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8/26日経ビジネスオンライン 福島香織『北戴河で何が話し合われたのか 江沢民排除、習近平の「下剋上」は成ったか?』について

習近平のやり方は確かに能力のない会社の会長・社長が部下の責任を追及するようなものです。“能上能下”(上に上がるか下に下がるか)で一番の責任は会長・社長が負うべきところ、自分を棚に上げて部下の責任にしてしまう。東芝がその最たるものでしょう。そんなことをして自分の能力は高いと思えるのかなあ。ま、日本は一企業の問題ですが、中国は共産独裁の国で、国全体に影響を与えます。いくら権力闘争とはいえ、元主席を槍玉に上げるとなると、やがてそれが自分の運命になるということに気付かないのでしょう。

“能上能下”の人事評価は政敵打倒の道具として使われます。日本の企業の人事評価だってそれほど公正ではありませんから。覚え目出度い人間が出世できるように数値化して合理性の装いを施しただけです。数字ですから付ける上司の主観で何とでもなります。

江沢民を好きな日本人は二階俊博くらいのものでしょう。今は宗旨替えしたそうですが。そりゃそうでしょう。風前の灯になった男にくっついていれば累が及びかねません。流石変わり身の早い男。写真は大紀元の記事にあった微博(weibo:ミニブログサイト)のものです。福島女史の言うようにこれはコラージュされたものでしょう。流石に逮捕の場面を写真で撮って流すことはしないでしょう。薄熙来、周永康だって裁判の場面だけ。ましてや元主席です。多分逮捕すると言っても国家機関の逮捕でなく、党の機関による双規違反での逮捕と思います。まあ、江が逮捕されたかどうかは今の所分かりません。

しかし、北戴河の性格を変えてしまった習近平の実力たるや凄いものがあります。文革時、下放されてまともな教育も受けなかった(一応名門清華大学出ですが胡錦濤と違い多分裏口でしょう)下積みが長く、権力闘争を真近に見てきた男の凄さでしょう。日本はこの強かな男に油断してはなりません。高杉良の『金融腐蝕列島 呪縛』を読みますと社長に指名した最高顧問が一番偉く、会長・社長も逆らえないケースが描かれていました。中国も鄧小平が生きていた時は党総書記だった胡耀邦・趙紫陽も失脚させられましたが。鄧と習を戦わせてみたいものです。どうなるでしょう。

arrested jiang

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天津の大爆発事件や安倍晋三首相の歴史談話発表などに気を取られていたが、いつの間にか北戴河会議が終わっていた。天津大爆発事件で、李克強首相が8月16日まで現地入りできなかったのは北戴河会議に参加していたからだと見られている。これほどの大事件で、首相が事件発生からまる四日も現場入りできないのは、少なくとも温家宝首相時代なら考えられなかったことなので、よほど身動きの取れない状況であったと言える。政治局常務委員7人の動静が同時に不明になった6日から16日午前までの間が北戴河会議開催期間(正式には3日からという説も)のようだが、一体何が話し合われたのだろう。

江沢民不在、異例づくめの開催

 蛇足ながら北戴河会議とは、中国共産党の現役指導部と引退した長老たちが8月に、バカンスをかねて河北省の避暑地・北戴河に集まり開く非公式の密室会議のことである。中国では秋の中央委員会全体会議で主要政策および主要人事が裁決されるが、その正式の党中央員会全会を前にした、根回しを行う。翌年3月の全人代(国会のようなもの)は、党中央委員会が決定したことを改めて討議し裁決するのだが、実のところほとんど影響力がなく、全国人民代表によって政治が運営されているという議会政治のふりをするためだけの政治パフォーマンスである。言い換えれば、中国政治において本当に重要な決定や方針、人事が決められるのはこの北戴河会議である。

 ところで、今年の北戴河会議は例年とは違う、ありえないことが多かった。まず、長老の代表格で元国家主席の江沢民が出席した様子がない。元国家副主席で太子党の筆頭の曾慶紅も出席していないようだ。北戴河会議は現役指導部と長老(引退指導部)が意見をすり合わせる会議である。そこにこの二人がいないということは何を意味するのか。また中央宣伝部長の劉奇葆も出席していない。健康問題を理由に欠席したというが、彼は北戴河会議前後は普通に元気に公務に出ている。劉奇葆は共産主義青年団出身という点で団派、つまり胡錦濤派に属する政治家だが、周永康とも親密な関係で、徐才厚や令計画や張春賢らとともに周永康の誕生日を祝った際に、お返しにドイツ製の拳銃をプレゼントにもらったという香港ゴシップ報道がある。

そもそも、今年は北戴河会議が行われない、という観測もあった。国営新華社通信傘下の雑誌「国家財経週刊」が今年の北戴河会議は行われないので、待つな、という意味の論評記事を8月5日、ウエブサイトで流したのだ。これは奇妙なことである。まず、「北戴河会議」というのは秘密会議なので、建前上、中国中央の公式メディアでその存在について言及されることはなかった。内部通達や内部参考なら別だが、一般市民が読めるメディアで、北戴河会議なるものがあり、長老が政治に口を挟んでいることを暗に批判している。

「公式メディア」で長老政治批判

 この論評記事では、「中国政治は透明化に向かっている。もう『神秘的な』北戴河はいらない」「7月20日、30日と二回も政治局会議を連続して開いているのに、なぜまた北戴河会議を開く必要があるのか」と論じている。北戴河会議は毛沢東時代の産物で文革時代に中断して鄧小平がこの慣例を復活させたあとは、2003年の胡錦濤政権時代にSARS蔓延の非常事態を理由に指導部が「夏休みを返上」して中止した一回以外、中止されたことはない。

 さらに国内外の人々が驚いたのは8月10日付人民日報が掲載した「人走茶涼をどう見るか弁証する」(人が去れば茶は冷める)と題した顧伯冲という作家の論評だ。これは、明らかに江沢民院政を批判したものだと国内外で話題になった。「客が去れば茶は冷める」とは本来は、現役を引退するととたんに人の態度が冷淡になるという人情の移ろいやすさを示すことわざだが、政治的用語として、党中央指導者が引退したあと、影響力を失うことを暗喩している。

 論評では「一部の幹部は在職中の腹心の部下を配置して引退後も影響力を発揮し、元の職場の重要問題に口をだす。少しでも思い通りにいかないと、“人去って茶冷める”といって、他人の冷淡さを権勢に目がくらんだと批判する。この種の現象は、新指導者を困らせるだけでなく、大胆な政策を行うことに支障をきたし、一部職場を低俗凡庸なムードに染め、派閥を産み、リーダーが林立し、人心が乱れ、正常な業務が難しくなり、党組織の弱体化を招く…」と、長老政治を批判している。間違いなく江沢民批判である。

新華社系雑誌と人民日報の論評がともに発信しているメッセージは、習近平政権は長老・江沢民に、政治に口をはさむことはもう許さない、ということだ。そして、それを人目につくメディアで公表したことで、習近平はいよいよ江沢民を失脚させるのだと、あるいはすでに失脚しているのかもしれない、と人々の憶測を呼んだ。そして、それを裏付けるように北戴河会議は開かれたが、そこに江沢民は出席しなかった。8月16日、共産党中央長老の一人で7日に病で死去した尉健行の葬儀が北京市八宝山で行われたが、中央メディアは出席者として習近平、李克強らを含む7人の政治局常務委と胡錦濤らの名前を上げたのち、わざわざ江沢民は遠方より花輪を送り哀悼を示した、と出席していないことを強調した。

 こうした目に見える現象から、今年の北戴河会議では、江沢民派(上海閥)が関与することなく習近平中心に話し合いが運ばれたのではないかと推測されている。

 今年の北戴河会議で話し合わねばならないのは、第13次五か年計画という2016年からの経済政策の骨子、軍制改革、今年秋から来年にかけての反腐敗キャンペーン計画、そして第19回党大会に向けた人事案の四テーマである。この中でも、政治ウォッチャーとして興味があるのは反腐敗キャンペーン計画と習近平人事だ。

汚職以外の左遷人事を可能に

 RFI(フランス国際放送)の華字ニュースサイトや香港雑誌「動向」など独立系華字メディアを総合すると、反腐敗計画については、まず、周永康、令計画、徐才厚、郭伯雄の党と政治と軍内に残る影響力を完全に排除することで出席者の合意が得られたという。それをもって軍、政、党の純潔性とおよび党中央の絶対的指導権を確立する。習近平は、徐才厚と郭伯雄の残党が騒乱を企てることを警戒するよう訴えたともいう。また関連省庁部局の主要人事について、習近平がそのリストを示し、それを元に議論が進められたという。

 習近平政権は「指導幹部の“能上能下(昇格降格)”推進に関する若干の規定(試行)」を7月28日に中央弁公庁発で各省庁部局に通達している。規定では、【1】退職年齢に達した者【2】任期を満了した者【3】責任問題に問われた者【4】現職に適任でない者【5】健康により職務がまっとうできない者【6】規律法規を違反した者に関して、退職、免職、異動を行うというもので、建前上は、官僚の問責制を確立し、組織を活性化させるために、能力のない者、凡庸な者を淘汰し、有能なものを出世させるという内容だ。

 要するに、政敵派閥の官僚の排除をこれまでは汚職摘発という方法だけでやってきたが、汚職だけでなく能力査定や健康査定による昇格降格という方法も使うということである。特に、明確にしたのが、中央の高官と地方官僚の入れ替え人事を頻繁に行うという点で、例えば中央に残る周永康・令計画・徐才厚・郭伯雄の息のかかった官僚らに対し、無能ということで左遷していくということだ。

 そして習近平はすでに左遷したい人間と出世させたい人間のリストを用意しており、北戴河ではその人事リストが提示された。これはもちろん第19回党大会、あるいは次の第20回党大会に向けた習近平の望む指導部人事の下地となるものである。

江沢民派に「能力の問題」?

 あちこちで漏れ伝えられるところを総合すると、この能力に応じた昇格降格のルールは政治局常務委も例外ではないという。習近平人事リストには現役政治局常務委の張高麗も含まれているらしい。張高麗は派閥で言えば江沢民派であり、この“能上能下”の規定を利用して、任期満了前に党中央の江沢民閥も徹底排除していきたいようだ。折しも北戴河会議開催中、天津市浜海新区で大爆発が発生。浜海新区は不合理な開発でいろいろ問題を抱えるいびつな地域だが、その開発の音頭を取って推進したのは当時天津市党委書記であった張高麗であったので、まさしく「能力の問題」で張高麗を追及することはできるかもしれない。

 このほか中央宣伝部長の劉奇葆、北京市党委書記の郭金龍、上海市党委書記の韓正も左遷リストに入っているという。劉奇葆も郭金龍も胡錦濤派の団派に属するが、彼らについては全国政治協商会議の副主席や全国人民代表の副委員長に降格したい考えのようだ。韓正は江沢民派だが、習近平と一緒に仕事をしたこともある元部下である。彼に関しては国務院で李克強の補佐にあたる部署を用意したいとか。また天津市書記代理の黄興国の配置換えもこのリストに含まれているようだ。昨年暮れに天津市党委書記だった孫春蘭(団派)が党中央統一戦線部長に左遷させられたのも、まさしく「能力の問題」として処理されたようだ。

 そして習近平が出世させたいリストの筆頭は現在、党中央弁公庁主任の栗戦書。いずれ自分の後継者に育てたい考えで北京市党委書記につけたいようだ。そして上海市党委書記には習近平政権のブレーンでもある王滬寧。天津市党委書記は中央書記処書記で国務院弁公室秘書長の楊晶の名前が挙がっている。そして栗戦書の後釜は、習近平弁公室主任の丁薛祥ではないかとみられている。この人事がすんなり通るかは別として、そういう習近平の意向は伝えられたもようである。

安定的発展に導けない指導者の能力は…

 また、これはあくまで推測でしかないが、江沢民の処分に関しても何らかの合意に至った可能性がある。というのも、北戴河会議終了後、ネットではまるで“解禁”とばかりに、江沢民のネガティブ情報がどっと流れだしたのだ。例えば、党中央校南門の江沢民揮毫の石碑が撤去された、とか、あるいは江沢民が公安当局者らしきいかめしい男たちに両腕を抱えられるように連行されている合成写真とともに「ガマガエルが逮捕された」といったコメントが流れたのだ。ネットの言論がいかに厳重に統制されているかを知っていれば、このネットの噂を装った江沢民ネガティブ情報氾濫は、一つの政治メッセージともいえる。つまり江沢民は事実上失脚したというシグナルではないか。

 香港誌「動向」の報道を信じるならば、北戴河会議では、胡錦濤、朱鎔基、宋平、李瑞環、李嵐清ら長老および41人の退職幹部による「自己批判座談会」が開かれたともいう。

 北戴河会議というのは、現役の指導者が長老たちにお伺いを立てるという「長幼の序」を建前に続いてきた慣例だが、今年は現役の習近平が長老たちに過去の過ちを自己批判させた下剋上会議であったとも言える。

 こうした漏れ伝え聞く情報を整理してくると、今年の北戴河会議は実に異常な会議であった。習近平が完全に仕切り、自分の思う通りにふるまい、言いたいことを言っただけの印象を受ける。胡錦濤や李克強ら団派は左遷リストや時代錯誤の自己批判座談会に何か物申したのだろうか。この異常事態は習近平が権力を掌握した証だという人もいる。だが、強いリーダーが権力を完全に掌握すれば、もっと政治にも経済にも社会にも安心感が出るだろう。強い権力を持ちながら国家を安定的な発展に導けない指導者こそ、“能上能下”を問われる必要があるのではないだろうか。

8/22渡部亮次郎メルマガ Andy Chang『泥沼の深みに嵌ったヒラリー』について

本題とは関係ありませんが昨日家内と「ミッションインポッシブル・ローグネーション」を見に行きました。「ローグネーション」というのでどの国かと思って見ていましたが、「ローグオーガニゼーション」の方が正しいと思います。強いて言えばイギリスかなあと。まああれだけ植民地を持っていた国なのでそう言われても仕方がない。(この文は映画とは関係ありません)。見ていてウイル・スミス、ジーン・ハックマンの「エネミーオブアメリカ “enemy of the State”」を思い出しました。

それより気になったのは映画が始まった時に、アリババピクチャーズ制作の字幕が出たことです。米中合作(中国IT大手のアリババの子会社、ソフトバンクの孫が投資して大きくなり、数兆円儲かったところです)ではヤバイのではと直感しました。案の定、オーストリア首相がウイーンのオペラハウスを出たところで暗殺されるのですが、そのオペラの曲目はプッチーニの「トウーランドット」。ペルシャ王子と中国の王女の恋の物語なので、建物、服装全部中華風になっていました。アリババがこの曲を選んだのかも知れません。中国は人口が多いのでこれで中国人の心を揺さぶり、観客動員数を増やす魂胆でしょう。悪いことではありませんが。

でも、中華(アメリカもそうですが)は映画でも歴史の改竄をしますから注意しないと。中国映画『カイロ宣言』は抗日70年記念パレードの日の9/3公開です。会談したのはFDR・チャーチル・蒋介石ですが、ポスターには毛沢東が中心に描かれているそうです。(カイロ宣言は3巨頭の日時・署名がないので法的には無効です。ポツダム宣言もカイロ宣言のくだりは当然無効です)。こういう刷り込みをする訳です。大体日本軍は共産党とは殆ど戦っていません。だから「長征“long march”」という言葉が残っている訳です。要するに共産軍は逃げ回っていて、国民党軍と日本軍を戦わせ、漁夫の利を得た訳です。それが戦勝70周年を祝う訳ですから、何をか況やです。でもハリウッドも中国資本や中国市場を狙って映画製作すれば捏造の得意な連中ですから気を付けていないと。アンジェリーナ・ジョリーの『UNBROKEN』は日本人に食人の習慣はないのにそう捏造された映画が作られました。(中国人は食人の習慣はあります。古典に出てきますし、今でも広東省では嬰児を食べると言われています)。

来年のアメリカ大統領選は、ヒラリーが出られるかどうかとトランプがどこまで選挙戦を引っ張れるかが焦点なのでは。両方とも俗物であることに変わりがありません。ヒラリーは金に汚い弁護士、トランプは人種差別主義者です。どちらが大統領になっても世界をリードしていくには相応しくありません。ベンガジ事件で思い出すのはハリソン・フォード主演の『今そこにある危機』です。不実な大統領を議会で告発することをハリソンが予告するのが最後のシーンです。真実が明らかになれば、亡くなった大使の家族はヒラリーを一発殴ってやったらよい。本日は映画の話題中心になりました。

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8月18日のラスベガスの記者会見で、FoxnewsのEd Henry 記者からサーバーのメールを消去したことについて追及を受けたヒラリーは、「どうやって消去するの?布きれで拭くっていうの?」と質問をはぐらかしたが、追及を止められず記者会見を中止した。

記者たちはヒラリーが記者会見をするからには少しでも理に適った弁解をするかと期待していたが、彼女は今でも「機密メールを送ったことはないし、“機密マークのあるメール”を受け取ったこともない」と強調している。

だがこの弁解は通用しない。ヒラリーは今年三月にメールを提出した時、「私有スマホで機密メールを受信したことも送信したことも、一切ない」と断言したが、最近になると“機密マークのあるメール”と言い替えている。つまり機密マークの付いたメールは受け取っていないと言い換えて、もしも受け取ったメールが機密メールだったら「誰かが機密記号を消去したかもしれないが、私ではない」と言い逃れをするつもりである。

でもこの弁解は通らない。なぜならオバマが就任した2009年の始め、オバマ大統領は資料の機密度を決定する権利を持つ政府の要員を20人指名したが、ヒラリーはその重要人物の一人である。

しかもヒラリーは米国政府最高の地位にある国務長官だから、送受信したメールに機密マークが付いている、いないに係わらず、機密に属するかどうかは受け取った時点で知っているはずだ。

先週14日に書いたAC通信No.554から1週間の間にヒラリーのメールとサーバーのことでいろいろな事実が報道されたが、彼女はまだ違法ではないと強弁している。

  • ヒラリーの弁護士からメモリーを没収

10日の午後、司法部がヒラリーのサーバーを没収したことについて彼女は自主的に提出したと言ったが、司法部はヒラリーのサーバーの外にもヒラリーの個人弁護士ケンドール(David Kendall)からサーバーのメールをコピーを内蔵したフラッシュメモリー三個も没収したことが判明した。

フラッシュメモリーに機密資料が入っていなかったら問題はないが、メモリーに機密メールが入っていたら機密資料を扱う許可(SecretClearance)がないケンドール弁護士に機密資料を渡したヒラリーは機密漏洩罪に該当する。

また、フラッシュメモリーの内容とヒラリーが提出したメール全般の内容が一致しなければならない。すでにヒラリーの提出したメールに機密メールがあったと発表されているから機密漏洩罪はかなり

確実で、罪がまた一つ増えたのだ。これで内容が一致しなかったらもっと大きな問題になる。

  • サーバー会社はデンバー市にあった

このサーバーの話はもっと複雑怪奇である。ヒラリーのサーバーが没収された後に、サーバーの本社はアメリカ東部ではなくコロラド州デンバー市にあることが判明した。DailyMail.comの記事によると、デンバーにあるPrette River Networkと呼ぶ電子情報サービス会社は、オーナー3人で従業員8人のパパママ会社と言われる小会社で、本社のサーバーは風呂場の衣類棚に設置してあったというのだから呆れる。

こんな小会社が政府の機密を扱う許可を得ていたとは思えないが、ヒラリーがなぜアメリカ東部の大きな会社を使わずコロラドの家庭オペレーション会社とサービス契約をしたのかは不明である。

DailyMailの記事によると、オバマ政権が発足した2009年1月13日にヒラリーはclintonmail.comを設置し、同21日国務長官に就任した。2013年3月20日、ルーマニアのハッカーがヒラリーの元部下のシドニー・ブルーメンソールとヒラリーの交信をハッキングし、ヒラリーの個人メールアドレス、hdr22@clintonmail.comを発見してそれを公開したと言う。つまりヒラリーのメールがハッキングされていた事実がわかった。他国のハッカーもいるはずである。

報道によると、Prette Rive Networkのサーバーのデータはおそらくバックアップされていたからヒラリーが消去したメールも取り出す事が出来るかもしれない。話があまりにも複雑怪奇なので報道した記者もハッキリしたことはまだわからないと述べている。

  • ベンガジ事件に曙光

ベンガジ事件でアメリカの大使と護衛3人がテロの攻撃に逢って死亡した事件はオバマとヒラリーが最も隠したい事件である。アメリカ大使が攻撃に晒されていた12時間あまり、オバマとヒラリーの二人はホワイトハウスに詰めっきりで経過を見ていながらついに救援隊も攻撃機も出さなかった。国会のベンガジ調査委員会は今年3月からヒラリーの事件当時のメールの提出を要求していたがヒラリーは傲慢にも要求を無視していた。国務省は300通のメールを渡しただけであとは何も見つかっていないと言っていた。

ところが18日、国務省は突然ヒラリーのPhillipe Raines補佐官が国務省に提出したメール、81000通が見つかった、おまけにこの厖大な数のメールの中にベンガジ事件関係のメールが17855通あったと発表した。どのような情報が含まれているかは調査を待たなければならないが、ベンガジ事件の調査に曙光がさしたともいえる。

  • 国務省の発見した機密メール

国務省が発見した二通の機密メールは、実は国務省の検査から漏れて公開されてしまったので、仕方なく機密を解除したメールだったと言う。2通のメールはヒラリーのアドバイサーだったHume Abelinと、ヒラリーの補佐官だったJake Sullivanがヒラリーに送信したと言う。これでヒラリーのサーバーには機密メールがあったと言う証明となり、ヒラリーが個人のスマホを使って機密メールを受け取っていたことが明白になったのである。

前にも書いたが、ヒラリーはサーバーに機密メールはないと強調していたが、最近は「機密記号の付いたメール」は受け取っていないと言い換えた。この言い訳が通用しないこともわかっている。なお、国務省が公開した3000通のメールに4通の機密メールがあったことは今では305通まで増加されている。

どこまで続く泥濘ぞ。どんどん泥濘の深みに嵌っていくヒラリーがどこまで言い逃れを続けられるかはわからない。オバマ政権の司法部は独立検察官の任命を渋っているが、いずれ時間の問題と言われている。国会のベンガジ事件調査会のトレイ・ガウディ委員長は10月22日にヒラリーを喚問する。このあとヒラリーが選挙に出られるかが決まるだろうと言われている。

8/13・20号週刊新潮 櫻井よしこ『戦後70年、中国の大戦略に備えよ』について

安倍首相は9月の訪中を中止しました。保守派の反対が多かったことが耳に入ったのかもしれません。本記事にありますように櫻井氏は「止めた方が良い」というニュアンスでした。欧米で「紀念抗日戰爭暨(及び)世界反法西斯(ファシスト)戰爭勝利70周年」行事に参加する国はありませんので。自由主義陣営からは韓国が参加という事で米国の韓国を視る眼は益々厳しくなっているでしょう。ましてや北と一戦交えるかも知れないと言うときに。まあ、これを理由に韓国は訪中をドタキャンする可能性もありますが。安倍首相も計算ずくで、中国に気を持たせて、やはり断ったとすれば演技賞ものです。しかしファシズムが全体主義と定義するなら、共産主義も全体主義の一種でしょう。

尖閣近辺は元々そんなに石油が取れないので、日本の石油会社も気にしてなかったのです。コストでペイしないという事は分かっていました。であればこそ、中国は経済合理性以外の何かを考えてリグを置いたという事でしょう。平松茂雄氏は十数年前から中国の尖閣への野心は軍事目的と言ってきました。経産省のエリートは軍事に無関心なのか、知っていても口を噤んできたのか、現代のエリートというのは真のエリート足り得ません。ノブレスオブリジェの考えを持ち合わせず、単に前例踏襲の記憶力の勝負をしているだけでしょう。

今、韓国と北が戦争になっても、法案が通っていないので集団的自衛権の行使ができません。まあ、同じ民族同士でやりあうのは構いませんが、在韓邦人の救出が出来たとしても米艦に載った邦人を護衛できません。法案成立に反対している民主党、共産党、社民党、朝・毎・東の新聞は戦争が起きても救出に行くなというに近い。しかし集団的自衛権が認められても相手国の同意が必要(この場合韓国が認める可能性は低い)、戦時作戦統制権を持つ米軍が認めればOKとなると思われます。第二次朝鮮戦争になれば北朝鮮の難民が中国国境と、南に向かうでしょう。鴨緑江は人民解放軍が中国領土に入れないようにするでしょう。南は隔離政策(スパイの可能性あり)を取るでしょうが、食糧備蓄が70日分しかないとのこと。日本にタカリに来ないよう。日本人は世界に慰安婦像を建てようとしている国と言うことを忘れないように。厳しく政治家を監視しましょう。

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中国研究を専門とするペンシルバニア大学教授のアーサー・ウォルドロン氏は、いま日本人は13世紀の元寇以来、最も深刻な危機に直面していると警告する。

蒙古と高麗軍が壱岐・対馬を占領した当時、日本人は危機を実感した。だがいま、中国が日本を遠くから包囲し、包囲網をじわじわと狭めていることに多くの日本人が気づいていないというのだ。

「気づいた時は既に遅く、日本は身動きできなくなっている危険が大きい」と、ウォルドロン氏。

中国の日本への挑戦は歴史の捏造から領土・領海侵犯まで幅広い。これらを個々の問題としてではなく、一体化してとらえ、日本への挑戦を中国の世界戦略の中に位置づけて考えなければ、中国の意図は掴めない。

しかし全体像を見渡せば、中国の意図は明白である。東シナ海と南シナ海で支配権を確立し、日米両国に中国の支配を受け入れざるを得ないと納得させることを目指している。

2008年のガス田の日中共同開発合意を無視して、中国が東シナ海に新たに建造した12基もの海洋プラットホームも彼らの戦略の全体像に立って見れば、開発の動機が経済のためだけではないことが見てとれる。

国家基本問題研究所副理事長、田久保忠衛氏は、これら海洋構築物が軍事転用されれば日本にとってのキューバ危機になると警告する。しかし、大な意味を持つ中国の海洋開発を日本政府は国民に知らせずにきた。日本の安全保障政策を担う国家安全保障会議(NSC)局長の谷内正太郎氏の訪中後に、政府は初めて発表したが、政府の反応は総じて鈍い。

中国側が全プラットホームを日中中間線の中国側に建てたことを以て「法的には抗議しにくい」という。建造物が天然ガス採掘用のプラットホームであるために議論は経済的要因の分析にとどまり、中国の軍事戦略に結びつける議論は少ない。いわんやその本質をキューバ危機の再来と受けとめる危機感はどこにも見当たらない。

空白圏を埋める

だが、これこそ平和ボケではないか。まず、ガス田開発の経済的側面を見てみよう。中国はエネルギー調達先の多様化において、日本に先行する。

結果、東シナ海のガス田をはじめ、海洋由来のエネルギーが中国のエネルギー供給量全体に占める割合は決して大きくない。10年実績で中国の海洋由来の石油・ガス生産量は約6500万トン、中国の総消費量約6・8億トンの9・5%である。ガス単独で見れば、12年実績で中国はLNG(液化天然ガス)3040万トンを11か国から輸入、内52%がトルクメニスタンからだ。

カザフスタンを経由するパイプラインで送られるトルクメニスタンのガスは他に買い手が存在しないために、完全な中国の買い手市場である。

中露間にも同様の中国優位の契約が結ばれた。ロシアのガスはモンゴルを迂回してパイプラインで沿海部に運ばれる見通しだ。ロシアが大幅に譲歩を迫られた同案件は、エネルギー需要が伸びる中で中国が安定した安価なガス輸入の枠組みを作り上げたことを示している。

従って中国の海洋進出に関してエネルギー確保の可能性は否定できないが、真の動機には、むしろ軍事的側面があると考えなければならない。

南シナ海、東シナ海と共に、第一列島線を出た太平洋での中国の動き、たとえば沖ノ鳥島を島と認めず、同島周辺の日本の排他的経済水(EEZ)を認めない中国の意図を、一体のものとして考え、彼らの目的を探り出さなければならない。

右のいずれの海域にも共通しているのが、中国は空域を管制する能力持っていない点だ。そしていま中国が進めているのが、その支配圏の空白域を埋める作業なのである。

東シナ海のプラットホームの軍事転用は同海域上空に設定した中国の防空識別圏(DIZ)を真に機能させ、自衛隊と米軍の動きを制限する結果をもたらす。

南シナ海で7つの島を埋め立て造成した人工島は、中国管制の空白圏だった南シナ海中央部、フィリピン、台湾間のバシー海峡で、中国の航空管制力を強化することになる。

中国はあらゆる意味で台湾への影響力を強めており、中国の侵略を阻止する台湾の力は失われつつある。7月30日、沖縄本島と宮古島間の宮古水道上空を中国人民解放軍の爆撃機など4機が2日連続で飛行した。4機は東シナ海から太平洋に出て反転し、同じルートで中国側に戻ったが、台湾海峡への中国のコントロールが強まれば、日本への影響は測り知れない。

中国が沖ノ鳥島を島だと認めないのは、射程3000キロを誇る米軍の巡航ミサイルが北京を襲う可能性への恐れだと専門家は見る。米国との戦闘を想定すれば、中国は北京を起点に半径3000キロ以内の海を確保し、米軍の接近を許さないのがその戦略の基本となる。沖ノ鳥島周辺の日本のEEZを断じて許さないと主張するのは、周辺海域を逆に中国の支配下に置く意思であろう。

気味悪い程の熱心さ

習主席は「中華民族の偉大なる復興」を掲げるが、中国の夢の実現は米国と戦うよりも、米国の脅威を無効化することによって戦わずに達成するのが賢明な方法だと、孫子の兵法に倣って考える。

戦わずして勝つその手法が、東シナ海、沖縄・南西諸島、沖ノ鳥島海域を含む西太平洋、南シナ海、バシー海峡、台湾海峡をまたいで勢力圏を形成し、日米両国にとっての生命線であるシーレーンを握ることなのだ。日本は石油の90%以上を同海域を通って運び、米国の戦略物資の過半も同様である。

こうした全体像の中に東シナ海ガス田問題を置いて考えれば、同問題を経済的要因だけで判断することの危険性は明らかだろう。

中国を駆り立てるエネルギーは、かつて中国は全てを奪われたという恨みと暗い情念とである。彼らは米国でも欧州でもない、中国自身の価値観基づいた世界の形成を目指しているが、彼らの価値観を体現する中国で人々は幸せになっているだろうか。

7月のわずかひと月で人権擁護派の弁護士ら200人以上が拘束・逮捕された。チベット、ウイグル、モンゴルの人々は弾圧され、虐殺され続けている。空気も水も金儲け優先で汚染されている。

その中国がいま、気味悪い程の熱心さで、安倍晋三首相の訪中を働きかけている。靖国神社に参拝しないという意思の伝達を含む3条件つきの訪中の要請だそうだ。

自由と人権を認めず歴史を捏造する指導者に、留保もつけずに訪中することは、価値観を大事にする日本の首相には似合わない。日本らしさを殺ぎ国益に適わない訪中なら、慎重にすべきだ。

8/21ZAKZAK 田村秀男『ワシントンと北京の間で取引成立か 「元」のSDR通貨化の道』について

8/21日経夕刊“十字路”『人民元切り下げが歓迎されるとき』に「人民元の切り下げは総じて評判がよくない。国際通貨基金(IMF)の準備通貨入りを狙った為替の柔軟化を大義とする通貨安戦争への参戦や、デフレの輪出といった否定的な解釈が多い。しかし、少し視点を変えれば、今回の切り下げがグロ—バル経済およびリスク資産にとってプラスに働く可能性も見えてくる。

中国が通貨切り下げだけでなく、預金準備率や政策金利の引き下げ等の金融緩和も行うとすればどうだろう。

まず、金融緩和の可能性についてはいわゆる「国際金融のトリレンマ」のなかで考えるとよい。これは、自由な資本移動、為替の安定(固定相場)、独立した金融政策の3つのうち同時には2つしか実現できないというものだ。

中国は管理相場制度により為替の安定を維持する一方、 徐々に資本規制を緩めてきた。その結果、昨年後半からの資本流出とともに、金融政策が本来の効果を失ってきた面がある。実際、政策金利の度重なる引き下げにもかかわらず、マネーサプライが伸び悩んでいる。

そもそもデフレに加え、過剰債務•過剰投資に苦しむ中国にとって、大規模な金融緩和は想定されにくいが、為替の柔軟化を伴う切り下げ措置が金融政策の効果を改善する限り、金利の引き下げより有効な政策手段となる。 しかも、政策金利は貸出基準金利でみて4 .85%と高く、引き下げ余地が残されている。

為替の切り下げがより効果的な金融緩和につながれば、中国のみならずグロ—バル経済にとってプラスだ。単なる為替の切り下げはグローバル経済にとって需要の奪い合い(ゼロサム•ゲーム)にすぎないが、これが金融緩和を伴えば国内需要の刺激、資産価格上昇を通じてグローバル経済 に寄与する。これがまさに日銀の量的緩和の効果であり、 この限りにおいて中国も近隣窮乏化の非難を免れうる。 (ピムコマネージング•デ ィレクタ—正直知哉)」とありました。

国際金融のトリレンマでいけば中国は固定相場(人民元切り下げをしても)の維持、独立した金融政策(金利引き下げ)の2つを満たせば、残りの「自由な資本移動」はありえないことになります。実際中国は外資の流入・流出を監視してきましたし、今後も監視を止めることはしないでしょう。

本記事の言うようにワシントンと北京で人民元のSDR組み入れの余地を残したというのは異形のやり方を資本主義国が認めることになります。如何に経済大国と雖も透明性が低く(国営企業が多く、融資も焦げ付き、財務諸表は3通りで数字が違う)、信用度の低い人民元(偽札が2割流通しているといわれていますし、3経済主体で21兆$の債務あり)を国際通貨と認めるのはおかしく感じます。アメリカも中国に経済を依存しているとはいえ、戦争を避けるためには中国の経済を崩壊させないと。中国に善意で臨めば必ず裏切られます。『百年マラソン』を思い起こしてほしい。

記事

renminbi&export

中国人民銀行が12日に人民元切り下げに踏み切ると、世界のメディアが、通貨切り下げ競争が始まると騒ぎ立てたが、的外れだ。

 習近平政権は「国際通貨」の地位に押し上げる野望を抱き、「強い元」を掲げてきた。国際通貨になれば、元に対する世界の需要が増えるので、中国の国際的威信が高まる。半面で国内にはデフレ圧力が加わり、景気の落ち込みはかなり深刻だし、不動産市況低迷に続く株価暴落と八方ふさがりだ。

 そこで元高政策を修正し景気をてこ入れせざるをえなくなったのだが、限度がある。大幅な元安政策だと国内外から受け取られてしまうと、資本逃避に加速がかかる。人民銀行は数日間で元相場をドルに対して4~5%切り下げたあと、これ以上切り下げないというシグナルを国内外に送っている。

 習近平政権の狙いは何か。筆者は、安値攻勢による世界市場シェア拡張よりも実利を選んだとみる。それなら小幅安で済む。

 何しろ中国は世界最大の貿易大国で、貿易額は日本の3倍もある。中国の輸出がすべてドル建てで、元安でも輸出価格を据え置いた場合と仮定すると、4%余りの元安水準で推移した場合、中国の輸出業界には年間で11兆円強の「たなぼた利益」が転がり込む。

 国内総生産(GDP)に占める輸出比率は23%程度だから、GDPの1%近い為替差益である。設備過剰が深刻な業種は赤字操業で苦しんでいるが、輸出部門で利益を稼げる。過剰生産能力が日本の生産規模の4倍以上に達する鉄鋼産業の場合、輸出を急増させてきたが、元安で年間3400億円強の利益増となる。

中国が海外市場向けに値下げ攻勢をかけると、米国をはじめ、全世界から猛反発を食らうだろう。ことに元安を警戒する米議会は対中貿易制裁を決議するに違いない。9月の訪米を控えている習国家主席がそんなリスクを冒すはずはないのだ。

 グラフは中国の総輸出の増減率と元の対ドル相場の推移である。2008年9月のリーマン・ショック後、中国は元相場を一時的にドル相場に対して固定して輸出増強に努めたが、10年後半からなだらかな元高基調を保ってきた。元高トレンドと並行して輸出の伸び率が下がっている。世界景気の停滞も響いているわけで、小幅な元安で中国が輸出を大幅に増やせる情勢ではないことが読み取れる。

 今回の元安調整はしかも、元を国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)構成通貨として認定させるうえでは障害にならないことを、ほかならぬIMFが言明している。前日の相場を基準にしているので、「市場実勢を反映させる措置」と歓迎する始末だ。米財務省もIMFの評価を黙認している。ワシントンと北京の間で、穏やかな元の調整を条件に、元のSDR通貨化の道を残す取引が成立したと見える。 

 

8/21日経ビジネスオンライン 北村豊『「引退した党長老は現指導部に干渉するな」 習近平VS江沢民に導火した胡錦涛の「置き土産」』について

中国は歴史的に権力闘争が凄まじく、和をモットーとする日本とは国柄が違うという認識を持つ必要があります。高校時代の漢文や諺の起源等で中国に親近感を持つ日本人は多かったと思います。(今は流石に中国の実態が分かってきて中国人を信じなくなってきたと思います)。孔子の論語の影響もあったと思いますが紀元前500年代に中国ではああいう状況ができていなかったから希少価値があって古典として残っただけで、実際孔子は仕官できていません。不遇だったわけです。孔子の言ったことをキチンと守ったのは日本で儒教国家と言われる韓国ではありません。彼らは孔子の本質を受け入れず、形だけです。だから国民の1/3が移民を求めてクリスチャンになったりするわけです。日本は仏教や儒教を神道と共に共存させてきました。中西輝政の言う換骨奪胎の超システムです。

共産党は内部の権力闘争が凄まじく、ソ連のスターリンは政敵を粛清しましたし、毛沢東もそうです。鄧小平も毛のせいで何度も自己批判させられました。生き延びるためには恥を晒しても忍の一字だったのです。毛の死ぬのを待って政権を取りました。だから習近平を指名した江沢民を習が裏切っても中国では当たり前です。岡田英弘によれば一番寝首をかきやすいのは妻であるので、姓も別にしていると読んだ記憶があります。凄まじいの一言です。

院政を敷こうとする江沢民一派掃討に団派も協力しているのかも知れません。団派の令計画は周永康に息子の事故の件で近づき、隠れ江派だったので胡錦濤も逮捕を認めたのかも知れません。周永康の賄賂額が1兆9000億円で驚いていたら郭伯雄の4兆1000億円とスケールが大き過ぎます。郭は江に取り立てられた軍人で銭権交易(quan2qian2jiao1yi4銭と権の発音が似ている)がこの辺りから始まったのでしょう。人民解放軍のポストは金で買われるので全然強くないというのは本当と思われます。ただ、習が軍を強くするため戦争を考えてもおかしくはありません。日本は強すぎて、負けたら、習の延命はなくなるので弱い所とやるのではと思いますが。

記事

日刊紙「人民日報」は“中国共産党中央委員会”の機関紙である。8月10日付の「人民日報」は第7面の「“思想縦横”」欄に『“人走茶凉”の待遇を弁証する』と題する“顧伯冲”という人物の署名入りの評論を掲載した。中国メディアによれば、作者の顧伯冲は“中国作家協会”の会員であると同時に、“人民解放軍総政治部”の現役将校であるという。

 標題にあった“人走茶凉(人が去れば茶は冷める)”という言葉は、革命現代京劇「沙家浜」から生まれたもので、「客が来たので熱いお茶を供したが、客が去った後に手付かずのまま残されたお茶は自然に冷めてしまう」が本来の意味だが、そこから転じて“世態炎凉(人情は移ろいやすい)”とか“人情淡漠(人情は冷淡)”を意味していた。ところが、現在では、「権力を握っていた人物がその地位を離れた後は、利用価値もないことから、人々は彼を軽視するようになる」ことを意味する言葉として使われている。当該評論の標題にある“人走茶凉”は「引退した党長老」を指す代名詞として使っていると考えて良いだろう。

不在其位、不謀其政

 さて、人民日報に掲載された顧伯冲の評論は、「引退した党長老は現職の党指導部に干渉するな」という趣旨の内容であったことから、国内外で注目されると同時に中国共産党内に大きな波紋を巻き起こした。その概要は以下の通りである。

【1】“人走茶凉”は「人情は移ろいやすい」のイメージ表現だが、職場を離れた後に境遇の変化を嘆く人が非常に多い。但し、“人走茶凉”についてもその待遇を弁証する必要があり、「“不在其位, 不謀其政(職務を担当していないのなら、その職務に関する事柄に関与すべきでない)”」<注1>を引退した人達の常態にしなければならない。

<注1>『論語』の「泰伯編」に有る言葉。原文の意味は「権限と責任のある地位にいないのであれば、政治のことを議論しても始まらない」。

【2】長きにわたって、我が党の指導幹部は第一線から退いた後、身分の変化に対応して、新たな指導部の仕事に介入せず、干渉せず、広い度量と高尚な情操を示すことができた老党員や老幹部は人々の尊敬を勝ち得た。しかし、一部の幹部は在職時に自分の腹心の部下を配置して引退後も影響力を発揮できる条件を作り、引退後も長期にわたって元の職場の重要問題に口を出す。少しでも思い通りに行かないと、“人走茶凉(人情は移ろいやすい)”と嘆き、人を“勢利眼(地位や財力に媚びる奴)”だとなじる。こうした現象は新指導部の動きを難しいものにするばかりか、自由で大胆な政策を行うのに支障を来たす。さらに、一部の組織に低俗な気風を蔓延させ、派閥を生み、組織を弛緩させ、正常な業務の展開を困難なものとし、党組織の団結力や戦闘力を低下させる。

【3】ロシアの文学者トルストイは「友情はポットのお湯のようなもので、一旦ストーブから離れたら、徐々に冷めてしまう」と述べているが、「人がいる時に茶は熱いが、人が去れば茶は冷める」というのは極めて正常なことである。“人走茶凉(人情は移ろいやすい)”は一種の人間の規律である。人には自分の仕事や生活、交際の範囲があるが、引退すれば以前の同僚、組織、知人との連絡は徐々に疎遠となり、関係が薄れるのが正常である。

【4】“不在其位, 不謀其政”は常にそうあるべき姿である。指導幹部について言えば、引退したら、担当していた業務に責任を負わなくなり、自然と権力も責任もなくなるので、それを素直に受け容れ、人生の転機に対応しなければならない。組織について言えば、規則を明確にして、感情の尊重と職責を明確に区分し、情に捉われる習慣を断ち切り、口出しを排し、風紀が正しく、正常な組織を作らねばならない。

上述の評論は婉曲な表現で引退した指導幹部、すなわち党長老による現職の党指導部に対する干渉は害悪であるという趣旨のことを述べている。現役の党指導部とは“習近平”総書記を筆頭とする党政治局の局員(25人)であり、そのうちの政治局常務委員(7人)である。これに干渉すると想定される党長老は誰かと言えば、元総書記の“江沢民”しか思い浮かばない。当該評論を読んだ中国国民の誰もが真っ先に思い浮かべたのは江沢民だった。1926年8月17日生まれで89歳の江沢民は、従来から何回も病気で入退院を繰り返し、今までに幾度も死亡のニュースが流されていることから、すでに棺桶に片足を突っ込んでいると言われている。その江沢民が依然として中国国内に隠然たる勢力を誇り、現政権の習近平と真っ向から対立していることは、周知の事実である。

 習近平は2012年11月に総書記に就任した直後にトラ退治とハエ駆除を同時に行うとして“反腐敗(腐敗撲滅)”運動を開始したが、その矛先は主として「上海閥」と呼ばれる江沢民グループに向けられている。2012年3月に“薄煕来”が重慶市党委員会書記の職務を解除されて失脚したのを足掛かりとして、習近平は江沢民の重臣である“周永康”(前政治局常務委員)、“徐才厚”(前中央軍事委員会副主席)、“郭伯雄”(前中央軍事委員会副主席)などを次々と腐敗を名目に血祭りに上げて失脚させて来ている。

江沢民の誤算

 本来、江沢民は“胡錦涛”に続く総書記の後継者として薄煕来を考えていた節がある。しかし、薄煕来が重慶市党委員会書記として失点を重ねたことにより後継者競争から脱落したことで、江沢民が新たな後継者候補として選んだのが、太子党で血筋は良いが過去の任地(福建省、浙江省)で大した実績もなく、凡庸で人畜無害と考えられた習近平だった。

 そうした人物を胡錦涛の後継者に据えれば、自分の言いなりになるから院政が可能となり、自分の死後も2人の息子(“江綿恒”と“江綿康”)や一族郎党は安泰でいられる。それが江沢民の思い描いた筋書きだったし、彼はそうなることを確信して疑うことを知らなかった。

 2002年11月15日に総書記に就任した胡錦涛は、2012年11月15日に退任するまでの10年間を前任者である江沢民から陰に陽に監視され、圧力を受け、飾り物にされて実権を奪われ、気弱なことも災いして何一つ自分の思い通りの政治を行うことが出来なかった。胡錦涛の写真を見れば分かると思うが、頭脳極めて明晰で誠実そうな胡錦涛は、厚かましくて腹黒く、処世術に長けていることだけが取り柄の江沢民とは人間の質に大きな差がある。仮定の話だが、江沢民の干渉が無い形で、胡錦涛に思い通りの政治を行わせることが出来たならば、中国はもう少しまともな国家になっていたはずだと筆者は思っている。

 2012年11月14日に閉幕した第18回党大会<注2>で胡錦涛の総書記退任が決定され、翌15日の午前中に開催された「中国共産党第18期中央委員会第一回会議(略称:一中全会)」で、胡錦涛は総書記を正式に退任した。一中全会の日程は順調に進み、党内の要職を決める“同額選挙(候補者数と当選者数が同じ選挙)”が行われ、それに続いて新たに選出された7人の政治局常務委員が壇上から247人からなる“大会主席団”に顔見世を行う“主席団会議”を経て、一中全会の閉幕が宣言されようとした。その時、すでに前総書記となった胡錦涛が突然立ち上り、「主席団の同志諸君」と呼びかけて発言の機会を要請した。胡錦涛の発言は一中全会の日程にはなく、一中全会参加者にとって寝耳に水のものであったから誰もが顔を見合わせたし、司会者もどうして良いか分からず、言葉に詰まったのだった。

<注2>正式名称:中国共産党第18回全国代表大会 (開催期間:2012年11月8日~14日)

胡錦涛、最後の演説

 胡錦涛は静寂に包まれた会場を見渡すと、司会者の言葉を待つことなく、やおら服のポケットから2枚の原稿を取り出すと次のような発言を行った。

 同志諸君、第18回党大会が順調に開催され、党の新旧指導部の交代も順調に終了しました。今後、私が皆さんと会う機会は少なくなると思いますので、この貴重な機会を借りて同志諸君に対していくつかの話をしたいと思います。それは以下の3点です。

(1)私は総書記を10年間務めました。この間、“鄧小平”同志の教えを胸に刻み、7000万党員と13億国民の信任に背かぬようにすることを念頭に、発展を最優先に事に当たり、中国の総合国力を高め、国民の生活水準を改善すべく最大限の努力を行いました。現在の状況を見るに、それはまだ不十分であり、皆さんは満足されていないかもしれません。しかし、私が全力を尽くしたということを皆さんにはご理解願いたいと思います。引退した私は、今後絶対に次期指導部に対して干渉もしませんし、書面で指示を与えることもしません。

(2)18回党大会で、私は党の総書記と“中央軍事委員会”主席の職務を返上しましたし、来年3月の“全国人民代表大会”で国家主席と“国家軍事委員会”主席の職務を返上します。その後、私は直ちに“中南海”<注3>から転居し、私の名義の事務室も撤去し、軍事委員会に設置した事務所にも行きません。私から始める形で、すでに引退した指導者は新たな指導部の仕事には一切干渉しないことを希望します。

<注3>中国共産党中央委員会と“国務院”の所在地であると同時に、国家指導部の居住地

(3)習近平同志は党派性が強く、能力が高く、気迫が有り、原則が有り、仲間との団結が上手く、自己に対する要求が厳格で、国民に対する情が深い。どの方面から見ても、彼は党総書記として合格であり、党と国家の軍事委員会主席としても合格です。全ての引退した同志は彼の仕事を支持せねばなりません。彼を支持し、信頼し、彼の仕事に干渉せず、彼に自由に全党、全軍、全国民を統率させることが最も良いことなのです。私の話は以上です。

 胡錦涛の話が終わると、人々は驚愕して、会場は水を打ったように静まり返った。話を終えた胡錦涛は、誰を見ることも、誰に声をかけることもなく、目に涙を浮かべて憤然と身を翻して会場を後にしたのだった。胡錦涛の話に感激した習近平は涙を流していたし、引退してなお権力の維持に貪欲な江沢民は怒り心頭に発してわなわなと震えていたという。胡錦涛が会場から姿を消すと、静寂は喧噪に変わり、引退した老幹部たちは口々に不満を訴え、「我々引退者は党を脱退したわけではないぞ」などと叫んで、習近平に胡錦涛の話をどう考えるのかと意見を求めた。しかし、習近平は老幹部たちを一顧だにせず、傍らにいた随員に何事か耳打ちすると、随員は急いで出口に向かい、胡錦涛を追いかけたが、すでに胡錦涛は車中の人となり、会場を離れていた。

 一方、騒然としていた会場では、習近平が立ち上がると大声で「皆さん、静粛に」と述べて、胡錦涛が述べた話の内容は党の内部にも伝えず、外部にも漏らさず、記録も取らないことを宣言して、閉会としたのだった。

 この胡錦涛の発言により会場が混乱したために、18期一中全会の閉幕は当初予定の10時から大幅に遅れ、習近平を筆頭とする新たな政治局常務委員7人が、恒例となっている御披露目の記者会見場に姿を現したのは11時54分であった。

習近平への置き土産

 在任中の10年間を江沢民による院政を受け、総書記として自立することが出来なかった胡錦涛にとって、上記の発言は江沢民に対する積年の恨みを晴らすものであり、「最後の置き土産」と言うべきものであった。胡錦涛の話は18期一中全会の参加者限りで党内はもとより外部にも漏らさないとされたが、前総書記の胡錦涛自らが提起したものである以上はそれなりの影響力を持ち、習近平に胡錦涛の「轍(てつ)を踏むまい」と心に密かに決意させるものとなったのだった。

 江沢民の引き立てを受けて総書記への道を順調に歩んできた習近平だったが、いくら凡庸でも馬鹿ではないから、その結果がどうなるかは十分予想できた。それはすなわち、江沢民から恩を受けた以上、江沢民には逆らえず、院政を敷かれて、何事も江沢民の事前承認を必要とする操り人形となるというものだった。ところが、胡錦涛はそうした習近平の苦悩を知ってか知らずか、自ら範を垂れる形で完全引退を表明して、悪しき習慣となっている引退者による現役者への干渉を撤廃するよう求めたのである。これは正に習近平にとって神の啓示と言ってよいものであり、彼に「自分は江沢民のあやつり人形ではないし、江沢民の院政を甘んじて受けることはしない」と決意させるのに十分なものだった。

江沢民へ最後の警告

 冒頭に述べた『“人走茶凉”の待遇を弁証する』と題する評論は、上述した胡錦涛発言を根拠として“老人干政(老人が政治に干渉する)”を排することを目的に書かれたものと思える。上述したように習近平による腐敗撲滅運動は江沢民グループに属する人々を次々と狙い撃ちして失脚させている。これに対する江沢民はすでに外堀も内堀も埋められ、残すは本丸のみという状況にあるが、依然として病んだ老骨に鞭打って劣勢の挽回に精力を傾けているのが実情である。

 だからこそ、評論『“人走茶凉”の待遇を弁証する』は、江沢民に対する最後の警告として打ち込んだ楔(くさび)だったのではないだろうか。それは、もしこれ以上反抗を続けるならば、いよいよ本丸に攻め入り、江沢民自身を身動き取れぬ状況に追い込むぞという警告のように思えるのだ。それが実現すれば、胡錦涛が仕掛けた「最後の置き土産」が効力を発揮したことになり、江沢民に対する積年の恨みを晴らすことになるが、その結果は見てのお楽しみである。