小生が何時も言ってきました中国人の基本的価値観「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と同じことをギルバート氏は言っています。世界の人々が中国人の大嘘に気付き始めました。小中華の大嘘にも気付いてほしいと思います。アフリカの独裁国くらいでしょう、中国の言うことを聞くのは。スーダンのバシル大統領は現職の国家元首としては初めてICC(International Criminal Court)から逮捕状が出ていますが、スーダンに対する経済制裁や国連平和維持軍の派遣は中国の拒否権により阻止されています。(『勝利の裁きか、正義の追求か』ウイリアム・シャバス著、P.39)。それで軍事パレードにも参列させたのでしょう。
習近平の軍事慣例に反する左手の敬礼を中国のローカル・ルールを国際ルール化したとギルバート氏は見ていますが、利き手が右の人が多い中で、左手の敬礼が国際的に認知されるとは思えません。あくまでも中国だけのローカル・ルールで終わるのではと見ています。
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中華人民共和国(PRC)は3日、「抗日戦争と世界反ファシズム勝利70周年記念」と銘打った式典を開催した。史実を無視したネーミングで、PRCは平気で大嘘をつく恥知らずな国だ-と世界中が認識した。
しかし、これは意図的に発した警告であり、踏み絵だった。
私は童謡「森のくまさん」を思い出した。日本語の歌詞だと、熊は「お逃げなさい」と警告した後、貝殻のイヤリングを拾う。それを返すためにお嬢さんを追いかけるのだ。熊にも性善説を適用するとは、あきれるほど日本的で平和な歌に生まれ変わっている。
ところが、米国の原曲だと、熊は人間に「銃を持たないなら逃げろ」という。熊の警告には銃の有無を確認し、逃げ回る人間の追跡を楽しみたい意図があるのだ。
AIIB(アジアインフラ投資銀行)に色気を見せた欧州各国の首脳も今回の式典に招待されたが、熊の危険性を理解して、すたこらサッサと逃げ出した。「嘘つきの仲間に入れ」という踏み絵は踏まなかった。
他方、韓国のお嬢さんは躊躇(ちゅうちょ)しつつも踏み絵を踏んで、2匹の熊陣営にすり寄った。結果、歴史の真実だけでなく、自由主義陣営から受けた70年間の恩義もドブに捨てた。米国はどう出るのか。
余談だが、国連事務総長が式典に参加したのは最高だった。日本人の「国連信仰」を打破するきっかけになるはずだ。
私は、日米両国は国連を脱退して、新しい国際組織の創設を呼び掛けるべきだと考えている。それこそが「戦後レジーム」の真の終焉(しゅうえん)である。
習近平国家主席らの大嘘にあきれる人は多いが、PRCは「だます方より、だまされる方が悪い」と考えている。平気で大嘘をつく行為は恥ではなく、出世に必要不可欠な能力であり、特権の行使とも言える。
日米欧諸国には倫理や道徳を重んじる建前があるので、PRCの常識は容認できない。この食い違いに、習氏はストレスを感じていたはずだ。
そこで、習氏は大胆な作戦に出た。史実を無視して歴史を捏造し、常識外れの行動を取ってもまったく恥じないことを、自ら全世界に証明したのだ。軍の慣例に反した「左手での敬礼」はその一部だろう。
つまり今後、誰かがPRCを信用してだまされても、だまされた方が悪いということになる。
こうして習氏は、PRCのローカル・ルールを、世界中が認めざるを得ない国際ルールへ昇格させたのだ。肉を切らせて骨を断つ。したたかな戦略には、脱帽せざるを得ない。