『安倍政権のコロナ対策が「国民ウケ狙い」を外しまくり後手に回る理由』(4/7ダイヤモンドオンライン 上久保誠人)について

4/10WHよりのメール

Voice of America spends your money to speak for authoritarian regimes

Voice of America is a global news network funded by American taxpayers. It spends about $200 million each year on its mission to “tell America’s story” and “present the policies of the United States clearly and effectively” to people around the globe.
Today, however, VOA too often speaks for America’s adversaries—not its citizens.
The Coronavirus pandemic is no exception. Secrecy from the Communist Party of China allowed the deadly virus to spread across the world.
Journalists should report the facts, but VOA has instead amplified Beijing’s propaganda. This week, VOA called China’s Wuhan lockdown a successful “model” copied by much of the world—and then tweeted out video of the Communist government’s celebratory light show marking the quarantine’s alleged end.

https://twitter.com/i/status/1247625724304994304

Even worse, while much of the U.S. media takes its lead from China, VOA went one step further: It created graphics with Communist government statistics to compare China’s Coronavirus death toll to America’s. As intelligence experts point out, there is simply no way to verify the accuracy of China’s numbers.
The Coronavirus story is just one example of this pattern. Last year, VOA helped highlight the Twitter feed of Iran Foreign Minister Javad Zarif while he was issuing threats against the U.S. and sharing Russian anti-U.S. propaganda videos.
“VOA will represent America,” its guiding Charter reads. And for years after its founding during World War II, VOA served that mission by promoting freedom and democracy across the world for audiences who longed for both.
Today, VOA is promoting propaganda instead—and your tax dollars are paying for it.

“ボイスオブアメリカ”よ、お前もか!如何にアカの浸透が凄まじいか。

“As our country responds to the unprecedented coronavirus pandemic, we are working rapidly to change the way we practice medicine to keep people safe,” Surgeon General Jerome Adams and CMS Administrator Seema Verma write in the Orlando Sentinel.
“One critical innovation is the use of telehealth, which allows patients to use smartphones, laptops, and other widely available technologies to connect with your healthcare team . . . For the duration of the pandemic, Medicare beneficiaries may now stay at home and use a commonly available interactive form of technology like FaceTime or Skype to have a telehealth office visit.”
https://www.orlandosentinel.com/opinion/guest-commentary/os-op-coronavirus-telehealth-medicare-adams-verma-20200409-fcb56pibpjhn7lvhmehtfgijsy-story.html

“President Trump was right this week to sharply criticize the inexcusable conduct of the World Health Organization (WHO) regarding the novel coronavirus pandemic . . . The WHO bears responsibility for helping China spread the coronavirus far beyond China’s borders. What should have been merely a local outbreak that began in China became a worldwide pandemic as a result of the actions of Beijing and the WHO,” Gordon Chang writes for Fox News.

https://www.foxnews.com/opinion/gordon-g-chang-trump-right-to-attack-who-on-coronavirus-un-agency-deserves-even-harsher-criticism

4/10希望之声<下一个武汉?广州爆疫情 警察大规模抓捕非洲人(视频)=次の武漢?広州での疫病大流行 警察によるアフリカ人の大規模逮捕(ビデオ)>中国広州三元里での「中共ウイルス」の発生により、4/8からアフリカ人への調査が始まり、多くのアフリカ人が路上で生活し、防疫と安全に対する隠れた危険となった。ネチズンは広州警察がどこにでも行く黒人を大規模に逮捕し始めたというニュースを流した。ネチズンは、当局が最近広州に入った黒人に「中共ウイルス」の第二波の責任転嫁の準備をしていたことを疑っている。

4/10の早朝、Twitterユーザーはビデオを投稿した:広州の三元里で、警察は隔離されずどこにでも行く多数の黒人を逮捕し始めた。

ビデオは、地元の警察が出動し、路上で黒人を逮捕していることを示している。

https://twitter.com/i/status/1248405144183529480

本ネットが早くから報道していたのは、広州の三元里で多数のアフリカ人が中共ウイルスに感染しており、広州当局は三元里の多くの通りを封鎖したと。 4/8、三元里地域の家主は、住んでいたすべてのアフリカ人を追い払い、家を再度借りることは許可されなかった。その結果、現在広州の三元里地域の路上で多くのアフリカ人が野宿しており、これが防疫と安全にとって大きな隠れた危険になっている。

https://twitter.com/i/status/1247769546833846275

本当に中共は人非人です。

https://www.soundofhope.org/post/365176

4/10看中国<武汉才解封 中俄边境绥芬河封了 急建方舱医院(组图)=武漢はやっと封鎖を解除する 中ロ国境にある綏芬河が封鎖された キャビン病院を急造する(写真)>

綏芬河市は牡丹江市の南東にあり、東はロシアと接している。 (写真出典:ネット写真)

湖北省武漢市は8日に正式に封鎖解除したが、黒竜江省の綏芬河市は、他地区からの入境のため、症例数が増加し続けている。コミュニティの封鎖管理が同じ日に再開され、各世帯は3日ごとに1回だけ外出許可される。

4/9、ロシアは武漢肺炎(中共肺炎、新コロナ肺炎、COVID-19とも呼ばれる)の1日の病例増加の記録を更新し、新規に1,459人が確認され、13人が死亡、合計で10,000人以上が確定診断され、死者は76人となった。これは、ロシアに足止めされた中国人学生がパニックで中国に逃げる原因となって、中露国境にある黒竜江省の綏芬河市での確定症例数の急増を齎した。新華社通信は、3/27から4/8までに、ロシアから入ってきた123人の確定症例者が出、4/8だけで、40人の確定患者が増加したと報道した。

中国の公式通知によると、これらの患者はすべてロシアから入ってきた中国籍の人である。 8日の確定診断の40例のうち39例が綏芬河に入り、もう1例は東寧港に入った。

中共は、今度はウイルスのロシア起源説でも唱えるつもりか?早くから国境封鎖したロシアでも蔓延は防げない。如何に中共製ウイルスが強烈かです。でも中共の言うことを信じて中国に帰った留学生は愚かです。ロシアで正確な情報を取ればよいのに。

https://www.secretchina.com/news/gb/2020/04/10/929238.html

4/9希望之声<羞为中共大外宣工具?陆媒记者面对川普自称来自台湾=中共の大プロパガンダの道具を恥じる? 中国メディアの記者は、トランプに向かって台湾出身と言う>「香港の中共メディア」のフェニックス衛星TV記者の王又又が、自分は中国のために仕事をしていないと言ったことは激しい議論を巻き起こし、まだ冷めやらぬうちに、ある中国メディア記者は台湾出身であると主張した。ある分析では、中共の大プロパガンダの評判は良くないため、記者はその身分をわざと明らかにするのを避けてきた。

4/9のWHの記者会見で、男性の中国人記者はトランプによって指名された。おそらく先日のフェニックスTV記者王又又のことが頭にあったので、彼は最初に「どこの国か?」と聞いた。

記者は「台湾」と答え、トランプはそれを聞いて「とても良い」と言った。

実際は、その記者は上海東方衛星TV記者の張経義で、台湾出身ではある。しかし通常、記者会見でメデイアが自分の身分を告げるときには、個人の国籍ではなく所属するメディア名を言う。このため、彼の答えは中共公式メディア記者の身分を意図的に隠したと見なされた。

しかし、あるネチズンは、「中共の公式の言い方では中国台湾と言うべきところ、中国メディアの記者は中国台湾ではなく台湾出身であると言ったので、いわゆる“台湾独立”のタブーを犯した」と示唆した。

これに先立ち、4/6、香港のフェニックス衛星TVの女性記者である王又又は、WHの記者会見でトランプから中国のために働くかどうか尋ねられ、「いいえ、私は香港のために働いている」と否定した。この答えを聞いたネチズンは揶揄った:「中国のために働くことの何が問題なのか?フェニックス衛星テレビの所在地は香港にあり、中国ではないだろう?反発して隠蔽する理由は何か」、「間違いなく香港の独立か、反中ボイコットを示唆している」

現在、張経義のやり方は王又又のやり方とまったく同じであり、再び熱い議論を引き起こした。

トランプの質問がどこのメディアかと言うのは誰もが知っているが、彼は中共メデイアであることを避けるために、意図的に台湾人であると答えた。

困ったものだ、一体どのくらい爛れているのか?恥を知っているのか?

まあ、中国人の無恥なやり方が世界に広まって良いのでは。

https://www.soundofhope.org/post/364909

4/10阿波羅新聞網<习近平称要有长期应对外部变化准备 北京学者形容中共面对 “八十国联军”= 習近平は、外部変化に長期的に対処するための準備が必要であると述べた 北京の学者は、中共は「80カ国連合」(1900年の義和団の乱の8カ国連合をもじって)の賠償に直面していると形容した>武漢の封鎖解除と全国的な操業と生産の全面再開の準備にあたり、中共中央委員会政治局常務委員会は4/8(水)に会議を開催した。習近平総書記は、外部環境の変化に長期に対応するため、準備する必要があると強調した。これらの発言は憶測を引き起こした。

水曜日に開かれた政治局常務委員会は、疫病の国内外の流行のコントロールと経済状況の分析に焦点を当てた。習近平総書記はスピーチの中で、「中国の現在の疫病流行の防止と管理は徐々に効果を表し、更に強固となり、操業と生産再開において重要な進展が見られた。しかし、国際的に疫病流行は広がり続け、世界経済の下降リスクは増大し、不安定と不確実性は大幅に高まり、深刻で複雑な国際的流行状況と世界経済において、誰もが底は維持したいと考え、外部環境の変化に対応するための長期的な思想の準備と作業の準備を行う必要がある。外部から疫病を入れることと内部での疫病のリバウンド防止のため、防疫は緩和してはならない」と。

ある分析では、習近平が「外部環境の変化に長期的に対処すること」を表明することは非常にまれであると考えている。たとえ米中貿易戦争が激化していても、習近平等の意思決定レベルの当局者はそうは言わないだろう。

中国の疫病流行は緩和されたが、中共が直面している国際的な環境は非常に困難である。特に、他の国はこの疫病流行に対して中国に賠償を請求するかもしれない。北京の学者たちは、中国は「80カ国家連合」に直面していると述べた。 (写真/ロイター)

経済について言えば、会議では、中国の経済発展が直面している現在の困難は増加しており、あらゆるレベルの党委員会と政府には緊迫感を高め、地域の状況に応じた防疫対策を施し、操業と生産の再開につながる状況を作り出すために可能な限りのことを行い、住民の消費を積極的に拡大し、投資プロジェクトの執行を早く促進すると強調した。

世界は中国に賠償を求め、少なくとも国内の中国資産は没収すべき。

https://www.aboluowang.com/2020/0410/1434610.html

4/9阿波羅新聞網<纳瓦罗:中共欲控制多个联合国机构 谭德塞是代理人之一=ナバロ:中共は多くの国連機関をコントロールしたいと欲する テドロスはその代理人の1人である>武漢肺炎の流行は世界中で猛威を振るっている。防疫を主導する組織である世界保健機関(WHO)は、中共に阿り、アウトブレイクの開始時に正しい解決策を出すことに失敗したと外部から繰り返し批判されている。WH貿易顧問のピーターナバロは8日、「中共の目標はWHOなどの複数の国連機関をコントロールすることであり、WHO事務局長のテドロスアドハノムゲブレエサスは中共の国連機関の代理人の1人である」と述べた。

「フォックスニュース」によると、ナバロは国連にはWHOを含む15の専門機関があり、過去10年間、中共はずっと選挙で選ばれた機関の指導者を通じて組織をコントロールしようとしてきたと語った。植民地にも似た「代理人」を使い、15の機関のうち5つをコントロールしてきた。代理人の1人はWHOのテドロスである。

ナバロは、中共が鍵となる衛生組織であるWHOを支配したことで大きな損害が生じたと述べ、「WHOはヒトヒト感染のデータを少なくし、疫病流行をパンデミックと呼ぶことを拒否し、基本的に旅行禁止令を阻止した」。ナバロは、トランプがWHOへの資金削減を真剣に検討していることを明らかにした。

ナバロは、中共の流行に関する情報の「不透明性」のため、米国政府とその医療機関は、パンデミックに備えるために約5週間を費やしたと述べた。

ナバロは、賄賂やその他の手段を通じて国連のすべての組織を基本的にコントロールしようとする中共の試みを批判し、それは米国および世界に多大な損害を与えてきたと。

米国が中共の悪辣さを声を大にして言うことは良いことです。

https://www.aboluowang.com/2020/0409/1434531.html

上久保氏の記事では、“too little, too late”とありますが、遅いのはその通り、でも108兆円の事業規模というのであれば、GDPが3倍ある米国の半分の規模だから悪くはないと思います。問題は中味で財務省主導になり、戦略なしの今までの延長線で考えられたもののように危惧します。中味を精査していませんので、言うのは失礼かもしれませんが。武漢ウイルスが危機を齎したのをチャンスに変えて、今までの岩盤規制を打ち破るきっかけにしてほしいと思っています。特に産業の国内回帰と、中小企業の保護です。中小企業が他国に買収されたら、日本の技術の存立基盤がなくなってしまうのでは。

地方分権は日本に合わないのでは。日本は米国の州と同じでしょう。ただ緊急事態(特に有事の際)になったときに、国と地方の役割や私権制限について立法化措置をしておく必要があります。今回は立法化の良いテストケ-スになったはずなのに、安倍首相はそこまで踏み込みませんでした。憲法改正も無理でしょう。

上久保氏は「国民ウケや支持率が優先される」と批判していますが、民主主義の国ではそうなるのはやむを得ません。米国ではもっと激しく世論受けを狙っています。全体主義でない国の宿命です。

全体主義の中共が世界を支配することは断じてやめさせないと。上述のナバロのように中共は不正な手段で国際組織を篭絡してきました。FDRが作った組織は国連も含めて見直しすべき時です。

記事

Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、本日4月7日にも安倍晋三首相が法律に基づく「緊急事態宣言」を出す方針だという。ところが、「あまりにも遅い」と厳しい批判にさらされている。その他のコロナ対策である「布マスク2枚配布」「所得減少世帯限定・自己申告制の現金給付」も同様だ。なぜ、こうなってしまったのか。そして、今後のあるべき姿とはどういうものなのかについて考えたい。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

「あまりにも遅い」と批判される安倍首相による緊急事態宣言の発動

安倍晋三首相が、新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大に対してついに本日4月7日にも「緊急事態宣言」を発動するという。だが、発動は「あまりにも遅い」と厳しく批判されている。

東京都は急激に感染者数が増加し、オーバーシュート(爆発的感染拡大)の危機にある。小池百合子都知事は先週から、特別措置法に基づく緊急事態宣言の発動について「国家としての判断がいま求められている」と言い、首相の早期決断を促していた。

吉村洋文大阪府知事も「緊急事態宣言を東京と大阪に出すべきだ。手遅れになってからでは遅い」「現実には各地の知事が自粛要請を出している。緊急事態宣言を出すべきタイミングに入っているということだ」とずっと主張していた。

専門家からも、緊急事態宣言を求める意見が次々と出ていた。日本医師会の横倉義武会長は、「欧米諸国では感染の拡大が止まらず、日本も油断すると同じような状況になる」との見方を示し、「緊急事態宣言を出すべき時期だ」と主張。これは全国各地の医師会からの要望であると強調していた。

しかし、安倍首相は緊急事態宣言について、「国民の命と健康を守るため、必要であればちゅうちょなく決断し、実行していく」と明言していたが、「現時点では全国的かつ急速なまん延という状況にはなく、ぎりぎり持ちこたえている状況」という認識を示し、「現時点では緊急事態宣言を出す必要はない」と繰り返し発言していた。ようやく首相は、決断に至ったが、なぜこれほど時間がかかってしまったのか。

「アベノマスク」は海外でも物笑いの種 現金給付も世帯限定・自己申請に批判

緊急事態宣言発動のタイミング以外でも、安倍政権への批判が高まっている。緊急事態宣言がいつ出るか、どんな「緊急経済対策」が打ち出されるのかと国民が固唾をのんで見守っていたとき、安倍政権が表明したのが「再利用が可能な布製のマスクを全世帯に2枚ずつ配布する」方針だった。

しかし、この対策は日本国内のみならず、海外でも厳しく批判されてしまった。例えば、米通信社ブルームバーグは“From Abenomics to Abenomask: Japan Mask Plan Meets With Derision”という記事で、安倍首相の経済政策「アベノミクス」をもじって、「アベノマスク」という造語がツイッターで生まれて拡散していることを報じ、「計画は物笑いの種になっている」と厳しく批判した。

一方、安倍政権が検討中の緊急経済対策で焦点の1つとなっている「現金給付」について、首相は自民党の岸田文雄政調会長と会談。「一定の水準まで所得が減少した世帯に対し、1世帯当たり、30万円を給付すること」を決定した。だが、その評判は芳しくない。

「現金給付」は、「全世帯一律」か「所得が急減した世帯」だけとなるかが焦点だった。結局、「所得の急減」を条件とすることが決まった。岸田氏は、「迅速に現金を支給することが大事だ。自己申告制とするなど簡易な手続きとすることで素早く個人に支給できる制度」と説明した。また、西村康稔経済再生担当相は、「前例にない仕組みを構築したい」と強調した。

しかし、欧米諸国のような全国民一律の現金給付とならなかったことに批判が集中している。国民の大多数が被害に遭っている状況だ。対象者を絞って給付することは適切ではないというのだ。確かにサラリーマンの家庭は、給与所得が減っていないだろう。しかし、子どもの学校が休校で食費が増加する場合がある。高齢者の介護を在宅に切り替えて出費が増えた家庭もあるという。これらによる所得減少は現金給付の対象にならない。所得の減少を証明できるのは、基本的に自営業者の世帯ということになる。

現金給付が「自己申告」であること自体も批判の対象だ。現金給付を受けたい人は、自ら所得が減少したことを示す資料を用意し、市区町村の窓口などに申請しなければならない。資料作成と審査の手続きが煩雑になることが予想される。結局、迅速な現金給付は難しくなるというのだ。

さらに、自己申告制は給付金額を抑えることが目的だという指摘が出ている。日本人はわれ先に現金をもらおうと役所に殺到しない。政府は「みんなが大変なときに自分だけ申告しては申し訳ない」と申告を控えるだろうと考えているというのだ。それならば、「マイナンバー」を使って、全国民に一律現金給付したほうが、より公平で効果的な「前例のない仕組み」になるのではないかという意見さえ出ている状況だ。

このように、安倍政権の新型コロナウイルス対策は後手に回り、打ち出された対策自体も「too little, too late(少なすぎ、遅すぎ)」だと批判されている。

政権運営では科学的な裏付けよりも国民ウケや支持率が優先される

これまで日本における新型コロナウイルスの感染者数・死者数は、他国と比べて抑えられてきた(本連載第236回・P5)。

政府の専門家会議が中心となり、全国各地でPCR検査数を抑制して医療崩壊を避ける一方で、クラスター(大規模な集団感染の発生につながりかねない患者集団)を徹底的に発見、追跡、収束を行う日本独特の戦略が展開されてきた結果である。しかし、それは結果オーライ的なものではないか。その対応は世界から評価されているというよりも、むしろ感染者数・死者数の少なさを不思議がられて、今後どうなるかを不安視されているようだ。

そして、「布マスク2枚配布」「所得減少世帯限定・自己申告制の現金給付」「緊急事態宣言の遅れ」は、安倍政権に対する国内外の不安をさらに高める結果となってしまったようだ。なぜ、こうなってしまったのか。

まず、「布マスク2枚配布」について考えてみる。朝日新聞の『布マスクで「不安パッと消えます」 官僚案に乗って炎上』という記事によれば、これは経済官庁出身の官邸官僚が発案し、「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」と安倍首相に伝えたのだという。

「布マスク」は、世界保健機関(WHO)が「感染防止に効果なし」としたものである。つまり、科学的、専門的な裏付けよりも、世論の動きや支持率の維持が強く意識され、優先された政策決定だったといえる。そして、これは第2次安倍政権における意思決定全般にみられる特徴である。

「消えた年金」問題や閣僚の不祥事・失言など、さまざまな問題の噴出で支持率が急落し、わずか1年で退陣することになった第1次政権(2006年9月~07年9月)の反省から安倍首相が痛感したことは、高支持率を維持することが何よりも大事ということだった。12年12月、政権を奪還した安倍首相は、公共事業や金融緩和を「異次元」規模で派手に打ち出す「アベノミクス」を掲げた。その狙いは当たり、アベノミクスは国民から高い支持を得た。(第101回)。

その後も安倍政権の、世論受けがいい政策を羅列して高支持率維持を狙う姿勢は徹底していた(第52回)。アベノミクス「第三の矢」である「成長戦略」は、日本企業や国民に痛みを強いることになる「岩盤規制」の改革が骨抜きとなり、誰も反対することがない「日本企業の競争力強化策」の羅列となった(第57回)。

そして、安倍政権の世論・支持率重視の姿勢を象徴する政治家が、現在、新型コロナウイルス対策で陣頭に立っている加藤勝信厚生労働相だ。かつて加藤氏は、「働き方改革担当相」「一億総活躍担当相」「女性活躍担当相」「再チャレンジ担当相」「拉致問題担当相」「国土強靱化担当相」「内閣府特命担当相(少子化対策男女共同参画)」と、実に7つの閣僚職を兼務していた。

これらは、まるで一貫性がなさそうだが、全て「国民の支持を受けやすい課題」だという共通点があった。つまり、加藤氏は事実上「支持率調整担当相」であり、首相官邸に陣取って、支持率が下がりそうになったらタイミングよく国民に受ける政治課題を出していくのが真の役割だった(第163回・P3)。

その加藤氏が厚労相であることを考えると、新型コロナ対策で官僚と専門家会議が「クラスターつぶし」という日本独自の戦略を編み出し、一定の成果を挙げている一方で、突如として科学的な根拠のない「国民の受けがよさそうな対策」がポンと出てくる安倍政権の不思議さが、何となく理解できてくる。

加藤厚労相だけではないだろう。安倍政権は、さまざまな専門的な情報や知識が入ってくる中でも、「政治決断」をするときに最も重視する基準が「国民に受けるかどうか」なのだ。政権発足時から、常にそういう政策の出し方をしてきた(第163回)。「有事」となっても急に変えられないのだろう。

ただし、安倍政権が「国民に受ける」と思うことが、ことごとく空振りに終わっている。それは、「平時」に受けることと「有事」に支持されることは違うということが、おそらく分かっていないからだろう。

安倍首相の対応が後手に回るのは中央集権体制の限界が露呈しているから

安倍首相の対応が、後手に回るもう1つの理由として、中央集権の限界を指摘したい。この連載では、日本の中央集権体制の限界をはっきり示した事例として、安倍政権が「待機児童対策よりも幼保無償化」を選んだことを挙げたことがある。待機児童が都市部に集中して対象が約2万人なのに対し、自民党が票田としてきた地方の多くでは待機児童がほぼいない。待機児童対策をしても、地方では選挙の票にはつながらない。それに対して、幼保無償化を実現すれば、全国の約300万人に恩恵がある。自民党の政調会がいつも通りに政策を立案すれば、幼保無償化が選択されるのは自然である(第209回・P4)。

一方、この連載では、待機児童問題は地方に基盤を持つ政党が主導して解決した方がいいと主張し、その事例として大阪市による待機児童問題の事実上の解決を挙げた(第209回・P5)。大阪市は吉村市長(当時)の時代に、認可保育所の大幅増設による保育所入所枠の9000人増を断行し、待機児童数を過去最低の37人に減少させた(2018年5月10日 大阪市長会見全文)。これは、地方が自ら財源を確保し、実行する方が「待機児童問題」の解決に適していることを示しているのである。

新型コロナウイルス対策でも、中央集権の限界が露呈している。緊急経済対策の策定が続いているが、全国民一律の現金給付をかたくなに拒んだのは財務省だという。また、安倍首相はスポーツ・文化イベント実施の自粛を要請をしているが、「自粛に対する個別の補償はできない」と答弁している。これも財務省が反対しているようだ。財務省は、国家財政のさらなる悪化につながることを避けたいからだろう。

現金給付や補償も、地方自治体に権限と財源を移譲した方がいい。イベント運営会社や飲食店、中小企業への補償や、本当に現金が必要な人への給付など、より地域の実情に合った対応ができるはずだ。麻生太郎財務相と岸田政調会長が、緊急経済対策に地方自治体が自由に使える1兆円規模の「臨時交付金」の創設を盛り込むことで合意しているが、政策の方向性としては間違っていない。

なぜ安倍首相は緊急事態宣言をなかなか出さなかったのか?

最後に、安倍首相が「緊急事態宣言」をなかなか出さなかったことについて考えてみたい。重要なのは、首相が「現時点では全国的かつ急速なまん延という状況にはない」と言い続けてきたことだ。

この安倍首相の説明は厳しく批判されてきたが、言っていること自体は間違っていなかったのだろう。東京や大阪では、オーバーシュート寸前のぎりぎりの状況が続いている。一方、感染者がほとんど発生していない県も少なくない。確かに、「全国的かつ急速なまん延」という、緊急事態発動の要件を満たしていなかった。これも、日本の中央集権体制の限界を明らかに示している。

安倍政権が後手に回っていると批判される一方で、目立っているのは地方自治体の首長だ。新型コロナウイルスの感染者数が一時、全国最多となった北海道では、鈴木直道知事が法的根拠のないまま「緊急事態宣言」を出した。3週間にわたって週末の外出自粛を求め、感染者増加のペースを抑え込んだ。

和歌山県の仁坂吉伸知事は中央政府の方針を破り、独自の検査基準を採用。感染ルートの追跡を徹底することで新型コロナウイルスの封じ込めに成功した。それは、米紙「ワシントン・ポスト」から「和歌山モデル」と称賛された(Washington Post, “A region in Japan launched its own coronavirus fight. It’s now called a ‘model’ in local action.”)。

大阪府の吉村知事も、3月19日に厚労省から得た非公式の情報に基づき、「大阪と兵庫はいつ爆発的感染が起きてもおかしくない状況だ。大阪も感染者が増えており、警戒しないといけない」として、20日からの3連休中に「大阪・兵庫間の不要不急の往来を控えてほしい」と府民に呼び掛けた。

知事の行動は、どれも法的根拠がないまま知事の独断で決定されたものだ。知事が法的な根拠に基づく権限を持つには、安倍首相が「緊急事態宣言」を発動する必要があった。だが、宣言が出ないために、知事の行動は違法状態という危うい状態にあった。

小池都知事は、政府が緊急事態宣言を発令した場合における都の対応措置の概要案を既に公表している。都民に対して外出自粛や施設の使用制限・停止などを要請する一方で、食料品や医薬品など生活必需品の販売や銀行・証券取引所をはじめとする金融サービスなどについては「必要な衛生管理などを確保の上で引き続き営業していただく」としている。

小池知事が概要案を公表したのは、都民や事業者が事前準備できるようにすることが目的だ。新型コロナウイルス対策で、現場の実情に合わせた対応を迅速に考え実行できるのは、中央政府よりも地方自治体であることを示しているのではないだろうか。

「ポストコロナ」時代は中国が覇権を握る世界ではない

世界的にみれば、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えることに一定の成功を収めているとみられるのは、台湾や香港、シンガポールといった、柔軟で迅速な対応が可能な「コンパクトな民主主義国・地域」である。一方、米国・中国などの大国や、加盟国の国家主権を制限した巨大な共同体である欧州連合(EU)では、感染爆発が起こってしまった。

「ポストコロナ」の時代は、中国が覇権を握り、中国をモデルとする言論統制・人権制限の権威主義国家が多く誕生する世界ではない。それは既に限界を露呈しているのだ。むしろ、今後は中央集権の国家の限界を超えた、「地域」の時代が出現するのかもしれない。

この連載で論じてきたが、日本でいえば、東京や大阪、京都、名古屋、札幌、仙台、広島、福岡などの大都市に政府の権限の多くを移管し、その大都市の周りを市町村が囲み、社会保障や福祉などの行政サービスを提供する「地方主権」である。そして、日本の地域が海外の地域と直接結び付いて、東京を介さない分権的で国際的な経済圏を形成する(第204回)。

コロナ禍によって、グローバル社会・経済のさまざまな問題が表面化したといわれる。その解決策は、国家権力の強化による集権化ではない。コンパクトな地域が権限と財源を持ち、地域同士がネットワークを形成する。そして、感染症のような問題でも迅速で柔軟な対応ができる。そんな新しい国際社会の構築であるべきだ。

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