『習近平が台湾統一に動く「2028年」、米大統領選直前を狙う中国の戦略シナリオ【著者に聞く】『G2構想 勝つのは米国か中国か』の遠藤誉が読む、イラン戦争後の米中関係』(8/21JBプレス 長野光)について

8/21The Gateway Pundit<Elon Calls for Derek Chauvin to Be Freed After Being ‘Unjustly Convicted of Murder’=イーロン・マスク氏、「不当に殺人罪で有罪判決を受けた」デレク・ショービン氏の釈放を要求>

2020年は大統領選挙の年。ジョージ・フロイド死亡は左翼・民主党やWEFグローバリスト(ジョージ・ソロス)によって政治利用された。BLM運動が立ち上がり、アンテイファも各地で暴動を起こした。左翼は暴力を政治利用する。

イーロン・マスク氏は水曜日、2020年5月にジョージ・フロイド氏を殺害したとして告発された警察官は、殺人罪で誤って有罪判決を受けたため、拘留から釈放されるべきだと述べた。

テスラとスペースXの最高経営責任者は、元ミネアポリス警察官のデレク・ショービンは公正な裁判を受けておらず、政治犯であると主張した。

「デレク・ショービンは不当に殺人罪で有罪判決を受けたため、釈放されるべきだ」とマスク氏は自身のページに書き込んだ。「事実が示すように、彼は死の原因ではなく、いかなる時も死を意図していなかった。」

マスク氏は最後に、「彼がどんな人物であろうと、殺人者ではない。それが真実だ」と締めくくった。

マスク氏の声明は、ショービン被告が、2020年の戦没者追悼記念日にフロイド氏が偽札を使おうとして警察に止められた際に死亡した事件で、州の殺人罪の有罪判決を取り消すよう求める新たな嘆願書を提出した翌日に出された。

CBSニュースは次のように報じた

請願書の中で、ショービン被告の弁護団は、この事件の管轄権がミネソタ州司法長官キース・エリソンに委譲されたことは「不当」であり、被告の適正手続きの権利を侵害するものであると宣言する裁判所命令を求めている。

さらに、彼らは、ヘネピン郡地方裁判所が起訴決定前に大陪審を招集しなかったこと、および検察官が起訴状を確保できなかったことも、ショービンの適正手続きの権利を侵害したと宣言する裁判所命令を求めている。

ショービンは2021年に、第二級過失致死罪、第三級殺人罪、および第二級故殺罪で有罪判決を受けた。

彼はフロイドの公民権を故意に侵害した罪を認め、州刑22年と連邦刑21年(併科)の判決を受けた。

ボディカメラの映像と傍観者が撮影した動画には、フロイドが地面にうつ伏せにされる前と、その後の拘束中に、警官たちに「息ができない」と何度も訴えている様子が映っている。

フロイド氏は、パトカーに乗っている時、あるいはパトカーから降ろされる時、そして警官たちが彼を拘束しようとした際の揉み合いの最中にも、同様の発言をした。

ショービンは、手に負えない犯罪容疑者を制圧するために警察の通常の手段を用いたとして、暴走した過激派として描かれた。

彼はフロイドの背中上部と首のあたりに膝を乗せたが、これは彼の訓練に沿った動きだったと、ミネアポリスの元警察官数名が証言している。

毒物検査の結果、彼は警察との接触前にフェンタニルなどの薬物を服用していたことが判明した。

当初の訴追を批判する人々、中には一部の法律評論家やショービン被告の弁護団も含まれており、彼らは長年にわたり、激しい世論の圧力、広範囲にわたる暴動、そして民主党のミネソタ州知事ティム・ウォルツなどの州指導者の行動によって、ショービン被告は公正な裁判を受ける権利を奪われたと主張してきた。

この記事はもともとThe Western Journalに掲載されたものです。

https://www.thegatewaypundit.com/2026/08/elon-calls-derek-chauvin-freed-unjustly-convicted-murder/

8/21Rasmussen Reports<45% Say Democrats Are ‘Too Liberal’= 45%が民主党は「リベラルすぎる」と回答>

民主党が左派に偏りすぎていると考える有権者の数は、共和党が右派に偏りすぎていると考える有権者の数よりも多い。

ラスムッセン・レポートが実施した最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の45%が民主党はリベラルすぎると考えている。18%は民主党はリベラルさが足りないと考えており、27%は民主党のリベラル度は適切だと考えており、10%はどちらとも言えないと回答した。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/45_say_democrats_are_too_liberal?utm_campaign=RR08212026DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

8/22阿波羅新聞網<习共,遭女总统公开除名—秘鲁新政府首份施政蓝图 习最担忧的一幕发生=女性大統領により公然と排斥された習の中共――ペルー新政権が政策の青写真を発表、習にとって最悪のシナリオが現実に>

21日、中共の対外プロパガンダメディア『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』は、ペルーのルイス・ガラレタ首相が木曜日に議会で18ページに及ぶ政策演説を行ったと報じた。同首相は、ケイコ・フジモリ大統領の政権下において、貿易の開放性が国家政策の柱であり続けると誓約した。

計画には、2026年までの香港との自由貿易協定(FTA)の発効、新たな貿易協定の推進、および地元産品の輸出拡大などが盛り込まれている。長期的な目標は、APEC(アジア太平洋経済協力会議)などの経済組織への積極的な関与を維持しつつ、ペルーを南米とアジア太平洋地域を結ぶ貿易・投資のハブとして位置づけることにある。特筆すべきは、演説の中で香港には言及があったものの、中共については一切触れられなかった点である。中共の国有企業である中遠海運集団(COSCOシッピング)が建設・運営する13億ドル規模のチャンカイ深水港に関する言及さえなかった。

この「言及の欠如」は特に際立っている。中共はペルーにとって重要な貿易相手国であるだけでなく、同国の鉱業、電力、インフラ部門における主要な投資家でもある。昨年、ペルーから中共への輸出総額は約320億ドルに達した一方、香港からの輸入額はわずか2860万ドルにとどまっており、その差は歴然としている。

2024年に習近平と当時のペルー大統領ボルアルテによって開港されたチャンカイ港は、ラテンアメリカにおける北京の経済的影響力拡大の重要な象徴と見なされており、南米とアジア間の海上輸送時間を短縮する役割を担っている。近年、同港は米中対立の焦点となっており、米当局者は、中共による戦略的インフラの支配がペルーの主権を損なう恐れがあると警告してきた(こうした主張は中共と歴代ペルー政権の双方によって否定されている)。一方で、同港の規制権限をめぐる紛争も、中遠海運集団とペルーの規制当局との間で続いている。

中共と商売するのは大変。約束破りはしょっちゅうなのに、相手側には約束の履行を迫る。

https://www.aboluowang.com/2026/0822/2423912.html

8/22阿波羅新聞網<川普惊爆“距轰伊朗只差1小时”!美军整装待命=トランプが衝撃発言:「イラン爆撃まであと1時間だった!」米軍は即時攻撃の態勢>

米国とイランの緊張した対立局面で劇的な展開があった!トランプ米大統領は19日、WHでのインタビューで驚くべき事実を明かした。米軍は当初、イランに対する「極めて大規模な攻撃」を計画しており、トランプ氏身も攻撃命令を下すまで「あと1時間」という段階にあった。しかし、ペルシャ湾岸地域の同盟国から自制を求める緊急の要請を受け、土壇場で攻撃を見送る決断を下した。トランプは、米軍は現在弾薬を「満載」の状態にあると指摘し、もし交渉が決裂すれば数日以内に戦闘が再開される可能性があると厳しい警告を発した。

WHでトランプは、「米国の艦船や軍艦は弾薬をぎっしりと積み込み、完全な即応態勢にある。もし私がブレーキをかけていなければ、その場ですぐに爆撃が行われていただろう」と率直に語った。

同氏は、カタール、サウジアラビア、UAE(などの同盟国が「チームのように」米国に協力していることを認めた。また、パキスタンの仲介で交渉が進展していることも明らかにした。そのため同盟国は、イランによる核兵器保有を確実に阻止する平和合意への到達を期待し、トランプにあと2〜3日待つよう求めたとのことである。

爆撃より、石油収入途絶状態(海上封鎖)を続けた方が良い。

https://www.aboluowang.com/2026/0822/2423908.html

8/22阿波羅新聞網<川普会见金正恩暗藏三重杀招—韩媒指川普见金正恩一石三鸟:外交成就、离间中俄、施压首尔=トランプと金正恩の会談に隠された3つの戦略的狙い――韓国メディアは「一石三鳥」と分析:外交的成果、中露の分断、そして韓国への圧力>

トランプは19日、年内に金正恩と会談する意向を表明した。専門家は、この動きには3つの計算が働いていると指摘している:第一に、外交成果をテコにして、イランやウクライナをめぐる圧力から関心をそらし、北朝鮮による最近の相次ぐミサイル発射実験にも対処する。第二に、北朝鮮・中国・ロシアの結束を揺さぶりつつ、台湾海峡情勢に影響を与えること。第三に、イランへの圧力行使に協力せず、対米投資の公約も果たしていない韓国の李在明左派政権に圧力をかけること。

金三胖との会見は良い手とは思えない。米国の力の衰えを見せるだけになる。

https://www.aboluowang.com/2026/0821/2423712.html

8/22阿波羅新聞網<直捣俄要害!美中情局藏不住了—对俄远程打击是它指挥的? 传中情局在乌秘建12据点 情报共享助锁定目标=ロシアのアキレス腱を突く!CIAはもはや隠しきれない―ロシアへの長距離攻撃を指揮したのか?ウクライナ国内にCIAの秘密拠点網(12カ所)が存在することが判明、情報共有が標的特定を支援>

ウクライナがロシアの後方地域に対して行った最近の壊滅的な長距離攻撃の背後にある「見えざる手」が明らかになった。16日、ウクライナ軍の第413無人システム打撃連隊が長距離攻撃用FPVドローンを投入し、ロシア領内深部の重要目標を直接攻撃した。米『ディフェンス・ニュース』は、この攻撃を支えるワシントンとキーウ間の極めて緊密な情報共有ネットワークの存在を明らかにした。米国が提供する極秘情報は、単なる戦況報告にとどまらない。それはウクライナ軍の長距離攻撃計画に直接組み込まれており、ロシアの軍事・エネルギーインフラを精密に破壊するための重要な指針となっている。

さらに、米誌『アトランティック』の詳細な分析によれば、米国の高度な情報がウクライナ軍の標的選定・攻撃プロセスに直接供給されている実態が浮き彫りになっている。米国が精密な位置特定や詳細分析を担い、ウクライナ軍が攻撃を実行するというこの共同作戦の枠組みの下、ウクライナは国産ドローンやミサイルを駆使し、ロシア本土内の石油精製所や軍事拠点に対して、致命的かつ執拗な攻撃を仕掛けてきた。監視・偵察能力の基盤をより強固なものにするため、CIAは過去数年間で国境沿いに12カ所もの秘密情報収集拠点を構築してさえいる。

悪の枢軸国が干上がればよい。

https://www.aboluowang.com/2026/0822/2423911.html

長野氏の記事では、「潮州市に住んでいた」は「長春市に住んでいた」の聞き間違い。氏は「中東で米国が脅威を生み出していると思わせるような状況を作ってきたイランの戦略勝ちです」と述べていますが、それは戦争の結果による。イラン経済が崩壊した後がどうなるのか?トランプは元々世界に軍事基地を置くのは無駄で、各国が防衛費を上げ、自前で国防せよと考えてきました。トランプにしてみれば、中東の軍事基地を撤退させるいいチャンスと考えているかも。

でも、それで覇権国の地位に米国は止まれるのかどうか?基軸通貨$も資本取引の自由な通貨(人民元にはない)に替わり、基軸言語も英語でなくなる可能性がある。トランプは“Make America Great Again”と主張してきたが、自ら世界覇権を手放すことになるかもしれない。よく考え、世界最大の軍事力を活かさないと。

氏は「「台湾統一」は、トランプ政権内にしか実現させることはできない可能性が高い。習近平が台湾統一へ動き出すのは2028年11月7日の米大統領選挙の少し手前辺りになる」と読んでいますが、どうなのか?トランプは大統領選に立候補せず、いざとなれば国政に専念できるし、習はトランプの任期中は台湾を攻撃しないと約束した経緯もある(まあ、中国人の約束程当てにならないものはないが)。トランプだって第一列島線や半導体製造工場の重要性は認識しているし、マッドマン・トランプの介入がどの程度になるかは予想がつかない。軍を粛清してきた習が命令を出した途端、クーデターに遭うかもしれない危険がある。独裁者・習は先ず我が身第一を考えるのでは。

記事

習近平国家主席が台湾統一に向けて動き出す日はいつか(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

目次

 自ら始めたイラン戦争から抜け出せないアメリカを横目に、中国は虎視眈々と台湾統一を見据え準備している。この戦争は、中国の国家運営や国際社会における立ち位置にどのような影響を与えているのか。『G2構想 勝つのは米国か中国か』(PHP新書)を上梓した中国問題グローバル研究所所長の遠藤誉氏に聞いた。(聞き手:長野光、ビデオジャーナリスト)

https://www.youtube.com/watch?v=XPs8CfPRb_c

──イラン戦争を通してアメリカが衰退傾向に傾き、中国が存在感を増している印象があります。

遠藤誉氏(以下、遠藤):とても悩ましい状況です。

他国の政治体制を転覆させるためにまたも不必要な戦争を始めてしまったこともあり、国際社会におけるアメリカの存在感は小さくなっています。しかも、選挙に膨大なエネルギーを使うアメリカでは、新しい政権が誕生すると、前政権の政策を全面的に否定した方向に舵を切ります。国家発展の方針に一貫性がないので、安定的に成長もしません。

一方の中国は選挙に力を注ぐこともなく、一度決めた政策は持続的に推し進めます。中国は、他国に軍事介入などせずに貿易と経済発展に邁進しているので、世界は中国を歓迎する向きを強めています。ただ、中国には最終的にもっと深い狙いがありますから、私たちは警戒しておく必要があります。

私はかつて『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)や、中国に住んでいた頃に食糧封鎖によって家族を餓死で失った経験などを記した『ちゃー子(チャーズ)―中国革命戦をくぐり抜けた日本人少女』(文藝春秋)といった書籍を書いていて、こちらの本は中国語にも英語にも翻訳されています。もし私が中国に今降り立ったら、その場で逮捕されるでしょう。

中国は言論統制をしている国です。その中国が、世界を制覇していくなど絶対に反対です。

──台湾統一に関しての分析にページが割かれています。その中で、『「台湾統一」は、トランプ政権内にしか実現させることはできない可能性が高い。となると2028年末くらいに話し合いによって何らかの形の「台湾統一」を成し遂げるだろう』と書かれています。

遠藤:台湾問題は、1946年に再燃した国共内戦の続きです。

当時の中国はまだ中華民国時代で、蔣介石率いる中国国民党と毛沢東率いる中国共産党が内戦という形で衝突しました。1945年に日本が敗戦して、中国大陸から日本軍と日本人がいなくなったタイミングでこの内戦は始まりました。

結果的には1949年に共産党が勝利して中華人民共和国が誕生しました。この時に、蒋介石は国民党を引き連れて台湾に移り、戦時首都として台北に遷都した(首都を移した)。

当時、潮州市に住んでいた私は、中共軍によって食糧封鎖され、積み重なった餓死体の上で野宿をするという凄まじい経験をしました。だからこそ、この内戦にはこだわり続け、ずっと観測し続けてきましたが、あの内戦はまだ終わっていません。朝鮮戦争が発生した1950年以来、この内戦は中断した状態が続いています。

習近平が台湾統一に動き出す「Xデー」

遠藤:アメリカは朝鮮戦争を契機にして防共ラインを引き、台湾をその拠点にしました。その時、アメリカは蒋介石に、中国から独立して別の国家を建設するように忠告しましたが、蒋介石はアメリカの提案を断りました。彼は中国の大陸すべてを含めて中華民国だと主張し、大陸奪還を夢見たままこの世を去ったのです。

一方の毛沢東も「100年経っても台湾は解放する」と言いながら他界した。つまり2人とも、中国大陸も台湾もすべてを含めて「中国である」と最後まで主張し続けたのです。

習近平から見れば、これは中華民族からの宿題です。どんなことがあっても自分の代で台湾統一を果たしたい。では、今後どうなるのか。

2026年11月28日に、台湾で統一地方選挙があり、2028年1月頃に総統選挙があります。これらの選挙で台湾統一に肯定的な国民党が勝つかどうか。その結果によって、その後の中国の対応は変わります。

この間の2027年10月から11月頃に中国共産党の党大会が開かれますが、中共中央の総書記に習近平が再選することが予想されます。おそらく習近平が台湾統一へ動き出すのは2028年11月7日の米大統領選挙の少し手前辺りになるでしょう。アメリカが大統領選挙に必死で、台湾問題に手を出す余裕がないからです。

米中台の重要な選挙日程と任期(遠藤氏作成、以下同)

では、2026年11月28日の台湾の統一地方選挙と2028年1月頃の総統選挙で、台湾独立を求める民進党が勝った場合はどうなるか。台湾を包囲する形で大規模な軍事演習を実施し、エネルギー封鎖をして台湾統一を実現しようとする可能性があります。

台湾独立を叫んでいる民進党は原発を否定しており、台湾のエネルギーはほとんどが輸入です。石油や天然ガスなどの輸入品が入る港湾が封鎖されれば、台湾のエネルギーは1週間も持たなくなるとの観測です。

中国とイランの本当の外交関係

──中国とイランの外交関係とはどのようなものですか?

遠藤:イランはアメリカから非常に厳しい経済制裁をずっと受けてきましたが、中国はイランに対して友好的な姿勢を取ってきました。アメリカの制裁は国連から出ているものではないので、中国はこっそりイランを助けてきた。裏道を使って、イランの石油をほぼ100%に近い割合で購入してきたのです。

イランにとって最大の財源は中国から石油を買ってもらうことですから、イランは習近平には頭が上がりません。

──アメリカはイランとの交渉に、積極的に中国を絡ませていったほうがいいのでしょうか?

遠藤:それは難しいでしょうね。中国にイランを動かす力があるとしても、中国によってアメリカの方針が左右されてはトランプ政権としては格好がつかない。だからこそ、第三国であるパキスタンなどを仲介に参加させるのです。

──本書の中で、ホルムズ海峡の封鎖が中国のエネルギー供給に本質的な影響を与えない理由について書かれています。

遠藤:イラン経済にとって中国の存在は圧倒的ですが、中国経済にとってイランの存在はそれほど大きくありません。イランからの石油は中国の全エネルギー源から見ると、わずか1.6%です。

ホルムズ海峡全体からの石油や天然ガスの輸入量は中国の石油の40%強、天然ガスの16%程度を占めていますが、石炭や太陽光など、あらゆるエネルギー資源全体で見ると、ホルムズ海峡から来る石油と天然ガスの占める割合はわずか6.8%です。

中国は陸続きでパイプラインを張り巡らしているので、ロシアや中央アジアからの輸入量を増やすことも可能です。ナフサに関しては、中国は国内生産が82.9%、輸入はわずか17.1%です。

中国の陸続きの石油や天然ガスのパイプライン分布

中国がイランとサウジを和解させた理由

──「一帯一路」構想のために、2016年に習近平主席が中東諸国を訪問して戦略的パートナーシップ協定を結んだときのことについて書かれています。サウジアラビアから「イラン訪問を取り消してサウジだけを訪問してほしい」と頼まれた習主席は、「中東で敵を作りたくない」と語り、サウジアラビアのお願いを断ったと書かれています。

遠藤:中国は中東の国々と経済貿易を満遍なくカバーしたいと考えています。中国にとって悩ましかったのは、イランとサウジアラビアの仲が悪かったことです。どちらかに近づくと、もう一方が不機嫌になる。そうした状況では経済貿易が難しいので、中国はイランとサウジアラビアを和解させました。

和解させる前の「一帯一路」と米軍基地のある中東諸国

イランとサウジを和解させた後の中東諸国の和解雪崩現象(遠藤氏作成)

上の図は、イランとサウジを和解させた後の中東の関係を示しています。これを見ると、和解の雪崩現象が起きたことがわかります。ここで、斜線になっている国々がイランと和解した国です。①から⑨の数字は和解した順番です。

中東の盟主であるサウジがイランと和解したことを受けて、その他の国々も次々とイランと和解しました。これまで紛争などを起こしていたイランともサウジとも関係のない中東の国々の間でも和解の動きが見られました。習近平が背後から促した和解ですから、これらの国は中国寄りです。

オマーンはもともと中立を表明している国なので、斜線にはしませんでした。オマーンはイランとも仲がいいので、今回の戦争でも仲介役として参加しています。

イスラム協力機構は全世界で57カ国もあります。イスラム圏をバカにすると、ほとんど世界中を敵に回すといっても過言ではありません。

このうちの9カ国がBRICSや上海協力機構に入りました。ウクライナ戦争からロシアの存在感は小さくなり、今ではBRICSや上海協力機構をまとめているのは中国です。

米国より中国を選び始めた中東諸国

遠藤:下の図は、OPEC+やBRICSの一部が上海協力機構に対話パートナーとして参加し始めた現状を表しています。上海協力機構には本来アンチNATO(北大西洋条約機構)のような側面があるので、そこにOPEC+やBRICSの一部が入り始めたのは、とても大きなことです。習近平に向かって、グローバルサウスの国々が集って1つの固まりを作ろうとしている。

BRICSや上海協力機構とイスラム協力機構

OPEC+やBRICSの一部も「対話パートナー」として上海協力機構に参加

──中東は全体的に中国寄りになりそうですね。

遠藤:NATOの元事務総長アンデルス・フォー・ラスムセンが創設したアライアンス・オブ・デモクラシー(AoD)が、ニラ・データというドイツの調査会社の協力を得て、5月に「Global Pulse 2026」という世論調査を発表しました。調査対象国は98カ国です。

調査項目の中に「自国に米軍基地を置くことを支持するか否か」という質問がありました。この質問に回答したのは97カ国でしたが、このうち、90カ国が米軍基地が自分の国にあることを支持しないと回答しました。その中から、イラン戦争と関係のある国を集めて図表を作成してみました(下図)。この図表は、この取材のために作成したものです。

自国への米軍基地受け入れに対する中東関連諸国の支持率

ご覧いただくと一目瞭然ですが、イスラエル以外はどの国も自国に米軍基地を置くことに強く反対しています。これこそがイラン戦争が招いた結果です。

米軍基地はそもそも何のためにあるのか?

遠藤:これは、イラン戦争をめぐる関連国に関する相関図です。この図表もこのインタビューのために作成しました。

イラン戦争をめぐる関連国に関する相関図

イランは、アメリカとイスラエルから攻撃を受けて中東諸国にある米軍基地を攻撃しました。こうした攻撃は、イランと周辺国の関係を悪化させるので、イランのためにはならないように最初多くの人は思ったはずです。ところが、ホルムズ海峡の封鎖や、アメリカによる逆封鎖を経て、結果的にこうした中東諸国はアメリカとの関係を見直す必要があると考えました。

6月18日にアメリカとイランが覚書に署名しましたが、結局、戦闘が再開されました。すると、中国はオマーンとイランが協議するように促し、実際に協議を始めると、アメリカはいったんイランへの攻撃をやめました。しかし、アメリカは7月28日に第3次攻撃を始め、サウジを中心に中東諸国がアメリカに異議を申し立てました。第3次イラン攻撃をやめるように頼んだのです。

アメリカがイランを攻撃すると、イランがこうした中東諸国を攻撃し、インフラ施設が標的になる可能性がある。だから中東諸国は揃って、米軍基地に自国から出ていってほしいと考えるようになりました。

米軍基地はそもそも何のためにあるのか。ロシアや中国など他国が攻めてきたときに、アメリカに守ってもらうことが本来の目的だったはずです。ところが、現在起きていることは、むしろアメリカが脅威を生み出しているということです。そう思わせるような状況を作ってきたイランの戦略勝ちです。

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