A『ロシアの専門家が察知した「習近平は戦争準備を進めている」という確信的な予兆』、B『実はいま、ロシアで「ウクライナ戦争終戦」に向けたシナリオ作りが始まっている…日本人が知らない具体的な中身』(6/11現代ビジネス 畔蒜 泰助)について

6/12The Gateway Pundit<J6 Group Files Federal Lawsuit Against AG Todd Blanche Demanding DOJ Revoke Coerced Plea Deals=J6グループが司法長官トッド・ブランシュを相手取り連邦訴訟を起こし、司法省に強要された司法取引の撤回を要求>

左翼政府は平気で冤罪をでっち上げ、脅迫によって罪を認定させる。「正義justice」ではない。

ジョナサン・グロス(弁護士)著

2026年6月11日、私はコロンビア特別区連邦地方裁判所に、トッド・ブランシュ司法長官代行を相手取り、公務員としての立場で連邦訴訟を提起しました。訴訟名は「J6ers Were Destroyed By Weaponization v. Blanche」、事件番号は1:26-cv-2082(DDC 2026)です。また、同日、ブランシュ司法長官代行に対し、金銭ではなく改革を条件とした和解を求める要求書を送付しました。

この訴訟は、「J6ers Were Destroyed By Weaponization(武器化によって破壊されたJ6ers)」という非法人団体を代表して提起されたもので、無罪を主張しながらも有罪を認めるよう強要された1月6日の被告人らで構成されている。訴状では、司法長官代行に対し、これらの司法取引を取り消すよう命じる職務執行令状の発行を求めている。

この訴訟は金銭的な賠償を求めるものではありません。正義を求めるものです。

訴訟内容

訴状では、司法省がJ6被告らに司法取引を強要するために用いた主な4つの強制戦術が挙げられている。

最大25年の懲役刑を伴う不当な重罪容疑。政府は数百人のJ6被告を、エンロン時代の証拠改ざん法である18 USC § 1512(c)(2)と、非暴力的な抗議者に対してはこれまでも以後もほとんど使われたことのない市民騒乱法である18 USC § 231(a)(3)に基づいて起訴した。これらの容疑が合わさることで、軽犯罪行為が人生を左右する可能性のある刑罰へと変貌した。フィッシャー対アメリカ合衆国事件(2024年)において、最高裁判所は§ 1512(c)(2)の理論が最初から法的に誤っていたことを確認した。

公判前拘留は刑罰として行われた。被告らはワシントンD.C.の拘置所に収容されたが、同施設は連邦保安官代理によって連邦拘留基準に組織的に違反していると認定され、連邦判事は公民権侵害調査が必要であると判断した。ワシントンD.C.の拘置所では、平均して月に1人の死亡者が出ていた。

不公平な裁判地。政府はJ6被告のほぼ全員をコロンビア特別区で起訴したが、世論調査データと裁判におけるほぼ100%の有罪判決率から、公正な判決は事実上不可能であった。担当裁判官の公式声明も、この結論を裏付けている。

不均衡な刑罰。裁判を受ける権利を行使した被告らは、アメリカ史上、同様の行為に対して科された刑罰をはるかに超える刑罰を受けた。訴状では、これらの刑罰は合衆国憲法修正第8条の残酷で異常な刑罰の禁止に違反すると主張している。

訴状には、政府が夜明け前の襲撃作戦を行っていたことも記されている。武装したFBIのSWATチームが、犯罪歴のない非暴力的な被告人の自宅に、配偶者、子供、近隣住民の目の前で押し入るのだ。その目的は危険な逃亡犯を逮捕することではなく、恐怖を与えることだった。

トランプ大統領は、司法取引は恐怖によって強要されたものだと述べた。

2026年6月7日、トランプ大統領は報道陣から、有罪を認めたJ6被告に補償を与えるべきかどうかを問われた。大統領は次のように答えた。

「なぜ彼らが有罪を認めたか分かるか? 認めなければ15年の懲役刑になると言われたからだ。彼らは恐怖に怯えて有罪を認めた。人々は汚職警官と権力の武器化によって破滅させられたのだ。」

この訴状はその前提に基づいており、記録を見れば大統領の主張が正しいことが証明される。強要された司法取引は新しい問題ではない。それは構造的な問題なのだ。J6事件の訴追はアメリカ史上最大規模で、全50州の検察官が関与した。それは特異な出来事だったが、そこから明らかになったことは決して特異なものではなかった。

ブランシュへの挑戦:和解か、それとも戦うか?

訴訟提起と同時に、私はブランシュ司法長官に同日中に手紙を送りました。その手紙には、彼に単純な選択肢を提示する内容が書かれていました。

司法省は、J6受刑者とその弁護士と面会し、J6受刑者だけでなく、武器化された訴追に直面したすべての被告人を含む、すべてのアメリカ人に利益をもたらす改革に向けて取り組むことができる。あるいは、トランプ大統領が公然と非難したまさにその戦術を擁護するために、納税者の​​税金を使うこともできる。

その手紙にはこうはっきりと書かれている。「あなたは、武器化によって不当に標的にされてきた何万人ものアメリカ人を解放する、トランプ大統領の代理人となる歴史的な機会を得ています。しかし、トランプ大統領の任期は刻々と過ぎており、行動を起こすべき時は今です。」

これは党派的な要求ではありません。共和党も民主党も、検察権の強圧的な行使を批判してきました。この問題はJ6事件から始まったわけではなく、人々の生活を破壊するために用いられた手段が特定され、解体されない限り、そこで終わることはないでしょう。

司法省が直面する問題

この訴訟の核心には、明確な対立点が存在する。トランプ大統領は、J6の人たちが脅迫されて司法取引に応じたと述べている。司法省は、大統領の指示の下、この件についてどう対処するかを決定しなければならない。

政府はJ6関係者と会談し、大統領自身が「武器化」と表現した改革に沿った改革を進めるのだろうか?それとも、J6関係者の訴追に使われたのと同じ制度的仕組みを駆使して、彼らを擁護するのだろうか?

司法省は両方の立場を取ることはできない。大統領が正しく、これらの司法取引は強制の結果だったと主張するか、連邦裁判所で大統領の主張が間違っていると訴えるかのどちらかだ

私たちはすぐにでも会う準備ができています。J6のメンバーはもう十分待たされました。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/06/j6-group-files-federal-lawsuit-against-ag-todd/

6/12Rasmussen Reports<51% Want Votes Counted Within 24 Hours=51%が24時間以内に投票集計されることを望んでいる>

開票に時間をかければ不正の機会が増える。

カリフォルニア州の最近の予備選挙における1ヶ月に及ぶ開票作業は、大多数の米国有権者の疑念を招いている。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の51%が、投票日当日の投票終了後24時間以内に選挙結果を完全に発表すべきだと考えていることが分かりました。そのうち12%は、投票終了後3時間以内に集計すべきだと考えています。19%は数日かけても構わないと答えていますが、26%はどれだけ時間がかかっても早ければ十分だと答えています。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/51_want_votes_counted_within_24_hours?utm_campaign=RR06122026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/DNIGabbard/status/2065440568423944607/video/1

6/13阿波羅新聞網<北京危机来临!美国手握两大致命工具=北京は危機迫る!米国は二つの致命的な道具を保有>

米国は戦略的受動性を打破するため、断固たる行動を取らなければならない。中共は非常に威圧的な姿勢を示し、軍事力を急速に拡大しているが、その内部の分裂と対外的な対立は明白になっている。米国が「リスク回避」と国内投資のみに焦点を当てた受動的な防衛戦略を続けるならば、北京は米国の戦略的空間をさらに縮小させるだけだろう。多くの競争力強化の梃子を積極的に確立し、柔軟に活用するとともに、国内で力を強化し、同盟国と緊密に連携し、中共の弱点を的確に突くことによってのみ、米国は中共の侵略的な野望を効果的に抑制し、この大国間競争における主導権を取り戻し、自由世界の長期的な利益と安全保障を守ることができる。

米国の戦略的誤りが、中共が際限なく要求を押し付けるようにした。

防御から攻撃へと転換し、競争上の優位を確立する必要がある。

半導体と技術封鎖:中共の軍事近代化を阻害する。

中共の輸出依存に対抗し、中共の製造業覇権を崩す。

ドルとエネルギーを梃子:危機における致命的な道具。

中共の悪行を暴露し、国際的なイメージと正当性を破壊する。

筆者の言う通り。中国人は戦前から、強きを助け、弱きを挫くタイプ。トランプはしっかり調教しないと、中国人は暴走する。

https://www.aboluowang.com/2026/0613/2395211.html

6/12阿波羅新聞網<川普又赢了!美法院突然放行全球关税=トランプは再び勝利!米裁判所、突如世界的な関税を認める>

アポロネット王篤若報道/米連邦巡回控訴裁判所は11日、トランプ政権が関連訴訟手続き中も10%の世界的な関税を継続できるとの判決を下した。これは、トランプの関税政策が一時的に維持されたことを意味し、この件は最高裁判所まで上訴される可能性がある。

トランプ政権は以前、国際緊急経済権限法に基づき世界的な「相互関税」を推進したが、最高裁判所によって違法と判断された。その後、WHは1974年通商法第122条に切り替え、一時的な世界規模の10%関税を再導入した。同法によれば、関税率は最大15%まで引き上げることができ、有効期間は最長150日間で、現在は7/24に期限を迎える予定である。延長には議会の承認が必要となる。

​​今年5月、NY国際貿易裁判所は2対1の多数決で、トランプによる第122条に基づく世界規模の関税賦課は、大統領権限を超えており、「法律による授権がされていない」措置であるとの判決を下した。しかし、最新の控訴裁判所の判決はこの判決を一時的に覆し、関税の継続を認めた。

AP通信は、これはトランプ政権にとって重要な手続き上の勝利と見られている。さらに注目すべきは、控訴裁判所はトランプ政権が今後の本裁判で「勝訴する可能性が非常に高い」と判断している点である。

アポロネット王篤然評論員は、表向きは関税の合法性を問うこの訴訟は、実際にはトランプの戦略的思考における根本的な変化を反映していると指摘する。

数十年にわたり、米国はグローバル化と自由貿易によってコスト削減と効率向上が図れると信じてきた。しかし、パンデミックの最中、医薬品の原材料から医療用品、半導体から主要な工業部品に至るまで、多くの重要なサプライチェーンが中国によって支配されていることを、米国は突然気づいた。

当時、米国はマスク、人工呼吸器、医薬品原料といった基本的な必需品さえも不足する状況に直面していた。その後、半導体危機、レアアース問題、バッテリー供給網の問題が次々と発生し、ワシントンは厳しい現実を突きつけられた。

重要なサプライチェーンが潜在的な敵対国の手に渡れば、経済問題は容易に国家安全保障上の問題へと発展する可能性がある。

王篤然は、トランプが関税を推進する真の目的は、もはや貿易赤字を削減することだけではなく、サプライチェーンを米国に戻すこと、あるいはインド、ベトナム、メキシコといった友好国に移転させることで、米国が中共国への依存度を徐々に減らすことにあると指摘した。

したがって、この訴訟は単に10%の関税に関するものではなく、米国が将来的にサプライチェーンシステムを再構築するために関税を用いる権利があるかどうかという問題でもある。

最高裁判事は分かっているのか?法解釈だけで現実を見ないことは、米国の国益を損ねるだけでなく、世界平和も揺るがすことになるのに気づかないと。

https://www.aboluowang.com/2026/0612/2395060.html

6/12阿波羅新聞網<川普突然翻旧账!最恨的一次背叛=トランプは突如過去の問題を蒸し返す! 最も憎むべき裏切り>

アポロネット王篤若の報道:11日夜、トランプ米大統領はフォックスニュースとの電話インタビューで、異例にも過去の不満を再び持ち出し、断固とした怒りの口調でクルド人を「我々を非常に失望させた」と公然と激しく非難した。トランプは、米国が以前、クルド人武装勢力を通じてイランの反政府デモ隊に武器を供給しようとしたものの、それが横領されたことを明らかにした。彼は率直にこう述べた。「我々は確かに彼らに武器を送った。率直に言って、クルド人には非常に失望している。あの決定には同意できない。私は「彼らが武器を送れないと言った」と述べたことがある。彼らは自分で取ったと思う。恥ずべきことだ。だが、クルド人よ、私はこのことを忘れない!忘れないぞ!」アポロ王篤然評論員は、最も注目すべき点は武器そのものではなく、なぜトランプがこのタイミングでこの過去の恨みを公に持ち出したのかという点だと指摘する。

トランプは常に忠誠心と任務遂行能力を重んじてきた。彼にとって最も許しがたいのは、失敗そのものではなく、盟友が資源を手にしながら任務を完遂しないことである。今回の公の場での名指しと「忘れないぞ」という繰り返しの強調は、彼がこれを単なる作戦の失敗だけでなく、裏切りと信頼を失ったことを示している。

王篤然は、今回の事件の影響は単なる武器輸送が阻まれたことにとどまらないと考えている。トランプは当初、イラン国内の反政府勢力を利用してイラン政権への圧力を強め、ひいては大きな政治的変化を促そうと目論んでいた。しかし、彼の見解では、この機会は最終的に阻まれた。

埼玉のクルド人は何故全員国外追放されない?役人は仕事しているのか?

https://www.aboluowang.com/2026/0612/2395101.html

6/12阿波羅新聞網<(影) 俄军命门被斩断!克里米亚陷空前危机—克里米亚遭全面孤立! 赫尔松关键桥梁全遭摧毁 俄军补给濒临瘫痪=(動画)ロシア軍の生命線が断たれる!クリミアは前例のない危機に直面―クリミアは完全に孤立!ヘルソンの主要橋が破壊され、ロシアの補給線は麻痺寸前>

ウクライナは最近、ロシア軍の補給線への攻撃を激化させており、ロシア占領下のヘルソン地域とクリミア半島を結ぶ主要橋や輸送隊を標的にしている。複数の主要橋が損傷を受け、燃料や弾薬の輸送がドローンによる攻撃を頻繁に受けている。外部の見方は、ウクライナ軍は、南部戦線におけるロシアの補給網をさらに分断し、クリミア半島を徐々に孤立させようとしていると考えている。

ウクライナの情報筋によると、チョンガルにある重要な橋が深刻な被害を受けた。ロシア軍は交通の流れを維持するために仮設橋を設置したが、ウクライナのドローンは引き続きこれらの施設を標的とした攻撃を続け、修復と補給活動に大きな圧力をかけている。

ヘニチェスク地域の橋も攻撃を受けた。完全に閉鎖されたわけではないが、深刻な損傷を受けており、現在は片側1車線しか通行できない。大型トラック、タンカー、その他の大型車両の通行に耐えられるかどうかは極めて疑問である。

さらに、クリミア半島北部を結ぶ重要な交通拠点であるアルミャンスク橋も複数のドローンによる攻撃を受けた。

ウクライナの情報筋によると、この橋は現在、乗用車やトラックの通行が不可能となっている。アルミャンスクの北、スタフキー近郊にある、M17高速道路と北クリミア運河の北側の道路を結ぶ橋も攻撃を受けた。被害の程度は現在確認中である。

クリミアを補給できなくして、陸の孤島にすればよい。

https://www.aboluowang.com/2026/0612/2395054.html

畔蒜氏の記事では、

①中共が戦争準備しているというのは、3/13本ブログ3/11阿波羅新聞網<日前防长曝张又侠惊人内容=先日防衛相は、張又侠に関する衝撃的な内容を暴露>にある通り。台湾侵攻を2024年に考えていたから。

http://dwellerinkashiwa.net/2026/03/13

②ロシアのウクライナ侵攻が中国への属国化を招いた。プーチンの判断の誤り。開戦前から全ロシア将校協会会長が「戦略的敗北は避けられない」と言っていたのに。

https://gendai.media/articles/-/92504

③日本は“to choose the lesser of two evils”であれば、当然中共よりロシアを取るべき。ロシアは昔の共産国。中国は今の共産国=日本の脅威だけでなく世界の脅威。どちらを選ぶかは自明。ロシアとの関係改善をトランプと共に図っていけば良い。中国にしたように技術移転は間違い。エネルギー購入を増やしていくのが良いのでは。今まで中東に偏り過ぎていたので。

A記事

中国が今、総動員で進めていること

最近、ロシアの中国専門家、ヴァシーリー・カーシンが、興味深い論文を出した(Kashin, V.B., Smirnova, V.A., and Yankova, A.D., “The New Great Wall: The Logic of China’s Foreign Policy Behavior,” Russia in Global Affairs、日本語でその内容を要約したものとして山本勝也・笹川平和財団主任研究員「ロシアから見た中国の覚悟『新たな万里の長城』――大規模戦争に備えた中国の準備」を参照)。

今の習近平政権が、あらゆる分野で異例なまでの「動員」を進めている。例えば、主要な企業を内陸に移動させたり、備蓄を進めたり、クリティカルミネラルの備蓄や、有事の際の補償に関する法律の整備など、ここ数年で猛烈にやっている。中国が今のホルムズ海峡危機に対して実はあまり困っていないのは、それを事前にやっていたからだ。

ロシアの専門家からすると、これは「戦争の準備」以外の何物でもない。今すぐかどうかは別として、長期戦に備えているという論考だ。

by Gettyimages

山本のレポートでは、近年続いている解放軍の幹部のパージ(粛清)については、おそらくそれも、戦争準備の一環であるという解釈のようだ。その戦争というのが完全な軍事侵攻かどうかは別にして、台湾への「包囲」くらいはやるかもしれない、その準備という見立てだ。

ここ数年、中国の動きはことごとく挙動不審だ。ロシア国内では「さすがに中国は戦争をやらないだろう」というのが大方の見方だが、カーシンはそれに対し具体的なデータを出して、「中国はこれだけの準備を各分野で進めているが、どう解釈すべきか」という問いを投げかけている。

ロシアは中国の動向に敏感にならざるを得ない。それほど中国との関係にロシアは依存してるからだ。

米露関係、中露関係の延長線としての日露関係

ウクライナ侵攻以降の露中関係、あるいは米露関係、その延長線上にある日露関係を考えると、大きなトレンドとして、ロシアがウクライナに攻め込んだことでロシアと欧米の関係が悪化し、日本もロシアへの制裁に参加した。その結果、ロシアは中国に接近し、中国との関係をますます強化した。この中露で、アメリカと西側が作る国際秩序に対峙するという基本構図は、4年前から変わっていない。

by Gettyimages

現在は、アメリカの圧力をロシアがヨーロッパ側で全面的に受けていて、中国が後ろ側に隠れている構図だ。

ところが、仮にこのウクライナ問題が解決できたならば、露中の協力関係そのものは変わらなくても、今度は中国がアメリカの正面に立つことになる。

これまでは、ロシアがアメリカの正面に立っている間、中国はある意味、アメリカとの関係においてある程度の「自由」があった。基本的な対立構図はあっても、局面によってはアメリカとの協力関係が可能だった。ところが、ウクライナ戦争が終われば、中国が今度はアメリカの圧力を全面的に受けなければならなくなる。そうすると今度はロシアが逆に、これまでの中国の立場、つまり後ろで「自由」を得る立場に回る。

この状況において、これまではロシアには絶対に中国との関係を悪化させる選択肢はなかった。ところが、仮にこの状況が変わったあかつきには、今度は中国がロシアとの関係を悪化させる選択肢がなくなる。トランプ第二期政権が誕生し、ウクライナ問題が解決して米露関係が正常化すれば、そういう形で中国とロシアの立ち位置が逆になり、ロシアは中国に対してある程度の「自由」、あるいは外交上・安全保障上の「選択の余地」が広がる。これがロシア側の当初の見立てだった。

しかし、トランプ政権が誕生して1年5ヶ月が経ったが、残念ながらウクライナ戦争はまだ終わっていない。終わっていない中で、その露中の構図というのも、基本的には変わっていない。むしろ中国のほうがトランプとの関係において、いろいろなゲームの余地を増やしていて、アメリカとの「関係の安定化」を優先するような動きをとっている。

なおかつ、中国はベネゼエラへのアメリカの攻撃において、中国と深い協力関係にあったマドゥロ政権をまったく助けず見捨ててしまった。

また、イランにおいても、今年2月末のアメリカの攻撃の直前に、露・中・イランの3カ国の海軍軍事演習をやる予定だったのが、その直前に中国だけが抜けるということがあった。

ロシアからすると、中国は、アメリカとの関係の改善、安定化を優先して、他の国との関係をある種「見捨てている」「犠牲にしている」という風に映っている。

ロシア側からだけではなく、グローバルサウスの国々は中国に対してかなりがっかりしている。「もうちょっと世界のリーダーとしてやってくれるかと思ったら、意外と自国優先だね」という状況だ。

そういう中で5月、プーチンが訪中した。

訪中したが不満、それでも……

プーチンの訪中は5月14、15日の米中首脳会談直後の19、20日だった。トランプ-習近平の話し合いが終わって「慌てて」北京に向かったように見えるが、実は会談のスケジュールは以前から決まっており、米中首脳会談が後ろに大きくずれてきたためにこのような日程になった。

5月20日の中露首脳会談 by Gettyimages

結果としてロシアとしては全く満足のいかない訪中となった。特に期待をしたエネルギー関連の交渉で、ガスパイプライン「シベリアの力2」に関して合意できなかったことには失望したようだ。

先に解説した根底の中露の力関係の「構図」自体が変わっていない。ウクライナ戦争が始まって、むしろその構図はますます深まっている。時間が経てば経つほど中国に有利な状況になっている。したがって、交渉で全く満足出来ない結果となったとしても、中国により「寄り添って」行くしかないのである。

最近のロシアの日本への向き合い方も、この構図の中で理解出来る。

2025年9月、北京で習近平が第二次大戦戦勝80周年記念の軍事パレードをやり、そこにプーチンと北朝鮮の金正恩・総書記を呼び、日本の「軍国主義」の復活を批判演説を行った。

それだけではない。歴史問題をまたあげつらい、その延長線上で、特に高市政権になってからの、いわゆる日本の「新軍国主義」というナラティブを、積極的にロシア側にも言わせるようにしている。

先の5月20日の習近平・プーチンの首脳会談でも、まさに共同声明で、

「現在の日本の路線は再軍備化を急いでいる、加速化させている今の路線は、世界と地域の平和と安全に対して深刻な影響を与えている。……今年は極東国際軍事裁判(東京裁判)80周年。あの軍事裁判の中では、日本の軍国主義者の膨大な戦争犯罪が明らかになった。だから両国は日本政府に対して歴史から学ぶことを要請する」。

この共同声明での日本に対する批判展開は、当然、先に説明したロシアが中国に全面依存しなければならなくなっているという、両国の力の構図が反映しているといえる。

全くの中国の事情であっても、お付き合い

ロシアが日本に対し軍事力強化の問題で非難を始めたのは、昨年9月のプーチン訪中直前からだ。前述したように、昨年9月、プーチンは第二次世界大戦戦勝80周年記念の軍事パレードに参加すべく北京を訪問している。その直前の8月30日付けの新華社通信とのインタビューでプーチンは「ロシアや中国の架空の脅威を口実に、日本の軍国主義が復活している」と述べたのだ。アメリカ陸軍の中距離ミサイルシステム「タイフォン」が、日米共同訓練の一環として米軍岩国基地(山口県)に初めて日本国内へ一時展開されたのは、まさにその直後のことだった。

by Gettyimages

また毎年1月にロシアのラブロフ外相は前年のロシア外交についての記者会見を行う。今年1月20日に行われた会見で、「(ロシアは)日本の隣国であり、日本人に伝えた。アメリカが日本領土に、アメリカの陸上発射型の攻撃システム(「タイフォン」)を配置することは受け入れられない」と再び日本の軍事力強化に対する批判を行った。

「昨年9月にタイフォンの移動型のミサイルシステムの発射装置が、山口県の岩国基地に展開された。報道では一時的となっていたが、しかし、まだ撤収されていない。このことが単なる演習にとどまらず、より恒久的な配置になることを示唆している。また2025年11月に小泉防衛大臣は、与那国島に中距離ミサイルを配備する計画を発表した。これは決して平和志向のステップとはとても言えない、まったく逆だ。我々は日本の同僚たちに、再軍備化の道を進まないように促したい、日本国憲法の原則に立ち返り、その専守防衛に限定する日本の憲法の原則に立ち返ることを促したい」、と、続けた。

しかし、考えてみてほしい。岩国、与那国配備の中距離ミサイルは、モスクワまで届きはしない。これらは、中国、特に台湾、尖閣諸島(そして北朝鮮)をにらんだ配備だ。ロシアの安全保障への影響は限定的だ。当然のことながらロシア側もそんなことは分かっている。このミサイル配備への批判のタイミングは、昨年から始まった中国の「日本軍国主義批判キャンペーン」、そして高市政権叩きに呼応したものと見るべきだろう。

ウクライナという大きな問題が存在していて、そのために中国に擦り寄らざるを得ない。そのために口頭の批判といった日本に対して直接的な被害を与えない件であれば、中国に徹底的におもねる。それは高市早苗がトランプに擦り寄るのと全く同じ理屈だ。それが現在の構図だ。

しかし、ロシアでは、必ずしもそれで良いと考えられているわけではないようだ。そして、突破口の一つと見られているのが、意外にも日本なのである。

【つづきを読む】実はいま、ロシアで「ウクライナ戦争終戦」に向けたシナリオ作りが始まっている…日本人が知らない具体的な中身

B記事

前編【ロシアの専門家が察知した「習近平は戦争準備を進めている」という確信的な予兆】では、ウクライナ戦争を背景としたロシアが中国に同調して日本叩きを行う背景を解説した。しかし、ロシアはこの中国に振り回されざるを得ない構図をよしとしてはいない。最近になって水面下で、この軛を抜け出す動きを始めている。そしてその対象が実は日本なのである。

「日本」というロシアにとってのカード

ウクライナ戦争の長期化という苦境のために、中国にすり寄り、おもねらざるを得ないという構図にロシアはある。しかし、実は、そういう露中関係を修正したいという動きがロシア国内に芽生え始めているのもまた確かだ。

そして、実は日本政府も、それに呼応するような動きを水面下でやっている。まずそのきっかけは、2024年11月7日のトランプ当選の日に起きた。

この日はちょうど、この年のロシアを代表する外交・安全保障問題のシンポジウム「ヴァルダイ国際討論クラブ」の会議でのプーチンのセッションの当日だった。会議では明らかに私に質問の機会を与えるような設定にされていた。そこで私は日露関係・露中関係について質問した。

「このまま行ってしまうと、ロシアが目指すような多極化の世界は実現しないのではないか。日本はアメリカとの関係を接近し、ロシアは中国との関係を強化していく。これでは二極化であって多極化の世界ではない。ロシアはどうやって多極化を担保しようとしているのか」

するとプーチンはえらい剣幕で怒りだした。

「日本だってアメリカと軍事演習やっているじゃないか。我々は当然、そういうアメリカとその同盟国の脅威に対抗するために軍事演習をやっているんだ」と反応をいったんやった上で、二国間関係について話を移した。

「日露は安倍政権の時に、なんとかこの難しい平和条約問題を解決しようといろいろやった、難しい問題も取り組んできた、ところが日本はこのウクライナの問題で急に日本が制裁をロシアにかけてきた。日本にも頭のいい人たちはいる。それはエネルギーの人たちだ。エネルギーの分野は制裁をかけていないし、やっぱり協力を続けている」。

さらに「ロシアは日本文化が好きだし、日本食は好きだし、今後5年、50年と日本との関係を発展させたい思いがあるんだ」と、日本に対し異例な熱いメッセージをなぜか送った。

実はこのようなプーチンのメッセージに対して、日本政府も、実は水面下でそれなりに反応をしてシグナルを送り、対話の糸口を切り開けないかという模索を実際にやっている。

もちろん、制裁の問題はアメリカが解除しない限り無理だ。ただ一方で、これだけ東アジアの情勢が不安定化している中で、日露が戦略対話の機会をまったく持てないというのは、ちょっとまずい。なんとか対話の可能性を切り開けないかということで、いろいろと模索が行われている。実はそのチャネルが文化学術交流だ。これは制裁対象外だから、積極的に出来る。

サハリンの天然ガス田プラットフォーム

そしてもう一つ。エネルギーもまた日露の関係を繋ぐとても重要な要素になっている。

昨年2025年10月の日米首脳会談では、トランプから直接、サハリン石油・天然ガス田の権益を手放すように圧力をかけられたが日本側は「そうしたら中国の手に渡る」といって拒否した。

イラン戦争でホルムズ海峡経由の輸入が困難になるという事態になって、サハリン2からの天然ガス輸入に加え石油輸入というカードを何度か切っている。そういう意味では、サハリン石油・ガス田の権益を維持しておくことは、やっぱり正しかった。トランプの圧力に対して、よく踏ん張ったといえる。そしてロシアは、当然、日本のこの動きを見ている。

文化・学術交流が下支えする日露関係

前編でも触れた去年1月14日のラブロフの年頭記者会見では、日本については「制裁に参加した」と言って批判をしたが、「ただし」と続く。「いくつかの例外がある。少なくとも我々は文化やスポーツや共同の教育プロジェクトを政治の犠牲にしたことはない、一度もない。我々は、このことについては評価をしている」と語っている。

要するに、他のあらゆる日本がやっている「悪いこと」にもかかわらず、日本は「ロシア文化フェスティバル」に呼ばれるロシアのパフォーマーたちを含め、訪問団をちゃんとホストしてくれていると。そして、今年もまた秋に行われると。「このような勇気はすべての、あらゆる国が持っているものではない、やってない国もたくさんある」とまで発言している。

今年の1月20日の記者会見では、ラブロフは前編で述べたように岩国、与那国へのアメリカと日本の中距離ミサイル配備の批判まで行っている。

ラブロフ・ロシア外相 by Gettyimages

「しかしながら」とまた続けられる。

「我々はこのことは決して健康的じゃない状況だと確信している。依然としてコンタクトは限定的だ。我々はそのようなコンタクトを否定はしない。ただし、このような背景、地政学的な問題に関する非常に深刻な矛盾・対立にもかかわらず、日露の文化・人道の協力は、ポジティブな方向で発展している」。

欧米(イタリアとか)で行われるようなロシアのカルチャーや芸術やそのパフォーマーたちをキャンセルするということはない。文化フェスティバルは、今年も行われる、ということをわざわざ言及する。

要するに、ウクライナ問題が解決しないうちは、やはりアメリカ対露中という基本的な対立構図は変わらない。ただし、ウクライナ問題が解決し、米露関係が正常化すれば、この露中が対日本で緊密に連携する構図は一挙になくなるということはないにしても、徐々に緩やかになる可能性は十分にある、ということだ。

外交・安全保障協議の復活へ

ここに来て新たな動きが浮上してきている。その「ロシア文化フェスティバル」の主催者のシュビトコイ大統領特使が、5月10日前後に日本に来たときに、日露は次官級協議をやるべきだと発言した。

彼が言っている次官級協議というのは、文化面のことではなく外交・安全保障のことだ。この話は、もともと前段がある。4月8日に武藤顕・駐ロシア大使がロシアのルデンコ外務次官と会っている。

武藤大使がルデンコ外務次官と会うのは、これまで数度しかない。大事な局面でしか会っていない。武藤大使は「外相会談」を提案したのではないかと言われている。

これに対し、そのあとに、鈴木宗男・参議院議員がロシアに行き、ルデンコ次官にあった。そこで7月のASEAN外相関連会合で、外相会談をやる用意があるとルデンコ次官は 述べたという。

そのあとにシュビトコイ特使が来日して、鈴木宗男議員と会談している。そこで次官級会談に言及しているのだ。面白いのはシュビトコイという文化担当特使が、事実上もう対日関係の外交特使のような形で今回動いていることだ。ロシアから見て、その「文化」というパイプを、日本側が傷つけなかったから、向こうからしたら、じゃあそこでいくと。多分、水面下で調整が行われているのだろう。

2025年の「ロシア文化フェスティバル」の開幕で挨拶をするシュビトコイ特使 by ロシア大使館

最近の軍国主義批判はともかくとして、日本とロシアは、まだ決定的な喧嘩やっていない。お互いがギリギリのところで踏みとどまって、関係改善の可能性を残そうとしている。

もちろん、直ぐにというわけには行かない。ともかくウクライナ戦争が何らかの形で収束しないかぎり、ロシアの中国全面依存という構図は変わらず、中露関係の中でロシア外交の自由度がわずかなりとも生まれる余地はないからだ。

始まったロシアの「終戦工作」

そういう中で、最近、ロシアで面白い動きが表面化した。政府は「ロシアが対ウクライナ特別軍事作戦で勝ったんだ」というストーリーを実は作っているというものだ。

ロシアは当初、「ネオナチ政権のウクライナを完全に、親露のウクライナに変えてしまう、それが目標。そこまでは我々は戦争をやめない」と公言していた。だが現状それがもう軍事的には無理であることが、あからさまになった。経済的にも同様だ。

現状で、仮に今、トランプが仲介をしている、ドンバスを、一応ロシアのテリトリーにするという条件でもって「勝利」とする、というストーリーを、実は作ってるのではないかという記事が、5月7日に反政府系のメディアが出して話題しなった。私は、これは結構、信憑性高いのではないかとみている。プーチンに近い人間が、ほぼ似たようなロジックの論文を、最近出したからだ。

その筆者は、前編でも紹介した、中国の「挙動不審」を分析した中国専門家のヴァシーリー・カーシン。彼は他でもない、トランプ政権誕生した後に、ウクライナ問題を巡って米露関係が正常化したら露中の力関係も変わると主張した張本人なのである。今回の論文の中では中国のことには、ひと言も言及はない。彼が言っているのは、ウクライナ戦争は、もうこれ以上続けると、経済的なリスク、エスカレーションなど、もろもろのリスクがあるので、今、政府がアメリカと話してるこのラインで終わることがロシアにとってのベストシナリオだという主旨だ。

彼の論文はフィナンシャル・タイムズのギデオン・ラックマンが、直近のコラムでわざわざ言及するなど世界的な注目を浴びている。

マリウポリ by Gettyimages

もちろんウクライナ側はウクライナ側の考え方があるし、ならば本当にドンバスを明け渡すということはウクライナにとって受け入れ可能なのかという議論はある。

しかし、この論文、そしてこの内容に対するメディアの反応を見ると、まさに今、ロシア国内で、「そろそろ戦争は、終わりだ」という、ある種の世論作りが始まってると見ることができる。

面白いことに、このカーシンの論文が公開された日が5月21日。プーチンの訪中の翌日だったということだ。これは、偶然ではないだろう。

カーシンはロシア有数の中国専門家でもある。このタイミングでの彼の意見表明は、ウクライナ問題を巡る米露関係と露中関係というのは、実はセットだとロシア上層部で考えられていることを意味する。

ウクライナ問題が決着つくまでは、ロシアにとって中国との関係は、それこそ高市早苗がトランプに接するのと同じように、べったりくっ付くしかない。しかし、もう次の準備を、視野に入れて始めてる。

中国との関係を、表向き悪化させる必要はないし、そんなことはやらない。だけれども、中国が日本叩きのテンションを高め、ロシアに同調を「強要」する状況下で、今までできなかった日本との関係を、文化のみならず、別のところでも拡大するということは、ロシアは、対中関係の自由度を高めることを真剣に考え始めたといえる。

この一件を見ても、ロシアはウクライナ戦争下の中国との関係を、このままで良いと考えてはおらず、さらに外交の自由度の回復を企図して、ウクライナ戦争の終戦をかなり真剣に考え始めているのではないだろうか。

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