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『トランプ再選に赤信号、無残な世論調査続々 25日から民主党の予備選正式スタート、集中砲火は見もの』(6/14JBプレス 高濱賛)について

6/14希望之声<金里奇:香港人在家门口见识了中共暴政 这就是他们在抵抗的=Newt Gingrich博士:香港の人々は玄関口で中共の暴政を見た これは彼らが抵抗するところのものである>香港の何日にもわたる反「犯罪人引渡条例」の抗議活動と香港警察による平和的抗議者への激しい弾圧に対して、元米下院議長のGingrich博士は6月14日「香港の人々は玄関口で中共の暴政を見た。これは彼らが抵抗するところのものである」と述べた。

共産主義は人類の敵です。その生存を許してきた世界がおかしかったのです。今後は中共が潰れるよう努力しませんと。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/06/14/n2960341.html

6/16阿波羅新聞網<不会说粤语的港警哪来的? 香港议员抓到疑中共黑警=広東語を話さない香港警察官はどこから来たのか?香港の議員は中共のなりすましを疑う>香港TVのFacebookの内容によると、香港立法会議員の譚文豪と尹兆堅は、大衆をチェックしている警察官に身分証の提示を要求したが、彼らは議員の要求を無視し、一言も話さなかった。 その後、古参警官が議員に説明するために現場に赴き、警官全員は香港人と保証したが、彼らの名前と警察官番号は伝えなかった。

中共の武警か解放軍かが香港警察になりすましたのでしょう。広東語は6声で北京官語は4声で発音も違うからすぐ分かります。

https://www.aboluowang.com/2019/0616/1302752.html

6/14希望之声<2020大选下周开跑 川普将宣布竞选连任 民主党初选陷混战=2020年の大統領選挙は来週から始まる トランプは再選出馬を発表 民主党の予備選は混戦模様>2020年11月3日に行われる米国大統領選挙は現在進行中である。 共和党は、トランプが6月18日に正式に再選出馬を発表し、他の候補者は現在元マサチューセッツ州知事Bill Weldだけである。 民主党は24人の候補者がおり、6月26、 27日の2日間フロリダ州マイアミで党の第一回討論会を実施する。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/06/14/n2960353.html

6/16阿波羅新聞網<特朗普:我不能连任 美股必定大崩盘!=トランプ:私が再任されなければ米国株式は必ず大崩れする>トランプ大統領は2020年再選キャンペーンを開始し、6/15(土)Twitterにメッセージを投稿した。「もし再選されなければ、米国株式は“前例のない崩壊”を示すだろう」と警告した。

「私以外の誰かが引き継げば、金融市場に大きな崩壊があるだろう」と。

https://www.aboluowang.com/2019/0616/1302763.html

https://twitter.com/i/status/1139612393749852160

高濱氏の記事でトランプは民主党大統領候補の上位5人と戦って誰とも勝てないとありますが、それで2016年ヒラリーの圧勝と読み間違えたのでは。世論調査は今や当てにならないと言えるでしょう。相手がトランプでは。トランプのツイッターでは支持率50%超とか51%とか書いてありますので、調査会社によって違うのでは。

ただ米中貿易戦争で支持基盤の農業州の痛手がどのくらい大統領選に効いてくるかですが。それとステイール文書の闇が暴かれ民主党に打撃が与えられれば、違った展開になるのでは。

記事

今、選挙ならトランプ大統領を13ポイントもリードして勝利できるバイデン前副大統領

不吉な3つの世論調査結果

 5月、6月の2度にわたる訪日、大阪で開かれるG20の際の米中、米ロ首脳会談など外遊ラッシュで再選に向け盤石の構えを狙うドナルド・トランプ米大統領。

 ところがよく言われることだが、大統領が外交でいくら成果を上げようとも2020年大統領選に向けた支持率にはあまり関係なさそうだ。

「卑近な例がトランプ大統領が令和初の国賓として天皇に会おうが会うまいが米国の有権者にはどうということはない」(ワシントンのシンクタンク上級研究員)のだ。

 相対する民主党は6月25、26日フロリダ州オーランドで開催する大統領候補公開討論会を皮切りに名実ともに予備選に突入する。

 そうしたなか、6月11日、トランプ大統領の再選に赤信号が点滅し出した。「やばい兆候」が表面化したのだ。

 1つは、トランプ陣営が内密に行ってきた世論調査結果。

 2つ目は、権威あるクイニピアック大学の全米世論調査結果。

 そして3つ目はトランプ氏の大票田であるテキサス州でクイニピアック大学が行った世論調査結果。

ミシガン、ペンシルバニア、テキサス17州で支持率ダウン

 まず、1つ目だ。

 トランプ陣営が委託したトニー・ファブリツィオ世論調査員の調査によると、ミシガン、ペンシルバニア、テキサスなど17州で支持率が低迷しているというのだ。

https://www.nytimes.com/2019/06/10/us/politics/trump-biden-iowa.html

 この調査結果を聞いたトランプ大統領は側近たちに「ほかの世論調査では違った結果が出ているということをPRせよ」と命じたという。

民主党候補5人すべてに敗れるトランプ候補

 2番目のクイニピアック大学世論調査は全米一般市民を対象にして行ったものだ。

 現時点(6月6日から10日)で選挙が行われたら誰に票を入れるかとの質問に対し、以下のような結果が出た。

ジョー・バイデン前副大統領53%:トランプ大統領40%
バーニー・サンダース上院議員51%:トランプ大統領42%

カマラ・ハリス上院議員49%:トランプ大統領41%
エリザベス・ウォーレン上院議員49%:トランプ大統領42%

ピート・ブーティジャッジ市長47%:トランプ大統領42%
コリー・ブーカー上院議員47%:トランプ大統領42%

 トランプ氏は、目下「本命候補」のバイデン氏に13ポイントの差をつけられているだけでなく、他の5人の有力候補すべてに負けているのだ。

https://www.axios.com/quinnipiac-poll-2020-election-democrats-trump-140b61cd-a414-401e-9fa8-7846564660f5.html

金城湯池のテキサス州でもバイデン氏に敗北

 3番目は同じくクイニピアック大学の世論調査でテキサス州の一般州民を対象に行ったものだ。

 これによると、ここでもバイデン氏は48%でトランプ氏(44%)を4ポイントリードしているのだ。

https://poll.qu.edu/texas/release-detail?ReleaseID=2625

 トランプ氏は2016年大統領選ではテキサス州で468万5047票を取り、投票総数の52.23%を獲得してヒラリー・クリントン民主党候補を圧倒している。

 そのテキサス州で現時点ではバイデン氏に負けているのだ。ちなみにその内訳をみると、以下の通りだ。

        トランプ      バイデン

男性       50%        42%
女性       42%        54%

白人       60%        33%
黒人        7%        86%
ヒスパニック   33%        59%

18歳~34歳    30%        59%
35歳~49歳    44%        47%

50歳~64歳    51%        46%
65歳以上     52%        45%

白人大卒     53%        40%
白人高卒以下   67%        28%

 つまりトランプ氏は金城湯池のテキサス州で女性や50歳未満の若年中年層、黒人、ヒスパニック系の支持を失っているのだ。

 テキサス州は高齢者層と若年層や白人と非白人との人口比が大きく変化しており、共和、民主両党支持層が逆転する可能性も出てきている。

 「レッドステート」(共和党の地盤)から「ブルーステート」(民主党の地盤)になるかもしれないのだ。

失業率最低、経済良好でも支持率下がる理由

 トランプ政権下で、米国の失業率は史上最低近くにまで下がり、経済は依然として良好(トランプ大統領は常に自画自賛している)なのに、なぜ各種世論調査では支持率が芳しくないのか。

 トランプ氏に纏わりついて離れない「ロシア疑惑」やその関連での隠蔽工作、司法妨害容疑に対する有権者の反発なのか、トランプ氏自身の政治手法や品格に対する違和感か。

 それを立証する調査データはまだない。

 政治行政調査機関『ナショナル・ジャーナル』のジョシュ・クラウシャー政治部門編集長はこう指摘している。

「支持率が上がらない理由はともかくとして、再選を狙う現職大統領としてはジョージ・H・W・ブッシュ第41代大統領(1992年の大統領選ではビル・クリントン民主党候補に敗れ、再選されなかった)以来の政治基盤の脆弱な政治家だ」

「2016年には勝ったノースカロライナ、アリゾナ、ウィスコンシン、オハイオ、ペンシルバニア、ミシガン、アイオワの各州で、トランプ氏の政策に不賛成あるいは難色を示している人たちが50%になっている。これが赤信号でなくてなんだろう」

トランプ陣営:世論調査など当たらず

 こうした赤信号にトランプ陣営に激震が走っていることは言うまでもない。

 しかし、トランプ陣営の中には筆者の質問に対してこう答えている人がいる。

「トランプ氏は2016年の大統領選でも明らかなように実際の支持率は世論調査などでは出てこない」

「実際に選挙で戦ってみなければトランプ氏の強さは出てこない。まだ時期尚早だし、世論調査など当てにできない」

 共和党系の選挙戦略家W氏はこうも指摘している。

「民主党大統領候補の中には『グリーン・ニューディール』*1とか、メディケア抜本見直しを主張しているが、頭の良い有権者にとっては、それが命取りになることは十分分かっている」

*1=自然エネルギーや地球温暖化対策に公共投資することで新しい雇用創出や経済成長を促進する政策。バラク・オバマ政権が最初に打ち出したが、2020年大統領選に立候補した何人かが提唱している。

「トランプ氏が民主党の特定の候補を標的に一対一で攻撃を仕かければ、その候補はひとたまりもない」

「世論調査が有権者に聞いているのは『今選挙があれば』という仮定の質問。選挙は2020年11月だ」

「これまでの大統領選のデータを紐解くまでもなく、経済が好調な時は現職大統領が勝つに決まっている」

標的はトップランナーのバイデン前副大統領

 トランプ氏は、さる5月25日から28日の訪日時から標的を絞ってツィッターで攻撃を仕かけている。相手はトップランナーのバイデン氏だ。

「金正恩朝鮮労働党委員長は私にバイデンのことを知能指数が低いと言っていた。バイデンの経歴に基づくとそうだ。私は金正恩委員長に同意する」

 バイデン氏も負けてはいない。

「トランプ氏は金正恩のようなどうしようもない独裁者のチンピラを抱擁している。2人が同意していることは一つ、ジョー・バイデンは米大統領になるべきではない、ということだ」

「トランプは『国家の気質』に対する脅威、今そこにある脅威だ。ロシアのウラジミール・プーチン大統領を抱擁する一方でNATO(北大西洋条約機構)を攻撃している。我が国の文化を卑しめるような粗野な言動こそが米国にとっての脅威になっている」

 「トランプよ、君は『俺には絶対的な権限がある』と言っているが、そんなものはない」

 品位のない個人攻撃は6月11日、すれ違いではあるが両者が遊説するアイオワ州で激しさを増した。

 トランプ氏はクリントン氏を持ち出してこうバイデン氏を攻撃した。

「バイデンを見ると、あの不誠実なヒラリーを思い出す。彼女はバイデンと同じことをやっていた」

「どんな政治スタンスなのかはそっちのけで自分はトランプが大嫌いだから立候補している、と言っている。『スリーピー・ジョー』(眠たそうで活気のないジョー)も同じことを言っている」

https://www.nytimes.com/2019/06/11/us/politics/iowa-trump-biden.html

民主党大統領候補 25日から揃い踏みの公開討論会

 各種世論調査の結果で勢いに乗る民主党は6月25、26日とフロリダ州オーランドで公開討論会を開く。NBC、MSNBCで全米に中継放送される。

 大統領選に立候補している20人のうち、選挙資金を6万5000人以上から集め、認定された3世論調査機関で支持率1%以上を獲得している候補者が選ばれる。

 討論会に参加できる候補は14人。14人が1日目と2日目とに分かれて討論を行う。

 バイデン氏をはじめとする民主党大統領候補がありとあらゆるアングルからトランプ大統領を批判するのは必至だ。

 それにつけても、民主党候補の上位6人が今選挙をすれば、全員が現職大統領に勝つという世論調査結果が候補者たちの大きな自信になっていることだけは間違いない。

良ければ下にあります

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『香港デモ、参加者はどうやって警察に立ち向かったのか』(6/14JBプレスBBC)『香港の危機、警察が武力でデモ隊強制排除に 中国が踏みつぶす司法の独立、香港はどれだけ深刻な状況なのか』(6/13JBプレス 福島香織)について

6/15阿波羅新聞網<特朗普:习近平去不去G20峰会都“无所谓”= トランプ:習近平がG20サミットに来るかどうかは”どちらでも良い“>トランプは6/14(金)のインタビューで、「習近平が今月末のG20首脳会談に来るかどうかは”どちらでも良い“」「中国は最終的に米国と合意に達するだろう」

今のままでは習はG20に来れないのでは。トランプ・習会談に臨めば米国の要求を拒否するだけで、そのせいで追加関税賦課されたと政敵から非難されるでしょうから。来なくても米国は追加関税を課すのでトランプはどちらでも良いと言ったのでしょうけど。

https://www.aboluowang.com/2019/0615/1302348.html

6/15阿波羅新聞網<中美贸易战打大人民币或贬至7.77=米中貿易戦争は、人民元の下落を齎し、7.77まで行くか>米中貿易交渉のボトルネックの部分は困難で憂慮される。大阪で開催されるG20サミットまで2週間あるが、 投資銀行のバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによる最新の研究報告では、「中国と米国が貿易協定に合意せず、際どい政策を採れば、米ドルは上昇し、人民元は来年末に7.50に向かう。合意なく貿易戦が続くなら、人民元は来年末に7.77になるかも。 しかし、トランプと習近平がG20の首脳会談で合意に達し、関税を撤回した場合、今年末と来年には6.63、6.80が予想される」と指摘した。

中国が人民元を操作して下落させ7.5元まで行けば、関税率を50%にすると言う記事を以前翻訳して紹介しました。早くそうなってほしい。

http://dwellerinkashiwa.net/?p=12441

https://www.aboluowang.com/2019/0615/1302368.html

6/15阿波羅新聞網<「送中条例」掀逃亡潮?香港富豪正将资产转移海外=「犯罪人引渡条例」は逃亡をブームに? 香港の富豪は海外に資産を移す>香港で反「犯罪人引渡条例」の抗議の後、金融アドバイザー、銀行家および弁護士は、香港の裕福な人々が「犯罪人引渡条例」の議会通過を心配し、保有資産が政治リスクで脅かされるのではと資産をシンガポールや他の地域へ移し始めたことを明らかにした。

ロイターは、「香港人は「犯罪人引渡条例例」(中国送り条例とも呼ばれる)が香港の自治を侵害するのではと心配し、目下反「犯罪人引渡条例」の抗議デモが発生する中で、金融アドバイザー、銀行家および弁護士は“香港のある富豪は個人資産を海外に移転し出した。政治的なリスクがあるかもしれないと信じる富裕層が、香港のシティバンク口座からシンガポールのシティバンク口座に1億ドル以上を移転した」と伝えた。

外資も香港から撤退すれば良いのに。中国経済を支援する装置としての香港は必要がありません。中共とは遠ざかることです。

https://www.aboluowang.com/2019/0615/1302428.html

6/15阿波羅新聞網<北京热锅加温 林郑忽多负面消息背景深刊罕见促习速换首=北京は熱鍋を更に加温 林鄭にはマイナス情報が その背景には習に早く林鄭の首を挿げ替えることを促す雑誌が稀であるが出たため>香港の反「犯罪人引渡条例」の激しい街頭抗議行動は、益々激化している。 中共が裏にいる《超讯》誌は珍しく「香港の条例改正によって引き起こされた衝突が国際的な出来事となり、香港を困難な状況に陥らせただけでなく、中共中央の舵取りも難しさを増した」と発した。 この記事は、匿名の学者の意見を引用し「北京は劇薬を以て損切りし、首の挿げ替えを躊躇すべきではない。日本のG20でトランプ・習会談の前に実施すべき」と提案した。稀ではあるが一つだけでなく林鄭のマイナス情報は今日劇増している。

蜥蜴の尻尾きりで済まそうと中共は考えています。彼らの思惑で香港のトップが決まると言うことは、一国両制は有名無実であることの証左です。台湾は中共に騙されないように。香港のやり方を見れば如何に中共が約束を守らないか分かるでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0615/1302366.html

福島氏の記事で、彼女の言う通り日本人一人ひとりに中共の毒牙にかかりつつある香港を助けることは難しいですが、6/28、29と折角大阪でG20が開催されるのを活かし、中共を名指しして非難する声明を出すのが良いと思います。安倍首相にその覚悟はありや。日本のメデイアは、消費税増税は確定と財務省の提灯記事を垂れ流していますが、それを撥ね返し、衆参同日選挙に持ち込めれるかどうかも試されます。

中共が林鄭長官の首を挿げ替えたとしても、「犯罪人引渡条例」を強行しようとすれば同じこと。デモは続くし、中共に対する国際世論は厳しくなるでしょう。ナンシー・ペロシ下院議長も「犯罪人引渡条例」が通れば香港の自治状況を見直すべきと言っています。多分香港の特殊地位も見直されるのでは。流血事件が起きれば、欧州諸国も中国制裁へと動くのでは。その際には、日米欧でしっかり制裁を守るようにしたいものです。

6/13阿波羅新聞網<佩洛西:美重新评估港自治情况 德议员:应终止与港引渡协议=ペロシ:米国は香港の自治状況について再評価 ドイツ議員:「犯罪人引渡条例」は止めるべき

https://www.aboluowang.com/2019/0613/1301715.html

BBC報道

福島記事

デモ隊と対峙する香港の警察(2019年6月12日、写真:AP/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

 香港でとうとう恐れていた事態が発生した。

 6月9日に香港で「逃犯条例」(犯罪人引渡条例)改正に反対する大規模デモが起きたことは、世界中のメディアにトップで報じられた。主催者発表103万人、警察発表24万人という規模は、1997年に香港が中国に引き渡されて以来、最大規模だ。香港人口を約748万人とすると、およそ7人に1人がデモに参加したということになる。2003年には、香港基本法(香港ミニ憲法)23条に基づいて国家安全条例(治安維持条例、中国に対する国家分裂活動や政権転覆扇動なども取り締まることができる法律)が議会に提出されようとしたことに反対するデモが起きた。このときは50万人デモだったので、今回は倍の規模である。

 続いて、この条例の審議が再開される予定だった6月12日、香港立法会(議会)を数千人のデモ隊が未明から包囲。香港政府は5000人の警官隊を投入し、睨み合う状況が続いていた。それは2014年の雨傘運動(民主化を求めた反政府デモ)の再来の様相ではあるが、雨傘運動よりもずっと緊張感があり、一触即発の気配が漂っていた。香港議会は12日午前の審議を午後に延期することを決めたが、デモ隊は、条例改正案撤回を香港政府が決定するまで、解散しないと表明。そして現地時間午後3時、ついに警察が催涙スプレー、催涙弾、ビーンバック弾でデモの武力鎮圧に乗り出した。

 逃犯条例改正の背景と抵抗については、5月31日に本コラム(「香港に激震、中国政府が思想犯を捕まえ放題に」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56548)でも報じているが、その時点から事態は急転直下の混乱激化にみまわれているので、改めて香港が直面している危機的な状況を伝えたい。

香港行政府を取り囲む「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ(2019年6月12日撮影)。(c)DALE DE LA REY / AFP〔AFPBB News

香港から失われる「司法の独立」

 催涙弾の白煙がもうもうと立ちこめる中、デモ隊の青年が警官隊からぼこぼこにされていた。催涙弾やゴム弾の直撃を受けて倒れる人の姿があった。デモ参加者たちがスマホで撮影し、ネットに次々あげる映像の激しさに息をのんだ。

雨傘運動のときは、もう少し躊躇を見せたのに、今回は無抵抗の秩序だったデモ隊に警告なしのいきなり発砲。過去、香港警察が市民に対して、ここまで暴力的であったことがあっただろうか。

 現場からの情報では、日本時間午後9時の段階で病院に9人の負傷者が搬送されたという。その中には香港公共ラジオ(RTHK)の運転手が、催涙弾の直撃を受け意識不明の状況で病院に運び込まれたとの情報もあった。また、デモに参加していた学生が顔面にゴム弾を受け右目を負傷した映像が流れている。立法会周辺のデモ隊はとりあえず撤退し、セントラルに移動。セントラルの公道を占拠し夜を過ごす模様だ。香港警察署はデモ隊に解散を命じ「解散しなければ一生後悔することになる」と不吉な恫喝を行っている。香港政府は6月14日から3日間の日程で予定されていたドラゴンボートレースの開催の中止を発表し、警察はデモ隊を「暴動」と形容した。予断を許さない状況が続いている。

 だが香港の行政長官キャリー・ラムは、いかに大規模デモが起きようと、香港が混乱しようと、改正逃犯条例の絶対成立を譲らない姿勢を示している。

 デモは、犯罪人を中国に引き渡すことができるように現行の逃犯条例改正を阻止することが目的であり、香港では「反送中」(中国に人を送ることを反対する)行動と呼ばれている。この条例改正案が成立すれば、デモ首謀者や民主活動家までが国家分裂や政権転覆扇動容疑者として中国に引き渡されかねない。だから今年(2019年)が最後の香港での大規模デモになるかもしれない。そういう強い懸念が、7人に1人の市民を6月9日のデモへと足を運ばせた。私の香港人の若い友人たちも、悲愴な思いで、9日のデモ、そして12日の立法会包囲デモに参加している。今、警察の暴力に対峙しながら、香港で何がおきているかを逐一フェイスブックやツイッターで発信し続けている。

 これまでの香港は一国二制度で司法の独立が存在する建前があった。中国は西側の価値観を全面的に否定しており、三権分立も司法の独立もなく、司法は共産党の指導に従うものとされている。そういう司法システムの違う両地域で本来、犯罪人の引き渡しなど不可能なはずだ。

 この条例改正が成立するということは、香港が司法の独立を捨て、中国共産党支配の司法の枠組みに入ると宣言するに等しい。

 そうすれば、これまで共通の司法システムを維持しているという立場で香港と逃犯条例、犯罪人引渡協定を結んでいる米国やカナダ、オーストラリアなど約20カ国の民主主義国家らも影響を受ける。また香港にいる外国人も対象となるとすれば、香港に拠点をおく外国企業、ビジネスマンたちも安心して仕事ができなくなる。このため、条例反対デモは香港のみならず国際社会でも強い関心が寄せられ、9日には香港大規模デモに呼応する形で、ニューヨークやロンドン、パリ、台北、東京と全世界29都市に広がった。

 この条例改正案は、もともと台北で発生した香港人同士の殺人事件がきっかけだ。香港に逃亡した容疑者が台湾に引き渡されなければ、台湾司法当局として殺人事件が立件できないので、事件解決のために香港が急いで条例を改正しようとしているという事情があった。だが、事件の当事国でもある台湾の蔡英文政権は、この条例改正案成立に対する反対の立場をはっきりと表明しており、事件をダシにして、中国が香港の司法の独立を完全に捨てさせようとすることに対しては台湾人も反対の民意を形成している。香港の今は明日の台湾になりかねないとの懸念が深まっているのだ。

 ただ、中国の習近平政権は、普通選挙を求めて70日間以上公道を占拠していた2014年の雨傘運動に対して一切妥協せずに終息させた経験があり、それを成功体験として今回も強硬姿勢を貫くつもりでいるようだ。

中国では、香港のこの大規模デモに関する自由な論評はSNS上でも厳格に統制されている。微信では「香港がんばれ」と書き込むだけでアカウントが凍結されたという報告もあった。中国メディアの報道は、中国外交部が香港政府の条例修正を支持していることと、「香港事務は中国内政なので、外国のいかなる勢力も干渉する権利はない。特に米国が無責任な誤った言論、でたらめを言い続けることに対しては強烈な不満と断固した反対を表明する」という公式発言の引用以外今のところ見当たらない。実際、中国国内の若者で、香港でこれだけの大規模デモを起こしている事実やその背景を把握している人は私の知っている限りほとんどいない。

「香港の生死」をかけた最後の抵抗

 振り返れば胡錦濤政権は、2003年の50万人の国家安全条例(香港ミニ憲法23条に基づく治安維持条例)反対デモに象徴される香港の民意を目の当たりにして、これが党内権力闘争にも利用されて政権転覆のきっかけになりかねないと恐れたため、国家安全条例成立を棚上げし、今なおこの条例の成立のめどは立っていない。

 これを胡錦濤政権の対香港政策の失敗だとした習近平政権は、反政府運動に対して絶対妥協しない姿勢を香港当局に伝え、2014年9月28日には雨傘運動のきっかけとなった学生デモに対し、催涙スプレー、胡椒スプレーなどを使った警察力を動員した。この暴力行為が香港人の怒りを招いて、その後の長期公道占拠の抵抗運動につながったのだが、長期戦によってデモ隊が疲弊してきたのを見計らって強制排除し、中国側の勝利となった。この結果、行政長官選挙の普通選挙が実現不可能になっただけでなく、香港の民主的選挙で選ばれた民主派・本土派議員も不条理な方法で議員資格を剥奪され、企業家が香港地域内で中国公安警察に白昼拉致されるなど、香港の一国二制度、司法の独立を蔑ろにする中国の姿勢がエスカレートしていた。

 こうした経緯から考えると、今回の103万人デモと、現在進行中の立法会周辺のデモ隊と香港警察の衝突は、香港人にとっては「香港の生死」をかけた最後の抵抗、といっても過言ではないだろう。

 逃犯条例改正が現実味を帯びてきた4月の段階で、香港から逃亡できる人脈と資金がある香港人は次々と香港を引き払って、台湾などに移住していた。今、デモに参加している人たちは、香港を捨てることもできず、このまま中国に言論や集会の自由を奪われてしまう前に、自分たちのできることを精一杯やろうと覚悟を決めている人たちだ。だからこそ、ちょっとしたきっかけで暴力的な衝突が生じかねない緊張の中にあるのだ。

中国側の工作員が暴徒化を扇動?

 6月9日のデモでは一部流血の衝突もおき、警察、市民双方に負傷者が出た。少なくとも中文大学学生4人の身柄拘束が確認されている。12日の拘束者数は午後9時の段階で確認がとれていないが、学生が複数の警官に取り押さえられている映像は流れている。

 9日のデモの混乱は一部にとどまったが、12日の立法会周辺のデモは混乱は拡大中だ。このままデモ隊がおとなしく解散するとも思えない。抵抗運動は、香港の学校、企業、商店、工場、一部交通機関職員のストライキとも連動しており、長引く可能性がある。同時に、中国習近平政権の意向を受けて一切の容赦ない方法で、デモ隊の完全排除に出る可能性もある。

 心配なのは、中国・香港政府サイドが、そういう野蛮な方法をとるために、デモを“暴徒化させる”可能性だ。警察サイドには広東語ではなく、マンダリン(北京官話)を話すものも混じっているという証言があちこちで聞かれ、中国側が送り込んだ“工作員”が平和デモ隊を“暴徒化”に煽動しようとしているのではないか、という噂もながれている。そうすれば警察が暴力的でも、“暴徒”を鎮圧し、香港の治安を守った、という大義名分が立つ。

9日の大規模デモがおきる2日前の7日、香港の警察車両に火炎瓶を投げつけた男性4人が逮捕される事件があった。だが、多くの香港人は、この事件自体が中国が裏で糸を引く「やらせ」ではないか、と疑っている。ある香港のセルフメディア運営者は言う。「9日に大規模デモを慎重に計画しているときに、警察にデモ実行阻止の口実を与えるようなこうした行動を、香港を守ろうとしている香港人が起こすわけがない。これは香港人が火炎瓶を使いかねないという危険なイメージを国際社会に植え付け、いざとなればデモを暴徒化させて武力鎮圧しようという中国側の罠じゃないか」。

 もちろん彼の言葉も根拠のない憶測である。だが、少なくとも12日の警察の暴力は100%、中国と香港政府サイドに責任があると考えてほしい、と彼らは話している。

 香港は私の海外特派員としての初任地であり、愛着のある自由都市である。だから今、香港のために何かしたいのだが、結局、原稿を書く以外のことは大してできないのだ。

G20で、中国の異様な人権弾圧を取り上げよ

 一つじっくり聞いてほしい演説がある。香港の雨傘運動で主導的な立場で参加していた周庭(アグネス・チョウ)が6月10日に来日し、日本記者クラブで会見したときの発言だ。Youtubeで全部見ることができる。逃犯条例についてこう訴えていた。「香港人だけでなく、みなさま(日本人)が香港にきてビジネスや観光するとしても、移民としてきても、将来中国に引き渡されるかもしれません。・・・日本は民主的国家で自由と法治を大切にする国。日本が中国から軍事的圧力を受けているように、香港は人権的弾圧を受けています。日本政府はもっとこの危険な条例改正に注目してください」・・・。

 流暢な日本語を独学でマスターするほどの日本通の彼女の認識では、日本人も香港人も同様に中国からの暴力的圧力に非暴力で対峙している同志だ。この認識を多くの日本人が共有し、国際社会の中で発言していけば、暴力にさらされ絶望の淵にある香港にも希望が見えてくるのではないだろうか。

 そしてかすかだが、期待を寄せているのは、大阪G20直前の6月24日にペンス副大統領がウッドロー・ウィルソン・センターで中国問題について演説の中に、ウイグル問題などとともに香港の逃犯条例についても触れられることだ。その流れを受けてG20で中国の人権弾圧問題をクローズアップするように、ホスト国の日本の安倍晋三首相が“外交の安倍”の手腕を発揮してほしい。軍事でも経済圧力でもない方法で、香港逃犯条例改正を含む今の中国の異様な圧力政治を思いとどまらせるような国際世論を形成する、そういう外交こそ、今の日本に求められているものではないだろうか。

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『習近平氏の「文明の対話」と米国で復権する「文明の衝突」』(6/12日経ビジネスオンライン 小原 雅博)、『「千年の大計」雄安新区の好機と課題』(6/12日経ビジネスオンライン 西村 友作)について

6/12阿波羅新聞網<传习近平陷空前危机最重大原因 李克强罕见会谈 凸显习后悔了 博尔顿:川普震惊中共高层=習近平の空前の危機の最も重大な原因が伝わる 李克強が会談したのは稀に見る 習の後悔が明らかに ボルトン:トランプは中共幹部に衝撃を与えた>米中貿易戦争は拡大を続け、中共は対応に苦労している。先日李克強は中南海でトランプの信頼の厚い経済幕僚で世界銀行のマルパス総裁と稀にする会議を行った。 分析では「中共の将来の借入が困難である可能性がある」と。 WHの国家安全保障補佐官のボルトンは6/11(火)トランプ政権の中国製品に対する関税は中国共産党の指導者たちに衝撃を与えたと述べた。 WHの経済顧問であるクドローは、たとえ中国とアメリカの間の貿易での合意がなくても、米国経済は2019年も力強い成長の勢いを維持するだろうと述べた。 香港の評論家は、習近平の空前の危機の最も重大な原因が伝わると明らかにした。

①香港の“犯罪人引渡条例”のデモ。通貨戦争や金融戦争を招く②貿易戦争で後に引けなくなったことがその原因。

習近平、マルパスと李克強

https://www.aboluowang.com/2019/0612/1301398.html

6/13希望之声<中共代表否认“再教育营”说法 改口称希望UN人权专员访问新疆=中共の代表は「再教育キャンプ」を否定し、国連人権高等弁務官が新疆を訪問することを希望すると述べた>中共が新疆に「再教育キャンプ」を造営していることは国際社会から非難され中共は常に外交官や国際的な独立系調査機関が新疆に入国することを拒否してきた。先日、駐ジュネーブ中共代表は、国連人権高等弁務官が新疆を訪問することを望んでいると主張した。

まあ、口先だけでしょう。招待して本当のことが分かれば大変なことになりますので。

Michelle Bachelet国連人権高等弁務官は2019年3月6日、ジュネーブで開かれた人権理事会に出席した。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/06/13/n2958724.html

6/14阿波羅新聞網<泰国受到来自中共的极大压力?泰国政府丧失司法主权?!=タイは中共から大きな圧力を受けている? タイ政府は司法主権を失う? !>タイの台湾資本企業の幹部である蒋永新は、今年の初めにタイ警察から違法に通信放送に従事していたとして起訴され、来週2回目の裁判を受ける予定である。 蒋永新は、通信放送に従事していたことを否定した。 この事案に関係している米国の希望の声ラジオ局は、「この訴訟は中共の圧力を受けて、タイ政府が司法主権を失った1つの事例である」と述べた。

2018年に、バンコクで働いていた蒋永新は、タイ北部のチェンマイに別荘を借りて、それを台湾の友人に貸した。 台湾の友人は米国中国語ラジオ局の「希望の声」のボランテイアであり、彼は別荘に短波装置を設置して、中国語の番組を放送した。

「タイ警察は①私の名義で家を借りたので電気通信機器を登録する必要があるがまだ登録されていない②ラジオ局登録がまだないと告発している。しかし私はただ家を借りて化学工業の仕事に従事している。電気通信についてはサッパリ分からない」

こんな小さな案件で普通なら検察官は起訴しないが、中共の圧力に負けたため。

https://www.aboluowang.com/2019/0614/1302248.html

6/14阿波羅新聞網<反送中 习近平态度突变 惊爆川普手握香港’核弹’ 美国两党推出杀手锏伺候=反“犯罪人引渡条例” 習近平の態度は突然変わる トランプの手に香港の「核爆弾」を握っているのは驚き 米国両党は殺しの手を持ち出す>6/13中共駐英大使の劉暁明は、「北京は香港政府に法律改正を指示したことは一度もないが、香港政府の改正に反対するつもりもない」とBBCの独占インタビューで述べた。 アポロネット時事評論員の王篤然は「これは習近平と林鄭を分断したことを示している」と分析。 米国の情報筋によると、「両党は米・香港政策法を取消することに同意した。トランプ政権に数ヶ月前には送られている。一旦実行されれば、香港は奈落の底に落ちる」と述べた。 6/13(木)米国の両党は、“香港人権・民主主義法案”を下院と上院に提出した。香港の自治の地位を毎年見直し、人権が悪く扱われれば罰することを要求している。 香港警察は12日、平和的なデモに集まった人々に近距離からゴム弾等を発射した。多くの市民は林鄭が銃撃命令を出したことを非難し、梁振英でもしなかったことを敢えてしたので、林鄭は直ちに辞任するよう求めた。

劉暁明

米国亡命学者の何清漣はツイッターで「これは中共中央と林鄭を分断するもの?」と書いた。

彼女は「私が思うに、事態が悪化すれば、香港の6月4日事件を起きるが、習近平は責任を取らない。鄧小平は責任を取ったが、悪名を轟かせ、改革の功績の名声は地に堕ちた。習は党内で鄧の勲功もなく、鄧の手腕もない。内憂外患は鎮まることがない」と分析した。

https://www.aboluowang.com/2019/0614/1302255.html

小原氏と西村氏の記事は中共のプロパガンダを其の儘垂れ流しているだけ。上述のマルパスと李克強が対談したのは世銀総裁と言う立場の話でなく、貿易戦争でG20サミットでのトランプ習会談の準備と見る見方もあるようですが、一説には習は逃げてG20サミットには出席しないという見方もあります。中国は金が続かなくなり、世銀からの融資に望みをかけているのでは。

小原記事

中国の習近平国家主席が「アジア文明対話」の基調演説で何度も強調したフレーズがある。「文明の対話」。私は、その言葉の背後に、「文明の衝突」論へのけん制が込められていると感じた。

習近平氏は「文明の対話」を呼びかけるが……(写真:共同通信)

 「異なる文明間の交流と対話」による平和的共生を呼びかけた習主席の演説の半月前、米国務省政策企画局長のキロン・スキナー氏は、米中競争を「異なる文明、異なるイデオロギーとの戦い」と呼び、「米国がかつて経験したことのない戦いである」と指摘して、波紋を呼んだ。政策企画局長と言えば、冷戦時代の対ソ「封じ込め」戦略の「提唱者」として有名なジョージ・ケナン氏が頭に浮かぶ。スキナー氏はケナン氏の「X論文」を念頭に置いて発言したようで、米ソ冷戦との違いを次のように表現した。

中国は特異な挑戦者

 中国の体制は西洋の歴史や哲学から生まれたものではないため、中国は米国にとっての特異な挑戦者となっている。中国との戦いは西洋の家族の中での戦いであった冷戦とは異なる。米国は、白人ではない強力な競争相手に初めて直面している。

 彼女の認識は、米国の政治学者サミュエル・ハンチントン氏が1990年代に提唱した「文明の衝突」論を念頭に置いたものだ。ハンチントン氏は、文明を「最高の文化を持つ人間の集団」と定義し、「すべての国は文化を共有する文明圏に参加し、協力しようとするが、文化的に異なるものには対抗しようとする」と論じた。同氏によれば、冷戦後の紛争の根本的原因は文化的なものであり、主要な国際政治上の紛争は異なる文明を持つ国家や集団の間で起き、その中でもイスラム文明と中華文明が西欧文明に対し最も衝突の危険が高いとされた。

 これに対し、習主席は、「文明は本来衝突しない」「文明に優劣はない」「自らの人種や文明が優れていると考え、他の文明を改造し、果ては取って代わろうとするやり方は愚かで破滅を招く」とくぎを刺した。スキナー氏以外にも、ボルトン大統領補佐官をはじめ、トランプ政権内からは「体制転換」論が頻繁に聞こえてくる。習演説は、それを警戒しけん制する格好となった。

 こうした米国タカ派の主張は、中国に限らず、イランや北朝鮮の問題にも影を落としており、米国と対立する諸国が中国と関係を深める要因の一つとなっている。中国は、「対抗」ではなく「対話」、「同盟」ではなく「パートナーシップ」を原則とする外交を展開すると表明してきており、米国のような同盟網は持たないが、「一帯一路」や「アジア文明対話」を通じて友邦圏(中国語「朋友圏」)を広げ、米国の圧力に耐える態勢をつくろうとしている。

こうして見てくると、「一帯一路」と「アジア文明対話」は表裏一体の取り組みと言える。実際、習主席は2017年5月の第1回「一帯一路」フォーラムにおいて、「一帯一路」は「文明の道」でもあると強調している。すなわち、「一帯一路」の建設は、文明の交流によって文明間の壁を乗り越え、文明間の学び合いを通じて文明の衝突を乗り越え、文明の共存によって文明の優劣を乗り越えることができるというのが習主席の考えである。

 同時に、中華文明はアジア文明の重要な一部分であり、「一帯一路」は中華文明と他の文明が交流する開放的システムであると強調する。

 その現場となるのが、中国の言語や文化を広める孔子学院だ。中国政府は、中国のソフト・パワーの象徴的存在として、孔子学院に全面的な支援を行い、これまでに世界154カ国・地域に548カ所設立している。

 しかし、米国では、中国政府の関与によって学問や表現の自由が侵されているとの批判があり、米連邦捜査局(FBI)がスパイ活動やプロパガンダ活動の温床として捜査対象としたり、19年会計年度の国防権限法で、孔子学院を設立した大学への資金支援の停止を求める条項が盛り込まれたりもした。

 また、先端技術を専攻する中国人留学生へのビザの有効期限が5年から1年に短縮されたり、ビザ審査が厳格化されたりしている。米国での対中警戒感の高まりは、ファーウェイ制裁に見られる「デジタル戦争」から、孔子学院やスキナー発言を巡る「価値戦争」まで、まさに「新冷戦」の様相を帯び始めた。

 「アジア文明対話」は、中国共産党中央宣伝部が責任者として準備し運営した。当然、宣伝部は、米国の動きを意識した上で、習主席の演説も用意したであろう。「傲慢と偏見を捨て」、多様な文明間の交流と包摂を進めようとの呼びかけに、そうした意図が垣間見える。それは、中国の対外的なプロパガンダであり、良く言えば、中国なりの「公共外交(パブリック・ディプロマシー)」の努力である。

 中国は、引き続き、「一帯一路」をハード面での協力のみならず、ソフト面での交流のためのプラットフォームとすべく、知恵を出し、対外的なプロパガンダや働きかけを強化していくであろう。そこに、「アジア文明対話」の戦略的意味もある。

西村記事

雄安新区管理委員会ビル前で記念撮影をする中国人観光客。

 2017年4月、党中央・国務院が建設を発表した「雄安新区」は、国家の発展戦略において重要な任務を担う国家級新区の一つである。

 1992年の上海浦東新区の設立以来、現在までに19の国家級新区が指定されているが、この雄安新区がとりわけ注目される要因が、習近平国家主席が自ら主導して開発を進めているからだ。

 新区建設のグランドデザインとも言える「河北雄安新区規画綱要」(2018年4月公表、以下「綱要」と略称)によると、2035年の完成を目指し段階的に開発を進め、最終的には面積1770平方キロメートル規模の都市になる予定である。なお、過去に新都市開発に成功した、深セン経済特区は1998平方キロ、上海浦東新区は1210平方キロとなっている。

(注)この「綱要」を基に作成された「河北雄安新区総体規画(2018~2035年)」の詳細は公表されていない。

 場所は、北京市、天津市、保定市(河北省)の中間。現在対外的に開放している「雄安市民服務中心(市民サービスセンター)」まで、北京の中心部から車で移動すると2時間ほどかかる。

 実際に行ってみると、管理委員会や行政サービスセンター、商業施設などがあり、昼時のレストランは視察に来ていた政府・企業関係者や観光客で溢れていた。

樹木に取り付けられているQRコード。

 目指すはイノベーション・シティー

 「綱要」では、「緑色(グリーン)、智能(スマート)、創新(イノベーション)に基づく」都市の建設を強調しており、このコンセプトは市民サービスセンターでも垣間見ることができる。

 「グリーン」で居住快適性の高い街にするために、人口密度は1平方キロあたり1万人以内とし、建設用地は30%未満に抑え、緑地・水域の比率を70%以上確保する計画となっている。実際に、センター周辺では緑化が進んでおり、多くの労働者が植樹をしていた。植えられている樹木の一本一本にQRコードが付けられており、生育状況や場所などが管理されている。

 また、「スマートエコシティー」の観点から、ガソリン車の乗り入れが禁止されており、2キロほど離れた駐車場に車を止め、定期運行しているEVバスに乗り換えて移動しなければならない。

 雄安新区が目指すのが「イノベーション・シティー」だ。中国は現在、「生産要素、投資が駆動する経済から、イノベーションが駆動する経済へ転換」(習近平国家主席、2014年11月アジア太平洋経済協力会議CEOサミット開幕講演)を図っており、雄安新区はこの国家戦略の一翼を担う。

 「綱要」には、重点発展産業として、次世代情報技術(IT)、生命科学・生物技術、新素材、ハイエンド・サービス、グリーン生態農業が指定されている。

 中でも、次世代ITについては「無人システムやスマート技術のブレイクスルーを重点的に実現する」と明記され、街そのものが無人化技術の実験場の様相を呈している。百度(バイドゥ)の自動運転システム「Apollo」を搭載した小型無人バスやEC大手の京東(ジンドン)の無人配達ロボット、無人清掃車などが走行している。また京東の「X」無人スーパーは、商品全てにタグが取り付けられており、退店する際に自動で商品を感知し、顔認証で決済が完了するレジ無しタイプであった。

 このようなイノベーション駆動による発展に向けた取り組みは、トップ人事からも見て取れる。河北省副省長で、雄安新区管理委員会主任の陳剛氏は、貴州省貴陽市の国家級ビッグデータ総合試験区プロジェクトを成功へと導いた立役者だ。北京市の朝陽区長や党書記を歴任した時期にはCBD(中心業務地区)の建設に尽力するなど、街づくりにも精通し、その手腕に大きな期待が寄せられている。

百度の自動運転システム「Apollo」を搭載した小型無人バスが街中を走り回る。

 「千年の大計」が直面する課題

 新たな新区の建設は、大きなビジネスチャンスがある一方で、当然リスクも考慮しておかなければならない。以上で見てきたように、新区ではこれまでに無かった新たな試みも多く、達成目標が高いがゆえに課題も少なくない。

 80年代の深セン経済特区、90年代の上海浦東新区が発展した背景の一つとして、鄧小平氏、江沢民氏らが長期にわたって支援し続けてきたことがある。一方で、2000年代に鳴り物入りで開発が進められた天津浜海新区は、「建設中のビル工事がストップしており、ビルの空室が目立つ」(2018年2月9日付「中国経営報」)といった、新区内でゴーストタウン化が進んでいるという報道もみられるようになった。現政権が同プロジェクトを安定して推進し続けることができるかどうかも、新区建設の成否を左右するだろう。

 経済的なリスクの一つとして考えられるのが、水利工事の長期化に伴うコスト増である。雄安新区内には、「白洋淀」という湿地があり、「白洋淀生態環境の根本的改善」も建設目標の一つに掲げられている。

 中国環境部によると、白洋淀には汚水池やゴミ投棄などの不衛生な生態環境問題が依然として存在しており、「目標としているⅢ類(生活飲用水レベル)の水質に達するには、まだ隔たりがある」ようだ。現在、政府は積極的に水質改善対策を進めているものの、目標達成には比較的長い時間と費用を要するだろう。

 この他にも洪水など災害対策も進めており、総面積の約30%を占める水域に関する工事が長期化すれば、建設コストの高まりに加え、都市建設そのものが計画通りに進まない可能性も懸念される。

 また、非首都機能の移転を通じた北京市の「大都市病」の改善が目的の一つではあるが、大学などの教育機関、病院などの医療機関、企業の本社といった都市機能の移転が順調に進むかも不透明である。ハイテク産業の入区審査も厳しく、企業誘致にも時間がかかると考えられる。

 課題は多いが、成功したときの効果も大きい。深セン経済特区や上海浦東新区と違い、雄安新区は海や国境などから遠い内陸型都市である。中西部の内陸地には発展が比較的遅れている都市も多く、この雄安モデルが成功すれば、その経験を参考に水平展開することも考えられる。

 「千年の大計、国家の大事」と称される国家級プロジェクト雄安新区。課題を乗り越え、「深セン経済特区、上海浦東新区に続く全国的に意義のある新区」(「綱要」)となれるのか。今後も定期的に訪れ、その変化をモニタリングしていく必要があろう。

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『韓国「ウォン」の下落が示す、文政権の失策と韓国経済の厳しい現実』(6/11ダイヤモンドオンライン 真壁昭夫)について

6/12阿波羅新聞網<川习会 川普白宫发重磅信号 习近平外患内忧亲信落马内幕流出=トランプ・習会談 WHは重大な信号を発す 習近平は内憂外患 腹心が落馬した内幕が流出>米中貿易戦争は激化し、双方とも戦闘意欲充分。 ロス商務長官は6/11(火)に、「今月末のG20サミットで北京と貿易協定合意はない。最終合意文書は数千ページになるだろう。」と発表した。トランプ大統領は、「それが素晴らしい合意でない限り、興味がない」と述べた。 アポロネット評論員の王篤然は「これは重大な信号だ」と分析した。 米中貿易戦争で習近平にかかる圧力は高まりこそすれ弱まることはなく、中共内部の反習勢力は蠢いている。 習が主席になって抜擢した前中国証券監督管理委員会会長の劉士余は、自首して調査を受けている。

劉士余

https://www.aboluowang.com/2019/0612/1301377.html

6/12阿波羅新聞網<港50年不变已成笑话!立法院长:九二共识一国两制对台是羞辱=香港が50年間不変というのは笑い話! 立法院長:1992年の一国両制合意は台湾にとって恥辱である>香港政府は「犯人引渡条例」を強硬に修正しようとして、百万もの抗議デモに遭い、世界各地から続々声援が入り、香港に近い台湾も例外ではない。立法院長の蘇嘉全は6/12香港を支援するため「一緒に香港を支え、民主主義や自由のために闘う」「今台湾人民の心は香港とつながっており、我々は人民の力が独裁と全体主義を打ち負かすことを願っている」と呼びかけた。

https://www.aboluowang.com/2019/0612/1301383.html

6/13阿波羅新聞網<提5声明援港 赖清德:北京勿错估情势=香港支援の為5つの声明を出す 頼清徳:北京は情勢を見誤るな>「犯人引渡条例」改正案に反対する百万人以上の香港人に対し、台湾の前行政院長の頼清徳は12日、5点の声明を発表した。

①台湾国民が香港を支援するように要請する。香港人は「犯人引渡条例」を生死存亡の時と捉えている。台湾が傍観者になれば、将来さらに大きな傷となる。台湾と香港は唇歯の関係と思うべき。台湾は一国両制に反対し、一つの中国原則に反対し、また和平協議に反対すべきで、そうしなければ台湾は第二の香港になる。

②香港人の要求についてもっと報道するように台湾のメディアに呼びかける。目下中共は言葉巧みに解放軍派兵の準備をし、鎮圧に躊躇しない。すでに流血の衝突が発生し、もし解放軍が香港入りして悲惨な結果を齎すのであれば、台湾のメディアはもっと報道し、台湾国民に一国両制が実現不可能であり、和平協議が実現不可能であることを分かって貰い、台湾の主権を守るため立ち上り、台湾の民主主義、自由、そして人権を守るための道を歩むことが行くべき道である。

③柯文哲台北市長と韓国瑜高雄市長に対し、「中共が台湾を併合しようとしていることを見て見ないふりせず、ostrich policyを採らず、台湾の民意に背かず、国民の立場に立って台湾の民主主義を守り、台湾の主権を堅く守り、一国両制に反対し、台湾を第二の香港にすることに反対し、台湾の主権と民主主義を守る」ことを希望する。

④中共政権に対し、決して独自の道を歩まないよう呼びかける。現在の(香港)立法議会は「犯人引渡条例」の見直しについて一時停止を発表したが、一時の風を避けるためとせず、香港の人々の意志に反するこの法案を撤回すべき。 中共政権と衝突しても、習近平が状況を誤って判断しないことを願っている。

⑤香港の情勢に世界的な関心を呼びかけて、世界の関心が続くならば、北京政府に圧力を与え、香港の人々の要求を全面的に支持する力となり、それで不幸な出来事を避けることができる。

台湾メデイアは殆ど国民党系だから、来年1月の総統選をにらんで、中共との融和策をとる国民党に不利になる様な報道をしていないので頼氏の発言になったのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/0613/1301493.html

中共は今回のデモは「和平演変」で外国勢力が香港を侵略しようとしているとか大陸人と香港人に説明するのではと思っています。こんな説明に納得するとすれば“阿Q”の時代から何も変わっていないという事です。

6/13日経<中国の債務 最高に 貿易戦争で景気対策 地方政府にインフラ投資促す 借金拡大へ政策修正

【北京=原田逸策】中国の債務が再び膨らみ始めた。中国政府系の研究機関によると、金融を除く総債務の国内総生産(GDP)に対する比率は2019年3月末で248.8%と過去最高を更新した。昨年12月末からの上昇幅は5.1ポイントと3年ぶりの高水準だ。中国政府は景気対策でインフラ建設を加速するため、地方政府の借金を拡大する方向に政策も修正しており、債務膨張は続く恐れがある。

中国社会科学院・国家金融発展実験室の調査によると、中国の債務比率は12年から毎年10~20ポイント上昇。17年から政府が進めた企業や地方政府の債務削減により、同年9月末に245%(約2.5倍)に達してからはほぼ横ばいで推移していた。

それが再び上昇に転じたのは貿易戦争をにらんだ景気対策が原因だ。

1~3月は金融機関の融資が6.3兆元(約100兆円)と四半期で過去最高を記録し、債務膨張につながった。社会科学院の張暁晶副主任は発表会で「1~3月の経済は良かったが『無料のランチはない』。債務比率の上昇幅は予想以上だ」と語った。上昇幅が5ポイントに達したのは「人民元ショック」の景気対策で融資が急増した16年3月末から3年ぶりのことだ。

中国人民銀行(中央銀行)金融安定局の黄暁竜氏は6月の記者会見で「債務比率は全体として安定している」としたが、張氏は「かつて債務比率が年2桁上昇した道に戻るかもしれない。非常に危険」と警鐘を鳴らす。

さらに債務増も

借り入れ主体別にみると、企業部門の債務比率が156.9%と18年末より3.3ポイントも上昇したのが目を引く。しかも企業債務の68%を国有企業が占め、同比率は2年間ほぼ上昇し続けている。お金をばらまいても民間企業にはあまり回っていない。

張氏によると、国有企業の債務の半分は地方政府がインフラ建設資金の調達のため設立した「地方融資平台」が占める。地方政府の「別動隊」といえ、実際には企業債務の3分の1が地方政府に流れている構図だ。

債務比率の上昇傾向は今後も続く公算が大きい。

中国国務院(政府)と共産党中央は10日、地方政府がインフラ建設資金を調達しやすくするための通知を出した。景気対策で中央政府はインフラ事業の認可を加速したのに、地方政府の資金不足で建設が進んでいないからだ。1~4月のインフラ投資は前年同期比4%増にとどまった。

インフラの建設加速へ地方政府に借金させる(河南省の高速鉄道建設現場)

通知の柱はインフラ資金を調達する特殊な債券の使い道を広げること。地方政府は本来ならば事前に事業費の2~4割のお金を自前で用意する必要がある。個人が家を買うときの「頭金」に近いイメージだ。ただ、景気対策で2兆元規模の減税を打ったため、地方政府の財源は逼迫して「頭金」すら用意できない。そこで通知は高速道路、高速鉄道、発電所、ガス設備の4事業に限り、債券で調達した資金を「頭金」に充てることを認めた。

さらに採算の良いインフラ事業については、債券資金に加えて銀行や保険会社に融資を促す。債券の発行枠は19年に前年比8千億元多い2兆1500億元に増やしたが、インフラ投資は年14兆元もあり、債券だけでは全く足りないからだ。

「隠れ借金」容認

通知は厳しく禁じられているはずの地方政府の「隠れ借金」も事実上容認した。「隠れ借金」が発覚して途中で工事が止まった事業について、借金の残高が増えないことを条件に銀行が融資を続けることを認めた。

中国政府は17年から企業や地方政府の債務削減に乗り出したが、18年に信用収縮が起きて多くの民間企業が倒産し、債務削減は事実上棚上げした。今回の通知はさらに踏み込み、債務削減から債務拡張へ政策を軌道修正したことを意味する。

中国では08年のリーマン・ショック後の累次の景気対策で、好採算のインフラ事業はほぼ終わっている。残るのは採算が取りにくい事業が多いうえ、全額借金のインフラ建設は将来の返済負担も重い。目先の雇用安定と引き換えに将来の債務問題はさらに深刻化し、中国経済が長期停滞に陥るリスクは高まる。>(以上)

日経も少しずつ中国にとって不利な情報を出すようになってきました。全部門(除く金融)の中国の債務のGDP比率は248.8%とのこと。2018年の中国のGDPは(信頼できませんが)13.40兆$ですので全部門の債務額は33.34兆$です。朱鎔基の息子のグループが発表した9900兆円とはかけ離れていますが、中共政府も総ては隠しおおせなくなったという事でしょう。

https://www.globalnote.jp/post-1409.html

http://melma.com/backnumber_45206_6816573/

Facebookから香港絡みのものを3つ。

6/12ロイター<UK PM May says Hong Kong extradition must be in line with Sino-British declaration=メイ英首相は「香港の犯罪人引渡条例は英中共同声明に沿ったものでなければならない

https://www.reuters.com/article/us-hongkong-extradition-britain-may-idUSKCN1TD1G6?utm_campaign=trueAnthem%3A+Trending+Content&utm_content=5d00fd4aba8a6c00014d2a87&utm_medium=trueAnthem&utm_source=twitter

河添恵子氏によれば、人民解放軍兵士が香港警察の制服を着て取り締まっているとのこと。第二の天安門か?日本のメデイアはしっかり報道しているのか?参議院選挙前に2000万円の老後資金不足の問題ばかり報道するのはいつものメデイアのパターン。賞味期限切れと思われるのに、まだ騙される老人がいる。老人も自分のことだけでなく、世界に目を向け、共産主義の脅威に遭っている人達に団結を呼びかけるぐらいのことをしたらどうか。

真壁氏の記事は、韓国経済は崩壊の危機にあるが、文政権は打つ手なしとのこと。反日教育している敵国は中共同様滅んだ方が日本にとって安全です。次の政治体制がどうなるかですが、『非韓三原則』は貫いた方が良い。

記事

Photo:PIXTA

先行き不安がウォン安につながっている

 4月下旬以降、韓国の通貨“ウォン”が米ドルや円に対して下落している。アジア通貨の中でも人民元と並んでウォンの下落が目立つ。市場参加者の中には、「政治、経済および地政学リスクを反映してウォンが売られやすい状況になっている」と指摘する声が多い。

 これまで韓国では、政府の後押しもあり財閥企業が巨額の設備投資を行い、海外から資材を仕入れて自動車や半導体などを生産・輸出して経済成長を遂げてきた。ウォン安は財閥企業の収益を“かさ上げ”し、韓国のGDP成長率を押し上げた。

 しかし、現在ではウォン安にもかかわらず輸出にブレーキがかかっている。韓国最大の輸出先である中国経済は投資に依存した成長の限界を迎えた。さらに、韓国経済を実質的に支配してきた財閥企業の経営内容も悪化している。韓国の経済運営はかなり厳しい状況を迎えているようだ。そうした不安がウォン安につながっている。今後はウォン安が経済にマイナスに働く部分が増える恐れもある。

 文在寅大統領は支持率維持のため財政出動を重視している。経済の長期停滞リスクが高まる中で財政が悪化すれば、韓国の政治と経済は一段と厳しい状況に直面するだろう。それは、朝鮮半島情勢の不安定化など極東情勢に無視できない影響を与える。

厳しい状況に追い込まれる韓国経済

 韓国経済は、想定されてきた以上に厳しい状況に直面している。経済環境の悪化は、政治の停滞懸念をも高めている。それがウォン独歩安につながっている。

 1~3月期、韓国の実質GDP成長率はマイナス0.4%だった。当初、経済の専門家らは、韓国経済はプラス成長を維持すると予想していた。それだけに、マイナス成長突入のマグニチュードは大きい。

需要項目別にGDP成長率を確認すると、韓国経済が置かれた状況がよくわかる。韓国経済の現状は、政府の支出頼みだ。一方、これまでの経済成長をけん引してきた財閥企業の業況は急速に悪化している。

 最終消費支出は政府支出に支えられて前期から0.2%増加した。投資(総固定資本形成)は前期比2.8%減少した。内訳をみると、設備投資が9.1%減と大きく落ち込んだ。輸出も同3.2%減だった。

 昨年半ば以降、世界の貿易取引は急速に減少している。それが韓国の輸出減少につながった。その結果、4月、韓国の経常収支は赤字に転落した。米中の摩擦が激化、長期化すれば一段と貿易は停滞するだろう。そう考えると、今回の経常赤字転落は軽視できない。

 なお、経常赤字転落の背景には、海外への配当金支払いという要因もある。例年4月に韓国企業は海外投資家に配当金を支払い、所得収支の落ち込みから韓国の経常収支は他の月よりも少なくなる傾向にある。

 輸出減少への懸念から、韓国の財閥企業は設備投資を絞り始めた。すでにサムスン電子はNAND型フラッシュメモリーの投資計画を減らし、追加の投資に慎重だ。文政権は民間の設備投資を支援しようとしているが、サムスンなどがそれに応えることは難しい。

 以上をまとめると、財閥企業が設備投資を行って半導体などの生産能力を増強し、製品を輸出して収益を稼ぐという韓国経済の成長モデルは行き詰まっている。

 輸出の減少により、韓国が海外から受け取るお金は減少するだろう。外国為替市場において投資家がウォンを売却するのは当然だといえる。

政治不安を受けた資金の流出

 政治への不安も、ウォンを下落させている。経済の安定には、政治の安定が欠かせない。わが国の政治を振り返ると、政治が経済の安定に欠かせないことがよくわかる。

 2009年9月から2012年11月までの旧民主党政権は、政策運営の経験がないにもかかわらず“政治主導”を掲げた。結果的に、政府は官僚組織をうまくコントロールできず、経済は低迷した。

現在、文大統領は企業経営者や投資家の不安心理を高めている。

 文政権の経済政策は、韓国経済を悪化させてしまった。同氏の進めた最低賃金の引き上げは、企業に負担を強い、雇用の減少につながった。若年層の失業率は深刻化しており、15~29歳の失業率は11%を超えた。多くの韓国の若者が、将来への希望を持てず、わが国など海外にチャンスを求めている。大手企業も米中摩擦の回避などを理由に、ベトナムなど海外に進出している。

 その結果、韓国経済の長期停滞懸念が高まっている。一方、労組は賃上げなどを求めてストライキを起こしている。それは、韓国の所得・雇用環境を一段と悪化させるだろう。それに加えて原油価格の上昇やウォン安が輸入物価を押し上げ、韓国の個人消費は減少傾向をたどる恐れがある。
 すでに一部財閥企業の世襲経営は限界に直面し、錦湖アシアナなどでは経営が危機的状況に陥った。リスク回避から外国人投資家は韓国株を売り、それがウォン安に拍車をかけている。中国経済の減速が鮮明化すれば、韓国の株安・ウォン安は勢いづくだろう。

 経済環境の悪化を受けて、文政権が国民に一時的な負担を強いる構造改革を進めることも難しい。同時に、文政権が何もしないでいたとしても、世論は公平に富が分配されないことや、財閥創業家に経済的な力が集中していることを怨み、政権を批判し続けるだろう。

 戦後最悪の日韓関係が一段とこじれる中、韓国が経済の安全弁である“日韓通貨スワップ協定”の再開を目指すことも難しい。まさに、文大統領は八方ふさがりの状況に陥った。当面、韓国からの資金流出は続くだろう。

高まる韓国財政の悪化懸念

 文政権は、財政支出を通して国民の富を増やしているとアピールしつつ、景気のモメンタムを強めたい。確かに、財政支出が増えれば、一時的に景気は勢いづく。

しかし、その効果は一時的なものにとどまるだろう。韓国経済を支えたエレクトロニクス産業の失速は深刻だ。それを政府の支出で補うことは難しい。1~3月期、近年の韓国経済を支えてきたサムスン電子の半導体事業は営業利益が6割も減った。世界的な半導体ブームが終焉(しゅうえん)を迎えたと考えられることに加え、米中の摩擦も熾烈(しれつ)化している。

 文大統領はさらに拡張的な財政政策を重視するだろう。大統領の弾劾を求める世論が増える一方、保守派政党も批判に直面している。来年4月、韓国では総選挙が実施される。積極財政以外に文氏が点数を稼ぐ手段は見当たらない。

 これは過去の政権と対照的だ。歴代の政権は輸出依存型の経済の安定のために、財政の黒字を重視した。一方、2月と3月、韓国の財政収支は赤字だ。文氏はかなり前のめりに政府の支出を増やしている。

 世界経済の動向次第では、韓国の財政は急速に悪化するだろう。足元、韓国の金利は低下基調だが、それがいつまでも続く保証はない。経常収支に加え財政も悪化すれば、どこかで韓国の金利には上昇圧力がかかるだろう。

 低金利環境の中で韓国の家計債務は増加している。一方、政策金利は1.75%であり、利下げの余地と効果も限られている。輸入物価の上昇と金利上昇に対して、韓国経済の抵抗力は弱い。

 文政権はそのリスクを冷静に評価できていない。むしろ、今の状況がいつまでも続くと思い込んでいるように見えてしまう。その不安が、ウォン独歩安の背景にある。

 韓国の政治・経済は不安定化に向かっている。その虚を突くようにして北朝鮮が米国との直接交渉を目指して軍事挑発を行い、極東地域の緊迫感が高まることもあるだろう。

 わが国はそのリスクに対応するために、アジア新興国などとの関係強化を進めて国際世論を味方につけ、自力で国力の引き上げを目指さなければならない。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

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『中国の台湾や尖閣攻撃に対処する米最新戦略 米国有名シンクタンクCSBAが新戦略「海洋プレッシャー戦略」発表』(6/11JBプレス 渡部悦和)について

6/11希望之声<民主党人要继续追究司法部长巴尔 但调门放低=民主党は引き続きバー司法長官を追及するが論調は低い>民主党が多数を握る下院は、6/11(火)下院司法委員会委員長のJerrold NadlerがWilliam Barr司法長官と元ホワイトハウス弁護士のDon McGahnに裁判所から召喚状を発行してもらうような決議を通したが、「議会侮辱」という言葉は使用しなかった。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/06/11/n2952265.html

6/12日経電子版<米下院委、司法長官提訴へ権限 疑惑調査を円滑に>

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45984290S9A610C1000000/

6/12朝日新聞デジタル<トランプ氏と議会、全面対決 大統領特権に侮辱罪で対抗>「2016年米大統領選に絡む「ロシア疑惑」に関し、トランプ大統領が議会の調査を、「行政特権」を使って徹底的に拒否する姿勢を強めている。議会は政権幹部への「議会侮辱罪」を認める決議で対抗。司法闘争に発展する可能性が高まっているが、トランプ氏には司法で戦った方が得策との思惑もちらつく。」

https://www.asahi.com/articles/ASM5L4JJ4M5LUHBI00R.html

①「希望之声」は、下院司法委員会は議会侮辱については触れていないと明記②日経は議会侮辱についてはコメントなし③朝日ははっきり議会侮辱とあります。

6/11The Hill<Congress and contempt: What you need to know>

https://thehill.com/homenews/house/447967-congress-and-contempt-what-you-need-to-know

には議会侮辱は通ってないように読めますが。

共和党と司法部は早くステイール文書とデイープステイトの闇を公にした方が良い。

6/12阿波羅新聞網<罗斯:川习会将为磋商铺路 但无法达成最终协议=ロス:トランプ・習会談は交渉への道となるが、最終合意に達することはできない>トランプは最近、絶えずトランプ・習会談を開くというニュースを流し、習近平との対談を非常に楽しみにしていると言っているが、中国側は態度がハッキリせず、まだ会談に肯定的な反応を示していない。 米国商務長官のロスは、「トランプと習近平がG20で会合すれば、貿易交渉への道を切り開くだろうが、まだ最終合意に達することは不可能である。貿易協議は、米国が最も懸念している重要な問題に対処しなければならない。そうしなければ意味がない」と述べた。

サウスチャイナモーニングポストは情報筋を引用して、「トランプと習近平が今月末に日本で開催されるG20サミットで夕食会を行い、直に交渉を行う。昨年12月のアルゼンチンサミットが再演される可能性が高い」と報道した。しかし、習近平は、米国の期待通りG20に出席して、首脳会談を行うかどうか、中国は依然として冷たい反応である。

https://www.aboluowang.com/2019/0612/1300997.html

6/12阿波羅新聞網<川普:除非中国再度同意4或5大点 不再贸易谈判=トランプ:中国が鍵となる4、5の点に再び同意しない限り、貿易交渉はしない>トランプは本日、「一旦中国との貿易交渉はしない。北京当局が再び4、5の点に同意しない限り、前に進めることに興味がない」と述べた。 しかし、トランプはどの4つか5つの点かを説明しなかった。

トランプがアイオワに行く前にホワイトハウスの記者団にこう語った。「中国が主な競争相手であり、中国は貿易協定で合意することを切望している。一旦交渉を止め、中国と素晴らしい合意に達しなければ、基本的に合意する必要はない」と語った。

米国は、中国に全面的な構造改革を求め、国営企業への補助金を抑え、米国企業が中国市場に参入するのをより容易にと要求している。

トランプ政権は、中共が何カ月もの貿易交渉で約束した経済の構造改革を反故にしたことを非難した後、米中関係は再び先月から緊張した。

トランプは、「中国との合意に達した後、彼らは合意を破った。彼らは4,5の点はNoと言った。我々は、交渉はするが、最初の合意に戻らない限り、関心がない」と。

https://www.aboluowang.com/2019/0612/1301057.html

渡部氏の記事は、長いですが、中身の濃いものです。多分、米軍は衛星も含めて人民解放軍をコテンパンにやっつけられる態勢を固めたと思っているのでは、エアシーバトルを超える戦法で中国のA2/ADを打破、逆に中国を第一列島線内に留め、大陸の軍事基地も破壊してしまうと言うものです。これが台湾人に伝われば、来年1月の総統選にも関係して来るのでは。また、戦争と同時に、中国人の海外資産凍結、中国沿岸の海上封鎖をして物資の搬入も止めますので、中国人民の共産党打倒の動きに繋がると思われます。

記事

ワシントンDCに所在の有名なシンクタンク「戦略予算評価センター(CSBA)」が米国のアジア太平洋地域における戦略として「海洋プレッシャー(Maritime Pressure)」 (注:海洋圧力ではなく、海洋プレッシャーを採用する) 戦略とその戦略の骨幹をなす作戦構想「インサイド・アウト防衛(Inside-Out Defense)」を提言している*1

 この戦略は、強大化する中国の脅威に対抗するために案出された画期的な戦略で、日本の南西諸島防衛をバックアップする戦略であり、「自由で開かれたインド太平洋構想(FOIP)」とも密接な関係がある。本稿では、この戦略の本質を分かりやすく紹介したい。

海洋プレッシャー戦略の背景

 この海洋プレッシャー戦略のみを読んでも深く理解することはできない。

 海洋プレッシャー戦略が発表される以前に、これと関係の深い戦略や作戦構想が発表されてきた。例えば、CSBAが米海軍や空軍と共同して発表したエアシーバトル(ASB)は特に有名だ。

 そのほかに、CSBAセンター長であったアンドリュー・クレピネヴッチの「列島防衛(Archipelagic Defense)」、米海軍大学教授トシ・ヨシハラとジェームス・ホームズの「米国式非対称戦*2」、海兵隊将校ジョセフ・ハナチェクの「島嶼要塞(Island Forts)」などだ。

 詳しくは拙著「米中戦争 そのとき日本は」(講談社新書)を参照してもらいたい。

 筆者が注目するのは、バラク・オバマ時代とドナルド・トランプ時代の明確な違いだ。

 オバマ時代は中国に対して関与政策を採用し、中国に対して融和的な対応をしてきた。

 ASBが登場したのはオバマ時代の2010年であるが、中国本土の奥深くまで火力打撃を行うことに対する拒否感、膨大な国防費が必要な点などを理由に、ASBはオバマ政権の公式な作戦構想にはならなかった。

 しかし、ASBと密接な関係のある列島防衛戦略としての海洋プレッシャー戦略がトランプ時代に復活したことには大きな意義がある。米中覇権争いにおいて米国が真剣に中国の脅威に対処しようという決意の表れであるからだ。

*1=CSBA, “TIGHTENING THE CHAIN IMPLEMENTING A STRATEGY OF MARITIME PRESSURE IN THE WESTERN PACIFIC”

*2=Toshi Yoshihara and James R. Holmes “Asymmetric Warfare, American Style”

既成事実化(fait accompli)をいかに克服するか?

 この戦略のキーワードの一つは「既成事実化」だ。

 これは、「相手が迅速に反応できる前に、状況を迅速・決定的に転換させること」を意味し、ロシアが2014年、ウクライナから大きな抵抗や反撃を受けることなくクリミアを併合した事例がこの「既成事実化」に相当する。

 台湾紛争を例にとると、中国が台湾を攻撃し、米軍が効果的な対応をする前に台湾を占領してしまうシナリオを米国は危惧している。この場合、台湾占領が既成事実となり、これを覆すことは難しくなるからだ。

 広大な太平洋を横断して軍事力を展開することは、米軍にとっても決して容易なことではない。

 図1は作戦に関係のある主要地点からグアムまでの距離を示している。

 ハワイ6112キロ、第3艦隊が所在するサンディエゴ1万キロ 、空軍基地があるエルメンドルフ5556キロ、東京2908キロ、北京4074キロ、台湾海峡2963キロであり、安全保障でよく使われる「距離と時間の過酷さ(tyranny of distance and time)」をよく表現している。

 紛争地域外にいる米軍は、紛争現場に到着するために、中国の接近阻止/領域拒否(A2/AD)ネットワークを突破しなければならない。米海兵隊司令官ロバート・ネラー大将は「我々は戦場に到達するための戦いをしなければならない」と述べている*3

図1「西太平洋における距離と時間の過酷さ」

出典:本稿のすべて図の出典はCSBAの報告書

*3=ロバート・B・ネラー、下院歳出委員会・国防会議での証言、2018年3月7日

海洋プレッシャー(Maritime Pressure)戦略

  • 海洋プレッシャー戦略の要約

 海洋プレッシャー戦略の目的は、西太平洋での軍事的侵略の試みは失敗することを中国指導者に分からせることだ。

 海洋プレッシャー戦略は、防御的な拒否戦略で、従来提唱されていた封鎖作戦(blockade operations)や中国本土に対する懲罰的打撃を補完または代替する作戦構想である。

 海洋プレッシャー戦略は、第1列島線沿いに高い残存能力のある精密打撃ネットワークを確立する。

 米国および同盟国の地上発射の対艦ミサイルや対空ミサイルの大量配備とこれを支援する海・空・電子戦能力で構成されるネットワークは、作戦上は非集権的で、配置は西太平洋の列島線沿いに地理的に分散されている。

 海洋プレッシャー戦略は、国防戦略委員会の要請に対する回答で、インド太平洋地域における中国の侵略を抑止するために前方展開し縦深防衛態勢を確立するなどの利点を追求すること、そして米国のINF条約からの離脱などの政策決定を勘案した案を案出することが求められた。

インサイド・アウト防衛(Inside-Out Defense)

 海洋プレッシャー戦略ではまず、距離と時間の制約を克服し、米軍の介入に対する中国の試みを挫折させ、既成事実化を防ぐという作戦構想「インサイド・アウト防衛」を採用する。

 インサイド・アウト防衛とは、インサイド部隊とアウトサイド部隊による防衛だ。

 インサイド部隊は第1列島線の内側(インサイド)に配置された部隊(例えば陸上自衛隊)のことで陸軍や海兵隊が中心だ。

 アウトサイド部隊は第1列島線の外側(アウトサイド)に存在する部隊で海軍や空軍の部隊が主体だ。

 CSBAはインサイド・アウト防衛をアメリカン・フットボールに例えていて、インサイド部隊は「ディフェンスライン」で、アウトサイド部隊は「ラインバッカー」だ。

図2「インサイド・アウト防衛」

 インサイド・アウト防衛は、中国が米国とその同盟国に対して行っているA2/ADを逆に中国に対して行うことなのだ。

 すなわち、西太平洋の地形を利用して、中国の軍事力を弱体化させ、遅延させ、否定するA2/ADシステムを構築しようということだ。

  • インサイド・アウト防衛の中心的な考え方

 インサイド部隊は、厳しい作戦環境で戦うことのできる攻撃力と敵の攻撃に対して生き残る強靭さを持った部隊だ。

 アウトサイド部隊は、機敏で長距離からのスタンドオフ攻撃が可能で、中国のA2/ADネットワークに侵入して戦うことのできる部隊だ。

 これらの内と外の部隊が協力して、人民解放軍の攻撃に生き残り、作戦する前方縦深防衛網を西太平洋に構築し、紛争初期において人民解放軍の攻撃を急速に鈍らせる。

 米国が中国との紛争に勝利するためには、インサイド・アウト防衛だけでは十分ではないかもしれないが、既成事実化を回避することはできる。

 また、懲罰的攻撃や遠距離からの封鎖といった他の作戦が効果を発揮するために必要な時間を提供することもできる。

 インサイド・アウト防衛がより手ごわい防衛態勢を中国に提示することによって、危機において中国が大規模でコストのかかる紛争のエスカレーションを避け、緊張の緩和を選択するように導くことを目指している。

  • インサイド部隊とアウトサイド部隊

・インサイド部隊

 平時には、西太平洋に配置されたインサイド部隊が、米国のコミットメントと決意を示す戦闘的で信頼できるシグナルを提供する。

 これは、中国の指導者の決定を複雑にし、軍事計画における自信を損ない、立ち止まることを促す。

 これらのインサイド部隊は、グレイゾーン事態などの武力紛争のレベル以下での中国の強圧的な行動に対抗するのにも役立つ。

 インサイド部隊は、空中、海上、地上の常時センサーのネットワークを使用し、西太平洋における状況認識を高め、中国の悪意ある活動を暴露する。

 さらに、西太平洋に配備された持続的なセンサーネットワークは、中国の潜在的な攻撃の兆候を発見し警告を発することにより、中国の時間と距離の優位性を減少させる。

 紛争が発生した場合、インサイド部隊は、第1列島線沿いおよび第1列島線内に分散し、弾力的な態勢を急速に構築し、この地域の海洋地形を利用し、中国の軍事作戦に直ちに対抗できる初期の防衛バリアを形成する。

インサイド部隊は、西太平洋有事において3つの主要な役割を果たす。

 第1に、中国が軍事作戦を成功させるための必要条件として認識している航空優勢、海上優勢、情報支配を確保することだ。

 第2に、中国の作戦部隊を攻撃して、米国の同盟国やパートナー国の領土を占領するなどの侵略によって目的を達成する能力を低下させ、中国が第1列島線を越えて力を行使することを阻止する。

 第3に、中国の主要システムを劣化させ、中国のA2/ADネットワークに弱点を生じさせ、それをアウトサイド部隊が利用する。

 移動可能で分散した地上部隊や水陸両用部隊は、これらのインサイド部隊の背骨を形成する。

 カモフラージュ・隠蔽・欺瞞などの対抗手段を追加した、機動性があり発見が困難な地上部隊固有の残存性を利用して、インサイド部隊は、第1列島線の諸島を、センサー、ミサイル、電子戦システムなどのマルチドメイン能力を備えた防御基地へと変貌させる。

・アウトサイド部隊

 主に空軍と海軍で構成されるアウトサイド部隊は、第1列島線に沿って配置されたインサイド部隊に対し、柔軟で機敏な支援を提供する。米国の圧倒的な戦闘力はこのアウトサイド部隊にある。

 平時には、西太平洋に部隊を増派することで、アウトサイド部隊がインサイド部隊を増強することができる。

 紛争が発生した場合には、第1列島線のインサイド部隊が確立した防衛バリアをバックアップし、第2列島線に縦深防衛ラインを提供する。

 また、米国が同盟国やパートナー国の領土に接近できない場合、あるいは中国の攻撃による消耗によって生じたインサイド部隊の防衛バリアの穴を埋めるために、アウトサイド部隊が投入される可能性がある。

 インサイド部隊は、人民解放軍の上陸作戦、着陸作戦などに対処し、領土・領海・領空を防衛する。その結果、アウトサイド部隊の反撃作戦のための良い状況を作り出す。

 アウトサイド部隊は、インサイド部隊によって作られた中国のA2/ADの弱点を利用し、中国本土の目標に対する攻撃作戦を行うことができる。

 最後に、中国の海外資産を危険にさらし、中国の海上貿易を阻止するために、アウトサイド部隊は行動をする。

  • 「インサイド・アウト防衛」の4つの作戦

 「インサイド・アウト防衛」は、次の4つの主要な作戦で構成される。

・海上拒否作戦:中国の海上統制に対抗し、中国の海上戦力投射部隊を撃破するための第1列島線での作戦

・航空拒否作戦:中国の航空優勢に対抗し、中国の航空宇宙戦力投射部隊に勝利するための第1列島線における作戦

・情報拒否作戦:中国の情報支配に対抗し、米国の情報優位を可能にする作戦

・陸上攻撃作戦:中国の地上配備のA2/ADシステムを破壊し、中国の戦力投射部隊を味方またはパートナーの領土に引き寄せるための作戦

 次の3つのサポート・ラインにより、上記4つの作戦が可能になる。

・競合が激しくパフォーマンスが低下する環境においてC4ISRシステムを確保し、米国の情報の優位性を可能にする

・中国のマルチドメイン攻撃から友軍と基地を防御する

・攻撃されている間、分散した戦力を維持する

①海洋拒否作戦
 海上拒否作戦は、第1列島線内またはその付近での海洋支配を獲得し維持しようとする中国の努力を拒否し、中国の上陸部隊が米国の同盟国やパートナー国の領土に上陸する前に、中国の海上部隊を撃破し、海上封鎖を早期に突破し、国外に海洋勢力を投射することを妨げる。

 第1列島線沿いに分散配置された場所から、対艦巡航ミサイル(ASCM)や対艦弾道ミサイルを装備した地上部隊は、中国の水上艦艇特に長距離対空ミサイル(SAM)を装備した先進的な中国海軍の水上艦艇を攻撃することができる。

 紛争の早期にこれらの艦艇を無力化することは、海洋支配を確立しようとする中国の努力を大きく阻害し、中国の大陸から離れた場所での防空に隙間(ギャップ)を作ることができる。さらに、中国の商船を危険にさらすことになる。

図3「地上設置型海洋拒否システムの重複カバー図」

海軍打撃ミサイル(NSMネットワーク)や日本の12式地対艦誘導弾のような、少なくとも100海里(185キロ)の射程を持つ地上発射対艦ミサイルは、第1列島線を通過しようとする中国艦艇の潜在的な通過ルートのほとんどをカバーする。

 しかし、このためには、米軍がベトナムやインドネシアなどの東南アジア諸国を含む同盟国やパートナー国の領域への広範なアクセスを有していることが前提である。

 一方、射程距離が100海里(185キロ)以下の地上発射対艦ミサイルは、第1列島線の強固な沿岸防衛を提供し、一部の紛争地域をカバーする。

 その特徴として、東シナ海や南シナ海から遠く離れた海域で活動する中国海軍を攻撃するための射程が不足しているが、地上部隊に射程の長いミサイルファミリーを配備することで、米軍の接近が制限されることを防ぎ、中国や台湾海峡に近い海域で活動する中国海軍を攻撃できるようになる。

 高度な探索能力を備えた先進的な地上発射対艦ミサイルは、中国海軍の対抗手段にもかかわらず、地上部隊が高価値の中国海軍の水上戦闘艦や揚陸艦を選択的に標的にすることを可能にする。

 これらの攻撃を容易にするために、部隊は、地上・航空センサー、OTHレーダー、潜水艦および無人潜水艇、衛星、有人・無人水上艦艇、および敵の防衛網を突破する有人・無人航空機を組み合わせて運用し、標的データを取得する。

 有人および無人のプラットフォームを含む水中部隊は、前方センサーとして機能し、中国の艦艇に対する魚雷および対艦巡航ミサイル(ASCM)の攻撃を行うことによって、インサイド地上部隊を支援する。

 しかし、彼らの主な任務は、特に南シナ海/東シナ海から離脱する前に、第1列島線内で中国の海中部隊を撃破することだ。

 米軍の無人潜水艦の能力が成熟すると、無人潜水艇(UUV)やスマート・マイニングなどの無人プラットフォームは、第1列島線内での海中作戦を強化し、有人潜水艦を紛争の少ない海域に配置できることになる。

 そして、UUVは、C2ノード(ネットワークの分岐点や中継点)やミサイル攻撃プラットフォームとして機能することもできる。

 さらに、陸上からの火力は無人航空機システム(UAS)とペアになって、無人センサーによって検知された中国海軍の潜水艦を攻撃することができる。

 アウトサイド部隊もまた、中国のA2/AD能力に生じたインサイド部隊がもたらした弱点を利用して、第1列島線内での海洋拒否に貢献する。

 第1列島線沿いの地上防空システムの背後で活動する水上艦艇、第4世代戦闘機、爆撃機は、長距離ASCMの大群による海上拒否作戦を支援することができ、有人および無人ステルス機は、中国のA2/AD防衛網に侵入して海上攻撃を行い、陸上配備ミサイルなどの他の兵器の感知プラットフォームとして機能することができる。

②航空拒否作戦

 航空拒否作戦は、第1列島線内の中国の航空優勢に対抗する作戦だ。人民解放軍が部隊を上陸させる前に、攻撃部隊を運ぶ空輸を無力化する。

 H-6爆撃機などの長距離爆撃機が、第1列島線を越えて、友好国の基地、部隊、その他の目標を攻撃する力を行使することを阻止する。

 主に第2列島線およびそれより遠い航空基地からの作戦距離が長いことを考えると、米軍および連合軍は、第1列島線に沿う地域での航空優勢を継続的に争うに十分な出撃回数を確保できない可能性がある。

 第1列島線の島嶼に配置された改良型陸上配備型の統合防空・ミサイル防衛(IAMD)システムは、この問題を補うことになる。

 IAMDはコストを相手に強要し、攻撃兵器を搭載できる敵機の数を減らすことにより、人民解放軍は空域の大部分を攻撃ではなく防空のために費やすことを余儀なくされる。

 この新しい地上ベースのIAMDシステムは、ミサイル、火砲、レーザーや高出力マイクロ波などの指向性エネルギー兵器を組み合わせて使用する。

 結果として、移動式、長距離、広域、短距離のポイント防空システムを含む多層防御が完成する。

 陸上のインサイド部隊は、アウトサイド部隊である空軍の支援、例えば空中警戒管制機の支援を受ける。そして、敵の防御を突破する有人および無人戦闘機による中国空軍基地に対する攻撃的対航空作戦(OCA)を行ってもらう。

③情報拒否作戦

 人民解放軍は、情報優越を軍事的勝利に必要な最も重要な条件と考えている。

 このため、中国のC4ISRの機能を低下させる作戦や情報拒否作戦は、中国の侵略を抑止し、それを撃退する上で大きな効果がある。

 情報拒否作戦は、中国のISRを複雑にし、中国の通信ネットワークを混乱させ、最終的には中国の中央集権的な意思決定を麻痺させることに焦点を当てる。

 内外の部隊は、中国のセンサーや主要ノードを攻撃してC4ISRネットワークを部分的に遮断するために、陸上攻撃、対艦兵器、対空兵器を使用する。

 電子戦、対宇宙(カウンタースペース)、偽発信装置や妨害装置などのサイバー能力を使用する部隊は、カモフラージュ・隠蔽・欺瞞や機動性の発揮などの受動的手段によって強化され、残りの中国のセンサーを混乱させ、通信を低下させ、中国の情報処理と意思決定を圧倒する。

 防衛側の地上軍は、複雑な地上環境を有利に利用する。これらの行動が相まって、中国は執拗なターゲティング(目標指定)が必要になり、中国の意思決定者から重要な戦闘空間の状況認識を奪い、彼らの部隊のために中央集権的な決定をする能力を阻害する。

 また、地上戦力を排除するために、人民解放軍が戦闘をエスカレートさせる可能性もある。

 より多くの交戦すべき潜在的な標的とその配置が不確実であるため、人民解放軍はより大規模な初期作戦を実施しなければならない。これは、中国の指導者が最も都合のいいグレーゾーンの活動を明らかに上回るものである。

④陸上攻撃作戦

 陸上攻撃作戦は、中国の陸上配備のA2/ADシステム(センサー、長距離ミサイル発射機、地上に駐機する航空機、地対空ミサイル)を無効化し、アウトサイド部隊が自由に活動できる状況を作り出す。

 海上拒否作戦と同様に、陸上目標に対する攻撃は、潜水艦発射の巡航ミサイルおよびアウトサイド部隊である航空部隊および海軍部隊の長距離ミサイルによるスタンドオフ攻撃、より接近して攻撃を行うステルス航空機による地上目標攻撃によって増強する。

図4「陸上配備兵器による長距離打撃」

 中国本土にある5万個の重要目標の約70%は中国本土の海岸線から250nm(463キロ)以内にある。

 最も深い目標地点(赤い丸)は、宇宙関連施設、衛星攻撃用兵器施設、その他の価値の高い目標の場所を示す。

 INF条約の射程制限に則って開発された地上発射の陸上攻撃兵器は、最大射程499キロである。

 この範囲は、第1列島線から東シナ海と南シナ海にある係争中および中国が所有する島々を攻撃するのに十分であろう。

 しかし、第1列島線内のすべての標的および中国本土の標的に対する陸上システムによる攻撃のためには、現有の兵器の射程を延長するか、新たな発射プラットフォームから発射する新たな兵器が必要となる。

 人民解放軍は、中距離の巡航ミサイルや弾道ミサイルなどの陸上発射の長距離精密火力において、米国やその同盟国に対して長年優位に立ってきた。

 しかし、ロシアとのINF条約に制約されなければ、米国は陸上長距離攻撃能力の保有を追求することができ、中国はより多くの資源を航空およびミサイル防衛に費やすことを余儀なくされる。

 大規模な一斉射撃は費用対効果が常に高いわけではないが、地上の航空機、ミサイル発射装置、大規模フォーメーション、港湾内の資本輸送船、重要なC4ISRノードなどの時間に敏感な標的を迅速に攻撃する大きな価値がある。

 以上の議論はあくまでも純軍事的な議論であり、実際に陸上攻撃作戦を実施するためには国際政治上の様々な考慮が必要であることは当然なことである。

海洋プレッシャー戦略に対する評価

・米中覇権争いの様相が濃くなり、米中のアジア太平洋における衝突の可能性が取り沙汰されている。

 中国が目論む台湾占領などの既成事実化を許さない海洋プレッシャー戦略は、米中紛争を抑止する戦略、日本の防衛をバックアップする戦略として評価したい。

・海洋プレッシャー戦略を成立させるためには、第1列島線を形成する日本をはじめとする諸国(台湾、フィリピン、インドネシアなど)と米国との密接な関係が不可欠である。

 国防省や国務省はその重要性を深く認識しているだろうが、唯一不安な存在は、アメリカ・ファーストを主張し世界中の米国同盟国や友好国に緊張をもたらしているドナルド・トランプ大統領だ。

 アメリカ・ファーストを貫くと、関係諸国との関係がより親密になるとは思えない。

・自由で開かれたアジア太平洋戦略や海洋プレッシャー戦略のためには米軍のさらなる前方展開が必要だが、米国内にはこれに抵抗するグループがいる。

 米中覇権争いにおいて、米国は本当に中国の脅威の増大に真剣に対処しようとしているのか否か、その本気度が試される。

・我が国は、この海洋プレッシャー戦略を前向きに評価しつつも、これに過度に頼ることなく、わが国独自に進めている南西防衛態勢の確立を粛々と推進すべきだ。

 いずれにしても、中国の増大する脅威に日本単独で対処することは難しい。常に日米同盟の強化、第1列島線を構成する諸国との連携を今後さらに推進すべきであろう。

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