米露とも世界大戦略を描き切れていないというか、両者とも真の敵を見誤っています。北野氏が言うように真の敵は中国です。昨日本ブログで紹介しました米国の「新国防戦略」は敵国として明確に中国の方に比重を置いていました。ロシアのミサイル防衛無力化の映像を見て、軍事的にロシア対策に走らなければ良いのですが。米露は外交的に話し合い、中国を両国の敵国として扱うのが理想です。「一帯一路」(含む北極海航路)で世界制覇を狙い、国民監視する自由の敵です。
米国では、このところ通商問題でナヴァロが復活してきました。何時も言っていますように、中国の軍拡と賄賂の原資は米国からの貿易の富です。今回の鉄鋼・アルミだけでなく他の物品も米国市場で稼がないようにしないと敵に塩を送ることになります。中国だけを標的にできない所が痛いですが。何せ中国の国防費は今年の予算で8.1%増の約18兆円とのこと。これは表の数字で、出て来ない分があり倍の36兆円ぐらいが実態では。日本の5兆円レベルでは対抗できません。日本人はもっと真剣に国防を考え、自衛隊を軍にし、同盟国を増やして対抗しなければ。
中国は日米韓の離間策を採ってきているのにどうして米国は中露の離間策を採らないのか不思議です。馬渕睦夫氏に聞けば「ユダヤ国際金融資本が米露を結び付けたくないから」と答えるかもしれませんが。
シリアではクルド人を米国が応援してISと対抗させて来ました。それにトルコが国内のクルド人の独立を活発化させるという事で反発。トルコはロシアに近づいて行きました。トルコのNATO脱退は米軍基地があるために、ないと思います。それでなければ、2015年11月にロシア軍機を撃墜出来なかったでしょうから。そうはいうものの、今はロシアのS-400防空ミサイルシステムを導入するかもしれないと言う所まで来ています。欧米がイスラム国家(でも世俗国家である)であるトルコを尊重しないためでしょう。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11502
中東の問題として、イスラエルのネタニヤフ首相の収賄問題が浮上してきました。トランプの米国大使館をエルサレムに5月移転と関係があるのでしょうか?ユダヤ左派がユダヤ右派を追い落としにかかっているのでしょうか?サウジVSイランもレバノンやイエメンで代理戦争しています。直接対決になる可能性もあります。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017111000770&g=int
ケント・ギルバート、 石平著『日本人だけがなぜ日本の凄さに気づかないのか』の中には、米軍の北の攻撃はあるとすれば、在韓米軍の家族が夏休みで帰る8月末まででは(P.224~225)とありました(実は昨年の夏のことと思われます)。中間選挙対策としてもその頃の方が良いのでは。
ダイヤモンドオンライン記事
昨年末、シリア内戦でプーチンが事実上の「勝利宣言」をした。プーチンは中東の覇権を米国から奪ったように見えたが、ここにきて米国が反撃に転じるなど、情勢は混沌としてきた。(国際関係アナリスト 北野幸伯)
ロシア人傭兵を米軍が殺害 混沌としてきたシリア情勢
シリアのアサド大統領を守りきったプーチンは、昨年末に「勝利宣言」をし、米国に代わって「中東の覇者」になったかに見えた。しかし、あれからたった2ヵ月で、状況は再び混沌としてきた 写真:代表撮影/AP/AFLO
2011年から内戦が続くシリア。ロシア・イランが支援する「アサド大統領派」と、欧米・サウジアラビア・トルコなどが支援する「反アサド派」、そして「イスラム国」(IS)が、三つ巴の死闘を繰り広げていた。
ロシアは15年9月、シリア空爆を開始。「反アサド派」と「IS」を容赦なく攻撃することで、大いにアサドを助けた。結果、アサドは、ほぼ全土を掌握するまでに勢力を回復。17年12月11日、プーチンは、事実上の「勝利宣言」をし、ロシア軍に撤退を命じた。
アサドは生き残り、プーチンは中東の覇権を米国から奪ったように見えた。しかし、ここに来て、米国が反撃に転じている。
先日、シリアにおける米ロ関係について、ショッキングなニュースが飛び込んできた。米軍の空爆で、ロシアの傭兵80~100人が死んだというのだ(ブルームバーグ2月20日付は、「200人強死亡」と報じた)。
毎日新聞2月19日付を引用してみよう。(太線筆者、以下同じ)
<<シリア>米主導空爆で「ロシア雇い兵300人死傷」報道 毎日新聞 2/19(月) 10:37配信 【モスクワ杉尾直哉】シリア東部デリゾール県クルシャムで今月7日、米軍主導の有志国連合がアサド政権を支援する武装勢力を空爆した事件で、ロシアの民間軍事会社の雇い兵300人が死傷していたとロイター通信が報じた。死者は80人から100人に達したという。>
これだけでは、意味が分からない。何が起こったのか、もう少し詳しく見てみよう。
<米国防総省は7日の空爆は、米国が支援するクルド人主体の武装勢力「シリア民主軍」(SDF)がアサド政権側の武装勢力に攻撃され反撃したと説明した。>(同上)
米国が支援する「シリア民主軍」(SDF)が、アサド政府軍に攻撃された。それで、米軍がアサド政府軍に反撃したところ、そこにロシア人傭兵がいたというのだ。米国防総省は、「ロシア人がいることは知らなかった」としている。
沈黙を続けるプーチン ロシア人の死に怒らない理由とは?
SDFに関する説明も、少し必要だろう。SDFは15年、クルド人民防衛隊を主体に結成された。他の「反体制派」の目標は「アサド政権打倒」だが、SDFは「ISに勝つこと」を最優先課題に掲げている。SDFは17年11月、ISが「首都」としていたラッカを制圧した。これで、シリアのIS勢力は、ほぼ消滅。現在、アサド現政権とSDFが二大勢力になっている。とはいえ、アサドが圧倒的に優勢だ。
この事件について、ロシア政府の反応は鈍い。テレビニュースでは、ほとんど報道されておらず、プーチンも沈黙している。また、奇妙なのはロシア人死者数の食い違いだ。
<露外務省のザハロワ情報局長は同日の記者会見で「5人のロシア人が死亡した可能性がある」と述べ、ロシア人雇い兵が現場にいたことを事実上認めたが、多数の死者発生は否定した。>(同上)
欧米メディアは「100人(あるいは200人)死んだ」と報道。しかし、ロシアは「5人死んだかもしれない」という。この異様な違いは何だろうか?
<プーチン政権は空爆でアサド政権を支援してきたが地上攻撃部隊は派遣せず、雇い兵など非正規部隊の投入も一切否定してきた。>(同上)
どうやらこれが答えらしい。ロシア政府は、「傭兵など非正規部隊を含め、地上部隊は派遣していない」と公言していた。しかし、実際に傭兵(地上部隊)はいて、殺されている。となると、プーチン政権が「ウソをついていた」ことが、ロシア国民や世界に知られることになる。
つまり、ロシア政府は、「怒るに怒れない」状態になっているのだ。
オバマの顔に泥を塗ったプーチン シリアでの熾烈な代理戦争
一方の米国の側は、どうなのだろう?今回の事件は、「米軍が、ロシア人傭兵の存在を知らずに空爆してしまった事故」なのだろうか。
その可能性も否定はできない。しかし常識的に考えれば、米軍や米諜報機関が「ロシア人傭兵の存在を知らない」というのは、あり得ない気がする。そして「全体の流れ」を眺めると、もっと「大きな絵」が見えてくる。ここ数年の動きを振り返ってみよう。
まず10年、「アラブの春」現象が起こった。「中東民主化運動」が盛り上がり、独裁政権が次々と倒れていった。
シリアでは11年、内戦が勃発した。ロシアとイランは、アサド現政権を支援。アサドは「反欧米」なので、欧米は「反アサド派」を支援した。さらに、サウジアラビアやトルコなども「反アサド派」に加勢した。
つまり、シリア国内での「アサド派」vs「反アサド派」の戦いというだけでなく、バックについた「ロシア」vs「欧米」という、いわゆる代理戦争の様相も呈していたのだ。
ロシアとイランに支えられたアサドは、なかなか倒れない。業を煮やしたオバマは13年8月、「シリア(=アサド)を攻撃する」と宣言した。口実は、「アサド軍が化学兵器を使ったから」。しかし、13年9月、オバマは戦争を「ドタキャン」して世界を仰天させた。
日本ではあまり知られていないが、「アサド軍が化学兵器を使った」というオバマの言い分が「大ウソだ」、ということをプーチンが暴露したのだ。
<プーチン大統領はまた、反体制派が化学兵器を使ったことを指し示す証拠があるとし、「われわれは化学兵器を持った反体制派がトルコ領内で拘束されていることを知っている」と述べた。>(ウォール・ストリート・ジャーナル2013年6月19日)
これはプーチンによる「ねつ造」ではない。当時、国連調査委員会も「アサド軍ではなく、反アサド派がサリンガスを使用した」との調査結果を出している。
こうしてオバマは、アサド攻撃を中止した。しかし、世界に向けて「オバマはウソつき」という情報を拡散したプーチンを憎悪したに違いない。
米国はウクライナ革命でプーチンに復讐した
オバマの憎悪は、プーチンのお膝元に向かった。
オバマがシリア攻撃をドタキャンした2ヵ月後の13年11月、ロシアの隣国ウクライナで、親ロシアで知られるヤヌコビッチ大統領に抵抗する「反ヤヌコビッチデモ」が起こった。このデモは長期化・大規模化し、14年2月には革命に発展。失脚したヤヌコビッチはロシアに亡命し、代わりに親欧米・反ロシア新政権が誕生した。
14年3月、ロシアはクリミアを併合。そして、ウクライナ内戦が勃発した。欧米はウクライナ新政権を、ロシアは東部の「親ロシア派」を支援。この内戦もシリア同様、欧米vsロシアの代理戦争と化したのだ。ロシアでは当初から、ウクライナ革命は米国のしわざだと信じられていた。そしてその後、オバマも「米国が介入した」ことを認めている。
こうして米ロの代理戦争がウクライナに舞台を移している間に、シリア情勢はますます泥沼化していった。それまでは、「アサド派」と「反アサド派」の戦いだったのだが、この「反アサド派」から「IS」が独立し、急速に勢力圏を拡大していったのだ。
ISは残虐行為を繰り返し、欧米でテロをした。放置できなくなった米国は14年8月、IS空爆を開始したが、米軍と有志連合の空爆には「迷い」があった。
ISは、残虐な敵ではあるが、一方で「反アサド」でもある。つまり、ISは米国にとって「敵」であると同時に「味方」でもあるという、複雑な立ち位置の存在だったのだ。結果、米軍の空爆は気合が入らず、ISが衰えることはなかった。
この拘泥状態を打ち破ったのはプーチンだった。15年9月、ロシアがIS空爆に加わったのだ。ロシアの目的は「同盟者アサドをISから守ること」。米国のような迷いがないため、ISの資金源となっている石油関連施設を遠慮なく空爆した。結果、ISは急速に衰えていった。
プーチンの中東覇権は一瞬だった 中東に再び関心を持つトランプ
アサドはその後、「反体制派」のほとんどを駆逐し、生き残ることに成功。そして、17年12月11日、プーチンは「勝利宣言」した。ロシア軍が駐留するシリア西部のヘメイミーム空軍基地を電撃訪問したプーチンは言う。
「シリア軍と共に国際テロ組織を粉砕することができた。シリア国家の主権と独立を守ることができた」
ロシアが、米国に代わって「中東の覇者」になった瞬間だった。この状況の変化を受け、イスラエル、サウジアラビア、トルコ、エジプトなど、伝統的な親米諸国が、急速にロシアに接近している。
しかし勝利宣言からわずか2ヵ月しか経っていない今、プーチンは一時も安心できない状況になっている。米国が中東に戻ってきたからだ。
そもそも、プーチンが中東の覇者になれたのは、彼の戦術が優れていたことはもちろんだが、それ以上に「米国が中東への関心を失っていった」ことが大きかった。
米国は長年、中東を最重要視してきた。この地域に「石油」があるからだ。しかし、オバマが09年大統領に就任した後、「シェール革命」が起こり、状況は劇的に変化していった。この革命のおかげで米国は、いまやサウジアラビア、ロシアに並ぶ石油大国になっている。天然ガス生産でも、ロシアとトップを争っている。
石油資源を必要としなくなったオバマは、急速に中東への関心を失っていった。そして、中東における同盟国であるイスラエル、サウジアラビアとの関係が、悪化していった。15年、彼らの神経を逆なでする決断を下したのだ。
15年7月、米ロ英仏独中とイランは、イスラエルとサウジアラビアの天敵であるイランと「核合意」を締結。16年1月、欧米はイランに対する制裁を解除した。当然、イスラエルとサウジアラビアは激怒したが、イスラエル・ネタニヤフ首相の親友トランプが米国大統領になり、また状況は変化してきている。
懸念される「イスラエル・イラン戦争」 プーチンの有能さがロシアを追いつめる
トランプは、イスラエル、サウジアラビアとの関係を改善するために動いている。昨年12月7日には、エルサレムを「イスラエルの首都」として、公式に承認した。
米軍がロシア人傭兵を殺した今回の事件も、「中東を離れていた米国が戻ってきた」、そして「イスラエルの敵アサドと、その後ろにいるロシアとの戦いを再開した」と見るほうが、「事故」と考えるより納得がいく。
そして、この事件の3日後、イスラエル軍機がシリアを空爆、その後撃墜されるという事件が起こった。
<越境空爆後のイスラエル軍機、シリア軍が撃墜 読売新聞 2/11(日) 11:01配信 【カイロ=倉茂由美子】イスラエル軍は10日、シリアを空爆したイスラエル軍機が、アサド政権軍により撃墜されたと発した。>
発表によると、この日シリアからイラン製の無人機がイスラエル領内に侵入したので、撃墜した。その後、イスラエル軍機がシリアに入り、イランが管理する施設を空爆したが、シリアの地対空ミサイルで撃墜された。
米国政府はこの件で、即座に「イスラエルを支持する」と声明を出した。イスラエルは、「有事の際は、トランプが助けてくれる」と確信したことだろう。
ロシアには、「イスラエル・イラン戦争」を懸念する専門家もいる。そうなると、欧米はイスラエルを、ロシアはイランを支援し、大戦争に発展しかねない。それを煽るかのようにネタニヤフ首相は2月18日、「ミュンヘン安全保障会議」で演説。イランは「世界の脅威」であり、「必要ならイランに対して行動を起こす」と警告した。
大戦争が起こらず、アサド政権が存続し続けたとしても、「プーチン安泰」ということにはならない。
確かにこれまでの経緯を振り返ると、ロシアは米国との代理戦争に勝利している。ウクライナでは、クリミアを併合し、東部親ロシア派のルガンスク、ドネツクを、事実上の独立状態に導いた。そして、シリアでもアサドを勝利に導いた。しかし、これらは「戦術的勝利」に過ぎない。
一方、米国は情報戦でプーチンを「悪魔化」することに成功し、経済制裁でロシア経済をボロボロにした。プーチンが「戦略的勝利」、つまり実際の戦力を使わずして勝利を収めるためには、米国を懐柔し、制裁を解除させなければならない。
だが、シリアやウクライナで米国と対立し、「戦術的」に勝ってしまう彼の優秀さが、米国の憎悪を増幅させる。3月1日、プーチンは年次教書演説を行い、「フロリダを核攻撃するシュミレーション映像」を見せていた。また、2時間の演説のうち、およそ40分が「国防について」だった。
しかし、米国の支配層を怒らせて、制裁を解除させることなどできるだろうか?逆説的だが、プーチンが「戦術的」に勝てば勝つほど、「戦略的勝利」は遠くなるのだ。
プーチンとロシアの苦難は続く。
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プーチンは3月1日の年次教書演説で、アメリカを核攻撃する映像を見せました。
★プーチン、【米フロリダ州を核攻撃する】ビデオを公開
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!北野です。
米ロがシリアでリアルに戦っています。
では、本題。
大変ショッキングなことがありました。プーチンは3月1日、年次教書演説をした。その際、アメリカを【核攻撃】するシュミレーション映像を流したのです。
え?「ウソ」じゃないです。
<「フロリダ州を核攻撃」のビデオ、プーチン大統領が演説に使用
CNN.co.jp 3/2(金) 10:40配信
(CNN) ロシアのプーチン大統領は1日に行った演説の中で、無限射程の核弾頭が、米フロリダ州と思われる場所を狙う様子をアニメーションで描写したコンセプトビデオを披露した。フロリダ州には米国のトランプ大統領の別荘がある。>
もう少し、詳しく見てみましょう。
<プーチン大統領は演説の中で、極超音速で飛行でき、対空システムも突破できる「無敵」ミサイルを誇示。「ロシアやロシア同盟国に対する核兵器の使用は、どんな攻撃であれ、ロシアに対する核攻撃とみなし、対抗措置として、どのような結果を招こうとも即座に行動に出る」と強調した。プーチン大統領が披露したビデオでは、何発もの核弾頭が、フロリダ州と思われる場所に向けて降下している。>(同上)
BBCには映像の一部がありました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180302-53252754-bbcv-int
「ロシアやロシア同盟国に対する核兵器使用」すれば、「どのような結果を招こうとも即座に行動に出る」そうです。要は、「アメリカが核兵器を使えば、ロシアも即座に核兵器で反撃する」といっている。
「当たりまえ」といえば「当たり前」のことをいっているのですが・・・。
わざわざ言及しているのは、「当たり前ではない」ですね。そして、プーチンさんがいうと、なおさら怖い。
ところで、なぜプーチンは、わざわざこんな過激な話をしたのでしょうか?
<「だがこれで終わりではない」とプーチン大統領。「我々が開発した新型戦略兵器は、弾道軌道を一切使用しない。つまり、同兵器に対してミサイル防衛は役に立たない」>(同上)
「同兵器に対してミサイル防衛は役に立たない」 要するに、これがいいたかったのですね。
▼脅しは、国内向け?
この演説についてロシアでは、二つの意見が聞かれます。「国内向け」と「外国向け」。どういう意味でしょうか?
ロシアでは3月18日に大統領選が行われる。それで「支持率をアップさせよう」と。普通の日本人であれば、疑問がわくでしょう。「フロリダを核攻撃する映像を流せば、支持率が上がるの?」これが、上がるのですね。ロシア語ですが、以下の映像、1時間36分16秒ぐらいから見てください。
https://www.youtube.com/watch?v=6slFfemBnN8
長々と新兵器群の話をしたプーチンは、「新兵器が必要になった理由」を語ります。
「誰も、俺たちと話をしたがらなかった。
誰も、俺たちの話を聞きたがらなかった。
(こんなすごい新兵器があるのだから)
さあ、話を聞きやがれ」
こういった後のリアクションを見てください。満面の笑顔の人、目に涙を浮かべている人。とにかく、皆さん、幸せなのです。
▼プーチンは、アメリカに憤怒している
プーチン・ロシアは、アメリカの「グローバル・ミサイル防衛システム」に対抗して、新兵器を開発したのです。これは国防ですが、話はそれにとどまりません。プーチン・ロシアとアメリカは、実質「15年戦争の最中」といえます。プーチンは、2000年に大統領になりました。2002年頃から、両国関係はおかしくなってきた。
時系列に見てみましょう。
・2002年~03年、ロシアは、アメリカのイラク戦争に反対する
・03年、ユコス問題で、米ロは対立(アメリカは、ユコス買収を目指していた)
・03年、旧ソ連国ジョージア(旧グルジア)で革命が起こり、親米反ロ政権誕生
・04年、旧ソ連国ウクライナで革命。親米反ロ政権誕生
・05年、旧ソ連国キルギスで革命。
・08年、アメリカの傀儡国家ジョージアとロシアの戦争勃発
・09~11年、米ロ再起動時代。短い休戦(プーチンは首相だった。)
・2012年、プーチン、大統領に返り咲く
・2013年、プーチン、シリア内戦でアメリカと対立(プーチンはアサドを、アメリカは反アサドを支援)
・2014年3月、クリミア併合
・2014年4月、ウクライナ内戦ぼっ発(プーチン・ロシアは「東部親ロシア派」を、アメリカは、反ロ新政権を支援)
アメリカは、欧州、日本を巻き込み「対ロシア制裁」を発動。それで、ロシア経済はボロボロになってしまった。
一方、プーチンは、「軍事的勝利」を重ねている。シリアでは、プーチンが支持するアサドが政権にとどまっている。ウクライナで、ロシアはクリミアを併合し、東部ルガンスク、ドネツクは、事実上の独立状態にある。というわけで、アメリカとロシアは、お互い憎しみあっている。
もちろん、それで得をするのは中国です。
嗚呼。
中国はまたもや、「山頂に座して、二頭のトラ(米ロ)の戦いを眺める」最良のポジションにつけました。
日本も中国を見習い、米ロのケンカには関わらないでおきましょう。両国との関係を良好に保つことは、「対中国」で重要です。「アメリカが対中国で大事なのはわかるが、ロシアが対中国で大事というのは解せない!」という方。
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