『封鎖解除の武漢、脱出を図る市民が恐れていること 無症状感染に警戒すべし 中国の感染制圧はまだ遠い』(4/9JBプレス 福島香織 )について

4/12WHよりのメール


4/10 Mike Pence

https://twitter.com/i/status/1248287556929806339

4/11看中国<看“吹哨人”李文亮微博 见“中国哭墙”下的抗议(图)=“内部告発者” 李文亮のWeiboを見て “中国の嘆きの壁”の抗議を見て(図)>中国の公式通知によると、2月7日午前2時58分に、中共肺炎(武漢肺炎および新型コロナ肺炎としても知られるCOVID-19)に感染した“内部告発者” の李文亮医師が死亡した。 3月19日、Weiboに関する李文亮のメッセージは、突然10万増加した。武漢中央病院の眼科医である李文亮が亡くなってから現在までに40日以上経過しているが、彼のWeiboは更新を止めなかった。

ドイツの声の報道によると、2月1日、李文亮は彼の人生の最後のメッセージを個人のWeiboに書いた。「今日、核酸検査は陽性で、結果が出て、最終的に診断が確定した」と。 6日後、李文亮は亡くなった。大衆の心の中で、李文亮は中共ウイルス(新型コロナウイルス、COVID-19とも呼ばれる)の流行状況の“内部告発者”として亡くなった。彼の声は訓戒を受け、隠蔽されたため、武漢市は、中国人、そして世界の民衆も中共肺炎の暴虐さに苦しんでいる。

中国の専制政治の下での抗議の方法は多くはないが、毎日何千人ものネチズンが、李文亮のWeiboアカウントに関するこの短い記事にメッセージを残している。これらのメッセージは大声で抗議するのではなく、それらの多くは低い声での訴えであったり、単なる挨拶や天気の話であったり、例えば4月11日には「李医師、今日の北京は少し暑い、暑い」など、当日の街の風景を描いたものである。

武漢が8日に封鎖解除されてから、多くのネチズンがここに来て「李医師、今日は4月8日、武漢は封鎖解除された」、「武漢は封鎖解除されたが、あなたはもう見ることができない」、「李医師、武漢が街を開いた瞬間、市民は車で街から出て自発的に長くクラクションを鳴らした。あなたに教えよう」(9/18満州事変勃発の日に遼寧省瀋陽では抗議のため長くクラクションを鳴らす習慣あり)。

他のいくつかのメッセージは、「何と言っていいのかわからない。ただ泣くだけ。この場所を借りて追想する」、「李医師、母は肺不全のために亡くなった。もし天国で母を見かけたなら、彼女に健康に注意を払うように言伝手してほしい」と。

実際、どのように表現しても、誰もが心の休まることはない。これが“人の良心”を置くことができる“中国の嘆きの壁”になっていることに、ますます多くの人が気づき始めている。一部のネチズンは、「Weiboの李医師のコメント欄は、普通の人々の嘆きの壁であり、打ち明ける場所である。今後、気分が悪い場合は、ここに来て、他のコメントを見るようにする」と。あるネチズンは「“武漢の嘆きの壁”」と言った。しかし、あるネチズンたちは「ここに来る人はますます少なくなっている。本当にあなたを忘れてほしくない。我々の民族にはいつでもあなたのような内部告発者が必要だ」と心配して言った。「ある人はずっとあなたのメッセージを削除している。ある日、彼らはここを停止するのではと恐れる。どうすればよいか。」と。

中共は天安門事件を風化させてきた経験から、李文亮のことも風化させるでしょう。というか中共はこれから国際的な訴訟の被告となって賠償負担に怯えないといけなくなります。近々このサイトは閉鎖されるのでは。

https://www.secretchina.com/news/gb/2020/04/11/929410.html

4/12看中国<上海惊传一日80人有症状 蒙古黑龙江边城全沦陷?(组图)=上海では、1日で80人が症状を示したと伝わる モンゴルと黒竜江省の国境の町は全部陥落?  (写真)>中共ウイルス(新型コロナウイルス、COVID-19とも呼ばれる)の世界での蔓延後、1700万平方キロメートルの面積と1億4600万の人口を持つロシアでの発生は不可避となり、ロシアと密接な関係を持つ中国は再び危機に瀕している。

上海当局は10日、海外から入ってきた新規確定症例80人はすべてロシアからの同じ便の乗客であったことを明らかにした。

財新ネットによると、フライト番号SU208のロシアの旅客機が4月9日夜、ロシアのモスクワのシェレメーチエヴォ国際空港から離陸し、10日午前9時に上海浦東空港に到着した。乗客204人のうち、症状が疑われる80人の乗客はイミグレ通過後、指定病院に送られて観察され、残りの乗客も隔離された。

この報道は、中共ウイルスが世界中に広まった後、多くの国際便が影響を受け、多くの中国人留学生と中国人がロシアを経由して中国に戻ったと指摘した。ロシアでの疫病勃発後、この地域の中国人ビジネスマンも続々帰国した。

ロシアは多数の労働者を本国に送還、モンゴルは36症例を診断

上海に加えて、中ロ国境に位置する内モンゴルの満州里市の流行状況も増加傾向にある。

ロシアにいた中国人留学生も元々春節時に、中国で無症状感染していたのでは。中国全土で感染者がいるはずで、感覚的に言って千万単位の感染者(含む無症状者)がいてもおかしくない。中国は正確な数字を出すべき。

3月26日、上海浦東空港の待合室の椅子にマスクをかぶった乗客が横になっていた(写真提供:CHRISTOF STACHE / Getty Images経由のAFP)

https://www.secretchina.com/news/gb/2020/04/12/929469.html

4/11希望之声<美国学者:中共没通报 湖北以外近300万人染疫=アメリカの学者:中共は湖北省外で約300万人の感染者を通知していない>中共ウイルスは世界的なパンデミックである。中共は、中国の湖北省以外で確認された症例は15,000未満であると公式に発表したが、中国の経済統計および公式統計を長い間研究してきたAmerican Enterprise Institute(AEI)の学者であるDerek Scissorsは4月10日に研究モデルを使い、「湖北省以外の中国の感染者の数は約300万人いる」と発表した。

レポートの中で、「武漢肺炎の疫病は、湖北省武漢市から世界中に広がっており、中共当局は、ずっと感染者の数について嘘をつくなど、あらゆる種類のフェイクニュースやプロパガンダを行っている。 イタリアの流行パターンによると、湖北以外の中国で300万人近くが感染したと判断した」と述べた。

15億人(含む黒子)の人口で湖北を除いても300万人の感染者というのは少ない気がします。率にして0.2%です。イタリアの人口6000万を分母、感染者数147577人(4/11現在)を分子にすれば0.24%と近い数字になります。感染者数は検査の実施数に左右されるので、余り正確な推定とはならないのでは。母集団の内、無症状感染者がどのくらい出るのかが気になります。

https://www.soundofhope.org/post/365761

4/12希望之声<尼日利亚人在广州的事闹大了 尼议长召见中共大使(视频)=ナイジェリア人は広州で問題が発生 ナイジェリア議会議長は中国大使を呼びつける(ビデオ)> 4月11日、ナイジェリア下院議長のグバハビアミラは、広州にいるナイジェリア国民のパスポート取り上げについて質問するため、周平剣中国大使を召喚した。大使から北京に知らせて状況を理解させ、次の火曜日に結果を答えてもらうようにした。

ナイジェリア議長が中国大使を召喚しているビデオはネットで広く流通した。 ビデオは、ナイジェリア議長が周平剣にこの事件に対する彼の不満を表明し、そのようなことは容認できないと述べたことを示している。 周平剣は「ナイジェリアにいて、中国の状況を理解していなかった」と述べた。 ナイジェリア議長は、周平剣に広州三元里の3人のナイジェリア人を強制的に隔離させたビデオを見せ、周平剣に月曜日には北京に報告し、火曜日にこちらに報告するよう要請した。

https://twitter.com/i/status/1248988362418950144

前日の4月10日、3人のナイジェリア人が検査され、感染していないことが判明したが、広州三元里の当局は防疫のため、彼らが住んでいたマンション式ホテルから強制隔離しようとし、パスポートも押収しようとした! 広州のナイジェリア総領事はその知らせを聞いて現場に急行し、中共当局の手にある3つのパスポートを奪ってナイジェリア国民に返した。

https://twitter.com/i/status/1248624074978295811

中国人の典型的な黒人差別です。小生が中国駐在時にも、それを感じていました。自分たちは平気で差別する癖に、トランプに「中国ウイルス」と言われただけで差別とすぐ大騒ぎする、自己中の民族です。

https://www.soundofhope.org/post/365884

4/12阿波羅新聞網<美企从中国回流美国 库德洛提议:可负担「搬家费」=米国企業は中国から米国に戻るように、クドローは提案:「引越費用」を負担する> 武漢肺炎が世界的なサプライチェーンを襲い、日本政府は木曜日(9日)、製造業者が生産を中国からシフトするのを助けるために史上最大の経済刺激策として2,435億円を割り当てた。 WH経済顧問のラリー・クドローも同じ日に同様の見解を表明し、米国は中国を離れるすべてのアメリカ企業の移転費用を負担すると述べた。

フォーブスは、「クドローが木曜日に行われた《フォックスファイナンスネットワーク》の番組で、“アメリカの企業は中国に依存しすぎている。コロナ後にこのビジネス関係を変更するにはどうすればよいか?”と尋ねられた彼は、“一つの方法は、アメリカの企業に移転費用を支払うことである”と答えた。 クドローは、“すぐに移転すれば、工場、設備、IP、構造、改修などを含む移転費用の100%を、米国政府が負担する”と述べた」と報道した。

元記事はこちらです。日本の移転予算が2,435億円では少ないのでは?総予算が108兆円もあるというのに。

https://www.forbes.com/sites/kenrapoza/2020/04/10/kudlow-pay-the-moving-costs-of-american-companies-leaving-china/#778b3f6913c6

https://www.aboluowang.com/2020/0412/1435448.html

福島氏の記事では、鐘南山とテドロスはカネと利権の「チャイナ政治ウイルス」に感染しているということです。寧波市の感染例についての論文の「感染者の症状の有無に関係なく、感染力に大きな差はない」と言うのと、張文宏の無症状感染のリスクと中国の感染の“再爆発”への警戒を考慮すれば、日本への外国人の入国は相当長期に閉めておかないとダメと言うことです。経済より危機管理優先です。これと中国進出の日本企業の国内回帰をスピードを上げてやらないと。安倍首相は経団連の主要企業と話し合えばよいのでは。待ちの姿勢ではダメでしょう。

記事

中国・武漢市を離れることになり、武漢天河国際空港で武漢市の同僚と抱き合う赤い服を着た吉林省の医療従事者(写真:AP/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

4月8日、日本は緊急事態宣言を発動し、中国は武漢の都市封鎖を76日ぶりに解除した。日中逆方向に矢印を向けたメルクマールといえる。

日本はこれからニューヨークのような阿鼻叫喚の医療崩壊と感染蔓延に向かうのか、それとも何とか持ちこたえて、1カ月後に封鎖解除となるのか。中国は一足先に感染制圧勝利宣言をして、経済のV字回復を狙うのか、それとも再び感染爆発に見舞われるのか。

日本の状況の見通しも難しいが、中国も、ポジティブ報道と、リスクは去っていないという警告が混線して広がっている。

封鎖解除の途端に脱出する人が続出

4月8日午前零時に武漢封鎖が解除され、市内外の移動の自由が解禁された。零時を回ると、武漢のランドマークの江漢関ビルの周辺では人々が「鐘や太鼓を打ち鳴らし」歓声の声が響きわたったとか。ビルはライトアップされ、「英雄の都市」「英雄の人民」「白衣の天使」といった文字が映し出された。人々は通りに出て、武漢長江大橋からこの光景を眺め、都市の解放を祝いあったという。封鎖が始まったのはまだ真冬であったのに、もう武漢名物の桜の季節も過ぎ、春も終わりに近い。ようやく、日常を取り戻せる市民の喜びや、いかばかりだろう。

だが、少なからぬ市民のとった行動は、すぐさまの武漢脱出であった。中国誌「財新」などが報じていたのだが、4月7日の午後11時半には武鄂高速道路の料金所にはすでに長蛇の車列ができ、零時に料金所の封鎖が説かれて市外に出られるのを今か今かと待っていた。武漢から外に出る道路の75カ所に、封鎖のための「関所」が設けられていたが、これが零時に一斉に撤去される。それと同時に、市民たちは武漢を脱出しようとしている様子がSNSでも流れていた。鉄道駅にも空港にも多くの市民が武漢を離れるべく、詰めかけていた。

4月8日から10日までに武漢を離れる予定の市民は少なくとも10万人と推計されている。8日の武漢発の列車の予約状況をみると、少なくとも5.5万人が武漢を離れる。行先は広東の珠江デルタ方面が多く、その方面だけで2.2万人の武漢市民が脱出するという。

飛行場からも4月8日発の200便あまりで、約1万人が武漢を離れる。もちろん1100万人の都市の規模からすれば、「大脱出」というほどの数ではないが、封鎖解除されたとたん、明日にまた封鎖されるかもしれない、という懸念は多くの市民に共有されていた。

懸念される感染の“再爆発”

懸念の理由の1つが、毎日のように発表される無症状感染者の多さだ。

3月20日発行の英国の科学誌「ネイチャー」に寄稿された論文によれば、新型コロナ肺炎の軽症者および無症状感染者は全体の感染者の60%と推計されている。中国の新型コロナ肺炎患者数は8万人余りとされているが、無症状感染者を公式統計に含めていない。よって単純に計算しても12万人の無症状感染者がいるということになる。

武漢大学中南医院呼吸器重症医学科主席専門家の楊炯教授が4月5日の段階で、メディアを通じて呼びかけていたことは、武漢の状況はまだ少し危険であり、8日以降に人口流動が大きくなれば、さらに慎重さが必要だということだ。「この3日にわたる調査の結果、武漢市の無症状感染者は0.15~0.3%ほどで、人数にして1~2万人いる。無症状感染者の感染性が比較的低いとしても、警戒が必要だ」と重ねて呼びかけ、「集会を少なくし、マスクをつける」ことは非常に重要で、買い物、通勤も感染予防措置と規定を順守しなくてはならない、としている。

WHO(世界保健機関)は、無症状感染者は咳やくしゃみなどをしないので感染性が低いとしているが、ウイルスの保有量は症状の有無と関係ない、という研究もある。寧波市の感染例についての研究「寧波市新型コロナウイルス肺炎濃厚接触者感染疫学特徴分析」という論文によれば、新型コロナ肺炎確診例による濃厚接触者感染率は6.3%、無症状感染者の濃厚接触感染率は4.11%であり、感染者の症状の有無に関係なく、感染力に大きな差はない、という結論を導いている。

無症状者はくしゃみやせきが少ないから感染力が低いとしても、家庭内や施設内で接触時間が長い場合は、相手が感染者だと気づいてない分、予防措置が甘くなり、むしろ感染源になりやすいだろう。

無症状感染のリスクと中国の感染の“再爆発”への警戒をことさら強く訴えているのは、上海の復旦大学付属華山医院感染科主任の張文宏だ。3月27日の専門家たちによるシンポジウムで「人類史上、見たことのない奇怪なウイルス。感染力が非常に強く、症状も軽くなく、インフルエンザとSARSの間ぐらいで、無症状もある。これが大きな問題」「目下、人類史上最も対応の難しいウイルスの1つだ。エボラは凶悪だが、遠くには行かず、アフリカでとどまったままだ。しかしものウイルスの難しさは人類の予測を超える」と強く警告している。

中国共産党は無症状感染を感染者数にカウントしてこなかったが、張文宏のこうした強い警告を受けて、無症状感染者を4月1日からカウントするようになった。

張文宏と鐘南山、2人の専門家の対立

ちなみに張文宏の強い危機感は、中国の新型コロナ対策の専門家チームリーダーである鐘南山とは真っ向から対立する。鐘南山は、中国国内にはさほど無症状感染者がいない、という立場を人民日報のインタビューで答えており、4月中に基本的に感染を制圧できるという見通しを主張し、「2回目の感染爆発はあり得ない」との見方を示している。目下、市民がどちらの専門家を支持しているかというと、圧倒的に張文宏の方が人気である。

張文宏が最近、中国のネット民にやたら評判がよいのは、自分の年収をネットで公開したからだ。党の幹部、公務員の個人財産の公開は、実は政治的に敏感なテーマである。ネットで、誰かが習近平の収入や資産の公開を求めると、削除されたり、アカウントが凍結されたり、ひどい場合、意味不明の理由で身柄を拘束される例もある。中国で、率先して個人の収入額を公開したことは、他の党員や公務員たちに対する暗黙の批判とも受け取られるわけだ。張文宏は、収入の内訳を示すことで、自分が「政治ウイルス」に侵されていないことを示そうとした、とみられているが、これは鐘南山への当てつけ、とも受け取られている。

中国で新型コロナウイルス以上に警戒すべきは、この「政治ウイルス」だといわれている。政治ウイルスとは、ありとあらゆる場面で、共産党員としての立場を優先させてしまう、一度感染するとほとんと不治の病といえる。感染源は金や利権。症状は隠蔽と楽観論の吹聴による権威の失墜だ。たとえば、WHOはすでにチャイナ政治ウイルスに感染して重篤である、といえるだろう。

鐘南山は2003年のSARS対策で専門家としての陣頭指揮をとった中国呼吸器感染症の最高権威である。今回の新型コロナ肺炎対策においても中央専門家チームのリーダーを務める。だが中国のネットユーザーたちは2月下旬ごろから、鐘南山の言動に疑問を持ち始め、政治ウイルスにやれているのではないか、と噂し始めた。

鐘南山は2月下旬に、ウイルスが中国の外から持ち込まれた可能性を言い出し、3月12日には、4月末に中国がウイルスを基本的に制圧できるとの見通しを話し、4月になってからは中国に無症状感染者がほとんどいないという見方や、再感染爆発がありえない、という見通しを公言していた。

おりしも、鐘南山が実は3つの医薬科学技術関連企業の会長職にあり、そのうち、広州呼吸器研究所医薬科学技術有限公司は傘下に90もの関連企業を従え、かなり大きな利権に関わっていることが、一部メディアで報じられていた。そうした報道から、鐘南山はもう昔の良心的医師ではなく、党員としての立場を優先させるようになってきているのではないか、という疑いを中国人民たちも持ち始めていたのだ。そのタイミングで張文宏が、自分の収入の内訳を公開したものだから、張文宏の人気が一気に上がったのだ。

張文宏の年収は184万元。中国庶民の感覚からいえば並外れた高所得者であるが、内訳は華山医院からの給料・ボーナス50万元、国家重点プロジェクトメンバーとしての収入120万元、ランセットなど論文の印税2万元、その他で、あくまで専門医としての仕事によるものだとして透明性があった。だから、彼は習近平が指導するポジティブ報道、楽観論に反して危機感を訴え続け、専門家チームのトップであり国家的感染症権威の鐘南山と真逆のことを言えるのだ、と考える人が多かった。

ちなみに張文宏は1月29日に上海市医療チームの組長として国内外メディアに対してビデオ会見したとき、感染症の最前線の医師を全部党員に替えたことを明らかにした。病院内では権力も権勢もない非党員の医師が前線に立たされ、党員の幹部が安全なところで命令する悪弊があったが、それをひっくり返したのだ。「これで、現場の最前線医師をいじめる人はいなくなる」と発言したときから、彼の人気は上がり始め、「政治ウイルス」に侵されて権威失墜ぎみの鐘南山に代わる「国民医師」と目されるようになった。

中国が真に感染症を克服する日

いじわるな見方をすれば、張文宏が処世術にたけているだけともいえる。だが中国共産党体制内で、新型コロナ肺炎に対する見通しも、対策の方針も、そして今後の体制の在り方自体にも意見が割れているからこそ、専門家たちの対立が表沙汰になるのかもしれない。

中国は4月7日、新型コロナ肺炎感染による死者がゼロになったと発表し、国内では新型コロナ制圧間近というムードが盛り上がっている。だが、新型コロナ対策指導チームのリーダーである李克強は3月23日の会議で「ゼロ報告を追求するために、隠蔽するようなことは絶対ないように」と釘をさしている。

党内では、早くウイルスとの戦の勝利宣言を上げて、世界でいち早く経済回復をアピールしたい習近平と、まだ潜在的な感染者があり、勝利には程遠いと警戒する李克強の対立があり、おそらくその結果が、誰が中央で感染拡大の責任を主に引き受けるかという責任論の動きにも影響しそうだ。

感染症の真の制圧は「チャイナ政治ウイルス」の克服とセットになって、初めて中国の健全な発展の回復となるとすれば、勝利宣言はまだ遠い先のことかもしれない。

真に感染症を克服して、生まれ変わったようなチャイナの生還を私は期待するのだが、その前に、日本は日本で、専門家の間にもメディアも妙な「政治ウイルス」がはびこって、感染をこじらせないか心配でもある。

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