『トランプが警戒する「イランの核購入」、停戦合意が封じなかった中東核危機 終わりなき核問題、トルコ・サウジを巻き込む新たな中東秩序の行方』(6/23JBプレス 福山隆)について

6/23The Gateway Pundit<BREAKING: Senate Approves House-Passed War Powers Resolution to Limit Trump’s Action in Iran – Four Republicans Join the Democrats=速報:上院、下院可決の戦争権限決議案を承認、トランプ大統領のイランにおける行動を制限へ – 共和党議員4名が民主党議員に加わる>

共和党は自党の大統領を守ろうとしない。

上院は火曜日、下院で可決された、トランプ大統領のイランにおける行動を制限する戦争権限決議案を賛成50票、反対48票で承認した。

共和党からはランド・ポール(ケンタッキー州)、ビル・キャシディ(ルイジアナ州)、スーザン・コリンズ(メイン州)、リサ・マコウスキー(アラスカ州)の4人が民主党に加わった。

共和党の上院議員2名、ミッチ・マコーネル氏とデビッド・マコーミック氏は投票を欠席した。

マコーネル上院議員の事務所は月曜日、同議員が最新の入院を受けて、今週は投票を行わないと発表した。

民主党のジョン・フェッターマン上院議員は共和党に賛成票を投じた。

火曜日の採決は、上院がイランに対する戦争権限決議案を可決した初めての事例となる。

先月、上院はトランプ大統領のイランにおける戦争権限を制限する決議案を可決し、7回の失敗を経て民主党にとって大きな突破口となった。

下院は今月初め、戦争権限決議案を賛成215票、反対208票で可決した。

ザ・ヒル紙は次のように報じた

上院は火曜日、下院で可決された決議案を承認した。この決議案は、トランプ大統領に対し、イランに対する敵対行為から米軍を撤退させるよう指示するもので、共和党の上院議員4人が党の方針に反して、最高司令官としてのトランプ大統領の権限を弱めることに賛成票を投じた。

上院は賛成50票、反対48票で決議案を可決した。この決議案は今月初め、下院で賛成215票、反対208票で可決されていた。

この法案は火曜日に上院本会議に提出され、最終可決の賛否を問う採決が行われた。これは同時決議であるため、トランプ大統領の署名は必要ない。

しかし、両院で承認されたとはいえ、法律としての効力はない。

この命令は、1973年の戦争権限法に基づき、トランプ大統領に対し、差し迫った攻撃から米国の資産や同盟国を守るために必要な軍隊の一部を除き、イランに対する敵対行為から米軍を撤退させるよう指示するものである。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/06/breaking-senate-approves-iran-war-powers-resolution/

https://x.com/hicharliecotton/status/2069513973234340258/video/1

6/23Rasmussen Reports<Democrats Gain Lead on Energy Policy=エネルギー政策で民主党がリード>

数ヶ月前までは共和党が有利だったエネルギー政策を、今では民主党が担うと信頼する有権者が増えている。

ラスムセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の45%がエネルギー政策に関して民主党をより信頼しており、40%が共和党をより信頼している、15%がどちらとも言えないと回答した。これは、 2月に共和党がエネルギー政策に関して47%対45%で2ポイント差で民主党を信頼していた状況から、民主党への7ポイントの純増を示している。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/democrats_gain_lead_on_energy_policy?utm_campaign=RR06232026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

https://x.com/IngrahamAngle/status/2069568134852288776/video/1

6/24阿波羅新聞網<“世界伟大的一天”!美成功插旗中共地盘=「世界にとって素晴らしい日」!米国、中共の地盤に足掛かりを築く>

6月、米鉱業会社Virtus Mineralsがコンゴ民主共和国(DRC)の重要鉱区に正式に拠点を設けたことで、アフリカにおける重要鉱物をめぐる争奪戦に火がつき、世界のサプライチェーンをめぐる米国と中共の深刻な対立の幕が切って落とされた。現在、中共は世界のレアアース鉱山の70%近くを保有するだけでなく、精製能力の90%以上を支配している。北京は2025年から全面的な輸出規制を実施するほか、米国の防衛・軍事兵器の研究・開発・製造におけるレアアースや重要金属の使用を禁止する法整備さえ行っており、これらの資源を地政学的な交渉のカードとして利用しようとしている。

10年かけてでも、中共のレアアース独占を解消しよう。

https://www.aboluowang.com/2026/0624/2399483.html

6/24阿波羅新聞網<历史证明大多数人会逃离社会主义=殆どの人が社会主義から離れるのは、歴史が証明している>

歴史の痛ましい教訓は、思いやりが有害であるとか、政府の不作為が問題であるといった点にあるわけではない。むしろ歴史が私たちに思い出させるのは、権力の集中、経済的自由の制限、国家への過度な依存にあることが、往々にして時間が経ってから初めてその結果に気づくということである。米国の未来は、「資本主義」や「社会主義」といったレッテルによって決まるのではなく、米国の成功を長年支えてきた自由、チャンス、イノベーション、個人の責任を維持しつつ、同時に努力する人々が取り残されないようにできるかどうかによって決まるのである。「歴史を鏡と見なせば、王朝の興亡を理解できる」と言われる。歴史は依然として最良の教師であり、重要なのは私たちがそこから教訓を汲み取ろうとする意志があるかどうかである。

共産主義や社会主義の真実の姿(人権弾圧、盗聴、密告奨励等)を歴史の鏡としてほしい、中共よ!

https://www.aboluowang.com/2026/0624/2399437.html

6/24阿波羅新聞網<传递习受限的信号?中共全国人大、政协异常=習近平の権力が制約されている兆候か?中共の全人代と政協における異変>

最近、「福建帮」や「山東帮」の幹部が逮捕・解任されたり、解任の噂が流れたりしていることは、かつて習近平に忠誠を尽くした腹心たちを彼がもはや守りきれない状況にあることを示唆している。もし習自身が腹心の粛清を命じたのだとすれば、その冷酷非情さは、彼に従う他の人々の心を寒からしめる結果にしかならない。さらに、中共の全人代や人民政治協商会議における最近の異例の動きもまた、習の権力が制約を受け始めていることを物語っている。

24年3中全会で脳卒中になってから事態は変わっていない。トランプやプーチンに会ったとしても。

https://www.aboluowang.com/2026/0624/2399553.html

6/23阿波羅新聞網<北京攻台算盘变了 最新布局浮出水面—分析:拿下台湾北京有最新盘算=北京の対台湾攻撃の計算に変化、最新戦略が浮上 — 分析:北京は台湾奪取に向けた新たな計画を有している>

複数の西側情報機関の信頼できる統計によると、ウクライナ戦線におけるロシア軍の死傷者数は、2026年までに累計130万人を超えた!確認された死者だけでも50万人以上に上る。

NATOの最新情報によれば、ロシア軍の月間死傷者数は現在、驚くべきことに3万5000人にまで急増している!こうした事実は、北京に大きな衝撃を与えた。

ロシア・ウクライナ戦争は、北京の「認知戦」への依存を強める要因となっている。

台湾海峡での戦争のコストを制御するのは、ますます困難になっている。

外国からの支援は、弱小国を強国へと変貌させる。

台湾人の米国に対する信頼を削ぐこと。

分析:北京は台湾奪取に向けた新たな計画を有している

『自由時報』が、米国の権威ある『フォーリン・アフェアーズ』誌に22日掲載された論評を引用して報じたところによると、中国(中共)の指導者である習近平は、人民解放軍(PLA)に対し2027年までに台湾攻撃能力を備えるよう求めてはいるものの、北京が実際には戦争を起こさずに台湾への影響力を拡大すること、具体的には米国の安全保障上のコミットメントに対する台湾の信頼を切り崩すことを望んでいるという。

著者は、北京が現在、政治的・外交的・心理的な圧力を利用して、台湾社会と米国の間の信頼関係を徐々に変化させることに重点を置いていると分析している。

もし北京が、対台湾武器売却を遅らせ、米国と台湾の公式な交流の頻度を減らすことに成功すれば、米国の安全保障上の保証に対する台湾社会の信頼はさらに損なわれる可能性がある。

著者は2026年の世論調査データを引用し、米国を「信頼できる国」と見なす台湾の回答者はわずか34%であり、これは5年前と比べて10%以上低下した数字であると指摘している。

また、こうした傾向が続けば、北京との関係改善を主張する政治勢力がその恩恵を受ける可能性があると示唆している。

記事は、米国が既に発表済みの対台湾武器売却を迅速に進め、台湾の自衛能力強化への支援を継続すべきだと主張して締めくくられている。

もし台湾が最終的に北京の支配下に入れば、第一列島線における米国の戦略的態勢は大きな打撃を受け、日本や韓国といった地域の同盟国が安全保障の枠組みを再検討する事態になりかねない。

したがって、インド太平洋地域における既存の安全保障体制を維持するためにも、米国は台湾への関与を弱めるべきではない。

習の武統の方針転換は米国のベネズエラとイラン攻撃を見たから。それだけでもトランプは価値がある。

https://www.aboluowang.com/2026/0623/2399342.html

6/23阿波羅新聞網<万斯瑞士谈判遭羞辱?真相来了=ヴァンスはスイスでの交渉中に屈辱を受けたのか?その真相とは。>

6/21、22、米国とイランは覚書(MOU)への合意後初となる高官級協議をスイスで行った。その際、米国のヴァンス副大統領と米国代表団が冷遇されたとの報道が流れた。イラン側が米国からの集合写真撮影の要請を拒否したほか、仲介役を務めていたカタールのムハンマド首相が、ヴァンスとは握手を交わさなかった一方でパキスタンの当局者とは抱擁する姿が撮影されたためである。ヴァンスとムハンマド首相はいずれもこれらの報道を否定しており、米国当局者も実際の経緯について説明を行っている。

イランのメディア:テヘラン(イラン政府)は米国側との集合写真撮影を拒否した。

拡散された動画:カタールの首相はヴァンスを無視、あるいは冷遇したのか?

ヴァンスは冷遇されたとの見方を否定――イラン発の情報には懐疑的であるべきと主張。

米当局者が一連の経緯を説明。

米国当局者らは、米国が冷遇されたとの報道を否定した。イラン側が米国との写真撮影を拒否したとするイランメディアの主張について、当局者は、会談開始前にイラン側がメディアの取材に応じることに同意していたと述べた。「彼らは国営メディアまで連れてきて取材させ、これらのメディアは既に会場に陣取っていた。それにもかかわらず、多数のメディア関係者が集まっているのを見て、彼らは会場を去り、その後国営メディアを通じて虚偽の情報を流布した。」

カタールのムハンマド首相がヴァンスを冷遇したという主張について、同当局者は「全くのナンセンス」だと一蹴し、米カタール両国の代表団は会談前に数時間しか会わないため、「すでに何時間も一緒に過ごした相手に改めて挨拶する必要はない」と強調した。

カタール首相:メディアが事態を誇張して伝えた。

フェイクの可能性もありますが、映像だけを見る限り、カタール首相はヴァンスを無視したように見える。でも米当局者の説明もある。

https://media.bjnews.com.cn/video/out/2026/06/22/5733092079047877416.m3u8

https://www.aboluowang.com/2026/0623/2399385.html

https://x.com/Anpo_Star/status/2069270223518064697/video/1

福山氏の記事では、中東ではMADが効かないのであれば、いかなる形であれ、各国に核を持たせることはできない(イスラエルは既に持っていますが)。世界的な核戦争が始まるかもしれない。北朝鮮の核転売の監視を強化しないと危ない。それにイランも中共同様嘘つきだから、監視をしないといけない。

日本は①非核三原則の見直し(持ち込ませずはやめる)②米国と核共有③将来米国から核を購入できるようにする。

記事

米国との交渉のためスイスに到着したイランのセイエド・アッバス・アラグチ外相(中央)と、イラン・イスラム議会のモハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ議長(左、6月21日、写真:AP/アフロ)

目次

米国のドナルド・トランプ大統領とイランのマスウード・ペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領は6月17日、両国の戦闘終結を定めた覚書に署名した。

報道によれば、国際原子力機関(IAEA)の監視下でイランが保有する高濃縮ウランをイラン国内で希釈するとされている。また、「イランは核兵器を開発も調達もしない」と明記されている。

しかし、これは政治文書上の禁止規定にとどまっている。イランを巡っては、過去の核拡散ネットワークとの接点や外部調達の懸念がたびたび指摘されてきたが、覚書はそうした外部調達リスクをどこまで検証・遮断するのかを明確にしていない。

「書かれたが封じられていない」というギャップこそが、次の展開を決定づける伏線となる。そしてこのギャップは、今後の核を巡る米国とイラン間の交渉で、必ず再浮上する論点でもある。

停戦合意は、戦争終結を急ぐ米国、経済制裁解除を優先したいイラン双方の政治的妥協の産物であり、最も利害が衝突する核問題だけは、意図的に別枠の交渉へと切り離された。

核問題を本格的に扱えば、停戦そのものが成立しないためである。実は、この現実こそが中東の抑止構造を静かに揺さぶっている。

トランプ発言が開いた禁断の扉

覚書に調印される前の6月初旬、米国のドナルド・トランプ大統領は米NBCの番組で「イランは核兵器を開発するだけでなく、購入することも禁じる」と語った。

停戦合意が核問題に触れなかったからこそ、この発言の意味はむしろ重くなる。

この一言は、核兵器は「作るもの」という前提を静かに覆した。核関連技術や部品は外部調達され得る。そしてイランは、核施設を破壊された場合でも、外部調達という選択肢を模索する可能性がある。

この視点に立った瞬間、中東の核秩序は全く別の姿を見せ始める。本稿では、

・イランが核を「買う」現実的ルート
・それを封じようとするトランプの意図
・そして中東全体に広がる核ドミノの構造

を読み解く。これは警鐘ではない。核抑止の本質を見抜くための構造的洞察である。

イランの核戦略は曖昧さから始まる

イランの核戦略の核心は曖昧さである。

表向きには「核放棄」を演じて譲歩姿勢を示しつつ、一方で核施設が破壊された場合でも、外部調達という選択肢が残る可能性は以前から指摘されてきた。

この二重構造こそが、イラン核問題を最も誤解させてきた点である。

表の顔:核放棄を取引材料にする国家

イランは核放棄を次の外交カードとして使う。

・制裁解除
・経済支援
・国際的地位の回復

「交渉可能な国家」を演出し、圧力を緩和しつつ利益を引き出す。

裏の顔:核を買うという選択肢

 同時にイランには、外部調達という抜け道が残る可能性も指摘されてきた。

・ロシア
・北朝鮮
・非国家ネットワーク(A.Q.カーン型=核部品・設計図を各国に密売した闇市場網)

(編集部注:A.Q.カーンとは、パキスタンで核開発の父と称されるアブドゥル・カディール・カーン博士のこと。同氏は核技術の闇市場を構築したことでも知られる)

これらは過去に核技術・部品・設計図を他国に売った実例がある。A.Q.カーン・ネットワークが現在も水面下で生き続けていれば、イランは核施設を破壊されても外から買うことで抑止力の最低ラインを維持できる。

なぜ中国は含まれないのか

中国は核拡散を防ぐ国際ルール(NPT)を守ることで、大国としての信用と地位を維持している。そのため、核弾頭を他国に渡す行為は、自らの国際的立場を壊す「割に合わない行為」となる。

一方、ウクライナ戦争の行方次第では、ロシアが「対米カード」として核技術や移転をちらつかせる可能性は全くゼロというわけではないが、中国にはその余地がない。

したがって、中国がイランに核弾頭を移転する可能性は極めて低い。一方で、過去の中東地域へのミサイル関連技術移転をめぐる懸念から、投射手段の拡散管理は引き続き論点となる。

トランプが見抜いた「二重戦略」

 トランプ大統領が「イランは核を開発するだけでなく、購入することも禁じる」と名指しした背景には、この二重構造がある。

表の顔:核放棄を交渉材料にする国家
裏の顔:外部調達リスクを残す国家

この構造を理解しているからこそ、 トランプは「開発」だけではなく購入を封じにかかった。 そしてイスラエルも、この「曖昧戦略」を最も深刻に認識している。

核兵器は作るだけではない:4つの入手経路

自国開発:最も時間がかかる正統ルート

 遠心分離機、濃縮ウラン、爆縮レンズなどを国産化し、核弾頭をゼロから製造する方式。

・技術的ハードルが高い
・国際監視を受けやすい
・施設破壊で計画が大幅に後退

イランが最も苦労してきたのがこのルートである。

完成品の購入:核弾頭そのものを買う

 ここで言う購入とは、完成した核弾頭そのものを買う行為である。 ミサイルなどの投射手段は別枠で調達される。

これは核市場の最上位にある完成品市場で、国家が一気に核抑止力を獲得できる最短ルートである。

A.Q.カーン・ネットワークは、核弾頭設計図・遠心分離機・部品を複数国に売った「世界で最も成功した核の闇市場」として知られる。

核の傘の提供:「借りる」核抑止

 核兵器を持たずとも、他国の核抑止力を「借りる」方式。

・米国 → 日本・韓国(本物の核の傘)
・ロシア・中国 → 曖昧な核の傘

イランが得られるのは後者であり、実効性は限定的だが、心理的抑止としては一定の効果を持つ。

部品・技術の密輸:「自作のための部品」を買う(アセンブル方式)

完成品を購入する場合との違いは極めてシンプルである。必要な部品を複数国から少しずつ分散調達し、最後に自国で組み立てる。調達対象は多岐にわたる。

・起爆装置
・核物質
・爆縮レンズ
・ミサイル部品
・遠心分離機部品

これは核市場の下層レイヤーであり、発覚しにくく、阻止が最も難しいルートとなる。

トランプ大統領が 「イランは核を開発するだけでなく、購入することも禁じる」 と述べた背景には、イランが完成品の購入と部品・技術の密輸(自作のための分散調達)という外部調達ルートの懸念がある。

この2つへの対処が不十分であれば、イランが核関連能力を再建する余地は残る。

イランが買える国はどこか:現実的な供給源

イランが核を買える現実的な供給源は先に書いたように3つある。

  1. ロシア:イランを対米カードとして扱う

ロシアの動機は明確だ。イランを対米カードとして利用することである。

イランはウクライナ戦争でロシアにドローンを供給、ロシアが対米圧力の文脈で核・ミサイル協力を示唆するリスクは懸念されるが、核弾頭移転の実現性は極めて低い。

  1. 北朝鮮:最も危険な核市場

北朝鮮は3つの供給源の中で最も危険である。弾道ミサイルやその部品をロシアや中東、アフリカに販売した実績があり、核技術に関しても外交資源としてではなく、外貨を得る手段として活用を目論んでいる可能性があるからだ。

このため、イランにとっては最も現実的な調達ルートとなる。

  1. 非国家ネットワーク:最も捕捉が難しい核市場

 A.Q.カーン型の密輸網は、「世界で最も成功した核の闇市場」と呼ばれた。国家間取引より発覚しにくく、部品・技術を複数国から分散調達できるため捕捉が難しいからである。

同種の密輸ネットワークが再構築される場合、イランが核施設を破壊されても核関連能力を回復する道が残る。

曖昧な核保証も心理的抑止になり得る

核の傘は3種類存在する。 そして重要なのは、核の傘は実在するかどうかではなく、相手が存在すると信じるかどうかで抑止が成立するという点である。

・本物の核の傘(米国 → 日本・韓国)

米国の核の傘は、世界で最も信頼性が高いとされる。 議論はあるにせよ、実際に核報復が可能で、意思もあるという点で他国とは一線を画す。

・曖昧な核の傘(ロシア・中国)

ロシアや中国が示すのは、「重大な結果を招く」といった曖昧な表現による心理的抑止である。実際に核報復するかは不明だが、「やるかもしれない」という不確実性が抑止を生む。

・実際には存在しない核の傘

実際には核報復能力も意思もない名目だけの核の傘である。

この中で、イランが本物の核の傘を得ることはまず考えられない。しかし重要なのは、 曖昧でも偽物でも、イスラエルの攻撃を遅らせる心理的抑止にはなるという点である。

イスラエルは国家生存を最優先するため、「ロシアや中国が背後にいるかもしれない」という不確実性は、 攻撃判断を遅らせる要因になる。

中東核ドミノの引き金を引く可能性

トルコはイランの核購入に直接関与する国ではない。しかし、イランが核を持つ(あるいは持ちそうになる)と最も敏感に反応する国家である。

その理由は、トルコにとって核は国家の構造的欲求だからだ。

トルコの核欲求は国家の構造的欲求

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は2019年9月、トルコが核兵器を持てないのは不公平だと発言している(ロイターの記事など)。

これは大統領の暴走発言ではない。

トルコは北大西洋条約機構(NATO)有数の軍事力を持ち、欧州とアジア、中東を結ぶ文明の十字路に位置する地政学的中枢国家であり、周辺地域にはロシア、パキスタン、イスラエルといった核保有・事実上の核保有国が存在する。このため、核武装の構造的インセンティブが存在する。

もしイランが核を持てば、トルコは動かざるを得ないだろう。

トルコが動けば核ドミノが始まる

 トルコが核武装に動いた瞬間、中東の核秩序は崩れ、サウジアラビアやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などで核ドミノが始まる可能性が懸念される。

特にサウジは 「イランが核を持つなら、我々も持つ」 と公言しており、トルコの動きに反応する可能性が高い。

中東の核拡散は安定化ではなく不安定化をもたらす

「相互確証破壊(MAD)論」は中東には当てはまらない。

MADは「お互い撃てるから撃たない」という理屈だが、中東には制御しきれない国家・非国家が多すぎて、この前提が成立しないからだ。理由は3つある。

・指揮統制の脆弱性:誤発射リスクが高い
・代理勢力の存在:国家が統制できない武装勢力が多数
・先制攻撃文化:「やられる前にやる」が軍事文化として根付く

これらが重なるため、中東の核拡散は安定ではなく不安定を生む。

トルコは最初の引き金であり、秩序を決定づける

 トルコは核を買う国ではない。しかし、核ドミノを引き起こす引き金になる点で、中東核秩序の未来を決定づける存在となる。

さらに、トルコが核武装に動けば、中東だけでなくポーランドやウクライナなど東欧の核議論も加速する可能性がある。

イスラエルの開戦ラインは核移転

イスラエルにとって、イランへの核移転は国家生存そのものに関わる問題である。

そのため、核移転が現実味を帯びた段階に入れば、イスラエルは国際法より国家生存を優先し、開戦ラインとして行動する可能性がある。

これこそが、イスラエル核政策の「Begin Doctrine(ベギン・ドクトリン)」の核心である。

(編集部注:ベギン・ドクトリンとは、1981年にイスラエルの首相だったメナヘム・ベギン(Menachem Begin)が提唱・実行した国防戦略で、脅威が実行される前に予防攻撃を行うというもの)

イスラエルの監視手段

イスラエルは核移転の兆しを捕捉するため、国家の総力を挙げて多層的な監視網を築いている。

・モサド(HUMINT):現地協力者・潜入工作
・サイバー侵入:ナタンズ破壊に象徴される高度能力
・衛星監視:施設・輸送ルート・軍事拠点の常時監視
・物流追跡:貨物・航空便・港湾のリアルタイム追跡
・米英など同盟国からの情報提供(SIGINT・IMINTの補完)

(編集部注:HUMINTは人間から情報を得る諜報活動で、SIGINTは衛星やインターネット、電磁波などを傍受する諜報活動、IMINTは偵察衛星やドローンなどから得た画像を分析して行う諜報活動)

これらを通して、イスラエルは核移転の兆しを見逃さない体制を築いていると考えられている。

イスラエルの阻止手段

 核移転が確認されれば、イスラエルはあらゆる手段を用いて阻止する可能性は高い。

・空爆:シリア、イラク、スーダンでの前例
・サイバー攻撃:核施設・輸送網の無力化
・科学者暗殺:イラン核科学者の一連の作戦
・物流破壊:港湾・倉庫・輸送車列の破壊

これらはすべて、核移転を国家生存への脅威と捉えるからこそ、イスラエルが躊躇なく実行する行動である。

ロシア・中国の輸送機や船舶による核移転を攻撃できるのか

 具体的には、船舶なら航行中の爆発・火災など、表向きは事故として扱われる可能性がある。

空輸なら、輸送機そのものではなく、核関連物資が一度地上に降りる中継空港を狙う。

イスラエルはロシア・中国との衝突を避けながら、核移転そのものは絶対に許さないという二重戦略を取るとみられる。

国家生存が最優先

 イスラエルは核移転阻止に関して、国際法・外交関係・大国の反応よりも国家生存を優先するとみられる。

だからこそ、核移転はイスラエルにとって開戦ラインであり、中東核秩序の最も危険な引き金となる。

結語:停戦合意は核秩序の再編を加速させる

今回の米国とイランの停戦合意は、ホルムズ海峡の正常化、制裁の段階的緩和、60日の停戦延長といった表の戦争を一時停止したにすぎない。

核問題は先送りされ、外部調達ルートの遮断も議題にすら上っていない。その結果、次の構造がむしろ鮮明になった。

イランは曖昧戦略を維持し、外部調達の可能性を完全には排除していないとの見方が残る。ロシアや北朝鮮をめぐっては、対米交渉カードや外貨獲得手段として核・ミサイル関連技術が利用されるリスクが懸念される。トルコを起点とする核ドミノの構造は変わらない。イスラエルは核移転を開戦ラインとして監視を強化する・・・。

つまり、停戦は核秩序を安定させたのではなく、核問題を戦争の次の段階へと再編しただけである。

トランプ大統領の「イランの核購入禁止」発言からは、停戦合意が触れなかった本当の争点である、核の外部調達という見えない市場を封じたいという強い警戒感がうかがえる。

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