3/10日経ビジネスオンライン 鈴置高史『米国から「ピエロ役」を押し付けられた朴槿恵 北朝鮮への「最強の制裁」にも浮かぬ顔の韓国人』について

蝙蝠外交をすればどういう結末に陥るかは普通に考えれば分かりそうなもの。それができないのは民族性の為せる業では。「火病」という宿痾を持ち、情緒優先社会で合理的判断ができない、かつ反日以外に生きる目標を持たない民族です。中国の千年属国だったことを忘れ、文句の言い易い日本にストーカー行為をし続ける下劣な連中です。

韓国の国会議員が日本国旗を踏みつける写真や、日本の首相の顔に×を付けたり日本国旗を燃やしたりする韓国民の写真を見たことは沢山ありますが、昭和天皇の生首写真をネットに上げるとは何をか況やです。三島由紀夫は『サロメ』を愛しましたが、韓国民はサロメの結末を知らないのでしょう。やがて怒れる日本国民から鉄槌を下されるでしょう。その前に北から攻撃されて回復不能なダメージを受けるかもしれませんが。民度が低い民族と言うのは言を俟ちません。

the freshly served head of emperor

韓国は米中から馬鹿にされているというのにやっと気づいたようです。大国の間に入って振り回すだけの力があると思いこむことが如何に危険なことか身を持って経験するようになるでしょう。日本に統合される時だって、目立った反抗はなかったくらいと言うか、一進会は統合を進めていたくらいですから。被害妄想、誇大妄想で生きている国はツケを払わされることになります。それがチエスの”pawn”という表現に表れているのだと思います。あるときは中国に、あるときは米国に擦り寄り、而も都合の悪いことは全部日本のせいにして逃げるというのは成熟した国家のやる事ではありません。

北が攻撃を仕掛けても、日本は傍観すべきです。国家元首の生首写真をアップして平気でいられる精神異常の民族とは関わらない方が良い。何があっても助けることは避けるべきです。通貨スワップなぞは論外です。

記事

 

taiks about deploying THHAD between US & S.korea

3月4日、THAAD配備について米韓がようやく公式協議入りしたが、先行きは不透明(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

前回から読む)

 米国から梯子を外された――。北朝鮮に対する「最強の制裁」が発動されたというのに、韓国人は浮かぬ顔だ。

裏切り者の韓国

—北朝鮮に対する制裁がようやく決まりました。

鈴置:3月2日、国連安全保障理事会は全会一致で制裁決議を採択しました。今年に入って、北朝鮮が4回目の核実験と長距離弾道ミサイル実験を実施したからです。

 米国の国連大使によれば「ここ20年間の国連制裁のうち、最も強力なもの」です。しかし韓国紙は暗いムードの紙面を作っています。

—「どうせ中国は決めたことを守らない。制裁は尻抜けになって北朝鮮に核を放棄させるなんて無理」との諦めからですか?

鈴置:それが第1の理由です。もう1つは、制裁案を米中が固める過程で、韓国が「ピエロ」を演じる羽目に陥ったからです。

 北朝鮮の核・ミサイル実験を受けて2月7日、韓国は在韓米軍基地への地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD=サード)の導入を認めました。

 2014年以降、米国が韓国に圧力をかけ続けた結果です。韓国を防衛するために在韓米軍基地が存在します。それを守るためのTHAAD配備なのです。これに難色を示す韓国は、米国からすれば裏切り者そのものでした。

 「北の核」の実戦配備が現実化した今、米国は韓国に対し「それでも配備を拒否するというなら、在韓米軍を引き揚げる」くらいは言ったと思います。

米国のドタキャン

 韓国が逡巡したのは中国の、これまた強力な圧力からです。中国は「THAADが韓国に配備されれば、そのレーダーにより自国のミサイルの動きを米国に捕捉される」との理由を掲げ、認めないよう韓国を脅してきました。

 米中の間で板挟みとなった韓国は、最後は米国の要求を入れ配備容認に動いたわけです。当然、その後も「核攻撃の対象にする」と中国から威嚇されています(「『THAADは核攻撃の対象』と韓国を脅す中国」参照)。

 韓国人は中国に反発しながらも「どんなイジメに遭うのか」と首をすくめる毎日です(「 『中国大使に脅された』とうろたえる韓国人」参照)。

 さて韓国に配備をのませた米国は、具体策を詰めるため韓国と合同実務協議団を設置することにしました。

 米韓両国は2月23日に設置の約定書を交わすことになっていたのですが、この日になって突然、米国側が延期を申し入れ、セレモニーはキャンセルされました。

中国との駆け引きに転用

 結局、国連で対北制裁が決まった後の3月4日、米韓は約定書を交換しました。10日間も遅れたのは、米国が中国との駆け引きのカードとして「THAAD配備」を利用したためでした。

 東亜日報の社説「米中のTHAAD・平和協定の気流変化、韓国は不意打ちを食らうのではないか」(2月27日、日本語版)がその間の事情と、韓国で高まった米国への不信感を率直に書いています。以下がポイントです。

  • ワシントンで2月25日、ハリス(Harry Harris, Jr.)米太平洋軍司令官が記者会見し「(韓国と)THAAD配備を協議することで合意したからといって、必ず配備するわけではない」と述べた。
  • 2月24日、ケリー(John Kerry)国務長官の「THAAD配備に汲々としない」との発言と比べ、さらに一歩後退した表現だ。
  • 米国の北朝鮮制裁に中国が積極的に参加する代わりに、米国がTHAAD配備による中国の憂慮を減らす方向で、米中が戦略的取引をしたようだ。
  • 朴槿恵(パク・クンへ)大統領は「THAADの配備は安全保障と国益によって検討していく」と語っていた。
  • それだけに韓国は苦しい立場となった。米中の駆け引きの可能性を、政府が果たして分かっていたか疑問だ。

碁盤の石に転落

 米国の強い要求に屈し、中国に脅されながらもTHAADの配備を認めた。というのに裏で米国は中国に「対北制裁案で譲歩してくれるなら配備をやめてもいい」と言っているようだ――という展開に、韓国人は腰が抜けるほどショックを受けたのです。

 そこで東亜日報をはじめとするメディアは政府に「『THAADのカード化』を米国からちゃんと知らされていたのか」と食ってかかったわけです。

 確かに、約定書を交わすセレモニーのドタキャンを食った時の韓国国防部の慌てぶりを見ると「韓国政府は米国から手の内を一切、知らされていなかったのだな」と考えるのが自然です。

 興味深いのは、韓国が梯子を外されたと気づくだいぶ前から中国が「このままでは、あんたはピエロになるよ」と忠告というか、警告していたことです。

 約定書の交換が突然に延期されたのが2月23日。その1週間前、ケリー国務長官やハリー司令官が「後退発言」を繰り出す10日以上も前の2月16日、環球時報が社説で「THAADを配備すれば韓国は、中・米両大国が打つ碁盤の石に転落する」と書いていました(「表・THAADを巡る米韓中の動き」参照)。

THAADを巡る米韓中の動き(2016年)
1月6日 北朝鮮、4回目の核実験
1月7日  
朝鮮日報、社説で核武装を主張
与党セヌリ党幹部2人、核武装に言及
1月13日 朴大統領、国民向け談話で「THAAD配備は国益に基づき検討」
2月7日  
北朝鮮、長距離弾道ミサイル実験
韓国国防部「THAAD配備に関し、米国と公式協議に入る」
中国外交部、北朝鮮と韓国の双方の大使に抗議
Global Times社説「配備すれば戦略・戦術の両面で軍事目標に」
2月16日  
環球時報・社説「配備すれば韓国は中・米の碁盤の石だ」
朴大統領、国会演説で「配備の協議開始も抑止力の一環」
2月17日 王毅外相、平和協定締結のための米朝協議を提唱
2月21日 WSJ「2015年末、米朝が平和協定に関し秘密交渉」
2月23日 米国、配備に関する合同実務団結成のための約定書交換を突然に延期
2月24日 ケリー国務長官「配備に汲々としない」
2月25日 ハリス米太平洋軍司令官「必ず配備するわけではない」
3月2日 国連安保理、対北朝鮮制裁を採択
3月4日 米韓、配備に関する合同実務団結成のための約定書を交換

中国の忠告は親切心から?

 この新聞は中国共産党の対外威嚇用メディアで、社説は「中韓は互いに冷静になるべきだ」(中国語版)。英語版のGlobal Timesでは「China, Korea must keep clear mind」です。英語版こちらでは碁石ではなく、チェスのポーン(Pawn)に例えています。

  • It will make the Blue House further lose its national independence, and become a pawn in the game between major powers.

—「青瓦台(韓国大統領府)は国としての独立性を一層失い、大国間のゲームのポーンになる」とはなかなか厳しいですね。

鈴置:「独立性を一層失う」――。要は「すでに独立国ではないのだが、さらに……」ということですからね。日本語に翻訳すれば「お前は将棋の歩だ」あるいは「捨て駒に過ぎないのだ」と言い切ったわけです。

—なぜ、中国はわざわざ韓国に「あんたはピエロを演じているよ」と教えたのですか。

鈴置:中国のやることですから、親切心からとは思えません。「米国に騙されているぞ」と韓国人の心を揺さぶるのが目的でしょう。

 韓国が「米国の裏切り」に気づく前にそれを指摘しておけば、効果はより大きいのです。実際、韓国各紙は環球時報のこの社説を引用し「碁盤の石」という表現を使うようになりました。

小憎らしい元・属国

 左派系紙のハンギョレは「韓国は米国の『碁石』にすぎないのか」(2月23日、日本語版)という寄稿を載せました。書いたのは金東椿(キム・ドンチュン)聖公会大学教授。ポイントは以下です。

  • ついに中国から「碁石」に過ぎないという屈辱的な言葉まで聞くことになった。
  • ウィキリークスが公開した資料によれば、米国が韓国に軍隊を維持している理由は北東アジアで自国の「利益」を守るためのものであり、特に「韓国が米国産兵器の主要顧客」であることを強調している。
  • 米国は北朝鮮の崩壊、あるいは朝鮮半島の統一には関心がない。 中国を屈服させ、米国の市場を拡大できるか否かが彼らの死活的利害だ。
  • 米中間に局地的衝突が起きても戦場は朝鮮半島であり、最大の犠牲者は韓国と北朝鮮の人民であろう。
  • 旧韓末、休戦協定期のように韓国は再び周辺国に自身の命運を任せなければならない存在に転落している。 政権にとって利益になるならば「超大国の防具」であっても構わないというのか?

—「碁石」という言葉を手がかりにして、ダイナミックに「反米論」を展開しましたね。

鈴置:古典的な左派の従属理論――韓国は米帝国主義に従属する存在だ、という主張です。久しぶりに見ました。

 中国は、米国が切ってきた「THAAD配備」というカードを上手に加工して「碁石」とし、反米用の素材として韓国に撃ち込んだのです。この寄稿はそれが功を奏したいい例です。

 もちろん中国が「碁石」と揶揄したのは、韓国が小憎らしかったこともあったでしょう。米国の軍事力を背景に「THAADを配備するぞ」と言い出した韓国――。中国人の目には、元・属国のくせに生意気な振る舞い、と映ったはずです。

THAADでのませた強い制裁

—「碁石」だろうが「ピエロ」だろうが、THAADのカード化によって中国に「極めて強い制裁」をのませたのではないのですか?

鈴置:その通りです。今後、中国が対北制裁の手を緩めた際にも、米国は再び「THAADカード」を発動して中国に圧力をかけることができます。

 THAAD配備を具体化するための米韓の実務協議は、これから始まります。実務協議は開かないか、あるいはゆっくりと進めておき、中国が本気で制裁に動かないと判断したら、協議のテンポを一気に速める――という手もあるのです。

 ハリス米太平洋軍司令官の「配備を協議することで合意したからといって、必ず配備するわけではない」との発言は、そうした作戦が念頭にあるのかもしれません。

 ただ韓国も、面白くはないにしろ「カード化」自体は我慢せざるを得ないでしょう。なにしろ今、一番大事なことは対北制裁の効果を上げることなのですから。

いつの間にか仲間外れ

—では、韓国メディアは何が不満なのでしょうか。

鈴置:「カード化」を米国から知らされていなかったことです。こんな調子なら韓国の運命に関わる、もっと重要なことまで自分の知らないうちにどんどん決められてしまう――と危機感を持ったのです。

 タイミング良くと言うか悪くと言うべきか、米国と北朝鮮が2015年末に、国交正常化や在韓米軍撤収につながる可能性の高い秘密交渉に入りかけていたことがこの頃、明らかになりました。

 この秘密交渉に関しても韓国政府は米政府から知らされていなかったのではないか、と韓国各紙は疑っています。

 米国と中国、果ては北朝鮮までが自分の知らないところでこっそり朝鮮半島の将来に関し話し合っている――と韓国人は疑心暗鬼に陥ったのです。「THAAD」だけならまだしも、「韓国」という国の運命までがカード化されたら大変です。

 韓国人は「米中を手玉に取り、両大国の力を生かして日本と北朝鮮を叩く」という“天才的な朴槿恵外交”に酔ってきました。

 そこに突然降ってわいた「周辺国に命運を任せる」予感。いくら楽観的な韓国人でも、これでは落ち込まざるを得ないのです。

そのあたりは次回に詳しく聞きます。

(次回に続く)=3月14日に掲載予定