濫用が問題なのは、大人も子供もその正確な利用の仕方を知らず、しばしば最悪の使い方をしている可能性があることです。

「アダム君」のケースでも、失われた命は帰ってきませんから、本当の意味で両親が報われることは未来永劫ありません。

今回はハーバーマスのAI認識例をご紹介しましたが、彼の議論にも限界はあります。

それを打ち破る、かつては論敵であり、最晩年には盟友となったもう一人の哲学者、ジャック・デリダに学ぶAI教育については、稿を改めます。

日本の子供たちがこうした「AI事故」に巻き込まれないために、AIが広く普及し始めた今だからこそ、自ら自分の身を守る力を養うことが何より大切です。

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