『アメリカのユダヤ人はイスラエルをどう見ているのか?アメリカとイスラエルで逆転するユダヤ人の政治思想  【著者に聞く】『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』のソカッチ氏にイスラエル・パレスチナ問題を聞く』(3/23JBプレス 長野 光)について

3/23The Gateway Pundit<Emerald Robinson on What Mike Gallagher and the Uniparty Are Plotting to Deny Trump His Presidency=エメラルド・ロビンソン:マイク・ギャラガーと統一党がトランプ大統領就任を否定しようと画策していることについて語る>

RINO下院議員マイク・ギャラガー氏(ウィスコンシン州)は来月にも下院を去ることになる。

現在中共特別委員会の委員長を務めるギャラガー氏は先月、再選を求めないと発表した。

ギャラガー氏は残りの任期を全うする代わりに、共和党に1票の過半数を残して早期に引退する予定だ。

しかし、それよりも悪いのです。

ギャラガーは4月中旬に退職すると発表した。もしギャラガー氏が4月9日より前に辞職していたら、彼の選挙区で特別選挙が実施されていただろう。同氏は4月9日以降に退任するが、まだ4月中であるため、特別選挙は行われず、議席は空席のままとなる。

これにより、共和党は議会でさらに議席を失うことが確実となる。

これが統一党の仕組みです。

彼らは有権者を台無しにするためにできる限りのことをします。

エメラルド・ロビンソンは、なぜこのようなことが起こったのかを理解しています。

エメラルド・ロビンソン:ケン・バックとマイク・ギャラガーの早期退職は、2024年の選挙でのトランプの勝利を阻止する統一党の陰謀団による計画の一部である。どうやって?彼らは、憲法修正第 14 条によ​​って選挙人投票を無効にするのに間に合うように下院を青信号にしたいと考えています。

統一党は眠らない..

憲法修正第 14 条第2節はアメリカ合衆国下院の議席配分を決めたものであり、基本的に全住民を積算して割り振りを決め、もし州がある人間の投票権を不当に否定するならば、その割り当てを減らすことを決めた。

「第2節、代議員は各州の人口に応じて割り振られる、このとき各州の全人口を数え、無税のインディアンは除外する。 しかし、アメリカ合衆国大統領及び副大統領の選挙人の選出、アメリカ合衆国下院議員、州の行政と司法の役人あるいはその議会議員の選挙での選挙権が、21歳に達しておりアメリカ合衆国市民であるその州の男性住人に対して否定されるか何らかの方法で制限される場合、ただし、反乱や他の犯罪に参加している者を除き、代議員割り振りの数は、その州の21歳以上の男性市民全体の人口から選挙権を否定または制限された人を減じた人口に比例して減じられるものとする」。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/03/emerald-robinson-what-mike-gallagher-uniparty-are-plotting/

3/23The Gateway Pundit<Former Trump Defense Sec Says Liz Cheney, J6 Committee Threatened to ‘Make My Life Hell’ If He Contradicted Their Preferred Narrative=元トランプ国防長官、J6委員会のリズ・チェイニー氏が彼らの好みの物語に反するなら「私の人生を地獄にする」と脅迫されたと語る>

何としてもトランプが大統領になるのを阻止したい勢力がある。

ドナルド・トランプ前国防長官代行のクリス・ミラー氏は、リズ・チェイニー元下院議員や1月6日委員会の他のメンバーらが、彼らの見解を支持することを拒否したことで「脅威」を感じたと明らかにした。

デイリー・メールとのインタビューでミラー氏は、委員会が好む主張に反する主張をするのを委員会が阻止しようとしたため、委員会の戦術に「恐怖を感じるようになった」と語った。

ミラー氏によると、委員会は特に、同氏がトランプ大統領国家安全保障担当官カシュ・パテル氏と行ったFOXニュースのインタビューで、議事堂内とその周辺で起きている抗議活動の鎮圧に元大統領が州兵を投入する権限を与えたと指摘したことに憤慨したという。

「私たち二人は(FOXニュース番組に)出演していて、翌日、私の弁護士が1月6日のスタッフディレクターから電話を受けました。正確に誰だったかは忘れましたが、基本的には非常に法律主義的な言い方でこう言いました。『そうですね、あなたのクライアントだったら、彼が共有したい追加情報があるので、喜んで再インタビューさせていただきます』」とミラー氏は説明した。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/03/former-trump-defense-sec-says-liz-cheney-j6/

DS(軍、CIA、FBIの中枢を牛耳る)を甘く見ない方が良い。彼らはあらゆる手段を使い、正統な大統領をなきものにする。

共和党も腐っている。

司法省/FBI、CIAは国民の過半数から信頼されていない。

3/23希望之声<川普總統新宣傳片 刷爆網絡! (中英視頻)=トランプ大統領の新プロモーションビデオがインターネットをブレイク中!(中国語・英語ビデオ)>ドナルド・トランプ前米国大統領が2024年大統領選に向けた最新のプロモーションビデオを公開し、現在、英文映画と中文吹き替え映画がインターネット上で大きな注目を集めている。

このビデオには、著作権に関する免責事項が明記されている:このビデオのコンテンツで引用されている記事および著者は、所有権を示唆するものではない。このビデオのコンテンツは、米国著作権法第 107 条に基づくフェアユース (批評、評論、ニュース報道、教育、学術、研究を目的としたもの) であり、著作権侵害には該当しない。

英語版にしました。

https://www.soundofhope.org/post/801589?lang=b5

3/23阿波羅新聞網<为救贵公子中伏,俄罗斯格鲁乌特种部队遭团灭=貴公子を救うために、ロシアのGRU特殊部隊は待ち伏せで全滅に遭う>殺害されたロシア兵士の中には特別な人物、ロシア工兵軍団長の息子もいた。 前回のコジンカの戦いでは、ロシア陸軍工兵軍団長ローマン・ベズメルトヌイ大佐の息子、ニキータ・ベズメルトヌイ中尉が殺害された。 救援を命じられたロシアのGRU特殊部隊もRDK義勇軍の待ち伏せ攻撃を受け、全滅した。

https://www.aboluowang.com/2024/0323/2033953.html

3/23阿波羅新聞網<中国泡沫经济破裂!中共把财政危机转化成了更危险的金融危机=中国はバブル崩壊! 中共は財政危機をより危険な金融危機に変えた>中共の王毅外相は3/20にオーストラリアを訪問し、オーストラリアの黄英賢外相と第7回豪中外交・戦略対話を開催した。 3/1、ABCは中国経済の困難を紹介する報告書を発表し、「ウオッチャーや投資家に衝撃を与えたのは、中国政府がこれらの問題に対処し、是正措置を講じることができない、あるいはその気がなく、中国の経済への打撃を和らげようとしない」と疑問を提起した。

ABCの報道はまた、豪中関係の2つの側面についても言及した:第1に、「オーストラリア政府は、海軍の規模を2倍にすることを目指して、新しい艦船を建造するために110億オーストラリアドルを投資すると発表した。この動きは、近年の中国の軍事力の大幅な増強に沿ったものである」;第二に、「公的には我が国の最大の軍事的脅威であり、この地域における継続的な不安定の根源とみなされている国が、偶然にも我が国の最も重要な貿易相手国でもあるというのは皮肉である」。 この記事で、著者は中国経済の現状とそれが豪中経済関係に与える影響について分析を行っている。

  1. 両会は終了したが、中国の軍事支出は巨額である
  2. 世界株式市場の国別動向で、中国企業の実力は低下
  3. 中国のバブル経済を理解する
  4. 中国と日本のバブル経済の類似点と相違点
  5. 「金融の空回り」と財政危機の転移

中共のデフレは、30年は続く。

https://www.aboluowang.com/2024/0323/2033941.html

3/23阿波羅新聞網<新报告:“纽约时报掩盖中共暴行”= 報道:「NYTは中共の残虐行為を隠蔽した>最新の報道によると、NYTは中国における数多くの人権侵害を無視、軽視、歪曲し、ジャーナリズムの品位を汚し、政策議論を誤導させ、中共政権の非人間的なプロパガンダに貢献し、それが犯した罪悪により、命が失われる可能性も十分にある。法輪大法情報センター(Falun Dafa Information Center,FDIC)は、3/21に発表した報告書の中で、「被害者の苦しみは(NYTによって)沈黙と無関心で扱われただけでなく、さらに有害で、その報道は、歪曲、虚偽、あからさまな敵意に満ちた、非専門性と偏見のレベルは衝撃的である」と述べた。

https://www.aboluowang.com/2024/0323/2034110.html

何清漣 @HeQinglian 6時間

👇このニュースを下のニュースと合わせてご覧ください:下院中国問題委員会委員長でウィスコンシン州選出の共和党下院議員であるマイク・ギャラガーは、家庭の事情を理由に、今年4月19日に議員を辞任すると発表した。この前には特別選挙は実施できない。同氏の辞任は、すでに僅少となっている下院の共和党過半数をさらに減らすことになるだろう。 …もっと見る

引用

萧生客 SSK🇺🇸🇨🇦 @SSK2024 3月23日

今日:米国下院、1.2 兆ドルのオムニバス支出法案を可決。

その内:

⏺️米国への不法移民の人身売買を目的としたNGOに資金を提供。 バイデンが「CBP Oneアプリ」を使い続けて、不法移民を我々のコミュニティに直接送り込み、彼らを「仮釈放」できるようにする。

⏺️世界保健機関に資金を提供する。

⏺️疾病管理予防センター (CDC) と国立衛生研究所 (NIH) に 2,500 万ドルを寄付。・・・もっと見る

https://twitter.com/i/status/1771571675529667056

何清漣 @HeQinglian 1時間

【彼らがテレグラム経由で私にメッセージをくれたかどうかわからない】

逃亡犯引渡条例違反法案に始まり、すべての体制転覆活動は(国民がその立場に基づいて正義か不当と考えるかに関係なく)テレグラムを通じて人々を集め(募集し)てきた。

引用

変態辣椒 RebelPepper  @remonwangxt 3h

モスクワコンサートテロ事件で捕らえられた襲撃犯の一人に対する尋問の記録:

彼は3月4日にトルコから到着したと主張した。

-クロッカスでは何をしたのか?

– 彼らを撃った。

– 誰を撃ったのか? 誰の指示によるのか?

– 人。

– なぜ?

– お金のために。

– いくら?

– 約50万。

– 50万って何?

– 50万ルーブル(約5,400ドル)

– 誰から受け取ったのか?

-…もっと見る

https://twitter.com/i/status/1771275749909024805

何清漣 @HeQinglian 17m

カービィが状況を理解して警告を発したことには驚かない。なぜなら、NYTは、「スパイ戦争:CIAがプーチンと戦うウクライナを密かに支援した方法」の中で、CIAの指導と技術支援を受けて、ウクライナの第5局が情報収集のために設立されたことを非常に明確にしているからである。 しかし、これに関してCIAが定めた越えてはならない一線は、情報収集活動と実際の活動(暗殺攻撃など)を区別し、米国はウクライナ人による致命的な攻撃を支援しないというものだ…もっと見る

引用

🇺🇸ProudArmyBrat  @leslibless 3月23日

これは、モスクワでのテロ攻撃の可能性について世界に警告する、3月初旬のカービーである。

CIA はすべてを知っており、ロシア/ウクライナに関しては彼らが関与している。

長野氏の記事では、ソカッチはリベラルなユダヤ人とのこと。今シルヴァン・シペル著『イスラエルvs.ユダヤ人  中東版「アパルトヘイト」とハイテク軍事産業』を読んでいます。シペルは『ルモンド』の国際部元記者でユダヤ人、やはりリベラルのイメージ。両者に共通するのは大のトランプ嫌いと、イスラエルに住んだことがあるということ。

昨年の11/24の本ブログで日経ビジネス池松由香氏『NY親パレスチナデモをユダヤ人が主導 直撃取材で見えた米国事情』を載せています。ユダヤ人を十把一からげに見るのではなく、当然いろんな考えの持ち主がいるということ。大まかに言って、ハマスと戦争しているのはシオニスト達で、ユダヤ教徒はパレスチナ人と平和・友好的に暮らしたいと願っている人達と。

http://dwellerinkashiwa.net/?m=20231124

シペルの著作を読めば、イスラエルは入植地拡大に邁進し、オスロ合意以降特にヨルダン川西岸で入植者が急増した(P.60)と。入植者の無法ぶりは目に余るものがある。イスラエル軍はパレスチナ人を人間扱いせずに、獣同様の扱いをしてきた。それの怒りが昨年の10/7のテロになって表れたのかもしれない。

やはりイスラエル・パレスチナ問題を平和的に解決するには、2国家承認が必要で、これ以上のイスラエルの入植は認めないようにすべき。

記事

ネタニヤフ首相はトランプ前大統領と同質的な人間だとソカッチ氏は語る(写真:CNP/DPA/共同通信イメージズ)

 米上院の民主党側トップであるチャック・シューマー院内総務は、3月13日に上院で演説し、イスラエルのネタニヤフ首相について「イスラエルの最善の利益より自らの政治的延命を優先している」と批判した。

 これに対して、共和党の上院トップであるミッチ・マコネル院内総務は「アメリカが民主的に選ばれたイスラエル指導者の解任を求めるのは偽善的だ」と批判した。パレスチナとイスラエルの問題をめぐり、民主党と共和党の背後にいるロビー団体を考えると、これほど象徴的なやり取りもない。

 アメリカの中で、ことにユダヤ人においても、ハマスとイスラエルの衝突やパレスチナとイスラエルの二国家解決に対する考え方は真二つに割れている。

 今アメリカとアメリカのユダヤ人は、この状況をどう見ているのか。『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題(日本語版)』(NHK出版)を上梓した、新イスラエル基金のCEO(最高経営責任者)ダニエル・ソカッチ氏に聞いた。(聞き手:長野光、ビデオジャーナリスト)

https://youtu.be/2dJbzPjIBNE

──ダニエルさんは、非政府組織(NGO)新イスラエル基金を運営されています。新イスラエル基金がどのような組織なのか、パレスチナとイスラエルの問題には、団体としてどういう考えをお持ちなのか、教えてください。

ダニエル・ソカッチ氏(以下、ソカッチ):新イスラエル基金は、44年の歴史を持つ、イスラエルの改革派・リベラル派を支持する最も大きな団体です。

「人権」「市民の権利」「女性の権利」「LGBTQの権利」「移民の権利」「パレスチナとイスラエルにおけるアラブ人とユダヤ人の公平性」といった概念を軸としており、イスラエルの人々に、民主主義とあらゆる人々の権利の平等を求める最大の組織です。

パレスチナとイスラエル問題に対する私たちの考えは、双方の国の、双方の人々が「平和」「安全の保障」「自己決定権」を保持できるようになることです。そして、パレスチナが一つの国として、イスラエルの隣にあるべきだと私たちは考えます。両国の民が破壊ではなく良い架け橋を持てることを望んでいます。

──この本を読むと、第二次大戦後に自分の国を分割されたパレスチナのアラブ人たちがいかに苦しい思いをしてきたか、しかし同時に、ユダヤ人がどうしてあの地にイスラエルを建国しなければならなかったのかが伝わり、深いジレンマを感じます。パレスチナとイスラエルの関係を考えるときに、私たちはどこまで歴史を遡って、この問題の起源を考えるべきでしょうか。

1880年まで遡って考えるべき理由

ソカッチ:「深いジレンマ」を感じてくれたことを嬉しく思います。この問題を気にして、起きていることを理解して、両国の間に平和をもたらすためには、このジレンマを感じなければなりません。

イスラエルが建国されたことにより、パレスチナの人々は犠牲になりました。でも、ユダヤ人もまた、イスラエルを建国しないわけにはいきませんでした。こう考えると、ヨーロッパの反ユダヤ主義における、ユダヤ人以外の最大の被害者はパレスチナ人だと言えます。

本に書いたように、アラブ人とユダヤ人それぞれの、あの土地における歴史はどこまでも遡って語ることができます。両方の民が、あの土地に本当の正当な結びつきを持っているのです。

双方がともに、この地を自分たちの起源としており、どちらかの側からだけで語るのは不十分です。これを理解するためには、ユダヤ人の数千年の歴史を語らなければならないし、パレスチナ人の歴史もまた何世紀も昔まで遡ることができる。

──どちらかを「追い出せ」という議論はできない、ということですね。

ソカッチ:現在のハマスとイスラエルの衝突を考え、あなたの質問に答えると、私たちは1880年まで遡るべきでしょう。19世紀の終わりです。

この時代トルコのオスマン帝国は衰退し、第一次大戦で崩壊に至ります。当時パレスチナはオスマン帝国の小さな一部でした。

1880年頃、ヨーロッパの民族主義の台頭により、ヨーロッパのユダヤ人たちはひどい危険が迫っていると感じました。フランス人でも、ドイツ人でも、ロシア人でも、ポーランド人でもなく、ユダヤ人は自分たちの言語と伝統を持っています。ユダヤ人はどこにもうまく収まらない存在でした。

フランス人やドイツ人やポーランド人になりたがったユダヤ人も、当時たくさんいたのですが、こうした国々では受け入れられませんでした。

その中で、ユダヤ人が安全を確保できる唯一の方法は、19世紀のヨーロッパの民族主義と同質のユダヤ人型の民族主義になることでした。これが「シオニズム」です。そして、彼らが安全を感じることができる場所が、パレスチナのある場所だったのです。

その後、1880年頃からユダヤ人はパレスチナに移住を始めました。自分の安全と自己決定権を確保できる場所を持つためです。ところが、そこには既に住んでいるパレスチナのアラブ人がいた。シオニストたちはあまりそのことを気にしませんでした。

イスラエルを「より良くする」とは

ソカッチ:ところが、第一次大戦が終わると、状況は大きく変わりました。イギリスがパレスチナを統治するようになったのです。この状況が第二次大戦後まで続きます。

この頃、ヨーロッパのユダヤ人たちはファシストの台頭を感じました。たとえば、ナチスやイタリアのファシスト党などです。その結果、かつてない数のユダヤ人がパレスチナに向かいました。

「セントルイス号」という名の船のひどい話もあります。ユダヤ人の難民でいっぱいの船がドイツから出港し、キューバのハバナまでたどり着きましたが、受け入れられず、アメリカのフロリダに行き着きましたが、またも受け入れられず、ドイツに戻って、結局アウシュヴィッツに収容されてしまったという悲劇です。

この時点では、彼らがアメリカに来ることは歓迎されませんでした。カナダやオーストラリアや日本などどこにも歓迎されなかった。ユダヤ人が生きることができる場所、行くことのできる場所はパレスチナだけだったのです。

第二次大戦後、イギリスはもうこの問題を抱えきれないと感じた。この問題は国連に委ねられ、国連はユダヤ人とアラブ人でパレスチナの土地を分割する命令を出します。この決定をユダヤ人は受け入れ、アラブ人は拒否しました。

アラブ人が拒否する気持ちを私たちは理解できます。なぜ自分の国を半分割譲しなければならないのか。しかし、ユダヤ人からすると他に方法がない。どこの国も受け入れてくれなかったのです。

──イスラエルを建国したことが良かったことか、間違ったことだったのかを議論するよりも、「イスラエルが良い国になれるように手を貸すことに、時間と労力を注いだほうがいい」といったことを書かれています。

ソカッチ:国を「良い国」や「悪い国」と分類することはできないと思います。国家というものは歴史の中で 誇りを持つに値する時もあれば、そうとは言い難い状況の時もある。日米の関係はまさにそのいい例です。

新イスラエル基金は、パレスチナとイスラエルの双方の民の、それぞれの家がそこに両方あることを主張しています。ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒、そこに優劣があってはならない。みんなが安全に、平和に、平等に住める場所でなければならない。これが私の言う「より良い状況」です。

暴力や攻撃という態度で近隣国に接しないことです。皆さんには、どちらかの国のサイドに付くのではなく「イスラエルをより良くしたい」という側に付いてほしい。

壊れた自宅で食事をとるガザの家族(写真:ゲッティ=共同)

──本書では、パレスチナとイスラエル両国が和平を目指したオスロ合意の交渉に関して、ページを割かれています。当時オスロ合意の行方を見守りながら、何を感じていましたか。

今なお続く「オスロ合意」の価値

ソカッチ:オスロ合意について長く書いたのは、歴史上かつてないほどに、パレスチナ人とイスラエル人が、真剣に包括的な和平に近づいた瞬間だったからです。

93年から95年のこの時期、私はイスラエルに住んでいました。まさにオスロ合意が盛り上がった時期です。

「エジプトとイスラエル」や「ヨルダンとイスラエル」など、かつて成功したイスラエルの和平交渉はある。でも、「オスロ合意」はパレスチナとイスラエル、あの小さな土地に住む二つの国の和平をめぐる交渉でした。

30年が経ち、私たちはあの時を振り返り「議論の順序を間違えた」とか「交渉のやり方を違う風にやるべきだった」などと言う。しかし、あの段階ではまだ準備ができていなかったと私は思います。

和平を先導していたイスラエルのラビン首相は暗殺されました。原理主義の過激派のユダヤ人テロリストに殺されたのです。直後に、パレスチナの原理主義の過激派であるハマスが、テルアビブのバスやエルサレムのピザ店を爆破して死者を出しました。

そして、ヨルダン川西岸の急進右翼系のユダヤ人の入植者たちはデモを始めて、ますます攻撃的になっていきました。

和平プロセスの構築は、それを破壊するよりもずっと難しい。壊すのは簡単です。重要な関係者を殺害すればいいんです。

今まさに同じことがパレスチナとイスラエルで起きています。お互いが硬化して傷つけ合っている。人々から思いやりの気持ちが消えている。そして、皮肉なことに、今は他の方法が見当たらない。

1100万から1200万人がパレスチナとイスラエルに住んでいます。日本やアメリカのようなサイズの国から見たら、東京より人口の小さな場所の話に過ぎません。ロサンゼルスくらいのサイズです。でも、このわずかな数の人々が、世界の中で重要な存在であり、皆がその動向に注目している。状況がどんどん変わるからです。

唯一の解決法は彼らが共存の必要に気づくことです。オスロ合意が私にとても興味深く思えるのは、この合意が今のところ戦いを終わらせるための最後の最良の方法だからです。

──オスロ合意のような機会は再び訪れるでしょうか?

ソカッチ:私は楽観主義です。そして、それを成すのが自分の仕事です。

私がイスラエルに住んでいた90年代には、「北アイルランド紛争」「南アフリカのアパルトヘイト」「ソビエト連邦の崩壊」「ベルリンの壁の崩壊」など、世界は変化の潮流にありました。多くの人は「イスラエルとパレスチナも変わる」と思った。こうした他の国々は変われたのです。

──ネタニヤフ首相とはどのような人物でしょうか?

トランプやオルバン、プーチンと同質なネタヤニフ

ソカッチ:彼はイスラエルで過去最長で首相の座に就いています。首相になった当初の彼は、右翼的で保守的、そして現実主義者でした。ところが、指導者を何年も続ける中で彼は変わりました。

現在の彼がどういった人々と同質かというと、ハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相や、アメリカのドナルド・トランプ前大統領、あるいは、ロシアのウラジミール・プーチン大統領のような存在です(これは少し言い過ぎかもしれませんが)。

10月7日の越境奇襲攻撃で戦争が始まる前、既にイスラエルは深刻な政治状況にありました。ネタニヤフ首相はイスラエルの最高裁を無力化しようとしたからです。

彼は3つの犯罪の容疑で起訴されています。権力の座にいることによって裁判を停止状態にしているんです。犯罪の容疑で起訴されている時には、大きな権力の座に就いているほうが効果的ですね。

トランプ氏を見てください。また大統領になりたがっている。彼も犯罪の容疑で起訴されている状況にある。私はネタニヤフ首相を認めませんが、イスラエルの80%の国民も彼を拒否しています。

──イスラエルでは、アラブ系の小政党が寄り集まってより大きな連合政党「ジョイント・リスト」を結成し、2015年にはイスラエルの第三位の政党として頭角を現した、と書かれています。ハマスとイスラエルの衝突で、今イスラエルではナショナリズムが盛り上がっていると想像します。今後イスラエル政治はどのようなイデオロギーに傾いていくと想像されますか。

ソカッチ:2015年に彼らが第三位だったことをあなたが驚くのはもっともです。すばらしい時代でした。今ではジョイント・リストは小さな政党に分裂しています。議会制民主主義のイスラエルではよく起こることですが、かつて彼らがあれほど議席を持っていたのに、それを失ったのは悲しいことです。

ご推察の通り、ハマスとイスラエルの衝突以来、今イスラエルでは民族主義が高まっています。パレスチナでもそうです。イスラエル人はもはやパレスチナ人を信用しておらず、二国家解決という思考は失われている。パレスチナの人々も多くは両国が共存できると信じていません。

そのような状況の中で、イスラエルでは、右翼的なはずのネタニヤフ首相の支持率が落ちている。特に、この4カ月は支持が落ちています。あらゆる世論調査の結果で彼は支持を失っています。政権与党は壊滅状態です。

──なぜそこまでネタニヤフ首相は人気がないのでしょうか。

アメリカの若いユダヤ人が持つイスラエルの印象

ソカッチ:ネタニヤフ首相が「自分のことだけを守ろうとしている」という印象を国民から持たれているからで、最高裁を止めて「イスラエルの民主主義を破壊している」と思われています。

そして、彼は「安全保障のリーダー」を自称してきたのに、1945年以降、イスラエルとユダヤ人にとって最悪の日(奇襲攻撃を受けた10月7日)、1200人(そのほとんどは民間人)が安全なはずのユダヤ人の土地でハマスに殺害された時に、彼は危機に対する準備ができていませんでした。戦略も軍備も警戒警報もなかった。

ガザ付近に住む一般人が救助にあたり、食べ物や服や必要な医療関係の物資を提供しましたが、政府は数日あまりも不在でした。選挙があれば、彼は即座に引きずり降ろされるでしょう。

でも選挙は、あと2年は予定されていません。イスラエル人の3分の1が、即座に選挙が行われることを求めており、3分の1が戦争が終わり次第の選挙を求めている。全体の2/3の国民が、選挙を求めているということです。

戦争が続いているかぎり選挙はないと思います。ネタニヤフ首相はそれを知っている。彼がこの戦争を終わらせるわけにはいかない理由は、戦争が終わると調査委員会が設置されて「何が起こったのか」「どうして起こったのか」と検証が始まるからです。彼は責任を取らなければならなくなるのです。

ネタニヤフ首相は「魔術師」と言われてきました。これまで何度も危機を潜り抜けてきたからです。でも、今回は相当に難しいでしょう。

野党の支持率が反対にとても上がっています。野党「ナショナル・ユニティ」党首のベニー・ガンツは、ネタニヤフ首相と戦時の国家緊急政府を立ち上げましたが、彼がイスラエルの次の首相になるでしょう。「右派中道」「中道」「左」「アラブ」の連合を指導できる存在で、巨大な支持を持っています。

──アメリカでは、若いユダヤ人と年配のユダヤ人が、パレスチナとイスラエルの問題について話す時、どのような雰囲気になるのでしょうか。

ソカッチ:アメリカでは、若いユダヤ人ほどリベラルで、イスラエルに対して厳しい意見を持っています。そして、年配のユダヤ人ほどイスラエルに好意的です。

これは理解できることですよね。年配の方々はホロコーストを見ています。私の両親は当時子どもでした。600万人のユダヤ人が虐殺されるのを見ている。そして、イスラエルという国が樹立されたことも見ている。ホロコーストの生存者たちが行くところがなかった様子を見ている。深い結びつきを感じるのです。

これに対して若い世代は、イスラエルを巨大なアラブ世界と戦う小国と見ている。私の子どもたちのような、さらに若い世代のユダヤ人は、イスラエルは世界で最も強力な軍事力を持つ国で、中東地域で強大な力を持っており、時としてならず者的だという印象を持っている。

大雑把に一般化して説明しましたが、リベラルな年配のユダヤ人もいるし、保守の若いユダヤ人もいます。これを分かつ一つの指標は「その人がどれだけ宗教的か」ということで、信仰心の強い人ほど保守的になる傾向があります。アメリカの中だけではなく、イスラエルの中でもこれは同じです。

そして、最後のポイントですが、イスラエルの中ではアメリカとは反対に、年配の人ほどリベラルなのです。私くらいの年齢のイスラエル人はリベラルと保守の半々で、若い人は保守的です。とても保守的です。

イスラエルではネタニヤフ政権が15年続いており、この間、教育省は教育の方向性を決めてきました。さらに、徴兵制があり、若者は軍隊を経験する。政府が、若い国民に極右的で民族主義的な精神を植え付けてきたのです。この結果、イスラエルの若者たちは右傾化しています。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。