6/22The Gateway Pundit<JUST IN: Iran Expected to Close Strait of Hormuz, Blocking Access to Oil Routes for 20% of Global Oil Production – Marco Rubio Says Move Would be “a Massive Escalation that Would Merit a Response” (VIDEO)=速報:イランがホルムズ海峡を封鎖し、世界の原油生産量の20%の輸送ルートへのアクセスを遮断すると予想されている。–マルコ・ルビオは、この動きは「大規模なエスカレーションであり、対応が必要だ」と述べている(動画)>
下の中国語記事を読めば、ホルムズ海峡の封鎖発動はそんなに簡単ではない。
ホルムズ海峡
イラン議会は、昨夜の米軍による同国の核施設への攻撃を受けてホルムズ海峡の封鎖を承認する投票を行った。
この海峡は世界の石油輸送の約20%のルートとして利用されており、この措置がイランの最高評議会で承認されれば、石油価格に影響を与えると予想される。
石油の約80%をホルムズ海峡経由で輸入しているとされるインドは、大きな打撃を受けると予想される。
トランプ大統領は昨夜、攻撃から数時間後、国民に向けて演説を行い、この攻撃を「目覚ましい軍事的成功」と称した。さらに、イランが報復攻撃を仕掛けた場合、「まだ多くの標的が残っている」と述べ、「我々は正確さ、迅速さ、そして巧みさをもって、残りの標的を追撃する」と警告した。
ホルムズ海峡の封鎖は、米国がイスラエルとの戦争に介入したことに対するイランの報復措置の一つに過ぎないかもしれない。
ゲートウェイ・パンディットが報じたところによると、イランの革命防衛隊(IRGC)はこの攻撃に対し、「戦争は今始まる」と発言した。
大統領の最大かつ最も忠実な支持者の多くは、「永遠の戦争」を阻止すると公約していた大統領が、ついに戦争を始めてしまったのではないかと懸念している。
マルコ・ルビオ国務長官は、FOXニュースのマリア・バルティロモ氏とのインタビューで、閉鎖の可能性について、「対応を必要とする大規模なエスカレーションとなるだろう」と述べた。さらに、「我々は壊滅的な対応策を用意している」と付け加えた。
https://rumble.com/v6v5uqr-marco-rubio-responds-to-potential-closure-of-strait-of-hormuz.html
ニューヨークポストによれば:
イラン議会は、世界の毎日の石油の約20%が流れる重要な航路であるホルムズ海峡を閉鎖することを決議した。
この措置により、1日当たり10億ドル相当の石油輸送が阻止される可能性があり、石油価格が急騰する可能性がある。
これはイランの最高評議会による最終決定を待って発効する。
オマーン湾とペルシャ湾を結ぶ海峡は、世界で最も重要な難所の一つで、最も狭い地点で幅はわずか20マイルしかない。
海峡内の航路(船舶が通過できるほど深い区域)は、幅が片側2マイル未満とさらに狭く、攻撃や閉鎖の脅威に対してはるかに脆弱になっている。
https://www.thegatewaypundit.com/2025/06/just-iran-expected-close-strait-hormuz-blocking-access/
パキスタンか北朝鮮か?
6/23阿波羅新聞網<伊朗封锁霍尔木兹海峡?卢比奥一句话破功—伊朗封锁霍尔木兹海峡?美专家:等于自杀 并将害惨中国=イラン、ホルムズ海峡を封鎖?ルビオの話は一瞬で崩れる- イラン、ホルムズ海峡を封鎖?米国専門家:自殺行為に等しく、中国に打撃を与える>
燃料油の44%は最終的にホルムズ海峡を通ってアジアに流れ、その大部分は中国に流れている。画像:Wikipediaより Uwe Dedering CC BY-SA3.0
新頭殻:ドナルド・トランプ米大統領は先日、イランの核施設への爆撃を命じ、テヘラン当局はあらゆる反撃措置を取ると警告した。米国防長官室顧問を務めた戦略専門家のマイケル・ルービンは、イランがホルムズ海峡を封鎖すれば自殺行為に等しく、最終的に最も苦しむのは中国だと指摘した。
かつて米国国防総省に勤務し、現在はエンタープライズ研究所(AEI)の政策分析ディレクターを務めるルービンは、アジアン・ニュース・インターナショナルとの独占インタビューで、ホルムズ海峡を封鎖すれば、敵対国に打撃を与える前に、イラン経済に打撃を与えるだろうと指摘した。
ホルムズ海峡は、毎日約2,000万バレルの石油が通過する狭い海上の要衝であり、イランの敵対国だけでなく、最も緊密なパートナーにとっても非常に重要な場所だ。
ルービンは、「燃料油の44%はホルムズ海峡を通ってアジアに輸出されており、その大部分は中国、そしてある程度はインドに流れている。したがって、一時的な供給停止はあるかもしれないが、それ以上やると、イランは自滅を招く」と指摘した。
ルービンは、イランがガソリンを含む燃料の輸入に依存していることから、ホルムズ海峡を封鎖すれば、敵対国に打撃を与える前に、自国の経済が圧迫されるだろうと強調した。「イランの軍事力と経済は縮小するだろう」と。ルービンは、この脅威は軍事的な現実というよりも、政治的な見せかけである可能性が高いことを明確にした。
インドのビジネス・トゥデイ紙は、中国はイランの最大の貿易相手国であり、最大の石油購入国でもあり、このプロセスにおいて人知れず強力な役割を果たしていると報じた。ホルムズ海峡の完全封鎖は、北京のエネルギー安全保障を深刻に損ない、「一帯一路」構想における主要な供給ルートを遮断することになる。中国は、貿易の連結を強化するため、最近開通した西安~テヘラン貨物線などの鉄道網を含むイランのインフラに多額の投資を行ってきた。石油供給と物流の混乱につながる地域紛争は、北京の利益にはならない。
ビジネス・トゥデイ紙はアナリストを引用し、「中国はテヘランの言動に公には反対しないかもしれないが、水面下では経済的影響力を行使するだろう。ホルムズ海峡が封鎖されれば、中国が最も大きな打撃を受けるので」
サウジアラビアやアラブ首長国連邦からのホルムズ海峡を迂回するパイプラインなど、他の供給ルートはある程度の耐性を備えているものの、能力には限界がある。米国もまた、バックアップ供給国としての地位を確立するため、エネルギー輸出を強化している。
テヘランの強烈な脅しにもかかわらず、ホルムズ海峡封鎖は言うは易く行うは難しである。イランの得失は互いに優劣がない。さらに、中国のエネルギー供給源が危機に瀕することから、テヘランは石油供給維持のため、ライバル国や同盟国からの圧力に直面する可能性がある。
2011年1月15日、観光客を乗せた伝統的帆船がオマーン・ハサブの海岸沿いをホルムズ海峡に沿って航行していた。(MARWAN NAAMANI/AFP via Getty Images)
新唐人:米軍がイランの核施設3カ所への爆撃に成功した後、イラン議会はホルムズ海峡封鎖への支持を表明したが、最終決定はイランの最高国家安全保障会議が行う。
ホルムズ海峡はオマーンとイランの間に位置し、東はオマーン湾、西はペルシャ湾を結んでいる。ホルムズ海峡は、湾岸地域から世界各地へ原油を輸送する唯一の海路である。世界の海上原油取引の約3分の1がホルムズ海峡を通過する。
イラン議会の国家安全保障・外交政策委員会のイスマイル・コサリ委員は日曜日のメディアインタビューで、議会はホルムズ海峡を閉鎖すべきだと結論付けたものの、最終決定は国家安全保障会議にあると述べた。
ルビオ国務長官は6/22、FOXニュースのテレビインタビューで、もしイランがホルムズ海峡を封鎖すれば、それはまたしても重大な過ちであり、経済的自殺に等しいと明確に警告した。米国にも対処する手段はあるが、他国の経済への影響は米国をはるかに上回るものとなるだろう。
ルビオはまた、ホルムズ海峡が封鎖された場合、中国の原油輸入はホルムズ海峡に大きく依存しているため、中共当局に対しイランに連絡を取るよう促した。
米国のペルシャ湾岸諸国からの原油輸入量は、国内生産とカナダからの輸入増加により、現在約40年ぶりの低水準にある。
米軍がイランの核施設を攻撃するずっと以前から、コサリは、イスラエルの攻撃開始後、イランはホルムズ海峡の封鎖を検討していると述べていた。
しかし、ロシアのエネルギー専門家キリル・ロディオノフは、ロシア衛星通信とのインタビューで、イランはホルムズ海峡を封鎖しないだろうと考えている。なぜなら、ホルムズ海峡を封鎖すれば、地域最大の石油・ガス生産・輸出国であるサウジアラビアとカタールとの関係悪化につながる可能性があるからだ。
彼はさらに、「ホルムズ海峡を封鎖することによるコストは、イランが得る利益を上回るだろうし、イランは地域的に完全に孤立することになる。一方、制裁により、イランは液化天然ガスの輸出国には入っておらず、イランの石油輸出の地理的範囲は実質的に中国に限定されている。」
https://www.aboluowang.com/2025/0623/2236895.html
6/23阿波羅新聞網<民主党议员呼吁弹劾川普=民主党議員、トランプ大統領弾劾を要求>米国がイランの核施設への空爆を開始した後、米政界はたちまち波紋を呼んだ。NY州選出の民主党下院議員アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)は、今回の攻撃は「弾劾の明白な理由」だとして、トランプ大統領の即時弾劾を求めた。
パフォーマンスだけの民主党。
https://www.aboluowang.com/2025/0622/2236801.html
何清漣 @HeQinglian 22h
昨日、陳小平氏とイランの核施設攻撃の可能性について話し合った際、下の2番目(ツイート後の議論を参照)は、6機のB-2ステルス爆撃機がアラビア海に派遣されたと言及していた。これは事実と思われる。なぜなら、ラジオ・フランス・アンテルナショナルの記事がこの件について言及していた。https://x.com/RFI_TradCn/status/1936583053674987986
引用
何清漣 @HeQinglian 6月21日
返信先:@xchen156
いくつかアイデアがあるので、ここで議論したいと思う。
ここ数日で色々なことが起こった。
- トランプ大統領は2週間の猶予を与えた。2. トランプは数千機の航空機をアラビア海へ輸送するよう命じた。地下深くの核施設を破壊できるバンカー型爆弾を保有しているのは米国だけだと言われている。これらの爆弾が輸送されたかどうかは分からない。3. イスラエルのネタニヤフ首相は19日、イスラエルは地下核施設を破壊する能力を持っている(戦術核を使うつもりでは)と発表した。
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何清漣 @HeQinglian 23h
もしイスラエルの発言が本当の願いであるならば、トランプと米国にとって良いことである。彼らは単独で任務を遂行し、自らの責任を取り、自らの威信を確立しようとしている。今日は土曜日で、反戦派も賛成派も暇ではない。情報が多すぎる。トランプの2週間の猶予は、彼にとっても世界にとっても非常に長い。
引用
聯合早報 Lianhe Zaobao @zaobaosg 6月22日
事情に詳しい複数の関係者によると、イスラエルはトランプ政権に対し、米国がイランの主要核施設の解体に関する合意を促進するために2週間の猶予を主張する場合、期限前に一方的に軍事行動を開始する可能性があると伝えたという。https://zaobao.com.sg/realtime/world/story20250622-6940383?utm_medium=Social&utm_source=Twitter#Echobox=1750547447
https://x.com/i/status/1936746145788617050
何清漣 @HeQinglian 5h
複数の米国メディアの報道によると、トランプはイスラエルによるイラン攻撃を支援するため、「ミッドナイト・ハンマー作戦」を開始したが、参加は限定的だった。CBSは21日、関係筋の話として、米国は作戦開始前に外交ルートを通じてイランに対し、イランの核施設への攻撃は「米国側の計画の全て」であり、イランの政権交代を促す意図はないと伝えたという。
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何清漣 @HeQinglian 7h
イランにおける米国の「ミッドナイト・ハンマー作戦」を高く評価したのはイスラエルのみで、他の国は概ね批判的だった。中東の反応を例に挙げると、サウジアラビアだけが賛同した。
米国の中東の同盟国であるサウジアラビアは、「イラン・イスラム共和国の情勢と米国によるイランの核施設への攻撃について高度の注目」を表明した。
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何清漣 @HeQinglian 10h
これはミシガン州Hamtramckで、イスラム教徒が市長を務め、住民全員がイスラム教徒である。彼らは昨年トランプに投票した。
世界中のスンニ派イスラム教徒がこの2日間でデモ行進を行うと予想されている。
引用
@amuse @amuse 12h
イスラム化:ここはミシガン州…
何清漣 @HeQinglian 21h
現在、米国には大きく分けて2つのグループがある。戦争反対派と介入支持派(介入支持派は空爆派と全面介入派に分かれる)である。トランプは決定まで2週間待つと述べたが、これは実際には全面介入するかどうかを決定することを意味する。今のところ、核施設の破壊という目標は達成された(すべてではないかもしれない)。残りの問題は外交によって解決されるだろう。27人の下院議員による超党派の反戦同盟(共和党ベテランのトーマス・マシー下院議員は、民主党極左下院議員AOCとオマールと連携)
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何清漣 @HeQinglian 3h
トランプ大統領の考えは水の流れのように、いつでも変幻自在である。昨日のミッドナイト・ハンマー作戦の後、彼は米国はイランの政権交代を目指していないと発表したが、今日、彼は再び考えを変えた。
【「政権交代」という言葉を使うのは政治的に正しくないが、もし現在のイラン政権がイランを再び偉大にできないのであれば、なぜ政権交代をしないのか?MIGA!(イランを再び偉大に!)】
6/23宮崎正弘氏メルマガ
「イラン攻撃は「一回限り」とトランプは党内主流派に配慮 ホルムズ海峡封鎖、米軍基地攻撃は時間の問題ではないのか
イラン国会は既に「ホルムズ海峡の封鎖」を決議している。最高幹部会の最終判断を待っている状態で、機雷敷設が始まれば、米軍はイスラエルと協力して潜水艦、ドローンなどで攻撃を加えるだろう。
イラン戦争は長期化する。
6月22日、イランの「革命防衛隊」は米国が支援するイスラエルへの新たな攻撃を開始し、弾道ミサイル40発をテルアビブなどに向けて発射した。
ヘグセス国防長官は記者会見し「われわれはイランの体制転覆を目指していないし、戦争を望んでいる訳ではない」とした。
バンカーバスターズ爆弾は結局14発使用されたことが分かった。
トランプ大統領も「この『真夜中の鉄槌』作戦は一回限りだ」と発言した。
共和党主流派はアメリカンファーストを掲げ、他国との戦争の関与に反対してきた。ウクライナへの武器援助継続と同様にイスラエルへの武器供給のレベルは賛成だが、直接の戦闘への関与には強く異議を唱えてきた。
共和党の反主流派は『トランプはよくやった』と称賛である。逆さまとなった。
副大統領だったマイク・ペンスは、イラン攻撃を支持した。大統領予備選でトランプに対抗したニッキー・ヘイリー元国連大使もトランプのイラン攻撃を称賛し、「よくやった」とSNSに書いた。
米軍基地を抱える湾岸諸国は中東地域での紛争拡大に備え、最大限の自制を呼びかける一方で、警戒を強めている。イランにはあと1500発のミサイルが残存している。
(読者の声4)イランの核施設に対するアメリカの攻撃は不可解なことが多い。
衛星画像では19日に多くのトラックが物資を運び出し、21日には地下トンネル入口付近を大量の土砂で埋めていたことが判明。バンカーバスターを投下したにしては強力な爆発もなかったもよう。
イラン赤新月社の発表では核施設攻撃による死者はないという。
イランのイスラエルに対する攻撃は留まるところを知らず。ギリシャのサイトではイランの攻撃がこれほど強力かつ過激になったのは斬首作戦で幹部が死んだからと推測。
革命防衛隊の古参幹部はイラン・イラク戦争(1980~1988)時代の生き残りでハメネイ師の取り巻きが多く、アメリカやイスラエルとも様々な裏取引をしてきた。
イラン・イラク戦争ではイランの周りは全て敵でソ連すら敵だった。1986年に発覚したイラン・コントラ事件ではアメリカはイスラエルを通じて武器を融通し、イスラエルは大いに儲けた。
イスラエルつながりの旧世代が一挙にいなくなったためイスラエル攻撃に手加減する必要がなくなったのだとか。
なんだか日韓や日中の戦前利権の継続を思い出す。自民党・野党の親中派みたいな勢力がイランにもあるのだろう。
イスラエルの情報機関もパーレビ国王時代にイスラエルの支援で作られた。だから未だに2重スパイなどいくらでもいるだろうし、政敵を倒すためなら居場所をモサドに知らせるくらいやりかねない。
ロイター電ではホルムズ海峡の閉鎖はイラン議会で承認されたが、イランの最高安全保障機関によって最終決定される必要があり、現時点では未決定。
ペルシャ湾へ向かっているアメリカ海軍の空母ニミッツは1975年就役で2026年退役予定。つまり多少の攻撃を受けるのは織り込み済み。
元CIAのダグラス・マクレガー退役大佐はニミッツに対するイスラエルの偽旗攻撃に注意せよという。イスラエルはUSSリバティー号事件はじめ前科がありすぎる。
マクレガー大佐によると2003年以来、ワシントンは12兆ドルの戦費を費やし、7000人のアメリカ人が死亡し、50000人の負傷者を出した。
いまやイスラエルは港湾施設も破壊されマースクのコンテナ船は入らずFedExの貨物も来ない。キッシンジャーは2012年にイスラエルはあと10年で終わると言った。パンデミック騒動で3年遅れで2025年がイスラエル終了の始まりかもしれない。
(PB生、千葉)」(以上)
木村氏の記事では、①米軍が何故イラン攻撃をしたのか、MAGA派は当然アメリカ第一で、イスラエル第一ではないのに。上述の何清漣のツイッターを読むと、やはりバンカーバスターを持たないイスラエルが戦術核を使うと米国を脅したからではないのか?もしイスラエルが戦術核を使うと、ロシア、北朝鮮、パキスタン、中共の核使用時のバーが低くなり、核戦争が起きやすくなると判断したからでは。
②宮崎正弘氏メルマガの読者の声を読めば、米国とイランは示し合わせて米国が攻撃をした可能性があるのでは?国際政治は複雑怪奇。オバマとイランは金でくっついていたというツイッターもある。総て疑った方が良い。
記事
6月21日(現地時間)、イランの各施設攻撃後、ホワイトハウスで国民に向け演説するトランプ大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
「3つの核施設への攻撃は大成功を収めた」
[ロンドン発]ドナルド・トランプ米大統領が6月21日、自身が創設したSNS「トゥルース・ソーシャル」に「イランのフォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの3つの核施設への攻撃は大成功を収めた。すべての航空機は現在イランの領空外にある」と投稿した。
「主要施設フォルドゥに爆弾を投下した。今こそ平和の時だ。米国、イスラエル、世界にとり歴史的な瞬間だ。イランはこの戦争を終わらせることに同意しなければならない」。トランプ氏は「フォルドゥは破壊された」とのオープンソース・インテリジェンスの投稿を共有した。
トランプ氏はホワイトハウスからTV演説し「少し前、米軍はイランの3つの核施設に大規模な精密攻撃を行った。イランの核濃縮能力を破壊し、世界一のテロ支援国家による核の脅威を阻止するためだ。攻撃は目覚ましい軍事的成功を収めた」と報告した。
「イランの主要な核濃縮施設は完全に破壊された。中東の暴君であるイランは今こそ和平を成立させなければならない。そうでなければ将来の攻撃ははるかに大規模なものになるだろう。ベンヤミン・ネタニヤフ首相とイスラエル軍の素晴らしい働きに感謝する」と述べた。
大義なきイラク戦争の泥沼
ネタニヤフ氏もTV演説で「イランの核施設を崇高かつ正義の力をもって攻撃するというあなたの大胆な決断は歴史を変えるだろう。トランプ大統領が世界で最も危険な政権、世界で最も危険な兵器を否定するために行動したことは歴史に刻まれる」とトランプ氏の決断を称賛した。
「彼のリーダーシップは中東を繁栄と平和の未来へと導く歴史の転換点となった。トランプ大統領と私はよく『力によって平和は生まれる』と言う。まず力があり、そして平和が訪れる」とネタニヤフ氏は持論を展開した。今回の攻撃が中東の力学を変えるのは間違いない。
2003年、根拠のない大量破壊兵器保有を理由に米国はイラク戦争に突入した。イラク国内では独裁者サダム・フセイン大統領の銅像が倒され、米軍は歓喜の声に迎えられた。その後、反米武装勢力が蜂起し、米国は出口のないアフガニスタン戦争とともに泥沼にはまり込んだ。
イスラエル・ハマス戦争でパレスチナ人の犠牲者は6万2614人(アルジャジーラまとめ)にのぼり、国際的な批判がイスラエルに向けられる。イラク戦争を否定するMAGA(米国を再び偉大に)運動を支持基盤にするトランプ氏も当初ネタニヤフ氏に巻き込まれるのを恐れていた。
「イランの現政権はこの地域に真の友人を持っていない」
イスラエルが6月13日に開始した「ライジング・ライオン作戦」でイランの防空能力は弱体化された。これによりステルス戦略爆撃機B-2で3万ポンドの大型貫通爆弾(バンカーバスター)GBU-57をフォルドゥの地下核施設に投下して攻撃するのが容易になった。
ステルス戦略爆撃機「B-2」(写真:ロイター/アフロ)
米紙ニューヨーク・タイムズが政府高官の話として速報したところによると、B-2爆撃機6機がフォルドゥにバンカーバスター12発を投下し、潜水艦からナタンズとイスファハンに巡航ミサイル30発を発射した。ナタンズにはB-2爆撃機1機がバンカーバスター2発を投下した。
地中貫通爆弾「バンカーバスター」の装填訓練をする米軍兵士(写真:ロイター/アフロ)
それ以上に大きかったのはイランを取り巻く環境だ。イスラエル・ハマス戦争の長期化でイラン代理勢力のイスラム武装組織ハマス、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが弱体化し、シリアのアサド政権は崩壊した。イランを攻撃する千載一遇のチャンスだった。
英有力シンクタンク「王立国際問題研究所」(チャタムハウス)のリナ・ハティブ客員研究員(中東・北アフリカ)は米誌タイムへの寄稿(6月19日付)で「イランの現政権はこの地域に真の友人を持っていない。その責任はイラン自身にある」との見方を示している。
「革命の輸出」と「前方防衛」の追求が裏目に
ハティブ氏によると、イランの指導者はほぼ半世紀にわたり「革命の輸出」と「前方防衛」を追求してきたが、この戦略は裏目に出た。政権の暴走を抑制する機能は全く働かず、イランは米国、イスラエル、アラブ諸国、国際社会を出し抜けると信じて疑わなかった。
その過信がハマスのイスラエル攻撃を引き起こした。中露との関係も過大評価した。イランはロシアを同盟国とみなしたが、ウラジーミル・プーチン露大統領は西側への対抗の機会と捉えた。イランと中国は25年間の協力協定を締結したが、中国は協定の履行を遅らせた。
イスラム教スンニ派の国々がシーア派のイランに救いの手を差し伸べるとは考えにくい。「中露もイランを救済することはない。イスラエルはイラン戦争を地域と世界の安定促進と位置付け、米国も任務の達成を望んでいる。イラン政権は息を引き取ろうとしている」(ハティブ氏)
トランプ氏は6月17日「イランは核兵器の取得に非常に近づいている」と「イランは核兵器開発において後戻りできない地点に達した」とのイスラエルの主張に歩み寄った。イスラエルが攻撃を正当化する情報について英誌エコノミスト(6月18日付)が詳細に分析している。
イラン攻撃には「大義」があった
それによると、核兵器計画の責任者だったモフセン・ファクリザデ氏(2020年暗殺)主導で秘密の研究チームが設置され、最高指導者アリ・ハメネイ師が決断すれば即座に対応できるよう準備。ハマス、ヒズボラ、シリアの弱体化に危機感を抱き、研究を再加速させていた。
国際原子力機関(IAEA)はイランが408.6キログラムの60%濃縮ウランを備蓄していると評価したが、イラン科学者チームはIAEA査察官が把握していない濃縮度不明の核物質を大量に隠し持っている。科学者チームはミサイルの部隊司令官と会談しようとしていた。
核弾頭とミサイルの結合に備えるためとみられ、これまでに明らかになっている核爆弾用のウラン核の製造、連鎖反応を引き起こす爆薬のための取り組みを合わせると、イランの科学者による「兵器化」に向けた動きとイスラエルは判断したとみられる。
安全保障専門家の間では、イランのブレイクアウトタイム(核兵器1発分の兵器級濃縮ウランを製造するのに必要な時間)は高濃縮ウランの備蓄と高度な遠心分離能力を考慮すると1週間以内という点で一致していた。その意味でイラク戦争と異なり、イラン攻撃には大義があった。
米国とイスラエルは核施設への攻撃を繰り返すことができる
イランの最高指導者アリ・ハメネイ師に「無条件降伏」の最後通牒を突き付けたトランプ氏は6月19日、2週間の期限を与えたが、わずか2日間に短縮された。イランを油断させる策略だったのかどうかは分からないが、核施設の破壊は成功を収めた。
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は「国連安全保障理事会常任理事国の米国はイランの平和的核施設への攻撃により国連憲章、国際法、核兵器不拡散条約(NPT)の重大な違反を犯した。イランは主権、利益、国民を守るためにあらゆる選択肢を留保する」と述べた。
イランの防空能力が弱体化した今、米国とイスラエルは核施設への攻撃を繰り返すことができる。イスラエル諜報特務庁(モサド)はイランの軍首脳、核科学者をいつでも暗殺できる。一方、イランは中東の米軍基地への攻撃、ホルムズ海峡封鎖などの報復措置に出る恐れがある。
6月22日、イスラエルのテルアビブではイランから発射されたミサイルの直撃で大きな被害が出た(写真:AP/アフロ)
イランは丸裸も同然の状態だ。イスラエルと行動を共にしたトランプ氏のギャンブルが凶と出るか、吉と出るか。ハマスの暴走を黙認したイラン指導部の自業自得とは言え、私たちは今こそサダム・フセインの銅像が引き倒された時の歓喜を思い起こすべきなのかもしれない。
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