『大規模地上戦は不可避、イスラエルが徹底して「ハマス根絶」の報復を誓う理由 「やられたらやり返す」が国是、特殊部隊出身のネタニヤフ氏には個人的怨念も』(11/1JBプレス 深川 孝行)について

10/31The Gateway Pundit<Shock Poll: Trump Leading Biden 40 to 17 Percent Among Arab-Americans as Support for Biden Collapses Over Support for Israel After Hamas Terror Attack=衝撃世論調査:アラブ系米国人の間でトランプ氏がバイデン氏を40%対17%でリード、ハマスのテロ攻撃を受けてのイスラエル支持を巡りバイデン支持が崩壊>

いくら神輿は軽くてパーが良いと言っても程度問題。バイデンは無能すぎる。

火曜日に発表されたゾグビー世論調査によると、アラブ系米国人の間ではトランプ大統領がジョー・バイデンを40%対17%でリードしている。パレスチナ人が隣のガザから1,400人を殺し、200人以上の人質を取った10/7のハマスのテロ攻撃を見たバイデンのイスラエル支持を受けて、バイデンと民主党は崩壊した。WHによれば、33人の米国人が殺害され、「10人未満」が人質に取られているという。さらに、ガザにいる数百人のパレスチナ系米国人がハマスからの退去を許可されていない。

バイデン氏は中東に戦争と混乱をもたらし、ISISカリフ制の粉砕とアブラハム合意によって築いたトランプ氏の平和実績とは対照的だ。国内では、バイデンの経済はトランプの経済実績と比べると見劣りする。

ゾグビーの世論調査によると、2020年のバイデン氏の支持率はアラブ系米国人で59%と過半数だったが、10/7のハマス攻撃以降、2024年にバイデンに投票すると回答した支持率はわずか17%にまで低下した。バイデン氏は世論調査前の数カ月ですでに35%まで低下していた。ゾグビー世論調査に関するロイター通信の報道によると、アラブ系米国人のトランプ支持率は35%から40%に上昇していた(抜粋)。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/10/shock-poll-trump-leading-biden-40-17-percent/

10/31The Gateway Pundit<Fox News Regular Breaks Down: ‘It’s Really Hard to Be a Jewish Parent Right Now’= FOXニュースのレギュラーが崩壊:「今、ユダヤ人の親になるのは本当に難しい」>

人種、宗教共に寛容なのが神の教えでは。

パネリストのモーガン・オルタガス氏は月曜日、イスラエル戦争勃発以降の反ユダヤ主義の高まりを扱うFOXニュースのコーナーで感情の高ぶりを見せた。

ロシアの空港でユダヤ人を襲撃しようとするイスラム教徒の暴徒のビデオクリップが流された後、元トランプ国務省報道官は「今、ユダヤ人の親であるのは本当に大変だ」と「アウトナンバード」で語った。

オルタガスは「アウトナンバード」の共同司会者ハリス・フォークナーを見た。

「ハリス、これを見たとき、今週末もあなたのことを思い出しました。あなたのご主人はユダヤ人ですから」と彼女は言った。「そして、ヒトラーが[ユダヤ人]を追いかけるときはいつも、彼らはあなたの子供が半分ユダヤ人であるかどうかを気にしない。そして、『アウトナンバード』に来ようと考えていたときにあなたのことを思い出し、私は「彼らは私の娘を狙うだろう」と思いました。

「彼らは私の娘を追いかけるのと同じくらい早くあなたの子供を追いかけるでしょう。それは…今、ユダヤ人の親であることは、ただただ恐ろしいことです。ごめんなさい」と彼女は平静を保つのに苦労しながら言った。

オルタガスは、2013年にジョナサン・ワインバーガーと結婚する前にユダヤ教に改宗した。ワインバーガー氏は企業経営者かつ元米財務省高官でユダヤ人である。

フォークナー氏は、暴徒たちが何をしたかったのかは明らかで、「彼らはそれを叫び、誇らしげに叫んでいた」と応じた。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/10/fox-news-regular-breaks-really-hard-jewish-parent/

11/1希望之声<中共军机自曝致命伤 专家:闪电突袭台湾几乎不可能=中共軍機は自ら致命傷を晒す 専門家:台湾への電撃はほぼ不可能>中共は南シナ海上空で米爆撃機を阻止するためJ-11戦闘機を出動させたが、米軍の抗議を招いただけでなく、中共の防空システムの漏れを暴露したようにも見える。

米インド太平洋軍は26日、中国のJ-11戦闘機が24日夜、視界が限られている中、米B52爆撃機の前方3メートル未満を飛行し、両機が衝突する危険を冒したとのビデオを公開した。

また台湾国防部は26日、中共空母「山東」が訓練のためバシー海峡を越え西太平洋に入ったと報告した。 台湾国防部も国軍の監視能力を証明するために山東号の白黒航空写真を公開した。

大紀元コメンテーターの沈舟は、この情報に基づいて、共軍のJ-11が米国のB-52を邪魔したその日、山東号は南シナ海を通過していたはずで、恐らく途中米国のB-52爆撃機と遭遇したと推測した。しかし、米国のB-52はバシー海峡から南シナ海に突入し、その後海南島まで飛行した可能性が高く、広東省恵州に駐留するJ-16や湛江のSu-35、佛山のJ-20も阻止に間に合うように出動されなかった。沈舟は、米軍機が山東号に接近してやっと中共が警戒し、危険な行動をさせるためにJ-11を派遣したのではないかと判断した。これは中共の沿岸防空能力に問題がある。

沈舟はまた、今年5月にも同様の事件が起きたことにも言及し、中共南方戦区によると、中共の山東艦隊が南シナ海で訓練中、米軍のRC-135偵察機が偵察のために南シナ海に進入し、中共はJ-16迎撃を派遣したと発表した。

沈舟は、山東号は当時少なくとも10機のJ-15を搭載していたはずだが、同艦は米軍機を阻止するために離陸せず、代わりに共軍は広東省恵州に駐留していたJ-16を派遣したと考えた。共軍の空母戦闘群は「米偵察機には対処できないし、米爆撃機にも対処できない。そんな空母艦隊がバシー海峡を越えて太平洋に到達できるのか?本当に戦えるのか?」 と考えている。

最近、中共による台湾への武力攻撃の脅威がますます深刻になっている。ハマス指導者は先日、エジプトメディアとのインタビューで、中共は10/7にハマスがイスラエルを奇襲攻撃したやり方で、台湾に侵攻する準備をしていると述べた。

これについて、台湾の退役少将で国防大学政戦学院前院長の余宗基は大紀元とのインタビューで、ガザにおけるイスラエルとハマスの戦争は地上戦で、一方、台湾海峡での戦争は主に海空戦であり、中共は台湾に対処するためにハマスの戦術を使うことはできないと述べた。

余宗基は、中共が台湾本島を攻撃するなら、必然的に大規模な水陸両用上陸作戦を採用することになるとし、兵力、弾薬、兵站物資、備蓄血液を集めて輸送するだけでも数カ月かかり、衛星は間違いなく多くの手がかりを検出すると述べた。

さらに、余宗基は、第二次世界大戦の経験に基づいて、中共が台湾本島を占領するには少なくとも50万人の軍隊を動員する必要があると評価しており、このような大規模な動員は隠れてはできず、中共が台湾に奇襲「電撃」を仕掛け、占領することはほぼ不可能である。

張り子のトラ、中共空母。

https://twitter.com/i/status/1718620901586145383

https://www.soundofhope.org/post/766693

11/1希望之声<中国「支原体肺炎」大爆发 医院急诊排队需5小时以上=中国で「マイコプラズマ肺炎」発生、病院の救急の列に5時間以上待つ>中国で「マイコプラズマ肺炎」が流行している。 『中新網』は30日、今年に入って呼吸器感染症が増加傾向にあり、ここ数日で各地の多くの病院で救急患者の数が大幅に増加しており、一部の患者は病院の救急室で5、6時間待たなければならなかったと話していると報じた。患者のほとんどは子供だが、多くの成人も罹患している。

病気の子供の親はメディアに対し、「私たちは(朝)7時半にここに着いたのに、彼(医師)はまだ前夜の番号の人を見ていた。夜の番号の人は明け方に見て貰える。夜中の12時に来て、早朝6時か7時になって見て貰える」と語った。

医師は徹夜?中国人の訪日は歓迎せず。

https://twitter.com/i/status/1716187074343416046

https://www.soundofhope.org/post/766747

11/1希望之声<中国面临经济崩溃 铁饭碗岌岌可危 11月降薪风暴将席卷全国=中国経済は崩壊に直面、親方日の丸の危機、11月は給与カットの嵐が全国に吹き荒れる>多くの中国メディアは、中国が11月に大規模な給与削減の波を起こすと報じた。 経済専門家は、中国の長期経済見通しは暗くなりつつあると指摘している。ある評論家は、中共の支配を危険にさらす可能性があると指摘した。

中国のベテランジャーナリストの高瑜は、ソーシャルメディアのX上で中国メディア「今日頭条」の報道を引用し、1.公務員、2.公的機関の職員、3.国有企業の上級幹部、4.金融機関の従業員、5.教師、6.医療従事者、7.企業・団体の従業員、8.他分野のキー人材など、明日(11/1)から降給が実行される。各種専門家も年金廃止を提言し、国民全体が財布のひもを引き締める時期が来たようだ」と報じた。

さらに、「私の知る限り、北京市の一部部門の公務員に対する各種補助金は今年50%近く削減され、月収の20%以上に相当する」と投稿に付け加えた。

これから本格的にデフレが始まる。革命は起きない?

https://www.soundofhope.org/post/766723

11/1阿波羅新聞網<上海再次震撼世界!“文革重来”场景突现“万圣节”!【阿波罗网报道】=上海は再び世界に衝撃!「文化大革命の再来」シーンが『ハロウィン』に登場!【アポロネット報道】>アポロネット秦瑞記者の報道:10/31は毎年恒例の「ハロウィン」で、ソーシャルプラットフォーム「X」では今年の上海の「ハロウィン」イベントの関連写真が広く出回った。上海と中国全土では、人々は特別な方法で心の声を表現した。

31日、上海の「ハロウィン」活動のライブ映像がインターネット上で拡散した。 印象的な画像の1つは、A4の白紙に覆われた若い女性を示しており、これは明らかに昨年末に中国で爆発した「白紙革命」を示している。

また、映画「霸王別姫」の主人公「程蝶衣」に扮し、「打倒程蝶衣」と書かれた赤い十字の看板を体に下げた人もいた。

ある人は、「これはどういう意味か?私は台湾人なので、意味がわからない」と尋ねた。

次々と答えた。「レスリー・チャン主演の香港映画『霸王別姫』から。質問ありがとう」、「映画『霸王別姫』は文化大革命で京劇俳優を迫害した作品である」、「文化大革命を映している」と。

“潤=run”するしか中共の魔の手を逃れられない中国人。

https://www.aboluowang.com/2023/1101/1972728.html

11/1阿波羅新聞網<从北上广深到二三线城市 崩塌开始了…=北京、上海、広州、深圳から二級都市、三級都市に至るまで、崩壊が始まっている…>中国指数研究院の最新レポートによると、中国の主要28都市において、10月の不動産市場取引面積は前年比18.9%、前月比5.7%減少し、各級都市の取引額は、年間および月間ベースで軒並み減少した。

専門家は、当局は市場救済に向けて一連の「大きな手」を打ち出したが、いずれも昔と同じやり方を繰り返しており、根本的な問題の解決にはなっていないと分析している。不動産市場の信頼を回復するには、国家政策、海外投資に対する姿勢、起業家に対する姿勢を変え、減税し、社会保障を増やす必要があるが、習近平とその左派指導チームにはそのような考えはない。市場経済では、市場を救うための「大きな手」は効果がない。

中国指数研究院のレポートによると、一級都市の取引面積は前月比11.51%減少し、最大(?)の減少幅は上海で25.8%、前年比では9.81%減少し、北京や深圳はそれぞれ 36.9% と 19.2% に達した。 二級都市の取引面積は前月比1.75%減少し、最も減少幅が大きかったのは温州市で、武漢市は前年同月比15.62%減少した。 3級都市と4級都市は前月比7.59%減、前年同月比33.64%減となった。

土地市場については、当月、対象都市全体の需給が前年同月比で減少し、宅地の発売件数は4割以上減少したが、価格は上昇した。

中国のGDPの内、不動産取引が3割を占める。

https://www.aboluowang.com/2023/1101/1972722.html

11/1阿波羅新聞網<不是美国!北京强敌要首次军援菲律宾=米国ではない! 中国の強敵は初めて軍事支援を受けたフィリピンになる>中国とフィリピンのスカボロー礁での艦船間の摩擦が激化する中、岸田文雄首相が11/3にフィリピンでマルコスジュニア大統領と会談し合意する予定であるが、日本は初めて「友好支援枠組」を適用し、フィリピン軍の能力を強化するために、フィリピン軍に沿岸監視レーダーを提供し、東シナ海と南シナ海で高まる中国の軍事情勢に対応して、日本の安全保障環境の改善に貢献する。

日本は準同盟関係国を増やすこと。

https://www.aboluowang.com/2023/1101/1972642.html

何清漣 @HeQinglian 10時間

私自身の経験から言えば、ロシア・ウクライナ戦争によって引き起こされた精神障害は、ウクライナ大統領だけではなく、多くの人々にこのように影響を与えている。 …もっと見る

引用

Ezio Mao☢ @KELMAND1 21h

ゼレンスキー周辺の関係者は、西側トップメディアによるマイナス面の報道は大統領の精神状態に大きな影響を与えるだろうと述べた。 最近、彼はまったく眠れず、西側の顧問らの意見に激しく反応するようになった。

「最終的にはウクライナがロシアに勝利するという彼の信念は、一部の顧問を心配させている。」「彼は自分自身を欺いている。我々に選択の余地はない。我々は勝てない。だが、彼にそう伝えるように努めてほしい。」…もっと見る

深川氏の記事では、イスラエルはハマスと長期戦の覚悟と。戦争が長引けば長引くほど、欧米の国内のイスラエル支持派とパレスチナ支持派の分断が進んでいくのでは。ハマスの背後に中ロがいるのは間違いない。専制国家は民主主義国のオープンなスタンスを利用して移民を送り込み、内部分裂でその国を弱体化しようとしている。敵の手だから、移民の受け入れはしない方が良い。当然日本も。

記事

ガザ市で進行中のイスラエル空爆により破壊された建物(写真:AP/アフロ)

「攻撃は最大の防御」がイスラエルのDNA

反イスラエルを掲げパレスチナ・ガザ地区を根城とするイスラム武装組織ハマスが、今年10月7日にイスラエルに奇襲攻撃をかけて間もなく1カ月になる。

イスラエル側に約1400人、パレスチナ側に8000人超の犠牲者を出し、イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスを根絶する」と報復を誓う。予備役も含め50万人近い国防軍(IDF)と、数千台の国産メルカバ戦車を用意して大規模な地上侵攻の構えを見せる。

イスラエル国産のメルカバ戦車(写真:IDF/イスラエル国防軍サイト)

ガザの電気、水道、通信、補給路を遮断、「兵糧攻め」を強化するとともに猛烈な空爆も実施し、10月下旬に入ると戦車による小規模な地上攻撃の回数も増加している。

10月28日には「戦争は第2段階に入った」と、ネタニヤフ氏は強調。「あとは大規模地上作戦実行のタイミングを待つばかり」と示唆している。

イスラエルの“後ろ盾”となっているアメリカのバイデン政権は、民間人の犠牲者が多数になる事態を懸念。大規模地上作戦をなるべく避け、代わりに精密誘導爆弾・ミサイルによる空爆や、少人数の特殊部隊によるピンポイント攻撃を勧めていると言われる。

ガザ侵攻作戦の先鋒を務めるIDFの特殊部隊(写真:IDF/イスラエル国防軍サイト)

だが、文字どおり「戦争の歴史」と揶揄されるイスラエルの歴史をひもとけば、「やられる前にやる、やられたらやり返す」が国是であることは明白で、ネタニヤフ政権が大規模地上作戦を放棄するとは考えにくいとの見方が専門家の間では主流だ。

詳細は割愛するが、同国は1948年5月14日の独立以前から武装闘争を続けており、パレスチナを統治するイギリス軍に爆弾闘争を続け、半ば強引に独立を勝ち取ったほどだ。

独立に際してはもとの住人であるアラブ系パレスチナ人を放逐し、ユダヤ人入植地を急拡大。これに対し「同胞パレスチナ人への迫害は許せない」と、エジプト、ヨルダン、シリア、レバノンなどイスラエルを囲むアラブ諸国は憤慨し、独立翌日の5月15日に一斉にイスラエルに宣戦布告する。「第1次中東戦争」(パレスチナ戦争)の勃発である。

辛くもイスラエルは防戦を果たすが、「周りは全部敵。一度でも戦争に負ければユダヤ人は地中海に放り出され溺れるしかない」というすさまじいほどの恐怖心を味わったとも言われる。

それ以前に彼らには、数千年にわたり国家を持たない“流浪の民”として差別を受けてきた暗い過去がある。加えて第2次大戦中はヒトラー総統率いるナチス・ドイツの「ホロコースト」(大量虐殺)で、600万人以上の同胞が殺害されるという大惨事も経験している。

それだけに「独立国家=安住の地」への執着は、日本人の想像をはるかに超える。彼らにとって「攻撃は最大の防御」であり、過剰防衛や先制攻撃(予防戦争)も容認されるというのが、どうやらイスラエルのDNAなのかもしれない。

20年に及んだ11人の暗殺計画「神の怒り作戦」

とにかくこの国の歴史は「戦争の歴史」そのものだ。第1次中東戦争後も、主なものだけで、「第2次中東戦争(スエズ動乱)」(1956年)、「第3次中東戦争(6日間戦争)」(1967年)、「第4次中東戦争(ヨム・キプル戦争)」(1973年。第1次石油ショックを誘発)、「第1次レバノン侵攻」(1982年)、「第2次レバノン侵攻」(2006年)など、幾多の戦火を交えてきた。

しかもこれら戦争の間も銃声が止んだわけではなく、アラブ・イスラム諸国やパレスチナ武装勢力との間で、小規模な戦闘や軍事行動が無数に繰り返されているのである。

とりわけイスラエルの「やられたらやり返す」の徹底ぶりには舌を巻くほどで、「神の怒り作戦」「木の脚作戦」「ナチ・ハンター」がその代表例である。

「神の怒り作戦」とは、イスラエルの民間人を多数殺害したパレスチナ・テロ組織の首謀者に対する、世界を舞台に長期間にわたって展開された暗殺作戦である。

1972年9月西ドイツのミュンヘン五輪に臨んだイスラエルの選手11人が、パレスチナ・ゲリラ「黒い9月」に殺害される。

当時のイスラエル首相メイア氏は、直ちに対外スパイ・工作機関で「イスラエル版CIA」と言われる「モサド(イスラエル諜報特務庁)」の配下に、首謀者を暗殺する専門部隊「カエサレア」を創設した。

殺害された11人と同数の11人を標的に選び、各パレスチナ武装組織の連合体で、イスラエルと血みどろの戦いを演じていたPLO(パレスチナ解放機構。現在のパレスチナ自治政府を統治するファタハの事実上の前身)のアラファト議長のいとこを皮切りに、ローマやパリ、ニコシア(キプロス)、ベイルート(レバノン)など国外で、爆殺・銃殺によって次々と血祭りにあげた。

最終的に1991年に10人目を“処刑”するまで約20年の歳月を費やし、モサド隊員3人が返り討ちにあったほか、無関係の民間人が何人も死傷している。

なお、残る1人は爆弾テロで重傷を負わせたが、不自由な体ながらも何とか余生を送り2010年に自然死している。

ハマスの軍事部門・カッサム旅団の戦闘員(写真:IDF/イスラエル国防軍サイト)

PLOアラファト議長の空爆暗殺を試みた「木の脚作戦」

1985年10月に敢行した「木の脚作戦」も、奇想天外な暗殺計画で世界中が呆気に取られた。

PLOがキプロスでイスラエル人を暗殺すると、イスラエル政府は間髪入れずに報復作戦を実施。1982年のIDFによるレバノン侵攻で大打撃を被ったPLOは、本部をベイルートから北アフリカ・チュニジアの首都チュニスに移転していた。

チュニスはイスラエルから2300km以上離れていたが、イスラエルはアメリカから供与されたばかりの最新鋭のF-15戦闘機を投入。長距離飛行と精密誘導爆撃の能力を生かし、地中海上空に空中給油機も待機させてPLO本部を空爆し、PLO隊員60人以上を殺害した。だが“本命”のアラファト議長はたまたま不在で難を逃れている。

「ナチ・ハンター」は、世に言うモサドによる“ナチス狩り”である。

第2次大戦後、「ホロコースト」で主導的役割を果たしたドイツ軍幹部や科学者、役人などの一部は、追及を恐れて逃亡。特にドイツ系移民の多いアルゼンチンを中心に、ブラジル、チリなど南米での潜伏例が多い。これら国々はイスラエルと犯人引き渡し条約など結んでおらず、通常ルートでは発見しても逮捕し裁判にかけることすら難しい。

それでもモサドは世界的なユダヤ人ネットワークを駆使し、捜索の手を緩めず次々に“戦争犯罪人”を摘発していく。

有名なのは1960年にアルゼンチンで拘束されたドイツ親衛隊幹部のアイヒマンで、大勢のユダヤ人を強制収容所に移送する任務を直接指揮したホロコーストの首謀者の1人。

モサドは国際的批判を受けることなど百も承知で、アルゼンチンから彼を非合法手段でイスラエルに拉致。公開裁判を行って死刑を判決し、1962年に絞首台に送っている。

ほかにも、「ナチスの残党」と目される人物が逃亡先で謎の死を遂げる例が少なくなく、「モサドによる暗殺では」と一部では見られている。

ただ第2次大戦終結からすでに約80年が過ぎ、「ナチスの残党」の大半が100歳を超え鬼籍に入っている可能性が高いため、「ナチ・ハンター」も近く任務終了となるだろう。

人質救出作戦で死亡したイスラエル将兵はネタニヤフ氏の兄だった

イスラエルのネタニヤフ首相が心に抱く「パレスチナ・ゲリラ憎し」の感情は、「恐らくイスラエルの首相経験者の中でも最右翼で、これを考えるとハマスへの妥協など論外だろう」(軍事専門家)と囁かれている。

イスラエルのネタニヤフ首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

実はネタニヤフ氏にはヨナタン・ネタニヤフ氏という実兄がいたが、人質救出作戦での銃撃戦で死亡している。

1976年の「エンテベ空港奇襲作戦」で、PLOメンバーのパレスチナ武装組織など4人(後に3人が加わる)が、ギリシャ沖で民間旅客機をハイジャック。イスラエル人やユダヤ系の乗客約100人だけを乗せて、東アフリカ・ウガンダの首都カンパラのエンテベ国際空港に向かい、空港に居座りながら、イスラエルや西側諸国に拘束されているゲリラ仲間と人質の交換を交渉しようと試みた。

だがイスラエル政府は交渉を断固拒否、IDFの特殊部隊「サイェレット・マトカル」を主軸に、空挺部隊など精鋭からなる人質救出チーム約100人を大型輸送機に乗せ、3000km以上先のエンテベ空港に向かう。

当時ウガンダの軍事独裁者・アミン大統領はパレスチナ・ゲリラに好意的だったため、これを逆手に取り、輸送機にはアミン氏愛用の黒塗りのベンツと、いつも護衛に使うランドローバー(イギリス製のジープ型4WD)に似せた車両を詰め込んで大胆に滑走路に着陸。あたかもアミン閣下がわざわざ陣中見舞いに訪れたように偽装し、一気にイスラエル特殊部隊が空港を急襲した。

1976年エンテベ空港奇襲作戦を成功させ帰国後国民の歓待を受ける特殊部隊員たち(写真:IDF/イスラエル国防軍サイト)

この時作戦を直接指揮したのが、サイェレット・マトカルに所属していた兄・ネタニヤフ中佐だったが、この時の銃撃戦で戦死。しかもこの作戦で死亡したイスラエル将兵は彼1人だった。

イスラエルが「サンダーボルト作戦」(殉職したネタニヤフ中佐にちなみ「ヨナタン作戦」ともいう)と呼ぶ人質救出作戦は、銃撃戦の巻き添えで人質数人が死亡したものの、約100人の人質は無事解放され犯人は全員射殺。ハイジャック制圧作戦では「極めて鮮やかな成功例」として讃えられ、後に「エンテベの勝利」という映画さえ制作されている。

なお弟のネタニヤフ首相は、兄に憧れて同じサイェレット・マトカルに入隊していた過去を持つ。それだけに「兄の戦死」の衝撃と、パレスチナ武装組織への個人的憎悪は相当なものだろう。

イスラエルの歴史的背景と首相の個人的怨念が色濃く反映して、IDFによるガザへの大規模地上作戦は避けられない様相のイスラエル・ハマス戦争。「長く厳しい戦いになる」とネタニヤフ氏自身が強調するように、「ハマス根絶」のため5~10年の長期戦もすでに覚悟しているのかもしれない。

境界線を突破しガザ領内に侵攻、攻撃を仕掛けるIDFのメルカバ戦車(写真:IDF/イスラエル国防軍サイト)

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